JPH08186Y2 - 車両の表示装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本考案は、車両の表示装置に関し、特に車両機器の異
常等の作動状態を表示する表示装置に関する。

〈従来の技術〉 この種の車両の表示装置として第４図に示すようなも
のがある（実開昭62-71446号公報参照）。

すなわち、自動変速機のシフト段を指示するシフトタ
ワにはシフトレバーの各シフトポジションに対応させて
シフトレバースイッチ1A〜1Dが設けられ、前記各シフト
レバースイッチ1A,1B,1Cはパイロットランプ2A〜2Cと夫
々直列接続されている。

そして、シフトレバーのシフトチェンジ操作によって
シフトポジションに対応するシフトレバースイッチ1A〜
1Dがオンされ、それらシフトレバースイッチ1A〜11Cに
対応するランプ2A〜2Cにエンジンキースイッチ３を介し
てバッテリ４から通電されてオンされる。このとき、前
記シフトレバースイッチ1A〜1Cの端子電圧をコントロー
ラ５が検出し、この電圧に基づいてコントローラ５はシ
フトポジションを判定してそのデータをディスプレイ６
にて文字等により表示させるようにしている。

また、前記各パイロットランプ2A〜2Cの球切れを検出
するために、前記各パイロットランプ2A〜2Cはダイオー
ド7A〜7Cを介してチェック用スイッチ８に接続されてい
る。そして、チェック用スイッチ８をオンさせて、パイ
ロットランプ2A〜2Cの点滅の有無により球切れを判定す
るようにしている。

〈考案が解決しようとする課題〉 しかしながら、このような従来のものでは、球切れ検
出時にチェック用スイッチ８をオンさせるとシフトレバ
ースイッチ1A〜1Cの端子電圧が変化しコントローラ５が
シフトレバースイッチ1A〜1Cが作動したと誤判定してデ
ィスプレイ６に表示するという不具合があった。

これを解消するために、第５図に示すように、ダイオ
ード9A〜9Cを介装することも考えられるが、この場合に
は検出部が多くなるとダイオードの数も増加し取付スペ
ースやコストの増加を招くという不具合がある。

本考案は、このような実情に鑑みてなされたもので、
簡易な構成で報知手段の故障の有無のチェックと車両機
器の作動状態のチェックを独立して行うことができるよ
うにすることを目的とする。

〈課題を解決するための手段〉 このため、本考案は、第１図に示すように、車両機器
の作動状態を検出する作動検出手段Ａと、該作動検出手
段Ａと直列接続され検出された作動状態を報知する報知
手段Ｂと、前記作動検出手段Ａと並列接続され前記報知
手段Ｂの故障の有無をチェックするチェック手段Ｃと、
前記作動検出手段Ａからの信号に基づいて該信号に対応
する表示を表示手段Ｄに行わせる制御手段Ｅと、を備え
るものにおいて、前記チェック手段Ｃの故障チェック動
作を検出するチェック動作検出手段Ｆと、前記チェック
手段Ｃの故障チェック動作を検出したときに前記制御手
段Ｅへの作動検出手段Ａからの信号の入力をキャンセル
するキャンセル手段Ｇと、を備えるようにした。

〈作用〉 そして、チェック手段の故障チェック動作時に制御手
段への検出信号の入力をキャンセルすることにより、誤
表示を防止するようにした。即ち、以上の構成により、
当該構成の機器がチェック手段によって故障の有無のチ
ェックが行われているときには、該チェック手段が作動
検出手段から前記報知手段に出力される信号と関係なく
故障チェックを行っているので、該チェック手段以外の
手段である制御手段への信号が誤信号となる惧れがある
として、その制御手段への信号をキャンセル手段によっ
てキャンセルしている。

〈実施例〉 以下に、本考案の一実施例を第２図に基づいて説明す
る。尚、従来例と同一要素には第４図と同一符号を付し
て説明を省略する。

図において、作動検出手段としてのシフトレバースイ
ッチ1A〜1Cにはチェック手段としてのチェック用スイッ
チ８が並列接続され、チェック用スイッチ８はダイオー
ド7A〜7Cを介して報知手段としてのパイロットランプ2A
〜2Cに接続されている。前記ダイオード7A〜7Cのカソー
ド端子とコントローラ11の入力ポートとが接続され、チ
ェック用スイッチ８のオン・オフに対応する電圧がコン
トローラ11に入力されている。

前記コントローラ11は、第３図のフローチャートに従
って作動し、表示手段としてのディスプレイ６に表示を
行うようになっている。

ここでは、コントローラ11が制御手段とチェック動作
検出手段とキャンセル手段とを構成する。

次に作用を第３図のフローチャートに従って説明す
る。

S1では、ダイオード7A〜7Cのカソード端子電圧に基づ
いてチェック用スイッチ８がオンか否かを判定し、YES
のときにはS2に進みNOのときにはS3に進む。ここで、前
記チェック用スイッチ８のオン時には前記カソード端子
電圧はローになり、そのオフ時にはハイになっている。

S2では、シフトレバースイッチ1A〜1Cから電圧信号が
入力される入力ポートの検索をキャンセルすると共に、
出力ポートのデータをチェック用スイッチ８のオン直前
のデータに保持させそのデータをディスプレイ６に表示
させる。

一方、チェック用スイッチ８のオフ時には、S3でシフ
トレバースイッチ1A〜1Cからの入力ポートを順次検索す
る。

S4では、いずれかの入力ポートから信号が入力された
か否かを判定し、YESのときにはS5に進みNOのときには
ルーチンを終了させる。

S5では、信号が入力された入力ポートのアドレスを確
認した後、S6に進む。

S6では、前記入力された信号が前回のルーチンでのデ
ータか否かを判定し、YESのときにはルーチンを終了さ
せ、NOのときにはS7に進む。

S7では、車速，エンジン回転数等の他の運転条件を満
足しているか否かを判定し、YESのときにはS8に進みNO
のときにはルーチンを終了させる。

S8では、入力された信号のアドレスに対応するデータ
をROM等から読出す。

S9では、読出されたデータを出力ポートを介してディ
スプレイ６に出力して表示させる。

以上説明したように、チェック用スイッチ８がオンの
ときには、警報手段としてのパイロットランプ2A〜2Cの
チェックが行われるが、このときにはシフトレバースイ
ッチ1A〜1Cからの信号の読込みをキャンセルしてオン直
前のデータをディスプレイ６に表示させるようにしたの
で、シフトレバースイッチ1A〜1Cに並列接続されたチェ
ック用スイッチ８のオン動作によってシフトレバースイ
ッチ1A〜1Cの端子電圧（信号）が変化しても、その変化
によってはディスプレイ６の表示は変化することがなく
誤表示を防止できる。また、ダイオード7A〜7Bのカソー
ド端子電圧をリード線を介してコントローラ11に導いて
コントローラ11にてソフト処理するようにしたので、構
造が簡易になると共に省スペース化を図れコストの低減
化を図れる。

〈考案の効果〉 本考案は、以上説明したように、作動検出手段と並列
接続され前記報知手段の故障の有無をチェックするチェ
ック手段を設け、該チェック手段の故障チェック動作時
には作動検出手段からの信号の入力をキャンセルするよ
うにしたので、作動検出手段の信号がチェック手段の故
障チェック動作によって変化しても表示手段への誤動作
が防止でき、また構造の簡易化、省スペース化及びコス
トの低減化を図れる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案のクレーム対応図、第２図は本考案の一
実施例を示す構成図、第３図は同上のフローチャート、
第４図は車両の表示装置の従来例を示す構成図、第５図
は他の従来例を示す要部構成図である。 1A〜1C……シフトレバースイッチ、2A〜2C……パイロッ
トランプ、６……ディスプレィ、7A〜7C……ダイオー
ド、８……チェック用スイッチ

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】車両機器の作動状態を検出する作動検出手
   段と、該作動検出手段と直列接続され検出された作動状
   態を報知する報知手段と、前記作動検出手段と並列接続
   され前記報知手段の故障の有無をチェックするチェック
   手段と、前記作動検出手段からの信号に基づいて該信号
   に対応する表示を表示手段に行わせる制御手段と、を備
   える車両の表示装置において、 前記チェック手段の故障チェック動作を検出するチェッ
   ク動作検出手段と、前記チェック手段の故障チェック動
   作を検出したときに前記制御手段への作動検出手段から
   の信号の入力をキャンセルするキャンセル手段と、を備
   えたことを特徴とする車両の表示装置。