JP3491866B2 - 光学ヘッド装置 - Google Patents

光学ヘッド装置

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JP3491866B2
JP3491866B2 JP27334096A JP27334096A JP3491866B2 JP 3491866 B2 JP3491866 B2 JP 3491866B2 JP 27334096 A JP27334096 A JP 27334096A JP 27334096 A JP27334096 A JP 27334096A JP 3491866 B2 JP3491866 B2 JP 3491866B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、対物レンズをトラ
ッキング方向に位置制御する光学ヘッド装置に関する。
【0002】
【従来の技術】光ディスクプレーヤーは、回転駆動する
光ディスクの記録情報を光学的に読み取る。この時、光
ディスクの記録情報を良好に読み取るため、光学ヘッド
装置により対物レンズをトラッキング方向に位置制御す
る。
【0003】このような光学ヘッド装置1の一従来例を
図36に基づいて以下に説明する。なお、図中では、フ
ォーカシング方向をFo 、トラッキング方向をTr 、と
して表示する。さらに、以下ではフォーカシング方向と
トラッキング方向とに直交する方向を便宜的にジッタ方
向と呼称し、図中ではJi として表示する。
【0004】この光学ヘッド装置1は、発光素子として
半導体レーザ2を有しており、この半導体レーザ2の光
軸上に、コリメータレンズ3、偏光ビームスプリッタ
4、四分の一波長板5、対物レンズ6、が順番に配置さ
れ、前記偏光ビームスプリッタ4の反射光路には、集光
レンズ7、受光素子8、が順番に配置されている。
【0005】この光学ヘッド装置1においては、前記対
物レンズ6のみトラッキング方向とフォーカシング方向
とに変位自在に支持されており、他の前記部品2〜5,
7,8は固定的に配置されているので、これらの部品2
〜5,7,8により固定光学系9が形成されている。こ
のような光学ヘッド装置1は、ディスク駆動装置(図示
せず)の一部として設けられており、このディスク駆動
装置は交換自在な光ディスク10を回転自在に軸支する
ターンテーブル(図示せず)を有しており、このように
軸支された光ディスク10と対向する位置で、光学ヘッ
ド装置1はトラッキング方向に移動自在に支持されてい
る。
【0006】このような構造の光学ヘッド装置1は、半
導体レーザ2が出射する光束を、コリメータレンズ3に
より平行化してから対物レンズ6により収束し、回転す
る光ディスク10のトラックに結像させる。この光ディ
スク10によりフォーカシング方向に反射された光束
は、偏光ビームスプリッタ4により偏向されて受光素子
8に検出される。
【0007】この受光素子8の出力信号からトラッキン
グエラーとフォーカシングエラーとが検出されるので、
これらの検出エラーに対応して対物レンズ6をトラッキ
ング方向とフォーカシング方向とに位置制御することに
より、光ディスク10に結像されるスポットがトラック
上に調整される。
【0008】なお、上述のような光ディスク10として
は、CD(Compact Disc)が最も普及している。これは音
楽再生を目的とした再生専用の情報記憶媒体であるが、
現在では、このCDを応用したCD−ROM(Read Only
Memory)やCD−R(Recoderable)なども実用化されて
いる。このようにCDを利用した光ディスク10はフロ
ッピディスク等に比較して大容量であるが、それでも高
品質な動画の記録には容量が不足している。
【0009】そこで、次世代の光ディスクとしてDVD
(Digital Video Disc)が開発され、これもDVD−RO
MやDVD−RAMへの展開が検討されている。ただ
し、DVDに情報の記録や再生を実行する光ディスク装
置では、CDの記録再生も実行できることが要望されて
いる。しかし、DVDの透明基板の板厚は 0.6(mm)でC
Dの板厚 1.2(mm)の半分なので、これらの光ディスクに
反射させた光束は収差が大幅に相違する。このため、こ
れらの光学ヘッドを一個の光学ヘッド装置で記録再生す
ることは困難であり、一方の光ディスクに最適化した光
学ヘッドでは他方の光ディスクを記録再生できないこと
になる。
【0010】これを解決するため、各種の手法が提案さ
れている。例えば、平成7年秋の応用物理学会予稿集に
開示された技術では、光学ヘッドをDVD用に最適化し
ておき、CDの再生時のみ光路上にアパーチャを配置す
る。すると、収差が多大な光束の外周部が遮光されるの
で、対物レンズの実効NA(Numerical Aperture)を“0.
6”から約“0.35”に変化させることができ、DVD用
に最適化された光学ヘッドでもCDを再生できる。
【0011】また、特開平7-182690号公報に記載された
技術では、光ディスクの基板の板厚に対応して光路上に
補正レンズを出没させることにより、一個の光学ヘッド
でCDとDVDとの両方を再生可能としている。さら
に、“M.Born and E.Wolf:Principles of Optics 「光
学の原理」P628 東海大学出版”に記載された技術で
は、半導体レーザの光束の中心部を遮光し、この光束を
対物レンズにより集光する。すると、結像されるスポッ
ト径が極小さくなるので、これを利用すると光ディスク
の記録再生の分解能を向上させることができ、二種類の
光ディスクを一個の光学ヘッド装置で記録再生すること
にも応用できる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】前述した光学ヘッド装
置1では、対物レンズ6をトラッキング方向とフォーカ
シング方向とに位置制御することにより、光ディスク1
0のトラックに固定光学系9により情報の記録再生を実
行することができる。
【0013】しかし、固定光学系9を固定したまま対物
レンズ6のみをトラッキング方向に移動させると、固定
光学系9から対物レンズ6に入射する光束の光軸が変位
する光軸ズレが発生する。例えば、光学ヘッド装置1が
トラッキングエラーをプッシュプル方式で検出する場
合、光軸ズレは検出信号のDC(Direct Current)オフセ
ットとなり、トラッキング制御の精度を低下させる。
【0014】また、図37に示すように、レーザ光の強
度は中央ほど強く周辺ほど弱いので、光軸ズレが発生す
ると対物レンズ6から光ディスク10に結像されるスポ
ットの強度が低下する。このため、光ディスク10に情
報を記録する場合は、そのトラックに情報を安定に記録
することができず、光ディスク10の情報を再生する場
合は、そのトラックから情報を正確に再生することがで
きない。
【0015】さらに、前述のように光束に所定の光学処
理を実行することにより、二種類の光ディスクの記録再
生を可能とした光学ヘッド装置では、上述のような対物
レンズの光軸ズレが重大な問題となる。つまり、前述の
ようにDVD用に最適化した光学ヘッドの光路上にCD
の再生時のみアパーチャを配置する光学ヘッド装置で
は、アパーチャの使用時に対物レンズに光軸ズレが発生
すると、光束の収差が小さい部分の一部がアパーチャに
より遮蔽され、光束の収差が多大な部分の一部がアパー
チャを通過するので、アパーチャを使用したCDの再生
が困難となる。
【0016】また、光ディスクの基板の板厚に対応して
光路上に補正レンズを出没させる光学ヘッド装置でも、
補正レンズの使用時に対物レンズに光軸ズレが発生する
と、補正レンズで収束(または発散)された光束が対物
レンズに非対称に入射する。この場合、光束の波面収差
が増大するので、補正レンズを使用した光ディスクの良
好な再生が困難となる。
【0017】同様に、光束の中心部を遮光してスポット
径を縮小させる光学ヘッド装置でも、遮光部材の使用時
に対物レンズに光軸ズレが発生すると、結像スポットの
サイドローブが非対称となりメインローブも非対称とな
る。この場合、結像スポットが変形するので光ディスク
の記録再生の分解能が低下することになり、やはり遮光
部材を利用した光ディスクの良好な記録再生が困難とな
る。
【0018】また、上述のようにアパーチャ等を光路上
に出没させる光学ヘッド装置では、その部材や機構を光
学ヘッドに搭載することが予想されるが、これでは可動
部の質量が増加することになり、応答性が低下するとと
もに消費電力が増加する。
【0019】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明の光
学ヘッド装置は、光ディスクに対向する対物レンズを搭
載したレンズホルダをトラッキング方向と平行に移動自
在に支持し、発光素子と受光素子とを有する固定光学系
を固定的に配置し、この固定光学系の出射光を前記対物
レンズにより収束して光ディスクに入射させ、この光デ
ィスクの反射光を前記対物レンズを介して前記固定光学
系に入射させ、この固定光学系の受光素子が検出するト
ラッキングエラーに対応して前記対物レンズをトラッキ
ング方向に位置制御する光学ヘッド装置において、前記
対物レンズと一体として前記レンズホルダに搭載され、
前記固定光学系からトラッキング方向に入射する光束を
フォーカシング方向とトラッキング方向とに直交する方
向に偏向する可動偏向手段を設け、この可動偏向手段か
ら入射する光束をフォーカシング方向に偏向して前記対
物レンズを介して前記光ディスクに入射させる固定偏向
手段を設け、前記可動偏向手段及び前記対物レンズを搭
載した前記レンズホルダを一体にフォーカシング方向及
びトラッキング方向に平行に移動させる移動連動機構を
設け、前記発光素子と前記可動偏向手段との間の光路上
に光束に所定の光学処理を実行する光束変換手段を設け
た。従って、固定光学系からトラッキング方向に出射さ
れる光束は、光束変換手段により所定の光学処理が実行
されてから可動偏向手段に入射する。この可動偏向手段
によりフォーカシング方向とトラッキング方向とに直交
する方向に偏向された光束は、固定偏向手段によりフォ
ーカシング方向に偏向されてから対物レンズにより収束
されて光ディスクに結像される。この時、移動連動機構
により可動偏向手段が対物レンズと一体に移動されるの
で、対物レンズのトラッキング移動による光束の光軸ズ
レが発生せず、対物レンズの光軸ズレが光束変換手段の
光学処理に影響することもない。
【0020】 請求項2記載の発明の光学ヘッド装置
は、光ディスクに対向する対物レンズを搭載したレンズ
ホルダをトラッキング方向と略平行に移動するよう回動
自在に支持し、発光素子と受光素子とを有する固定光学
系を固定的に配置し、この固定光学系の出射光を前記対
物レンズにより収束して光ディスクに入射させ、この光
ディスクの反射光を前記対物レンズを介して前記固定光
学系に入射させ、この固定光学系の受光素子が検出する
トラッキングエラーに対応して前記対物レンズをトラッ
キング方向に位置制御する光学ヘッド装置において、
記対物レンズと一体として前記レンズホルダに搭載さ
れ、前記固定光学系から入射する光束を偶数回だけ偏向
する可動偏向手段を設け、この可動偏向手段から入射す
る光束をフォーカシング方向に偏向して前記対物レンズ
を介して前記光ディスクに入射させる固定偏向手段を設
け、前記可動偏向手段及び前記対物レンズを搭載した前
記レンズホルダを一体にフォーカシング方向に平行に
動させ、又、トラッキング方向に略平行に回動させる移
動連動機構を設け、前記発光素子と前記可動偏向手段と
の間の光路上に光束に所定の光学処理を実行する光束変
換手段を設けた。従って、固定光学系から出射される光
束は、光束変換手段により所定の光学処理が実行されて
から可動偏向手段に入射する。この可動偏向手段により
光束は偶数回だけ偏向され、固定偏向手段によりフォー
カシング方向に偏向されてから対物レンズにより収束さ
れて光ディスクに結像される。この時、移動連動機構に
より可動偏向手段が対物レンズと一体に移動されるの
で、対物レンズのトラッキング移動による光束の光軸ズ
レが発生せず、対物レンズの光軸ズレが光束変換手段の
光学処理に影響することもない。
【0021】請求項3記載の発明の光学ヘッド装置は、
光ディスクに対向する対物レンズをトラッキング方向と
略平行に移動するよう回動自在に支持し、発光素子と受
光素子とを有する固定光学系を固定的に配置し、この固
定光学系の出射光を前記対物レンズにより収束して光デ
ィスクに入射させ、この光ディスクの反射光を前記対物
レンズを介して前記固定光学系に入射させ、この固定光
学系の受光素子が検出するトラッキングエラーに対応し
て前記対物レンズをトラッキング方向に位置制御する光
学ヘッド装置において、前記固定光学系からフォーカシ
ング方向とトラッキング方向とに直交する方向に入射す
る光束をトラッキング方向に偏向する第一可動偏向手段
を設け、この第一可動偏向手段から入射する光束をフォ
ーカシング方向とトラッキング方向とに直交する方向に
偏向する第二可動偏向手段を設け、この第二可動偏向手
段から入射する光束をフォーカシング方向に偏向して前
記対物レンズを介して前記光ディスクに入射させる固定
偏向手段を設け、前記第一可動偏向手段と前記第二可動
偏向手段とを前記対物レンズと一体に移動させる移動連
動機構を設け、前記発光素子と前記第一可動偏向手段と
の間の光路上に光束に所定の光学処理を実行する光束変
換手段を設けた。従って、固定光学系がフォーカシング
方向とトラッキング方向とに直交する方向に出射する光
束は、光束変換手段により所定の光学処理が実行されて
から第一可動偏向手段に入射する。この第一可動偏向手
段によりトラッキング方向に偏向された光束は、第二可
動偏向手段によりフォーカシング方向とトラッキング方
向とに直交する方向に偏向され、固定偏向手段によりフ
ォーカシング方向に偏向されてから対物レンズにより収
束されて光ディスクに結像される。この時、移動連動機
構により対物レンズと一体に移動されるので、対物レン
ズのトラッキング移動による光束の光軸ズレが発生せ
ず、対物レンズの光軸ズレが光束変換手段の光学処理に
影響することもない。
【0022】請求項4記載の発明の光学ヘッド装置は、
光ディスクに対向する対物レンズをトラッキング方向と
略平行に移動するよう回動自在に支持し、発光素子と受
光素子とを有する固定光学系を固定的に配置し、この固
定光学系の出射光を前記対物レンズにより収束して光デ
ィスクに入射させ、この光ディスクの反射光を前記対物
レンズを介して前記固定光学系に入射させ、この固定光
学系の受光素子が検出するトラッキングエラーに対応し
て前記対物レンズをトラッキング方向に位置制御する光
学ヘッド装置において、前記固定光学系からトラッキン
グ方向に入射する光束をフォーカシング方向とトラッキ
ング方向とに直交する方向に偏向する第一可動偏向手段
を設け、この第一可動偏向手段から入射する光束をトラ
ッキング方向に偏向する第二可動偏向手段を設け、この
第二可動偏向手段から入射する光束をフォーカシング方
向とトラッキング方向とに直交する方向に偏向する第一
固定偏向手段を設け、この第一固定偏向手段から入射す
る光束をフォーカシング方向に偏向して前記対物レンズ
を介して前記光ディスクに入射させる第二固定偏向手段
を設け、前記第一可動偏向手段と前記第二可動偏向手段
とを前記対物レンズと一体に移動させる移動連動機構を
設け、前記発光素子と前記第一可動偏向手段との間の光
路上に光束に所定の光学処理を実行する光束変換手段を
設けた。従って、固定光学系がトラッキング方向に出射
する光束は、光束変換手段により所定の光学処理が実行
されてから第一可動偏向手段に入射する。この第一可動
偏向手段によりフォーカシング方向とトラッキング方向
とに直交する方向に偏向された光束は、第二可動偏向手
段によりトラッキング方向に偏向され、第一固定偏向手
段によりフォーカシング方向とトラッキング方向とに直
交する方向に偏向され、第二固定偏向手段によりフォー
カシング方向に偏向されてから対物レンズにより収束さ
れて光ディスクに結像される。この時、移動連動機構に
より対物レンズと一体に移動されるので、対物レンズの
トラッキング移動による光束の光軸ズレが発生せず、対
物レンズの光軸ズレが光束変換手段の光学処理に影響す
ることもない。
【0023】請求項5記載の発明の光学ヘッド装置は、
光ディスクに対向する対物レンズをトラッキング方向と
略平行に移動するよう回動自在に支持し、発光素子と受
光素子とを有する固定光学系を固定的に配置し、この固
定光学系の出射光を前記対物レンズにより収束して光デ
ィスクに入射させ、この光ディスクの反射光を前記対物
レンズを介して前記固定光学系に入射させ、この固定光
学系が検出するトラッキングエラーに対応して前記対物
レンズをトラッキング方向に位置制御する光学ヘッド装
置において、前記固定光学系からフォーカシング方向と
トラッキング方向とに直交する方向に入射する光束を平
行な偶数の透過面に順次透過させる可動偏向手段を設
け、この可動偏向手段から入射する光束をフォーカシン
グ方向に偏向して前記対物レンズを介して前記光ディス
クに入射させる固定偏向手段を設け、前記可動偏向手段
を前記対物レンズと一体に移動させる移動連動機構を設
け、前記発光素子と前記可動偏向手段との間の光路上に
光束に所定の光学処理を実行する光束変換手段を設け
た。従って、固定光学系がトラッキング方向に出射する
光束は、光束変換手段により所定の光学処理が実行され
てから可動偏向手段に入射する。この可動偏向手段の平
行な偶数の透過面に順次透過された光束は、固定偏向手
段によりフォーカシング方向に偏向されてから対物レン
ズにより収束されて光ディスクに結像される。この時、
移動連動機構により可動偏向手段が対物レンズと一体に
移動されるので、対物レンズのトラッキング移動による
光束の光軸ズレが発生せず、対物レンズの光軸ズレが光
束変換手段の光学処理に影響することもない。
【0024】請求項6記載の発明の光学ヘッド装置は、
光ディスクに対向する対物レンズをトラッキング方向と
略平行に移動するよう回動自在に支持し、発光素子と受
光素子とを有する固定光学系を固定的に配置し、この固
定光学系の出射光を前記対物レンズにより収束して光デ
ィスクに入射させ、この光ディスクの反射光を前記対物
レンズを介して前記固定光学系に入射させ、この固定光
学系が検出するトラッキングエラーに対応して前記対物
レンズをトラッキング方向に位置制御する光学ヘッド装
置において、前記固定光学系からフォーカシング方向と
トラッキング方向とに直交する方向に入射する光束をフ
ォーカシング方向に偏向する第一可動偏向手段を設け、
この第一可動偏向手段から入射する光束をフォーカシン
グ方向とトラッキング方向とに直交する方向に偏向する
固定偏向手段を設け、この固定偏向手段から入射する光
束をフォーカシング方向に偏向して前記対物レンズを介
して前記光ディスクに入射させる第二可動偏向手段を設
け、前記第一可動偏向手段と前記第二可動偏向手段とを
前記対物レンズと一体に移動させる移動連動機構を設
け、前記発光素子と前記第一可動偏向手段との間の光路
上に光束に所定の光学処理を実行する光束変換手段を設
けた。従って、固定光学系がトラッキング方向に出射す
る光束は、光束変換手段により所定の光学処理が実行さ
れてから第一可動偏向手段に入射する。この第一可動偏
向手段によりフォーカシング方向に偏向された光束は、
固定偏向手段によりフォーカシング方向とトラッキング
方向とに直交する方向に偏向され、第二可動偏向手段に
よりフォーカシング方向に偏向されてから対物レンズに
より収束されて光ディスクに結像される。この時、移動
連動機構により第一可動偏向手段と第二可動偏向手段と
が対物レンズと一体に移動されるので、対物レンズのト
ラッキング移動による光束の光軸ズレが発生せず、対物
レンズの光軸ズレが光束変換手段の光学処理に影響する
こともない。
【0025】請求項7記載の発明は、請求項1ないし6
の何れか一記載の光学ヘッド装置であって、光束変換手
段は、光学処理として光束の外形を制限するアパーチャ
を有する。従って、このアパーチャにより収差が多大な
光束の外周部が遮光されるので、この光束変換手段の光
学処理により対物レンズの実効NAが縮小され、例え
ば、DVD用に最適化された光束でCDを記録再生する
ようなことができる。このとき、フォーカシング制御等
を実行しても対物レンズに光軸ズレが発生しないので、
上述した光束変換手段による光学処理は常時良好に実行
される。なお、ここで云う記録再生は、情報の記録と再
生との少なくとも一方を実行することを意味する。
【0026】請求項8記載の発明は、請求項1ないし6
の何れか一記載の光学ヘッド装置であって、光束変換手
段は、光学処理として光束の収束発散の状態を変換する
補正レンズを有する。従って、この補正レンズにより光
束の収束発散の状態が変換されるので、例えば、DVD
用に最適化された光束でCDを記録再生するようなこと
ができる。このとき、フォーカシング制御等を実行して
も対物レンズに光軸ズレが発生しないので、上述した光
束変換手段による光学処理は常時良好に実行される。
【0027】請求項9記載の発明は、請求項1ないし6
の何れか一記載の光学ヘッド装置であって、光束変換手
段は、光学処理として光束の中心部を遮光する遮光部材
を有する。従って、この遮光部材により中心部が遮光さ
れた光束が対物レンズにより収束されるので、その結像
スポットが縮小されることになり、例えば、CD用に最
適化された光束でDVDを記録再生するようなことがで
きる。このとき、フォーカシング制御等を実行しても対
物レンズに光軸ズレが発生しないので、上述した光束変
換手段による光学処理は常時良好に実行される。
【0028】請求項10記載の発明は、請求項1ないし
9の何れか一記載の光学ヘッド装置であって、光束変換
手段の動作状態を切り換える状態切換手段を設けた。従
って、光束変換手段による光学処理の動作状態が状態切
換手段により切り換えられるので、例えば、CDとDV
Dとの両方に記録再生を実行するようなことができる。
【0029】請求項11記載の発明は、請求項10記載
の光学ヘッド装置であって、状態切換手段は、光束変換
手段を移動自在に支持して光路上に出没させる。従っ
て、光束変換手段による光学処理の有無が状態切換手段
により切り換えられるので、例えば、CDとDVDとの
両方に記録再生を実行するようなことができる。
【0030】請求項12記載の発明は、請求項7または
9記載の光学ヘッド装置であって、光束変換手段の動作
状態を切り換える状態切換手段を設け、前記光束変換手
段は、遮光状態と透過状態とに可変自在な光学素子を有
し、前記状態切換手段は、前記光学素子を遮光状態と透
過状態とに切り換える。従って、状態切換手段が光束変
換手段の光学素子を遮光状態と透過状態とに切り換える
ので、例えば、CDとDVDとの両方に記録再生を実行
するようなことができる。なお、光学素子は、遮光状態
と透過状態とが切換自在なもので、遮光状態でアパーチ
ャや遮光部材を形成できるものであれば良く、例えば、
LCD(Liquid Crystal Display)やECD(Electro Chr
omic Display)である。
【0031】請求項13記載の発明は、光ディスクに対
向する対物レンズをトラッキング方向と平行に移動自在
に支持し、発光素子と受光素子とを有する固定光学系を
固定的に配置し、この固定光学系の出射光を前記対物レ
ンズにより収束して光ディスクに入射させ、この光ディ
スクの反射光を前記対物レンズを介して前記固定光学系
に入射させ、この固定光学系の受光素子が検出するトラ
ッキングエラーに対応して前記対物レンズをトラッキン
グ方向に位置制御する光学ヘッド装置において、前記固
定光学系からトラッキング方向に入射する光束をフォー
カシング方向とトラッキング方向とに直交する方向に偏
向する可動偏向手段を設け、この可動偏向手段から入射
する光束をフォーカシング方向に偏向して前記対物レン
ズを介して前記光ディスクに入射させる固定偏向手段を
設け、前記可動偏向手段を前記対物レンズと一体に移動
させる移動連動機構を設け、前記固定光学系の受光素子
が入射する光束の全体を検出する第一状態と中心部のみ
を検出する第二状態とを切り換える状態切換手段を設け
た。従って、固定光学系からトラッキング方向に出射さ
れる光束は、可動偏向手段によりフォーカシング方向と
トラッキング方向とに直交する方向に偏向され、固定偏
向手段によりフォーカシング方向に偏向されてから対物
レンズにより収束されて光ディスクに結像される。この
時、移動連動機構により可動偏向手段が対物レンズと一
体に移動されるので、対物レンズのトラッキング移動に
よる光束の光軸ズレが発生しない。このように光軸ズレ
が発生しない光束が固定光学系の受光素子に検出される
際、この受光素子の受光状態が状態切換手段により第一
状態と第二状態とに切り換えられる。第二状態では、光
束の収差が微少な中心部のみ検出されるので、例えば、
DVD用に最適化された光束を第一状態で検出し、CD
の記録再生時には第二状態で光束を検出するようなこと
ができる。このとき、フォーカシング制御等を実行して
も対物レンズに光軸ズレが発生しないので、第二状態の
受光素子による光束の中心部の検出が常時良好に実行さ
れる。
【0032】請求項14記載の発明は、光ディスクに対
向する対物レンズをトラッキング方向と略平行に移動す
るよう回動自在に支持し、発光素子と受光素子とを有す
る固定光学系を固定的に配置し、この固定光学系の出射
光を前記対物レンズにより収束して光ディスクに入射さ
せ、この光ディスクの反射光を前記対物レンズを介して
前記固定光学系に入射させ、この固定光学系の受光素子
が検出するトラッキングエラーに対応して前記対物レン
ズをトラッキング方向に位置制御する光学ヘッド装置に
おいて、前記固定光学系から入射する光束を偶数回だけ
偏向する可動偏向手段を設け、この可動偏向手段から入
射する光束をフォーカシング方向に偏向して前記対物レ
ンズを介して前記光ディスクに入射させる固定偏向手段
を設け、前記可動偏向手段を前記対物レンズと一体に移
動させる移動連動機構を設け、前記固定光学系の受光素
子が入射する光束の全体を検出する第一状態と中心部の
みを検出する第二状態とを切り換える状態切換手段を設
けた。従って、固定光学系から出射される光束は、可動
偏向手段により偶数回だけ偏向され、固定偏向手段によ
りフォーカシング方向に偏向されてから対物レンズによ
り収束されて光ディスクに結像される。この時、移動連
動機構により可動偏向手段が対物レンズと一体に移動さ
れるので、対物レンズのトラッキング移動による光束の
光軸ズレが発生しない。このように光軸ズレが発生しな
い光束が固定光学系の受光素子に検出される際、この受
光素子の受光状態が状態切換手段により第一状態と第二
状態とに切り換えられる。第二状態では、光束の収差が
微少な中心部のみ検出されるので、例えば、DVD用に
最適化された光束を第一状態で検出し、CDの記録再生
時には第二状態で光束を検出するようなことができる。
このとき、フォーカシング制御等を実行しても対物レン
ズに光軸ズレが発生しないので、第二状態の受光素子に
よる光束の中心部の検出が常時良好に実行される。
【0033】請求項15記載の発明は、光ディスクに対
向する対物レンズをトラッキング方向と略平行に移動す
るよう回動自在に支持し、発光素子と受光素子とを有す
る固定光学系を固定的に配置し、この固定光学系の出射
光を前記対物レンズにより収束して光ディスクに入射さ
せ、この光ディスクの反射光を前記対物レンズを介して
前記固定光学系に入射させ、この固定光学系の受光素子
が検出するトラッキングエラーに対応して前記対物レン
ズをトラッキング方向に位置制御する光学ヘッド装置に
おいて、前記固定光学系からフォーカシング方向とトラ
ッキング方向とに直交する方向に入射する光束をトラッ
キング方向に偏向する第一可動偏向手段を設け、この第
一可動偏向手段から入射する光束をフォーカシング方向
とトラッキング方向とに直交する方向に偏向する第二可
動偏向手段を設け、この第二可動偏向手段から入射する
光束をフォーカシング方向に偏向して前記対物レンズを
介して前記光ディスクに入射させる固定偏向手段を設
け、前記第一可動偏向手段と前記第二可動偏向手段とを
前記対物レンズと一体に移動させる移動連動機構を設
け、前記固定光学系の受光素子が入射する光束の全体を
検出する第一状態と中心部のみを検出する第二状態とを
切り換える状態切換手段を設けた。従って、固定光学系
がフォーカシング方向とトラッキング方向とに直交する
方向に出射する光束は、第一可動偏向手段によりトラッ
キング方向に偏向されて第二可動偏向手段に入射する。
この第二可動偏向手段によりフォーカシング方向とトラ
ッキング方向とに直交する方向に偏向された光束は、固
定偏向手段によりフォーカシング方向に偏向されてから
対物レンズにより収束されて光ディスクに結像される。
この時、移動連動機構により対物レンズと一体に移動さ
れるので、対物レンズのトラッキング移動による光束の
光軸ズレが発生しない。このように光軸ズレが発生しな
い光束が固定光学系の受光素子に検出される際、この受
光素子の受光状態が状態切換手段により第一状態と第二
状態とに切り換えられる。第二状態では、光束の収差が
微少な中心部のみ検出されるので、例えば、DVD用に
最適化された光束を第一状態で検出し、CDの記録再生
時には第二状態で光束を検出するようなことができる。
このとき、フォーカシング制御等を実行しても対物レン
ズに光軸ズレが発生しないので、第二状態の受光素子に
よる光束の中心部の検出が常時良好に実行される。
【0034】請求項16記載の発明は、光ディスクに対
向する対物レンズをトラッキング方向と略平行に移動す
るよう回動自在に支持し、発光素子と受光素子とを有す
る固定光学系を固定的に配置し、この固定光学系の出射
光を前記対物レンズにより収束して光ディスクに入射さ
せ、この光ディスクの反射光を前記対物レンズを介して
前記固定光学系に入射させ、この固定光学系の受光素子
が検出するトラッキングエラーに対応して前記対物レン
ズをトラッキング方向に位置制御する光学ヘッド装置に
おいて、前記固定光学系からトラッキング方向に入射す
る光束をフォーカシング方向とトラッキング方向とに直
交する方向に偏向する第一可動偏向手段を設け、この第
一可動偏向手段から入射する光束をトラッキング方向に
偏向する第二可動偏向手段を設け、この第二可動偏向手
段から入射する光束をフォーカシング方向とトラッキン
グ方向とに直交する方向に偏向する第一固定偏向手段を
設け、この第一固定偏向手段から入射する光束をフォー
カシング方向に偏向して前記対物レンズを介して前記光
ディスクに入射させる第二固定偏向手段を設け、前記第
一可動偏向手段と前記第二可動偏向手段とを前記対物レ
ンズと一体に移動させる移動連動機構を設け、前記固定
光学系の受光素子が入射する光束の全体を検出する第一
状態と中心部のみを検出する第二状態とを切り換える状
態切換手段を設けた。従って、固定光学系がトラッキン
グ方向に出射する光束は、第一可動偏向手段によりフォ
ーカシング方向とトラッキング方向とに直交する方向に
偏向されて第二可動偏向手段に入射する。この第二可動
偏向手段によりトラッキング方向に偏向された光束は、
第一固定偏向手段によりフォーカシング方向とトラッキ
ング方向とに直交する方向に偏向され、第二固定偏向手
段によりフォーカシング方向に偏向されてから対物レン
ズにより収束されて光ディスクに結像される。この時、
移動連動機構により対物レンズと一体に移動されるの
で、対物レンズのトラッキング移動による光束の光軸ズ
レが発生しない。このように光軸ズレが発生しない光束
が固定光学系の受光素子に検出される際、この受光素子
の受光状態が状態切換手段により第一状態と第二状態と
に切り換えられる。第二状態では、光束の収差が微少な
中心部のみ検出されるので、例えば、DVD用に最適化
された光束を第一状態で検出し、CDの記録再生時には
第二状態で光束を検出するようなことができる。このと
き、フォーカシング制御等を実行しても対物レンズに光
軸ズレが発生しないので、第二状態の受光素子による光
束の中心部の検出が常時良好に実行される。
【0035】請求項17記載の発明は、光ディスクに対
向する対物レンズをトラッキング方向と略平行に移動す
るよう回動自在に支持し、発光素子と受光素子とを有す
る固定光学系を固定的に配置し、この固定光学系の出射
光を前記対物レンズにより収束して光ディスクに入射さ
せ、この光ディスクの反射光を前記対物レンズを介して
前記固定光学系に入射させ、この固定光学系の受光素子
が検出するトラッキングエラーに対応して前記対物レン
ズをトラッキング方向に位置制御する光学ヘッド装置に
おいて、前記固定光学系からフォーカシング方向とトラ
ッキング方向とに直交する方向に入射する光束を平行な
偶数の透過面に順次透過させる可動偏向手段を設け、こ
の可動偏向手段から入射する光束をフォーカシング方向
に偏向して前記対物レンズを介して前記光ディスクに入
射させる固定偏向手段を設け、前記可動偏向手段を前記
対物レンズと一体に移動させる移動連動機構を設け、前
記固定光学系の受光素子が入射する光束の全体を検出す
る第一状態と中心部のみを検出する第二状態とを切り換
える状態切換手段を設けた。従って、固定光学系がフォ
ーカシング方向とトラッキング方向とに直交する方向に
出射する光束が可動偏向手段の平行な偶数の透過面に順
次透過され、この光束が固定偏向手段によりフォーカシ
ング方向に偏向されてから対物レンズにより収束されて
光ディスクに結像される。この時、移動連動機構により
可動偏向手段が対物レンズと一体に移動されるので、対
物レンズのトラッキング移動による光束の光軸ズレが発
生しない。このように光軸ズレが発生しない光束が固定
光学系の受光素子に検出される際、この受光素子の受光
状態が状態切換手段により第一状態と第二状態とに切り
換えられる。第二状態では、光束の収差が微少な中心部
のみ検出されるので、例えば、DVD用に最適化された
光束を第一状態で検出し、CDの記録再生時には第二状
態で光束を検出するようなことができる。このとき、フ
ォーカシング制御等を実行しても対物レンズに光軸ズレ
が発生しないので、第二状態の受光素子による光束の中
心部の検出が常時良好に実行される。
【0036】請求項18記載の発明は、光ディスクに対
向する対物レンズをトラッキング方向と略平行に移動す
るよう回動自在に支持し、発光素子と受光素子とを有す
る固定光学系を固定的に配置し、この固定光学系の出射
光を前記対物レンズにより収束して光ディスクに入射さ
せ、この光ディスクの反射光を前記対物レンズを介して
前記固定光学系に入射させ、この固定光学系の受光素子
が検出するトラッキングエラーに対応して前記対物レン
ズをトラッキング方向に位置制御する光学ヘッド装置に
おいて、前記固定光学系からフォーカシング方向とトラ
ッキング方向とに直交する方向に入射する光束をフォー
カシング方向に偏向する第一可動偏向手段を設け、この
第一可動偏向手段から入射する光束をフォーカシング方
向とトラッキング方向とに直交する方向に偏向する固定
偏向手段を設け、この固定偏向手段から入射する光束を
フォーカシング方向に偏向して前記対物レンズを介して
前記光ディスクに入射させる第二可動偏向手段を設け、
前記第一可動偏向手段と前記第二可動偏向手段とを前記
対物レンズと一体に移動させる移動連動機構を設け、前
記固定光学系の受光素子が入射する光束の全体を検出す
る第一状態と中心部のみを検出する第二状態とを切り換
える状態切換手段を設けた。従って、固定光学系がフォ
ーカシング方向とトラッキング方向とに直交する方向に
出射する光束が第一可動偏向手段によりフォーカシング
方向に偏向され、この光束が固定偏向手段によりフォー
カシング方向とトラッキング方向とに直交する方向に偏
向され、この光束が第二可動偏向手段によりフォーカシ
ング方向に偏向されてから対物レンズにより収束されて
光ディスクに結像される。この時、移動連動機構により
第一可動偏向手段と第二可動偏向手段とが対物レンズと
一体に移動されるので、対物レンズのトラッキング移動
による光束の光軸ズレが発生しない。このように光軸ズ
レが発生しない光束が固定光学系の受光素子に検出され
る際、この受光素子の受光状態が状態切換手段により第
一状態と第二状態とに切り換えられる。第二状態では、
光束の収差が微少な中心部のみ検出されるので、例え
ば、DVD用に最適化された光束を第一状態で検出し、
CDの記録再生時には第二状態で光束を検出するような
ことができる。このとき、フォーカシング制御等を実行
しても対物レンズに光軸ズレが発生しないので、第二状
態の受光素子による光束の中心部の検出が常時良好に実
行される。
【0037】
【発明の実施の形態】本発明の実施の第一の形態を図1
ないし図4を参考に以下に説明する。なお、本実施の形
態の光学ヘッド装置に関し、前述した一従来例の光学ヘ
ッド装置1と同一の部分は、同一の名称および符号を用
いて詳細な説明は省略する。
【0038】まず、本実施の形態の光学ヘッド装置11
では、図1に示すように、固定光学系12の光束の出入
口の位置に、光束変換手段であるアパーチャ13が設け
られている。このアパーチャ13は、丸穴14が形成さ
れた平板15からなり、図2に示すように、状態切換手
段であるスライド機構16により移動自在に支持されて
いる。
【0039】より詳細には、前記アパーチャ13の一端
にはスライダ17が設けられており、このスライダ17
は、光束を横切る方向のシャフト18により移動自在に
支持されている。前記アパーチャ13のスライダ17に
は駆動コイル19が装着されており、この駆動コイル1
9には、固定的に配置された駆動マグネット20が対向
しているので、前記スライド機構16は前記アパーチャ
13を光路上に出没自在に支持している。
【0040】そして、図3に示すように、前記固定光学
系12は光束をトラッキング方向に出射するよう配置さ
れており、この光軸上に可動偏向手段である可動ミラー
22が変位自在に配置されている。この可動ミラー22
は、前記固定光学系12から入射する光束をジッタ方向
に偏向するので、この光軸上に固定偏向手段である固定
ミラー23が固定的に配置されている。この固定ミラー
23は、前記可動ミラー22から入射する光束をフォー
カシング方向に偏向するので、この光軸上に対物レンズ
6が変位自在に配置されている。
【0041】より詳細には、図4に示すように、前記固
定ミラー23や前記固定光学系12が固定されたヘッド
ベース(図示せず)にレンズ支持部24が設けられてお
り、このレンズ支持部24には、レンズホルダ25が四
本のスプリングシャフト26により支持されている。こ
れらのスプリングシャフト26は各々が湾曲自在である
ため、前記レンズホルダ25は、フォーカシング方向と
トラッキング方向とに平行に移動自在である。このレン
ズホルダ25の上部には前記対物レンズ6が装着されて
おり、前記レンズホルダ25の下部には前記可動ミラー
22が一体に形成されているので、ここに前記可動ミラ
ー22を前記対物レンズ6と一体に移動させる移動連動
機構27が形成されている。
【0042】この移動連動機構27には、駆動コイルや
マグネットにより前記レンズホルダ25をトラッキング
方向とフォーカシング方向とに変位させるホルダ駆動装
置が設けられており、このホルダ駆動装置には駆動制御
回路が接続されている。また、前記固定光学系12の受
光素子8には、トラッキングエラーとフォーカシングエ
ラーとを検出するエラー検出回路が接続されており、こ
のエラー検出回路が前記駆動制御回路に接続されてい
る。
【0043】このような構成において、本実施の形態の
光学ヘッド装置11は、スライド機構16によりアパー
チャ13を光路上に出没させることにより、光ディスク
10として基板の板厚が相違するCDとDVDとの両方
に情報の記録再生を実行する。つまり、本実施の形態の
光学ヘッド装置11は、アパーチャ13が光路上に位置
しない状態でDVDに情報の記録再生を実行できるよう
形成されており、CDに情報の記録再生を実行する場合
のみアパーチャ13を光路上に位置させる。
【0044】例えば、DVDに情報の記録再生を実行す
る場合には、スライド機構16によりアパーチャ13を
光路上から退避させる。このような状態で固定光学系1
2からトラッキング方向に出射される光束が、可動ミラ
ー22によりジッタ方向に偏向される。この可動ミラー
22によりジッタ方向に偏向された光束が、固定ミラー
23によりフォーカシング方向に偏向され、対物レンズ
6により収束されて光ディスク10のトラックに結像さ
れる。
【0045】このとき、本実施の形態の光学ヘッド装置
11は、その光学特性がDVD用に最適化されているの
で、光ディスク10であるDVDのトラックに最適なス
ポットが良好に結像される。そして、この光ディスク1
0によりフォーカシング方向に反射された光束は、対物
レンズ6により収束され、固定ミラー23によりジッタ
方向に偏向される。この固定ミラー23によりジッタ方
向に偏向された光束が、可動ミラー22によりトラッキ
ング方向に偏向され、固定光学系12の受光素子8によ
り読み取られる。
【0046】この読取結果からトラッキングエラーが検
出されるので、このトラッキングエラーに対応してレン
ズホルダ25がトラッキング方向に位置制御される。こ
のことにより、このレンズホルダ25に装着された対物
レンズ6が光ディスク10のトラックに追従するので、
このトラックに記録された情報が読み取られる。
【0047】また、CDに情報の記録再生を実行する場
合には、スライド機構16によりアパーチャ13を光路
上に位置させ、収差が多大な光束の外周部を遮蔽する。
このように内周部のみ抽出された細径の光束が固定光学
系12から出射されるので、対物レンズ6の実効NAが
縮小されることになり、板厚がDVDの二倍のCDのト
ラックに適正なスポットが結像される。
【0048】本実施の形態の光学ヘッド装置11では、
上述のようにトラッキング制御のために対物レンズ6が
トラッキング方向に移動すると、この対物レンズ6は固
定ミラー23から入射する光束の光軸に対してトラッキ
ング方向に移動することになるが、この対物レンズ6と
一体に可動ミラー22もトラッキング方向に平行移動す
るので、この可動ミラー22から固定ミラー23に入射
する光束も対物レンズ6と同一にトラッキング方向に平
行移動することになり、対物レンズ6に光軸ズレが発生
しない。
【0049】このため、本実施の形態の光学ヘッド装置
11では、トラッキングエラーをプッシュプル方式で検
出する場合でも、この検出信号にDCオフセットが発生
することがないので、トラッキング制御を良好な精度で
実行できる。さらに、レーザ光の強度分布に起因して光
ディスク10に照射される光束の光量が変動することが
なく、固定光学系12が検出する光束の光量も変動しな
いので、光ディスク10に対する情報の記録や再生を高
精度に実行することができる。しかも、対物レンズ6と
可動ミラー22とがレンズホルダ25に設けられて一体
に移動するので、対物レンズ6が可動ミラー22に対し
て共振することもない。
【0050】また、本実施の形態の光学ヘッド装置11
では、上述のようにアパーチャ13を光路上に出没自在
に配置するので、光ディスク10として基板の板厚が相
違するCDとDVDとの両方に情報の記録再生を実行す
ることができる。このようなアパーチャ13による光学
処理は、前述のように対物レンズ6に光軸ズレが発生す
ると性能が極度に低下するが、本実施の形態の光学ヘッ
ド装置11では、上述のように対物レンズ6に光軸ズレ
が発生しないので、アパーチャ13による光学処理が常
時良好に実行される。
【0051】つまり、本実施の形態の光学ヘッド装置1
1は、DVDとCDのように基板の板厚が相違する二種
類の光ディスク10に対し、情報の記録再生を常時良好
に実行することができる。しかも、これを実現するため
に設けたアパーチャ13やスライド機構16は固定光学
系12に配置されており、トラッキング制御やフォーカ
シング制御のために対物レンズ6とともに移動する必要
がないので、光学ヘッド装置11は各種制御の応答性が
良好で省電力である。
【0052】なお、上述のようなレンズホルダ25のト
ラッキング方向の移動は、光ディスク10の回転による
トラックの微少な変位に対物レンズ6を追従させるトラ
ッキング動作であり、光ディスク10のトラック間を移
動するシーク動作では、光学ヘッド装置11の全体がヘ
ッド搬送機構(図示せず)によりトラッキング方向に搬
送される。
【0053】また、本実施の形態の光学ヘッド装置11
では、対物レンズ6と可動ミラー22とを有するレンズ
ホルダ25をトラッキング方向とフォーカシング方向と
に移動自在に支持することを例示したが、本発明は上記
方式に限定されるものではなく、例えば、レンズホルダ
をトラッキング方向のみに移動自在に支持し、このレン
ズホルダに対物レンズをフォーカシング方向に移動自在
に装着することも可能である。
【0054】さらに、本実施の形態の光学ヘッド装置1
1では、対物レンズ6が装着されるレンズホルダ25に
可動ミラー22が一体に形成されているので、移動連動
機構27の構造が単純で生産性向上や小型軽量化が容易
であり、可動部分の質量を軽減して応答性を向上させる
こともできる。例えば、レンズホルダ25を金属により
製作する場合、その一面を精密に研磨することにより可
動ミラー22を形成することができる。しかし、本発明
は上記方式に限定されるものではなく、可動偏向手段と
なる可動ミラーを一個の部品として形成し、これと対物
レンズとを専用の移動連動機構で支持すること(図示せ
ず)等も可能である。
【0055】なお、本発明は上記形態に限定されるもの
ではなく、各種の変形を許容する。例えば、本実施の形
態の光学ヘッド装置11では、光束変換手段であるアパ
ーチャ13を固定光学系12の光束の出入口の位置に配
置しているが、これは発光素子である半導体レーザ2と
可動偏向手段である可動ミラー22との間の光路上に位
置すれば良く、各種の配置が可能である。
【0056】また、ここではアパーチャ13をスライド
機構16で光路上に出没自在に支持することにより、一
個の光学ヘッド装置11でCDとDVDのように基板の
板厚が相違する二種類の光ディスク10に情報の記録再
生を実行することを例示した。しかし、アパーチャ13
を設けないDVD専用の光学ヘッド装置を製作し、必要
に応じてアパーチャ13を装着することによりCD専用
の光学ヘッド装置を製作するようなことも可能である。
【0057】さらに、本実施の形態の光学ヘッド装置1
1では、光束変換手段としてアパーチャ13を設けるこ
とを例示したが、図5に示す光学ヘッド装置31のよう
に、光束変換手段として補正レンズ32を固定光学系3
3に設けることも可能である。この補正レンズ32は、
例えば、光束の収束発散の状態を変換するものであれば
良く、具体的には、DVD用に最適化された光束を発散
させてCD用に最適化する凹レンズが利用できる。
【0058】この光学ヘッド装置31でも、補正レンズ
32をスライド機構16により光路上に出没させて光学
特性を切り換えることができるので、DVDとCDのよ
うに基板の板厚が相違する二種類の光ディスク10に情
報の記録再生を良好に実行することができる。そして、
このような補正レンズ32の光学処理も対物レンズ6に
光軸ズレが発生すると阻害されるが、この対物レンズ6
の光軸ズレが構造的に発生しないので、補正レンズ32
による光学処理が常時良好に実行される。
【0059】さらに、図6に示す光学ヘッド装置41の
ように、光束変換手段として遮光部材42を固定光学系
43に設けることも可能である。この遮光部材42は、
光学処理として光束の中心部を遮光するもので、例え
ば、透光板の中央部の塗装などとして形成することがで
きる。
【0060】このような遮光部材42により光束の中心
部が遮光されると、その結像スポットが縮小されるの
で、CD用に最適化された光束をDVD用に最適化する
ようなことができる。つまり、この光学ヘッド装置41
でも、遮光部材42をスライド機構16により光路上に
出没させて光学特性を切り換えることができるので、D
VDとCDのように基板の板厚が相違する二種類の光デ
ィスク10に情報の記録再生を良好に実行することがで
きる。そして、このような遮光部材42による光学処理
も対物レンズ6に光軸ズレが発生すると阻害されるが、
この対物レンズ6の光軸ズレが構造的に発生しないの
で、遮光部材42による光学処理が常時良好に実行され
る。
【0061】なお、前述した光学ヘッド装置11,41
では、光束をCD用とDVD用とに切り換えるため、光
束変換手段であるアパーチャ13や遮光部材42を、状
態切換手段であるスライド機構16により光路上に出没
させることを例示した。しかし、このようなアパーチャ
13や遮光部材42を、遮光状態と透過状態とに可変自
在なLCD等の光学素子により形成し、その遮光状態と
透過状態とを状態切換手段となる制御回路(図示せず)
により切り換えることも可能である。
【0062】さらに、図7および図8に示す光学ヘッド
装置51のように、固定光学系52の受光素子53の検
出領域を中心部54と外周部55とに分割し、入射する
光束の全体を受光素子53の中心部54と外周部55と
で検出する第一状態と、光束の中心部のみを受光素子5
3の中心部54で検出する第二状態とを、状態切換手段
となる検出回路(図示せず)により切り換えることも可
能である。
【0063】このような光学ヘッド装置51では、受光
素子53が第二状態に切り換えられると、光束の収差が
微少な中心部のみ検出される。このため、DVD用に最
適化された光束を第一状態で検出し、CDの記録再生時
には第二状態で光束を検出するようなことができる。そ
して、このように第二状態で受光素子53が光束の中心
部のみを検出することも、対物レンズ6に光軸ズレが発
生すると阻害されるが、この対物レンズ6の光軸ズレが
構造的に発生しないので、受光素子53は第二状態での
光束の中心部の検出を常時良好に実行することができ
る。
【0064】なお、ここでは上述のような状態切換のた
めに受光素子53の検出領域を分割しておくことを例示
したが、これは受光素子8に入射する光束の外周部を直
前で遮蔽するようなことでも実現可能である。
【0065】本発明の実施の第二の形態を図9ないし図
13に基づいて以下に説明する。なお、この実施の第二
の形態の光学ヘッド装置61に関し、実施の第一の形態
として上述した光学ヘッド装置11と同一の部分は、同
一の名称および符号を用いて詳細な説明は省略する。
【0066】まず、本実施の形態の光学ヘッド装置61
では、図9および図10に示すように、固定光学系12
にジッタ方向から対向する位置に、第一可動偏向手段で
ある第一可動ミラー62が位置しており、この第一可動
ミラーにトラッキング方向から対向する位置に、第二可
動偏向手段である第二可動ミラー63が位置している。
これらの可動ミラー62,63は直角に対向しており、
この第二可動ミラー63はジッタ方向から固定ミラー2
3に対向している。つまり、前記第一・第二可動ミラー
62,63は、固定光学系12から入射する光束を二回
の反射で固定ミラー23に向けて偏向するので、ここに
光束を偶数回だけ偏向する可動偏向手段が形成されてい
る。
【0067】また、図11に示すように、ヘッドベース
(図示せず)にはフォーカシング方向に湾曲自在な一対
の板バネ64が装着されており、これらの板バネ64の
先端には、レンズホルダ65がフォーカシング方向に連
通した一対のトーションバー66により回動自在に支持
されている。前記板バネ64と前記レンズホルダ65と
はジッタ方向に突出しているので、このレンズホルダ6
5の先端部に装着された対物レンズ6は、フォーカシン
グ方向と平行に移動自在に支持されると共に、トラッキ
ング方向と略平行に移動するよう回動自在に支持されて
いる。
【0068】前記レンズホルダ65の上部には前記対物
レンズ6が装着されており、前記レンズホルダ65の下
部には前記第一・第二可動ミラー62,63が一体に形
成されている。ここに前記第一・第二可動ミラー62,
63を前記対物レンズ6と一体に移動させる移動連動機
構67が形成されている。
【0069】本実施の形態の光学ヘッド装置61は、図
9に示すように、前記レンズホルダ65の回動中心であ
る軸Oと、前記第二可動ミラー63の光束が入射する位
置であるQ点との、ジッタ方向の距離をA、軸Oと前記
第一可動ミラー62の光束が入射する位置であるP点と
の、トラッキング方向の距離をB、軸Oと前記対物レン
ズ6の光軸中心とのジッタ方向の距離をR、とすると、 R=2A−B を満足するよう形成されている。なお、ここでは前記第
一・第二可動ミラー62,63の各々がトラッキング方
向とジッタ方向とに対して45°に傾斜しているので、回
動中心の軸Oと前記第一・第二可動ミラー62,63の
交点Cとのジッタ方向の距離をA′とするとA′=A−
B/2となり、R=2A′も成立している。
【0070】このような構成において、本実施の形態の
光学ヘッド装置61では、固定光学系12からジッタ方
向に出射される光束が、第一可動ミラー62によりトラ
ッキング方向に偏向されてから第二可動ミラー63によ
りジッタ方向に偏向される。このジッタ方向の光束が、
固定ミラー23によりフォーカシング方向に偏向され、
対物レンズ6により収束されて光ディスク10のトラッ
クに入射される。
【0071】そして、この光ディスク10によりフォー
カシング方向に反射された光束が、対物レンズ6により
収束され、固定ミラー23によりジッタ方向に偏向され
る。このジッタ方向の光束が、第二可動ミラー63によ
りトラッキング方向に偏向されてから第一可動ミラー6
2によりジッタ方向に偏向され、固定光学系12により
読み取られる。
【0072】この固定光学系12の読取結果によりトラ
ッキングエラーが検出されるので、このトラッキングエ
ラーに対応してレンズホルダ65がトラッキング方向に
回動されることにより、対物レンズ6が光ディスク10
のトラックに追従されて記録情報が固定光学系12によ
り読み取られる。
【0073】本実施の形態の光学ヘッド装置61では、
上述のようにレンズホルダ65の回動により対物レンズ
6をトラッキング方向に移動させるが、この対物レンズ
6と共に第一・第二可動ミラー62,63も一体に回動
する。これら第一・第二可動ミラー62,63は光束を
二回の反射で偏向するので、レンズホルダ65が軸Oを
中心に回動しても固定ミラー23に入射する光束の角度
は変化しない。
【0074】つまり、レンズホルダ65が微少な角度θ
だけ回動すると、固定光学系12から第一・第二可動ミ
ラー62,63を介して対物レンズ6に入射する光束
は、トラッキング方向に約(2A−B)θだけ平行移動
する。同時に、対物レンズ6は、トラッキング方向に約
Rθだけ移動し、R=2A−Bであるので、対物レンズ
6は、変位した光軸上に位置することになる。つまり、
固定光学系12から対物レンズ6に入射する光束に光軸
ズレが発生せず、対物レンズ6から固定光学系12に入
射する光束にも光軸ズレが発生しない。
【0075】このことを以下に詳述する。なお、ここで
は固定光学系12の出射光が対物レンズ6に入射する過
程を例示して説明するが、これは順番を逆転すれば光デ
ィスク10の反射光が固定光学系12に入射する過程と
同一である。
【0076】まず、第一・第二可動ミラー62,63
は、初期状態ではトラッキング方向とジッタ方向とに対
して各々45°傾斜している。そこで、図9に示すよう
に、固定光学系12からジッタ方向に出射された光束が
第一可動ミラー62のP点に入射されると、ここで反射
された光束はトラッキング方向と平行に第二可動ミラー
63のQ点に入射され、ここで反射された光束はジッタ
方向と平行に固定ミラー23に入射される。
【0077】そして、軸Oを中心にレンズホルダ65が
反時計方向に微少な角度θだけ回動すると、第一・第二
可動ミラー62,63は、微少な角度θだけ回動すると
共にトラッキング方向とジッタ方向とに微少に移動す
る。第一・第二可動ミラー62,63が固定光学系12
に対してトラッキング方向に△yだけ平行移動すると、
第一・第二可動ミラー62,63により反射されて固定
ミラー23に出射される光束はトラッキング方向に2△
yだけ平行移動する。
【0078】一方、第一・第二可動ミラー62,63が
固定光学系12に対してジッタ方向に△xだけ平行移動
しても、第一・第二可動ミラー62,63により反射さ
れて固定ミラー23に出射される光束は移動しない。ま
た、第一・第二可動ミラー62,63が交点Cを中心に
角度θだけ回動しても、第一・第二可動ミラー62,6
3により反射されて固定ミラー23に出射される光束は
移動しない。
【0079】つまり、レンズホルダ65が軸Oを中心に
角度θだけ回動すると、対物レンズ6に入射する光束は
2△yだけトラッキング方向に移動する。ここでは2△
y=(2A−B)θ=2A′θなので、光束の移動の距離
は2A′θである。一方、図9に示すように、対物レン
ズ6の光軸中心は、角度θの回動によりRθだけトラッ
キング方向に移動するが、この移動の距離はRθ=2
A′θなので、これは光束の移動の距離と一致する。
【0080】すなわち、本実施の形態の光学ヘッド装置
61では、トラッキング制御のためにレンズホルダ65
が角度θだけ回動すると、固定光学系12から第一・第
二可動ミラー62,63を介して対物レンズ6に入射す
る光束の光軸が(2A−B)θだけトラッキング方向に移
動するが、この対物レンズ6も(2A−B)θだけトラッ
キング方向に移動しているので、対物レンズ6に入射す
る光束に光軸ズレが発生しない。同様に、光ディスク1
0により反射されて対物レンズ6と第一・第二可動ミラ
ー62,63とを介して固定光学系12に帰還する光束
にも光軸ズレが発生しない。
【0081】このため、本実施の形態の光学ヘッド装置
61では、レーザ光の強度分布に起因して光ディスク1
0に結像されるスポットの強度が変動することがなく、
固定光学系12が検出する光束の強度も変動しないの
で、光ディスク10に対する情報の再生や記録を高精度
に実行することができる。さらに、対物レンズ6と第一
・第二可動ミラー62,63とはレンズホルダ65に設
けられて一体に移動するので、対物レンズ6が第一・第
二可動ミラー62,63に対して共振することもない。
【0082】そして、前述した光学ヘッド装置11と同
様に、固定光学系12ではアパーチャ13を光路上に出
没させることにより、CDとDVDのように基板の板厚
が相違する二種類の光ディスク10に情報の記録再生を
実行することができる。このようなアパーチャ13によ
る光学処理は対物レンズ6に光軸ズレが発生すると阻害
されるが、本実施の形態の光学ヘッド装置61も、上述
のように構造的に対物レンズ6に光軸ズレが発生しない
ので、アパーチャ13によりDVD用の光束をCD用に
変換することが常時良好に実行される。
【0083】なお、本実施の形態の光学ヘッド装置61
では、CDとDVDのように基板の板厚が相違する二種
類の光ディスク10に情報の記録再生を実行するため、
アパーチャ13を有する固定光学系12を利用すること
を例示した。しかし、本発明は上記形態に限定されるも
のではなく、上述のような構造の光学ヘッド装置61に
対し、補正レンズ32を有する固定光学系33、遮光部
材42を有する固定光学系43、領域が切換自在な受光
素子53を有する固定光学系52、等を適用することも
可能である。
【0084】本実施の形態の光学ヘッド装置61では、
対物レンズ6と第一・第二可動ミラー62,63とを有
するレンズホルダ65をトラッキング方向とフォーカシ
ング方向とに移動自在に支持することを例示したが、本
発明は上記方式に限定されるものではなく、例えば、レ
ンズホルダをトラッキング方向のみに移動自在に支持
し、このレンズホルダに対物レンズをフォーカシング方
向に移動自在に装着することも可能である。
【0085】さらに、本実施の形態の光学ヘッド装置6
1でも、対物レンズ6が装着されるレンズホルダ65に
第一・第二可動ミラー62,63が一体に形成されてい
るので、移動連動機構67の構造が単純で生産性向上や
小型軽量化が容易であり、可動部分の質量を軽減して応
答性を向上させることもできる。例えば、レンズホルダ
65を金属により製作する場合、これに内角が直角の凹
部を精密に形成することで第一・第二可動ミラー62,
63を形成することができる。
【0086】なお、ここでは説明を簡略化するため、第
一・第二可動ミラー62,63を直角に対向させてトラ
ッキング方向とジッタ方向とに対して45°各々傾斜させ
た構造を例示したが、本発明は上記方式に限定されるも
のではなく、可動偏向手段が光束を偶数回だけ偏向する
ならば対物レンズ6の光軸ズレを防止できる。例えば、
図12に示すように、第一・第二可動ミラー62,63
がトラッキング方向とジッタ方向とに対して最初から所
定の角度に傾斜していても良く、図13に示すように、
第一・第二可動ミラー62,63の内角が直角でなくと
も良い。
【0087】図12に示すように、直角に対向する第一
・第二可動ミラー62,63がトラッキング方向とジッ
タ方向とに対して所定の角度に傾斜している場合、第一
可動ミラー62から第二可動ミラー63まで連通する光
束の方向はトラッキング方向と平行でないが、R=2
A′が成立するならば、レンズホルダ65が軸Oを中心
に角度θだけ回動すると、対物レンズ6はRθだけトラ
ッキング方向に移動し、対物レンズ6に入射する光束は
2A′θだけトラッキング方向に移動するので、光軸ズ
レは発生しない。
【0088】なお、図13に示すように、第一・第二可
動ミラー62,63の内角が直角でない場合、これに上
述のような単純な条件を定義することは困難である。例
えば、第一・第二可動ミラー62,63の内角が 105°
で、第一可動ミラー62に入射する光束と第二可動ミラ
ー63から出射される光束との延長線が回動中心の軸O
を通過し、その内角が30°の場合、R≒1.527Aの場合
に光軸ズレは発生しない。
【0089】つまり、前述のように第一・第二可動ミラ
ー62,63を直角に対向させれば、単純な構造で光軸
ズレの発生を良好に防止することができ、第一・第二可
動ミラー62,63の内角を調節すれば、対物レンズ6
と固定光学系12とのレイアウトを変更することができ
るので、これらは製品の仕様等により選択することが好
ましい。
【0090】また、ここでは対物レンズ6の光軸ズレを
防止するために可動偏向手段である第一・第二可動ミラ
ー62,63により光束を二回の反射で偏向することを
例示したが、これは反射の回数が偶数なら良く、例え
ば、四回や六回でも可能である。つまり、二回の反射は
必要にして充分な条件なので、上述した光学ヘッド装置
61は、最良の構造で光軸ズレを防止している。
【0091】さらに、ここでは可動偏向手段を第一・第
二可動ミラー62,63により形成したが、図14に示
すように、これを可動偏向手段となる一個の三角プリズ
ム151により形成することも可能である。この場合、
第一・第二可動偏向手段となる三角プリズム151の二
つの反射面152,153の相対位置を正確に管理する
ことができ、既存の部品を利用できるので、生産性を向
上させることが可能である。しかも、このような三角プ
リズム151は、固定光学系12と光ディスク10との
間を往復する光束の偏光面を90°回転させることができ
るので、固定光学系12から四分の一波長板5を省略す
ることができる。
【0092】つまり、図15に示すように、このような
三角プリズム151の内部と外部との屈折率n1,n2
がn1>n2の場合、光束の角度θが臨界角θc(sinθc
=n2/n1)を超えると、その三角プリズム151の反
射面152,153は光束を全反射する。このように反
射される光束は、入射と反射との光路を含む平面での偏
光成分と、これに直交する平面での偏光成分とに位相差
が発生する。この位相差は三角プリズム151の物性に
より変化するが、屈折率1.55〜1.56の光学ガラスにより
作成した三角プリズム151が空気中に位置する場合、
光束の角度θ=45°で位相差は約45°となる。
【0093】つまり、三角プリズム151の二つの反射
面152,153の反射により、固定光学系12から光
ディスク10に出射される光束を直線偏光から円偏光に
変換することができ、光ディスク10から固定光学系1
2に帰還する光束を円偏光から直線偏光に変換すること
ができる。このように固定光学系12に帰還した直線偏
光の光束は、固定光学系12から出射される直線偏光の
光束に対して偏光面が90°回転しているので、これは偏
光ビームスプリッタ4により分離される。
【0094】つまり、三角プリズム151により光束を
二回の反射で偏向すると共に、その偏光面を90°回転さ
せることができるので、固定光学系12から四分の一波
長板5を省略することができ、固定光学系12の部品数
を削減して小型軽量化や生産性向上やコスト削減を実現
することができる。
【0095】なお、上述のように三角プリズム151に
より光束の偏光面を良好に回転させるためには、直線偏
光の光束の入射光軸と反射光軸とを含む平面内の偏光成
分と、これに直交する平面内の偏光成分とが、等しい必
要があるので、これを満足するように固定光学系12を
光軸中心に45°回動させて配置する必要がある。また、
ここでは偏光ビームスプリッタ4により光束を高効率に
分離することを例示したが、このような光束の分離をハ
ーフミラー等のビームスプリッタにより偏光とは無関係
に実現することもできる。
【0096】つぎに、本発明の実施の第三の形態を図1
6ないし図19に基づいて以下に説明する。なお、この
実施の第三の形態の光学ヘッド装置71に関し、実施の
第二の形態として上述した光学ヘッド装置61と同一の
部分は、同一の名称および符号を用いて詳細な説明は省
略する。
【0097】まず、本実施の形態の光学ヘッド装置71
では、図16に示すように、第一固定偏向手段である第
一固定ミラー72が固定的に配置されており、これが第
二固定偏向手段である第二固定ミラー23にジッタ方向
から対向している。前記第一固定ミラー72にトラッキ
ング方向から対向する位置には、平行プリズム73が配
置されており、この平行プリズム73は移動自在に支持
されている。
【0098】この平行プリズム73は、平面形状が平行
四辺形でジッタ方向と平行に配置されているので、その
両端に形成された第一可動偏向手段である第一反射面7
4と第二可動偏向手段である第二反射面75とは、光軸
方向には45°傾斜して相互には平行に対向している。こ
のため、前記第一反射面74は固定光学系12がトラッ
キング方向から対向しており、前記第二反射面75は前
記第一固定ミラー72にトラッキング方向から対向して
いる。
【0099】図17に示すように、前記対物レンズ6と
前記平行プリズム73とは、一個のレンズホルダ76に
共通に装着されているので、ここに前記第一・第二反射
面74,75を前記対物レンズ6と一体に移動させる移
動連動機構77が形成されている。
【0100】本実施の形態の光学ヘッド装置71は、図
16に示すように、前記レンズホルダ76の回動中心で
ある軸Oと前記対物レンズ6の光軸中心とのジッタ方向
の距離をR、前記平行プリズム73の前記第一・第二反
射面74,75のジッタ方向の距離をTとすると、 R=T を満足するよう形成されている。
【0101】このような構成において、本実施の形態の
光学ヘッド装置71も、レンズホルダ76の回動により
対物レンズ6をトラッキング方向に移動させるが、この
対物レンズ6と共に平行プリズム73も一体に回動す
る。この時、レンズホルダ76が微少な角度θだけ回動
すると、固定光学系12から平行プリズム73の第一・
第二反射面74,75を介して対物レンズ6に入射する
光束は、トラッキング方向に約Tθだけ平行移動する。
同時に、対物レンズ6は、トラッキング方向に約Rθだ
け移動するが、R=Tであるので、対物レンズ6は変位
した光軸上に位置することになる。つまり、固定光学系
12から対物レンズ6に入射する光束に光軸ズレが発生
せず、対物レンズ6から固定光学系12に入射する光束
にも光軸ズレが発生しない。
【0102】このことを図18および図19に基づいて
以下に詳述する。まず、平行プリズム73の第一・第二
反射面74,75は、初期状態ではトラッキング方向と
ジッタ方向とに対して各々45°傾斜している。そこで、
図18に示すように、固定光学系12からトラッキング
方向に出射された光束が第一反射面74のP点に入射さ
れると、ここで反射された光束はジッタ方向と平行に第
二反射面75のQ点に入射され、ここで反射された光束
はトラッキング方向と平行に第一固定ミラー72に入射
される。
【0103】そして、軸Oを中心にレンズホルダ76が
回動すると、平行プリズム73も回動して第一・第二反
射面74,75の位置も移動する。しかし、平行プリズ
ム73は、平行移動しても入射光と出射光との相対的な
位置関係は変化しないので、軸Oを中心とした平行プリ
ズム73の回動は、平行プリズム73が平行移動してP
点を中心に回動したことと同一に考えることができる。
つまり、平行プリズム73が軸Oを中心に微少な角度θ
だけ回動した場合、これは平行プリズム73がP点を中
心に角度θだけ回動したことに等しい。
【0104】このように傾斜した第一反射面74のP点
で反射された光束は、通常より角度2θ傾斜するため、
この光束が第二反射面75に入射する位置Q″点は、図
19に示すように、Q点から距離t1 だけトラッキング
方向に移動している。この距離t1 は、t1≒〈PQ〉
2θ=2Tθ となる。
【0105】この時、第二反射面75は、図19に示す
ように、近似的にトラッキング方向に方向に約Tθだけ
移動しているので、Q″点はQ点から距離t2 だけジッ
タ方向に移動している。この距離t2 は、t2≒t1
〈QQ′〉=2Tθ−Tθ=Tθ となる。
【0106】一方、対物レンズ6の光軸中心は、角度θ
の回動によりRθだけトラッキング方向に移動するが、
この移動の距離はR=TなのでTθである。
【0107】つまり、本実施の形態の光学ヘッド装置7
1では、トラッキング制御のためにレンズホルダ76が
角度θだけ回動すると、固定光学系12から平行プリズ
ム73の第一・第二反射面74,75を介して対物レン
ズ6に入射する光束の光軸がTθだけトラッキング方向
に移動するが、この対物レンズ6もTθだけトラッキン
グ方向に移動しているので、対物レンズ6に入射する光
束に光軸ズレが発生しない。同様に、光ディスク10に
より反射されて対物レンズ6と平行プリズム73の第一
・第二反射面74,75とを介して固定光学系12に帰
還する光束にも光軸ズレが発生しない。
【0108】このため、本実施の形態の光学ヘッド装置
71も、レーザ光の強度分布に起因して光ディスク10
に結像されるスポットの強度が変動することがなく、固
定光学系12が検出する光束の強度も変動しないので、
光ディスク10に対する情報の再生や記録を高精度に実
行することができる。さらに、対物レンズ6と平行プリ
ズム73とはレンズホルダ76に設けられて一体に移動
するので、対物レンズ6が第一・第二反射面74,75
に対して共振することもない。
【0109】そして、本実施の形態の光学ヘッド装置7
1でも、前述した光学ヘッド装置11,61と同様に、
固定光学系12ではアパーチャ13を光路上に出没させ
ることにより、CDとDVDのように基板の板厚が相違
する二種類の光ディスク10に情報の記録再生を実行す
ることができ、このことは対物レンズ6に光軸ズレが発
生しないので常時良好に実行される。なお、本実施の形
態の光学ヘッド装置71にも、前述した固定光学系3
3,43,52等を適用することが可能である。
【0110】また、本実施の形態の光学ヘッド装置71
では、対物レンズ6のレンズホルダ76に別体の平行プ
リズム73を装着することで、その第一・第二反射面7
4,75により第一・第二可動偏向手段を実現すること
を例示したが、本発明は上記方式に限定されるものでは
なく、例えば、レンズホルダ76に装着した一対の反射
ミラーや、金属製のレンズホルダを研磨して形成した一
対の反射面でも、第一・第二可動偏向手段を実現するこ
とが可能である。
【0111】なお、本実施の形態では平行プリズム73
の屈折を考慮していないので、実際に光学ヘッド装置7
1を製作する場合には、条件の修正が必要なこともある
が、平行プリズム73の回動により光軸が平行移動する
ことに変わりはない。
【0112】なお、ここでは説明を簡略化するため、第
一・第二反射面74,75を平行に対向させてトラッキ
ング方向とジッタ方向とに対して45°各々傾斜させた構
造を例示したが、本発明は上記方式に限定されるもので
はなく、可動偏向手段が光束を偶数回だけ偏向するなら
ば対物レンズ6の光軸ズレを防止できる。例えば、第一
・第二反射面74,75が平行でなくとも良く、図20
に示すように、第一・第二反射面74,75がトラッキ
ング方向とジッタ方向とに対して最初から所定の角度δ
に傾斜していても良い。
【0113】この場合、第一反射面74から第二反射面
75まで連通する光束の方向はトラッキング方向と平行
でないが、R=Ttanδ が成立するならば、レンズホル
ダ76が軸Oを中心に回動しても対物レンズ6に光軸ズ
レが発生しない。これを図20ないし図22に基づいて
以下に詳述する。
【0114】まず、レンズホルダ76の回動中心である
軸Oと対物レンズ6の光軸中心とのジッタ方向の距離を
R、第一・第二反射面74,75の光路の実際の距離を
t、そのジッタ方向の距離をTとする。そして、前述の
ようにレンズホルダ76の軸Oを中心とした微小な角度
θの回動は、平行プリズム73がP点を中心に角度θだ
け回動したことに等しい。
【0115】このように傾斜した第一反射面74のP点
により反射された光束は、通常より角度2θ傾斜するた
め、この光束が第二反射面75に入射する位置Q″点
は、図22に示すように、Q点から光軸と直交する方向
に距離2tθ だけ移動している。この時、第二反射面
75は、近似的に約tθだけ移動しているので、これに
対応してQ点はQ′点に移動している。
【0116】上述のようなQ点とQ″点とのジッタ方向
の距離xが、対物レンズ6に入射する光束がトラッキン
グ方向に移動する距離であり、これはQ点とQ′点との
ジッタ方向の距離aと、Q′点とQ″点とのジッタ方向
の距離bとの合計である。つまり、 a=tθsin(2δ−90)=tθ(sin2δ−cos2δ) b=tθ x=a+b=2tθsin2δ となる。ここで、 t=T/cos(2δ−90)=T/2sinδcosδ なので、x=Tθtanδ である。一方、対物レンズ6の
光軸中心は、角度θの回動によりRθだけトラッキング
方向に移動するが、この移動の距離はR=Ttanδ なの
でTθtanδ である。
【0117】つまり、本実施の形態の光学ヘッド装置7
1では、トラッキング制御のためにレンズホルダ76が
角度θだけ回動すると、固定光学系12から平行プリズ
ム73の第一・第二反射面74,75を介して対物レン
ズ6に入射する光束の光軸がTθtanδ だけトラッキン
グ方向に移動するが、この対物レンズ6もTθtanδだ
けトラッキング方向に移動しているので、対物レンズ6
に入射する光束に光軸ズレが発生しない。
【0118】なお、第一・第二反射面74,75が平行
でない場合、これに上述のような単純な条件を設定する
ことは困難である。つまり、第一・第二反射面74,7
5を平行に対向させれば、単純な構造で光軸ズレの発生
を良好に防止することができ、第一・第二反射面74,
75の内角を可変すれば、対物レンズ6と固定光学系1
2とのレイアウトを変更することができるので、これら
は製品の仕様等により選択することが好ましい。
【0119】また、ここでは対物レンズ6の光軸ズレを
防止するために可動偏向手段である第一・第二反射面7
4,75により光束を二回の反射で偏向することを例示
したが、これは反射の回数が偶数なら良く、例えば、四
回や六回でも可能である。これを図23および図24に
基づいて以下に説明する。
【0120】まず、平行プリズム73の内部で光束が反
射される回数が2nの場合、これは第一反射面74によ
るn回の反射と第二反射面75によるn回の反射とを意
味する。第一・第二反射面74,75のジッタ方向の距
離がtの場合、平行プリズム73が角度θだけ回動する
と第一・第二反射面74,75により一回ずつ反射され
る光束はtθだけ平行移動する。この平行移動が平行プ
リズム73の内部でn回だけ繰り返されるので、最終的
に出射される光束はntθだけ平行移動する。
【0121】ここで、平行プリズム73に入射する光束
と出射される光束とのジッタ方向の距離Tはntなの
で、平行プリズム73の角度θの回動による光束の移動
の距離はTθである。そして、対物レンズ6の移動の距
離はRθなので、前述のようにR=Tならば光軸ズレが
発生しない。
【0122】つぎに、本発明の実施の第四の形態を図2
5ないし図28に基づいて以下に説明する。なお、この
実施の第四の形態の光学ヘッド装置81に関し、実施の
第二の形態として前述した光学ヘッド装置61と同一の
部分は、同一の名称および符号を用いて詳細な説明は省
略する。
【0123】まず、本実施の形態の光学ヘッド装置81
では、図25および図26に示すように、固定光学系1
2にジッタ方向から対向する位置に、可動偏向手段であ
る直方体プリズム82と固定ミラー23とが順番に配置
されている。前記直方体プリズム82は、直方体状に形
成されてジッタ方向と平行に配置されているので、その
両端に形成された第一透過面83と第二透過面84と
は、相互には平行で光軸方向には直交している。
【0124】前記対物レンズ6と前記直方体プリズム8
2とは、一個のレンズホルダ85に共通に装着されてい
るので、ここに前記第一・第二透過面83,84を前記
対物レンズ6と一体に移動させる移動連動機構86が形
成されており、この移動連動機構86にエラー検出回路
(図示せず)が接続されている。
【0125】本実施の形態の光学ヘッド装置81は、図
27に示すように、前記レンズホルダ85の回動中心で
ある軸Oと前記対物レンズ6の光軸中心とのジッタ方向
の距離をR、前記直方体プリズム82の前記第一・第二
透過面83,84のジッタ方向の距離をT、前記直方体
プリズム82の屈折率をnとすると、 R=T(n−1)/n を満足するよう形成されている。なお、前記直方体プリ
ズム82は、例えば、n=1.5 のガラス等により形成さ
れる。
【0126】このような構成において、本実施の形態の
光学ヘッド装置81も、レンズホルダ85の回動により
対物レンズ6をトラッキング方向に移動させるが、この
対物レンズ6と共に直方体プリズム82も一体に回動す
る。この時、レンズホルダ85が微少な角度θだけ回動
すると、固定光学系12から直方体プリズム82の第一
・第二透過面83,84を介して対物レンズ6に入射す
る光束は、トラッキング方向に約Tθ(n−1)/nだけ
平行移動する。同時に、対物レンズ6は、トラッキング
方向に約Rθだけ移動するが、R=T(n−1)/nであ
るので、対物レンズ6は変位した光軸上に位置すること
になる。つまり、固定光学系12から対物レンズ6に入
射する光束に光軸ズレが発生せず、対物レンズ6から固
定光学系12に入射する光束にも光軸ズレが発生しな
い。
【0127】このことを図27および図28に基づいて
以下に詳述する。まず、直方体プリズム82の第一・第
二透過面83,84は、初期状態ではジッタ方向に直交
している。直方体プリズム82が軸Oを中心に回動する
と第一・第二透過面83,84の位置も移動するが、固
定光学系12から出射された光束の光軸は直方体プリズ
ム82の回動中心の軸Oを通過するので、この軸Oを中
心とした微少な角度θの回動は、第二透過面35のP点
を中心とした角度θの回動に等しい。
【0128】そこで、図27に示すように、直方体プリ
ズム82が角度θ回動すると、固定光学系12からジッ
タ方向に出射される光束は、図28(b)に示すよう
に、第一透過面83のP点に入射されて屈折される。こ
の時、光束の屈折の角度wと角度θとは、n= sinθ/
sinw ≒θ/w の関係にあるので、w≒θ/n であ
る。光束は本来の光軸から角度w2 の方向に進行するの
で、この角度は w2=θ−w=θ−θ/n=θ(n−1)
/nである。
【0129】このように傾斜した第一透過面83のP点
により屈折された角度w2 の光束は、図28(a)に示
すように、同様に傾斜した第二透過面84から外部に出
射されるが、その位置Q′点は通常のQ点から距離tだ
けトラッキング方向に移動している。この距離tは、t
≒Tw2=Tθ(n−1)/nとなる。
【0130】一方、対物レンズ6の光軸中心は、角度θ
の回動によりRθだけトラッキング方向に移動するが、
この移動の距離はR=T(n−1)/nなのでTθ(n−
1)/nである。
【0131】つまり、本実施の形態の光学ヘッド装置8
1では、トラッキング制御のためにレンズホルダ85が
角度θだけ回動すると、固定光学系12から直方体プリ
ズム82の第一・第二透過面83,84を介して対物レ
ンズ6に入射する光束の光軸がTθ(n−1)/nだけト
ラッキング方向に移動するが、この対物レンズ6もTθ
(n−1)/nだけトラッキング方向に移動しているの
で、対物レンズ6に入射する光束に光軸ズレが発生しな
い。同様に、光ディスク10で屈折されて対物レンズ6
と直方体プリズム82の第一・第二透過面83,84と
を介して固定光学系12に帰還する光束にも光軸ズレが
発生しない。
【0132】このため、本実施の形態の光学ヘッド装置
81では、レーザ光の強度分布に起因して光ディスク1
0に照射される光束の光量が変動することがなく、固定
光学系12が検出する光束の強度も変動しないので、光
ディスク10に対する情報の再生や記録を高精度に実行
することができる。
【0133】しかも、本実施の形態の光学ヘッド装置8
1では、光束の光軸ズレを防止するために、多数の光学
素子をフォーカシング方向に配列する必要がないので、
フォーカシング方向に装置を小型化することが可能であ
る。さらに、対物レンズ6と直方体プリズム82の第一
・第二透過面83,84とはレンズホルダ85に設けら
れて一体に移動するので、対物レンズ6が直方体プリズ
ム82の第一・第二透過面83,84に対して共振する
こともない。
【0134】そして、前述した光学ヘッド装置11等と
同様に、固定光学系12ではアパーチャ13を光路上に
出没させることにより、CDとDVDのように基板の板
厚が相違する二種類の光ディスク10に情報の記録再生
を実行することができ、このことは対物レンズ6に光軸
ズレが発生しないので常時良好に実行される。なお、本
実施の形態の光学ヘッド装置81にも、前述した固定光
学系33,43,52等を適用することが可能である。
【0135】つぎに、本発明の実施の第五の形態を図2
9および図30に基づいて以下に説明する。なお、この
実施の第五の形態の光学ヘッド装置91に関し、実施の
第二の形態として前述した光学ヘッド装置61と同一の
部分は、同一の名称および符号を用いて詳細な説明は省
略する。
【0136】まず、本実施の形態の光学ヘッド装置91
では、図29に示すように、固定光学系12にジッタ方
向から対向する位置に、第一可動偏向手段である第一可
動ミラー92が変位自在に位置しており、この第一可動
ミラー92にフォーカシング方向から対向する位置に、
固定偏向手段である固定ミラー93が固定的に配置され
ている。この固定ミラー93にジッタ方向から対向する
位置に、第二可動偏向手段である第二可動ミラー94が
変位自在に位置しており、この第二可動ミラー94が対
物レンズ6にフォーカシング方向から対向している。
【0137】図30に示すように、前記対物レンズ6と
前記第二可動ミラー94と前記第一可動ミラー92と
は、一個のレンズホルダ95に共通に装着されているの
で、ここに前記第一・第二可動ミラー92,94を前記
対物レンズ6と一体に移動させる移動連動機構96が形
成されている。
【0138】本実施の形態の光学ヘッド装置91は、前
記第一可動ミラー92と前記固定ミラー93とのフォー
カシング方向の距離をT1 、前記固定ミラー93と前記
第二可動ミラー94とのジッタ方向の距離をT2 、前記
レンズホルダ95の回動中心である軸Oと前記対物レン
ズ6の光軸中心とのジッタ方向の距離をRとすると、 R=T1+T2 を満足するよう形成されている。
【0139】このような構成において、本実施の形態の
光学ヘッド装置91も、レンズホルダ95の回動により
対物レンズ6をトラッキング方向に移動させるが、この
対物レンズ6と共に第一・第二可動ミラー92,94も
一体に回動する。この時、レンズホルダ95が微少な角
度θだけ回動すると、固定光学系12から各ミラー92
〜94を介して対物レンズ6に入射する光束は、トラッ
キング方向に約(T1+T2)θだけ平行移動する。同時
に、対物レンズ6は、トラッキング方向に約Rθだけ移
動するが、R=T1+T2であるので、対物レンズ6は変
位した光軸上に位置することになる。つまり、固定光学
系12から対物レンズ6に入射する光束に光軸ズレが発
生せず、対物レンズ6から固定光学系12に入射する光
束にも光軸ズレが発生しない。
【0140】このことを以下に詳述する。まず、対物レ
ンズ6と共に第一・第二可動ミラー92,94が軸Oを
中心に角度θ回動すると、固定光学系12からジッタ方
向に出射されて第一可動ミラー92により反射された光
束は、フォーカシング方向から角度θだけトラッキング
方向に傾斜して固定ミラー93に入射する。この固定ミ
ラー93に光束が入射する位置は、通常の位置よりもθ
1 だけトラッキング方向に移動しており、この固定ミ
ラー93により反射された光束も、ジッタ方向から角度
θだけトラッキング方向に傾斜して第二可動ミラー94
に入射する。
【0141】この時、第二可動ミラー94に光束が入射
する位置は、固定ミラー93で光束が反射された位置よ
りも、θT2 だけトラッキング方向に移動している。つ
まり、第二可動ミラー94が光束を反射する位置は、通
常の位置よりもθT1+θT2=(T1+T2)θだけトラッ
キング方向に移動しており、この位置で光束は第二可動
ミラー94によりフォーカシング方向に反射される。
【0142】一方、対物レンズ6の光軸中心は、角度θ
の回動によりRθだけトラッキング方向に移動するが、
この移動の距離はR=T1+T2なので(T1+T2)θであ
る。
【0143】つまり、本実施の形態の光学ヘッド装置9
1では、トラッキング制御のためにレンズホルダ95が
角度θだけ回動すると、固定光学系12から第一・第二
可動ミラー92,94を介して対物レンズ6に入射する
光束の光軸が(T1+T2)θだけトラッキング方向に移動
するが、この対物レンズ6も(T1+T2)θだけトラッキ
ング方向に移動しているので、対物レンズ6に入射する
光束に光軸ズレが発生しない。同様に、光ディスク10
により反射されて対物レンズ6と第一・第二可動ミラー
92,94とを介して固定光学系12に帰還する光束に
も光軸ズレが発生しない。
【0144】このため、本実施の形態の光学ヘッド装置
91では、レーザ光の強度分布に起因して光ディスク1
0に照射される光束の光量が変動することがなく、固定
光学系12が検出する光束の強度も変動しないので、光
ディスク10に対する情報の再生や記録を高精度に実行
することができる。さらに、対物レンズ6と第一・第二
可動ミラー92,94とはレンズホルダ95に設けられ
て一体に移動するので、対物レンズ6が第一・第二可動
ミラー92,94に対して共振することもない。
【0145】そして、前述した光学ヘッド装置11等と
同様に、固定光学系12ではアパーチャ13を光路上に
出没させることにより、CDとDVDのように基板の板
厚が相違する二種類の光ディスク10に情報の記録再生
を実行することができ、このことは対物レンズ6に光軸
ズレが発生しないので常時良好に実行される。なお、本
実施の形態の光学ヘッド装置91にも、前述した固定光
学系33,43,52等を適用することが可能である。
【0146】つぎに、本発明の実施の第六の形態を図3
1に基づいて以下に説明する。なお、この実施の第六の
形態の光学ヘッド装置101に関し、実施の第一の形態
として前述した光学ヘッド装置11と同一の部分は、同
一の名称および符号を用いて詳細な説明は省略する。
【0147】まず、本実施の形態の光学ヘッド装置10
1では、固定ミラー23とレンズ支持部24とがキャリ
ッジ102に固定されており、このキャリッジ102は
ヘッド搬送機構103により装置本体(図示せず)に対
してトラッキング方向に移動自在に支持されている。一
方、固定光学系12は装置本体に固定されており、前記
キャリッジ102と共に移動自在な可動ミラー22に対
向している。
【0148】なお、前記ヘッド搬送機構103は、トラ
ッキング方向と平行に配置されて装置本体に固定された
一対のガイドレール104と、前記キャリッジ102に
設けられて前記ガイドレール104上を滑走するホイー
ル105とを有している。そして、その駆動源としてリ
ニアモータ(図示せず)が設けられており、このリニア
モータは固定子が装置本体に固定されて可動子が前記キ
ャリッジ102に装着されている。
【0149】このような構成において、本実施の形態の
光学ヘッド装置101では、光ディスク10の回転によ
るトラックの微少な変位に対物レンズ6を追従させるト
ラッキング動作は、キャリッジ102に対するレンズホ
ルダ25の変位で実行し、光ディスク10のトラック間
を移動するシーク動作は、装置本体に対するキャリッジ
102の移動で実行する。そして、このキャリッジ10
2には固定光学系12が搭載されていないので、トラッ
ク間を移動するシーク動作で駆動する質量が軽減されて
おり、この動作の高速化や省電力化が可能である。
【0150】なお、ここではヘッド搬送機構103の駆
動源をリニアモータで形成することを例示したが、これ
をステッピングモータとラックアンドピニオン機構との
組み合わせや、ステッピングモータと送りネジ機構との
組み合わせ等で形成することも可能である。
【0151】つぎに、本発明の実施の第七の形態を図3
2に基づいて以下に説明する。なお、この実施の第七の
形態の光学ヘッド装置111に関し、前述した光学ヘッ
ド装置61,101と同一の部分は、同一の名称および
符号を用いて詳細な説明は省略する。
【0152】まず、本実施の形態の光学ヘッド装置11
1でも、ヘッド搬送機構103によりキャリッジ102
がトラッキング方向に移動自在に支持されており、この
キャリッジ102に固定ミラー23とレンズホルダ65
とが搭載されている。さらに、前記キャリッジ102に
は、レンズホルダ65の第一可動ミラー62と対向する
位置に反射ミラー112も固定されており、この反射ミ
ラー112と対向する位置で固定光学系12が装置本体
に固定されている。
【0153】このような構成において、本実施の形態の
光学ヘッド装置111も、光ディスク10の回転による
トラックの微少な変位に対物レンズ6を追従させるトラ
ッキング動作は、キャリッジ102に対するレンズホル
ダ65の変位で実行し、光ディスク10のトラック間を
移動するシーク動作は、装置本体に対するキャリッジ1
02の移動で実行する。そして、このキャリッジ102
には固定光学系12が搭載されていないので、トラック
間を移動するシーク動作で駆動する質量が軽減されてお
り、この動作の高速化や省電力化が可能である。
【0154】つぎに、本発明の実施の第八の形態を図3
3に基づいて以下に説明する。なお、この実施の第八の
形態の光学ヘッド装置121に関し、前述した光学ヘッ
ド装置11,101と同一の部分は、同一の名称および
符号を用いて詳細な説明は省略する。
【0155】本実施の形態の光学ヘッド装置121で
も、トラッキング方向に移動自在なキャリッジ102に
固定ミラー23とレンズホルダ76とが搭載されてお
り、その平行プリズム73の第一反射面74と対向する
位置で固定光学系12が装置本体に固定されている。
【0156】このような構成において、本実施の形態の
光学ヘッド装置121も、光ディスク10の回転による
トラックの微少な変位に対物レンズ6を追従させるトラ
ッキング動作は、キャリッジ102に対するレンズホル
ダ76の変位で実行し、光ディスク10のトラック間を
移動するシーク動作は、装置本体に対するキャリッジ1
02の移動で実行する。そして、このキャリッジ102
には固定光学系12が搭載されていないので、トラック
間を移動するシーク動作で駆動する質量が軽減されてお
り、この動作の高速化や省電力化が可能である。
【0157】つぎに、本発明の実施の第九の形態を図3
4に基づいて以下に説明する。なお、この実施の第九の
形態の光学ヘッド装置131に関し、前述した光学ヘッ
ド装置81,101と同一の部分は、同一の名称および
符号を用いて詳細な説明は省略する。
【0158】まず、本実施の形態の光学ヘッド装置13
1でも、トラッキング方向に移動自在なキャリッジ10
2に固定ミラー23とレンズホルダ85と反射ミラー1
12とが搭載されており、この反射ミラー112が直方
体プリズム82の第一透過面83と固定光学系12とに
45°で対向している。
【0159】このような構成において、本実施の形態の
光学ヘッド装置131も、光ディスク10の回転による
トラックの微少な変位に対物レンズ6を追従させるトラ
ッキング動作は、キャリッジ102に対するレンズホル
ダ85の変位で実行し、光ディスク10のトラック間を
移動するシーク動作は、装置本体に対するキャリッジ1
02の移動で実行する。そして、このキャリッジ102
には固定光学系12が搭載されていないので、トラック
間を移動するシーク動作で駆動する質量が軽減されてお
り、この動作の高速化や省電力化が可能である。
【0160】つぎに、本発明の実施の第十の形態を図3
5に基づいて以下に説明する。なお、この実施の第十の
形態の光学ヘッド装置141に関し、前述した光学ヘッ
ド装置91,101と同一の部分は、同一の名称および
符号を用いて詳細な説明は省略する。
【0161】まず、本実施の形態の光学ヘッド装置14
1でも、トラッキング方向に移動自在なキャリッジ10
2にレンズホルダ95と反射ミラー112とが搭載され
ており、この反射ミラー112が第一可動ミラー92と
固定光学系12とに対向している。
【0162】このような構成において、本実施の形態の
光学ヘッド装置141も、光ディスク10の回転による
トラックの微少な変位に対物レンズ6を追従させるトラ
ッキング動作は、キャリッジ102に対するレンズホル
ダ95の変位で実行し、光ディスク10のトラック間を
移動するシーク動作は、装置本体に対するキャリッジ1
02の移動で実行する。そして、このキャリッジ102
には固定光学系12が搭載されていないので、トラック
間を移動するシーク動作で駆動する質量が軽減されてお
り、この動作の高速化や省電力化が可能である。
【0163】
【発明の効果】請求項1記載の発明の光学ヘッド装置
は、対物レンズと一体としてレンズホルダに搭載され、
固定光学系からトラッキング方向に入射する光束をフォ
ーカシング方向とトラッキング方向とに直交する方向に
偏向する可動偏向手段を設け、この可動偏向手段から入
射する光束をフォーカシング方向に偏向して対物レンズ
を介して光ディスクに入射させる固定偏向手段を設け、
可動偏向手段及び対物レンズを搭載したレンズホルダを
一体にフォーカシング方向及びトラッキング方向に平行
移動させる移動連動機構を設け、発光素子と可動偏向
手段との間の光路上に光束に所定の光学処理を実行する
光束変換手段を設けたことにより、対物レンズのトラッ
キング移動による光束の光軸ズレが発生しないので、光
ディスクに結像されるスポットの強度がレーザ光の強度
分布に起因して変動することがなく、光ディスクに情報
の記録再生を良好に実行することができ、トラッキング
エラーをプッシュプル方式でも良好に検出することがで
き、対物レンズの光軸ズレが光束変換手段の光学処理に
影響することもないので、この光学処理によりDVD用
に最適化した光束をCD用に変換するようなことを常時
良好に実現できる。
【0164】 請求項2記載の発明の光学ヘッド装置
は、対物レンズと一体としてレンズホルダに搭載され、
固定光学系から入射する光束を偶数回だけ偏向する可動
偏向手段を設け、この可動偏向手段から入射する光束を
フォーカシング方向に偏向して前記対物レンズを介して
前記光ディスクに入射させる固定偏向手段を設け、前記
可動偏向手段及び前記対物レンズを搭載した前記レンズ
ホルダを一体にフォーカシング方向に平行に移動させ
又、トラッキング方向に略平行に回動させる移動連動機
構を設け、前記発光素子と前記可動偏向手段との間の光
路上に光束に所定の光学処理を実行する光束変換手段を
設けたことにより、対物レンズのトラッキング移動によ
る光束の光軸ズレが発生しないので、光ディスクに結像
されるスポットの強度がレーザ光の強度分布に起因して
変動することがなく、光ディスクに情報の記録再生を良
好に実行することができ、トラッキングエラーをプッシ
ュプル方式でも良好に検出することができ、対物レンズ
の光軸ズレが光束変換手段の光学処理に影響することも
ないので、この光学処理によりDVD用に最適化した光
束をCD用に変換するようなことを常時良好に実現でき
る。
【0165】請求項3記載の発明の光学ヘッド装置は、
固定光学系からフォーカシング方向とトラッキング方向
とに直交する方向に入射する光束をトラッキング方向に
偏向する第一可動偏向手段を設け、この第一可動偏向手
段から入射する光束をフォーカシング方向とトラッキン
グ方向とに直交する方向に偏向する第二可動偏向手段を
設け、この第二可動偏向手段から入射する光束をフォー
カシング方向に偏向して対物レンズを介して光ディスク
に入射させる固定偏向手段を設け、第一可動偏向手段と
第二可動偏向手段とを対物レンズと一体に移動させる移
動連動機構を設け、発光素子と第一可動偏向手段との間
の光路上に光束に所定の光学処理を実行する光束変換手
段を設けたことにより、対物レンズのトラッキング移動
による光束の光軸ズレが発生しないので、光ディスクに
結像されるスポットの強度がレーザ光の強度分布に起因
して変動することがなく、光ディスクに情報の記録再生
を良好に実行することができ、トラッキングエラーをプ
ッシュプル方式でも良好に検出することができ、対物レ
ンズの光軸ズレが光束変換手段の光学処理に影響するこ
ともないので、この光学処理によりDVD用に最適化し
た光束をCD用に変換するようなことを常時良好に実現
できる。
【0166】請求項4記載の発明の光学ヘッド装置は、
固定光学系からトラッキング方向に入射する光束をフォ
ーカシング方向とトラッキング方向とに直交する方向に
偏向する第一可動偏向手段を設け、この第一可動偏向手
段から入射する光束をトラッキング方向に偏向する第二
可動偏向手段を設け、この第二可動偏向手段から入射す
る光束をフォーカシング方向とトラッキング方向とに直
交する方向に偏向する第一固定偏向手段を設け、この第
一固定偏向手段から入射する光束をフォーカシング方向
に偏向して対物レンズを介して光ディスクに入射させる
第二固定偏向手段を設け、第一可動偏向手段と第二可動
偏向手段とを対物レンズと一体に移動させる移動連動機
構を設け、発光素子と第一可動偏向手段との間の光路上
に光束に所定の光学処理を実行する光束変換手段を設け
たことにより、対物レンズのトラッキング移動による光
束の光軸ズレが発生しないので、光ディスクに結像され
るスポットの強度がレーザ光の強度分布に起因して変動
することがなく、光ディスクに情報の記録再生を良好に
実行することができ、トラッキングエラーをプッシュプ
ル方式でも良好に検出することができ、対物レンズの光
軸ズレが光束変換手段の光学処理に影響することもない
ので、この光学処理によりDVD用に最適化した光束を
CD用に変換するようなことを常時良好に実現できる。
【0167】請求項5記載の発明の光学ヘッド装置は、
固定光学系からフォーカシング方向とトラッキング方向
とに直交する方向に入射する光束を平行な偶数の透過面
に順次透過させる可動偏向手段を設け、この可動偏向手
段から入射する光束をフォーカシング方向に偏向して対
物レンズを介して光ディスクに入射させる固定偏向手段
を設け、可動偏向手段を対物レンズと一体に移動させる
移動連動機構を設け、発光素子と可動偏向手段との間の
光路上に光束に所定の光学処理を実行する光束変換手段
を設けたことにより、対物レンズのトラッキング移動に
よる光束の光軸ズレが発生しないので、光ディスクに結
像されるスポットの強度がレーザ光の強度分布に起因し
て変動することがなく、光ディスクに情報の記録再生を
良好に実行することができ、トラッキングエラーをプッ
シュプル方式でも良好に検出することができ、対物レン
ズの光軸ズレが光束変換手段の光学処理に影響すること
もないので、この光学処理によりDVD用に最適化した
光束をCD用に変換するようなことを常時良好に実現で
きる。
【0168】請求項6記載の発明の光学ヘッド装置は、
固定光学系からフォーカシング方向とトラッキング方向
とに直交する方向に入射する光束をフォーカシング方向
に偏向する第一可動偏向手段を設け、この第一可動偏向
手段から入射する光束をフォーカシング方向とトラッキ
ング方向とに直交する方向に偏向する固定偏向手段を設
け、この固定偏向手段から入射する光束をフォーカシン
グ方向に偏向して対物レンズを介して光ディスクに入射
させる第二可動偏向手段を設け、第一可動偏向手段と第
二可動偏向手段とを対物レンズと一体に移動させる移動
連動機構を設け、発光素子と第一可動偏向手段との間の
光路上に光束に所定の光学処理を実行する光束変換手段
を設けたことにより、対物レンズのトラッキング移動に
よる光束の光軸ズレが発生しないので、光ディスクに結
像されるスポットの強度がレーザ光の強度分布に起因し
て変動することがなく、光ディスクに情報の記録再生を
良好に実行することができ、トラッキングエラーをプッ
シュプル方式でも良好に検出することができ、対物レン
ズの光軸ズレが光束変換手段の光学処理に影響すること
もないので、この光学処理によりDVD用に最適化した
光束をCD用に変換するようなことを常時良好に実現で
きる。
【0169】請求項7記載の発明の光学ヘッド装置で
は、光束変換手段は、光学処理として光束の外形を制限
するアパーチャを有することにより、このアパーチャに
より収差が多大な光束の外周部を遮光して対物レンズの
実効NAを縮小することができるので、DVD用に最適
化された光束をCD用に変換するようなことができる。
【0170】請求項8記載の発明の光学ヘッド装置で
は、光束変換手段は、光学処理として光束の収束発散の
状態を変換する補正レンズを有することにより、この補
正レンズにより光束の収束発散の状態が変換されるの
で、DVD用に最適化された光束をCD用に変換するよ
うなことができる。
【0171】請求項9記載の発明の光学ヘッド装置で
は、光束変換手段は、光学処理として光束の中心部を遮
光する遮光部材を有することにより、この遮光部材によ
り中心部が遮光された光束が対物レンズにより収束され
るので、その結像スポットが縮小されることになり、C
D用に最適化された光束をDVD用に変換するようなこ
とができる。
【0172】請求項10記載の発明の光学ヘッド装置で
は、光束変換手段の動作状態を切り換える状態切換手段
を設けたことにより、光束変換手段による光学処理の動
作状態が状態切換手段により切り換えることができるの
で、CDとDVDのように基板の板厚が相違する複数種
類の光ディスクに情報の記録再生を実行するようなこと
ができる。
【0173】請求項11記載の発明の光学ヘッド装置で
は、状態切換手段は、光束変換手段を移動自在に支持し
て光路上に出没させることにより、光束変換手段による
光学処理の有無を状態切換手段により切り換えることが
できるので、CDとDVDのように基板の板厚が相違す
る複数種類の光ディスクに情報の記録再生を実行するこ
とができる。
【0174】請求項12記載の発明の光学ヘッド装置で
は、光束変換手段の動作状態を切り換える状態切換手段
を設け、光束変換手段は、遮光状態と透過状態とに可変
自在な光学素子を有し、状態切換手段は、光学素子を遮
光状態と透過状態とに切り換えることにより、状態切換
手段により光束変換手段の光学素子を遮光状態と透過状
態とに切り換えることができるので、CDとDVDのよ
うに基板の板厚が相違する複数種類の光ディスクに情報
の記録再生を実行することができる。
【0175】請求項13記載の発明の光学ヘッド装置
は、固定光学系からトラッキング方向に入射する光束を
フォーカシング方向とトラッキング方向とに直交する方
向に偏向する可動偏向手段を設け、この可動偏向手段か
ら入射する光束をフォーカシング方向に偏向して対物レ
ンズを介して光ディスクに入射させる固定偏向手段を設
け、可動偏向手段を対物レンズと一体に移動させる移動
連動機構を設け、固定光学系の受光素子が入射する光束
の全体を検出する第一状態と中心部のみを検出する第二
状態とを切り換える状態切換手段を設けたことにより、
対物レンズのトラッキング移動による光束の光軸ズレが
発生しないので、光ディスクに結像されるスポットの強
度がレーザ光の強度分布に起因して変動することがな
く、光ディスクに情報の記録再生を良好に実行すること
ができ、トラッキングエラーをプッシュプル方式でも良
好に検出することができ、対物レンズの光軸ズレが固定
光学系の受光素子の受光状態に影響することもないの
で、固定光学系の受光素子が、DVD用に最適化された
光束を第一状態で検出し、CDの記録再生時には第二状
態で光束を検出するようなことを常時良好に実現でき、
CDとDVDのように基板の板厚が相違する複数種類の
光ディスクに情報の記録再生を良好に実行することがで
きる。
【0176】請求項14記載の発明の光学ヘッド装置
は、固定光学系から入射する光束を偶数回だけ偏向する
可動偏向手段を設け、この可動偏向手段から入射する光
束をフォーカシング方向に偏向して対物レンズを介して
光ディスクに入射させる固定偏向手段を設け、可動偏向
手段を対物レンズと一体に移動させる移動連動機構を設
け、固定光学系の受光素子が入射する光束の全体を検出
する第一状態と中心部のみを検出する第二状態とを切り
換える状態切換手段を設けたことにより、対物レンズの
トラッキング移動による光束の光軸ズレが発生しないの
で、光ディスクに結像されるスポットの強度がレーザ光
の強度分布に起因して変動することがなく、光ディスク
に情報の記録再生を良好に実行することができ、トラッ
キングエラーをプッシュプル方式でも良好に検出するこ
とができ、対物レンズの光軸ズレが固定光学系の受光素
子の受光状態に影響することもないので、固定光学系の
受光素子が、DVD用に最適化された光束を第一状態で
検出し、CDの記録再生時には第二状態で光束を検出す
るようなことを常時良好に実現でき、CDとDVDのよ
うに基板の板厚が相違する複数種類の光ディスクに情報
の記録再生を良好に実行することができる。
【0177】請求項15記載の発明の光学ヘッド装置
は、固定光学系からフォーカシング方向とトラッキング
方向とに直交する方向に入射する光束をトラッキング方
向に偏向する第一可動偏向手段を設け、この第一可動偏
向手段から入射する光束をフォーカシング方向とトラッ
キング方向とに直交する方向に偏向する第二可動偏向手
段を設け、この第二可動偏向手段から入射する光束をフ
ォーカシング方向に偏向して対物レンズを介して光ディ
スクに入射させる固定偏向手段を設け、第一可動偏向手
段と第二可動偏向手段とを対物レンズと一体に移動させ
る移動連動機構を設け、固定光学系の受光素子が入射す
る光束の全体を検出する第一状態と中心部のみを検出す
る第二状態とを切り換える状態切換手段を設けたことに
より、対物レンズのトラッキング移動による光束の光軸
ズレが発生しないので、光ディスクに結像されるスポッ
トの強度がレーザ光の強度分布に起因して変動すること
がなく、光ディスクに情報の記録再生を良好に実行する
ことができ、トラッキングエラーをプッシュプル方式で
も良好に検出することができ、対物レンズの光軸ズレが
固定光学系の受光素子の受光状態に影響することもない
ので、固定光学系の受光素子が、DVD用に最適化され
た光束を第一状態で検出し、CDの記録再生時には第二
状態で光束を検出するようなことを常時良好に実現で
き、CDとDVDのように基板の板厚が相違する複数種
類の光ディスクに情報の記録再生を良好に実行すること
ができる。
【0178】請求項16記載の発明の光学ヘッド装置
は、固定光学系からトラッキング方向に入射する光束を
フォーカシング方向とトラッキング方向とに直交する方
向に偏向する第一可動偏向手段を設け、この第一可動偏
向手段から入射する光束をトラッキング方向に偏向する
第二可動偏向手段を設け、この第二可動偏向手段から入
射する光束をフォーカシング方向とトラッキング方向と
に直交する方向に偏向する第一固定偏向手段を設け、こ
の第一固定偏向手段から入射する光束をフォーカシング
方向に偏向して対物レンズを介して光ディスクに入射さ
せる第二固定偏向手段を設け、第一可動偏向手段と第二
可動偏向手段とを対物レンズと一体に移動させる移動連
動機構を設け、固定光学系の受光素子が入射する光束の
全体を検出する第一状態と中心部のみを検出する第二状
態とを切り換える状態切換手段を設けたことにより、対
物レンズのトラッキング移動による光束の光軸ズレが発
生しないので、光ディスクに結像されるスポットの強度
がレーザ光の強度分布に起因して変動することがなく、
光ディスクに情報の記録再生を良好に実行することがで
き、トラッキングエラーをプッシュプル方式でも良好に
検出することができ、対物レンズの光軸ズレが固定光学
系の受光素子の受光状態に影響することもないので、固
定光学系の受光素子が、DVD用に最適化された光束を
第一状態で検出し、CDの記録再生時には第二状態で光
束を検出するようなことを常時良好に実現でき、CDと
DVDのように基板の板厚が相違する複数種類の光ディ
スクに情報の記録再生を良好に実行することができる。
【0179】請求項17記載の発明の光学ヘッド装置
は、固定光学系からフォーカシング方向とトラッキング
方向とに直交する方向に入射する光束を平行な偶数の透
過面に順次透過させる可動偏向手段を設け、この可動偏
向手段から入射する光束をフォーカシング方向に偏向し
て対物レンズを介して光ディスクに入射させる固定偏向
手段を設け、可動偏向手段を対物レンズと一体に移動さ
せる移動連動機構を設け、固定光学系の受光素子が入射
する光束の全体を検出する第一状態と中心部のみを検出
する第二状態とを切り換える状態切換手段を設けたこと
により、対物レンズのトラッキング移動による光束の光
軸ズレが発生しないので、光ディスクに結像されるスポ
ットの強度がレーザ光の強度分布に起因して変動するこ
とがなく、光ディスクに情報の記録再生を良好に実行す
ることができ、トラッキングエラーをプッシュプル方式
でも良好に検出することができ、対物レンズの光軸ズレ
が固定光学系の受光素子の受光状態に影響することもな
いので、固定光学系の受光素子が、DVD用に最適化さ
れた光束を第一状態で検出し、CDの記録再生時には第
二状態で光束を検出するようなことを常時良好に実現で
き、CDとDVDのように基板の板厚が相違する複数種
類の光ディスクに情報の記録再生を良好に実行すること
ができる。
【0180】請求項18記載の発明の光学ヘッド装置
は、固定光学系からフォーカシング方向とトラッキング
方向とに直交する方向に入射する光束をフォーカシング
方向に偏向する第一可動偏向手段を設け、この第一可動
偏向手段から入射する光束をフォーカシング方向とトラ
ッキング方向とに直交する方向に偏向する固定偏向手段
を設け、この固定偏向手段から入射する光束をフォーカ
シング方向に偏向して対物レンズを介して光ディスクに
入射させる第二可動偏向手段を設け、第一可動偏向手段
と第二可動偏向手段とを対物レンズと一体に移動させる
移動連動機構を設け、固定光学系の受光素子が入射する
光束の全体を検出する第一状態と中心部のみを検出する
第二状態とを切り換える状態切換手段を設けたことによ
り、対物レンズのトラッキング移動による光束の光軸ズ
レが発生しないので、光ディスクに結像されるスポット
の強度がレーザ光の強度分布に起因して変動することが
なく、光ディスクに情報の記録再生を良好に実行するこ
とができ、トラッキングエラーをプッシュプル方式でも
良好に検出することができ、対物レンズの光軸ズレが固
定光学系の受光素子の受光状態に影響することもないの
で、固定光学系の受光素子が、DVD用に最適化された
光束を第一状態で検出し、CDの記録再生時には第二状
態で光束を検出するようなことを常時良好に実現でき、
CDとDVDのように基板の板厚が相違する複数種類の
光ディスクに情報の記録再生を良好に実行することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の第一の形態の光学ヘッド装置の
各種部品の配列を示す模式図である。
【図2】光束変換手段であるアパーチャと状態切換手段
であるスライド機構との部分を示す斜視図である。
【図3】光学ヘッド装置の光学部品の位置関係を示す分
解斜視図である。
【図4】光学ヘッド装置の要部を示す斜視図である。
【図5】第一の変形例の光学ヘッド装置の各種部品の配
列を示す模式図である。
【図6】第二の変形例の光学ヘッド装置の各種部品の配
列を示す模式図である。
【図7】第三の変形例の光学ヘッド装置の各種部品の配
列を示す模式図である。
【図8】受光素子を示す正面図である。
【図9】本発明の実施の第二の形態の光学ヘッド装置を
示す平面図である。
【図10】光学ヘッド装置の要部を示す側面図である。
【図11】光学ヘッド装置の要部を示す斜視図である。
【図12】第一の変形例を示す平面図である。
【図13】第二の変形例を示す平面図である。
【図14】第三の変形例を示す平面図である。
【図15】第一可動偏向手段である第一反射面を示す平
面図である。
【図16】本発明の実施の第三の形態の光学ヘッド装置
の要部を示す平面図である。
【図17】光学ヘッド装置の要部を示す側面図である。
【図18】平行プリズムを示す模式図である。
【図19】第二可動偏向手段である第二反射面を示す平
面図である。
【図20】第一の変形例を示す平面図である。
【図21】第一・第二可動偏向手段である第一・第二反
射面を示す平面図である。
【図22】第二反射面を示す平面図である。
【図23】第二の変形例を示す平面図である。
【図24】可動偏向手段である平行プリズムを示す平面
図である。
【図25】本発明の実施の第四の形態の光学ヘッド装置
の要部を示す平面図である。
【図26】光学ヘッド装置の要部を示す側面図である。
【図27】可動偏向手段である直方体プリズムを示す平
面図である。
【図28】(a)は第二透過面を示す模式図、(b)は
第一透過面を示す模式図である。
【図29】本発明の実施の第五の形態の光学ヘッド装置
の各種部品の配列を示す分解斜視図である。
【図30】光学ヘッド装置の要部を示す側面図である。
【図31】本発明の実施の第六の形態の光学ヘッド装置
の要部を示す平面図である。
【図32】本発明の実施の第七の形態の光学ヘッド装置
の要部を示す平面図である。
【図33】本発明の実施の第八の形態の光学ヘッド装置
の要部を示す平面図である。
【図34】本発明の実施の第九の形態の光学ヘッド装置
の要部を示す平面図である。
【図35】本発明の実施の第十の形態の光学ヘッド装置
の要部を示す平面図である。
【図36】一従来例の光学ヘッド装置の各種部品の配列
を示す側面図である。
【図37】光束の強度分布を示す模式図である。
【符号の説明】
2 発光素子 6 対物レンズ 8 受光素子 10 光ディスク 11 光学ヘッド装置 13 光束変換手段、アパーチャ 16 状態切換手段 22 可動偏向手段 23 固定偏向手段 27 移動連動機構 31 光学ヘッド装置 32 光束変換手段、補正レンズ 33 固定光学系 41 光学ヘッド装置 42 光束変換手段、遮光部材 43 固定光学系 51 光学ヘッド装置 52 固定光学系 53 受光素子 61 光学ヘッド装置 62 第一可動偏向手段 63 第二可動偏向手段 67 移動連動機構 71 光学ヘッド装置 72 第二固定偏向手段 74 第一可動偏向手段 75 第二可動偏向手段 77 移動連動機構 81 光学ヘッド装置 82 可動偏向手段 83 透過面 84 透過面 86 移動連動機構 91 光学ヘッド装置 92 第一可動偏向手段 93 固定偏向手段 94 第二可動偏向手段 96 移動連動機構 101 光学ヘッド装置 111 光学ヘッド装置 121 光学ヘッド装置 131 光学ヘッド装置 141 光学ヘッド装置 151 可動偏向手段 152 第一可動偏向手段 153 第二可動偏向手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G11B 7/135

Claims (18)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光ディスクに対向する対物レンズを搭載
    したレンズホルダをトラッキング方向と平行に移動自在
    に支持し、発光素子と受光素子とを有する固定光学系を
    固定的に配置し、この固定光学系の出射光を前記対物レ
    ンズにより収束して光ディスクに入射させ、この光ディ
    スクの反射光を前記対物レンズを介して前記固定光学系
    に入射させ、この固定光学系の受光素子が検出するトラ
    ッキングエラーに対応して前記対物レンズをトラッキン
    グ方向に位置制御する光学ヘッド装置において、前記対
    物レンズと一体として前記レンズホルダに搭載され、
    記固定光学系からトラッキング方向に入射する光束をフ
    ォーカシング方向とトラッキング方向とに直交する方向
    に偏向する可動偏向手段を設け、この可動偏向手段から
    入射する光束をフォーカシング方向に偏向して前記対物
    レンズを介して前記光ディスクに入射させる固定偏向手
    段を設け、前記可動偏向手段及び前記対物レンズを搭載
    した前記レンズホルダを一体にフォーカシング方向及び
    トラッキング方向に平行に移動させる移動連動機構を設
    け、前記発光素子と前記可動偏向手段との間の光路上に
    光束に所定の光学処理を実行する光束変換手段を設けた
    ことを特徴とする光学ヘッド装置。
  2. 【請求項2】 光ディスクに対向する対物レンズを搭載
    したレンズホルダをトラッキング方向と略平行に移動す
    るよう回動自在に支持し、発光素子と受光素子とを有す
    る固定光学系を固定的に配置し、この固定光学系の出射
    光を前記対物レンズにより収束して光ディスクに入射さ
    せ、この光ディスクの反射光を前記対物レンズを介して
    前記固定光学系に入射させ、この固定光学系の受光素子
    が検出するトラッキングエラーに対応して前記対物レン
    ズをトラッキング方向に位置制御する光学ヘッド装置に
    おいて、前記対物レンズと一体として前記レンズホルダ
    に搭載され、前記固定光学系から入射する光束を偶数回
    だけ偏向する可動偏向手段を設け、この可動偏向手段か
    ら入射する光束をフォーカシング方向に偏向して前記対
    物レンズを介して前記光ディスクに入射させる固定偏向
    手段を設け、前記可動偏向手段及び前記対物レンズを搭
    載した前記レンズホルダを一体にフォーカシング方向に
    平行に移動させ、又、トラッキング方向に略平行に回動
    させる移動連動機構を設け、前記発光素子と前記可動偏
    向手段との間の光路上に光束に所定の光学処理を実行す
    る光束変換手段を設けたことを特徴とする光学ヘッド装
    置。
  3. 【請求項3】 光ディスクに対向する対物レンズをトラ
    ッキング方向と略平行に移動するよう回動自在に支持
    し、発光素子と受光素子とを有する固定光学系を固定的
    に配置し、この固定光学系の出射光を前記対物レンズに
    より収束して光ディスクに入射させ、この光ディスクの
    反射光を前記対物レンズを介して前記固定光学系に入射
    させ、この固定光学系の受光素子が検出するトラッキン
    グエラーに対応して前記対物レンズをトラッキング方向
    に位置制御する光学ヘッド装置において、前記固定光学
    系からフォーカシング方向とトラッキング方向とに直交
    する方向に入射する光束をトラッキング方向に偏向する
    第一可動偏向手段を設け、この第一可動偏向手段から入
    射する光束をフォーカシング方向とトラッキング方向と
    に直交する方向に偏向する第二可動偏向手段を設け、こ
    の第二可動偏向手段から入射する光束をフォーカシング
    方向に偏向して前記対物レンズを介して前記光ディスク
    に入射させる固定偏向手段を設け、前記第一可動偏向手
    段と前記第二可動偏向手段とを前記対物レンズと一体に
    移動させる移動連動機構を設け、前記発光素子と前記第
    一可動偏向手段との間の光路上に光束に所定の光学処理
    を実行する光束変換手段を設けたことを特徴とする光学
    ヘッド装置。
  4. 【請求項4】 光ディスクに対向する対物レンズをトラ
    ッキング方向と略平行に移動するよう回動自在に支持
    し、発光素子と受光素子とを有する固定光学系を固定的
    に配置し、この固定光学系の出射光を前記対物レンズに
    より収束して光ディスクに入射させ、この光ディスクの
    反射光を前記対物レンズを介して前記固定光学系に入射
    させ、この固定光学系の受光素子が検出するトラッキン
    グエラーに対応して前記対物レンズをトラッキング方向
    に位置制御する光学ヘッド装置において、前記固定光学
    系からトラッキング方向に入射する光束をフォーカシン
    グ方向とトラッキング方向とに直交する方向に偏向する
    第一可動偏向手段を設け、この第一可動偏向手段から入
    射する光束をトラッキング方向に偏向する第二可動偏向
    手段を設け、この第二可動偏向手段から入射する光束を
    フォーカシング方向とトラッキング方向とに直交する方
    向に偏向する第一固定偏向手段を設け、この第一固定偏
    向手段から入射する光束をフォーカシング方向に偏向し
    て前記対物レンズを介して前記光ディスクに入射させる
    第二固定偏向手段を設け、前記第一可動偏向手段と前記
    第二可動偏向手段とを前記対物レンズと一体に移動させ
    る移動連動機構を設け、前記発光素子と前記第一可動偏
    向手段との間の光路上に光束に所定の光学処理を実行す
    る光束変換手段を設けたことを特徴とする光学ヘッド装
    置。
  5. 【請求項5】 光ディスクに対向する対物レンズをトラ
    ッキング方向と略平行に移動するよう回動自在に支持
    し、発光素子と受光素子とを有する固定光学系を固定的
    に配置し、この固定光学系の出射光を前記対物レンズに
    より収束して光ディスクに入射させ、この光ディスクの
    反射光を前記対物レンズを介して前記固定光学系に入射
    させ、この固定光学系の受光素子が検出するトラッキン
    グエラーに対応して前記対物レンズをトラッキング方向
    に位置制御する光学ヘッド装置において、前記固定光学
    系からフォーカシング方向とトラッキング方向とに直交
    する方向に入射する光束を平行な偶数の透過面に順次透
    過させる可動偏向手段を設け、この可動偏向手段から入
    射する光束をフォーカシング方向に偏向して前記対物レ
    ンズを介して前記光ディスクに入射させる固定偏向手段
    を設け、前記可動偏向手段を前記対物レンズと一体に移
    動させる移動連動機構を設け、前記発光素子と前記可動
    偏向手段との間の光路上に光束に所定の光学処理を実行
    する光束変換手段を設けたことを特徴とする光学ヘッド
    装置。
  6. 【請求項6】 光ディスクに対向する対物レンズをトラ
    ッキング方向と略平行に移動するよう回動自在に支持
    し、発光素子と受光素子とを有する固定光学系を固定的
    に配置し、この固定光学系の出射光を前記対物レンズに
    より収束して光ディスクに入射させ、この光ディスクの
    反射光を前記対物レンズを介して前記固定光学系に入射
    させ、この固定光学系の受光素子が検出するトラッキン
    グエラーに対応して前記対物レンズをトラッキング方向
    に位置制御する光学ヘッド装置において、前記固定光学
    系からフォーカシング方向とトラッキング方向とに直交
    する方向に入射する光束をフォーカシング方向に偏向す
    る第一可動偏向手段を設け、この第一可動偏向手段から
    入射する光束をフォーカシング方向とトラッキング方向
    とに直交する方向に偏向する固定偏向手段を設け、この
    固定偏向手段から入射する光束をフォーカシング方向に
    偏向して前記対物レンズを介して前記光ディスクに入射
    させる第二可動偏向手段を設け、前記第一可動偏向手段
    と前記第二可動偏向手段とを前記対物レンズと一体に移
    動させる移動連動機構を設け、前記発光素子と前記第一
    可動偏向手段との間の光路上に光束に所定の光学処理を
    実行する光束変換手段を設けたことを特徴とする光学ヘ
    ッド装置。
  7. 【請求項7】 光束変換手段は、光学処理として光束の
    外形を制限するアパーチャを有することを特徴とする請
    求項1ないし6の何れか一記載の光学ヘッド装置。
  8. 【請求項8】 光束変換手段は、光学処理として光束の
    収束発散の状態を変換する補正レンズを有することを特
    徴とする請求項1ないし6の何れか一記載の光学ヘッド
    装置。
  9. 【請求項9】 光束変換手段は、光学処理として光束の
    中心部を遮光する遮光部材を有することを特徴とする請
    求項1ないし6の何れか一記載の光学ヘッド装置。
  10. 【請求項10】 光束変換手段の動作状態を切り換える
    状態切換手段を設けたことを特徴とする請求項1ないし
    9の何れか一記載の光学ヘッド装置。
  11. 【請求項11】 状態切換手段は、光束変換手段を移動
    自在に支持して光路上に出没させることを特徴とする請
    求項10記載の光学ヘッド装置。
  12. 【請求項12】 光束変換手段の動作状態を切り換える
    状態切換手段を設け、前記光束変換手段は、遮光状態と
    透過状態とに可変自在な光学素子を有し、前記状態切換
    手段は、前記光学素子を遮光状態と透過状態とに切り換
    えることを特徴とする請求項7または9記載の光学ヘッ
    ド装置。
  13. 【請求項13】 光ディスクに対向する対物レンズをト
    ラッキング方向と平行に移動自在に支持し、発光素子と
    受光素子とを有する固定光学系を固定的に配置し、この
    固定光学系の出射光を前記対物レンズにより収束して光
    ディスクに入射させ、この光ディスクの反射光を前記対
    物レンズを介して前記固定光学系に入射させ、この固定
    光学系の受光素子が検出するトラッキングエラーに対応
    して前記対物レンズをトラッキング方向に位置制御する
    光学ヘッド装置において、前記固定光学系からトラッキ
    ング方向に入射する光束をフォーカシング方向とトラッ
    キング方向とに直交する方向に偏向する可動偏向手段を
    設け、この可動偏向手段から入射する光束をフォーカシ
    ング方向に偏向して前記対物レンズを介して前記光ディ
    スクに入射させる固定偏向手段を設け、前記可動偏向手
    段を前記対物レンズと一体に移動させる移動連動機構を
    設け、前記固定光学系の受光素子が入射する光束の全体
    を検出する第一状態と中心部のみを検出する第二状態と
    を切り換える状態切換手段を設けたことを特徴とする光
    学ヘッド装置。
  14. 【請求項14】 光ディスクに対向する対物レンズをト
    ラッキング方向と略平行に移動するよう回動自在に支持
    し、発光素子と受光素子とを有する固定光学系を固定的
    に配置し、この固定光学系の出射光を前記対物レンズに
    より収束して光ディスクに入射させ、この光ディスクの
    反射光を前記対物レンズを介して前記固定光学系に入射
    させ、この固定光学系の受光素子が検出するトラッキン
    グエラーに対応して前記対物レンズをトラッキング方向
    に位置制御する光学ヘッド装置において、前記固定光学
    系から入射する光束を偶数回だけ偏向する可動偏向手段
    を設け、この可動偏向手段から入射する光束をフォーカ
    シング方向に偏向して前記対物レンズを介して前記光デ
    ィスクに入射させる固定偏向手段を設け、前記可動偏向
    手段を前記対物レンズと一体に移動させる移動連動機構
    を設け、前記固定光学系の受光素子が入射する光束の全
    体を検出する第一状態と中心部のみを検出する第二状態
    とを切り換える状態切換手段を設けたことを特徴とする
    光学ヘッド装置。
  15. 【請求項15】 光ディスクに対向する対物レンズをト
    ラッキング方向と略平行に移動するよう回動自在に支持
    し、発光素子と受光素子とを有する固定光学系を固定的
    に配置し、この固定光学系の出射光を前記対物レンズに
    より収束して光ディスクに入射させ、この光ディスクの
    反射光を前記対物レンズを介して前記固定光学系に入射
    させ、この固定光学系の受光素子が検出するトラッキン
    グエラーに対応して前記対物レンズをトラッキング方向
    に位置制御する光学ヘッド装置において、前記固定光学
    系からフォーカシング方向とトラッキング方向とに直交
    する方向に入射する光束をトラッキング方向に偏向する
    第一可動偏向手段を設け、この第一可動偏向手段から入
    射する光束をフォーカシング方向とトラッキング方向と
    に直交する方向に偏向する第二可動偏向手段を設け、こ
    の第二可動偏向手段から入射する光束をフォーカシング
    方向に偏向して前記対物レンズを介して前記光ディスク
    に入射させる固定偏向手段を設け、前記第一可動偏向手
    段と前記第二可動偏向手段とを前記対物レンズと一体に
    移動させる移動連動機構を設け、前記固定光学系の受光
    素子が入射する光束の全体を検出する第一状態と中心部
    のみを検出する第二状態とを切り換える状態切換手段を
    設けたことを特徴とする光学ヘッド装置。
  16. 【請求項16】 光ディスクに対向する対物レンズをト
    ラッキング方向と略平行に移動するよう回動自在に支持
    し、発光素子と受光素子とを有する固定光学系を固定的
    に配置し、この固定光学系の出射光を前記対物レンズに
    より収束して光ディスクに入射させ、この光ディスクの
    反射光を前記対物レンズを介して前記固定光学系に入射
    させ、この固定光学系の受光素子が検出するトラッキン
    グエラーに対応して前記対物レンズをトラッキング方向
    に位置制御する光学ヘッド装置において、前記固定光学
    系からトラッキング方向に入射する光束をフォーカシン
    グ方向とトラッキング方向とに直交する方向に偏向する
    第一可動偏向手段を設け、この第一可動偏向手段から入
    射する光束をトラッキング方向に偏向する第二可動偏向
    手段を設け、この第二可動偏向手段から入射する光束を
    フォーカシング方向とトラッキング方向とに直交する方
    向に偏向する第一固定偏向手段を設け、この第一固定偏
    向手段から入射する光束をフォーカシング方向に偏向し
    て前記対物レンズを介して前記光ディスクに入射させる
    第二固定偏向手段を設け、前記第一可動偏向手段と前記
    第二可動偏向手段とを前記対物レンズと一体に移動させ
    る移動連動機構を設け、前記固定光学系の受光素子が入
    射する光束の全体を検出する第一状態と中心部のみを検
    出する第二状態とを切り換える状態切換手段を設けたこ
    とを特徴とする光学ヘッド装置。
  17. 【請求項17】 光ディスクに対向する対物レンズをト
    ラッキング方向と略平行に移動するよう回動自在に支持
    し、発光素子と受光素子とを有する固定光学系を固定的
    に配置し、この固定光学系の出射光を前記対物レンズに
    より収束して光ディスクに入射させ、この光ディスクの
    反射光を前記対物レンズを介して前記固定光学系に入射
    させ、この固定光学系の受光素子が検出するトラッキン
    グエラーに対応して前記対物レンズをトラッキング方向
    に位置制御する光学ヘッド装置において、前記固定光学
    系からフォーカシング方向とトラッキング方向とに直交
    する方向に入射する光束を平行な偶数の透過面に順次透
    過させる可動偏向手段を設け、この可動偏向手段から入
    射する光束をフォーカシング方向に偏向して前記対物レ
    ンズを介して前記光ディスクに入射させる固定偏向手段
    を設け、前記可動偏向手段を前記対物レンズと一体に移
    動させる移動連動機構を設け、前記固定光学系の受光素
    子が入射する光束の全体を検出する第一状態と中心部の
    みを検出する第二状態とを切り換える状態切換手段を設
    けたことを特徴とする光学ヘッド装置。
  18. 【請求項18】 光ディスクに対向する対物レンズをト
    ラッキング方向と略平行に移動するよう回動自在に支持
    し、発光素子と受光素子とを有する固定光学系を固定的
    に配置し、この固定光学系の出射光を前記対物レンズに
    より収束して光ディスクに入射させ、この光ディスクの
    反射光を前記対物レンズを介して前記固定光学系に入射
    させ、この固定光学系の受光素子が検出するトラッキン
    グエラーに対応して前記対物レンズをトラッキング方向
    に位置制御する光学ヘッド装置において、前記固定光学
    系からフォーカシング方向とトラッキング方向とに直交
    する方向に入射する光束をフォーカシング方向に偏向す
    る第一可動偏向手段を設け、この第一可動偏向手段から
    入射する光束をフォーカシング方向とトラッキング方向
    とに直交する方向に偏向する固定偏向手段を設け、この
    固定偏向手段から入射する光束をフォーカシング方向に
    偏向して前記対物レンズを介して前記光ディスクに入射
    させる第二可動偏向手段を設け、前記第一可動偏向手段
    と前記第二可動偏向手段とを前記対物レンズと一体に移
    動させる移動連動機構を設け、前記固定光学系の受光素
    子が入射する光束の全体を検出する第一状態と中心部の
    みを検出する第二状態とを切り換える状態切換手段を設
    けたことを特徴とする光学ヘッド装置。
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