JPH0818230A - 多層プリント配線板 - Google Patents

多層プリント配線板

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JPH0818230A
JPH0818230A JP14741694A JP14741694A JPH0818230A JP H0818230 A JPH0818230 A JP H0818230A JP 14741694 A JP14741694 A JP 14741694A JP 14741694 A JP14741694 A JP 14741694A JP H0818230 A JPH0818230 A JP H0818230A
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    • H05K1/0201Thermal arrangements, e.g. for cooling, heating or preventing overheating
    • HELECTRICITY
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    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
    • H05K3/00Apparatus or processes for manufacturing printed circuits
    • H05K3/46Manufacturing multilayer circuits

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  • Production Of Multi-Layered Print Wiring Board (AREA)
  • Structure Of Printed Boards (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、熱収縮性によって所定幅をもって
収縮したとしても、縮率のずれを容易にかつ誤りなくそ
の振り分けを行ってなる多層プリント配線板を提供す
る。 【構成】 所定幅の熱収縮率を有する基材の少なくとも
一方の面に内層導体パターン1が形成された積層板2
と、該積層板2を挟むよう配置し熱硬化性樹脂を含浸し
た基材を熱圧着して形成してなる絶縁樹脂層3と、該絶
縁樹脂層3の外表面に形成された外層導体パターン4と
を備えてなる多層プリント配線板において、上記積層板
2の両端側に、該積層板2の収縮率に対応して設けられ
た各基準マーク間が異なる複数組の基準マーク5を有
し、該基準マーク5は各組の基準マーク間を結ぶ線が互
いに平行をなし、且つ他の基準マーク5間との差を他の
基準マークに対して両側に均等に振り分けた位置に配置
されてなることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は多層プリント配線板に関
し、特に内層の積層板に、多層プリント配線板を位置決
めする貫通孔を形成するための基準マークを有する多層
プリント配線板に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の多層プリント配線板について、例
えば4層プリント配線板を例示して説明する。
【0003】従来の4層プリント配線板は、図6に示す
ように、基材の表裏面に内層導体パターン1が形成され
た内層用の積層板2と、該積層板2を挟むよう配置され
た絶縁樹脂層3と、該絶縁樹脂層3の外表面に形成され
た外層導体パターン4とを備え、前記内層導体パターン
1と外層導体パターン4との接続をスルーホールメッキ
9にて接続してなる構造である。
【0004】上記積層板2は、例えばガラス布基材エポ
キシ樹脂材料等からなる基材に銅箔が張り付けられた銅
張積層板からなり、前記銅箔がパターンエッチングされ
ることによって、内層導体パターン1および基準マーク
5が形成され、例えば図12に示すような構造に形成さ
れされてなる。図中、6は内層ランドであり、該内層ラ
ンド6は後述するスルーホール孔の径よりも大きな径を
有し、上記内層導体パターン1と外層導体パターン4と
をスルーホールメッキにて導通させるための接続部とな
る。
【0005】上記ガラス布基材エポキシ樹脂材料は、ガ
ラス布の基材にエポキシ樹脂を含浸させ、硬化させたも
のからなる。
【0006】上記基準マーク5は、上記積層板2の両端
部に設けられ、スルーホールメッキのためのスルーホー
ル孔を形成する前に、多層プリント配線板を後述する自
動求心穴明け機(以下、「NC穴明け機」と称す。)に
固定するための固定用基準孔を形成するためのマークで
あり、詳細は後に説明する。
【0007】上記絶縁樹脂層3は、ガラス布などの基材
に、例えばエポキシ、ポリイミド、フッ素等の樹脂を含
浸させ、半硬化させたシート状材料からなるプリプレグ
からなり、該プリプレグは、積層時の積層プレスにより
熱圧着することによって、溶けて完全に固まり、絶縁樹
脂層3となる。
【0008】上記外層導体パターン4は、例えば銅箔等
からなるものである。
【0009】従来の上記4層プリント配線板の積層工程
を、以下に説明する。
【0010】4層プリント配線板は、図6乃至図11に
示す積層工程にて製造され、詳細には、内層用の積層板
2表裏面の銅箔をパターンエッチングして内層導体パタ
ーン1および基準マーク5を形成する工程(図7)と、
パターンエッチングした積層板2の両側にプリプレグを
介して銅箔層4′を積層し、熱圧着する工程(図8)
と、配線板の前記基準マーク5の位置に貫通孔からなる
基準孔7を形成する工程(図9)と、前記内層導体パタ
ーン1と銅箔層4′とを接続するためのスルーホール孔
8を形成する工程(図10)と、配線板全体に銅メッキ
9を施す工程(図11)と、外層の銅箔層4′および銅
メッキ9をパターンエッチングすることにより外層導体
パターン4を形成する工程(図6)とを経て4層プリン
ト配線板が形成される。
【0011】上記基準孔7は、熱圧着工程まで終了した
配線板を、基準マーク5を透視するX線カメラを備えた
NC穴明け機11を用いて、前記各基準マーク5の中心
に設けられてなるものである。
【0012】上記スルーホール孔8の形成は、図10に
示すように、先に形成された基準孔7にピン10を立て
てNC穴明け機11に取り付け、NC穴明けを行う。な
お、図中、12は配線板とNC穴明け機11との間に入
れる捨て板であり、13は配線板の上にあてる当て板で
ある。
【0013】上記NC穴明け機11は、配線板を載置す
る載置部と、該載置部に対向してスルーホール孔8を形
成するためのドリル部を備えてなり、前記載置部は、一
方の上記ピン10を挿入固定する穴と、他方のピン10
の該両ピン10が併置する方向に対して垂直方向を固定
する溝とを有しており、前記ドリル部は、前記一方のピ
ン10を挿入固定する穴を基準として所定の位置に固定
されたドリルが複数本配置されている。前記所定の位置
とは、配線板をNC穴明け機11に載置した時の内層ラ
ンド6と対応する位置である。
【0014】上記配線板とNC穴明け機11との位置合
わせは、上記基準孔7を用いる。図10に示すように、
該記基準孔7の一方は、ピン10が挿通され、NC穴明
け機11の載置部に設けられた穴に該ピン10の一端を
挿入固定することにより固定され、他方は同じくピン1
0が挿通され、NC穴明け機11と配線板とのそれぞれ
の座標軸の方向を一致させるためにNC穴明け機11の
載置部に設けられた座標軸の方向を示す溝に該ピン10
を固定することにより固定される。
【0015】そして、上記一方のピン10を挿入固定す
る穴を基準として所定の位置に固定された複数本のドリ
ルにてスルーホール孔8を形成している。
【0016】上記内層導体パターン1と外層導体パター
ン4との接続は、内層導体パターン1のスルーホール孔
8が貫通する部分に該スルーホール孔8の径よりも大き
い径の内層ランド6を有するので、スルーホール孔8の
孔壁に内層ランド6が露出し、前記スルーホール孔8に
銅メッキ9を行うことにより、内層導体パターン1と外
層導体パターン4とが導通する。このため、この内層ラ
ンド6の範囲内にスルーホール孔8が正確に形成される
ことが重要となる。
【0017】ところが、上記積層工程の熱圧着時には、
プリプレグのガラス布等に含浸する樹脂がいったん溶融
し、該樹脂が熱硬化する際に収縮しようとする応力を発
生し、この応力は内層の積層板2の寸法についても収縮
変化させている。
【0018】このため、積層後の内層導体パターン1の
寸法がNC穴明けの穴位置寸法に合うように、あらかじ
め積層前後の内層導体パターン1の寸法変化量を見越し
て寸法補正した内層導体パターン1を形成しておく必要
がある。
【0019】例えば、前記積層板2の材質がガラス布基
材エポキシ樹脂材料の場合には、一般的な加工条件は、
積層温度が170℃、時間が60分、圧力が40kgf
/cm2 であるが、このときの寸法変化率は0.02〜
0.04%収縮するので、その中心をとって、内層導体
パターン1は積層後の寸法より0.03%大きく形成し
ておく必要があった。
【0020】また、他の従来例として、図13の如く、
多層プリント配線板の一種で、部分的にフレキシブルな
領域を有するリジッドフレックス配線板を以下に説明す
る。本従来例について、上記従来例と相違する点のみ説
明する。
【0021】該リジッドフレックス配線板は、上記積層
板2の材料として、上述したガラス布基材エポキシ樹脂
材料に代わって、フレキシブル配線板用のポリイミドフ
ィルム材料を用いてなるものである。また、積層板2の
表裏面には片面に接着剤を塗布したカバーレイフィルム
14が積層され、さらに上述した従来例の銅箔層4′に
代わって、ガラス基材エポキシ樹脂材料からなる基材に
銅箔が張り付けられた外層積層板15を積層してなるも
のである。
【0022】このときの製造工程および加工条件はほぼ
同等であるが、製造工程において内層パターンエッチン
グ工程(図14)の後、片面に接着剤を塗布したカバー
レイフィルム14をポリイミドフィルムに積層する工程
(図15)が追加される。該積層する工程は、熱圧着で
あり、接着剤の種類にもよるが、積層温度が150〜1
80℃、時間が15〜60分、圧力40kgf/cm2
程度の加工条件である。図16は、積層後の構造のもの
にフレキシブルな部分を形成するため、一部のカバーレ
イフィルム14を露出させてなる断面構造を示す。
【0023】このように、前記積層板2の材質としてフ
レキシブル配線板用のポリイミドフィルム材料を用いた
場合には、積層工程の熱圧着がカバーレイフィルム14
と絶縁樹脂層(プリプレグ)3の2回あり、また、内層
導体パターン1の違いによる変化量の差や、加工ばらつ
きによって、積層による寸法変化率は約0.02〜0.
1%収縮する。このため、本従来例ではその中心をとっ
て、一般的に内層導体パターン1を0.06%大きく形
成しておく必要があった。
【0024】該ポリイミドフィルムがガラス布基材エポ
キシ樹脂材料に比べ変化率が大きいのは、ポリイミドフ
ィルムにガラス布が入っておらず樹脂も柔らかいため、
ガラス布基材エポキシ樹脂材料に比べて、熔融及び熱硬
化の応力による内層の寸法変化量が大きく、また、内層
導体パターン1の銅箔の面積や形状の違いによっても差
が生じるからである。例えば、銅箔が多く残っている方
が積層時の応力に対して寸法の変化量は小さくなる。さ
らに、内層導体パターン1の信号線が平行して並んでい
る場合、その垂直方向での寸法変化は平行方向の寸法変
化よりも大きい。
【0025】これは、ポリイミドフィルムが単なる柔ら
かい樹脂より構成されているため、導体パターンが形成
されていない部分では特に収縮率が高くなっているため
である。
【0026】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、内層導
体パターン1を寸法変化率に対応して予め大きく形成し
た場合であっても、積層前に形成した内層導体パターン
1の寸法が不適切であったり、また積層時の寸法変化率
のばらつきが大きい場合には、積層後に所定の寸法に仕
上がらないといった問題があった。
【0027】特に内層の積層板2にフレキシブル配線板
用のポリイミドフィルム材料を用いた場合には、それに
ガラス布が入っておらず樹脂も柔らかいため、ガラス布
基材エポキシ樹脂材料に比べて、熔融及び熱硬化の応力
による内層の寸法変化量が大きいく、また、内層導体パ
ターン1の銅箔の面積や形状の違いによっても差が大き
く生じるため、正確な寸法変化量の予測は困難であっ
た。
【0028】また、配線の高密度化のために、内層ラン
ド6径とスルーホール孔8径との差が小さくなる傾向に
あり、これによっても問題がある。
【0029】以下にこれらの問題点を具体的に説明す
る。
【0030】上述した従来例の一例として、例えばスル
ーホール孔8のドリル径が0.35mmであり、それに
接続する内層ランド6径が0.75mmである。このた
め、片側当たり0.2mmの余裕しかなく、それらの位
置ずれの許容度は小さいものである。該許容度によれ
ば、500±0.2mm以内の積層後の仕上がりであれ
ば、内層ランド6内にスルーホール孔8を形成すること
が可能となる。
【0031】しかしながら、一般的に、基準マーク5と
基準孔7とのずれ、NC穴明け機11への配線板取り付
け精度、NC穴明けの位置精度、ドリルの曲がりなどの
機械加工上の位置ずれが総て合わせて±0.1mm生じ
る。これを考慮すると500±0.1mm(±0.02
%)以内の積層後の仕上がりのものしか内層ランド6内
にスルーホール孔8を形成できないことになる。
【0032】ここで、積層板2の材質がガラス布基材エ
ポキシ樹脂材料の場合、収縮変化率を予め見越して積層
すれば、積層後のばらつきは±0.01%なので、50
0±0.05mmに仕上がるため、まだ±0.05mm
の裕度があり、このスルーホール孔8径と内層ランド6
径との大きさでは問題はない。しかしながら、前記内層
ランド6径とスルーホール孔8径との差が0.1mm以
下、または基準マーク間が1000mm以上となると、
内層ランド6の範囲内からずれた位置にスルーホール孔
8が形成されることになる。
【0033】また、寸法変化率の大きいポリイミドフィ
ルムの場合には、収縮変化率を予め見越して積層(0.
06%拡大)したとしても、積層後のばらつきは±0.
04%となり、500±0.2mmに仕上がり、変化率
が大きい場合には、内層ランド6の範囲内からずれた位
置にスルーホール孔8が形成されることになる。この場
合、積層後の内層ランド6の範囲内にスルーホール孔8
を穴明けすることは非常に困難であった。上述したよう
に、NC穴明け機11の穴明け位置(スルーホール孔8
を形成する位置)と固定した配線板の内層ランド6との
位置が一致せず、スルーホール孔8が導通するべき内層
ランド6の範囲内からずれた位置に明けられると、図1
7に示すように、スルーホール孔8の銅メッキ9と内層
ランド6との導通が不十分となったり、図18に示すよ
うに、絶縁されるべき他の導体と導通するといった不具
合を生じる。なお、図19、図20に多層プリント配線
板の位置ずれ状態を示す。図19は斜視図であり、図2
0は断面図である。
【0034】さらに、従来のスルーホール孔8の形成方
法では、NC穴明け機11の穴明け位置と基準マーク5
とは端部に設けられており、一方の基準を用いるため、
その許容度をいっそう狭めている。これは、基準を中心
とすれば両端側にずれを負担させることが可能である
が、一端側を基準とした場合には、他端側のみでずれを
負担しなければならないため、一端側を基準とした場合
のずれの許容量は中心を基準とした時の1/2となる。
なお、上記の説明は一端側を基準とした場合であって、
単にそれを中心を基準とすることのよって許容量を2倍
とすることが可能である。
【0035】そこで、NC穴明け機11の穴明け位置と
内層導体パターン1がそれらの範囲の中心を一致させ、
各々の寸法の差を均等に振り分けられるように配線板を
固定することにより、この許容度を大きくすることが可
能であり、本発明は、容易にかつ誤りなく、その振り分
けを行ってなる多層プリント配線板を提供することを目
的としている。
【0036】
【課題を解決するための手段】本発明の多層プリント配
線板は、所定幅の熱収縮率を有する基材の表裏面に導体
パターンが形成された積層板と、該積層板を挟むよう配
置し熱硬化性樹脂を含浸した基材を熱圧着して形成して
なる絶縁樹脂層と、該絶縁樹脂層の外表面に形成された
外層導体パターンとを備えてなる多層プリント配線板に
おいて、上記積層板の両端部に、該積層板の収縮率に対
応して設けられ各基準マーク間が異なる複数組の基準マ
ークを有し、該基準マークは各組の基準マーク間を結ぶ
線が互いに平行をなし、且つ他の基準マーク間との差を
他の基準マークに対して両側に均等に振り分けた位置に
配置されてなることを特徴とするものである。
【0037】また、上記内層導体パターンは、上記外層
導体パターンと接続するためのスルーホール孔が設けら
れる複数個の内層ランドを備えており、上記複数組の基
準マークの最も間隔の広いものと狭いものとの差は前記
内層ランド径よりスルーホール孔径と該孔位置ずれ許容
量とを差し引いた値よりも小さな範囲内で設けられてな
ることを特徴とするものである。
【0038】さらに、上記複数組みの基準マークは、各
組ごとに異なる形状からなることを特徴とするものであ
る。
【0039】
【作用】上記の構成によれば、本発明よりなる多層プリ
ント配線板は、積層板の両端部に、該積層板の収縮率に
対応して設けられ、各基準マーク間が異なる複数組の基
準マークを有し、該基準マークは各組の基準マーク間を
結ぶ線が互いに平行をなし、且つ他の基準マーク間との
差を他の基準マークに対して両側に均等に振り分けた位
置に配置されてなる構成なので、前記積層板が熱硬化性
樹脂を含浸した基材の熱圧着によって収縮したとして
も、その収縮率に対応した所定の一組の基準マークに貫
通孔を形成することによって、所定の基準マーク間が得
られる。
【0040】また、上記複数組の基準マークの最も間隔
の広いものと狭いものとの差は前記内層ランド径よりス
ルーホール孔径と該孔位置ずれ許容量とを差し引いた値
よりも小さな範囲内で設けることによって、所定の間隔
とするための基準マークがあるかないかですべてのスル
ーホール孔を内層ランドの範囲内に穴明け可能であるか
否かを容易に判別できる。
【0041】さらに、上記複数組の基準マークを各組ご
とに異なる形状から構成することによって、各組の基準
マークを識別できるとともに、収縮前の基準マークの間
隔を知ることができる。
【0042】
【実施例】本発明よりなる多層プリント配線板の実施例
として、例えばリジッドフレックス配線板を例示して説
明する。なお、本実施例のリジッドフレックス配線板に
ついて、従来例と相違する点のみ説明する。
【0043】本実施例のリジッドフレックス配線板は、
積層板2の収縮率を見越して該積層板2を拡大して形成
しておく点は従来例と同様であるが、本実施例では、図
1の如く、さらに基準マーク5について、寸法変化率
(収縮率)に対応して基準マーク間の異なる複数組の基
準マーク5を形成する点で従来例と異なる。なお、図2
は、本実施例に用いられる積層板2の斜視図である。
【0044】以下、詳細に説明する。
【0045】該リジッドフレックス配線板に用いられる
銅張積層板2の材質はポリイミドフィルムであり、該ポ
リイミドフィルムの積層における収縮変化率が0.06
±0.04と見込める。
【0046】例えば、積層後の基準マークの間隔を50
0mmとする場合、積層前の基準マーク5の間隔を50
0.3に拡大して形成しておく。これにより、積層後の
基準マークの間隔のばらつきは±0.2mm(±0.0
4%×500mm)の範囲に限定される。さらに、スル
ーホール孔8のドリル径を0.35mm、内層ランド6
径を0.75mmとすると、単純には、スルーホール孔
8と内層ランド6との位置ずれ許容範囲は0.4mmと
なり、片側当たりでは0.2mmのずれを吸収できるこ
ととなる。しかしながら、先に述べたように機械加工上
の位置ずれ等によって、0.1mm程度の位置ずれが発
生する。このため、該位置ずれを考慮すると、パターン
の寸法変化量のばらつきは±0.1mmまで認められ
る。したがって、積層後のばらつきを配線板の中心より
均等に振り分けて穴明けができるならば、積層後の寸法
が500±0.2mmの範囲内で、寸法変化による位置
ずれは0.1mm以下となり、穴明けに起こる機械的な
ずれを含めても十分内層ランド6の範囲内にスルーホー
ル孔8を穴明けできる。
【0047】しかしながら、従来の一端側の基準孔7を
基準とするとと、片側に0.2mmずれるので、内層ラ
ンド6からずれた位置にスルーホール孔8が形成されて
しまう。そこで本願発明は、寸法変化による位置ずれを
中心から均等に振り分けようとするものである。
【0048】該構成としては、図2に示すように、従来
例における基準マーク5を正規の基準マーク5′とし、
さらに寸法変化率(収縮率)に対応する範囲内で基準マ
ーク間の異なる複数組の補助の基準マーク5″を形成す
る。
【0049】該補助の基準マーク5″の間隔は、ずれが
最大値となった時に、設定したい基準マークの間隔とな
るよう設定され、前記補助の基準マーク5″は少なくと
も2組は形成される。
【0050】例えば、図3に示すように、上述した数値
のもとで補助の基準マーク5″を形成するとすると、積
層における収縮変化量のばらつきが±0.2mmである
ので、積層後の補助の基準マーク5″がそれに対応でき
るよう、積層前の数値が500.1mm、500.5m
mの間隔で、正規の基準マーク5′と同様配線板の中央
より均等に振り分けられて形成される。すなわち、基準
マークとしては、少なくとも500.1mm、500.
3mm、500.5mmの間隔寸法で形成される。ま
た、より細かく振り分けたい場合には、500.1m
m、500.2mm、500.3mm、500.4m
m、500.5mmとすればよい。
【0051】この補助の基準マーク5″の設定方法を一
般的に述べると、 隣接する互いの基準マークの差 =許容される内層導体パターンの積層後の寸法変化量 =ランド径−ドリル径−機械的な孔位置ずれ許容量 となるよう設定する。なお、上述した数値を入れると、 0.2mm =0.2mm =0.75−0.35−0.2 となる。
【0052】上記式によって、正規の基準マーク5′の
間隔から補助の基準マーク5″の間隔、または補助の基
準マーク5″、5″間を増減させるピッチが求められ
る。ここで、上記式によって求められるピッチよりも小
さなピッチとすると、より細かにずれを均等に振り分け
ることができ、その逆で大きいピッチであると、スルー
ホール孔8が内層ランド6からずれた位置に形成され
る。
【0053】また、補助の基準マーク5″が有効である
のは、 (ランド径−ドリル径−機械的な孔位置ずれ許容量)/2<内層導体パターン の積層後の寸法変化量の幅(基準マークの間隔の最大値と最小値との差)… 且つ、 内層導体パターンの積層後の寸法変化量の幅(基準マークの間隔の最大値と最 小値との差)<ランド径−ドリル径−機械的な孔位置ずれ許容量… である。
【0054】ここで、上記式は、補助の基準マーク
5″の必要性について規定するものであり、寸法変化量
が式を満たさない場合には、補助の基準マーク5″は
不要である。また、上記式は、寸法変化量がこの範囲
外であると、内層ランド6の許容範囲を根本的に越えて
おり穴明けが不可能となるからである。
【0055】また、前記正規の基準マーク5′および各
補助の基準マーク5″は、各組ごとに区別できるように
する。例えば、図4のように、同心円のリング形状の組
み合わせにすれば、X線透視での画像認識によるNC穴
明け機11で基準孔7を穴明け可能である。また、各マ
ーク形状により内層導体パターン1の寸法ばらつきの許
容範囲が±何mmであるかを見分けることができる。
【0056】積層後の配線板は、まず正規の基準マーク
5′に基準孔7を明けて、その基準孔7間隔を測定す
る。測定値が499.8mmであった場合は、内層導体
パターン1が設計値より0.2mm小さくなっているの
で、正規の基準マーク5′に対して+0.2mmの補助
の基準マーク5″に基準孔7を明ければ、この補助の基
準孔7の間隔は略500mmに仕上がることとなり、均
等に振り分けて、内層ランド6の範囲内にスルーホール
孔8を穴明けできる。
【0057】もし、正規の基準マーク5′の測定値が4
99.8mmより小さかったり、500.2mmより大
きかった場合には、基準孔7のX線穴明け時に補助の基
準マーク5″の形状から、その許容範囲を認識して(こ
の場合±0.2mm)、それを越えているのでNC穴明
け不可能と判断できる。
【0058】以上のようにして、明けた基準孔7にピン
10を挿入し、NC穴明け機11の基準位値に固定し、
スルーホール孔8の穴明けを行えば、内層ランド6とス
ルーホール孔8との位置ずれは、図1、5の如く、従来
(図19、20)のように配線板の片方に頼らず、全体
に均等に振り分けられる。
【0059】但し、補助の基準マークに貫通孔を形成し
た場合には、その補助の基準マークに対応して座標を変
更したNCデータを用いる。また、正規の基準マークに
貫通孔を形成した場合よりも、配線板が左右にずれるた
め、NC穴明けの際に用いる当て板や捨て板は、その分
大きめのものを用意しておくと良い。さらに、基準マー
クの間隔は、補助の基準マークを使用した場合でもおお
むね所定の間隔(上記実施例では500mm)になるの
で、当て板や捨て板のピンが挿通される孔は、変更する
事なく、すべてのずれの場合に使用できる。
【0060】
【発明の効果】以上のように本発明の多層プリント配線
板によれば、積層後、内層パターンが設計値どおり仕上
がらなかった場合は、複数組の基準マークから適切な間
隔のものを選んで基準孔を明けているので、スルーホー
ル孔と内層ランドとのずれを均等に割り振ることが可能
となる。また、この基準孔は、特別な装置を必要とせ
ず、従来の設備で用意に加工できる。
【0061】また、複数組の基準マークの最も間隔の広
いものと狭いものとの差は内層ランド径よりスルーホー
ル孔径と該孔位置ずれ許容量とを差し引いた値よりも小
さな範囲内で設定するため、基準孔を明ける際に見るこ
とができる補助の基準マークの形状より、加工現場の作
業者がその場でその配線板の許容度を知ることができ
る。続けて基準孔を測定するが、その測定値が許容範囲
内かを容易に判断できる。
【0062】さらに、複数組の基準マークを各組ごとに
異なる形状とすることにより、該形状を確認することに
よって、その配線板の内層パターンの寸法ずれがどの程
度であったか、測定結果を調べ直すことがなく、加工中
の配線板を一目見るだけで判断でき、NC穴明け後にス
ルーホール孔と内層ランドとのずれが許容範囲の限界に
近いのかどうか、危険度を予測した検査が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例よりなる多層プリント配線板
の内部透視図である。
【図2】積層板の斜視図である。
【図3】各組の基準マークの間隔の一例を示す平面図で
ある。
【図4】各組の基準マークの形状の一例を示す平面図で
ある。
【図5】本発明の一実施例よりなる多層プリント配線板
の断面図である。
【図6】従来の多層プリント配線板を示す断面図であ
る。
【図7】従来の多層プリント配線板の製造工程を説明す
るための断面図である。
【図8】同じく、従来の多層プリント配線板の製造工程
を説明するための断面図である。
【図9】同じく、従来の多層プリント配線板の製造工程
を説明するための断面図である。
【図10】同じく、従来の多層プリント配線板の製造工
程を説明するための断面図である。
【図11】同じく、従来の多層プリント配線板の製造工
程を説明するための断面図である。
【図12】従来の内層導体パターンのパターン形状の一
例を示す斜視図である。
【図13】他の従来例を示す断面図である。
【図14】図13に示す従来例の製造工程を説明するた
めの断面図である。
【図15】同じく、図13に示す従来例の製造工程を説
明するための断面図である。
【図16】同じく、図13に示す従来例の製造工程を説
明するための断面図である。
【図17】内層ランドとスルーホール孔との位置ずれ不
具合を説明するための平面図であり、(a)は孔明け前
であり、(b)は孔明け後を示す。
【図18】内層ランドとスルーホール孔との他の位置ず
れ不具合を説明するための平面図であり、(a)は孔明
け前であり、(b)は孔明け後を示す。
【図19】従来の多層プリント配線板のスルーホール孔
明けの位置ずれ状態を示す斜視図である。
【図20】同じく、従来の多層プリント配線板のスルー
ホール孔明けの位置ずれ状態を示す断面図である。
【符号の説明】
1 内層導体パターン 2 積層板 3 絶縁樹脂層 4 外層導体パターン 5 基準マーク 5′ 正規の基準マーク 5″ 補助の基準マーク 6 内層ランド 8 スルーホール孔

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定幅の熱収縮率を有する基材の少なく
    とも一方の面に内層導体パターンが形成された積層板
    と、該積層板を挟むよう配置し熱硬化性樹脂を含浸した
    基材を熱圧着して形成してなる絶縁樹脂層と、該絶縁樹
    脂層の外表面に形成された外層導体パターンとを備えて
    なる多層プリント配線板において、 上記積層板の両端側に、該積層板の収縮率に対応して設
    けられ各基準マーク間が異なる複数組の基準マークを有
    し、該基準マークは各組の基準マーク間を結ぶ線が互い
    に平行をなし、且つ他の基準マーク間との差を他の基準
    マークに対して両側に均等に振り分けた位置に配置され
    てなることを特徴とする多層プリント配線板。
  2. 【請求項2】 上記内層導体パターンは、上記外層導体
    パターンと接続するためのスルーホール孔が設けられる
    複数個の内層ランドを備えており、上記複数組の基準マ
    ークの最も間隔の広いものと狭いものとの差は前記内層
    ランド径よりスルーホール孔径と孔位置ずれ許容量とを
    差し引いた値よりも小さな範囲内で設けられてなること
    を特徴とする請求項1記載の多層プリント配線板。
  3. 【請求項3】 上記複数組の基準マークは、各組ごとに
    異なる形状からなることを特徴とする請求項1記載の多
    層プリント配線板。
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