JPH08185645A - 光磁気記録媒体 - Google Patents

光磁気記録媒体

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JPH08185645A
JPH08185645A JP33918694A JP33918694A JPH08185645A JP H08185645 A JPH08185645 A JP H08185645A JP 33918694 A JP33918694 A JP 33918694A JP 33918694 A JP33918694 A JP 33918694A JP H08185645 A JPH08185645 A JP H08185645A
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magneto
magnetic
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JP33918694A
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Inventor
Kenji Uchiyama
謙治 内山
Hajime Utsunomiya
肇 宇都宮
Masanori Kosuda
正則 小須田
Hiroyasu Inoue
弘康 井上
Masanori Shibahara
正典 柴原
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TDK Corp
Original Assignee
TDK Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 記録ピットの長さが0.7μm以下の光磁気
記録媒体において、良好なC/Nで、高密度記録が行な
える光磁気記録媒体を提供することを目的とする。 【構成】 本発明の光磁気記録媒体は、透明基板上に、
誘電体層と、再生用磁性層および記録用磁性層を備える
磁性層と、反射層とを順次積層してなる構造を有し、長
さが0.7μm以下の記録ピットをもつ記録ピット列が
レーザー光と外部磁界を使って記録されるものであっ
て、前記再生用磁性層の層厚が70〜160Aの範囲、
前記記録用磁性層の層厚が70〜180Aの範囲内にそ
れぞれ設定されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光磁気記録媒体に関す
る。
【0002】
【従来の技術】光磁気記録媒体は、磁性薄膜をレーザー
光等により局所的に昇温させ、外部磁界によってこの部
分の磁化方向を反転させることによって記録を行い、こ
れらの磁化方向の異なる記録ドメインをカー効果、ファ
ラデー効果によって読み出しを行う記録媒体である。
【0003】現在、市販されている3.5インチMO、
5.25インチMO、MD等の光磁気記録媒体では、樹
脂基板上に500〜1000Aの第一誘電体層、150
〜300Aの磁性層、100〜400Aの第二誘電体
層、400〜800Aの反射層を順次積層した、いわゆ
る反射膜構造を採用している(例えば、特公平4−22
291号公報参照)。膜構造としては、この他に第一あ
るいは第二誘電体層のない構造も提案されている。これ
らの磁性層としては、TbFeCo系、DyFeCo
系、GdFeCo系などの希土類・遷移金属RE−TM
系の垂直磁化膜が多く用いられている。また、通常これ
らは単一組成の材料(磁気特性が膜厚方向で均一)で構
成されているが、その他に磁気特性の異なる材料を積層
させる構成のものも提案されている。例えば、特公平3
−9545号公報で提案された光記録媒体は、キューリ
ー温度または磁気的補償温度が低く、保磁力が大きくか
つ膜面に垂直な磁化容易軸を有する磁性薄膜の記録層
と、該記録層に隣接して配置され、磁気カー回転角が大
きくかつ膜面に垂直な磁化容易軸を有する磁性薄膜のG
dFe、GdFeBiのごとき非晶質希土類・遷移金属
合金磁性薄膜の再生層と、光の入射側に配置される透明
体基板と、該透明体基板側から入射し前記記録層および
前記再生層を透過した光を反射するための金属反射膜
と、前記記録層および前記再生層の透明体基板側または
前記金属反射層側の少なくとも一方側に配置された誘電
体層とを備えている。
【0004】ところで、光磁気記録媒体においては、媒
体1枚あたりの記録容量を増加させること、すなわち記
録の高密度化の要求が大きい。この記録の高密度化の方
法の1つとして記録ピットの長さを縮小して線記録密度
を向上させる方法が知られている。高密度記録のため
に、記録ピットの長さを縮小する方法を採用する場合、
現在使用されている最短ピット長が0.9〜1.0μm
であるので、ピット長を0.7μm以下、特に、現在の
半分以下のピット長、例えば0.3〜0.5μmとする
ことが望ましい。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、記録ピ
ット長の縮小に伴って、C/Nが劣化することが知られ
ており、上記特公平4−22291号公報に開示された
構造の光磁気記録媒体においては、ピット長を0.7μ
m以下とした場合、他の条件、例えば、磁性層や誘電体
層の層厚等を種々選択しても、満足のゆくC/Nが得ら
れなかった。
【0006】本発明は、記録ピットの長さが0.7μm
以下の光磁気記録媒体において、良好なC/Nで、高密
度記録が行なえる光磁気記録媒体を提供することを目的
とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】そこで、記録ピット長を
0.7μm以下とした光磁気記録媒体について種々検討
したところ、上記特公平3−9545号公報で提案され
た光磁気記録媒体の構造のうち、誘電体層を透明体基板
層側のみに配し、しかも再生層と記録層の層厚をそれぞ
れ70〜160A、70〜180Aの限定した層厚とし
たとき、高密度でC/Nの高い記録を行なえることを見
出した。
【0008】本発明は、このような知見に基づいて提案
されたものであり、本発明による光磁気記録媒体は、透
明基板上に、誘電体層と、再生用磁性層および記録用磁
性層を備える磁性層と、反射層とを順次積層してなる構
造を有し、長さが0.7μm以下の記録ピットを含む記
録ピット列がレーザー光と外部磁界を使って記録される
ものであって、前記再生用磁性層の層厚が70〜160
A、前記記録用磁性層の層厚が70〜180Aの範囲内
にそれぞれ設定されていることを特徴とする。
【0009】上記誘電体層の屈折率は、2.1以上であ
ることが好ましい。また、上記再生用磁性層の層厚をd
1、記録用磁性層をd2としたとき、それらの層厚の比
d2/d1が0.8〜2の範囲に設定されていることが
好ましい。さらに、再生用と記録用の磁性層は交換結合
しており、磁性層としての保磁力が4〜15kOeであ
ることが好ましい。
【0010】
【作用】本発明の光磁気記録媒体においては、誘電体層
を透明基板側に設け、再生用磁性層と記録用磁性層の層
厚を、それぞれ70〜160A、70〜180に設定し
たことにより、良好なC/Nで、記録ピット長0.7μ
m以下の高密度記録が可能となった。
【0011】
【具体的構成】以下、本発明の具体的構成について詳細
に説明する。
【0012】本発明の光磁気記録媒体は、例えば図1に
示される層構造とすることができる。図1の光磁気記録
媒体1は、透明基板2の表面上に、順次、透明な誘電体
層3と、再生用磁性層4および記録用磁性層5を備える
磁性層6と、反射層7を有する。また、上記反射層7の
表面上には保護コート8を、更に、基板2の裏面側(磁
性層設層側の面と反対側)には、図示のように、ハード
コート9を設けてもよい。
【0013】上記磁性層6において、再生用磁性層4お
よび記録用磁性層5の層厚は、それぞれ70〜160
A、特に90〜120A、70〜180A、特に80〜
140Aの範囲内に設定されることが好ましい。上記の
範囲外であるときには、0.7μm以下の記録ピット長
で記録を行なうと、十分満足のゆくC/Nが得られな
い。
【0014】また、再生用磁性層4と記録用磁性層5の
層厚の比率は各々の層厚を「d1」、「d2」としたと
き、 d2/d1が0.8〜2.0 程度であることが好ましい。再生用磁性層4と記録用磁
性層5の層厚比率が上記の範囲外であるときには、反転
磁界分散が大きくなってしまい0.7μm以下の記録ピ
ット長で記録を行ったとき十分満足のいくC/Nが得ら
れないことがある。
【0015】上記再生用磁性層4と記録用磁性層5は互
いに交換結合していることが好ましく、また、ポーラー
カーあるいはVSMにてヒステリシスループを測定した
場合に、磁化反転を示す部分が外部磁界の正方向、負方
向で各々1箇所のみ(いわゆる2段ループではない)で
あることが好ましい。それぞれが交換結合した状態の磁
性層の保磁力は、室温(20℃)でのポーラーカーヒス
テリシスにて測定したときに、4〜15kOe、特に5
〜15kOe、さらには7〜13kOe、そして10〜
12kOeであることが好ましい。このような保磁力と
することによって、良好な記録を行うことができる。こ
の保磁力が小さくなりすぎると、テレビ等の環境磁界で
ピットがダメージを受ける恐れがあり、また記録再生特
性においてはクロストークが大きくなる恐れがある。逆
に保磁力が大きくなりすぎると、記録前に行う室温での
全面初期化が困難となりやすい。
【0016】記録用磁性層および再生用磁性層は、共
に、磁性材料で構成され、好ましくは垂直磁気異方性を
もつ磁性材料で構成することが好ましい。このような磁
性材料は、好ましくは、希土類元素および遷移元素を含
有する合金である。希土類元素としては、Gd、Tb、
Dy、Nd、Sm、PrおよびCeから選択される少な
くとも1種の元素が好ましく、遷移元素としては、Fe
を必須とし、さらにCoが含まれることが好ましい。記
録用磁性層の材料としては、特に、保磁力(Hc)の大
きなTbFeCo、GdTbFeCo、DyFeCo等
を用いることが好ましい。一方、再生用磁性層の材料と
しては、特に、カー回転角の大きなGdFe、GdFe
Co等を用いることが好ましい。両磁性層のHcおよび
カー回転角としてはそれぞれ600A程度の単層膜とし
たとき、記録用磁性層で6〜20kOeおよび0.20
〜0.35°、再生用磁性層で0.05〜4kOeおよ
び0.30〜0.45°であることが好ましい。
【0017】上記記録用磁性層および再生用磁性層の材
料としては、上記の元素に加え、さらにCrやTi等の
各種元素が必要に応じて添加されていてもよい。
【0018】再生用磁性層4と記録用磁性層5とは各々
希土類元素リッチの組成比を有するもの、遷移元素リッ
チの組成比を有するもののどちらでもよく、その組み合
わせとしては以下のものが挙げられる。なお、数値は原
子%である。
【0019】 組み合わせ 記録用磁性層 再生用磁性層 No. 1 Tb21.1-Fe68.7-Co7.2-Cr3.0 Gd20.3-Fe69.7-Co10.0 No. 2 Gb14.0-Tb7.1-Fe70.2-Co7.8-Cr0.9 Gd22.0-Fe70.1-Co7.9 No. 3 Tb19.0-Fe72.0-Co6.0-Cr3.0 Gd25.0-Fe75.0 No. 4 Dy13.0-Tb8.0-Fe72.0-Co7.0 Gd28.0-Fe64.0-Co8.0
【0020】図1の構成において、光磁気記録媒体1に
対し記録および再生を行うときには、基板2の裏面側
(図中下側)からレーザー光が照射される。このため、
基板2はレーザー光(波長400〜900nm程度、特に
500〜800nm程度の半導体レーザー光、特に780
nm)に対し高透過率(好ましくは88%以上)をもつ透
明基板が用いられる。具体的には、ガラスやポリカーボ
ネート、アクリル樹脂、非晶質ポリオレフィン、スチレ
ン系樹脂等の透明樹脂が用いられる。
【0021】また、誘電体層3は、C/Nの向上および
再生用磁性層あるいは記録用磁性層の腐食の防止を目的
として設層されるものであり、その屈折率は、1.6以
上、特に2.1以上であることが好ましい。この屈折率
の上限は特にないが、消光係数を考慮すると通常2.5
程度である。誘電体層を一層しか設けない場合には、光
磁気記録媒体の全体としての反射率が上がってしまい、
感度が劣化してしまう傾向があるが、この感度の劣化
を、誘電体層の屈折率を上げることにより抑制すること
ができる。また、誘電体層の厚さは300〜1500A
、特に300〜1000A、さらに500〜700A
が好ましい。
【0022】誘電体層の材料としては、例えばSi
2 、Ta2 5 等の酸化物、SiN、AlN等の窒化
物、SiAlON等の酸窒化物などの誘電体材料を挙げ
ることができるが、特に屈折率の大きいSiNを用いる
ことが好ましい。
【0023】反射層7は、その層厚が、300A〜10
00A、特に400A〜700Aに設定されていること
が好ましい。上記下限値未満であると光が透過し記録感
度が悪化し、信頼性にも悪影響が出る。また、上記上限
値を外れると記録感度が極度に悪化する。この反射層
は、Al,Au,Ag,Cuやそれらの合金、もしくは
これらにNi,Ti,Cr,Zn,Coなどの添加元素
を適量加えた材料で形成することが好ましい。
【0024】誘電体層3および反射層7の各層は、スパ
ッタ法等により形成される。スパッタの条件等は通常の
ものとしてよい。
【0025】また、再生用磁性層4および記録用磁性層
5もスパッタ法等によって形成され、スパッタの条件等
そのものについては、通常のものとしてよいが、上記し
たように、再生用磁性層4と記録用磁性層5は互いに交
換結合していることが好ましいので、これらを成膜する
場合は注意が必要である。具体的には、誘電体層上に記
録用磁性層あるいは再生用磁性層を形成した後は、真空
槽の真空度、スパッタガスの純度にもよるが、できるだ
け速やかに次の磁性層を形成することが好ましい。でき
れば連続的に再生用磁性層と記録用磁性層を形成するこ
とが好ましい。これらを行わないと再生用磁性層と記録
用磁性層の間に不純物層が形成され、交換結合を達成で
きなくなる。
【0026】保護コート8は、反射層7までのスパッタ
積層膜の保護のために設けられる樹脂膜である。保護コ
ート8を構成する樹脂は特に限定されないが、放射線硬
化型化合物の硬化物であることが好ましい。放射線硬化
型化合物としては(メタ)アクリル基を有するものが好
ましく、これと光重合増感剤ないし開始剤とを含有する
塗膜を、紫外線や電子線により硬化して保護コートを形
成することが好ましい。保護コート8の厚さは、通常、
1μm 〜30μm 、好ましくは2μm 〜20μm とす
る。膜厚が薄すぎると一様な膜を形成することが困難と
なり、耐久性が不十分となってくる。また、厚すぎる
と、硬化の際の収縮によりクラックが生じたり、ディス
クに反りが発生しやすくなってくる。
【0027】なお、基板2の裏面側には、図示されるよ
うに透明なハードコート9を形成してもよい。ハードコ
ートの材質および厚さは、保護コート8と同様とすれば
よい。ハードコートには、例えば界面活性剤の添加など
により帯電防止性を付与することが好ましい。ハードコ
ートは、ディスク主面だけに限らず、ディスクの外周側
面や内周側面に設けてもよい。
【0028】本発明において、光磁気記録媒体に対し記
録・再生は、通常の方法によってよい。具体的には、記
録は、外部磁界を与えた状態で信号に応じたレーザー光
を照射して局部昇温を行い、磁化反転によって記録点な
いし記録マークである記録ピットを形成する光変調方式
によってもよく、また印加磁界を高速で反転することに
より情報を記録する磁界変調方式によってもよい。ま
た、再生は、磁気−光変換によって行なわれる。
【0029】本発明の光磁気記録媒体は、そのC/Nが
波長780nmでの記録周波数12.22MHz で26.5
dB以上、記録周波数5.5MHz で50dB以上が好まし
い。これらのC/Nの上限は特にないが、現在のとこ
ろ、記録周波数12.22MHz で28dB程度、記録周波
数5.5MHz で55dB程度である。
【0030】また、本発明の光磁気記録媒体において
は、最適記録パワーで評価した記録感度容量範囲は3〜
10mW、特に4〜6mWが好ましい。
【0031】
【実施例】以下、本発明の具体的実施例を比較例ととも
に挙げ、本発明をさらに詳細に説明する。
【0032】実施例1 基板2として、外径120mm、内径15mm、厚さ1.2
mmのディスク状ポリカーボネート樹脂(PC)基板(ト
ラックピッチ1.6μm )を用い、誘電体層3、再生用
磁性層4、記録用磁性層5、反射層7および保護コート
8を順次設層し、図1に示されるような層構造のディス
ク状光磁気記録媒体1を作製した。
【0033】まず、真空槽内を5.0×10-5Pa以下ま
で減圧した後、ArガスとN2 ガスとを真空槽内に流し
ながら、Siをターゲットとしてマグネトロンスパッタ
を行い、Si−Nを主成分とする誘電体層3を基板2上
に形成した。スパッタの際の条件は、投入パワー1kW
(RF)、スパッタガス圧力0.1Pa、Arガス流量3
3SCCM、N2 ガス流量11SCCMとした。誘電体層3の厚
さは650Aであった。後に、屈折率を測定したところ
2.23であった。
【0034】誘電体層3の形成後、磁性膜形成用真空槽
に真空中で搬送し、真空槽内を5.0×10-5Pa以下ま
で減圧し、Arガスを真空槽内に流しながら、Gdター
ゲットとFeCo10原子%ターゲットを用いた2元DC
スパッタによりGd23.5−Fe68.6−Co7.9 の再生用
磁性層4を形成した。この再生用磁性層4の層厚は、1
00Aであった。スパッタの際の条件は、 投入パワー Gd用−250W (DC)、 FeCo用−650W (DC) スパッタガス圧力0.2Pa、Arガス流量98SCCMとし
た。
【0035】次いで、Tb21−Fe69−Co7 −Cr3
[数値は原子%である。]合金をターゲットとしてDC
スパッタを行い、Tb21.1−Fe68.7−Co7.2 −Cr
3.0の組成の記録用磁性層5を再生用磁性層4の成膜終
了に連続して形成した。スパッタの際の条件は、投入パ
ワーを1000W (DC)としたこと以外は、上記と同
じにした。記録用磁性層5の厚さは100Aであった。
【0036】この後、AlNi6 wt% 合金ターゲットを
使用し、DCスパッタで上記記録用磁性層5の表面上に
厚さ400AのAlNiの反射層7を形成した。スパッ
タの際の条件は、投入パワー750W(DC)、スパッ
タガス圧力0.15Pa、Arガス流量10SCCMとした。
【0037】さらに、記録用磁性層5上に、下記の重合
用組成物の塗膜をスピンコートによって形成し、この塗
膜に紫外線を照射して硬化し、保護コート8を形成し
た。硬化後の平均厚さは約5μm であった。
【0038】重合用組成物 オリゴエステルアクリレート(分子量5,000) 50重量部 トリメチロールプロパントリアクリレート 50重量部 アセトフェノン系光重合開始剤 3重量部
【0039】このようにして実施例1の光磁気記録媒体
を得た。なお、上記においてスパッタ法によって形成し
た各層の厚さは、スパッタレートとスパッタ時間とから
算出した。スパッタレートは、実際の成膜の際の条件と
同じ条件で長時間スパッタを行って厚い膜を形成し、実
測により求めた膜厚とスパッタ時間とから算出した。
【0040】また、上記実施例1の光磁気記録媒体の室
温(20℃)における再生用磁性層4からのポーラーカ
ーヒステリシスを測定した。このポーラーカーヒステリ
シス曲線より求めた保磁力Hcは、11.2kOe であ
り、交換結合していることが認められた。なお、この曲
線を得る際の外部磁界の強度は、−15kOe 〜+15kO
e の間で変化させたものである。
【0041】次に、上記の実施例1の光磁気記録媒体に
ついて、C/Nおよび最適記録パワー(記録周波数5.
5MHz で二次高調波が最小となる記録パワー)を評価し
た。この評価には、ナカミチVRF2000を用いた。
この評価にあたっては、まず、上記光磁気記録媒体に対
し、波長780nmの半導体レーザー光を用いて光変調記
録を3トラック行った。記録条件は、線速度11m/s 、
記録周波数12.22MHz (記録ピット長0.45μ
m)と5.5MHz (記録ピット長1.0μm)、記録時
の外部磁界強度300Oe、デューティ比50%とした。
【0042】このようにして記録した後の実施例1の光
磁気記録媒体に対し、上記の3トラックのうち中央のト
ラックの記録内容を波長780nmの半導体レーザー光を
用いて読み出した。リードパワーは1.5mWとした。な
お、C/Nとしては、記録周波数12.22MHz (記録
ピット長0.45μm)のときには記録パワーを変化さ
せた時の最大値を、記録周波数5.5MHz (記録ピット
長1.0μm)のときには最適記録パワーのときの値を
それぞれ採用した。測定の結果を表1に示した。
【0043】
【表1】
【0044】実施例2〜6および比較例1〜5 再生用磁性層と記録用磁性層の層厚、および誘電体の屈
折率を表1とした以外は実施例1と同じにして、実施例
2〜6および比較例2〜5の光磁気記録媒体を作製し
た。また、比較例1として、基板/SiN750A/T
bFeCoCr200A/SiN200A/AlNi5
00Aの層構造とし、実施例1の記録用磁性層と同等の
磁性層を1層、誘電体層を2層とした光磁気記録媒体を
作製した。これら、実施例および比較例についても、実
施例1と同様の特性等を測定した。その結果を表1に示
した。
【0045】以上の結果より、再生用磁性層4と記録用
磁性層5の層厚を本発明の範囲内とすることにより、再
生時のC/Nが向上することがわかる。また、誘電体層
の屈折率を2.1以上にすることにより、最適記録パワ
ーを6mW以下の特に好ましい値とすることができる。な
お、実施例2〜6のHcは6.1〜12.6kOeで、
交換結合していることが確認された。
【0046】また、実施例1および比較例1において、
基板のトラックピッチを0.8μmとし、記録・再生波
長を680nmとして、記録ピット長0.45μm時の
C/Nを測定した。比較例の場合には、C/Nが37.
6dBであったが、実施例の場合には、39.7dBと
向上した。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光磁気記録媒体の層構成例を示す部分
断面図である。
【符号の説明】
1 光磁気記録媒体 2 基板 3 誘電体層 4 再生用磁性層 5 記録用磁性層 6 磁性層 7 反射層 8 保護コート 9 ハードコート
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 井上 弘康 東京都中央区日本橋一丁目13番1号 ティ ーディーケイ株式会社内 (72)発明者 柴原 正典 東京都中央区日本橋一丁目13番1号 ティ ーディーケイ株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明基板上に、誘電体層と、再生用磁性
    層および記録用磁性層を備える磁性層と、反射層とを順
    次積層してなる構造を有し、長さが0.7μm以下の記
    録ピットをもつ記録ピット列がレーザー光と外部磁界を
    使って記録される光磁気記録媒体であって、 前記再生用磁性層の層厚が70〜160Aの範囲、前記
    記録用磁性層の層厚が70〜180Aの範囲内にそれぞ
    れ設定されている光磁気記録媒体。
  2. 【請求項2】 前記誘電体層の屈折率が、2.1以上で
    ある請求項1の光磁気記録媒体。
  3. 【請求項3】 前記再生用磁性層の層厚をd1、記録用
    磁性層の層厚をd2としたとき、それらの層厚の比d2
    /d1が0.8〜2の範囲に設定されている請求項1ま
    たは2の光磁気記録媒体。
  4. 【請求項4】 前記磁性層の再生用磁性層および記録用
    磁性層が交換結合しており、磁性層の保磁力が4〜15
    kOeである請求項1〜3のいずれかの光磁気記録媒
    体。
JP33918694A 1994-12-28 1994-12-28 光磁気記録媒体 Pending JPH08185645A (ja)

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JP33918694A Pending JPH08185645A (ja) 1994-12-28 1994-12-28 光磁気記録媒体

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JP (1) JPH08185645A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5508338A (en) * 1994-09-20 1996-04-16 Akzo Nobel Nv Compatibilized blend of polycarbonate, polyester and liquid crystalline additive

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