JPH08188578A - L−アスコルビン酸の製造方法 - Google Patents

L−アスコルビン酸の製造方法

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JPH08188578A
JPH08188578A JP7228887A JP22888795A JPH08188578A JP H08188578 A JPH08188578 A JP H08188578A JP 7228887 A JP7228887 A JP 7228887A JP 22888795 A JP22888795 A JP 22888795A JP H08188578 A JPH08188578 A JP H08188578A
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keto
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ether
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Haruomi Honda
晴臣 本多
Toru Yamano
徹 山野
Masayuki Yamashita
真之 山下
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Takeda Chemical Industries Ltd
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    • C07D307/00Heterocyclic compounds containing five-membered rings having one oxygen atom as the only ring hetero atom
    • C07D307/02Heterocyclic compounds containing five-membered rings having one oxygen atom as the only ring hetero atom not condensed with other rings
    • C07D307/34Heterocyclic compounds containing five-membered rings having one oxygen atom as the only ring hetero atom not condensed with other rings having two or three double bonds between ring members or between ring members and non-ring members
    • C07D307/56Heterocyclic compounds containing five-membered rings having one oxygen atom as the only ring hetero atom not condensed with other rings having two or three double bonds between ring members or between ring members and non-ring members with hetero atoms or with carbon atoms having three bonds to hetero atoms with at the most one bond to halogen, e.g. ester or nitrile radicals, directly attached to ring carbon atoms
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 工業的に有利なL−アスコルビン酸の製造。 【解決手段】 エーテル類あるいはエーテル類を含有す
る不活性有機溶媒中、水及び界面活性剤の存在下、2−
ケト−L−グロン酸に酸を作用させるL−アスコルビン
酸の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、L−アスコルビン
酸、いわゆるビタミンCの製造方法に関する。
【0002】
【従来技術および発明が解決しようとする課題】従来、
L−アスコルビン酸は、ライヒシュタインおよびグリュ
スナーにより報告された方法[Helv.Chim.Acta.,1
7,311−328(1934)]、あるいはその改良法に
より工業的に製造されてきた。これらの方法では、D−
グルコースから多段階の反応工程を経て2−ケト−L−
グロン酸を合成し、これをエステル化した後に、メタノ
ール中ナトリウムメトキシドを作用させラクトンとし、
次いで塩酸ガスにより酸性化して、L−アスコルビン酸
を得ている。ところが、近年L−ソルボースから2−ケ
ト−L−グロン酸を発酵生産する方法(例えば、特開昭
60−70073)が見いだされ、2−ケト−L−グロ
ン酸を原料とするL−アスコルビン酸の有利な製造方法
の確立が望まれるに至った。これまでに、例えば、1.
有機溶媒中、2−ケト−L−グロン酸に濃塩酸を作用さ
せる方法(米国特許第2462251号),2.不活性溶媒
中、界面活性剤の存在下、2−ケト−L−グロン酸に鉱
酸を作用させる方法(特公昭48−15931),3.不活
性溶媒中、界面活性剤の存在下、2−ケト−L−グロン
酸に無水の塩酸ガスを作用させる方法(特表昭63−5
00454)などが知られている。ところが、上記の方
法では工業的製造法として必ずしも満足のいく収率が得
られず、また、着色の原因となる不純物が多量に副成す
るために精製操作が繁雑であり、工業的に実施可能な製
造法とはなっていない。さらに、特開昭64−7916
5には、不活性溶媒中、脂肪族ケトンを共溶媒とし、界
面活性剤の存在下、濃塩酸水と塩酸ガスを併用する方法
が記載されている。この方法では、水と塩酸の量を共に
最適化することにより、高収率を達成している。この方
法の特徴の一つである脂肪族ケトンの存在は、反応系内
に高濃度の塩酸を保持するために不可欠であるが、脂肪
族ケトンには酸触媒により分解する欠点がある。例え
ば、アセトンを脂肪族ケトンとして用いた場合、アセト
ンのアルドール反応等が避けられず、4−クロロ−4−
メチル−2−ペンタノンやメシチルオキサイド,4−ヒ
ドロキシ−4−メチル−2−ペンタノン等が生成するた
めに、その回収率は必ずしも高くはない。さらに、ケト
ン類の分解物は、着色、異臭の原因ともなり、ケトン類
を共溶媒として工業的製法を確立するのは、容易ではな
い。本発明の目的は、上記従来技術の問題点を解決し、
2−ケト−L−グロン酸からL−アスコルビン酸を製造
する工業的により有利な方法を提供することにある。
【0003】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を解決すべく、とりわけ塩酸等の酸を溶解するための溶
媒として、脂肪族ケトンよりも安定で、なおかつL−ア
スコルビン酸が同等以上の収率で得られる溶媒を巾広く
スクリーニングした結果、エーテル類が極めて有効であ
ることを見いだし、更に検討を重ねた結果、本発明を完
成するに至った。すなわち、本発明は、エーテル類ある
いはエーテル類を含有する不活性有機溶媒中、水および
界面活性剤の存在下、2−ケト−L−グロン酸に酸を作
用させることを特徴とするL−アスコルビン酸の製造法
に関する。本発明方法によれば、L−アスコルビン酸が
90%以上の収率で得られ、かつ不純物の生成量が少な
く、さらに溶媒の回収率も高いので、とりわけ工業的に
実施する上で有利な製造法となる。
【0004】本発明で使用可能なエーテル類としては、
一定量以上の酸(気体状の酸を含む)を溶解するエーテル
であれば、何等制限はないが、炭素数1〜10のアルキ
ル基を有する環状あるいは鎖状のエーテル、具体的には
例えば、テトラヒドロフランやジオキサンなどの環状の
エーテル類、ジエチルエーテル,n−プロピルエーテル,
ジイソプロピルエーテル,ジブチルエーテル,エチレング
リコールジメチルエーテル,ジエチレングリコールジメ
チルエーテル等の鎖状のエーテル類が挙げられる。これ
らのエーテル類は、塩酸等の酸を反応系に保持するため
に一定量以上の存在が必要である。エーテル類の量は不
活性有機溶媒に対して、0.02倍容量以上で作用が認
められ、好ましくは0.1倍容量以上である。
【0005】本発明における不活性有機溶媒とは、本反
応系において反応試薬や出発化合物と反応しないものを
いい、無極性乃至極性の低い有機溶媒が好ましい。この
ような不活性有機溶媒としては、例えばベンゼン,トル
エン,クロルベンゼンなどのハロゲン(例、フッ素、塩
素、臭素、ヨウ素)あるいは炭素数1〜5の低級アルキ
ル基(例、メチル、エチル)で置換されていてもよい芳
香族炭化水素類、例えば、クロロホルム,エチレンジク
ロリドなどのハロゲン化脂肪族炭化水素類等が挙げられ
る。これらは、単独で用いても、また混合して用いても
差し支えはない。好ましい不活性有機溶媒としては、ベ
ンゼン,トルエンを挙げることが出来る。エーテル類を
含む不活性有機溶媒の量は、何等特定されるものではな
いが、経済性から2−ケト−L−グロン酸に対して1か
ら20倍重量、好ましくは、2〜5倍重量の範囲であ
る。
【0006】本発明の好ましい態様の一つとして不活性
有機溶媒を使わず、もっぱら上記環状または鎖状エーテ
ル類を用い、単一溶媒での反応がある。この場合脱溶媒
工程、溶媒回収工程が、異種の混合溶媒中で反応を行う
方法に比べ、格段に簡略化され工業的に実施する上での
メリットは大きい。さらに従来知られていたアセトン等
脂肪族ケトンを共溶媒として用いる場合に比べ、イソプ
ロピルエーテル等のエーテル類を用いると、酸による分
解等が少なく副生成物の生成を抑えることができる。こ
のことは実際、具体的に下記比較例1と実施例1、5の
対比で明らかにされている。つまり、アセトンの場合回
収率は83%であるのに対し、本発明の実施例1及び5
のように、エーテル類を用いた場合の溶媒の回収率は9
9%以上に達している。
【0007】また、本発明では、界面活性剤の存在下反
応を行う。このような界面活性剤としては、例えば、ポ
リオキシエチレンアルキルアリールエーテルなどの非イ
オン性界面活性剤、トリメチルテトラデシルアンモニウ
ムクロリド,トリメチルドデシルアンモニウムクロリド,
トリメチルセチルアンモニウムクロリド等の陽イオン性
界面活性剤,アルキルアリルスルホネート等の陰イオン
性界面活性剤等を挙げることができる。これらは、単独
で用いても、また2種以上を混合して用いても差し仕え
がない。特に好ましい界面活性剤は陽イオン性界面活性
剤、さらに好ましくは第4級アンモニウム塩である。界
面活性剤の使用量は、2−ケト−L−グロン酸に対して
0.01〜10重量%、好ましくは、0.05〜3.0重
量%である。
【0008】本発明で酸は触媒として使用され、かかる
酸としては、例えば、塩酸,臭化水素酸,硫酸,リン酸な
どの鉱酸,例えば、トルエンスルホン酸,メタンスルホン
酸などのスルホン酸,例えば、トリフルオロ酢酸などの
カルボン酸,例えばウォファチト(Wofatit)KPS(V
EB CHEMIEKOMBINAT BITTERFELD製)などの強酸性イオン
交換樹脂を挙げることが出来るが、特に好ましくは塩酸
である。酸の使用量は、2−ケト−L−グロン酸に対し
て0.5〜2倍モル、好ましくは0.5から1.5倍モル
である。又、酸は、反応系でより高濃度状態を保つ為、
気体で吹き込む形等で作用させてもよい。例えば、塩酸
の場合、濃塩酸で添加するのに加え塩酸ガスを吹き込む
のが好適な場合が多い。
【0009】また、本発明において反応を有利に進行さ
せる水の量は、2−ケト−L−グロン酸に対して1.5
〜3.5倍モル、好ましくは1.8〜3.0倍モルであ
る。このような水は、原料の2−ケト−L−グロン酸に
含まれる水、および濃塩酸の水から供給されるが、最適
量の水に調整するために、必要に応じて水を添加しても
何等差し仕えがない。上記反応条件下において、原料で
ある2−ケト−L−グロン酸は、酸触媒の作用によりラ
クトン化,エノール化されて、L−アスコルビン酸とな
る。この際、反応の進行と共に、反応系内の水の量が増
加するので、必要に応じて、共沸等の慣用の脱水操作を
用いて、水の量を調節しても差し仕えがない。この脱水
操作により酸触媒、あるいは共溶媒が留去する場合に
は、適宜これらを補充することが出来る。
【0010】反応温度は、40〜100℃、好ましくは
40〜80℃、より好ましくは、50〜70℃である。
反応時間は通常1〜15時間、通常2〜8時間である。
反応混合物からL−アスコルビン酸を分離するには、そ
れ自体公知の方法、例えば、ろ過,濃縮,抽出,晶出,クロ
マト分離などの方法を用いることが出来る。
【0011】
【発明の効果】本発明の製造法によれば、90%以上の
高収率で、L−アスコルビン酸を製造することが出来
る。また脱溶媒工程および溶媒回収工程が簡略化される
上に溶媒の回収率が高く、さらに、着色の原因となる不
純物の生成が極めて少ない等、工業的製法として有利で
ある。
【0012】
【実施例】以下、実施例および比較例を挙げて、本発明
を具体的に説明するが、本発明は、これら実施例に限定
されるものではないことはいうまでもない。実施例中に
用いるパーセント(%)は特記しない限り重量%を示
す。 実施例1 (エーテル類としてエチレングルコールジメチルエーテ
ルを用いた例)2−ケト−L−グロン酸(250g,1.1
5mol,含量89.6%,水分8.6%)およびトリメチルセ
チルアンモニウムクロリド(0.275g)をトルエン(9
60ml)中で撹はんし、これに36%濃塩酸(30.0g)
を加えた。この時点での反応系内の水分量は、2−ケト
−L−グロン酸に対して2.0倍モルと計算された。こ
の混合物を60℃で1時間撹はんした後、塩酸ガス(3
0.0g)を溶解したエチレングリコールジメチルエーテ
ル(130g)を加え、同温度でさらに5時間反応を続け
た。続いて、トルエン(850ml)を連続的に加えなが
ら、約1200gの溶媒を減圧下留去した。残渣をろ過
して、L−アスコルビン酸の粗結晶を得た。この粗結晶
を水に溶解し、HPLCにより定量したところ、L−ア
スコルビン酸が191.1g(収率94.1%)、2−ケト
−L−グロン酸が2.7g(残存率1.2%)含まれてい
た。なお、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)は、
次の条件を用いた。(以下の実施例、比較例も同様であ
る。) カラム: バイオラッド(Bio Rad)製 アミネック
ス(Aminex)HPX−87H 溶離液: 0.1M 硫酸アンモニウム, pH2.7(希硫
酸により調整) 温 度: 室 温 検 出: 示差屈折計 また、留去液およびろ液中のエチレングルコールジメチ
ルエーテルをガスクロマトグラフィーにより定量したと
ころ、その回収率は99%であった。
【0013】実施例2〜4 (エーテル類としてテトラヒドロフラン,ジエチレングリ
コールジメチルエーテル,ジイソプロピルエーテルを用
いた例)実施例1において、エチレングリコールジメチ
ルエーテルに替えて、各種エーテル類を用いた以外は、
実施例1と全く同様にして表1に示す結果を得た。
【0014】
【表1】
【0015】実施例5 (ジイソプロピルエーテルを単独溶媒として用いた例)2
−ケト−L−グロン酸(125g,0.584mol,含量9
0.7%,水分8.5%)およびトリメチルセチルアンモニ
ウムクロリド(0.084g)をジイソプロピルエーテル
(500ml)中で撹はんし、これに36%濃塩酸(18.0
g)を加えた。この時点での反応系内の水分量は、2−ケ
ト−L−グロン酸に対して2.1倍モルと計算された。
この混合物を60℃で1時間撹はんした後、塩酸ガス
(17.2g)を溶解したジイソプロピルエーテル(88g)
を加え、同温度でさらに5時間反応を続けた。続いて、
ジイソプロピルエーテル(1000ml)を連続的に加えな
がら、約900gの溶媒を減圧下留去した。残渣をろ過
して、L−アスコルビン酸の粗結晶を得た。この粗結晶
を水に溶解し、HPLCにより定量したところ、L−ア
スコルビン酸が95.8g(収率93.1%)、2−ケト−
L−グロン酸が0.9g(残存率0.8%)含まれていた。
また、留去液およびろ液中のジイソプロピルエーテルを
ガスクロマトグラフィーにより定量したところ、その回
収率は99%以上であった。
【0016】実施例6 (ジブチルエーテルを単独溶媒として用いた例)2−ケト
−L−グロン酸(125g,0.584mol,含量90.7%,
水分8.5%)およびトリメチルセチルアンモニウムクロ
リド(0.084g)をジブチルエーテル(500ml)中で撹
はんし、これに36%濃塩酸(18.0g)を加えた。この
時点での反応系内の水分の量は、2−ケト−L−グロン
酸に対して2.1倍モルと計算された。この混合物を6
0℃で1時間撹はんした後、塩酸ガス(17.2g)を溶解
したジブチルエーテル(91g)を加え、同温度でさらに
5時間反応を続けた。続いて、トルエン(1000ml)を
連続的に加えながら、約900gの溶媒を減圧下留去し
た。残渣をろ過して、L−アスコルビン酸の粗結晶を得
た。この粗結晶を水に溶解し、HPLCにより定量した
ところ、L−アスコルビン酸が92.4g(収率90.0
%)含まれていた。原料の2−ケト−L−グロン酸の残
存は認められなかった。
【0017】実施例7 (エーテル類としてジイソプロピルエーテルを用いた例)
2−ケト−L−グロン酸(125g,0.579mol,含量8
9.9%,水分8.7%)およびトリメチルセチルアンモニ
ウムクロリド(0.137g)をトルエン(240ml)、ジイ
ソプロピルエーテル(170ml)中で撹はんし、これに
36%濃塩酸(15.6g)を加えた。この時点での反応系
内の水分量は2−ケト−L−グロン酸に対して2.0倍
モルと計算された。この混合物を60℃で1時間撹はん
した後、塩酸ガス(15.5g)を溶解したジイソプロピル
エーテル(70ml)を加え、同温度でさらに5時間反応を
続けた。続いてトルエン(720ml)を連続的に加えなが
ら、約500gの溶媒を減圧下留去した。残渣をろ過し
て、L−アスコルビン酸の粗結晶を得た。この粗結晶を
水に溶解し、HPLCにより定量したところ、L−アス
コルビン酸が93.8g(収率92.0%)、2−ケト−L
−グロン酸が0.3g(残存率0.3%)含まれていた。
【0018】比較例1 (アセトンを共溶媒として用いた例)2−ケト−L−グロ
ン酸(250g,含量89.6%,水分8.6%)およびトリ
メチルセチルアンモニウムクロリド(0.275g)をトル
エン(960ml)、アセトン(24ml)の混合溶媒中で撹は
んし、これに35%濃塩酸(30.0g)を加えた。この混
合物を60℃で1時間撹はんした後、塩酸ガス(30.0
g)を溶解したアセトン(116g)を加え、同温度でさら
に5時間反応を続けた。続いて、トルエン(850ml)を
連続的に加えながら、約1200gの溶媒を減圧下留去
した。残渣をろ過して、L−アスコルビン酸の粗結晶を
得た。この粗結晶を水に溶解し、高速液体クロマトグラ
フィーにより定量したところ、L−アスコルビン酸が1
90.0g(収率93.5%)、2−ケト−L−グロン酸が
2.7g(残存率1.2%)含まれていた。また、留去液お
よびろ液中のアセトンをガスクロマトグラフィーにより
定量したところ、アセトンの回収率は83%であった。
【0019】比較例2 (t−ブタノールを共溶媒として用いた例)2−ケト−L
−グロン酸(250g,含量89.6%,水分8.6%)およ
びトリメチルセチルアンモニウムクロリド(0.275g)
をトルエン(960ml)中で撹はんし、これに35%濃塩
酸(30.0g)を加えた。この混合物を60℃で1時間撹
はんした後、塩酸ガス(30.0g)を溶解したt−ブタノ
ール(130g)を加え、同温度でさらに5時間反応を続
けた。続いて、トルエン(850ml)を連続的に加えなが
ら、約1200gの溶媒を減圧下留去した。残渣をろ過
して、L−アスコルビン酸の粗結晶を得た。この粗結晶
を水に溶解し、HPLCにより定量したところ、L−ア
スコルビン酸が50.6g(収率25.0%)、2−ケト−
L−グロン酸が146.8g(残存率65.7%)含まれて
いた。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エーテル類あるいはエーテル類を含有す
    る不活性有機溶媒中、水及び界面活性剤の存在下、2−
    ケト−L−グロン酸に酸を作用させることを特徴とする
    L−アスコルビン酸の製造方法。
  2. 【請求項2】 エーテル類が炭素数1〜10のアルキル
    基を有する環状あるいは鎖状のエーテルである請求項1
    に記載の製造方法。
  3. 【請求項3】 酸が塩酸である請求項1に記載の製造方
    法。
  4. 【請求項4】 界面活性剤が第4級アンモニウム塩であ
    る請求項1に記載の製造方法。
  5. 【請求項5】 存在させる水の量が2−ケト−L−グロ
    ン酸に対し、1.5〜3.5倍モルである請求項1に記載
    の製造方法。
  6. 【請求項6】 エーテル類の量が不活性有機溶媒に対し
    て0.02倍容量以上である請求項1に記載の製造方
    法。
  7. 【請求項7】 エーテル類中、水及び界面活性剤の存在
    下、2−ケト−L−グロン酸に酸を作用させる請求項1
    に記載の製造方法。
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