JPH08182082A - 遠隔監視制御システム用のワイヤレス受信器 - Google Patents

遠隔監視制御システム用のワイヤレス受信器

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JPH08182082A
JPH08182082A JP6319663A JP31966394A JPH08182082A JP H08182082 A JPH08182082 A JP H08182082A JP 6319663 A JP6319663 A JP 6319663A JP 31966394 A JP31966394 A JP 31966394A JP H08182082 A JPH08182082 A JP H08182082A
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pillar
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piece
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浩二 横田
Sadao Fukuzawa
貞男 福澤
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Abstract

(57)【要約】 【目的】取付板に対する着脱作業における作業時間を短
くし、かつ取付用部材を容易に着脱することができる天
井取付型のワイヤレス受信器を提供する。 【構成】ケース1は円板状のボディ11の上面中央部に
カバー12を結合した形状を有する。ボディ11の周部
には引掛孔35が形成され、固定ブロック30に設けた
引掛片31cを引掛孔35にスライド自在かつ着脱自在
に係合する。固定ブロック30は、取付ねじ32に螺合
した挟み片33を備え、取付ねじ32の回転に伴って挟
み片33を柱体31の開口面31aから突出させた状態
で上下に移動させることができる。また、挟み片33は
柱体31の上端部に達すると切欠部31bに導入され、
開口面31aから突出しないように退避する。取付板に
対しては、ボディ11の周部と挟み片33との間で取付
板に設けた取付孔の周部を挟持することで固定される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、伝送制御装置に2線式
の信号線を介して複数台の端末器を接続するとともに伝
送制御装置と端末器との間で時分割多重伝送方式によっ
てデータを授受することにより負荷を制御するようにし
た遠隔監視制御システムに用いられ、光によるワイヤレ
ス信号を受光する端末器として機能する遠隔監視制御シ
ステム用のワイヤレス受信器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、遠隔監視制御システムを照明
負荷等の負荷制御に用いた負荷制御システムが提案され
ている。たとえば、図10のように、スイッチSWを備
える操作用端末器42と照明負荷Lを制御する制御用端
末器43とを2線式の信号線Lsに分岐接続するととも
に、この信号線Lsを通して操作用端末器42および制
御用端末器43を伝送制御装置41に接続した構成のも
のが提案されている。
【0003】このような遠隔監視制御システムでは、伝
送制御装置41から図11(a)に示すような形式を有
した伝送信号Vsを送出することにより、各端末器4
2,43との間でデータを授受する。すなわち、伝送信
号Vsは、信号の送出開始を示すスタートパルスST、
信号のモードを示すモードデータMD、端末器42,4
3を個別に認識するためのアドレスデータAD、照明負
荷Lへの制御内容を示す制御データCD、伝送誤りを検
出するチェックサムデータのようなエラー訂正符号C
S、端末器42,43からの返送期間を設定する信号返
送期間WTよりなる双極性(±24V)の時分割多重信
号であり、パルス幅変調によってデータが伝送されるよ
うになっている(図11(b))。各端末器42,43
では、信号線Lsを介して受信された伝送信号Vsのア
ドレスデータADに含まれるアドレスがあらかじめ設定
されているアドレスと一致したときに、その伝送信号V
sの制御データCDを取り込むとともに、伝送信号Vs
の信号返送期間WTに同期して監視データを電流モード
信号(信号線Lsの線間を適当な低インピーダンスを介
して短絡して送出される信号)として返送するようにな
っている。
【0004】一方、伝送制御装置41には、ダミー信号
送信手段と、割込み処理手段とが設けられている。ダミ
ー信号送信手段は、モードデータMDをダミーモードと
してアドレスデータADをサイクリックに変えた伝送信
号Vsを常時送出する。また、割込み処理手段では、ダ
ミーモードの伝送信号VsのスタートパルスSTに同期
して操作用端末器42から図11(c)に示すような割
込み信号Viが発生したときに、操作用端末器42をア
クセスして監視データとともにアドレスデータを監視デ
ータとして返送させるようになっている。
【0005】伝送制御装置41では、上述のようにして
操作用端末器42からのアドレスデータを受け取ると、
アドレスによる対応関係があらかじめ設定されている制
御用端末器43への制御データCDを監視データに基づ
いて作成し信号線Lsを介して時分割多重伝送する。す
なわち、指定された制御用端末器43に接続されている
照明負荷Lが制御データCDに応じて点灯・消灯された
り、調光されたりするのである。ここに、操作用端末器
42や制御用端末器43の動作用の電源は、上記伝送信
号Vsを全波整流することによって得られている。ま
た、調光制御には制御用端末器43として調光制御の可
能なものを用い、制御データにより調光のレベルを指示
する。
【0006】以上の動作をまとめると、操作用端末器4
2はスイッチSWが操作されると信号線Lsに割り込み
信号Viを送出し、割込み信号Viを受信した伝送制御
装置41では伝送信号Vsを送出し、信号返送期間に操
作用端末器42から照明負荷Lの制御に対応する監視デ
ータとアドレスデータとを受信する。伝送制御装置41
には受信したアドレスデータに対し制御データCDを伝
送すべき相手方のアドレスデータが格納されており、こ
のアドレスデータADを含む伝送信号Vsを送出するこ
とによって目的の制御用端末器43に制御データCDを
伝送して照明負荷Lを制御することができる。
【0007】ところで、本発明者らは、上述した操作用
端末器42に代えて赤外線等の光によるワイヤレス信号
を用いることで、スイッチSWを有する操作部の配線を
不要にすることを先に提案した(特願平3−24397
3号等)。すなわち、天井面などに操作用端末器42と
しての機能を有し外部からのワイヤレス信号を受信する
ワイヤレス受信器44を配置し、スイッチSWを設けた
ワイヤレススイッチ45からスイッチの操作によってワ
イヤレス信号を送出し、ワイヤレス受信器44ではワイ
ヤレス信号を受信するとスイッチの操作に対応した監視
データを信号線Lsに送出する構成を採用した。
【0008】上記構成では、ワイヤレス受信器44を天
井面に取り付けるために、図12に示す構造のケース1
を用いている。すなわち、ケース1はフランジ部となる
円板状のボディ11と、ボディ11の上面中央部に結合
され本体部となるカバー12とを備え、ボディ11とカ
バー12とは、カバー12から挿入されボディ11に螺
合する一対の組立ねじ13により結合される。ボディ1
1とカバー12とに囲まれた空間には、上述した動作を
実現するための端末処理部を実装したプリント配線基板
よりなる回路基板14が収容される。また、回路基板1
4の下面側にはワイヤレス信号を受信するための受光素
子を備えた受光モジュール15が受光部として実装され
る。ボディ11の中央部には受光モジュール15に対応
する部位で円形の開口窓11aが形成され、開口窓11
aには赤外線透過フィルタ16および受光レンズ17が
嵌着保持される。また、回路基板14にはリード線18
を介してケース1の上面に露出する端子ねじを有してい
て信号線Lsを接続するための一対の端子19が接続さ
れる。端子19はカバー12の上面を覆う平板状の端子
カバー20で覆われ、端子カバー20はカバー12に螺
合する固定ねじ21で着脱可能に固定される。
【0009】ボディ11の周部には一対の挿通孔22が
形成され、各挿通孔22を通して固定用ねじ23が挿通
されている。この固定用ねじ23の中間部には取付金具
24が挿通され、固定用ねじ23の先端部には取付金具
24に対して回り止めがなされたナット25が螺合す
る。取付金具24の基端部はカバー12の上部に設けた
軸受部26に枢着され、先端部はボディ11の周部との
距離を変えることができるようになっている。また、取
付金具24には線ばねよりなる復帰ばね27が連結さ
れ、先端部がボディ11の周部から離れる向きに付勢さ
れている。
【0010】したがって、ケース1を天井面などに固定
する際には、図13に示すように、取付板としての天井
板2にカバー12および両取付金具24が挿入できる大
きさの取付孔3を穿孔し、固定用ねじ23を緩めること
によって、復帰ばね27のばね力により取付金具24の
先端部をボディ11から離した状態とする(すなわち、
取付金具24の先端部間の距離を小さくする)。この状
態で、取付孔3にボディ11および取付金具24を挿入
し、天井板2の表面にボディ11の上面を当接させる。
次に、固定用ねじ23を締め付けると、取付金具24の
先端部がボディ11の周部に近付いて、ボディ11の周
部と取付金具24との間で取付孔3の周部で天井板2を
挟持することができる。
【0011】以上のようにしてケース1を天井板2に固
定した後、ボディ11の下面を覆うように化粧プレート
28を装着する。化粧プレート28は受光レンズ17に
対応した円形の窓孔28aを有し、ボディ11の他の部
分を覆うように形成されている。ケース1を上述のよう
な形状に形成したことにより、天井パネル等の取付板に
容易に取り付けることができるのである。ボディ11に
は、配線器具用のスイッチボックスのような埋込ボック
スを天井に埋め込んでいる場合に対応できるように、埋
込ボックスに螺合するボックスねじを挿通するための一
対の固定孔29も形成されている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】上記構成のケース1を
用いれば、固定用ねじ23を締め付けることでケース1
を取付板に固定することができてケース1の取付施工は
比較的容易であるが、天井板2に形成した取付孔3に挿
入する際には固定用ねじ23を緩めて取付金具24を立
てた状態とし、天井板2への固定時には取付金具24を
横に広げた形とするから、ケース1の着脱作業時の固定
用ねじ23の回転量が非常に多くなるという不便さがあ
る。また、ボックスねじを挿通するための固定孔29を
形成してあり、埋込ボックスを用いた施工時には取付金
具24をケース1から外すことになるが、取付金具24
をケース1から外すと固定用ねじ23、ナット25、復
帰ばね27が取付金具24から外れることになり、再度
組み立てる作業が面倒であり、また部品が散逸しやすく
なる。
【0013】本発明は上記事由に鑑みて為されたもので
あり、その目的は、取付板に対する着脱作業に要する作
業時間をより短縮して施工を一層容易にし、かつまた取
付孔の周部を挟み込む形での固定方法とは異なる固定方
法を採用する際に取付用部材が散逸せず、しかも取付用
部材を容易に着脱することができるようにした遠隔監視
制御システム用のワイヤレス受信器を提供することにあ
る。
【0014】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、各別
にアドレスを設定した複数台の端末器を2線式の信号線
を介して伝送制御装置に分岐接続し、伝送制御装置は、
アドレスデータを含む伝送信号を信号線に時分割多重伝
送方式で送出することによって端末器を個別にアクセス
し、伝送信号に同期して設定した信号返送期間にいずれ
かの端末器で発生した監視データを受信すると監視デー
タに基づいて制御データを生成し、監視データを発生し
た端末器とアドレスによる対応関係があらかじめ設定さ
れている他の端末器に対して制御データを伝送してその
端末器に接続された負荷を制御する遠隔監視制御システ
ムに用いるワイヤレス受信器であって、光によるワイヤ
レス信号を受光する受光部と、受光部で受光したワイヤ
レス信号に基づいて監視データを作成して信号線に送出
する端末処理部とを内蔵したケースを備え、ケースは取
付板に穿孔された取付孔の周部に当接するフランジ部
と、フランジ部に複数個が着脱自在に取着されていて取
付孔に挿入されフランジ部との間に取付板を挟持する挟
み片を有した固定ブロックとから成ることを特徴とす
る。
【0015】請求項2の発明では、固定ブロックは、フ
ランジ部に立設される形で着脱自在に取着され取付孔に
挿入されるとともにフランジ部の外周側に開口面を有す
る柱体と、柱体の長手方向に沿って配置され柱体に対し
て回動自在に固定された取付ねじと、取付ねじに螺合し
取付ねじの回動に伴って柱体の上記開口面から突出した
状態で柱体の長手方向に移動する挟み片とを備え、柱体
においてフランジ部から遠いほうの端部側壁には取付ね
じを中心とする挟み片の回転を許して挟み片を柱体の開
口面から突出しない位置に退避させる切欠部が形成され
たことを特徴とする。
【0016】請求項3の発明では、固定ブロックは、フ
ランジ部に立設される形で着脱自在に取着され取付孔に
挿入されるとともにフランジ部の外周側に開口面を有す
る柱体と、柱体の長手方向に進退自在に配置され柱体に
対して回動自在な保持軸と、保持軸が挿通され柱体の開
口面から突出した状態で柱体の長手方向に移動自在とな
った挟み片と、保持軸が挿通され柱体に対して挟み片を
フランジ部に近付ける向きに付勢する押しばねとを備
え、柱体においてフランジ部から遠いほうの端部側壁に
は押しばねに抗して挟み片をフランジ部から遠ざける向
きに押圧したときに保持軸を中心とする挟み片の回転を
許して挟み片を柱体の開口面から突出しない位置に退避
させる切欠部が形成されたことを特徴とする。
【0017】請求項4の発明では、保持軸におけるフラ
ンジ部側の端面にはドライバの先端部を受けるドライバ
溝が形成されて成ることを特徴とする。請求項5の発明
では、フランジ部には各柱体に対応する部位にそれぞれ
外周側から内周側に向かって走る各一対の引掛孔が形成
され、柱体にはフランジ部側の端部に各引掛孔内でスラ
イド自在に係合される一対の引掛片が突設され、引掛孔
内には引掛片のスライド範囲を規制するストッパが形成
されて成ることを特徴とする。
【0018】
【作用】請求項1の発明の構成によれば、フランジ部に
複数個の固定ブロックを着脱自在に取着し、各固定ブロ
ックにはフランジ部との間に取付板を挟持する挟み片を
設けているから、必要に応じてフランジ部に対して固定
ブロックを装着するだけで、取付板に形成した取付孔の
周部をフランジ部と挟み片とで挟持する固定方法はもち
ろん、固定ブロックを外せば他の固定方法にも容易に対
応することができる。
【0019】また、請求項2の発明の構成によれば、固
定ブロックは、フランジ部に立設される形で着脱自在に
取着され取付孔に挿入されるとともにフランジ部の外周
側に開口面を有する柱体と、柱体の長手方向に沿って配
置され柱体に対して回動自在に固定された取付ねじと、
取付ねじに螺合し取付ねじの回動に伴って柱体の開口面
から突出した状態で柱体の長手方向に移動する挟み片と
を備え、柱体においてフランジ部から遠いほうの端部側
壁には取付ねじを中心とする挟み片の回転を許して挟み
片を柱体の開口面から突出しない位置に退避させる切欠
部が形成されているから、固定ブロックを構成する各部
品が柱体により結合されることになり、柱体をフランジ
部に着脱することで、他の部品を個別に分解することな
く固定ブロックをケースから分離することができる。つ
まり、固定ブロックの着脱作業が容易になるのである。
また、挟み片はフランジ部との間に取付板を挟持しない
ときに挟み片を柱体の開口面から突出しない位置に退避
させるように切欠部を形成しているから、挟み片の移動
量は各種の取付板の厚み寸法の最大値と最小値との差程
度であればよく、従来構成に比較すると取付板への着脱
の際の取付ねじの回転量を少なくすることができる。つ
まり、着脱の作業量が少なくなり、着脱作業が従来構成
よりも容易になるのである。
【0020】請求項3の発明の構成によれば、固定ブロ
ックは、フランジ部に立設される形で着脱自在に取着さ
れ取付孔に挿入されるとともにフランジ部の外周側に開
口面を有する柱体と、柱体の長手方向に進退自在に配置
され柱体に対して回動自在な保持軸と、保持軸が挿通さ
れ柱体の開口面から突出した状態で柱体の長手方向に移
動自在となった挟み片と、保持軸が挿通され柱体に対し
て挟み片をフランジ部に近付ける向きに付勢する押しば
ねとを備え、柱体においてフランジ部から遠いほうの端
部側壁には押しばねに抗して挟み片をフランジ部から遠
ざける向きに押圧したときに保持軸を中心とする挟み片
の回転を許して挟み片を柱体の開口面から突出しない位
置に退避させる切欠部が形成されているから、請求項2
の発明と同様に、固定ブロックを構成する各部品が柱体
により結合されることになり、柱体をフランジ部に着脱
することで、他の部品を個別に分解することなく固定ブ
ロックをケースから分離することができる。つまり、固
定ブロックの着脱作業が容易になるのである。また、挟
み片はフランジ部との間に取付板を挟持しないときに柱
体の開口面から突出しない位置に退避することができ、
しかも挟み片は押しばねによってフランジ部に近付く向
きに付勢されているから、取付板への固定には切欠部に
退避してある挟み片を回転させれば、押しばねのばね力
で挟み片がフランジ部に近付くことで、取付板をフラン
ジ部と挟み片との間に挟持することができ、逆にケース
を取付板から取り外すときには、押しばねのばね力に抗
して挟み片をフランジ部から引き離す向きに押した後に
切欠部に退避させればよいのであって、請求項2の発明
のように取付ねじを用いる場合よりも取付施工が容易に
なるのである。
【0021】請求項4の発明の構成によれば、請求項3
の発明の構成について、保持軸におけるフランジ部側の
端面にドライバの先端部を受けるドライバ溝が形成され
ているので、特別な工具を必要とすることなく通常の工
具としてのドライバを用いるだけで、ケースを着脱する
ことができるのである。請求項5の発明の構成によれ
ば、フランジ部に外周側から内周側に向かって形成され
た引掛孔に、柱体に設けた引掛片をスライド自在に係合
するのであって、引掛孔内には引掛片のスライド範囲を
規制するストッパが形成されているから、取付孔の大き
さに応じて固定ブロックを所望の位置に位置させること
ができ、しかも、スライド範囲を規制するストッパを設
けたことで標準の寸法を有した取付孔に取り付ける際
に、固定ブロックの適正な位置が容易にわかるのであ
る。
【0022】
【実施例】
(実施例1)本実施例は、図1ないし図5に示す構成を
有する。すなわち、図12に示した従来構成と同符号の
部材は同機能を有しており、ケース1を取付板に固定す
るための部材のみが従来構成とは相違する。したがっ
て、以下のでは主としてこの相違点について説明する。
【0023】本実施例では、ケース1を取付板に固定す
るための手段としてボディ11の周部に着脱自在に取着
される一対の固定ブロック30を用いている。固定ブロ
ック30は角柱状の柱体31を備え、柱体31の一側面
は開口面31aになっている。柱体31には上下に貫通
するように取付ねじ32が保持される。取付ねじ32は
下端部に頭部を有し、上端部にはEリングを装着するこ
とで柱体31に対して抜け止めを施してある。すなわ
ち、取付ねじ32は柱体31に対する回動は許されてい
るが、柱体31から脱落しないように抜け止めがなされ
ている。この取付ねじ32には一端部が柱体31の開口
面31aから突出可能な挟み片33が螺合している。し
たがって、挟み片33の一端部を開口面31aから突出
させた状態で取付ねじ32を回動させると、取付ねじ3
2の回転方向に応じて挟み片33が上下に移動するので
ある。挟み片33は開口面31aから突出している状態
では柱体31の両側壁の内周面に当接して回り止めがな
される。
【0024】柱体31の一方の側壁の上端部には挟み片
33を開口面31aから突出させないように退避させる
切欠部31bが形成されている。取付ねじ32は右ねじ
であるから、切欠部31bは柱体31の開口面31aを
正面から見るときに左側の側壁に形成され、切欠部31
bに挟み片33を退避している状態から取付ねじ32を
右回りに回転させると、挟み片33の先端部が開口面3
1aから突出した状態で下方に移動する。逆に、挟み片
33の先端部が開口面31aから突出した状態で取付ね
じ32を左回りに回転させると、挟み片33が上昇し、
切欠部31bに対応する位置まで上昇すると挟み片33
が回転して切欠部31bに導入されるのである。
【0025】柱体31の下面には左右一対の引掛片31
cが突設されている。両引掛片31cの側部のうち互い
に近いほうの側部(引掛片31cの内側の側部)は、柱
体31の下面から離れており、柱体31の下面と引掛片
31cとの間には隙間が形成されている。また、引掛片
31cは柱体31の開口面31aよりも前方に突出して
いる。この引掛片31cをボディ11に係合させること
によって、固定ブロック30をボディ11に固定するの
である。
【0026】ボディ11の上面周部には、外周部から内
周部に向かって走る引掛孔35が各固定ブロック30の
取付位置に対応して一対ずつ形成されている。引掛孔3
5には図3、図4によって明らかなように、各一対の引
掛孔35の側縁のうち互いに近いほうの側縁に係止片3
6が突設されている。係止片36は引掛孔35において
ボディ11の内周側の端部に形成され、引掛孔35の外
周側の端部は柱体31に設けた引掛片31cと略等しい
幅を有している。したがって、引掛片31cをボディ1
1の外周側から引掛孔35に導入して柱体31の下面と
引掛片31cとの間の上記隙間を係止片36に噛み合わ
せると、柱体31を上下方向に移動しないようにボディ
11に取着することができる。引掛孔35は引掛片31
cがスライドして移動できる程度の長さを有している。
このとき、柱体31の開口面31aはボディ11の外周
側を向く。
【0027】また、引掛孔35において引掛片31cの
導入部分には図4、図5に示すようにストッパ37が形
成されており、このストッパ37は引掛片31cを引掛
孔35に対して着脱できる程度の段差を有している。し
かして、引掛片31cが引掛孔35の中でスライドさせ
たときにストッパ37に当接することで、柱体31の移
動を規制し、ボディ11に対して柱体31をこじるよう
にしなければ柱体31がボディ11から外れないように
してある。つまり、柱体31がボディ11から簡単に脱
落してしまうのを防止している。しかも、ストッパ37
によって柱体31の移動を規制するから、ストッパ37
に引掛片31cを係止させた位置では2本の柱体31の
間隔が決まり、取付板に形成する取付孔の寸法として標
準寸法を規定してある場合に、ストッパ37での位置規
制によって標準寸法に対応させることができる。
【0028】上述のようにして固定ブロック30をボデ
ィ11に着脱自在に結合することができ、ボディ11に
固定ブロック30を結合した状態では、取付ねじ32の
頭部がボディ11に設けた固定孔29に係止されるよう
にしてある(図3参照)。すなわち、固定孔29はボデ
ィ11の直径方向に長い長孔状であって、外周側の端部
は取付ねじ32の頭部が通過可能な幅を有し、内周側で
は取付ねじ32の頭部が通過できない幅を有した、いわ
ゆるだるま孔になっている。このようにして、引掛片3
1cを引掛孔35に係止すると同時に、取付ねじ32の
頭部も挿通孔22に係止することで、固定ブロック30
のボディ11に対する固定強度を高めているのである。
【0029】ケース1を天井面に固定する際には、図6
に示すように、取付板としての天井板2に取付孔3を貫
設しておき、ボディ11を天井板2の下面に当接させた
形でカバー12および固定ブロック30を取付孔3に挿
入する。このとき、挟み片33は柱体31の切欠部31
bに退避させておく。次に、取付ねじ32を右回りに締
め付けると、挟み片33が回転して柱体31の開口面3
1aから突出し、取付ねじ32の締め付けに伴って下方
に移動することになる。したがって、天井板2の上面に
挟み片33が当接し、ボディ11と挟み片33とによっ
て取付孔3の周部で天井板2を挟持することができ、結
果的にケース1が天井板2に固定されるのである。この
とき、挟み片33の移動量は小さくてよいから、取付ね
じ32の回転量は少ないものである。つまり、取付作業
に要する時間を従来構成よりも短くすることができ、取
付作業が従来構成よりも容易になる。
【0030】ケース1を天井板2から外すには上述した
手順とは逆の作業を行なえばよく、この場合も従来構成
よりも短時間で天井板2から外すことができる。ここ
で、取付ねじ32は柱体31に対して抜け止めされ、ま
た挟み片33は切欠部31bに導入されて切欠部31b
の上端縁に当接すると移動しなくなるから、取付ねじ3
2や挟み片33が柱体31から脱落することはない。つ
まり、固定ブロック30の構成部品は分離することがな
く扱いが容易になる。また、上述のように、ボディ11
に対して固定ブロック30を一括して着脱することがで
きるから、別の取付方法(固定孔29を用いて埋込ボッ
クスに取り付けるなど)を採用するために固定ブロック
30を外すのが容易であり、しかもその際に従来構成の
ように部品が分離して散逸することがないのである。
【0031】(実施例2)本実施例は、図7ないし図9
に示すように、固定ブロック30として実施例1とは異
なる構成のものを用いている。すなわち、取付ねじ32
に代えて柱体31の上端部に回動自在に保持された保持
軸38を設け、保持軸38を挟み片33に挿通してあ
る。また、保持軸38は挟み片33を下方に付勢するコ
イルスプリングよりなる押しばね39に挿通されてい
る。保持軸38の下端部にはねじと同様にプラスドライ
バを受けることができるドライバ溝38a(図9参照)
が形成されている。ここで、挟み片33は保持軸38と
ともに回転し、かつ上下に移動自在になっている。この
機能は、保持軸38に挟み片33を固定しておき、保持
軸38を柱体31に対して上下にスライド自在とするこ
とで実現される。
【0032】しかして、ケース1を天井面に取り付ける
には、実施例1と同様に、挟み片33を切欠部31bに
退避させた状態で天井板2の取付孔3に挿入し、その後
にドライバ溝38aにドライバを差し込んで保持軸38
を回転させればよく、挟み片33が切欠部31bから出
ると、押しばね39のばね力によって挟み片33が下方
に移動し、押しばね39のばね力でボディ11と挟み片
33との間に天井板2を挟持することができる。また、
ケース1を取り外す際には、ドライバによって押しばね
39のばね力に抗して保持軸38を押し上げた後に、挟
み片33を切欠部31bに導入するように回転させれ
ば、挟み片33を退避させてケース1を取り外すことが
できるのである。つまり、本実施例の構成では、取付ね
じ32の回転を伴わないから、ケース1の着脱が一層容
易になる。また、固定孔29についてはだるま孔として
形成する必要はなく、固定ブロック30のスライド範囲
で保持軸38を操作できる程度の楕円状に形成しておけ
ばよい。他の構成は実施例1と同様である。
【0033】
【発明の効果】請求項1の発明は、フランジ部に複数個
の固定ブロックを着脱自在に取着し、各固定ブロックに
はフランジ部との間に取付板を挟持する挟み片を設けて
いるから、必要に応じてフランジ部に対して固定ブロッ
クを装着するだけで、取付板に形成した取付孔の周部を
フランジ部と挟み片とで挟持する固定方法はもちろん、
固定ブロックを外せば他の固定方法にも容易に対応する
ことができるという利点がある。
【0034】請求項2の発明は、フランジ部に立設され
る形で着脱自在に取着され取付孔に挿入されるとともに
フランジ部の外周側に開口面を有する柱体と、柱体の長
手方向に沿って配置され柱体に対して回動自在に固定さ
れた取付ねじと、取付ねじに螺合し取付ねじの回動に伴
って柱体の開口面から突出した状態で柱体の長手方向に
移動する挟み片とを固定ブロックに設け、柱体において
フランジ部から遠いほうの端部側壁には取付ねじを中心
とする挟み片の回転を許して挟み片を柱体の開口面から
突出しない位置に退避させる切欠部が形成されているか
ら、固定ブロックを構成する各部品が柱体により結合さ
れることになり、柱体をフランジ部に着脱することで、
他の部品を個別に分解することなく固定ブロックをケー
スから分離することができ、固定ブロックの着脱作業が
容易になるという効果がある。また、挟み片はフランジ
部との間に取付板を挟持しないときに挟み片を柱体の開
口面から突出しない位置に退避させるように切欠部を形
成しているから、挟み片の移動量は各種の取付板の厚み
寸法の最大値と最小値との差程度であればよく、従来構
成に比較すると取付板への着脱の際の取付ねじの回転量
を少なくすることができ、着脱の作業量が少なくなっ
て、着脱作業が従来構成よりも容易になるという利点が
ある。
【0035】請求項3の発明は、フランジ部に立設され
る形で着脱自在に取着され取付孔に挿入されるとともに
フランジ部の外周側に開口面を有する柱体と、柱体の長
手方向に進退自在に配置され柱体に対して回動自在な保
持軸と、保持軸が挿通され柱体の開口面から突出した状
態で柱体の長手方向に移動自在となった挟み片と、保持
軸が挿通され柱体に対して挟み片をフランジ部に近付け
る向きに付勢する押しばねとを固定ブロックに設け、柱
体においてフランジ部から遠いほうの端部側壁には押し
ばねに抗して挟み片をフランジ部から遠ざける向きに押
圧したときに保持軸を中心とする挟み片の回転を許して
挟み片を柱体の開口面から突出しない位置に退避させる
切欠部が形成されているから、請求項2の発明と同様
に、固定ブロックを構成する各部品が柱体により結合さ
れることになり、柱体をフランジ部に着脱することで、
他の部品を個別に分解することなく固定ブロックをケー
スから分離することができ、固定ブロックの着脱作業が
容易になるという利点がある。また、挟み片はフランジ
部との間に取付板を挟持しないときに柱体の開口面から
突出しないように切欠部に退避され、しかも挟み片は押
しばねによってフランジ部に近付く向きに付勢されてい
るから、取付板への固定には切欠部に退避してある挟み
片を回転させれば、押しばねのばね力で挟み片がフラン
ジ部に近付くことで、取付板をフランジ部と挟み片との
間に挟持することができ、逆にケースを取付板から取り
外すときには、押しばねのばね力に抗して挟み片をフラ
ンジ部から引き離す向きに押した後に切欠部に退避させ
ればよいのであって、請求項2の発明のように取付ねじ
を用いる場合よりも取付施工が容易になるという効果が
ある。
【0036】請求項4の発明は、請求項3の発明の構成
について、保持軸におけるフランジ部側の端面にドライ
バの先端部を受けるドライバ溝が形成されているので、
特別な工具を必要とすることなく通常の工具としてのド
ライバを用いるだけで、ケースを着脱することができる
という利点がある。請求項5の発明は、フランジ部に外
周側から内周側に向かって形成された引掛孔に、柱体に
設けた引掛片をスライド自在に係合するのであって、引
掛孔内には引掛片のスライド範囲を規制するストッパが
形成されているから、取付孔の大きさに応じて固定ブロ
ックを所望の位置に位置させることができ、しかも、ス
ライド範囲を規制するストッパを設けたことで標準の寸
法を有した取付孔に取り付ける際に、固定ブロックの適
正な位置が容易にわかるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1を示す分解斜視図である。
【図2】実施例1を示す一部切欠側面図である。
【図3】実施例1を示す下面図である。
【図4】実施例1を示す平面図である。
【図5】実施例1を示し、固定ブロックの位置をストッ
パで規制した状態の平面図である。
【図6】実施例1を示し、(a)(b)はそれぞれ異な
る施工状態を示す断面図である。
【図7】実施例2を示す分解斜視図である。
【図8】実施例2を示す一部切欠側面図である。
【図9】実施例2を示す下面図である。
【図10】遠隔監視制御システムの構成例を示す図であ
る。
【図11】遠隔監視制御システムの動作説明図である。
【図12】従来例を示す分解斜視図である。
【図13】従来例の施工状態を示す断面図である。
【符号の説明】
1 ケース 2 天井板 3 取付孔 11 ボディ 12 カバー 30 固定ブロック 31 柱体 31a 開口面 31b 切欠部 31c 引掛片 32 取付ねじ 33 挟み片 35 引掛孔 37 ストッパ 38 保持軸 38a ドライバ溝 39 押しばね 41 伝送制御装置 42 操作用端末器 43 制御用端末器 44 ワイヤレス受信器 Ls 信号線

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 各別にアドレスを設定した複数台の端末
    器を2線式の信号線を介して伝送制御装置に分岐接続
    し、伝送制御装置は、アドレスデータを含む伝送信号を
    信号線に時分割多重伝送方式で送出することによって端
    末器を個別にアクセスし、伝送信号に同期して設定した
    信号返送期間にいずれかの端末器で発生した監視データ
    を受信すると監視データに基づいて制御データを生成
    し、監視データを発生した端末器とアドレスによる対応
    関係があらかじめ設定されている他の端末器に対して制
    御データを伝送してその端末器に接続された負荷を制御
    する遠隔監視制御システムに用いるワイヤレス受信器で
    あって、光によるワイヤレス信号を受光する受光部と、
    受光部で受光したワイヤレス信号に基づいて監視データ
    を作成して信号線に送出する端末処理部とを内蔵したケ
    ースを備え、ケースは取付板に穿孔された取付孔の周部
    に当接するフランジ部と、フランジ部に複数個が着脱自
    在に取着されていて取付孔に挿入されるフランジ部との
    間に取付板を挟持する挟み片を有した固定ブロックとを
    備えることを特徴とする遠隔監視制御システム用のワイ
    ヤレス受信器。
  2. 【請求項2】 固定ブロックは、フランジ部に立設され
    る形で着脱自在に取着され取付孔に挿入されるとともに
    フランジ部の外周側に開口面を有する柱体と、柱体の長
    手方向に沿って配置され柱体に対して回動自在に固定さ
    れた取付ねじと、取付ねじに螺合し取付ねじの回動に伴
    って柱体の上記開口面から突出した状態で柱体の長手方
    向に移動する挟み片とを備え、柱体においてフランジ部
    から遠いほうの端部側壁には取付ねじを中心とする挟み
    片の回転を許して挟み片を柱体の開口面から突出しない
    位置に退避させる切欠部が形成されたことを特徴とする
    請求項1記載の遠隔監視制御システム用のワイヤレス端
    末器。
  3. 【請求項3】 固定ブロックは、フランジ部に立設され
    る形で着脱自在に取着され取付孔に挿入されるとともに
    フランジ部の外周側に開口面を有する柱体と、柱体の長
    手方向に進退自在に配置され柱体に対して回動自在な保
    持軸と、保持軸が挿通され柱体の開口面から突出した状
    態で柱体の長手方向に移動自在となった挟み片と、保持
    軸が挿通され柱体に対して挟み片をフランジ部に近付け
    る向きに付勢する押しばねとを備え、柱体においてフラ
    ンジ部から遠いほうの端部側壁には押しばねに抗して挟
    み片をフランジ部から遠ざける向きに押圧したときに保
    持軸を中心とする挟み片の回転を許して挟み片を柱体の
    開口面から突出しない位置に退避させる切欠部が形成さ
    れたことを特徴とする請求項1記載の遠隔監視制御シス
    テム用のワイヤレス端末器。
  4. 【請求項4】 保持軸におけるフランジ部側の端面には
    ドライバの先端部を受けるドライバ溝が形成されて成る
    ことを特徴とする請求項3記載の遠隔監視制御システム
    用のワイヤレス受信器。
  5. 【請求項5】 フランジ部には各柱体に対応する部位に
    それぞれ外周側から内周側に向かって走る各一対の引掛
    孔が形成され、柱体にはフランジ部側の端部に各引掛孔
    内でスライド自在に係合される一対の引掛片が突設さ
    れ、引掛孔内には引掛片のスライド範囲を規制するスト
    ッパが形成されて成ることを特徴とする請求項2または
    請求項3記載の遠隔監視制御システム用のワイヤレス受
    信器。
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