JPH08181195A - ペデスタル及びベース間の改善された熱伝達 - Google Patents

ペデスタル及びベース間の改善された熱伝達

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JPH08181195A
JPH08181195A JP22519395A JP22519395A JPH08181195A JP H08181195 A JPH08181195 A JP H08181195A JP 22519395 A JP22519395 A JP 22519395A JP 22519395 A JP22519395 A JP 22519395A JP H08181195 A JPH08181195 A JP H08181195A
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エフ. カムソン ジョン
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 フォイル又はフィルムの熱伝達及び粒子発生
という制限がなく、より均一なウエハ温度を可能にする
為、より大きな熱伝達率の均一性をもって、ペデスタル
からカソードへの熱伝達を増加させること 【解決手段】 基板支持体部材(26)は、ペデスタル
(32)と導電性部材(30)を含む。導電性部材(3
0)は、そこを貫通する冷却剤の通路によって冷却さ
れ、熱伝達増強流体はペデスタル(32)及び導電性部
材(30)間の接合部に流され、ペデスタル(32)か
ら導電性部材(30)への熱伝達を増加させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体処理装置の分野
に関する。特に、本発明は、半導体処理チャンバ内のウ
エハ及びヒートシンク間の改善された熱伝達の為の装置
および方法を提供する。
【0002】
【従来の技術】典型的には、半導体ウエハのような基板
上の集積回路の製作は、中間パターンエッチングステッ
プを用いてウエハ上に薄膜層を連続的に堆積することを
必要とする。典型的に、そのエッチングは、フィルム層
にわたりパターンレジスト層(a patterned resist lay
er)を形成し、その後、そのレジスト層をエッチャント
に晒すことにより、達成される。エッチャントは、パタ
ーン化されたレジストによってエッチャントに晒される
下地フィルム層(underlying film layer )の領域をエ
ッチングし、回路アーキテクチャーを形成する。一つの
エッチングプロセスにおいて、プラズマはチャンバに導
入された一つ以上のガス化学種から活性化される。プラ
ズマの形成は、晒されたフィルム層の材料と共に反応性
の高いガス化学種のイオンを生成する。典型的には、プ
ラズマエッチングチャンバの一つのタイプは、一般的
に”ペデスタル”として言及されウエハ支持部材が配置
される、密封可能な接地された包囲体を含む。ペデスタ
ルは、一般的に”カソード”として言及され容量結合高
周波電源に接続されている、第2の支持部材の上方にて
受容されている。ウエハはペデスタル上に置かれ、ガス
は包囲体に詰められる。典型的には、包囲体はミリトー
ルの範囲の圧力で維持され、ガスはチャンバ内部の低圧
領域に入るときに分離する。高周波電圧はカソードに印
加され、ペデスタル、ガス及び接地包囲体壁を通じて、
カソードからの回路経路が形成される。この高周波電圧
は、ガスをプラズマへと活性化し、チャンバ内に所望の
エッチング環境を提供する。副次効果として、そのプラ
ズマはチャンバ内で多量の熱を発生させ、それが様々な
チャンバ構成部品およびウエハへと伝達される。この熱
がウエハから除去されないならば、ウエハ温度は、ウエ
ハ上でレジスト層を画成しているエッチングパターンの
熱破壊温度を直ぐに越えるだろう。ウエハ温度が、この
破壊温度を越えるならば、レジスト層は劣化し、下地フ
ィルム層の無差別エッチングを許容するであろう。
【0003】ウエハは真空環境内で処理され、ペデスタ
ルとカソード間の間隙は真空状態に維持されることか
ら、ウエハ及びペデスタル間、あるいはペデスタル及び
ベース間で、極微の伝導あるいは対流の熱伝達が存在す
る。この熱伝達限界には、2つの影響がある。プラズマ
の最大エネルギ濃度、従って、フィルム層の最大エッチ
ング速度は、ウエハからペデスタル、ペデスタルからカ
ソード界面の熱伝達容量により制限され、もし、プラズ
マエネルギ濃度がシステムにおける当該熱伝達容量を超
える場合、ウエハ温度は急速にレジスト層の熱破壊温度
を超え、そのウエハ上に形成されている回路は破壊され
る可能性がある。
【0004】ウエハからの熱伝達を増強し(enhancing
)、もって、高エネルギー濃度プラズマの使用を可能
にする一つの方法は、ウエハ及びペデスタル間にガスを
流し、熱伝達の為の伝導及び/又は対流経路をウエハ及
びペデスタル間に提供することである。この冷却方法
は、後方冷却(backside cooling)として一般に言及さ
れている。さらに、ペデスタルが設置されるカソード
は、典型的には当該カソード内に提供されたチャネルを
介して冷水を流すことにより、冷やされる。後方冷却ガ
スにより可能となったウエハからの熱伝達、およびそれ
を通じて冷却剤を流すことによるカソードのガスの冷却
の組合せは、ウエハを十分に冷やし、非冷却形式(a no
n-cooled configuration)のものより高いプラズマエネ
ルギ濃度を維持させるであろう。しかし、ガスの使用お
よびカソードの冷却にも拘わらず、ウエハから冷却水へ
の熱伝達は、主にカソードとペデスタル間の接合部での
不十分な熱接続により、まだ制限されている。
【0005】カソードとペデスタルは、典型的には2つ
の構成要素の周辺付近で延びている複数のボルトによっ
て接続される。これらのボルトは、これらの2つのチャ
ンバ要素が接続されるボルトの円周によって規定された
環状領域中のペデスタルとカソード間である程度の親密
な接触を提供するが、それらはペデスタルとカソードの
接合部の他の所での親密な接触を保証するものではな
い。その接合部の他の場所での熱伝達は以下の3つの要
素により制限される。接合部領域は真空で維持されるの
で、伝導性あるいは対流性熱伝達は、カソード及びペデ
スタル間の間隙では生じない。カソードとペデスタルは
完全に平らではなく、カソード及びペデスタル間の非接
触領域は接合部内に多い。そして、カソードとペデスタ
ルが接触する領域は完全にスムーズではないので、接触
すなわち熱伝導は、カソード面の凸部がペデスタル面の
凸部に接触するところでのみ生じる。したがって、高い
熱伝達領域はカソード及びペデスタルの端部付近で形成
されるが、カソードとペデスタル接合部の残部にわた
り、低い熱伝達領域が残存する。ペデスタルとカソード
の接合部を貫通した不均一な熱伝達は、ウエハ表面上の
不均一温度と言い換えられる。ボルト円周の直接上方に
あるウエハ領域では、ウエハ温度は最も低いが、ボルト
円周から半径方向に内側或いは外側に離れたウエハ領域
ではウエハ温度は最も高い。プラズマの最大エネルギ濃
度、したがってウエハのエッチング速度は、典型的には
ウエハの中心付近であるウエハの最高温度領域における
ウエハからの熱伝達によって制限されている。
【0006】中央接合領域においてペデスタルからカソ
ードへと熱伝達を増強するために、くねり又は隆起され
た(a crinkled or ridged)金属フォイル又は熱伝導フ
ィルムが、ペデスタル及びカソード間に配置されてもよ
い。これらの材料は一般的にカソードとペデスタルの接
合部の中央領域を貫通して熱伝達率を高めるが、それら
は定期的に交換されなければならない。フィルム又はフ
ォイルの交換は、それがしばしばカソード又はペデスタ
ルに付着するようになり、すり剥がさなければならない
ことから、困難であり、時間がかかる。このすり剥がし
(scraping)は、カソード又はペデスタルを損傷する可
能性があり、カソードからすり剥がされた粒子がチャン
バに落ち、後にウエハを汚染する可能性がある。さら
に、フィルムかフォイル中間層の材料は、カソード及び
ペデスタルがフィルム或いはフォイルと接触する領域内
で、カソードとペデスタル間の熱伝達率を高めるにすぎ
ない。フォイルと接触する確率を高める為に、それを折
り畳んで隆起部(ridges)を形成してもよい。また、こ
れらの隆起部は隆起部でのカソード、フォイル及びペデ
スタル間の接触を確実にするが、材料が隆起していない
領域ではこれらの要素間の非接触を保証するものでもあ
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ペデスタル- カソード
接合部においてフィルム又はフォイルのような材料を載
置しペデスタルからカソードへの熱伝達を高め、もっ
て、ウエハから冷水への熱伝達を高めるにも拘わらず、
エッチング操作の間、典型的にペデスタルは実質的にカ
ソードより熱くなっており、これはペデスタルからカソ
ードの熱接続が著しく熱伝達に抵抗することを示すもの
である。効果的にペデスタルを冷やすことができないこ
とから、エッチングプラズマの出力密度(power densit
y )は、過度にウエハを加熱せず、レジスト層を損傷し
ない程度に制限されている。さらに、その出力密度は、
ウエハの最高温度の位置により制限される。したがっ
て、前述したフォイル又はフィルムの熱伝達及び粒子発
生という制限がなく、より均一なウエハ温度を可能にす
る為、より大きな熱伝達率の均一性をもって、ペデスタ
ルからカソードへの熱伝達を増加させる必要がある。
【0008】
【課題を解決するための手段および作用】本発明は、ペ
デスタル及びカソード間にガスを提供しこれら2つの要
素間に熱伝達経路を提供することにより、ペデスタル及
びカソード間に増大された熱伝達を提供する。ガスは、
カソードとペデスタル間の接合部の複数のポケットに閉
じ込めてもよく、カソードとペデスタル間の接合部の単
一のキャビテイ内に閉じ込めてもよく、あるいはカソー
ドとペデスタル間の接合部を通じて連続して流してもよ
い。さらに、ガスは、例えばペデスタルのウエハ受容面
で後方ガス供給につなぐことによりウエハとペデスタル
間の領域から接合領域に供給されてもよく、あるいは直
接カソードあるいは他の経路を通り、カソードとペデス
タル間の接合部に導入されてもよい。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明が使用可能なエッチングチ
ャンバ10は図1にて部分断面図で示されている。チャ
ンバ10は、一般的に、慣例の外部包囲体壁12、その
包囲体壁が上部に支持されるベース14、及び包囲体壁
12の上端がすっかり受容されるカバー16とを含む。
包囲体壁12、ベース14およびカバー16は、エッチ
ングプラズマのような処理環境が維持される真空包囲体
を形成する。少なくとも一つのガス入口20は真空包囲
体18にポート付けされており(is ported to)、出口2
2は包囲体18からチャンバベース14を通ってチャン
バポンプ(図示せず)にポート付けされている。
【0010】基板支持部材26は、チャンバ10のベー
ス14に設置され、ウエハ38がチャンバ10内で処理
されるとき上部でウエハ38を支持する。支持部材26
は、上面で静電チャック34を受けるペデスタル32が
上部に受容される、下部導電性部材30を含む。下部導
電性部材30は、ベース14から電気的に導電部分30
を絶縁する為に、ベース14上の電気的絶縁性部材36
にわたって受容されるのが好ましい。図1で示されるよ
うに、絶縁性部材36は、別々の電気的に絶縁性の部材
であってもよく、あるいは、チャンバベース14は絶縁
体であってもよい。導電性部材は、ベースに密閉絶縁プ
レート33がある、中央円筒形凹部31を含むことが好
ましい。
【0011】図1と図2を参照すると、静電チャック3
4は、薄い平坦な電極を内包する外部絶縁材シートの薄
い複合素子サンドイッチ構造であることが好ましい。さ
らに、図1に示されるように静電チャック34は複数の
溝40を含み、そのベースにペデスタル32の下地上面
が露出している。図3で示されるように、ウエハ38が
静電チャック34上に受容されるとき、溝40は、ペデ
スタル32の露出面及び溝40にわたり受容されるウエ
ハ38の下側部分と共に、後方冷却ガスが維持されウエ
ハ38からペデスタル32への熱伝達を容易にするガス
チャネルを形成する。
【0012】再び図1を参照して、チャンバ内でウエハ
38を処理する間、真空ポンプはチャンバを処理圧力未
満に排気し、処理ガス又は複数ガスの規制流量は入口2
0を通って、従ってチャンバ10へと流される。入口2
0の上の質量流量制御装置(図示せず)は、ポンプによ
るチャンバ10からのガスのポンピング速度に関連し
て、真空包囲体18内の所望のチャンバ圧力及びガス濃
度を維持する。電源44(概略的に図1 で示す)は、チ
ャンバ10に電圧を印加し、ガスをプラズマへと活性化
する。チャンバ10が、ここに示され記述されるように
エッチングチャンバとして構成される場合、電源44は
高周波電源であり、電圧は導電性部材30に印加され包
囲体壁12は接地されるのが好ましい。ウエハ38の露
出面をエッチングするために、真空包囲体18内でガス
からエッチングプラズマがこのように生成される。
【0013】エッチング処理環境は、多量の熱を放ち、
プラズマにより発生された全ての熱は少なくとも部分的
にプラズマの出力密度に依存している。この熱の一部は
ウエハ38に伝達され、ウエハ38上のレジスト層の温
度を予め定められた臨界温度未満に維持するために、ウ
エハ38から除去されなけらばならない。典型的には、
その臨界温度は、レジストが急速に劣化する温度であ
る、およそ120℃である。この熱を除去するために、
従来の支持部材は導電性部材30の大部分を介して受容
された冷却チャネル50を含め、ウエハ38からの、そ
してペデスタル32への熱伝達を増加する為に、ガスは
静電チャック34内の溝を介して流された。
【0014】図3及び図4を参照すると、静電チャック
34へのガスの流れを可能にする為に、さらに、静電チ
ャック34への電源接続を可能にする為に、支持部材2
6の構成が示されている。導電性部材30は、空洞の円
筒内部56を有する、ほぼ円筒の部材である。ガス供給
ボア58と静電チャック電源ボア72は導電性部材30
を通って延びている。さらに、冷却供給ライン(図示せ
ず)、及び冷却戻しライン(図示せず)は導電性部材3
0の下側に接続され、導電性部材30内のチャネルや通
路50を通って冷却剤の流れを提供する。
【0015】ペデスタル32は導電性部材30の上方に
受容され、ペデスタル32及び導電性部材30の周辺付
近に配列された複数のボルト66(図3に一本が示され
ている)によって、そこに接続されている。ボルト66
は、ペデスタル32とボルト付近の導電性部材30の間
の接合部52の部分で親密な接触を保証する。導電性部
材30も同様にガス供給ボア70を含み、それはその下
側へと延びている。ガスをペデスタル32と導電性部材
30の接合部52にてペデスタル32の下側に供給する
ため、ガス供給ライン62は導電性部材30のベースで
ガス供給ボア58に接続される。ガス供給ボア58から
静電チャック34内の溝40にガスを供給するため、小
径貫通ボア71は、ガス供給ボア58の上端70の交差
部で、ペデスタル32を通って静電チャック34中央の
孔73(図2には図示せず)に、接合部52から延びて
いる。
【0016】図3を参照して、静電的チャック34まで
電力を提供するために、ペデスタル32を貫通しペデス
タル32の下側で終結するストラップボア75を通っ
て、ペデスタル32の上面上の静電チャック34から導
電性ストラップ60が伸びている。導電性部材30は電
源ボア72を含み、それはチャンバ10のベース14か
ら、導電性部材30を通って導電性部材30とペデスタ
ルとの間の接合部52まで、ペデスタル32の下側の上
のストラップ60の終点付近に延びている。静電チャッ
ク34まで電力接続を提供するために、静電チャック電
源ストラップ60は、ピンコネクタ74まで電源ボア7
2内で接続している。ピンコネクタ74まで、したがっ
て、静電チャック34まで電力を供給するために、電力
リード線(power lead)77は電源ボア72を通って伸
びている。図示していないシールは、電源ボア72の上
端に配置され、ペデスタル32の下側に対し電源ボア7
2の上端を密封し、もって、電源ボア72内に存在する
大気状態からペデスタル32及び導電性部材30間の接
合部を隔離している。
【0017】図2、3、4を参照すると、ペデスタル3
2と導電性部材30の間で増強された熱伝達を提供する
為の支持部材26の形態は、ペデスタル32と導電性部
材30間の接合部52内に提供されたガスの使用を含
み、これら2つのチャンバ10の構成部品間の熱伝達を
増加させ、もって、ウエハ38から、更に導電性部材3
0を通って流された冷却剤へと実質的な熱伝達の増加を
もたらすことが好ましい。
【0018】本発明の好適実施例において、また、静電
チャック34内で溝40に供給されたガスは、導電性部
材30とペデスタル32の間の接合部52に供給され
る。このガスの使用をペデスタル32と導電性部材30
の間の熱伝達増強として可能にする為に、導電性部材3
0の上面は図4に示されるように、その中に複数の溝6
7a、67b、67c、67dを含み、ここで、溝67
a、67b、67c、67dの各々は導電性部材30の
上面上の領域76a、76b、76c、76dを制限す
る。ペデスタル32が導電性部材30に取り付けられ、
O- リングか他のシール68a、68b、68c、68
dが溝67aに置かれるとき、領域76a、76b、7
6c、76dは、導電性部材30とペデスタル32間の
接合部52内で、包囲された領域や密封されたチャンバ
78a、78b、78c、78dを画成する。ガスがこ
れらの密封されたチャンバ78a、78b、78c、7
8dにポート付けされるとき、ガスはペデスタル32と
導電性部材30の間で増加された熱伝達を可能にし、も
って、ペデスタル32を介して、したがって導電性部材
30を通って流れる冷却水の中に、ウエハからの増加さ
れた熱伝達を可能する。さらに、密封されたチャンバ7
8a、78b、78c、78dを介する熱伝達経路は、
例えばボルト円周のような接合部52で存在する熱伝達
経路と協同し、より均一な熱伝達を当該接合部52を介
して提供し、もって、ウエハ38の表面でより均一な温
度を提供する。
【0019】密封されたチャンバ78a、78b、78
c、78dにガス流を与えるため、後方冷却ガスは接合
部52を通らなければならない。この経路を与えるため
に、ペデスタル32は、それを貫通する複数の孔80
a、80b、80c、80dを含み、そこで孔80a、
80b、80c、80dはチャンバ78a、78b、7
8c、78dの一つと静電チャック34内の溝の一つの
間を連通している。孔80aの一つは、供給孔として機
能し、それを通じて静電チャック電源ストラップ60が
伸びているのが好ましい。ガス供給ボア58により供給
されたガスは、ペデスタル32を通り、静電チャック3
4内の溝へと進む。従来技術において、シールはガス供
給ボアの上端で、ペデスタル32と導電性部材30との
間に維持され、後方冷却ガスが接合部52に漏れないよ
うに保証している。このシールは、ガス供給ボア58に
より供給された後方ガスを、直接的にボア58の開口を
接合部52へと囲む領域78dへと通過させるため省略
されてもよい。しかし、本発明が企図しているのは、ガ
スが孔80a、80b、80c、80dを通って全体的
にチャンバ78a、78b、78c、78dに供給され
てもよいことである。後方ガスは溝40内へと流れるの
で、ガスは孔80a、80b、80c、80dをも通っ
てチャンバ78a、78b、78c、78d内へと流
れ、ペデスタル32と導電性部材30の間の熱伝達を増
加する。密封されたチャンバ78a、78b、78c、
78dは孔80a、80b、80c、80dを介してチ
ャンバ10の真空包囲体にポート付けされており、その
ため、チャンバポンプによりウエハ処理サイクル間の低
い真空圧まで排気されるであろうから、ガスは自由に密
封されたチャンバ78a、78b、78c、78dへと
流れるであろう。典型的には、チャンバ10はウエハ処
理間にエッチング処理圧力より低い圧力に真空引きされ
るので、密封されたチャンバ78a、78b、78c、
78dは、各ウエハ処理サイクル間で、ガスがなく(be
voided off )、充填されてもよい。しかし、接合部5
2内の冷却ガスの残量の存在は、チャンバの性能あるい
はペデスタル32から導電性部材30への増強された熱
伝達について、重要ではないであろう。したがって、密
封されたチャンバ78a、78b、78c、78dは各
エッチング処理間で排気される必要はない。
【0020】ペデスタル32および導電性部材30間の
最大の熱伝達30を確保するために、ペデスタル32お
よび導電性部材30間の間隙は可能な限り小さくすべき
である。ガスの導電率は、部分的に、ガスが熱伝達の手
段を提供する間隙の大きさに依存する。間隙の大きさは
減少するので、ガスの熱伝導率は一般的に増加する。さ
らに、ペデスタル32と導電性部材30間に、いくらか
の物理的な接触が生じるであろうことが企図されてい
る。したがって、ガスを密封チャンバ78a、78b、
78c、78d内に維持するためにシール68a、68
b、68c、68dは障壁を提供するだけで、導電性部
材30とペデスタル32間で間隙を増加させないことが
好ましい。
【0021】ガス領域78a、78b、78c、78d
によって可能になった、ペデスタル32と導電性部材3
0の間の増強された熱伝達は、粒子を発生させる従来技
術のフィルムやフォイルとは対照的に、実質的に粒子を
形成する欠陥のない状態を生じさせる。さらに、導電性
部材30とペデスタル32の間の熱伝達速度は、導電性
部材30とペデスタル32間の熱伝達を変える為に接合
部52におけるガス圧力及び/又は導電性部材30及び
ペデスタル32間の間隙の大きさを変えることにより、
変更してもよい。さらに、密封されたチャンバ78a、
78b、78cに、そのガスを提供するための好適な手
段がペデスタル32の上部の表面を通してあるけれど
も、直接ペデスタル32を通して密封チャンバ78a、
78b、78c、78dへと流し、密封されたチャンバ
78a、78b、78c、78dの各々へのガス入口と
出口を提供するか、接合部52内の単一密封チャンバの
ような接合部52領域の他の形態を提供することによっ
て、密封チャンバ78a、78b、78c、78dを介
して流すことのような、他のガス供給形態が企図されて
いる。
【0022】密封されたチャンバ78a、78b、78
c、78d内にガスを保持することにより、同一チャン
バ10の形態及びプラズマ出力密度を用いて比較する
と、ウエハ38温度は減少し、ウエハにわたる温度の均
一性は増強される。例えば、200mm直径ウエハ38が
lOOOワット・プラズマの中で定常状態でエッチングされ
る場合、すなわち幾つかのウエハが予めチャンバ10内
で処理されていた場合、そして、導電性部材30が16
℃で維持され後方ガスが8トールで維持される場合、密
封されたチャンバ78a、78b、78c、78d内で
ペデスタル32と導電性部材30間でガスを保持するこ
とにより、120秒間ウエハがプラズマの中で処理され
る場合に、およそ5℃のウエハ温度減少という結果が生
じた。ガス圧力が増加されるならば、ガスを通しての熱
伝達速度は増加するだろうし、この増加された熱伝達は
より低いウエハ温度になるだろう。密封されたチャンバ
内の熱伝達は、対流及び熱伝導の両方によりガスを介し
て起こることを本発明は企図しているが、伝導性の熱伝
達の方が好ましい。
【0023】ガスを介した熱伝達、したがって、本発明
により可能になった、より良好なウエハ冷却は、ウエハ
作製に幾つかのメリットを提供する。第1に、与えられ
た出力密度に対し、ウエハを冷えた温度で維持すること
が可能である。その上に、プラズマエッチングにおける
出力密度は、ウエハ温度を非ガス冷却レベルまで上げる
ことにより増加することが可能であり、最大のレジスト
温度を超えることなく速いプラズマエッチング速度が可
能になる。最後に、僅かに低い処理温度での僅かに大き
な出力密度が、所望のエッチング速度を提供する為に使
用できる可能性がある。
【0024】本発明は、導電性部材及びペデスタル間の
高い熱伝達を可能にするため、ガス、好ましくはアルゴ
ンやヘリウムなどの後方冷却ガスの使用という観点で説
明されてきたが、本発明の熱伝達を増強するために、特
に、液体や気液混合体のような他の流体の使用も本発明
は企図している。
【0025】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成され
ているので、フォイル又はフィルムの熱伝達及び粒子発
生という制限がなく、より均一なウエハ温度を実現する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、プラズマ処理チャンバの部分的な断面
図。
【図2】図2は、2- 2での図1の処理チャンバのウエ
ハ支持部材の平面図。
【図3】図3は、3- 3での図1 の処理チャンバのウエ
ハ支持部材の断面図。
【図4】図4は4- 4での図1の処理チャンバのウエハ
支持部材の断面図。
【符号の説明】
10…エッチングチャンバ、12…外部包囲体壁、14
…ベース、16…カバー、18…真空包囲体、20…ガ
ス入口、22…出口、26…基板指示部材、30…導電
性部材、31…中央円筒形凹部、32…ペデスタル、3
3…絶縁プレート、34…静電チャック、36…電気的
絶縁性部材、38…ウエハ、40…溝、44…電源、5
0…通路、52…接合部、56…円筒内部、58…ガス
供給ボア、60…ストラップ、66…ボルト、67a、
67b、67c、67d…溝、68a、68b、68
c、68d…シール、70…ガス供給ボア、72…電源
ボア、73…孔、74…ピンコネクタ、76a、76
b、76c、76d…領域、77…電力リード線、78
a、78b、78c、78d…密封チャンバ、80a、
80b、80c、80d…孔。

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 処理環境において半導体ウエハを支持す
    る為の支持部材であって、ベースと、前記ベースに装着
    され、前記ベースとの間の接合部を形成するペデスタル
    と、少なくとも上記接合部の一部で受容される流体であ
    って、前記ペデスタルと前記ベースとの間の熱伝達を前
    記流体を介して可能にするもの、とを備える支持部材。
  2. 【請求項2】 前記ペデスタルは、更に、上部で受容さ
    れ、内部に少なくとも一つのガス溝を有する静電チャッ
    クと、前記溝から前記接合部領域に伸び上記流体を接合
    部領域に供給するガス供給孔と、を含む、請求項1記載
    の支持部材。
  3. 【請求項3】 前記接合部は少なくとも一つの密閉領域
    を内部に含み、前記ガス供給孔は前記領域内で終結す
    る、請求項2記載の支持部材。
  4. 【請求項4】 前記接合領域内に複数の密閉領域と、前
    記密閉領域の各々へと伸びているガス供給部(a gas su
    pply)とを更に含む、請求項1記載の支持部材。
  5. 【請求項5】 前記密閉領域内の前記導電部材及びペデ
    スタル間で面接触が存在する、請求項4記載の支持部
    材。
  6. 【請求項6】 前記ベースを通って伸びている第1後方
    冷却ガス供給通路と、前記ペデスタルを通って伸び、前
    記ペデスタルの上面で終結し、かつ、前記ベースを通っ
    て伸びている前記第1後方冷却ガス冷却供給通路に整列
    した、第2後方ガス冷却通路と、前記密閉領域の一つで
    前記ベースと前記ペデスタルとの接合部で整列した、前
    記第1後方冷却ガス通路および前記第2後方冷却ガス通
    路と、前記第1後方冷却ガス通路へと流された後方冷却
    ガスを前記密閉領域の一つへと流させるために十分な、
    前記第1後方冷却ガス通路および前記第2後方冷却ガス
    通路の整列間隙とを更に含む請求項5記載の支持部材。
  7. 【請求項7】 前記ペデスタルは、そこを貫通して伸び
    る複数のガス供給ポートを含み、前記供給ポートの各々
    は、前記第1後方ガス冷却通路が伸びている密閉領域以
    外の前記密閉領域の一つと整列している、請求項6記載
    の支持部材。
  8. 【請求項8】 ガス供給は前記接合部領域へと伸びてい
    る、請求項1記載の支持部材。
  9. 【請求項9】 前記ガス供給は上記ペデスタルから上記
    接合部領域へと伸びている、請求項8記載の支持部材。
  10. 【請求項10】 基板支持部材及びベース間の熱伝達を
    増強する方法において、上記ベース及び上記基板支持部
    材間の熱伝達領域を画成するステップと、上記画成され
    た熱伝達領域において流体を維持するステップとを備え
    て構成される方法。
  11. 【請求項11】 上記流体がガスである請求項10記載
    の方法。
  12. 【請求項12】 上記基板支持部材に静電チャックを提
    供するステップと、上記静電チャックに少なくとも一つ
    の溝を提供するステップと、上記基板支持部材を通って
    伸び上記溝及び上記画成された熱伝達領域間を連通する
    ステップと、上記静電チャック上にウエハを載置するス
    テップと、上記溝、その結果(and thereby )、上記ボ
    アへとガスを流し、上記画成された熱伝達領域内にガス
    を提供するステップと、を更に含む請求項12記載の方
    法。
  13. 【請求項13】 上記画成された熱伝達領域内で複数の
    密閉された体積を画成するステップと、上記基板支持部
    材を通って複数のボアを伸ばし、上記溝から上記複数の
    密閉体積にガスを連通するステップとを更に含む、請求
    項12記載の方法。
  14. 【請求項14】 上記ガスが後方冷却ガスである、請求
    項10記載の方法。
  15. 【請求項15】 上記ガスは上記画成された熱伝達領域
    を通って流れる、請求項10記載の方法。
  16. 【請求項16】 上記ガスは、上記ウエハと上記ベース
    との間の熱伝達経路の一部を供給する、請求項10記載
    の方法。
  17. 【請求項17】 上記ベースはカソードとして構成され
    ている、請求項10記載の方法。
  18. 【請求項18】 上記ガスを上記画成された熱伝達領域
    に上記ベースを介して提供するステップを含む、請求項
    10記載の方法。
  19. 【請求項19】 上記画成された熱伝達領域を複数の分
    離された密閉領域に分割するステップと、上記複数の分
    離された領域の一つに上記ガスを直接上記ベースを介し
    て提供するステップと、上記ガスを上記基板支持部材を
    介して残りの熱伝達領域に供給するステップと、を更に
    含む請求項18記載の方法。
JP22519395A 1994-09-01 1995-09-01 ペデスタル及びベース間の改善された熱伝達 Withdrawn JPH08181195A (ja)

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