JP2936242B2 - 内燃機関用点火コイル - Google Patents

内燃機関用点火コイル

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JP2936242B2
JP2936242B2 JP4255811A JP25581192A JP2936242B2 JP 2936242 B2 JP2936242 B2 JP 2936242B2 JP 4255811 A JP4255811 A JP 4255811A JP 25581192 A JP25581192 A JP 25581192A JP 2936242 B2 JP2936242 B2 JP 2936242B2
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coil
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晃司 吉川
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は内燃機関用点火コイルに
関し、特にコアに一次コイル及び二次コイルを巻装する
と共に、磁路に永久磁石を介装する点火コイルに係る。
【0002】
【従来の技術】内燃機関の点火コイルは、コアに一次コ
イル及び二次コイルが巻装されたもので、一次コイルは
コネクタを介して一次電流を制御する制御回路に接続さ
れ、二次コイルは高圧ターミナルを介して点火プラグに
接続される。具体的には、一次コイルの巻線は両端が一
対の一次ターミナルに接続され、二次コイルの巻線は一
端が一次ターミナルに接続されると共に他端が高圧ター
ミナルに接続される。
【0003】このような点火コイルに関し、従来より永
久磁石を磁路に介装することによってエネルギーを増大
させることが提案されており、例えば特開平2−377
05号公報に開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記公報に記載の点火
コイルを含み、二次コイルの外側にコアを並設する点火
コイルにおいては、二次コイルに対して所定の耐電圧を
確保するため、二次コイルに対し外側に並設するコア
は、高電圧出力側における二次コイルとの間隙を基準に
寸法が設定される。例えば上記公報に記載の点火コイル
においては、同一幅の矩形環状の外側コアが設けられて
いるが、二次コイルからの距離は高電圧出力側における
間隙を基準に設定されているため、反対側(低電圧側)
では必要以上に大きな値に設定されることになる。
【0005】また、図13に示す一次コイル及び二次コ
イル(図示省略)を巻装したコア2Pを囲繞する外側の
コア3Pに関し、コア2Pとの並設部を均一の断面積で
形成し、A,B,Cの各位置における磁束密度を測定す
ると、図14に示すように永久磁石5P近傍のA位置に
おいて最大値を示す。従って、永久磁石5Pから離隔し
たC位置では断面積に余裕があり、二次コイルに対し所
定の間隙を確保することを条件に、断面積を最小とする
ことができる。逆に、C位置における最小の磁束密度を
基準に並設部が均一の断面積のコア3pを形成すると、
永久磁石5P近傍のA位置における磁束密度が過大とな
る。
【0006】そこで、本発明は、第1のコアに一次コイ
ル及び二次コイルを巻装すると共に、二次コイルに対し
て外側に第2のコアを並設し、永久磁石を介して第1の
コアに接合する内燃機関用点火コイルにおいて、所定の
点火性能を維持しつつ小型、軽量化を図ることを目的と
する。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明は、第1のコアと、該第1のコアに巻装する
一次コイル及び二次コイルと、該一次コイル及び二次コ
イルに対して外側に並設すると共に前記第1のコアに接
合する第2のコアと、該第2のコア及び前記第1のコア
間に介装する永久磁石とを備えた内燃機関用点火コイル
において、前記二次コイルの高電圧出力側に対し反対側
の前記第1のコアの端面に前記永久磁石を接合すると共
に、前記二次コイルに対して並設する前記第2のコアの
並設部の前記二次コイルとの間隙を、前記二次コイルの
高電圧出力側近傍で所定の最大値に設定すると共に、前
記第2のコアの並設部の断面積を前記二次コイルの高電
圧出力側近傍で所定の最小値に設定し、前記第2のコア
の並設部の外側面を、前記二次コイルの高電圧出力側近
傍における前記二次コイルの軸からの距離が最大となる
ように形成したものである。
【0008】上記内燃機関用点火コイルにおいて、前記
第2のコアを、前記第1のコア並びに前記一次コイル及
び二次コイルを囲繞するように形成するとよい。
【0009】
【作用】本発明の内燃機関用点火コイルにおいては、第
1のコア並びにこれに巻装された一次コイル及び二次コ
イルに対し外側に第2のコアが並設され、二次コイルの
高電圧出力側に対し反対側で永久磁石を介して第1のコ
アに接合される。そして、第2のコアの並設部の断面
積、二次コイルとの間隙、及び外側面の二次コイルの軸
からの距離が、二次コイルの高電圧出力側近傍における
第2のコアに要求される諸元を基準に設定されるので、
第2のコアは必要最小限の大きさとされている。而し
て、小型の点火コイルが構成され、その一次コイルに供
給される一次電流が断続すると、第1及び第1のコアに
磁束変化が生じ、二次コイルに高電圧が誘起される。
【0010】
【実施例】以下、本発明の内燃機関用点火コイルの望ま
しい実施例を図面を参照して説明する。図1乃至図3は
本発明の点火コイルの一実施例を示すもので、略日字状
の磁路を構成するT字状のコア2及び環状のコア3を有
し、コア2は一次コイルアセンブリ10に内蔵され、コ
ア3はケース30に収容されている。そして、一次コイ
ルアセンブリ10に二次コイルアセンブリ20が組み付
けられケース30内に収容されると、これらがコア3に
囲繞される。以下、これらを製造、組付手順に沿って説
明する。
【0011】ケース30はインサート樹脂成形によって
コア3を一体的に収容して成る合成樹脂製の筐体で、コ
ア3の内側に一次コイルアセンブリ10及び二次コイル
アセンブリ20を収容する空間が郭成されている。ケー
ス30の底部には二次コネクタ部31が形成され、中央
に孔7aを有する高圧ターミナル7が収容されている。
また、ケース30は図3の左側の面(配設時に上面とな
る面)が開放し、側壁に開口部32が形成され、これと
反対側にフランジ部33が延出形成されている。フラン
ジ部33にはインサート樹脂成形によりカラー34が埋
設され、ワッシャを介して取付用のボルト35が挿通さ
れている。尚、開口部32には、後述するように一次コ
イルアセンブリ10の支持部15が嵌合する。
【0012】コア3は環状の鉄心で、無方向性珪素鋼板
が複数積層されて成るが、方向性珪素鋼板を用いること
としてもよい。コア2と接合するコア3の接合部3a,
3bは、図1に示すように接合部3aが内側に延出し幅
広に形成され、接合部3bの内側には凹部3eが形成さ
れ、何れも内側面は内部空間に露呈している。尚、コア
3の形状については、図11を参照して後述する。コア
2に対し平行なコア3の平行部3c,3dの内側面には
エラストマ等の弾性部材が被覆され、弾性部材層4が形
成されている。この弾性部材層4はコア3とこれを囲繞
するケース30との間の熱膨張差を吸収するもので、本
実施例においては一部の内側面のみにエラストマが複覆
されているが、全表面を被覆するように構成してもよ
い。一方、コア2は、図1に示すように柱状の本体部2
aと、この本体部2aの端部に一体的に形成され軸に対
し直交する方向に延出する接合部2bとを有するT字状
の鉄心である。このコア2は、圧延方向が本体部2aの
軸方向の方向性珪素鋼板が複数積層されて成る。
【0013】一次コイルアセンブリ10に関しては、イ
ンサート樹脂成形によりコア2並びにターミナル6a乃
至6e(及びこれらの間の導体部)が一体的に収容さ
れ、図4乃至図6に示すように一次ボビン11、保持部
13、連結部14、支持部15及びコネクタ部16が形
成される。一次ボビン11はコア2の本体部2a回りに
形成され、保持部13と一体的に形成される鍔部11b
から所定距離隔てて鍔部11aが形成されている。鍔部
11aは図4及び図6に明らかなように、対向する二辺
に係止片11eが突出形成されている。また、他の対向
する二辺の各々に一対の溝11gが形成され、これら一
対の溝11g間の鍔部11aの端面が後述する二次ボビ
ン21の中空部に嵌合するように構成されている。係止
片11eは一次コイルアセンブリ10の軸方向の移動を
規制するもので、二次ボビン21の中空部に形成された
突起21h(図1及び図3に表れている)に係止され
る。また、溝11gは後述する樹脂部9を形成する際、
二次ボビン21の中空部内への樹脂の流入を許容するも
のである。一次ボビン11は、更に鍔部11aからコア
2の本体部2aの端部迄を被覆する被覆部11cを有
し、その一面の両側端にリブが形成されると共にコア2
の端面から軸方向に延出する延出部11dが形成されて
いる。尚、図4及び図6に示すように鍔部11bの対向
する二辺から外方に延出すると共に保持部13から軸方
向に突出するように、一対の凸部11fが形成されてい
る。
【0014】一次ボビン11に隣接する保持部13は、
永久磁石5をコア2の接合部2bに当接するように保持
するもので、図5に示すように接合部2bの長手方向の
端面が露呈するように形成され、この端面を底面とし図
5の下方側の側面が開放する凹部13bが形成されると
共に、凹部13bの長手方向の両側端に保持片13aが
形成されている。これにより、永久磁石5が図5の下方
側から凹部13bに挿入されると、保持片13aにより
所定の位置に保持されコア2の接合部2bに密着する。
尚、永久磁石5は一次コイル12の通電時にコア2,3
に形成される磁束の方向と反対の方向となるように配置
される。また、保持部13及び鍔部11bには、軸方向
に切欠13cが形成されている。
【0015】而して、保持部13は長手方向が一次ボビ
ン11の軸に対し直交するように形成され、その一側端
部(図5の上方の側端部)から一次ボビン11の軸と平
行に延出する板状の連結部14が形成され、更に連結部
14の板面に対し直交する方向、即ち保持部13に保持
される永久磁石5の板面と平行な方向に延出する支持部
15が形成されている、従って、これら保持部13、連
結部14及び支持部15によって、図5に示すようにコ
字状断面が形成されている。更に、支持部15に連結し
てコネクタ部16が形成され、連結部14にターミナル
6a,6b,6cが立設されると共に、コネクタ部6内
にターミナル6d,6eが形成され、これらターミナル
6aとターミナル6eとを一体的に接続する導体、及び
ターミナル6b,6cとターミナル6dを一体的に接続
する導体が連結部14、支持部15及びコネクタ部16
に埋設されている。
【0016】そして、図7乃至図9に示すように、一次
ボビン11に一次コイル12が巻装されて一次コイルア
センブリ10が構成される。即ち、鍔部11a,11b
間に一次コイル12の巻線が二層もしくは四層に巻回さ
れる。一次コイル12の巻線の両端部12a,12bは
切欠13cに案内されて導出され、夫々ターミナル6
a,6bに巻き付けられ、半田接合される。尚、ターミ
ナル6dは図示しないバッテリに接続され、ターミナル
6eは図示しない制御回路、通称イグナイタに接続され
る。
【0017】保持部13に装着される永久磁石5は長方
形で、その一辺の幅は図1に示すようにコア2の接合部
2bの断面の一辺の幅より若干大きい値に設定され、他
辺の幅は図3に示すように接合部2bの断面の他辺の幅
より若干大きい値に設定されている。従って、永久磁石
5の断面積はコア2の接合部2bの断面積より大となっ
ており、図1に示すように長手方向の端部5aがコア2
の接合部2bより外方に延出している。この永久磁石5
としては残留磁束密度が大で減磁されにくいサマリウム
−コバルト(Sm−Co)系金属、又はネオジウム鉄ボ
ロン系金属の焼結体の希土類マグネットが用いられる。
尚、上述の説明では一次コイル12を巻装する前に永久
磁石5を保持部13に装着することとしたが、その順序
は逆でもよく、更に後述する二次コイルアセンブリ20
組付後のケース30への収容直前に永久磁石5を装着す
ることとしてもよい。
【0018】一方、二次コイルアセンブリ20は、二次
ボビン21に二次コイル22が巻装されて成る。二次ボ
ビン21は軸方向に所定間隔毎に複数の鍔部21aが形
成された断面略矩形の樹脂製筒体であり、これらの鍔部
21a間に複数の溝21bが形成されており、これらの
溝21b内に二次コイル22の巻線が図1の上方から下
方へ順次巻回されている。二次ボビン21の鍔部21a
の一つが幅広の鍔部21dとされ、この鍔部21dに突
出部21eが形成されており、その先端に形成された溝
にターミナル23bが嵌着されている。
【0019】二次ボビン21の一方の端面には、一次ボ
ビン11の凸部11f(図4,図6)が嵌合する凹部2
1g(図1)が形成されている。而して、前述の一次コ
イルアセンブリ10の一次ボビン11部分が二次ボビン
21の中空部に挿入されると、鍔部11aの係止片11
eが二次ボビン21の突起21hを乗り越えて係止され
ると共に、凸部11fが凹部21gに嵌合される。これ
により、二次ボビン21に対し一次ボビン11が両端で
支持され、一次ボビン11と二次ボビン21との間の軸
方向及び幅方向の相対移動が規制されるので安定した接
合状態となる。
【0020】図2及び図3に示すように、上端の鍔部2
1aには軸方向に突出部21cが形成されており、この
突出部21cに形成された溝にターミナル23aが嵌着
されている。このターミナル23aに二次コイル22の
巻線の巻始めが巻き付けられ、半田接合されている。二
次コイル22の巻線の巻き終りは、図3及び図10に示
すようにターミナル23bに巻き付けられ、半田接合さ
れている。このターミナル23bには長尺のリード23
cが接合され、二次ボビン21の軸に対し直交する方向
に延出しており、後にケース30に組み付けられると、
このリード23cが高圧ターミナル7の孔7aに挿入さ
れる。
【0021】そして、上記一次コイルアセンブリ10に
対し二次コイルアセンブリ20が組み付けられ、ダイオ
ード8のリード8a,8bがターミナル23aとターミ
ナル6cに半田接合される。このダイオード8は、一次
コイル12通電時に発生する1乃至3kVの電圧によっ
て点火プラグ(図示せず)が飛火するのを防止するもの
である。尚、この半田接合と同時に上述の一次コイルア
センブリ10及び二次コイルアセンブリ20における半
田接合を行なうこととしてもよいが、何れの場合も一次
コイルアセンブリ10及び二次コイルアセンブリ20が
ケース30内に収容される前に半田接合が行われる。
【0022】而して、一次コイルアセンブリ10及び二
次コイルアセンブリ20が、図10に示すようにケース
30内に収容されると、図3に示すように、リード23
cが高圧ターミナル7の孔7a内に挿入され、ケース3
0の開口部32に一次コイルアセンブリ10の支持部1
5が嵌合すると共に、コア3の内側にコア2及び永久磁
石5が嵌合する。即ち、一次コイルアセンブリ10の保
持部13、連結部14及び支持部15によって構成され
るコ字状断面部分にコア3の接合部3aが嵌合すると、
連結部14がコア3の板面に当接し、延出部11dがコ
ア3の板面に当接すると共に、永久磁石5がコア3の接
合部3aの内側の積層面に当接し、コア2の接合部2c
がコア3の凹部3eに嵌合してその積層面に当接する。
従って、コア2、コア3及び永久磁石5は確実に所定の
位置関係となる。永久磁石5は保持部13の凹部13b
内に収容され端部5aが保持片13aによって保持され
ているので、コア2,3の各々の接合部2b,3a間の
所定位置に配置されることとなる。
【0023】このように組み付けられた後、リード23
cの先端と高圧ターミナル7が半田7cによって接合さ
れ、電気的に接続される。そして、ケース30内の空間
に熱硬化性の合成樹脂、例えばエポキシ樹脂が充填、硬
化されて図1に示すように樹脂部9が形成される(尚、
図3では樹脂部9の表面を破線で示す)。これにより、
一次コイル12及び二次コイル22が含侵固着されると
共に二次コイル22の出力高電圧に耐え得る絶縁性が確
保される。この場合において、二次ボビン21の中空部
内には、保持部13の切欠13c(図4,図6)、鍔部
11aの溝11g、及び鍔部11a,11bと中空部と
の間隙を介して樹脂が充填されるので、中空部内に空所
が形成されることなく確実に樹脂部9が形成される。し
かも、被覆部11c、延出部11d等によりコア2,3
の各辺の鋭角部分が樹脂部9と直接接触しないように構
成されているので、厳しい環境条件においても樹脂部9
に割れが生ずることはない。更に、リード6a等に対す
る半田接合はケース30への組み付け前に行われるので
作業が容易であり、半田接合時に半田塊やフラックスが
樹脂部9に付着するといったことも生じない。
【0024】図11は本実施例におけるコア2、コア3
及び永久磁石5を示したもので、何れもコア2の軸を中
心に左右対称である。図11には二次コイル22等が省
略されているが、二次コイル22の軸はコア2の中心軸
と一致するので、以下においてはコア3と二次コイル2
2との位置関係を、コア3とコア2の位置関係に置き換
えて説明する。また、本発明にいう並設部に対応するコ
ア3の平行部3c,3dは、二次コイル22に対し同一
の位置関係にあるので、以下においては両者を代表して
平行部3cのみについて説明する。
【0025】図11において、二次コイル22の高電圧
出力側はコア2の本体部2a及びコア3の平行部3cの
夫々2ah,3chで示した部分となる。この部分にお
けるコア2の本体部2aとコア3の平行部3cとの間隙
Ghが最大値に設定されると共に、コア3の平行部3c
の断面積Shが最小値に設定されている。即ち、最大の
耐電圧を確保し得るように間隙Ghが設定されると共
に、コア3の磁束密度分布が、図12に示すように図1
1のA,B,Cの各位置で同等の磁束密度となるよう
に、コア3の断面積が設定される。
【0026】従って、永久磁石5は二次コイル22の高
電圧出力側と反対側に配置されており、その近傍の3c
sで示した部分における平行部3cの断面積Ssは上記
断面積Shより大きく、コア3の全体の厚さは均一であ
ることから、図11に示すように3chの部分の幅が3
csの部分の幅より小さく形成されている。そして、コ
ア3の平行部3cの外側面は、3chの部分のコア2の
軸からの距離Lhが最大となるように形成されている。
【0027】而して、コア3の平行部3cの外側面は、
コア3の3chの部分を基準に定まることとなり、図1
1に二点鎖線で示す均一幅の平行部3c’の外側面より
コア2の本体部2a側に近接した形状となり、全体とし
て小型、軽量となる。尚、このとき平行部3cの3cs
の部分は、二点鎖線で示す均一幅の平行部3c’に比し
内側面がコア2の本体部2a側に近接した位置関係とな
るが、3csの部分は二次コイル22の低電圧側である
ので絶縁性が維持される。
【0028】上記の構成になる本実施例の点火コイルに
おいては、例えば永久磁石5の図1の上方がN極となっ
ており、磁束の流れはコア2,3内を巡回し閉ループと
なっている。一次コイル12が図示しない制御回路によ
り通電され一次電流が供給されると、磁束の流れは永久
磁石5の磁化方向と逆方向となる。そして、一次電流が
遮断されると二次コイル22に逆起電力が誘起され30
乃至40kVの高電圧が発生する。このとき、コア2,
3間に介装された永久磁石5により大きな有効磁束変化
を確保することができる。従って、一次電流の通電によ
る起磁力に対し一次コイル12内に形成される磁束密度
が大となり、放電エネルギーが増加すると共に、二次コ
イル22と鎖交する磁束変化が大となるので、二次コイ
ル22の出力電圧が大となり良好な点火性能を確保する
ことができる。尚、二次コイル22の出力電圧はターミ
ナル23b、リード23c、高圧ターミナル7を介して
点火プラグ(図示せず)に印加され、点火プラグの先端
の電極部において火花放電が生じ、燃焼室(図示せず)
内の圧縮混合気が着火される。
【0029】
【発明の効果】本発明は上述のように構成されているの
で以下に記載の効果を奏する。即ち、本発明の内燃機関
用点火コイルにおいては、第1のコア並びにこれに巻装
された一次コイル及び二次コイルに対し外側に第2のコ
アが並設され、二次コイルの高電圧出力側に対し反対側
で永久磁石を介して第1のコアに接合されると共に、第
2のコアの並設部に関し、二次コイルとの間隙が二次コ
イルの高電圧出力側近傍で所定の最大値に設定されると
共に、断面積が二次コイルの高電圧出力側近傍で所定の
最小値に設定され、外側面が二次コイルの高電圧出力側
近傍における二次コイルの軸からの距離が最大値となる
ように形成されているので、第2のコアは必要最小限の
大きさとすることができ、従って所定の点火性能を維持
しつつ点火コイルを小型且つ軽量に形成することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る点火コイルの横断面図
である。
【図2】本発明の一実施例に係る点火コイルの平面図で
ある。
【図3】本発明の一実施例に係る点火コイルの縦断面図
である。
【図4】本発明の一実施例に係る点火コイルにおける一
次コイルアセンブリの一次コイル巻回前の状態を示す平
面図である。
【図5】本発明の一実施例に係る点火コイルにおける一
次コイルアセンブリの一次コイル巻回前の状態を示す部
分断面正面図である。
【図6】本発明の一実施例に係る点火コイルにおける一
次コイルアセンブリの一次コイル巻回前の状態を示す側
面図である。
【図7】本発明の一実施例に係る点火コイルにおける一
次コイルアセンブリの平面図である。
【図8】本発明の一実施例に係る点火コイルにおける一
次コイルアセンブリの正面図である。
【図9】本発明の一実施例に係る点火コイルにおける一
次コイルアセンブリの側面図である。
【図10】本発明の一実施例に係る点火コイルにおける
一次コイルアセンブリ及び二次コイルアセンブリをケー
ス内に収容する状態を示す側面図である。
【図11】本発明の一実施例における第1のコア、第2
のコア及び永久磁石の接合状態を示す平面図である。
【図12】本発明の一実施例における第2のコアの磁束
密度を示すグラフである。
【図13】比較対象の第1のコア、第2のコア及び永久
磁石の接合状態を示す平面図である。
【図14】図13に示す比較対象における第2のコアの
磁束密度を示すグラフである。
【符号の説明】
2 コア, 2a 本体部, 2b,2c 接合部 3 コア, 3a,3b 接合部, 3c,3d 平行
部 5 永久磁石 6a,6b,6c ターミナル 7 高圧ターミナル, 7a 孔 8 ダイオード 9 樹脂部 10 一次コイルアセンブリ 11 一次ボビン, 11a,11b 鍔部 12 一次コイル 13 保持部, 13a 保持片 14 連結部 15 支持部 16 コネクタ部 20 二次コイルアセンブリ 21 二次ボビン, 21a 鍔部, 21b 溝 22 二次コイル 23a,23b ターミナル 30 ケース 31 二次コネクタ部 32 開口部 33 フランジ部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01F 38/12

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1のコアと、該第1のコアに巻装する
    一次コイル及び二次コイルと、該一次コイル及び二次コ
    イルに対して外側に並設すると共に前記第1のコアに接
    合する第2のコアと、該第2のコア及び前記第1のコア
    間に介装する永久磁石とを備えた内燃機関用点火コイル
    において、前記二次コイルの高電圧出力側に対し反対側
    の前記第1のコアの端面に前記永久磁石を接合すると共
    に、前記二次コイルに対して並設する前記第2のコアの
    並設部の前記二次コイルとの間隙を、前記二次コイルの
    高電圧出力側近傍で所定の最大値に設定すると共に、前
    記第2のコアの並設部の断面積を前記二次コイルの高電
    圧出力側近傍で所定の最小値に設定し、前記第2のコア
    の並設部の外側面を、前記二次コイルの高電圧出力側近
    傍における前記二次コイルの軸からの距離が最大となる
    ように形成したことを特徴とする内燃機関用点火コイ
    ル。
  2. 【請求項2】 前記第2のコアを、前記第1のコア並び
    に前記一次コイル及び二次コイルを囲繞するように形成
    したことを特徴とする請求項1記載の内燃機関用点火コ
    イル。
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