JPH08183134A - 耐カール性及び印刷性に優れた剥離紙及びその製造方法 - Google Patents

耐カール性及び印刷性に優れた剥離紙及びその製造方法

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JPH08183134A
JPH08183134A JP6338690A JP33869094A JPH08183134A JP H08183134 A JPH08183134 A JP H08183134A JP 6338690 A JP6338690 A JP 6338690A JP 33869094 A JP33869094 A JP 33869094A JP H08183134 A JPH08183134 A JP H08183134A
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release paper
paper
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polyolefin resin
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JP6338690A
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Toshiharu Ozaki
俊晴 尾▲崎▼
Noboru Sakaushi
登 坂牛
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OJI KAKO KK
Original Assignee
OJI KAKO KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 カールの発生がなく、表面基材としてプラス
チックフィルムや金属箔を使用する粘着シートに適用し
ても、表面基材の平滑性が損なわれることがなく、しか
も剥離紙の非剥離剤層面(裏面)の印刷適性に優れた剥
離紙を提供する。 【構成】 剥離紙用基紙と、該剥離紙用基紙の両面に設
けたポリオレフィン樹脂の押し出しラミネート層と、ポ
リオレフィン樹脂の押し出しラミネート層の一方の面に
接着性改良の表面処理を施し、この表面処理を施した面
に設けた高分子を主成分とする印刷適性を有する塗工層
と、ポリオレフィン樹脂の押し出しラミネート層の他方
の面に設けた剥離剤層とからなる耐カール性及び印刷性
に優れた剥離紙、及びその製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、表面基材がポリエステ
ル、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル等のプラスチック
フィルムからなるフィルム粘着シート、あるいは表面基
材がアルミ箔や鉄箔からなる金属箔粘着シートに適用す
るのに好適な剥離紙に関するものであり、特にカールの
発生がなく、表面基材としてプラスチックフィルムや金
属箔を使用する粘着シートに適用しても、表面基材の平
滑性が損なわれることがなく、しかも剥離紙の非剥離剤
層面(裏面)の印刷適性に優れた剥離紙を提供する。
【0002】
【従来の技術】粘着シートは、通常、表面基材−粘着剤
−剥離紙の積層構成とされており、商業用、工業用、事
務用、家庭用等の広範囲な用途に利用されている。
【0003】この粘着シートにおける表面基材には、
紙、プラスチックフィルム、金属箔等が用いられてお
り、粘着剤としては、アクリル系、ゴム系のものが主に
使用されている。
【0004】また、剥離紙としては、上質紙等のクラフ
ト紙の片面を、ポリオレフィン樹脂の押し出しラミネー
ト層やクレー等の顔料コーテッド層で目止め処理した原
紙の目止め処理面に、シリコーン樹脂、アルキッド樹
脂、シリコーン・アルキッド樹脂、ポリビニルカルバメ
ート樹脂等の剥離剤を塗工した剥離紙、あるいはグラシ
ン紙の一方の面に前記のような剥離剤を直接塗工した剥
離紙が使われている。
【0005】上記の剥離紙には、環境の湿度変化により
寸法の伸び・縮みが起こることから、表面基材として環
境の湿度変化による寸法変化の少ないポリエステル、ポ
リプロピレン、ポリ塩化ビニル等のプラスチックフィル
ムや金属箔を利用した粘着シートは、外部環境の湿度変
化によって、表面基材と剥離紙との間の伸び・縮みの相
違が発生し、著しいカールが生ずる問題があった。
【0006】このように、剥離紙の環境の湿度変化によ
る寸法の伸び・縮みが原因で発生する粘着シートのカー
ルは、粘着シートに、印刷、ダイカット、シートカット
を施して、ラベル、ステッカー、シール等に加工する工
程で、印刷ムラ、印刷ズレ、打ち抜き不良、走行不良、
シートの不揃い等を起こすだけでなく、表面基材と剥離
紙との間に浮きやトンネルが発生する等の原因ともなっ
ている。
【0007】そこで、粘着シートの上記のカールを矯正
するために、粘着シートをカールと逆方向に鋭角的に曲
げるデカーラーやスチームダンピングを行う等の方法が
提案されているが、これらの方法は工程が複雑であり、
しかもその効果が長続きしない等の問題を有している。
【0008】この環境の湿度変化によるカールの問題を
解決するために、プラスチックフィルムや金属箔を表面
基材とする粘着シート用の剥離紙として、昭和59年特
許庁発行の「周知・慣用技術集 320はく離紙」に説
明されているように、剥離紙用基紙の一方の面に剥離剤
の浸透防止及び平滑性を得るための下地処理を行った後
に、剥離処理剤を塗工し、さらに該剥離紙用基紙の他方
の面に防湿処理を施した剥離紙が使われている。
【0009】即ち、耐カール性のある剥離紙としては、
実公昭62−23790号公報、実公昭62−2379
1号公報、実公昭62−23794号公報、実公平3−
42020号公報、特公平2−21425号公報、実開
平2−10444号公報、実公平6−46994号公報
等に提案されているように、剥離紙用基紙の一方の面に
ポリオレフィン樹脂をラミネートし、その上に剥離剤を
塗工し、剥離紙用基紙の他方の面(裏面)にポリオレフ
ィン樹脂の押し出しラミネート層や、ポリ塩化ビニリデ
ンやポリアクリル酸エステル樹脂等の高分子樹脂を主成
分とする防湿コート剤層を、塗工または含浸によって設
け、該剥離紙用基紙の裏面からの湿気の入・出を防ぐこ
とにより、紙の伸び・縮みによるカールを防止したもの
が知られている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述の
剥離紙用基紙の裏面にポリオレフィン樹脂の押し出しラ
ミネート層を設けた剥離紙は、表面基材にプラスチック
フィルムや金属箔使用した粘着シートに適用した場合の
耐カール性は良好であるが、裏面のポリオレフィン樹脂
層面への印刷適性がなく、メーカー名や商標・説明書き
等の印刷が出来ない。
【0011】また、剥離紙用基紙の裏面に塩化ビニリデ
ン樹脂やアクリル系樹脂等の高分子樹脂を主成分とする
防湿コート層を設けた剥離紙は、剥離紙用基紙の裏面
に、高分子化合物を水や溶剤に溶解または分散させた防
湿コート剤液を直接塗工するものであるため、この防湿
コート層の塗工工程で剥離紙用基紙が水や溶剤を吸収し
てしまい、剥離紙にシワやボコツキが発生する。
【0012】したがって、この剥離紙を、表面基材とし
てプラスチックフィルムや金属箔を使用する粘着シート
に適用すると、表面基材の平滑性が損なわれ、これが商
品価値を低下させる問題がある。
【0013】これに対して本発明は、カールの発生がな
く、表面基材としてプラスチックフィルムや金属箔を使
用する粘着シートに適用しても、表面基材の平滑性が損
なわれることがなく、しかも剥離紙の非剥離剤層(裏
面)の印刷適性に優れた特性を有する剥離紙、及びその
製造方法を提供する。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記の課題は、以下の構
成による本発明の剥離紙及びその製造方法によって達成
することができる。
【0015】すなわち、本発明の剥離紙は、剥離紙用基
紙と、該剥離紙用基紙の両面に設けたポリオレフィン樹
脂の押し出しラミネート層と、ポリオレフィン樹脂の押
し出しラミネート層の一方の面に接着性改良の表面処理
を施し、この表面処理を施した面に設けた高分子を主成
分とする印刷適性を有する塗工層と、ポリオレフィン樹
脂の押し出しラミネート層の他方の面に設けた剥離剤層
とからなる。
【0016】また本発明の剥離紙の製造方法は、剥離紙
用基紙の両面にポリオレフィン樹脂の押し出しラミネー
ト層を形成した後、ポリオレフィン樹脂の押し出しラミ
ネート層の一方の面にコロナ放電処理を施し、該コロナ
放電処理面に高分子を主成分とする印刷適性を有する塗
工層を形成し、次いで、ポリオレフィン樹脂の押し出し
ラミネート層の他方の面に剥離剤層を形成する方法から
なる。
【0017】さらに、本発明の剥離紙の製造方法は、剥
離紙用基紙の一方の面にポリオレフィン樹脂の押し出し
ラミネート層を形成し、該ポリオレフィン樹脂の押し出
しラミネート層面にコロナ放電処理を施した後、該コロ
ナ放電処理面に高分子を主成分とする印刷適性を有する
塗工層を形成し、次いで、剥離紙用基紙の他方の面にポ
リオレフィン樹脂の押し出しラミネート層を形成し、さ
らに該ポリオレフィン樹脂の押し出しラミネート層面に
剥離剤層を形成する方法からなる。
【0018】上記の本発明の剥離紙において、剥離紙用
基紙としては、30〜300g/m2 程度の坪量の上質
紙やグラシン紙を使用することが出来るが、寸法安定性
の面から上質紙が望ましく、また粘着シートを枚様で印
刷するときに必要な剛度の面から、80〜150g/m
2 の坪量の上質紙が望ましい。
【0019】ポリオレフィン樹脂の押し出しラミネート
層は、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖
状低密度ポリエチレン、ポリプロピレン等の一種もしく
は混合物によって形成するのが好適である。
【0020】剥離剤層を形成する剥離剤の限定は特にな
いが、溶剤型熱硬化シリコーン、無溶剤型熱硬化シリコ
ーン、紫外線硬化シリコーン等のシリコーン樹脂、アル
キッド樹脂、シリコーン・アルキッド樹脂、ポリビニル
カルバメート樹脂等の剥離剤を使用することが出来る。
【0021】高分子を主成分とする印刷適性を有する塗
工層を設けるポリオレフィン樹脂の押し出しラミネート
層面の接着性改良の表面処理は、ポリオレフィン樹脂の
押し出しラミネート層と高分子を主成分とする印刷適性
を有する塗工層との間の密着を十分にするために必要、
不可欠であり、この接着性改良の表面処理を施さない
と、印刷工程や打ち抜き工程で、印刷インキや印刷適性
を有する塗工層が脱落し、印刷文字やマークが擦れによ
って簡単に脱落する問題が発生する。
【0022】この高分子を主成分とする印刷適性を有す
る塗工層を形成する面、すなわちポリオレフィン樹脂の
押し出しラミネート層の一方の面に施す接着性改良の表
面処理は、簡便さの点でコロナ放電処理が望ましいが、
火炎処理、プラズマ処理、レーザー光線処理等でもよ
い。
【0023】なお、ポリオレフィン樹脂の押し出しラミ
ネート層の一方の面に施す接着性改良の表面処理は、J
IS K 6768に規定する方法で、35dyne/
cm以上、望ましくは40dyne/cm以上にするの
がよい。
【0024】接着性改良の表面処理を施したポリオレフ
ィン樹脂の押し出しラミネート層面に設ける高分子を主
成分とする印刷適性を有する塗工層は、例えば、スチレ
ン樹脂、スチレン・アクリル酸エステル共重合体樹脂、
アクリル酸エステル樹脂、塩化ビニル・酢酸ビニル共重
合体樹脂、ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂等の高分子
の一種あるいは混合物によって形成されるが、印刷イン
キ密着性に優れる塗工剤層であればよく、特にこれに限
定されるものではない。
【0025】上記の構成からなる剥離紙を得る方法にお
いて、接着性改良の表面処理をコロナ放電処理によって
行なう場合に、剥離紙用基紙の両面にポリオレフィン樹
脂の押し出しラミネート層を形成した後、このポリオレ
フィン樹脂の押し出しラミネート層の片面に剥離剤層を
形成してから、ポリオレフィン樹脂の押し出しラミネー
ト層のもう一方の片面にコロナ放電処理を施す工程を採
ると、コロナ放電処理の影響で剥離剤層が破壊される。
【0026】このため、接着性改良の表面処理をコロナ
放電処理によって行なう場合には、剥離剤層の形成前
に、コロナ放電処理と高分子を主成分とする印刷適性を
有する塗工層の形成とを行なうことが望ましい。
【0027】したがって、接着性改良の表面処理をコロ
ナ放電処理によって行なう場合には、請求項2または請
求項3の発明の剥離紙の製造方法を利用するのがよい。
【0028】また、本発明の剥離紙を利用する粘着シー
トにおける表面基材としては、ポリエステルフィルム、
ポリプロピレンフィルム、ポリエチレンフィルム、ポリ
塩化ビニルフィルム等のプラスチックフィルム、ポリプ
ロピレン系やポリエステル系の合成紙、アルミニュウム
箔、鉄箔、ステンレス箔等の金属箔、さらに各種の紙基
材や布基材を使用できる。
【0029】また、剥離紙の剥離剤層上に形成する粘着
剤層には、一般的な溶剤型又はエマルジョン型のアクリ
ル系粘着剤やゴム系粘着剤等を使用することが出来る。
【0030】更に、本発明の剥離紙は、上記に説明した
粘着シート用の剥離紙をはじめ、合成皮革用工程紙など
にも適用される。
【0031】粘着シートの製造方法としては、例えば、
トルエンや酢酸エチル等の溶剤に粘着剤を溶解した塗工
液やエマルジョン化した粘着剤を、剥離紙の剥離剤層の
上に塗工、乾燥した後、粘着剤層の表面に表面基材を貼
り合わせて粘着シートを得る方法を利用することができ
る。
【0032】
【作用】本発明の剥離紙は、剥離紙用基紙である上質紙
やグラシン紙の表,裏両面に、ポリオレフィン樹脂の押
し出しラミネート層が形成してあるため、剥離紙用基紙
への湿気の入・出が少なく、環境の湿度変化に対して剥
離紙の伸び縮みが少ないため、表面基材として環境の湿
度による寸法変化の少ないプラスチックフィルムや金属
箔等を利用する粘着シートに適用した場合でも、カール
の発生が少ない。
【0033】また本発明の剥離紙には、剥離紙用基紙に
対して直接、高分子化合物を水や溶剤に溶解または分散
させた防湿コート剤液を塗工することなく、剥離紙用基
紙に対してポリオレフィン樹脂の押し出しラミネート層
を介して高分子を主成分とする印刷適性を有する塗工層
を形成してあるため、この印刷適性を有する塗工層の塗
工工程で、剥離紙用基紙が水や溶剤を吸収することがな
く、シワやボコツキのない剥離紙になる。
【0034】したがって、本発明の剥離紙は、表面基材
としてプラスチックフィルムや金属箔を使用する粘着シ
ートに適用しても、プラスチックフィルムや金属箔から
なる表面基材の平担性が損なわれることがなく、商品価
値の高い粘着シートになる。
【0035】さらに本発明の剥離紙は、非剥離剤層面が
印刷適性を有する塗工層になっているため、該面にメー
カー名や商標、説明書き等を印刷によって直接記録する
ことができる。
【0036】
【実施例】以下、本発明の耐カール性及び印刷性に優れ
た剥離紙及びその製造方法の具体的な構成を実施例に基
づいて説明し、併せてその性状を比較例の剥離紙と比較
して説明する。
【0037】実施例1 剥離紙用基紙として、坪量110g/m2 の上質紙(商
品名:OKC−110;新王子製紙製)を使用し、密度
0.928の直鎖状低密度ポリエチレン(商品名 L−
1054D;出光石油化学製)を、押し出しラミネータ
により、樹脂温度320℃にて、上記の剥離紙用基紙の
一方の面に厚さ10μmにラミネートし、また該剥離紙
用基紙の他方の面に厚さ20μmにラミネートした。
【0038】次いで、上記の剥離紙用基紙の一方の面に
設けた直鎖状低密度ポリエチレン層の表面を、コロナ放
電処理機[春日電気社製]により、JIS K 676
8に規定する方法で45dyne/cmのぬれ指数とな
るように処理した。
【0039】続いて、該コロナ放電処理面に、スチレン
・アクリル酸エステル共重合体樹脂エマルジョン(商品
名 EK−38;サイデン化学社製)を、バーコーター
により5g(dry)/m2 に塗工した後、100℃で
1分間乾燥することにより、印刷適性を有する塗工層を
形成した。
【0040】さらに、上記の剥離紙用基紙の他方の面に
設けた直鎖状低密度ポリエチレン層表面に、シリコーン
系剥離剤(商品名:LTC−750A;東レダウコーニ
ングシリコーン社製)を、バーコーターにより0.8g
(dry)/m2 に塗工し、た後、120℃のオーブン
で1分間乾燥することにより剥離剤層を形成し、本発明
の実施例品である剥離紙を得た。
【0041】更に、この剥離紙の剥離剤層面に溶剤型ア
クリル系粘着剤(商品名:BPS−4891;東洋イン
キ製造社製)を、コンマコーターにより23g(dr
y)/m2 に塗工した後、110℃のオーブンで2分間
乾燥した。
【0042】次いで、この粘着剤層上に厚さ50μmの
ポリエステルフィルムからなる表面基材を重ね、プレス
ロールで貼り合わせて粘着シートを製造した。
【0043】実施例2 剥離紙用基紙として、実施例1の剥離紙用基紙にスーパ
ーキャレンダー処理を施した基紙を使うこと以外は、実
施例1と同様にして、本発明の実施例品である剥離紙を
得た。
【0044】また、この剥離紙を使用し、実施例1で説
明したのと同様の方法によって粘着シートを製造した。
【0045】実施例3 印刷適性を有する塗工層を、ウレタン樹脂のトルエン/
MEK溶液(商品名:UPコート;東洋インキ製造社
製)による1g(dry)/m2 の塗工層にしたこと以
外は、実施例1と同様にして、本発明の実施例品である
剥離紙を得た。
【0046】また、この剥離紙を使用し、実施例1で説
明したのと同様の方法によって粘着シートを製造した。
【0047】比較例1 剥離紙用基紙として、坪量110g/m2 の上質紙(商
品名:OKC−110;新王子製紙製)を使用し、密度
0.928の直鎖状低密度ポリエチレン(商品名 L−
1054D;出光石油化学製)を、押し出しラミネータ
により、樹脂温度320℃にて、上記の剥離紙用基紙の
一方の面に厚さ20μmにラミネートした。
【0048】次いで、この直鎖状低密度ポリエチレン層
の表面に、シリコーン系剥離剤(商品名:LTC−75
0A;東レダウコーニングシリコーン社製)をバーコー
ターにより、0.8g(dry)/m2 に塗工し、12
0℃のオーブンで1分間乾燥することにより剥離剤層を
形成し、比較のための剥離紙を得た。
【0049】この剥離紙の剥離剤層の表面に、実施例1
と同様にして粘着剤を塗工、乾燥した後、厚さ50μm
のポリエステルフィルムからなる表面基材を重ねてプレ
スロールで貼り合わせ、粘着シートを製造した。
【0050】比較例2 剥離紙用基紙として、坪量110g/m2 の上質紙(商
品名:OKC−110;新王子製紙社製)を使用し、密
度0.928の直鎖状低密度ポリエチレン(商品名 L
−1054D;出光石油化学製)を、押し出しラミネー
タにより、樹脂温度320℃にて、上記の剥離紙用基紙
の一方の面に厚さ10μmにラミネートし、また該剥離
紙用基紙の他方の面に厚さ20μmにラミネートした。
【0051】次いで、上記の剥離紙用基紙の他方の面に
設けた直鎖状低密度ポリエチレン層の表面に、シリコー
ン系剥離剤(商品名:LTC−750A;東レダウコー
ニングシリコーン社製)を、バーコーターにより0.8
g(dry)/m2 に塗工した後、120℃のオーブン
で1分間乾燥することにより剥離剤層を形成し、比較の
ための剥離紙を得た。
【0052】この剥離紙の剥離剤層の表面に、実施例1
と同様にして粘着剤を塗工、乾燥した後、厚さ50μm
のポリエステルフィルムからなる表面基材を重ねてプレ
スロールで貼り合わせ、粘着シートを製造した。
【0053】比較例3 剥離紙用基紙として、坪量110g/m2 の上質紙(商
品名:OKC−110;新王子製紙社製)を使用し、密
度0.928の直鎖状低密度ポリエチレン(商品名 L
−1054D;出光石油化学製)を、押し出しラミネー
タにより、樹脂温度320℃にて、上記の剥離紙用基紙
の一方の面に厚さ20μmにラミネートした。
【0054】次いで、この直鎖状低密度ポリエチレン樹
脂層の表面に、シリコーン系剥離剤(商品名:LTC−
750A;東レダウコーニングシリコーン社製)を、バ
ーコーターにより、0.8g(dry)/m2 に塗工
し、120℃のオーブンで1分間乾燥して剥離剤層を形
成した。
【0055】然る後に、上記の剥離紙用基紙の他方の面
に、ポリ塩化ビニリデン樹脂エマルジョン(商品名:S
F−2011 東洋モートン製)を、5g(dry)/
2に塗布、乾燥することによって防湿コート層を設
け、更にこのポリ塩化ビニリデン層の表面に、スチレン
−アクリル共重合体樹脂エマルジョン(商品名:EK−
38;サイデン化学社製)を、バーコーターにて、5g
(dry)/m2 に塗工し、100℃で1分間乾燥する
ことにより印刷適性を有する塗工層を形成し、比較のた
めの剥離紙を得た。
【0056】この剥離紙の剥離剤層の表面に、実施例1
と同様にして粘着剤を塗工、乾燥し、厚さ50μmのポ
リエステルフィルムを重ねてプレスロールで貼り合わせ
て粘着シートを製造した。
【0057】(評価)実施例1〜3、及び比較例1〜3
の各剥離紙の剥離剤層面の平滑度、非剥離剤層面の印刷
性、及びこれらの各剥離紙を使用して得られた粘着シー
トのカールを測定した。結果を[表1]に示す。
【0058】なお、剥離紙の剥離剤層面の平滑度は、J
APAN TAPPI 紙パルプ試験方法(紙パルプ技術
協会 発行)No.5 王研式平滑度、透気度試験機を
用いて測定した。測定結果は、数値の高い方が平滑度が
高いことを示している。
【0059】印刷性は、RIテスター(明製作所社製)
を用い、各剥離紙の非剥離剤層にシール用インキ(商品
名:TKマークV墨M;T&K TOKA社製)を0.
6cc宛印刷した後、この印刷面にセロハン粘着テープ
(王子化工社製)を貼り合わせた後、直ちに引き剥がし
たときのインキの剥がれ度合いによって判定した。
【0060】なお、[表1]において、○……インキが
全く取れない、△……一部インキが取れる、×……イン
キがほとんど取れてしまう、を示す。
【0061】粘着シートのカールは、試験片を200m
m×200mmに切り採り、剥離紙の非剥離剤層面を上
にして、平板上に置き、23℃、30%RH、65%R
H、及び80%RHの各環境湿度下に8時間放置した後
に、試験片4隅の平板上からの高さを測定し、その平均
値をカールの高さとして示した。
【0062】なお、[表1]において、+(プラス)
は、剥離紙の非剥離剤層面を上にして4隅が持ち上がっ
たときのカールを示し、−(マイナス)は粘着シートの
表面基材側を上にして4隅が持ち上がったときのカール
を示す。
【0063】
【表1】
【0064】
【発明の効果】本発明の剥離紙を適用した粘着シート
は、環境の湿度変化によるカールの発生が少なく、表面
(表面基材側)の平滑性、及び裏面(剥離紙の非粘着剤
層面)の印刷性に優れた性質を有するため、印刷用の粘
着シートを得る際の剥離紙として価値の高いものであ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B32B 27/32 Z C08J 7/00 303 7/04 H

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 剥離紙用基紙と、該剥離紙用基紙の両
    面に設けたポリオレフィン樹脂の押し出しラミネート層
    と、ポリオレフィン樹脂の押し出しラミネート層の一方
    の面に接着性改良の表面処理を施し、この表面処理を施
    した面に設けた高分子を主成分とする印刷適性を有する
    塗工層と、ポリオレフィン樹脂の押し出しラミネート層
    の他方の面に設けた剥離剤層とからなる特徴とする耐カ
    ール性及び印刷性に優れた剥離紙。
  2. 【請求項2】 剥離紙用基紙の両面にポリオレフィン
    樹脂の押し出しラミネート層を形成した後、ポリオレフ
    ィン樹脂の押し出しラミネート層の一方の面にコロナ放
    電処理を施し、該コロナ放電処理面に高分子を主成分と
    する印刷適性を有する塗工層を形成し、次いで、ポリオ
    レフィン樹脂の押し出しラミネート層の他方の面に剥離
    剤層を形成することを特徴とする耐カール性及び印刷性
    に優れた剥離紙の製造方法。
  3. 【請求項3】 剥離紙用基紙の一方の面にポリオレフ
    ィン樹脂の押し出しラミネート層を形成し、該ポリオレ
    フィン樹脂の押し出しラミネート層面にコロナ放電処理
    を施した後、該コロナ放電処理面に高分子を主成分とす
    る印刷適性を有する塗工層を形成し、次いで、剥離紙用
    基紙の他方の面にポリオレフィン樹脂の押し出しラミネ
    ート層を形成し、さらに該ポリオレフィン樹脂の押し出
    しラミネート層面に剥離剤層を形成することを特徴とす
    る耐カール性及び印刷性に優れた剥離紙の製造方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007185891A (ja) * 2006-01-13 2007-07-26 Riken Technos Corp 複合紙
JP2009066914A (ja) * 2007-09-13 2009-04-02 Lintec Corp 粘着シート用剥離紙及びそれを用いた粘着シート
CN104053542A (zh) * 2012-12-21 2014-09-17 祐平·菲利普·林 膜总成及贴附该膜总成的方法
JP2019123812A (ja) * 2018-01-17 2019-07-25 リンテック株式会社 粘着シート

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