JPH08183681A - 陶磁器製建材の製造方法 - Google Patents

陶磁器製建材の製造方法

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JPH08183681A
JPH08183681A JP32816894A JP32816894A JPH08183681A JP H08183681 A JPH08183681 A JP H08183681A JP 32816894 A JP32816894 A JP 32816894A JP 32816894 A JP32816894 A JP 32816894A JP H08183681 A JPH08183681 A JP H08183681A
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JP
Japan
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transition metal
aqueous solution
metal component
weight
firing
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Application number
JP32816894A
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English (en)
Inventor
Toshiyuki Suzuki
鈴木利幸
Masahito Furukawa
古川雅人
Hiroaki Kuniya
国屋宏明
Kei Ito
圭 伊藤
Kazunori Tsutsumi
一徳 堤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daiken Trade and Industry Co Ltd
Harima Ceramic Co Ltd
Original Assignee
Daiken Trade and Industry Co Ltd
Harima Ceramic Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 従来の問題を解決し、焼き物の質感を損なう
ことなく、豊富なカラーバリエーションをもつ陶磁器製
建材を提供する。 【構成】 成形素地表面に、遷移金属成分、又は、さら
にアルカリ金属およびアルカリ土類金属のうち1種以上
を含む3重量%以上の水溶液を塗布後、焼成することを
特徴とする陶磁器製建材の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は内外装材、エクステリア
など外観が重視される陶磁器製品の化粧方法に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】陶磁器製品の化粧方法としては、施釉と
練り込みとが知られている。施釉は基材に釉薬をスプレ
ーなどによって塗布した後、焼成する方法である。一
方、練り込みは発色顔料を含んだ複数の坏土を混合し、
プレスなどの成形を行い、焼成を行う方法である。
【0003】これらのカラーバリエーションは顔料の
量、種類などの組み合わせにより、例えば窯変調など多
種多様の色調を持たせる。
【0004】近年においては、窯変調や素焼き調といっ
た焼き物の質感の良さを持つものが、特に大型外装材に
求められており、これらの意匠性に加え、歩留まりや寸
法精度などの製造安定性が重要になる。
【0005】施釉においては、色調を持たせるのにコス
トの高い顔料を必要とし、また、焼成後の表面が完全な
ガラス質で被覆されるために素材の質感を著しく損な
う。
【0006】焼き物の質感を残しながら、豊富なカラー
バリエーションを持たせることができるのが練り込みに
よる製造方法である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、練り込
みにおいては呈色を持たせるのに多く顔料を必要する上
に、多種類のカラーバリエーションをもたせるためには
多種類の成形素地配合が必要となるため、製造面(成形
素地配合)では不安定なものとなり、特に焼成後の寸法
精度や歩留まり等に劣るものとなる。
【0008】そこで、本発明は上記の従来の問題を解決
し、焼き物の質感を損なうことなく、豊富なカラーバリ
エーションをもつ陶磁器製建材を得ることを目的とす
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の特徴とするとこ
ろは特許請求範囲に記載した通りである。
【0010】本発明は着色源として、遷移金属を含んだ
水溶液を、また遷移金属の発色に対して、濃淡などの微
妙な変化を付ける成分としてアルカリ金属、アルカリ土
類金属のうち1種以上の成分を含んだ水溶液を使用す
る。これは素地着色および色調の濃淡をつける事を目的
とし、これにより素地に顔料を練り込み発色させるのと
同等の効果が得られる。さらに本発明では素地配合を変
えずに水溶液中の成分や量の組み合わせで多種多様の色
調を持たせるため、成形配合は一定化し、寸法精度や歩
留まりは向上する。そして焼成基材の表面は釉薬のよう
にガラス質でコーティングされないため、素材のもつ質
感を残しながらの着色が可能となる。
【0011】さらに、成形素地に遷移金属成分を含ませ
た場合は、成形素地表面に塗布された上記水溶液が焼成
時に反応し、その種類や量により異なった発色を示すこ
とで多種の色調変化を持たせることが可能である。
【0012】遷移金属、アルカリ金属又はアルカリ土類
金属成分を含んだ水溶液は、例えば、遷移金属、アルカ
リ金属、アルカリ土類金属成分を含む塩化金属物を用い
て作成すればよい。
【0013】塩化金属物および塩化金属水和物は、水に
均―に溶けるため、水溶液を作成するのには有効であ
り、好ましい。上記水溶液の製造は例えば、撹拌機等を
用いて、撹拌しながら上記塩化物を均一に水に溶かし込
めばよい。
【0014】塩化金属物には遷移金属成分としては塩化
マンガン、塩化コバルト、塩化ニッケル、塩化クロムな
どが挙げられ、またアルカリ金属、アルカリ土類金属成
分としては塩化カリウム、塩化ナトリウム、塩化カルシ
ウムなどがある。水溶液に含まれる遷移金属、アルカリ
金属、およびアルカリ土類金属のうち1種以上の成分の
含有量は3重量%以上とする。3重量%未満である場
合、呈色や濃淡変化がつきにくい。塩化金属物などの添
加量に制限はないが、複数種類の組合せ、水への溶解
度、コストを考慮した場合、水に対して20重量%まで
が好ましい。また、水溶液の成形素地面への塗布量は3
0g/m2以上が好ましく、これ未満である場合、焼成
後の素地呈色がつきにくい。
【0015】また、成形素地はセメント、無機質骨材、
ガラス粉末に結合剤等の添加剤および水を加え、ニーダ
ールーダー等にて混練し、押し出しやプレス等にて成形
して得られる。成形素地を養生・乾燥後、成形素地表面
に水溶液をスプレーなどの方法によって塗布し、焼成す
る。焼成温度は例えば1000〜1150℃とする。成
形素地に使用するセメントとしては、アルミナセメン
ト、フライアッシュセメント、普通ポルトランドセメン
トなどが挙げられ、無機質骨材としては、ロー石、坑火
石、珪石、シャモットなどが挙げられる。結合剤として
は、ポバール、メチルセルロース、高性能減水剤等があ
る。
【0016】請求項3又は4の記載の成形素地に含まれ
る遷移金属成分としては、マンガン、ニッケル、鉄等の
第1遷移元素が挙げられる。この量が酸化物換算にて2
重量%以上であることが好ましく、2重量%未満である
場合には遷移金属を含まない成形素地を使用したときと
の呈色や濃淡変化の差がつきにくい。遷移金属成分含有
量は20重量%以下であることが好ましく、20重量%
を超えると20重量%のものとの色調差がほとんど認め
らず、さらに成形素地配合として非常に不安定なものに
なるため、成形時や乾燥後に亀裂を発生したり、焼成後
において、寸法精度や歩留まりが低下する。
【0017】遷移金属成分を成形素地に含む方法として
は、遷移金属粉末を直接、素地配合に添加し、成形して
もよいが、遷移金属成分を含む無機原料を使用してもよ
い。遷移金属成分を含む無機原料としては、花崗岩、ス
ラグ、珪藻土、真珠岩などが挙げられる。
【0018】
【実施例および比較例】次に本発明実施例および比較例
を説明する。
【0019】
【表1】
【0020】
【表2】
【0021】表1および表2は水溶液の主成分、濃度、
成形素地配合および焼成後の結果を示している。
【0022】(実施例1〜2)表1に示す遷移金属の主
成分、水溶液濃度にて水溶液を作成し、これをスプレー
ガンにて成形素地表面に約40g/m2塗布した。さら
に、これを1100℃×0.5時間の迅速焼成を行っ
た。
【0023】実施例1では、塗布された遷移金属成分
(Mn)の影響により、自然な焼き物風の発色を示し、
その色調は茶色の呈色を示した。また、表面質感はガラ
ス質などの異質物でコーティングしていないため、粗粒
感などの質感を残し、素材自身が発色しているように見
えるものが得られた。この時、上記水溶液を塗布せずに
焼成した基材色はベージュであった。
【0024】実施例2では、酸化物換算で5重量%の遷
移金属成分を含んだ成形素地を使用し、実施例1と同様
の操作を行った。焼成後の基材呈色は焦げ茶色へと変化
した。これは素地に含まれる遷移金属と水溶液に含まれ
る遷移金属との反応により色調が変化したものと思われ
る。また、上記の水溶液を塗布せずに焼成した基材色は
ベージュであった。
【0025】(比較例1および2)比較例1および2で
は、実施例に示す水溶液濃度が2重量%のものを使用
し、同様の操作を行ったが、基材呈色はベージュ色を示
し、水溶液を塗布せずに焼成した基材色とほとんど差が
なかった。
【0026】(実施例3〜9)実施例3では水溶液に含
まれる遷移金属の主成分Coを変え、実施例1と同様の
操作を行った。この結果、基材呈色は灰色に変化した。
【0027】実施例4では2種類の遷移金属成分(C
o、Cr)を組み合わせ、実施例1と同様の操作を行っ
た。この結果、基材呈色は暗緑色へ変化した。
【0028】実施例5および6では、遷移金属(Mn)
とアルカリ金属又はアルカリ土類金属(K,Ca)を含
んだ水溶液を用い、同様の操作を行った。この結果、実
施例5では実施例1と比較してやや明るい色調、又実施
例6では実施例1と比較してやや暗い色調を示した。
【0029】実施例7では、遷移、アルカリ成分を含む
水溶液を作成し、実施例1と同様の操作を行った。この
結果、実施例に比べて暗い赤茶色に発色した。
【0030】実施例8ではアルカリ、アルカリ土類金属
成分の水溶液を用い、また成形素地は酸化物換算で5重
量%の遷移金属成分を含んだものを使用し、実施例1と
同様の操作を行った。この結果、基材呈色は薄茶色を示
した。
【0031】上記実施例で得られた素材の質感はいずれ
も良好であった。
【0032】実施例9では実施例1において水溶液濃度
が8重量%のものを使用し、同様の操作を行った。この
結果、基材呈色は実施例1にくらべやや暗い茶色の発色
に変化した。
【0033】(比較例3)成形素地に釉薬を塗布し、最
高温度1100℃にて焼成を行った。この結果、表面は
ガラス質で覆われ、着色はできたが、素材質感は著しく
損なわれた。
【0034】尚、当然であるが、ここに示す以外の遷移
金属成分の単一成分または数種類の組み合わせでも多種
の色調を持たせることは可能である。
【0035】尚、当然であるが、ここに示す以外で、素
地に含まれる遷移金属成分とアルカリ、アルカリ土類金
属成分との組み合わせについても同様の効果を持たすこ
とは可能である。
【0036】
【発明の効果】本発明は以上に述べた構成により、以下
に示す効果がある。
【0037】遷移金属成分を含む水溶液の影響により、
素地の質感や粗粒感を損なわずに多種の色調を持たすこ
とができる。
【0038】さらに、素地中に顔料を添加しないため、
成形素地配合が一定化し、安価でかつ安定に製造でき
る。
【0039】素地に遷移金属成分を一定量以上含む場合
にも、表面の色調変化に幅を持たせることができる。
【0040】アルカリ、アルカリ土類金属成分を含んだ
水溶液では、素地に遷移金属を―定量含んでいれば、同
色系の濃淡を付けることできる。
【0041】以上の事により、素材の質感に優れ、かつ
豊富な色彩や色調変化を持った陶磁器製品を安価に提供
することが可能である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 国屋宏明 富山県東砺波郡井波町井波1番地の1 大 建工業株式会社内 (72)発明者 伊藤 圭 富山県東砺波郡井波町井波1番地の1 大 建工業株式会社内 (72)発明者 堤 一徳 富山県東砺波郡井波町井波1番地の1 大 建工業株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 成形素地表面に、遷移金属成分を3重量
    %以上含む水溶液を塗布後、焼成することを特徴とする
    陶磁器製建材の製造方法。
  2. 【請求項2】 成形素地表面に、遷移金属成分を必須成
    分とし、さらにアルカリ金属又はアルカリ土類金属のう
    ち1種以上を含む3重量%以上の水溶液を塗布後、焼成
    することを特徴とする陶磁器製建材の製造方法。
  3. 【請求項3】 成形素地が酸化物換算にて20重量%以
    下の遷移金属成分を含む請求項1又は2記載の陶磁器製
    建材の製造方法。
  4. 【請求項4】 成形素地が酸化物換算にて20重量%以
    下の遷移金属成分を含み、その成形素地表面に、アルカ
    リ金属又はアルカリ土類金属のうち1種以上が3重量%
    以上含まれる水溶液を塗布後、焼成することを特徴とす
    る陶磁器製建材の製造方法。
JP32816894A 1994-12-28 1994-12-28 陶磁器製建材の製造方法 Pending JPH08183681A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2002187766A (ja) * 2000-12-14 2002-07-05 Toto Ltd 衛生陶器及びその製造方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002187766A (ja) * 2000-12-14 2002-07-05 Toto Ltd 衛生陶器及びその製造方法
JP4711209B2 (ja) * 2000-12-14 2011-06-29 Toto株式会社 衛生陶器の製造方法

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