JPH0818857B2 - 珪酸カルシウム・ポリマー複合板の製造方法 - Google Patents
珪酸カルシウム・ポリマー複合板の製造方法Info
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- JPH0818857B2 JPH0818857B2 JP4969088A JP4969088A JPH0818857B2 JP H0818857 B2 JPH0818857 B2 JP H0818857B2 JP 4969088 A JP4969088 A JP 4969088A JP 4969088 A JP4969088 A JP 4969088A JP H0818857 B2 JPH0818857 B2 JP H0818857B2
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Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は抄造法による珪酸カルシウム・ポリマー複合
板の製造方法に関し、更に詳しくは珪酸カルシウム水和
物にポリマーを定着させ丸網、長網またはフローオン式
による厚さ15mm以下の軽量珪酸カルシウム・ポリマー複
合板の製造方法に関する。
板の製造方法に関し、更に詳しくは珪酸カルシウム水和
物にポリマーを定着させ丸網、長網またはフローオン式
による厚さ15mm以下の軽量珪酸カルシウム・ポリマー複
合板の製造方法に関する。
[従来の技術・課題] 従来、厚さ15mm以下の珪酸カルシウム板の製造法は抄
造法によることが一般的であり、JIS A 5418にも規定さ
れている。この規定で示される最も嵩比重の軽い製品は
嵩比重0.8(+0.1,−0.2)のもので、この嵩比重の範囲
では、木材に比較して切削性に乏しく、加工しにくいと
いう欠点があった。また、嵩比重をこの規定に示す範囲
以下にすると、強度が弱くなり、厚さ15mm以下の板状製
品としての実用性が得られなかった。
造法によることが一般的であり、JIS A 5418にも規定さ
れている。この規定で示される最も嵩比重の軽い製品は
嵩比重0.8(+0.1,−0.2)のもので、この嵩比重の範囲
では、木材に比較して切削性に乏しく、加工しにくいと
いう欠点があった。また、嵩比重をこの規定に示す範囲
以下にすると、強度が弱くなり、厚さ15mm以下の板状製
品としての実用性が得られなかった。
より軽量、高強度にするための提案として特開昭62−
138351号公報がありJIS A 5418に規定する製品に比べて
軽量、高強度のものが得られるが、それでも木材に比べ
ると靭性に乏しく、切削・加工性に欠けるという欠点が
あった。
138351号公報がありJIS A 5418に規定する製品に比べて
軽量、高強度のものが得られるが、それでも木材に比べ
ると靭性に乏しく、切削・加工性に欠けるという欠点が
あった。
この靭性改良のために、珪酸カルシウム・ポリマー複
合体が考案された。この珪酸カルシウム・ポリマー複合
体は製造方法は特公昭52−39702号公報、特開昭52−155
16号公報、特公昭62−32148号公報等に開示さ入れてい
るが、これらの技術はその成形法がいずれもモールドプ
レスを基本としており、脱水を容易にするためプレス面
に金網もしくは布を敷くため、平滑な表面が得られに
くいことや、脱水時の水の抜け道により内部に欠陥がで
き易く、厚さ約15mm以下の成形体の製造は困難であっ
た。
合体が考案された。この珪酸カルシウム・ポリマー複合
体は製造方法は特公昭52−39702号公報、特開昭52−155
16号公報、特公昭62−32148号公報等に開示さ入れてい
るが、これらの技術はその成形法がいずれもモールドプ
レスを基本としており、脱水を容易にするためプレス面
に金網もしくは布を敷くため、平滑な表面が得られに
くいことや、脱水時の水の抜け道により内部に欠陥がで
き易く、厚さ約15mm以下の成形体の製造は困難であっ
た。
従って、厚さ15mm以下の板状成形体を得るには、厚さ
15mm程度の成形体をいったん製造した後、研摩等により
所望の厚さのものを製造しているのが現状である。この
ため、薄物製造の生産性が悪く、コスト高であり、且つ
研摩工程を使用しても厚さ8mm以下の製品の製造は困難
であった。
15mm程度の成形体をいったん製造した後、研摩等により
所望の厚さのものを製造しているのが現状である。この
ため、薄物製造の生産性が悪く、コスト高であり、且つ
研摩工程を使用しても厚さ8mm以下の製品の製造は困難
であった。
また、特開昭6−52159号公報はその成形法の基本が
押出成形であり、本質的に抄造法と原理を異にする。
押出成形であり、本質的に抄造法と原理を異にする。
従って、本発明の目的は従来の抄造法による珪酸カル
シウム板またはモールドプレス法による珪酸カルシウム
・ポリマー複合板の製造上及び性能上の欠点、すなわち
生産性、強度、加工性に関する問題点を改良し、軽量且
つ高強度の薄物珪酸カルシウム板を効率良く製造する方
法を提供するにある。
シウム板またはモールドプレス法による珪酸カルシウム
・ポリマー複合板の製造上及び性能上の欠点、すなわち
生産性、強度、加工性に関する問題点を改良し、軽量且
つ高強度の薄物珪酸カルシウム板を効率良く製造する方
法を提供するにある。
[課題を解決するための手段] すなわち、本発明は沈降容積が10ml/g以上の珪酸カル
シウム水和物100重量部、スチレンブタジエンラテック
ス3〜15重量部、水度が350ml以下のセルローズ繊維
をスラリー固形分の1〜5重量%、カチオン型のラテッ
クス定着剤を前記スチレン・ブタジエンラテックス重量
の1〜20重量%及び水を調合して固形分濃度0.5〜4重
量%のスラリーを得、該スラリーを抄造バットに注入す
る際に、更にアニオン型高分子凝集剤をスラリーの固形
分の20〜10000ppmの範囲の量で滴下して抄造することを
特徴とする珪酸カルシウム・ポリマー複合板の製造方法
に係る。
シウム水和物100重量部、スチレンブタジエンラテック
ス3〜15重量部、水度が350ml以下のセルローズ繊維
をスラリー固形分の1〜5重量%、カチオン型のラテッ
クス定着剤を前記スチレン・ブタジエンラテックス重量
の1〜20重量%及び水を調合して固形分濃度0.5〜4重
量%のスラリーを得、該スラリーを抄造バットに注入す
る際に、更にアニオン型高分子凝集剤をスラリーの固形
分の20〜10000ppmの範囲の量で滴下して抄造することを
特徴とする珪酸カルシウム・ポリマー複合板の製造方法
に係る。
[作 用] 本発明方法は珪酸カルシウム水和物とセルローズ繊維
を含有する水性スラリー中に、該珪酸カルシウム水和物
100重量部に対しスチレン・ブタジエンラテックスを3
〜15重量部の範囲内で添加し、スチレン・ブタジエンラ
テックスを効率良く定着させるため、カチオン型のラテ
ックス定着剤をラテックスに対し0.5〜3重量部添加し
て定着後、該スラリーを抄造するものである。
を含有する水性スラリー中に、該珪酸カルシウム水和物
100重量部に対しスチレン・ブタジエンラテックスを3
〜15重量部の範囲内で添加し、スチレン・ブタジエンラ
テックスを効率良く定着させるため、カチオン型のラテ
ックス定着剤をラテックスに対し0.5〜3重量部添加し
て定着後、該スラリーを抄造するものである。
本発明に使用する珪酸カルシウム水和物は珪酸質原料
と石灰原料のCaO/SiO2モル比を0.8〜1.2程度とし、更に
軽量化(嵩が高い)を図るために、使用する珪酸質原料
の4〜8割を非晶質の珪酸を用い、水蒸気圧を5kg/cm2
以上として水熱合成することにより得られる。上記の条
件下で合成された珪酸カルシウム水和物は10ml/g以上の
沈降容積を有する。
と石灰原料のCaO/SiO2モル比を0.8〜1.2程度とし、更に
軽量化(嵩が高い)を図るために、使用する珪酸質原料
の4〜8割を非晶質の珪酸を用い、水蒸気圧を5kg/cm2
以上として水熱合成することにより得られる。上記の条
件下で合成された珪酸カルシウム水和物は10ml/g以上の
沈降容積を有する。
なお、本明細書に記載する珪酸カルシウム水和物の沈
降容積は以下のようにして測定した: まず、水熱合成法で得られた珪酸カルシウム水和物の
固形分濃度を測定し、固形分換算量20gを秤量し、1000m
lメスシリンダーに移し、蒸留水で1000ml標線までメス
アップしたのち、スラリーが漏れないようにメスシリン
ダーを上下に10回転倒混合させた後、静置する。24時間
後に固形分が占める容積を読み取り、1g当たりに換算し
て沈降容積とする。
降容積は以下のようにして測定した: まず、水熱合成法で得られた珪酸カルシウム水和物の
固形分濃度を測定し、固形分換算量20gを秤量し、1000m
lメスシリンダーに移し、蒸留水で1000ml標線までメス
アップしたのち、スラリーが漏れないようにメスシリン
ダーを上下に10回転倒混合させた後、静置する。24時間
後に固形分が占める容積を読み取り、1g当たりに換算し
て沈降容積とする。
本発明方法においては、上記珪酸カルシウムの水性ス
ラリーに予め抄造に滴するように水度(CSF)350ml以
下に叩解したセルローズ繊維を加えることによって水性
スラリーを調製する。セルローズ繊維としてはNBKP、LB
KP等を使用できる。セルローズ繊維の添加量は水性スラ
リーの固形分の1〜5重量%程度が適当である。セルロ
ーズ繊維の添加量が5重量%を超えると、不燃性を要求
される珪酸カルシウム・ポリマー複合板はその性能を低
下するために好ましくなく、また、1重量%未満では抄
造時の微細粒子の逸失が多くなり、所定配合成分から欠
け離れた成分構成になり、製品の強度などの特性が低下
するために好ましくない。
ラリーに予め抄造に滴するように水度(CSF)350ml以
下に叩解したセルローズ繊維を加えることによって水性
スラリーを調製する。セルローズ繊維としてはNBKP、LB
KP等を使用できる。セルローズ繊維の添加量は水性スラ
リーの固形分の1〜5重量%程度が適当である。セルロ
ーズ繊維の添加量が5重量%を超えると、不燃性を要求
される珪酸カルシウム・ポリマー複合板はその性能を低
下するために好ましくなく、また、1重量%未満では抄
造時の微細粒子の逸失が多くなり、所定配合成分から欠
け離れた成分構成になり、製品の強度などの特性が低下
するために好ましくない。
本発明においてはセルローズ繊維を使用することによ
り抄造性を向上させ、更に得られた成形板の強度の向上
にも寄与するが、更に必要に応じてガラス繊維、ビニロ
ン繊維、アクリル繊維等と併用し、得られた成形板の強
度及び耐衝撃性の向上を図ることもできる。
り抄造性を向上させ、更に得られた成形板の強度の向上
にも寄与するが、更に必要に応じてガラス繊維、ビニロ
ン繊維、アクリル繊維等と併用し、得られた成形板の強
度及び耐衝撃性の向上を図ることもできる。
本発明方法においては、珪酸カルシウム水和物及びセ
ルローズ繊維を含有する水性スラリーに、スチレン・ブ
タジエンラテックスを添加するのでスラリーの水性が
極端に低下する。そのため抄造性も一段と悪くなる。抄
造の際、水性を向上し且つ添加ラテックスの定着率を
高めるためにカチオン型の定着剤を添加することを必須
とする。これらの定着剤の添加量は上記スラリー中に添
加したスチレン・ブタジエンラテックスに対して0.5〜2
0重量%が効率良く抄造でき且つスチレン・ブタジエン
ラテックスが成形板に及ぼす性能を発揮する見地からも
必要である。
ルローズ繊維を含有する水性スラリーに、スチレン・ブ
タジエンラテックスを添加するのでスラリーの水性が
極端に低下する。そのため抄造性も一段と悪くなる。抄
造の際、水性を向上し且つ添加ラテックスの定着率を
高めるためにカチオン型の定着剤を添加することを必須
とする。これらの定着剤の添加量は上記スラリー中に添
加したスチレン・ブタジエンラテックスに対して0.5〜2
0重量%が効率良く抄造でき且つスチレン・ブタジエン
ラテックスが成形板に及ぼす性能を発揮する見地からも
必要である。
上記珪酸カルシウム水和物、セルローズ繊維、スチレ
ン・ブタジエンラテックス及びカチオン型のラテックス
定着剤を含有する水性スラリーの固形分濃度は0.5〜4
重量%程度に調整して抄造に用いるのが好ましい。
ン・ブタジエンラテックス及びカチオン型のラテックス
定着剤を含有する水性スラリーの固形分濃度は0.5〜4
重量%程度に調整して抄造に用いるのが好ましい。
上記のようにカチオン型のラテックス定着剤を添加す
ることにより得られたスラリーの抄造性を更に向上させ
るためには、安定なフロックを形成することが必要と思
われる。そのためには、まず、カチオン型のラテックス
定着剤を添加し、次に、アニオン型高分子凝集剤を添加
するのが望ましい。アニオン型高分子凝集剤の添加量は
スラリー中の固形分に対し20〜10000ppmの範囲内であ
り、この範囲内の添加量で安定なフロックを有するスラ
リーを得ることができる。アニオン型高分子凝集剤の具
体例としてはポリアクリルアミド系のものが挙げられ
る。
ることにより得られたスラリーの抄造性を更に向上させ
るためには、安定なフロックを形成することが必要と思
われる。そのためには、まず、カチオン型のラテックス
定着剤を添加し、次に、アニオン型高分子凝集剤を添加
するのが望ましい。アニオン型高分子凝集剤の添加量は
スラリー中の固形分に対し20〜10000ppmの範囲内であ
り、この範囲内の添加量で安定なフロックを有するスラ
リーを得ることができる。アニオン型高分子凝集剤の具
体例としてはポリアクリルアミド系のものが挙げられ
る。
上記アニオン型高分子凝集剤を添加したスラリーは丸
網、長網またはフローオン方式の抄造機によって抄造さ
れ、得られたシート材を乾燥するか、必要に応じてプレ
スを施すことにより加圧・成形して嵩比重を高くするこ
とも可能である。
網、長網またはフローオン方式の抄造機によって抄造さ
れ、得られたシート材を乾燥するか、必要に応じてプレ
スを施すことにより加圧・成形して嵩比重を高くするこ
とも可能である。
[実 施 例] 以下に実施例を挙げて本発明による珪酸カルシウム・
ポリマー複合板の製造方法を更に説明する。
ポリマー複合板の製造方法を更に説明する。
珪酸カルシウム水和物の製造 下記の第1表に記載する原料配合及び水熱合成条件下
で沈降容積6ml/g、8ml/g、10ml/g、13ml/g及び16ml/gの
珪酸カルシウム水和物[ゾノトライト(以下、Xoと略称
する)]を得た。
で沈降容積6ml/g、8ml/g、10ml/g、13ml/g及び16ml/gの
珪酸カルシウム水和物[ゾノトライト(以下、Xoと略称
する)]を得た。
実施例1〜3 上述のようにして製造された沈降容積10ml/g、13ml/g
及び16ml/gのXo固形100重量部にカルボキシ変性スチレ
ン・ブタジエン共重合体ラテックス8重量部、水度30
0mlのセルローズ繊維5重量部(スラリー固形分に対し
4.39重量%)、定着剤としてカチオン型のポリジアルキ
ルアミノアルキル(メタ)クリレート0.8重量部(ラテ
ックスに対し10重量%)及び水5000重量部を添加・混合
してスラリー濃度2.2重量%のスラリーを調整した。
及び16ml/gのXo固形100重量部にカルボキシ変性スチレ
ン・ブタジエン共重合体ラテックス8重量部、水度30
0mlのセルローズ繊維5重量部(スラリー固形分に対し
4.39重量%)、定着剤としてカチオン型のポリジアルキ
ルアミノアルキル(メタ)クリレート0.8重量部(ラテ
ックスに対し10重量%)及び水5000重量部を添加・混合
してスラリー濃度2.2重量%のスラリーを調整した。
次に、上述のスラリーに凝集剤としてアニオン性ポリ
アクリルアミドを0.034重量部(スラリー中の固形分に
対し300ppm)を添加して丸網抄造法により抄造し、得ら
れた生板を110℃で乾燥することにより厚さ6mmの珪酸カ
ルシウム・ポリマー複合板を製造した。得られた複合板
の特性を以下の第2表に記載する。
アクリルアミドを0.034重量部(スラリー中の固形分に
対し300ppm)を添加して丸網抄造法により抄造し、得ら
れた生板を110℃で乾燥することにより厚さ6mmの珪酸カ
ルシウム・ポリマー複合板を製造した。得られた複合板
の特性を以下の第2表に記載する。
実施例4〜8 種々の濃度のスラリーを得るために添加水分量を変化
させた以外は実施例1と同じ配合を使用して珪酸カルシ
ウム・ポリマー複合板を製造した。添加水分量及び得ら
れた複合板の特性を以下の第3表に記載する。
させた以外は実施例1と同じ配合を使用して珪酸カルシ
ウム・ポリマー複合板を製造した。添加水分量及び得ら
れた複合板の特性を以下の第3表に記載する。
実施例9〜11・比較例1 沈降容積8ml/g、10ml/g、13ml/g及び16ml/gのXo固形1
00重量部にカルボキシ変性スチレン・ブタジエン共重合
体ラテックス8重量部、水度300mlのセルローズ繊維
5重量部(スラリー固形分に対し4.36重量%)、定着剤
としてカチオン型のポリジアルキルアミノアルキル(メ
タ)クリレート0.8重量部(ラテックスに対し10重量
%)、ガラス繊維1重量部及び水5600重量部を添加・混
合してスラリー濃度2.0重量%のスラリーを調製した。
00重量部にカルボキシ変性スチレン・ブタジエン共重合
体ラテックス8重量部、水度300mlのセルローズ繊維
5重量部(スラリー固形分に対し4.36重量%)、定着剤
としてカチオン型のポリジアルキルアミノアルキル(メ
タ)クリレート0.8重量部(ラテックスに対し10重量
%)、ガラス繊維1重量部及び水5600重量部を添加・混
合してスラリー濃度2.0重量%のスラリーを調製した。
次に、上述のスラリーに凝集剤としてアニオン性ポリ
アクリルアミドを0.034重量部(スラリー中の固形分に
対し300ppm)を添加して丸網抄造法により抄造し、得ら
れた生板を110℃で乾燥することにより厚さ6mmの珪酸カ
ルシウム・ポリマー複合板を製造した。得られた複合板
の特性を以下の第4表に記載する。
アクリルアミドを0.034重量部(スラリー中の固形分に
対し300ppm)を添加して丸網抄造法により抄造し、得ら
れた生板を110℃で乾燥することにより厚さ6mmの珪酸カ
ルシウム・ポリマー複合板を製造した。得られた複合板
の特性を以下の第4表に記載する。
比較例2〜4 沈降容積10ml/g、13ml/g及び16ml/gのXo固形100重量
部にセルローズ繊維4.5重量部(スラリー固形分に対し
4.26重量%)、ガラス繊維1重量部及び水5600重量部を
添加・混合してスラリー濃度2.0重量%のスラリーを調
製した。
部にセルローズ繊維4.5重量部(スラリー固形分に対し
4.26重量%)、ガラス繊維1重量部及び水5600重量部を
添加・混合してスラリー濃度2.0重量%のスラリーを調
製した。
次に、上述のスラリーに凝集剤としてアニオン性ポリ
アクリルアミドを0.034重量部(スラリー中の固形分に
対し300ppm)を添加して丸網抄造法により抄造し、得ら
れた生板を110℃で乾燥することにより厚さ6mmの成形板
を製造した。得られた成形板の特性を以下の第5表に記
載する。
アクリルアミドを0.034重量部(スラリー中の固形分に
対し300ppm)を添加して丸網抄造法により抄造し、得ら
れた生板を110℃で乾燥することにより厚さ6mmの成形板
を製造した。得られた成形板の特性を以下の第5表に記
載する。
比較例5 消石灰100重量部、珪藻土44重量部、珪砂51重量部、
パーライト15重量部、セルローズ繊維11重量部及び水53
00重量部を添加・混合して沈降容積6ml/gの混合物スラ
リーを調製した。得られた混合物スラリーを丸網抄造法
にて抄造し、次に従来法におりオートクレーブ処理して
厚さ6mmの珪酸カルシウム板を製造した。この珪酸カル
シウム板の曲げ強度はタテ100kg/cm2、ヨコ70kg/cm2と
高い値を示したが、嵩比重も0.82と高い値を示した。
パーライト15重量部、セルローズ繊維11重量部及び水53
00重量部を添加・混合して沈降容積6ml/gの混合物スラ
リーを調製した。得られた混合物スラリーを丸網抄造法
にて抄造し、次に従来法におりオートクレーブ処理して
厚さ6mmの珪酸カルシウム板を製造した。この珪酸カル
シウム板の曲げ強度はタテ100kg/cm2、ヨコ70kg/cm2と
高い値を示したが、嵩比重も0.82と高い値を示した。
比較例6 消石灰100重量部、珪藻土44重量部、珪砂51重量部、
パーライト60重量部、セルローズ繊維13重量部及び水85
00重量部を添加・混合して沈降容積8ml/gの混合物スラ
リーを調製した。得られた混合物スラリーを使用して比
較例6と同様の操作により厚さ6mmの珪酸カルシウム板
を製造した。この珪酸カルシウム板の曲げ強度はタテ43
kg/cm2、ヨコ28kg/cm2であり、嵩比重は0.61であった。
パーライト60重量部、セルローズ繊維13重量部及び水85
00重量部を添加・混合して沈降容積8ml/gの混合物スラ
リーを調製した。得られた混合物スラリーを使用して比
較例6と同様の操作により厚さ6mmの珪酸カルシウム板
を製造した。この珪酸カルシウム板の曲げ強度はタテ43
kg/cm2、ヨコ28kg/cm2であり、嵩比重は0.61であった。
実施例12〜18・比較例7 種々の濃度のスラリーを得るために添加水分量を変化
させた以外は実施例1と同じ配合を使用して珪酸カルシ
ウム・ポリマー複合板を製造した。添加水分量及び得ら
れた複合板の特性を以下の第6表に記載する。
させた以外は実施例1と同じ配合を使用して珪酸カルシ
ウム・ポリマー複合板を製造した。添加水分量及び得ら
れた複合板の特性を以下の第6表に記載する。
実施例19〜20・比較例8〜10 スラリー濃度2.3重量%及び2.1重量%の実施例9と同
じ配合のスラリーを製造し、実施例9と同様の方法で丸
網抄造法にて珪酸カルシウム・ポリマー複合板を製造し
た。
じ配合のスラリーを製造し、実施例9と同様の方法で丸
網抄造法にて珪酸カルシウム・ポリマー複合板を製造し
た。
また、比較品として以下に記載する配合をもつスラリ
ーを使用してモールドプレス法にて成形板を製造した。
ーを使用してモールドプレス法にて成形板を製造した。
比較品を製造する時に使用するスラリーは沈降容積10
ml/gのXo固形100重量部にカルボキシ変性スチレン・ブ
タジエン共重合体ラテックス8重量部、セルローズ繊維
1.5重量部(スラリー固形分に対し1.29重量%)、定着
剤としてカチオン型のポリジアルキルアミノアルキル
(メタ)クリレート0.8重量部(ラテックスに対し10重
量%)、ガラス繊維6重量部よりなる。なお、スラリー
濃度は第7表に記載する。
ml/gのXo固形100重量部にカルボキシ変性スチレン・ブ
タジエン共重合体ラテックス8重量部、セルローズ繊維
1.5重量部(スラリー固形分に対し1.29重量%)、定着
剤としてカチオン型のポリジアルキルアミノアルキル
(メタ)クリレート0.8重量部(ラテックスに対し10重
量%)、ガラス繊維6重量部よりなる。なお、スラリー
濃度は第7表に記載する。
参考例1〜2 実施例9及び10で丸網抄造法で得た生板をプレスして
嵩比重を調整して厚さ6mmの珪酸カルシウム・ポリマー
複合板を製造した。得られた珪酸カルシウム・ポリマー
複合板の特性を以下の第8表に記載する。
嵩比重を調整して厚さ6mmの珪酸カルシウム・ポリマー
複合板を製造した。得られた珪酸カルシウム・ポリマー
複合板の特性を以下の第8表に記載する。
[発明の効果] 本発明は予め水熱合成により得られた特定の沈降容積
を有する珪酸カルシウム水和物を使用し、更に、抄造の
際のスラリー濃度を規定することにより抄造法による珪
酸カルシウム板の従来の製造法を改良したものであり、
軽量、高強度、更に靭性に富む切削加工性を高めた薄物
珪酸カルシウム・ポリマー複合板を効率良く製造し得る
ものである。
を有する珪酸カルシウム水和物を使用し、更に、抄造の
際のスラリー濃度を規定することにより抄造法による珪
酸カルシウム板の従来の製造法を改良したものであり、
軽量、高強度、更に靭性に富む切削加工性を高めた薄物
珪酸カルシウム・ポリマー複合板を効率良く製造し得る
ものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 崎山 正人 大分県大分市新栄町7―32 セジュール芦 原B―101 (72)発明者 山口 勝 千葉県柏市篠籠田1045―17 (72)発明者 堤 康一 千葉県市川市新井1―19―20 (72)発明者 渡辺 孝司 千葉県千葉市稲毛台町1―8―102 (56)参考文献 特開 昭62−138351(JP,A) 特開 昭52−15516(JP,A) 特公 昭52−39702(JP,B2) 特公 昭62−32148(JP,B2) 特公 昭62−3109(JP,B2)
Claims (2)
- 【請求項1】沈降容積が10ml/g以上の珪酸カルシウム水
和物100重量部、スチレン・ブタジエンラテックス3〜1
5重量部、水度が350ml以下のセルローズ繊維をスラリ
ー固形分の1〜5重量%、カチオン型のラテックス定着
剤を前記スチレンブタジエンラテックス重量の1〜20重
量%及び水を調合して固形分濃度0.5〜4重量%のスラ
リーを得、該スラリーを抄造バットに注入する際に、更
にアニオン型高分子凝集剤をスラリーの固形分の20〜10
000ppmの範囲の量で滴下して抄造することを特徴とする
珪酸カルシウム・ポリマー複合板の製造方法。 - 【請求項2】スラリーが無機繊維及び有機繊維からなる
群から選択された1種または2種以上の繊維を含有する
特許請求の範囲第1項記載の珪酸カルシウム・ポリマー
複合板の製造方法。
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JP4969088A JPH0818857B2 (ja) | 1988-03-04 | 1988-03-04 | 珪酸カルシウム・ポリマー複合板の製造方法 |
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JP4969088A JPH0818857B2 (ja) | 1988-03-04 | 1988-03-04 | 珪酸カルシウム・ポリマー複合板の製造方法 |
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JP4969088A Expired - Fee Related JPH0818857B2 (ja) | 1988-03-04 | 1988-03-04 | 珪酸カルシウム・ポリマー複合板の製造方法 |
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-
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- 1988-03-04 JP JP4969088A patent/JPH0818857B2/ja not_active Expired - Fee Related
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