JPH08186039A - 内燃機関用点火コイル - Google Patents

内燃機関用点火コイル

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JPH08186039A
JPH08186039A JP6338612A JP33861294A JPH08186039A JP H08186039 A JPH08186039 A JP H08186039A JP 6338612 A JP6338612 A JP 6338612A JP 33861294 A JP33861294 A JP 33861294A JP H08186039 A JPH08186039 A JP H08186039A
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ignition
core
coil
combustion engine
coils
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JP6338612A
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English (en)
Inventor
Mikio Hamada
幹生 浜田
Hikari Kikuta
光 菊田
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Aisan Industry Co Ltd
Original Assignee
Aisan Industry Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 同時点火方式の内燃機関用点火コイルに関
し、所期の点火性能を維持しつつ小型且つ製造容易な内
燃機関用点火コイルを提供する。 【構成】 二組の点火コイル1A,1Bを並設し、夫々
一次コイル12及び二次コイル22を巻装した内部コア
2と外部コア3によって磁路を形成し、二次コイル22
の各々の両端に高圧ターミナル7を接続する。点火コイ
ル1A,1Bにおいては、各内部コア2,2を同一軸上
に配置すると共に、各内部コア2,2の相互に対向する
側の端部及び相互に離隔する側の端部の何れか一方側の
端部と外部コア3との間に、夫々相互に対向する側の磁
極が同極となるように永久磁石PMを介装する。更に、
内部コア2の反対側の端部と外部コア3との間にエアギ
ャップ5を設けてもよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は内燃機関用点火コイルに
関し、特に一個の点火コイルで二気筒分の点火を行なう
同時点火方式の内燃機関用点火コイルに係る。
【0002】
【従来の技術】内燃機関の点火方式としては種々の方式
のものが知られているが、このうち同時点火方式(ダブ
ル点火方式とも呼ばれる)の点火コイルにおいては、一
方の気筒が圧縮工程にあって他方の気筒が排気工程にあ
るという関係の二つの気筒が選択され、これらの気筒に
対して同時に出力高電圧が印加されるように構成されて
いる。例えば四気筒の内燃機関に関し、第1気筒と第4
気筒が同時に点火され、第2気筒と第3気筒が同時に点
火される場合において、例えば第1気筒が圧縮工程にあ
ると、気筒内部の圧力が大であるので高電圧でも容易に
放電しないが、第4気筒は排気工程にあって気筒内部の
圧力が大気圧に近いので低電圧で容易に放電し、点火プ
ラグの抵抗は無視し得る値となる。このため、第1気筒
及び第4気筒の点火プラグが直列接続されている場合、
排気工程にある第4気筒の点火プラグは殆ど抵抗となら
ず、圧縮工程にある第1気筒に対し略全ての出力高電圧
が印加されることになる。従って、各点火プラグに対し
点火コイルによって個別に高電圧が印加される場合と同
様となる。
【0003】上記のような同時点火方式を実現する点火
コイルとしては、例えば特開平4−226007号公報
に開示されている。同公報で提案された発明は、複数組
の第1の積層コアを埋設した単一の容器状樹脂製ハウジ
ング内に複数組の第2の積層コア、一次コイル、二次コ
イルをそれぞれ収納することとし、エンジンや車体への
点火コイルの組付工数および組付スペースを低減し得る
ようにするものとされている。具体的には、C字型の積
層コアとI字型の積層コアを有し後者にコイルを巻装し
て成る点火コイルを、二組並設したものであり、同公報
の図4に明らかなように各コイルの軸心に位置する一対
のI字型の積層コアが平行に配置されている。
【0004】同様に、特公平6−73339号公報に
は、1つの主脚部と、該主脚部に対し磁気的に並列接続
された少くとも2つの分路分岐とを有する鉄心を備えて
おり、前記分路分岐はそれぞれ、主脚部に対して垂直に
配置された1つの上方の脚部及び下方の脚部と、主脚部
に対し平行に配置された1つの外側の脚部とを有してお
り、前記分路分岐の各々はそれぞれ、1つの空隙と、2
次巻線により同心的に囲まれた1つの1次巻線を有する
形式の、多数の点火プラグを有しかつ配電器も設けられ
ていない内燃機関の点火装置用点火コイルが開示されて
いる。即ち、同公報の第1図に明らかなように、二つの
コイルの各々の軸心に位置する鉄心(コア)は平行に配
置されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記公報に記載のよう
に二つのコアが平行に配置される二組の点火コイルにお
いては、コア構造が制約され、小型化が困難である。ま
た、各コアに巻装される一次コイル間の配線が複雑であ
り、これを回避するため別個に配線することとしても、
装置外でのリード線の処理が問題となる。
【0006】もっとも、小型化、配線の容易化のみに着
目し単に二組の点火コイルのコアを共通化したのでは、
二組の点火コイルが相互に磁気的に干渉し合って同時に
点火し、四気筒で同時点火が行なわれることになる。こ
のため、別途何等かの磁気遮蔽手段が必要となり、折角
のコアの共通化による効果が相殺されてしまうことにな
る。
【0007】そこで、本発明は、同時点火方式の内燃機
関用点火コイルに関し、所期の点火性能を維持しつつ、
小型且つ製造容易な内燃機関用点火コイルを提供するこ
とを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明は、請求項1に記載のように、一次コイル及
び二次コイルを巻装する内部コアと、該内部コアと共に
磁路を形成する外部コアを備えた点火コイルを二組有
し、前記二次コイルの各々の両端に接続した高圧ターミ
ナルを備えた内燃機関用点火コイルにおいて、前記二組
の点火コイルの各内部コアを同一軸上に配置すると共
に、各内部コアの相互に対向する側の端部及び相互に離
隔する側の端部の何れか一方側の端部と前記外部コアと
の間に、夫々相互に対向する側の磁極が同極となるよう
に永久磁石を介装したものである。
【0009】また、本発明は、請求項2に記載のよう
に、上記の永久磁石を介装した構成に加え、前記二組の
点火コイルに配置する各内部コアの、前記永久磁石を介
装する側の端部に対して反対側の端部と前記外部コアと
の間に、夫々所定間隙のエアギャップを形成するように
配置することとしてもよい。
【0010】而して、本発明の内燃機関用点火コイルに
おいては、以下の四つの態様を構成し得る。即ち、二組
の点火コイルの各内部コアの相互に対向する側の端部と
外部コアとの間に、夫々相互に対向する側の磁極が同極
となるように永久磁石を介装する第1の態様、各内部コ
アの相互に離隔する側の端部と外部コアとの間に、夫々
相互に対向する側の磁極が同極となるように永久磁石を
介装する第2の態様、各内部コアの相互に対向する側の
端部と外部コアとの間に、夫々相互に対向する側の磁極
が同極となるように永久磁石を介装すると共に、永久磁
石を介装する側の内部コアの端部に対して反対側の端部
と外部コアとの間に、夫々所定間隙のエアギャップを形
成する第3の態様、そして、各内部コアの相互に離隔す
る側の端部と外部コアとの間に、夫々相互に対向する側
の磁極が同極となるように永久磁石を介装すると共に、
永久磁石を介装する側の内部コアの端部に対して反対側
の端部と外部コアとの間に、夫々所定間隙のエアギャッ
プを形成する第4の態様である。
【0011】前記内燃機関用点火コイルの各態様におい
て、前記二組の点火コイルを構成する外部コアを日の字
状に一体的に形成し、該日の字状の外部コアの二つの空
間部に、夫々前記二組の点火コイルの各内部コアを同一
軸上に配置するように構成することができる。
【0012】
【作用】本発明の内燃機関用点火コイルにおいては、二
組の点火コイルが並設され、各点火コイルでは一次コイ
ル及び二次コイルが巻装された内部コアと外部コアによ
って磁路が形成され、二次コイルの各々の両端に高圧タ
ーミナルが接続されている。そして、二組の点火コイル
の各内部コアが同一軸上に配置され、請求項1に係る発
明においては、各内部コアの相互に対向する側の端部及
び相互に離隔する側の端部の何れか一方側の端部と外部
コアとの間に、夫々相互に対向する側の磁極が同極とな
るように永久磁石が介装される。更に、請求項2に係る
発明においては、永久磁石を介装する側の端部に対して
反対側の端部と外部コアとの間に、夫々所定間隙のエア
ギャップが形成される。而して、各点火コイルの一次コ
イルに供給される一次電流が断続されると、外部コア及
び内部コアに磁束変化が生じ、各点火コイルの二次コイ
ルに高電圧が誘起される。従って、各二次コイルの両端
が夫々点火プラグに接続されれば、同時点火方式の点火
コイルが構成され、二つの点火プラグが同時に点火され
る。このとき、一方の点火コイルが通電側で他方の点火
コイルが非通電側となるが、上述のように永久磁石が相
互に対向する側の磁極が同極となるように設けられ、あ
るいは、更にエアギャップが設けられているので、非通
電側が通電側によって磁気的な干渉を受けることなく、
適切に点火が行なわれる。
【0013】
【実施例】以下、本発明の内燃機関用点火コイルの望ま
しい実施例を図面を参照して説明する。図1乃至図3は
本発明の内燃機関用点火コイルの一実施例を示すもの
で、二組の点火コイル1A,1Bが一体的に並設されて
成る。両者は同じ構成であるので同一の部品及び部分に
ついては同一の符号を付し、以下の説明では主として一
方についてのみ説明する。本実施例の内燃機関用点火コ
イル1は図1に示すように日の字状のコア3を有し、そ
の二つの空間部に一対の柱状のコア2,2が同軸上に配
置され略田の字を呈している。即ち、コア3が本発明に
いう外部コアに相当し、コア2が本発明にいう内部コア
に相当する。そして、各コア2は夫々一次コイルアセン
ブリ10に内蔵され、これに二次コイルアセンブリ20
が組み付けられたものが二組構成され、これらがケース
30内のコア3の二つの空間部に収容されると、図1及
び図2に示す構造となる。
【0014】ケース30は合成樹脂製の筐体で、その略
中央部にインサート樹脂成形によってコア3が内蔵され
ている。従って、日の字状のコア3に対応してケース3
0内に二つの空間部が形成され、この中に夫々一次コイ
ルアセンブリ10及び二次コイルアセンブリ20が収容
されている。ケース30の側壁の一方側には四つの高圧
コネクタ部31a乃至31dが同一面上で相互に平行に
並設され、夫々に高圧ターミナル7が収容されている。
また、ケース30の高圧コネクタ部31a乃至31dと
反対側の側壁には、イグナイタ(一次コイルの一次電流
を制御するもので、イグニッションモジュールとも呼ば
れる)8が装着されており、他の両側壁にフランジ部3
3が延出形成されている。
【0015】外部コアを構成するコア3は図1に示すよ
うに日の字状の鉄心で、無方向性珪素鋼板が複数積層さ
れて成るが、方向性珪素鋼板を用いることとしてもよ
い。また、各点火コイル1A,1B毎に口の字状の外部
コアを形成し両者を接合することとしてもよい。コア2
が対向する側のコア3は内側に突出し、突出部3aが形
成されている。尚、一方の点火コイル1A側を拡大して
示した図5に明らかなように、突出部3aを含みコア2
と対向する部分はケース30の樹脂材料によって被覆さ
れることなく露呈している。一方、コア2は、本体部2
aの両端が拡幅され延出部2b,2cが形成された柱状
の鉄心であり、本実施例のコア2は、圧延方向が本体部
2aの軸方向の方向性珪素鋼板が複数積層されて成る。
【0016】そして、コア3の二つの空間部に、コア
2,2が同一軸上に配置され、コア2,2が相互に対向
する側の端部とコア3の突出部3aとの間に、相互に対
向する側の磁極が同極(例えばN極)となるように永久
磁石PMが介装されている。この永久磁石PMは長方形
で、その両辺の幅は夫々コア2の延出部2bの断面の両
辺の幅より若干大きい値に設定されている。従って、永
久磁石PMの断面積はコア2の延出部2bの断面積より
大となっており、図5に明らかなように長手方向の端部
がコア2の接合部2bより外方に延出している。この永
久磁石PMとしては、例えば残留磁束密度が大で減磁さ
れにくいサマリウム−コバルト(Sm−Co)系金属の
焼結体の希土類マグネットが用いられる。また、本実施
例の延出部2cとコア3との間には所定間隙のエアギャ
ップ5が形成されている。
【0017】一次コイルアセンブリ10は、図5に示す
ように、インサート樹脂成形により上記コア2が一体的
に収容された一次ボビン11及び保持部13を具備して
いる。一次ボビン11はコア2の本体部2a回りに形成
され、鍔部11a及び11bが相互に所定距離隔てて形
成されている。一次ボビン11の軸方向の一端に形成さ
れる保持部13は、図5に示すようにコア2の延出部2
bとコア3の突出部3aとの間に永久磁石PMを保持す
るするように形成されている。延出部2cの長手方向の
端面は露呈してコア3の側端面(露呈面)と対峙してい
る。そして、一次ボビン11の鍔部11a,11b間に
一次コイル12の巻線が二層もしくは四層に巻回されて
一次コイルアセンブリ10が構成される。
【0018】一方、二次コイルアセンブリ20は、二次
ボビン21に二次コイル22が巻装されて成る。二次ボ
ビン21は図5に示すように、軸方向に所定間隔毎に複
数の鍔部21aが形成された断面略矩形の樹脂製筒体で
あり、これらの鍔部21a間に複数の溝21bが形成さ
れており、これらの溝21b内に二次コイル22の巻線
が図5の上方から下方へ順次巻回されている。二次ボビ
ン21の両端は幅広の鍔部21c,21dとされ、これ
らの鍔部21c,21dに形成された溝(図示せず)に
夫々図1に示すターミナル23が嵌着されている。各タ
ーミナル23には二次コイル22の巻線の巻始め又は巻
終りが巻き付けられ、電気的に接続されている。即ち、
二次コイル22の両端は夫々ターミナル23に接続され
ている。また、各ターミナル23は二次ボビン21の軸
に対し直交する方向に延出しており、後にケース30に
組み付けられる際には、ターミナル23が高圧ターミナ
ル7内に挿入され、両者間が電気的に接続される。
【0019】ケース30の高圧ターミナル31a乃至3
1dと反対側の側壁には、イグナイタ8が二組の点火コ
イル1A,1B間に近接した位置に装着されている。
尚、イグナイタ8の装着手段としては、接着、螺着によ
るほか、ケース30に収容部を形成し、これにイグナイ
タ8を収容することとしてもよく、あるいはケース30
成形時にイグナイタ8を一体的に設けることとしてもよ
い。このイグナイタ8には、その一部に例えば図6に一
点鎖線で示した回路素子(これについては後述する)が
収容されており、スイッチングトランジスタTr1,T
r2のコレクタ側に接続されるターミナル6a,6b、
及び共通電源端子であるターミナル6eは、図2に示す
ようにケース30内に延出形成されている。
【0020】上記一次コイルアセンブリ10及び二次コ
イルアセンブリ20は、図2に示すようにケース30内
に収容され、各ターミナル23が各高圧ターミナル7内
に挿入される。そして、点火コイル1A側では一次コイ
ル12の巻線の一方の端部12aがリード6c,6dを
介してターミナル6eに電気的に接続され、他方の端部
12bは鍔部11aの切欠(図示せず)に案内されて導
出され、ターミナル6a(点火コイル1B側ではターミ
ナル6b)に電気的に接続される。このように、一次コ
イル12とイグナイタ8との電気的接続部は二組の点火
コイル1A,1B間に設けられているので、配線が容易
である。この配線後、ケース30内の空間に熱硬化性の
合成樹脂、例えばエポキシ樹脂が充填、硬化されて図5
に点描で示すように樹脂部9が形成される。これによ
り、一次コイル12及び二次コイル22が含侵固着され
ると共に、一次コイル12とイグナイタ8との電気的接
続部が適切に絶縁され、更に二次コイル22の出力高電
圧に耐え得る絶縁性が確保される。
【0021】而して、図3に示すように、ケース30内
に二組の点火コイル1A,1Bを有する単体の内燃機関
用点火コイル1が形成される。この内燃機関用点火コイ
ル1は内燃機関(図示せず)に装着され、図4に示すよ
うに、高圧コネクタ部31a乃至31dがハイテンショ
ンコード71乃至74を介して点火プラグ81乃至84
に接続される。即ち、第1気筒に装着された点火プラグ
81と、第4気筒に装着された点火プラグ84が点火コ
イル1Aの高圧コネクタ部31a,31bに接続され、
第2気筒に装着された点火プラグ82と、第3気筒に装
着された点火プラグ83が点火コイル1Bの高圧コネク
タ部31c,31dに接続される。
【0022】図6は本実施例に係る四気筒内燃機関用の
点火回路の要部を示すもので、スイッチングトランジス
タTr1,Tr2によって各一次コイル12の一次電流
が断続されると各二次コイル22に逆起電力が誘起され
30乃至40kvの高電圧が発生する。この高電圧は図
2のターミナル23及び高圧ターミナル7を介して点火
プラグ81乃至84に出力される。尚、図3に示すよう
に、イグナイタ8にはコネクタ部16が設けられてお
り、この中に図6に示す電源ターミナル16e、駆動信
号ターミナル16a,16b、接地ターミナル16c及
びモニタ用ターミナル(図6では省略)が一列に配置さ
れている。
【0023】上記の構成になる本実施例の内燃機関用点
火コイルにおいては、第1気筒の点火プラグ81と第4
気筒の点火プラグ84が同時に点火され、第2気筒の点
火プラグ82と第3気筒の点火プラグ83が同時に点火
される。例えば、第1気筒が圧縮工程にあると気筒内部
の圧力が大であるので点火プラグ81は高電圧でも容易
に放電しないが、第4気筒は排気工程にあって気筒内部
の圧力が大気圧に近いので低電圧で容易に放電し、点火
プラグ84の抵抗は無視し得る値となり、圧縮工程にあ
る第1気筒の点火プラグ81に対し略全ての出力高電圧
が印加されることになる。而して、点火プラグ81乃至
84に対し、点火コイル1A,1Bによって個別に高電
圧が印加され、各々の電極部に火花放電が生じ、各燃焼
室(図示せず)内の圧縮混合気が着火される。このと
き、一方の点火コイル(例えば1A)が通電側で、他方
の点火コイル(1B)が非通電側となるが、点火コイル
1A,1Bには夫々相互に対向する側が同極となるよう
に永久磁石PMが介装されると共に、各々のコア2の相
互に離隔する側の端部とコア3との間に夫々エアギャッ
プ5が設けられているので、非通電側の点火コイル(1
B)が通電側の点火コイル(1A)によって磁気的な干
渉を受けることはなく、安定した点火作動が行なわれ
る。
【0024】即ち、各々の永久磁石PMから、夫々対向
するコア3の方向に向かった後点火コイル1A,1Bの
コア3に沿って循回するという磁束の流れが形成される
ので、各点火コイル1A,1Bのコア3において磁束の
流れが相互に干渉されることなく所期の磁束変化が得ら
れる。これにより、非通電側の点火コイルが、通電側の
点火コイルによる磁気的な干渉を受けることなく、適切
に点火を行なうことができる。しかも、各点火コイル1
A,1Bにおいては上記永久磁石PMにより大きな有効
磁束変化を確保することができる。従って、一次電流の
通電による起磁力に対し一次コイル12内に形成される
磁束密度が大となり、放電エネルギーが増加すると共
に、二次コイル22を鎖交する磁束変化が大となるの
で、二次コイル22の出力電圧が大となり一層良好な点
火性能を確保することができる。
【0025】図7は本発明の他の実施例に係る内燃機関
用点火コイルを示すもので、本実施例では各点火コイル
1A,1Bのコア2の相互に離隔する側の端部とコア3
との間に、夫々相互に対向する側の磁極が同極となるよ
うに永久磁石PMが介装され、各々のコア2の反対側の
端部、即ち相互に対向する側の端部とコア3との間にエ
アギャップ5が形成されている。即ち、図1の実施例と
はエアギャップ5と永久磁石PMの位置が入れ替わった
態様となっている。その他の構成は図1の実施例と同様
であるので同一符号を付して説明は省略する。また、図
7のエアギャップ5及び永久磁石PMも図1の実施例と
実質的に同一であるので同一の符号を付している。
【0026】図8及び図10は、本発明の更に他の実施
例に係り、夫々図1及び図7の実施例に比し、エアギャ
ップ5を形成することなくコア2とコア3が密着するよ
うに配置したものである。これらの部品以外の構成は前
述の実施例と同様であるので省略して示している。
【0027】図9は図8の実施例における永久磁石PM
による効果を確認した実験結果を示すもので、永久磁石
PMを設けた点火コイルの磁束密度の変化を実線で示
し、永久磁石PM(及びエアギャップ5)を設けること
なく内部コアと外部コアを密着したときの磁束密度の変
化を破線で示している。同図に明らかなように、後者の
場合の非通電側の磁束密度の変化は通電側の磁界による
干渉を受け、二点鎖線で示した点火を必要としない気筒
で点火が発生する要求値である点火発生限界の磁束密度
の変化を超えている。これに対し、コア2とコア3との
間に永久磁石PMを設けた本実施例にあっては、非通電
側の磁束密度の変化は通電側の磁界による干渉を受ける
ことなく、点火発生限界未満に留まっている。
【0028】図11は図10の実施例による効果を確認
した実験結果を示すもので、本実施例においても、永久
磁石PMによる磁束の流れは図7の実施例と同様に形成
されるので、各点火コイル1A,1Bのコア3において
磁束の流れが相互に干渉されることなく所期の磁束変化
が得られる。
【0029】
【発明の効果】本発明は上述のように構成されているの
で以下に記載の効果を奏する。即ち、本発明の内燃機関
用点火コイルによれば、請求項1においては二組の点火
コイルの各内部コアを同一軸上に配置すると共に、各内
部コアの相互に対向する側の端部及び相互に離隔する側
の端部の何れか一方側の端部と外部コアとの間に、夫々
相互に対向する側の磁極が同極の永久磁石を介装するよ
うに構成されており、請求項2においては、更に、永久
磁石を介装する側の内部コアの端部に対して反対側の端
部と外部コアとの間に、夫々所定間隙のエアギャップを
形成するように構成されており、二組の点火コイルが相
互に磁気的な干渉を受けることなく、所期の点火性能を
維持しつつ、各内部コア間の間隙に各一次コイルの電気
的接続部を配置することができるので、小型且つ製造容
易で安価に構成することができる。
【0030】尚、二組の点火コイルを構成する外部コア
を日の字状に一体的に形成し、該日の字状の外部コアの
二つの空間部に、夫々二組の点火コイルの各内部コアを
同一軸上に配置するように構成した場合には、二組の点
火コイルに対し一個の外部コアによって所期の点火性能
を確保することができ、一層小型且つ製造容易で安価に
構成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る内燃機関用点火コイル
の断面図である。
【図2】本発明の一実施例に係る内燃機関用点火コイル
の一部断面平面図である。
【図3】本発明の一実施例に係る内燃機関用点火コイル
の斜視図である。
【図4】本発明の一実施例に係る内燃機関用点火コイル
を点火プラグに接続した状態を示す斜視図である。
【図5】本発明の一実施例に係る内燃機関用点火コイル
の一部の拡大断面図である。
【図6】本発明の一実施例に係る内燃機関用点火コイル
の要部を示す電気回路図である。
【図7】本発明の他の実施例に係る内燃機関用点火コイ
ルの断面図である。
【図8】本発明の更に他の実施例に係る内燃機関用点火
コイルのコアの構成及び永久磁石の配置を示す平面図で
ある。
【図9】図8の実施例において、永久磁石による効果を
確認した実験結果を示すグラフである。
【図10】本発明の更に他の実施例に係る内燃機関用点
火コイルのコアの構成及び永久磁石の配置を示す平面図
である。
【図11】図10の一実施例において、永久磁石による
効果を確認した実験結果を示すグラフである。
【符号の説明】
1 内燃機関用点火コイル 1A,1B 点火コイル 2 コア, 2a 本体部, 2b,2c 延出部 3 コア, 3a 突出部 5 エアギャップ 6a,6b,6e ターミナル 7 高圧ターミナル 9 樹脂部 10 一次コイルアセンブリ 11 一次ボビン, 11a,11b 鍔部 12 一次コイル 13 保持部 20 二次コイルアセンブリ 21 二次ボビン, 21a 鍔部, 21b 溝 22 二次コイル 23 ターミナル 30 ケース 31a〜31d 高圧コネクタ部 33 フランジ部 PM 永久磁石

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一次コイル及び二次コイルを巻装する内
    部コアと、該内部コアと共に磁路を形成する外部コアを
    備えた点火コイルを二組有し、前記二次コイルの各々の
    両端に接続した高圧ターミナルを備えた内燃機関用点火
    コイルにおいて、前記二組の点火コイルの各内部コアを
    同一軸上に配置すると共に、各内部コアの相互に対向す
    る側の端部及び相互に離隔する側の端部の何れか一方側
    の端部と前記外部コアとの間に、夫々相互に対向する側
    の磁極が同極となるように永久磁石を介装したことを特
    徴とする内燃機関用点火コイル。
  2. 【請求項2】 前記二組の点火コイルに配置する各内部
    コアの、前記永久磁石を介装する側の端部に対して反対
    側の端部と前記外部コアとの間に、夫々所定間隙のエア
    ギャップを形成するように配置したことを特徴とする請
    求項1記載の内燃機関用点火コイル。
JP6338612A 1994-12-28 1994-12-28 内燃機関用点火コイル Pending JPH08186039A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7268655B2 (en) * 2004-10-28 2007-09-11 Delphi Technologies, Inc. Ignition coil with secondary winding center tap connected to shield
JP2019087557A (ja) * 2017-11-01 2019-06-06 トヨタ自動車株式会社 リアクトル

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