JPH07196994A - 粘着テープ用紙基材の製造方法及び紙粘着テープ - Google Patents

粘着テープ用紙基材の製造方法及び紙粘着テープ

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JPH07196994A
JPH07196994A JP42994A JP42994A JPH07196994A JP H07196994 A JPH07196994 A JP H07196994A JP 42994 A JP42994 A JP 42994A JP 42994 A JP42994 A JP 42994A JP H07196994 A JPH07196994 A JP H07196994A
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paper
silicone
seconds
adhesive tape
layer
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JP42994A
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Inventor
Keisuke Miyake
啓介 三宅
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Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ポリエチレンラミネート工程(及びクレー、
ポバール等の目止め加工)が不要で、少ないシリコーン
離型剤塗工量で安定した巻きほぐし性を持つとともに、
段ボールとともに再生可能な粘着テープ用紙基材の製造
方法及び紙粘着テープを提供することを目的とする。 【構成】 層間強度が100g/15mm以上、サイズ
度が12秒以上、透気度が12秒以上のクルパック加工
クラフト紙1にスーパーカレンダー加工を施してベック
平滑度を200秒以上とし、さらにこの片面に粘度が2
0℃で200cps以上の無溶剤型シリコーンを少なく
とも0.3g/m2 以上塗工して硬化させることにより
片面に離型層2を形成することを特徴とする粘着テープ
用紙基材材の製造方法及び紙粘着テープ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、粘着テープ用紙基材の
製造方法及びこの製造方法で得られた紙基材を用いた紙
粘着テープに関し、詳しくは段ボール箱を封緘する梱包
用テープ等に用いられる一般包装用クラフトテープ用紙
基材の製造方法及びこの紙基材を用いた一般包装用クラ
フトテープに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、一般包装用クラフトテープ等の紙
粘着テープにおいては、少量の離型剤の塗工量で最大の
剥離効果が得られるように、紙基材の表面にある種の処
理が施されている。そして、このような処理を施さない
場合には、剥離効果が発現されず、テープの巻きほぐし
が困難となる。
【0003】例えば、一般的なクラフト粘着テープにお
いては、坪量50〜100g/m2のクルパック加工ク
ラフト紙を基材としてその一方の片面上にポリエチレン
が被覆され、さらにその上にシリコーン系離型剤が塗工
され、さらに他方の片面の非離型剤塗工面に粘着剤が付
与され、ロール状に巻取られている。最近では、シリコ
ーン系離型剤の代わりに有機系離型剤を塗工した例もみ
られる。
【0004】また、上記のクルパック加工クラフト紙の
片面上にクレー、ポバール等の目止め剤層を形成した
後、スーパーカレンダー加工し、さらにその上にシリコ
ーン系離型剤を塗工し、シリコーン系離型剤が塗工され
ていない非離型剤塗工面に粘着剤を付与したクラフト粘
着テープが知られている。
【0005】また、剥離に関係する従来技術としては、
例えば、紙基材上にエチレン系樹脂を押出ラミネート加
工により積層した後、エチレン系樹脂層上に熱硬化型シ
リコーン系剥離剤を塗布し加熱して硬化シリコーン系剥
離剤層を形成する剥離紙の製造方法において、熱硬化型
シリコーン系剥離剤の塗布前に、エチレン系樹脂層を放
射線照射により架橋させ、ピンホールの発生の少ない、
エチレン系樹脂層と剥離剤層間の接着性の優れた剥離紙
の製造方法が知られている(特開平2−191796号
公報参照)。
【0006】また、セルロース及び/又はポリマーの基
体層と、この基体層に固着されている低弾性率の非極性
のアンダーコート層と、このアンダーコート層に結合さ
れたシリコーン剥離層とからなるアンダーコートされた
シリコーン剥離紙が知られている(特開昭64−651
83号公報参照)。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ポリエチレンを被覆したクラフト粘着テープにおいて
は、ポリエチレンが水に不溶であるため段ボールケース
にクラフト粘着テープを貼着したままでは段ボール紙の
再生が不可能になるとともにポリエチレンのラミネート
工程を必要とする等の問題があった。
【0008】また、クレー、ポバール等の目止め剤層を
形成した後、スーパーカレンダー加工し、その上にシリ
コーン系離型剤を塗工したクラフト粘着テープにおいて
は、クレー、ポバール等の目止め剤は段ボール紙再生時
に水に溶解させるか或いは重量差によって分離可能であ
るが、スーパーカレンダー加工した面が通常ベック平滑
度100秒前後と粗い面であるため、シリコーン系離型
剤の浸みこみ易く、シリコーン離型剤の使用量が増加す
る。また、目止め剤層の形成とスーパーカレンダー加工
とに大がかりな設備を必要とする等の問題があった。
【0009】また、特開平2−191796号公報に記
載されている方法では、前記したポリエチレンを被覆し
たクラフト粘着テープと同様の問題があり、特開昭64
−65183号公報に記載されている方法では、前記し
たポバール、クレー等の目止め剤層が形成されたクラフ
ト粘着テープと同様の問題がある。
【0010】また、シリコーン離型剤として溶剤型のシ
リコーン離型剤を用いた場合には、安全衛生等に問題が
ある。
【0011】また、通常のポリエチレンクラフトテープ
では、油性、水性マジック、鉛筆等での筆記性を付与す
ることはできなかった。
【0012】また、ポリエチレン層が存在するため、表
面が平滑になり、艶消し等の高級感を持たせることが困
難であるとともに、シリコーン加工時の硬化温度及び粘
着加工時の乾燥温度を上げることができず生産性が悪い
という問題があった。
【0013】請求項1記載の本発明粘着テープ用紙基材
の製造方法は、ポリエチレンラミネート工程及び目止め
加工工程が不要で、少ないシリコーン離型剤塗工量で安
定した巻きほぐし性を持つとともに、安全衛生上の問題
のない、段ボールとともに再生可能で生産性のよい粘着
テープ用紙基材の製造方法を提供することを目的とす
る。
【0014】請求項2記載の本発明粘着テープ用紙基材
の製造方法は、ポリエチレンラミネート工程が不要で、
少ないシリコーン離型剤塗工量で安定した巻きほぐし性
を持つとともに、安全衛生上の問題のない、段ボールと
ともに再生可能で生産性のよい粘着テープ用紙基材の製
造方法を提供することを目的とする。
【0015】請求項3記載の本発明紙粘着テープは、少
ない離型剤塗工量で安定した巻きほぐし性を有し、再生
が可能で、筆記性のよい、高級感のある紙粘着テープを
提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の本発明粘
着テープ用紙基材の製造方法は、層間強度が100g/
15mm以上、サイズ度が12秒以上、透気度が12秒
以上のクルパック加工クラフト紙にスーパーカレンダー
加工を施してベック平滑度を200秒以上とし、さらに
この片面に粘度が20℃で200cps以上の無溶剤型
シリコーンを少なくとも0.3g/m2 以上塗工して硬
化させることにより片面に離型層を形成することを特徴
とするものである。
【0017】請求項2記載の本発明粘着テープ用紙基材
の製造方法は、層間強度が100g/15mm以上、サ
イズ度が12秒以上、透気度が12秒以上のクルパック
加工クラフト紙の片面に目止め剤層を形成した後、スー
パーカレンダー加工を施してベック平滑度を200秒以
上とし、さらに上記片面に粘度が20℃で200cps
以上の無溶剤型シリコーンを少なくとも0.3g/m2
以上塗工して硬化させることにより片面に離型層を形成
することを特徴とするものである。
【0018】請求項3記載の本発明紙粘着テープは、請
求項1記載及び請求項2記載の粘着テープ用紙基材の製
造方法で製造された紙基材の非離型剤塗工面に、粘着剤
層が塗工されてなることを特徴とするものである。
【0019】請求項1記載及び請求項2記載の本発明粘
着テープ用紙基材の製造方法、及び請求項3記載の本発
明紙粘着テープにおいて、クルパック加工とは、クラフ
ト紙をスチールとゴムロールの間を通してロール間に速
度差を与え、全体に縮緬じわを生じさせて、強度及び伸
度を向上させる加工方法をいう。
【0020】また、スーパーカレンダー加工とは、スチ
ール製等の大型ロール間に高圧下で通して厚み方向に圧
縮することをいう。
【0021】また、クルパック加工クラフト紙として
は、坪量50〜100g/m2 の坪量のものを用いるこ
とができる。また層間強度が100/15mm以上、サ
イズ度が12秒以上、透気度が12秒以上であれば、晒
または未晒などについては特に制約されないで用いるこ
とができるので、層間強度は100/15mm以上、サ
イズ度は12秒以上、透気度は12秒以上とする。
【0022】また、クルパック加工クラフト紙のサイズ
度が12秒未満であると、吸湿性が大きくなり、クルパ
ック加工クラフト紙の層間強度が低下し、テープ基材と
しての強度が弱くなり、寸法安定性が低下するので、サ
イズ度は12秒以上とする。
【0023】また、透気度が12秒未満であると、クル
パック加工クラフト紙への離型剤の浸み込みが大きくな
り、離型剤が多量に必要となるので、透気度は12秒以
上とする。
【0024】また、スーパーカレンダー加工後のクルパ
ック加工クラフト紙のベック平滑度が200秒未満であ
ると、クルパック加工クラフト紙への離型剤の浸み込み
が大きくなり、離型剤が多量に必要となるので、ベック
平滑度は200秒以上とする。
【0025】また、シリコーンとしては、一般的に使用
されている溶剤系または水系のシリコーンではなく、無
溶剤型シリコーン、例えば、信越化学工業社製KUS−
310等を安全衛生等の観点から用いる。無溶剤型シリ
コーンは20℃での粘度が200cps以上であれば粘
度は特に制約されないが、20℃で2000cps以下
であれば塗工作業性が良くなるので好ましい。また必要
に応じて、未反応性のシリコーンゴム、シリコーン樹
脂、シリカ等を添加してもよい。20℃で200cps
以下の粘度では浸みこみが多くなり、シリコーンの消費
量が多くなるので好ましくない。
【0026】また、シリコーンの塗工量としては、0.
3g/m2 以上であれば特に問題はないが、0.3g/
2 以下であるとシリコーンが塗工されない部分が生
じ、離型性が損なわれる恐れがある。このため塗工量は
0.5g/m2 以上とするのが望ましい。
【0027】請求項2記載の本発明粘着テープ用紙基材
の製造方法において、目止め剤としては通常使用されて
いるポバール、クレー等を使用することができる。
【0028】請求項3記載の本発明紙粘着テープにおい
て、粘着剤としては特に種類は限定されないが、例え
ば、ゴム系粘着剤が挙げられる。しかし、段ボール紙の
再生をきれいに行うためには、水溶性の粘着剤を使用す
ることが好ましい。
【0029】
【作用】請求項1記載の本発明粘着テープ用紙基材の製
造方法は、上記のように構成され、シリコーンの浸みこ
みが少ないため、クルパック加工クラフト紙に直接少量
のシリコーンを塗工し硬化させることにより剥離効果が
得られる。このため、ポリエチレンラミネート工程や目
止め加工工程を要さずに粘着テープ用紙基材を製造する
ことができ、離型剤の使用量や被覆設備等の設備が削減
できる。
【0030】また、ポリエチレン層が存在しないため、
紙基材の耐熱性が向上する。これにより、シリコーン加
工時の硬化温度及び粘着加工時の乾燥温度をより高くす
ることができ、生産性が向上する。
【0031】また、ポリエチレン層が存在しないため、
この紙基材を用いた紙粘着テープを段ボール紙に貼着し
たままで段ボール紙の再生が可能となる。
【0032】また、無溶剤型シリコーンを離型剤して用
いているので、溶剤型を用いた場合の安全衛生上の問題
点が解消される。
【0033】請求項2記載の本発明粘着テープ用紙基材
の製造方法においては、請求項1記載の本発明製造方法
と異なり、目止め加工がなされ目止め剤が紙基材の上に
被覆されているので、ベック平滑度200秒以上のスー
パーカレンダー加工をより容易に行うことができる。
【0034】請求項3記載の紙粘着テープにおいては、
ポリエチレン層が存在しないため、段ボールケースに貼
着したままで段ボールケースの再生が可能となるととも
に、表面性が紙に近くなり、通常のポリエチレンラミネ
ートクラフトテープでは発現不能な、油性、水性マジッ
ク、鉛筆等での筆記性等を付与することができる。
【0035】また、ポリエチレン層が存在しないため、
表面が粗くなり、通常のクラフトテープと異なり、艶消
しとなり、高級感を持たせることができる。
【0036】また、ベック平滑度200秒以上の面に無
溶剤型シリコーンが離型剤として塗工されているので、
少ない塗工量で安定した巻きほぐし性を有する紙粘着テ
ープが得られる。
【0037】また、粘着剤の種類を適宜選択することに
より、200℃以上の耐熱性を有する紙粘着テープを得
ることができる。
【0038】
【実施例】以下本発明の詳細を実施例をもって説明する
が、特許請求の範囲内である限り本実施例により限定さ
れるものでばない。
【0039】実施例1 坪量73g/m2 、層間強度150g/15mm、サイ
ズ度20秒、透気度20秒のクルパック加工クラフト紙
にベック平滑度が230秒となるようにスーパーカレン
ダー加工を施し、粘度が20℃、600cpsの無溶剤
型シリコーン(信越化学工業社製、KUS−316)を
0.9g/m2 塗工し、硬化させて紙基材を得た。さら
に、シリコーン塗工面と反対面に、粘着剤として、天然
ゴムTPC−1Xを100重量部と、粘着付与樹脂とし
て「アルコンP−100」(荒川化学社製)を100重
量部と、酸化防止剤として「イルガノックス1010」
(チバガイギー社製)を1重量部と、トルエンを603
重量部とを攪拌し、溶解したものを150g/m2 塗工
し、乾燥して巻き物とすることにより、図1に示すよう
に、クルパック加工クラフト紙1の一方の片面に無溶剤
型シリコーン層2が、他方の片面に粘着剤層3が形成さ
れたクラフト粘着テープ4を得た。
【0040】実施例2 坪量73g/m2 、層間強度150g/15mm、サイ
ズ度20秒、透気度20秒のクルパック加工クラフト紙
の片面に、ポバール(クラレ社製)100重量部と、ク
レー100重量部と、水200重量部とを混ぜた混合物
を10g/m2塗工した後、さらにスーパーカレンダー
加工を施してベック平滑度を230秒とし、この面に粘
度が20℃、600cpsの無溶剤型シリコーン(信越
化学工業社製、KUS−316)を0.9g/m2 塗工
し、硬化させて紙基材を得た。さらに、シリコーン塗工
面と反対面に、粘着剤として、天然ゴムTPC−1Xを
100重量部と、粘着付与樹脂として「アルコンP−1
00」(荒川化学社製)を100重量部と、酸化防止剤
として「イルガノックス1010」(チバガイギー社
製)を1重量部と、トルエン603重量部とを攪拌し、
溶解したものを150g/m2 塗工し、乾燥して巻き物
とすることにより、図2に示すように、クルパック加工
クラフト紙5の一方の片面に目止め剤層6が、さらにそ
の上に無溶剤型シリコーン層7が積層され、他方の片面
に粘着剤層8が形成されたクラフト粘着テープ9を得
た。
【0041】比較例1 坪量73g/m2 、層間強度150g/15mm、サイ
ズ度20秒、透気度20秒のクルパック加工クラフト紙
の片面に、低密度ポリエチレン(密度0.923g/c
2 、MI3.7g/10分)を15μm押出しラミネ
ートしたものに、粘度が20℃、600cpsの無溶剤
型シリコーン(信越化学工業社製、KUS−316)を
0.7g/m2 塗工し、硬化させて紙基材を得た。さら
に、シリコーン塗工面と反対面に、粘着剤として、天然
ゴムTPC−1Xを100重量部と、粘着付与樹脂とし
て「アルコンP−100」(荒川化学社製)を100重
量部と、酸化防止剤として「イルガノックス1010」
(チバガイギー社製)を1重量部と、トルエン603重
量部とを攪拌し、溶解したものを150g/m2 塗工
し、乾燥して巻き物とすることにより、図3に示すよう
に、クルパック加工クラフト紙21の一方の片面にポリ
エチレンラミネート層22が、さらにその上に無溶剤型
シリコーン層23が被覆され、他方の片面に粘着剤層2
4が形成されたクラフト粘着テープ25を得た。
【0042】比較例2 坪量73g/m2 、層間強度150g/15mm、サイ
ズ度20秒、透気度20秒のクルパック加工クラフト紙
の片面に、粘度が20℃、600cpsの無溶剤型シリ
コーン(信越化学工業社製、KUS−316)を0.9
g/m2 塗工し、硬化させて紙基材を得た。さらに、シ
リコーン塗工面と反対面に、粘着剤として、天然ゴムT
PC−1Xを100重量部と、粘着付与樹脂として「ア
ルコンP−100」(荒川化学社製)を100重量部
と、酸化防止剤として「イルガノックス1010」(チ
バガイギー社製)を1重量部と、トルエン603重量部
とを攪拌し、溶解したものを150g/m2 塗工し、乾
燥して巻き物とすることにより、クルパック加工クラフ
ト紙の一方の片面に無溶剤型シリコーン層が、他方の片
面に粘着剤層が形成されたクラフト粘着テープを得た。
【0043】比較例3 坪量73g/m2 、層間強度150g/15mm、サイ
ズ度20秒、透気度20秒のクルパック加工クラフト紙
の片面に、粘度が20℃、600cpsの無溶剤型シリ
コーン(信越化学工業社製、KUS−316)を2.0
g/m2 塗工し、硬化させて紙基材を得た。さらに、シ
リコーン塗工面と反対面に、粘着剤として、天然ゴムT
PC−1Xを100重量部と、粘着付与樹脂として「ア
ルコンP−100」(荒川化学社製)を100重量部
と、酸化防止剤として「イルガノックス1010」(チ
バガイギー社製)を1重量部と、トルエン603重量部
とを攪拌し、溶解したものを150g/m2 塗工し、乾
燥して巻き物とすることにより、クルパック加工クラフ
ト紙の一方の片面に無溶剤型シリコーン層が、他方の片
面に粘着剤層が形成された無溶剤型シリコーンの塗工量
が比較例2よりも多いクラフト粘着テープを得た。
【0044】比較例4 坪量73g/m2 、層間強度150g/15mm、サイ
ズ度20秒、透気度20秒のクルパック加工クラフト紙
の片面に、ポバール(クラレ社製)100重量部と、ク
レー100重量部と、水200重量部とを混ぜた混合物
を10g/m2塗工したものに、粘度が20℃、600
cpsの無溶剤型シリコーン(信越化学工業社製、KU
S−316)を0.7g/m2 塗工し、硬化させて紙基
材を得た。さらに、シリコーン塗工面と反対面に、粘着
剤として、天然ゴムTPC−1Xを100重量部と、粘
着付与樹脂として「アルコンP−100」(荒川化学社
製)を100重量部と、酸化防止剤として「イルガノッ
クス1010」(チバガイギー社製)を1重量部と、ト
ルエン603重量部とを攪拌し、溶解したものを150
g/m2 塗工し、乾燥して巻き物とすることにより、図
3に示すように、クルパック加工クラフト紙10の一方
の片面に目止め剤層11が、さらにその上に無溶剤型シ
リコーン層12が積層され、他方の片面に粘着剤層13
が形成されたクラフト粘着テープ14を得た。
【0045】比較例5 坪量73g/m2 、層間強度150g/15mm、サイ
ズ度20秒、透気度20秒のクルパック加工クラフト紙
の片面に、ポバール(クラレ社製)100重量部と、ク
レー100重量部と、水200重量部とを混ぜた混合物
を10g/m2塗工したものに、粘度が20℃、600
cpsの無溶剤型シリコーン(信越化学工業社製、KU
S−316)を1.5g/m2 塗工し、硬化させて紙基
材を得た。さらに、シリコーン塗工面と反対面に、粘着
剤として、天然ゴムTPC−1Xを100重量部と、粘
着付与樹脂として「アルコンP−100」(荒川化学社
製)を100重量部と、酸化防止剤として「イルガノッ
クス1010」(チバガイギー社製)を1重量部と、ト
ルエン603重量部とを攪拌し、溶解したものを150
g/m2 塗工し、乾燥して巻き物とすることにより、ク
ルパック加工クラフト紙の一方の片面に目止め剤層が、
さらにその上に無溶剤型シリコーン層が、他方の片面に
粘着剤層が形成されたクラフト粘着テープを得た。
【0046】測定方法 上記実施例1〜2及び比較例1〜5において、クルパッ
ク加工紙の層間強度は、J.TAPPI No.19−
m、離型剤塗工面の平滑度はJIS P−8119、サ
イズ度はJIS P−8122、透気度はJIS P−
8117により測定した。
【0047】評価方法 得られたクラフト粘着テープの引剥がし性は、展開力と
して50mm巾のテープを60m/分で引剥がした時の
剥離力を測定し評価した。筆記性については、極太のマ
ジックを用いて官能検査を行い優○、良△、可×の3段
階評価を行った。コストについては、従来と同程度のコ
ストを○、それより低コストを◎、高コストを△とし
た。外観については従来と同程度の外観を○、それ以上
を◎、それ以下を△とした。再生の容易さについては、
再生可能なものを○、不可のものを×とした。
【0048】得られたクラフト粘着テープの評価結果を
表1に示す。
【0049】
【表1】
【0050】この結果、実施例のクラフト粘着テープ
は、少ないシリコーン使用量で比較例のクラフト粘着テ
ープより良好な結果が得られた。
【0051】
【発明の効果】請求項1記載の本発明粘着テープ用紙基
材の製造方法は、上記のように構成され、シリコーンの
浸みこみが少ないため、クルパック加工クラフト紙に直
接少量のシリコーンを塗工し硬化させることにより剥離
効果が得られる。このため、ポリエチレンラミネート工
程や目止め加工工程を要さずに粘着テープ用紙基材を製
造することができ、離型剤の使用量や被覆設備等の設備
を削減することができる。
【0052】また、ポリエチレン層が存在しないため、
耐熱性が向上した紙基材を製造することができ、シリコ
ーン加工時の硬化温度及び粘着加工時の乾燥温度をより
高くすることができる。これにより、粘着テープ用紙基
材の生産性を向上させることができる。
【0053】また、ポリエチレン層が存在しないため、
この紙基材を用いた紙粘着テープを段ボール紙に貼着し
たままで段ボール紙を再生することができる。
【0054】また、無溶剤型シリコーンを離型剤して用
いているので、溶剤型を用いた場合の安全衛生上の問題
点を解消することができる。
【0055】請求項2記載の本発明粘着テープ用紙基材
の製造方法においては、ポリエチレン層が存在しない効
果の他に、目止め剤が紙基材の上に被覆されているの
で、ベック平滑度200秒以上のスーパーカレンダー加
工をより容易に行うことができる。
【0056】請求項3記載の紙粘着テープにおいては、
ポリエチレン層が存在しないため、段ボールケースに貼
着したままで段ボールケースの再生が可能となるととも
に、表面性が紙に近くなり、通常のポリエチレンラミネ
ートクラフトテープでは発現不能な、油性、水性マジッ
ク、鉛筆等での筆記性等を付与することができる。
【0057】また、ポリエチレン層が存在しないため、
表面が粗くなり、通常のクラフトテープと異なり、艶消
しとなり、高級感を持たせることができる。
【0058】また、ベック平滑度200秒以上の面に無
溶剤型シリコーンが離型剤として塗工されているので、
少ない塗工量で安定した巻きほぐし性を有する紙粘着テ
ープを得ることができる。
【0059】また、粘着剤の種類を適宜選択することに
より、200℃以上の耐熱性を有する紙粘着テープを得
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明紙粘着テープの一例を示した断面図。
【図2】本発明紙粘着テープの他の例を示した断面図。
【図3】比較例4の紙粘着テープを示した断面図。
【符号の説明】
1、5 クルパック加工クラフト紙 2、7 無溶剤型シリコーン層(離型層) 3、8 粘着剤層 4、9 クラフト粘着テープ(紙粘着テープ) 6 目止め剤層

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 層間強度が100g/15mm以上、サ
    イズ度が12秒以上、透気度が12秒以上のクルパック
    加工クラフト紙にスーパーカレンダー加工を施してベッ
    ク平滑度を200秒以上とし、さらにこの片面に粘度が
    20℃で200cps以上の無溶剤型シリコーンを少な
    くとも0.3g/m2 以上塗工して硬化させることによ
    り片面に離型層を形成することを特徴とする粘着テープ
    用紙基材の製造方法。
  2. 【請求項2】 層間強度が100g/15mm以上、サ
    イズ度が12秒以上、透気度が12秒以上のクルパック
    加工クラフト紙の片面に目止め剤層を形成した後、スー
    パーカレンダー加工を施してベック平滑度を200秒以
    上とし、さらに上記片面に粘度が20℃で200cps
    以上の無溶剤型シリコーンを少なくとも0.3g/m2
    以上塗工して硬化させることにより片面に離型層を形成
    することを特徴とする粘着テープ用紙基材の製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1記載及び請求項2記載の粘着テ
    ープ用紙基材の製造方法で製造された紙基材の非離型剤
    塗工面に、粘着剤層が塗工されてなる紙粘着テープ。
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