JPH06157124A - 窯変焼成タイルの製造方法 - Google Patents

窯変焼成タイルの製造方法

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JPH06157124A
JPH06157124A JP33253092A JP33253092A JPH06157124A JP H06157124 A JPH06157124 A JP H06157124A JP 33253092 A JP33253092 A JP 33253092A JP 33253092 A JP33253092 A JP 33253092A JP H06157124 A JPH06157124 A JP H06157124A
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JP
Japan
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molding
firing
kiln
raw material
clay
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Pending
Application number
JP33253092A
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English (en)
Inventor
Kokichi Hanaoka
孝吉 花岡
Yutaka Saiki
豊 齋木
Kazuo Saiki
計男 齋木
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KAIZANYOU INTAASERAMU KK
Original Assignee
KAIZANYOU INTAASERAMU KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 酸化焼成および還元焼成の両方法で色むらの
ある色調の窯変タイルを容易に得る方法を提供する。 【構成】 窯業製品に使用する粘土に炭素成分を加え、
プレス成形用または湿式成形用に水分調整して混合する
ことによって成形用原料を作製し、この成形用原料を用
いて所定形状の成形体を形成し、該成形体を所定温度で
焼成することにより窯変を発現させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は炭素成分による窯変焼成
タイルの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】れんがあるいはタイルは粘土焼成品とし
て建造物の内装あるいは外装用等として広く使用されて
いる。これられんがあるいはタイルの製造にあたって
は、粘土に製品に応じてケイ砂等の他の原料を調合し、
水分を加えて混練し、押し出し成形あるいはプレス成形
で所定形状に成形した後、成形品を乾燥させて焼成して
いる。均一色調のれんがあるいはタイルの焼成にあたっ
ては酸化焼成が一般に行われている。粘土はふつう鉄を
含有するから酸化焼成によって赤色を呈するが、焼成物
の色調と色むらは粘土の混合物の特性や焼成時の温度に
よって左右される。組成および性質が同じ粘土の場合は
焼成物の色は焼成の程度、たとえば吸水率、強度、耐久
性に対する有効な指針となるものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記のようにれんがあ
るいはタイルでは原料の粘土の性質が異なること、ある
いは焼成温度等の焼成条件が異なることによって色むら
や色調が変化するが、従来のれんがは赤色、褐色、黒褐
色等の色調になる原料を使用する場合が多い。このよう
に従来の粘土焼成物ではそれ自体では色むらのある変わ
った色調を出したり、色むらのある変わった色調で焼成
することはできない。そのため、れんがやタイルで色む
らのある変わった色調を出す方法として着色剤を加えた
り、釉薬を使用して焼成することが行われている。
【0004】ところで、一般の焼き物の製法では焼成条
件等を適宜設定することによって被焼成物に色むらを発
現させて独特の色むらのある色調の焼成物をつくる方
法、すなわち窯変による焼成方法が知られている。この
窯変は還元焼成によっておきるから、従来は還元焼成を
行って窯変を起こさせるようにしている。本発明者は、
従来のれんがあるいはタイル等の粘土焼成物が外観上、
色むらや色調の変化に乏しいこととやわらかな色調を出
しにくかったことに鑑み、これられんがあるいはタイル
の焼成の際に窯変を生じさせることによって従来得られ
なかった独特な色むらのある色調の製品を得る方法につ
いて研究を行った。その結果、れんがあるいはタイルの
粘土焼成物について容易に窯変を生じさせることがで
き、容易に窯変した粘土焼成物を得ることができる方法
を見いだした。本発明はこのようなれんがあるいはタイ
ル等で好適に窯変焼成物を得ることができる窯変焼成タ
イルの製造方法を提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するため次の構成を備える。すなわち、窯業製品に使用
する粘土に炭素成分を加え、プレス成形用または湿式成
形用に水分調整して混合することによって成形用原料を
作製し、この成形用原料を用いて所定形状の成形体を形
成し、該成形体を所定温度で焼成することにより窯変を
発現させることを特徴とする。また、窯業製品に使用す
る粘土に重量比で3%〜20%程度の炭素成分を加え、
プレス成形用または湿式成形用に水分調整して混合する
ことによって成形用原料を作製し、この成形用原料を用
いて所定形状の成形体を形成し、該成形体を所定温度で
焼成することによって窯変を発現させることを特徴とす
る。また、前記粘土に加える炭素成分として炭化物ある
いは石炭粉が効果的に使用できる。
【0006】
【発明の概要】本発明に係る窯変焼成タイルの製造方法
は、通常の窯業製品の製造で使用する粘土に添加物とし
てかなりの分量の炭素成分を加えて焼成することを特徴
とする。すなわち、通常使用される粘土もその組成上あ
る程度の炭素成分を含有しているが、本発明ではかなり
の分量の炭素成分を積極的に材料に混入させて焼成する
ことを特徴とする。粘土に加える炭素成分の分量として
は重量比で3%〜20%程度が好適である。炭素成分が
20%を超えると成形材料の可塑性が減少して成形性が
低下し、焼成した際に焼結が進まなくなる。また、炭素
成分が3%未満の場合には炭素成分を加えたことによる
窯変の作用が小さくなり、実用的でなくなる。炭素成分
として加える炭化物としてはアンスラサイト無煙炭など
があげられる。
【0007】粘土に炭素成分を加えて混合した後、プレ
ス成形又は湿式成形によって所定形状に成形する。湿式
成形の場合は成形後にいったん乾燥させ、炉に入れて焼
成する。プレス成形の場合はそのまま焼成する。本発明
に係る窯変焼成タイルの製造方法は、酸化焼成による場
合も還元焼成による場合もともに窯変を発現させること
ができる点に特徴がある。これは、成形用原料として炭
素成分をかなりの分量で加えたことによるものと考えら
れる。れんが等の焼成においては前述したように通常は
酸化焼成によって焼成するから、成形用原料に炭素成分
が含まれていたとしても焼成途中で完全に消失してしま
うが、本発明方法の場合には、余分の炭素成分を増量す
ることによって酸化焼成の場合でも焼成体中に炭素成分
が残留し、これによって窯変がひきおこされるものと考
えられる。
【0008】窯変によって焼成物は従来の焼成物とは異
なり独特の色むらのある焼成体として得ることができ
る。通常の焼成物では酸化鉄等を含有することによって
特有の色調があらわれるが、本発明に係る製造方法の場
合には成形体に含有されている酸化金属と炭素との相互
作用によって灰色っぽい色変化も生じる。これは窯変に
よる独特の作用であり、これによって従来の焼成方法で
は得られなかった色むらのある色調の焼成物を得ること
ができる。そして、炭素成分を増量して焼成することに
より、焼成物にクレーター状の孔を多数形成することが
でき、焼成物のかさ比重を小さくして軽量化を図ること
が可能になる。
【0009】
【実施例】以下、本発明の好適な実施例について説明す
る。 (実施例1)一般の窯業製品に使用する粘土(木節粘
土、蛙ろ目粘土等)に炭素成分に換算して重量比で5%
のアンスラサイト無煙炭を加え、水分を加えて混練し成
形用原料を作製した。成形用原料を湿式成形法によって
所定形状に成形した後、乾燥させ、1300℃で還元焼成し
た。焼成物は表面が黒褐色で色むらのある窯変した焼成
体として得られた。また、焼成物の表面および内部には
0.5mm 径程度のクレーターが多数形成された。得られた
焼成物のかさ比重は2.0 である。従来のれんが、タイル
のかさ比重は2.2 〜2.3 であり、若干の軽量化を図るこ
とができた。焼成体の軽量化は加えた炭素成分の添加量
によるもので、炭素成分をより多く加えることによって
より軽量化を図ることができる。
【0010】なお、上記実施例でアンスラサイト無煙炭
を加えないで通常の焼成条件で焼成した場合は、焼成体
はうすい褐色に焼成される。上記実施例では炭素成分を
加えることによって積極的に窯変を起こさせ、これによ
って濃黒褐色から淡褐色の色むらのある焼成体を得るこ
とができる。このように、窯変を発現させることによっ
て変わった色調の焼成物を得ることが可能である。
【0011】(実施例2)実施例1と同じ組成の成形用
原料を使用し、湿式成形法によって所定形状に成形した
後、乾燥させ、1200℃で酸化焼成を行った。得られた焼
成体は実施例1と同様に、表面が黒褐色の色むらのある
窯変した焼成体として得られた。
【0012】(実施例3)一般の窯業製品に使用する粘
土に重量比で8%の石炭粉と3.5 %の酸化鉄を加え、水
分調整して混練することにより成形用原料を作製した。
得られた成形用原料を湿式成形法によって所定形状に成
形した後、乾燥させ、1300℃で還元焼成した。得られた
焼成物は赤褐色で窯変状の焼成体として得られた。ま
た、焼成物の表面および内部には0.1mm 径のクレーター
が多数形成された。得られた焼成物のかさ比重を測定し
たところ1.8 であった。
【0013】(実施例4)実施例1と同様に粘土に重量
比で5%の炭素を加えるとともに、重量比で2%の酸化
鉄を加えて作製した成形用原料を用いて所定形状の成形
体を形成し、1300℃で酸化焼成したところ、実施例3と
同様に赤褐色で窯変した焼成体が得られた。 (実施例5)実施例3と同じ組成の成形用原料を使用し
てプレス成形によって所定形状の成形体を形成し、これ
を1250℃で酸化焼成した。得られた焼成物は実施例3と
同様に赤褐色を呈し、かつ窯変した焼成体として得られ
た。
【0014】
【発明の効果】本発明に係る窯変焼成タイルの製造方法
によれば、上述したように、通常の窯業製品用の粘土に
炭素成分を加えて焼成することによって、酸化焼成法に
よっても還元焼成法によっても、色むらのある窯変した
タイルを得ることができ、これによって従来とはまった
く異なる独特の色調を有する新しいタイル製品として提
供することができ、種々の応用利用が可能になる。ま
た、本発明方法によればきわめて簡易に色むらのある窯
変タイルを得ることができ、製造も簡単である等の著効
を奏する。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 窯業製品に使用する粘土に炭素成分を加
    え、プレス成形用または湿式成形用に水分調整して混合
    することによって成形用原料を作製し、 この成形用原料を用いて所定形状の成形体を形成し、 該成形体を所定温度で焼成することにより窯変を発現さ
    せることを特徴とする窯変焼成タイルの製造方法。
  2. 【請求項2】 窯業製品に使用する粘土に重量比で3%
    〜20%程度の炭素成分を加え、プレス成形用または湿
    式成形用に水分調整して混合することによって成形用原
    料を作製し、 この成形用原料を用いて所定形状の成形体を形成し、 該成形体を所定温度で焼成することによって窯変を発現
    させることを特徴とする窯変焼成タイルの製造方法。
  3. 【請求項3】 粘土に加える炭素成分として炭化物を使
    用することを特徴とする請求項1または2記載の窯変焼
    成タイルの製造方法。
  4. 【請求項4】 粘土に加える炭素成分として石炭粉を使
    用することを特徴とする請求項1または2記載の窯変焼
    成タイルの製造方法。
JP33253092A 1992-11-17 1992-11-17 窯変焼成タイルの製造方法 Pending JPH06157124A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN112759355A (zh) * 2019-11-01 2021-05-07 江苏新嘉理生态环境材料股份有限公司 一种具有还原和氧化烧成相结合的窑变效果的陶土板及其制备方法和应用
WO2022244148A1 (ja) * 2021-05-19 2022-11-24 株式会社カント 炭素含有物焼成体およびその製造方法

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