JPH08180451A - 光ディスクドライブ装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 光ディスクドライブ装置において、コストア
ップをほとんどせずに、両面アクセス構造を実現し、オ
ンライン容量を増やすことにある。 【構成】 表裏両面に情報の記録再生が行える光ディス
クにおいて、光源からの光束を第１光束、第２光束に分
割する光束分割手段と、前記第１、第２光束をそれぞれ
受光して、前記光ディスクの記録再生面に集光させる第
１、第２集束光出射手段からなり、前記光束分割手段に
よって光路を瞬時に切り換えて、光ディスクの表裏両面
の記録再生を行うようにする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、光ディスクドライブ装
置に関する。

【０００２】

【従来の技術】例えば、光磁気ディスクドライブ装置は
光磁気ディスク媒体を回転させながら、光磁気ディスク
媒体に対して集光した微小レーザ光スポットを照射し
て、情報を記録したり、再生したりする。再生方法に
は、レーザ光が光磁気ディスクを透過する方式の透過型
と、反射型がある。現在では、精度が出しやすい、ドラ
イブの小型化が可能であるなどの理由から反射型が主流
である。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】光ディスクドライブ装
置において、両面アクセス構造を実現しようとすれば、
第１の記録再生面側と、第２の記録再生面側の両方に、
別々の光学ヘッドを配置する必要があった。これを図５
及び図６に示す。図５は、従来の２つの光学ヘッドを配
置した両面アクセス構造光ディスクドライブ装置の垂直
断面図である。

【０００４】光学ヘッド４は光ディスクへの記録再生を
行う。光ディスクの第１の記録再生面５ａと、光ディス
クの第２の記録再生面５ｂは、情報を記録したり、記録
されている情報を読み出したりするためのものであり、
互いに表裏の関係にある。スピンドルモータ６は光ディ
スクを回転させるためのである。図６は、従来の光学ヘ
ッドの内部に配置した、レーザ光源、光学素子、受光素
子及び集束光出射手段の垂直断面図である。

【０００５】レーザ光源４ａは光ディスクの第１及び第
２の記録再生面５ａ、５ｂにレーザ光を出射する。コリ
メータレンズ４ｂはレーザ光源４ａから出射された発散
光を平行光に変換するための光学素子である。ビーム整
形プリズム４ｃはコリメータレンズ４ｂを透過した楕円
状の平行光を、光の強度分布が等方な円形の平行光に整
形する光学素子である。対物レンズ４ｄは光ディスクの
記録再生面上に、円形に整形されたビームをほぼ無収差
で結像させ、かつ記録再生面上のトラックやマークによ
って散乱や回折された光を集める。サーボ系受光素子４
ｅはビームスポットのフォーカシング制御やトラッキン
グ制御のための信号を検出する。記録再生系受光素子４
ｆは光ディスクの記録再生面上に記録されたマークに対
応するビームの反射光を検出する。

【０００６】このように光学ヘッドには、極めて高精度
な光学部品等が必要である。このため、光学ヘッドは高
価なものとなっており、これを２つも光ディスクドライ
ブ装置内に設置すれば、両面アクセス構造を実現できた
としても、大幅なコストアップとなってしまう。本発明
はこのような問題点に鑑みてなされたもので、光ディス
クドライブ装置において、コストアップをほとんどせず
に、オンライン容量（一度、ディスク媒体をディスクド
ライブ装置に挿入したら、その後にディスク媒体の出し
入れをすることなく記録再生できる容量）を増やすこと
にある。

【０００７】

【課題を解決するための手段】上記課題の解決のために
本発明は、光源と、前記光源から出射される光束を第１
の方向あるいは第２の方向へと向ける光路切換手段と、
前記第１の方向に向けられた光束を受光し、その光束を
光ディスクの表側の面に集光させる第１の集束光出射手
段と、前記第２の方向に向けられた光束を受光し、その
光束を前記光ディスクの裏側の記録面に集光させる第２
の集束光出射手段から構成した。

【０００８】前記光路切換手段は、第１の反射面と、第
２の反射面と、を備え、前記第１の反射面は、前記光源
と第１の集束光出射手段を結ぶ光路上にあり、前記光束
を第１の方向に向けるときには、前記光源と前記第１の
集束光出射手段を結ぶ光路上から退避し、かつ前記光束
を前記第２の方向に向けるときには、前記光源から出射
された光束を前記第２の反射面の方向に反射させること
が可能であり、前記第２の反射面は、前記光束を前記第
２の方向に向けるときには、前記第１の反射面で反射さ
れた光束を入射させ、前記第２の集束光出射手段へ導く
（請求項２の発明）ようにしてもよい。

【０００９】前記光路切換手段は光学プリズムであって
もよい。この光学プリズムは光ディスクの記録面に対し
て垂直方向に移動可能であり、前記光束を第１の方向に
向けるときには、前記光源と前記第１の集束光出射手段
を結ぶ光路上から退避する前記第１の反射面と、前記光
束を前記第２の方向に向けるときには、前記第１の反射
面で反射した光束を入射し、前記第２の集束光出射手段
へ導く、前記第２の反射面と、を備える（請求項３の発
明）のが好ましい。

【００１０】前記光路切換手段は、第１の反射面と、第
２の反射面と、第３の反射面と、を備え、前記第１の反
射面は、前記第３の反射面により反射された前記光束を
入射し、前記入射した光束を前記第１の方向へ導くこと
が可能であり、前記第２の反射面は、前記第３の反射面
により反射された前記光束を入射し、前記入射した光束
を前記第２の方向へ導くことが可能であり、前記第３の
反射面は、前記光源から出射された光束を入射し、前記
光束を第１の方向へ向けるときには、前記光源から入射
した光束を前記第１の反射面の方向へ反射させ、前記光
束を第２の方向へ向けるときには、前記光源から入射し
た光束を前記第２の反射面の方向へ反射させ（請求項４
の発明）てもよい。

【００１１】前記光源は、前記光ディスクの記録面に対
して垂直方向に光束が出射されるように設置されてい
て、かつ前記光路切換手段は、光ディスクの記録面に対
して垂直方向に移動できる反射面であり、該反射面は前
記光束を第１の方向へ向けるときには、前記光源から出
射した光束を前記第１の集束光出射手段へ導き、前記光
束を第２の方向へ向けるときには、前記光源から出射し
た光束を、前記第２の集束光出射手段へ導いて（請求項
５の発明）もよい。

【００１２】

【作用】上記の如き構成においては、光ディスクの表裏
の関係にある第１の面と第２の面の記録再生を連続して
行う場合でも、一つの光源から出射されたレーザ光束の
光路を、光束分割手段によって瞬時に切り換えられる。

【００１３】

【実施例１】図１（ａ）は、本発明の実施例１に係る光
磁気ディスクドライブ装置において、光磁気ディスク媒
体の第１の記録再生面を記録再生中の状態を示す垂直断
面図である。図１（ｂ）は、本発明の実施例１に係る光
磁気ディスクドライブ装置において、光磁気ディスク媒
体の第２の記録再生面を記録再生中の状態を示す垂直断
面図である。

【００１４】固定光学系１はレーザ光源と、レーザ光源
から出射された発散光を平行光に変換するためのコリメ
ータレンズと、コリメータレンズを透過した楕円状の平
行光を、光の強度分布が等方な円形の平行光に整形する
ビーム整形プリズムと、光路を分割するビームスプリッ
ターと、ビームスポットのフォーカシング制御やトラッ
キング制御のための信号を検出するサーボ系受光素子
と、光ディスクの記録再生面上に記録されたマークに対
応するビームの反射光を検出する記録再生系受光素子等
とからなる。第１の移動光学系２ａは光ディスクの第１
の面上に、円形に整形されたビームをほぼ無収差で結像
させ、かつ記録再生面上のトラックやマークによって散
乱や回折された光を集める。第２の移動光学系２ｂは光
ディスクの第２の面上に、円形に整形されたビームをほ
ぼ無収差で結像させ、かつ記録再生面上のトラックやマ
ークによって散乱や回折された光を集める。光路切り換
え手段３は固定光学系１から出射された光束を第１の移
動光学系２ａに導く時には、固定光学系１と第１の移動
光学系２ａを結ぶ光路上から待避し、固定光学系１から
出射された光束を第２の移動光学系２ｂに導く時には、
固定光学系１と第１の移動光学系２ａを結ぶ光路上にあ
って、固定光学系１を出射した光束の光路を、９０度上
方へ曲げるように反射面を形成することのできる第１の
反射面３ａと、第１の反射面３ａによって反射し、９０
度上方へ曲げられた光束を第２の移動光学系２ｂへ導く
ために、固定反射鏡に形成された第２の反射面３ｂから
なる。５ａは光ディスクの第１の記録再生面、５ｂは光
ディスクの第２の記録再生面、６は光ディスクを回転さ
せるスピンドルモータである。

【００１５】第１の反射面３ａを回転させ任意の角度に
固定すれば、光源１から出射された光束を、第１の移動
光学系２ａまたは第２の移動光学系２ｂへ、瞬時に振り
分けられる。本実施例においては、第１の反射面３ａは
支点の回りに回動できるようにしたが、平行移動によっ
て第１の移動光学系２ａまたは第２の移動光学系２ｂ
へ、光束を振り分けてもよい。

【００１６】また、本実施例においては、固定光学系１
を第１の移動光学系２ａの側に配置したが、これを第２
の移動光学系２ｂの側に配置しても、第１の反射面３ａ
と第２の反射面３ｂの位置を入れ換えれば同じ効果が得
られる。

【００１７】

【実施例２】図２（ａ）は、本発明の実施例２に係る光
磁気ディスクドライブ装置において、光磁気ディスク媒
体の第１の記録再生面を記録再生中の状態を示す垂直断
面図である。図２（ｂ）は、本発明の実施例２に係る光
磁気ディスクドライブ装置において、光磁気ディスク媒
体の第２の記録再生面を記録再生中の状態を示す垂直断
面図である。

【００１８】光路切り換え手段２３は固定光学系１から
出射された光束を第１の移動光学系２ａに導く時には、
固定光学系１と第１の移動光学系２ａを結ぶ光路上から
待避し、固定光学系１から出射された光束を第２の移動
光学系２ｂに導く時には、固定光学系１と第１の移動光
学系２ａを結ぶ光路上にあって、固定光学系１を出射し
た光束の光路を９０度上方へ曲げられる第１の反射面２
３ａと、第１の反射面２３ａによって反射し、９０度上
方へ曲げられた光束を第２の移動光学系２ｂへ導くこと
のできる第２の反射面２３ｂを有する可動プリズムであ
る。

【００１９】光路切り換え手段３以外の主要部分につい
ては、実施例１で説明したものと同一である。本実施例
においては、可動プリズムの平行移動によって、第１の
移動光学系２ａまたは第２の移動光学系２ｂへ光束を切
り換えたが、前記可動プリズムの重心を回転中心とした
回転運動によって、光束を振り分けるようにしてもよ
い。

【００２０】また、本実施例においては、固定光学系１
を第１の移動光学系２ａの側に配置したが、これを第２
の移動光学系２ｂの側に配置しても、同じ効果が得られ
る。

【００２１】

【実施例３】図３（ａ）は、本発明の実施例３に係る光
磁気ディスクドライブ装置において、光磁気ディスク媒
体の第１の記録再生面を記録再生中の状態を示す垂直断
面図である。図３（ｂ）は、本発明の実施例３に係る光
磁気ディスクドライブ装置において、光磁気ディスク媒
体の第２の記録再生面を記録再生中の状態を示す垂直断
面図である。

【００２２】光路切り換え手段３３は固定光学系１から
出射された光束を第１の移動光学系２ａに導く時には、
固定光学系１を出射した光束の光路を９０度下方へ曲
げ、固定光学系１から出射された光束を第２の移動光学
系２ｂに導く時には、固定光学系１を出射した光束の光
路を９０度上方へ曲げるように支点の回りに回動できる
切り換え反射面３３ｃと、切り換え反射面３３ｃによっ
て９０度下方へ曲げられた光束を第１の移動光学系２ａ
に導くことのできる第１の反射面３３ａと、切り換え反
射面３３ｃによって９０度上方へ曲げられた光束を第２
の移動光学系２ｂに導くことのできる第２の反射面３３
ｂからなる。

【００２３】光路切り換え手段３３以外の主要部分につ
いては、実施例１で説明したものと同一である。

【００２４】

【実施例４】図４（ａ）は、本発明の実施例４に係る光
磁気ディスクドライブ装置において、光磁気ディスク媒
体の第１の記録再生面を記録再生中の状態を示す垂直断
面図である。図４（ｂ）は、本発明の実施例４に係る光
磁気ディスクドライブ装置において、光磁気ディスク媒
体の第２の記録再生面を記録再生中の状態を示す垂直断
面図である。

【００２５】光路切り換え手段４３は固定光学系１から
出射された光束を第１の移動光学系２ａと、第２の移動
光学系２ｂのどちらか一方に、任意に導くための第１の
反射面４３ａからなる。光路切り換え手段４３以外の主
要部分については、実施例１で説明したものと同一であ
る。

【００２６】また、スピンドルモータのアキシャル方向
にレーザ光を出射する固定光学系１と、光路切り換え手
段４３は、直動可能な１個の反射面からなる。

【００２７】

【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
光ディスクの記録再生を、第１の面から第２の面に切り
換えるとき、あるいは、第２の面から第１の面に切り換
えるとき、光路切り換え手段によって、固定光学系から
出射した光束の光路を瞬時に切り換えるため、光ディス
クの両面の記録再生を連続的に行えるので、オンライン
容量を増やす効果がある。

【００２８】また、光源から光路切り換え手段までの光
路上に必要とされる光学素子は、情光ディスクドライブ
装置の製造コストにおいて、大きな比重を占めている。
しかしながら、本発明によれば、前記光学素子は光ディ
スクの片面のみを記録再生できる光ディスクドライブ装
置と同じ数だけあればよいので、コストアップもほとん
どない。

【図面の簡単な説明】

【図１】は、本発明の実施例１に係る光ディスクドライ
ブ装置の垂直断面図である。

【図２】は、本発明の実施例２に係る光ディスクドライ
ブ装置の垂直断面図である。

【図３】は、本発明の実施例３に係る光ディスクドライ
ブ装置の垂直断面図である。

【図４】は、本発明の実施例４に係る光ディスクドライ
ブ装置の垂直断面図である。

【図５】は、従来の両面記録再生型光磁気ディスクドラ
イブ装置の垂直断面図である。

【図６】は、従来の両面記録再生型光磁気ディスクドラ
イブ装置の光学ヘッド部の垂直断面図である。

【符号の説明】

１・・・固定光学系 ２ａ・・・第１の移動光学系 ２ｂ・・・第２の移動光学系 ３・・・光路切り換え手段 ３ａ・・・第１の反射面 ３ｂ・・・第２の反射面 ３ｃ・・・切り換え反射面 ４・・・光学ヘッド ４ａ・・・レーザ光源 ４ｂ・・・コリメータレンズ ４ｃ・・・ビーム整形プリズム ４ｄ・・・対物レンズ ４ｅ・・・サ−ボ系受光素子 ４ｆ・・・記録再生系受光素子 ５ａ・・・光ディスクの第１の記録再生面 ５ｂ・・・光ディスクの第２の記録再生面 ６・・・スピンドルモータ ２３・・・光路切り換え手段 ２３ａ・・・第１の反射面 ２３ｂ・・・第２の反射面 ３３・・・光路切り換え手段 ３３ａ・・・第１の反射面 ３３ｂ・・・第２の反射面 ３３ｃ・・・切り換え反射面 ４３・・・光路切り換え手段 ４３ａ・・・第１の反射面

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 光源と、前記光源から出射される光束を
   第１の方向あるいは第２の方向へと向ける光路切換手段
   と、前記第１の方向に向けられた光束を受光し、その光
   束を光ディスクの表側の面に集光させる第１の集束光出
   射手段と、前記第２の方向に向けられた光束を受光し、
   その光束を前記光ディスクの裏側の記録面に集光させる
   第２の集束光出射手段と、を備えたことを特徴とする光
   ディスクドライブ装置。
2. 【請求項２】 前記光路切換手段は、第１の反射面と、
   第２の反射面と、を備え、 前記第１の反射面は、前記光源と第１の集束光出射手段
   を結ぶ光路上にあり、前記光束を第１の方向に向けると
   きには、前記光源と前記第１の集束光出射手段を結ぶ光
   路上から退避し、かつ前記光束を前記第２の方向に向け
   るときには、前記光源から出射された光束を前記第２の
   反射面の方向に反射させることができ、 前記第２の反射面は、前記光束を前記第２の方向に向け
   るときには、前記第１の反射面で反射された光束を入射
   し、前記第２の集束光出射手段へ導くことが可能である
   ことを特徴とする請求項１記載の光ディスクドライブ装
   置。
3. 【請求項３】 前記光路切換手段は光学プリズムであ
   り、該光学プリズムは光ディスクの記録面に対して垂直
   方向に移動可能であり、前記光束を第１の方向に向ける
   ときには、前記光源と前記第１の集束光出射手段を結ぶ
   光路上から退避する前記第１の反射面と、前記光束を前
   記第２の方向に向けるときには、前記第１の反射面で反
   射した光束を入射し、前記第２の集束光出射手段へ導
   く、前記第２の反射面と、を備えたことを特徴とする請
   求項１記載の光ディスクドライブ装置。
4. 【請求項４】 前記光路切換手段は、第１の反射面と、
   第２の反射面と、第３の反射面と、を備え、 前記第１の反射面は、前記第３の反射面により反射され
   た前記光束を入射し、前記入射した光束を前記第１の方
   向へ導くことができ、 前記第２の反射面は、前記第３の反射面により反射され
   た前記光束を入射し、前記入射した光束を前記第２の方
   向へ導くことができ、 前記第３の反射面は、前記光源から出射された光束を入
   射し、前記光束を第１の方向へ向けるときには、前記光
   源から入射した光束を前記第１の反射面の方向へ反射さ
   せ、前記光束を第２の方向へ向けるときには、前記光源
   から入射した光束を前記第２の反射面の方向へ反射させ
   ることができることを特徴とする請求項１記載の光ディ
   スクドライブ装置。
5. 【請求項５】 前記光源は、前記光ディスクの記録面に
   対して垂直方向に光束が出射されるように設置されてい
   て、かつ前記光路切換手段は、光ディスクの記録面に対
   して垂直方向に移動できる反射面であり、該反射面は前
   記光束を第１の方向へ向けるときには、前記光源から出
   射した光束を前記第１の集束光出射手段へ導き、前記光
   束を第２の方向へ向けるときには、前記光源から出射し
   た光束を、前記第２の集束光出射手段へ導くことが可能
   であることを特徴とする請求項１記載の光ディスクドラ
   イブ装置。