JPH09212891A - 光学ヘッド装置 - Google Patents

光学ヘッド装置

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JPH09212891A
JPH09212891A JP8014435A JP1443596A JPH09212891A JP H09212891 A JPH09212891 A JP H09212891A JP 8014435 A JP8014435 A JP 8014435A JP 1443596 A JP1443596 A JP 1443596A JP H09212891 A JPH09212891 A JP H09212891A
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JP
Japan
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light beam
tracking
sub
movable
objective lens
Prior art date
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JP8014435A
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English (en)
Inventor
Takehide Ono
武英 大野
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Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光ディスクに対向する対物レンズをトラッキ
ングさせても光軸ズレが発生しないようにする。また、
専用のセンサ装置を設けることなくディスクチルトを検
出できるようにする。 【解決手段】 レーザ光源2がトラッキング方向に出射
する光束を可動偏向手段によりジッタ方向に偏向させ、
この光束を固定偏向手段によりフォーカシング方向に偏
向させて対物レンズ7に入射させる。この対物レンズ7
と可動偏向手段とを移動連動機構27により一体にトラ
ッキングさせることで光軸ズレを防止する。また、レー
ザ光を主光束と副光束とに分割し、光ディスク11のト
ラックとトラックの間隙とに結像させる。その複数の反
射光からプッシュプル信号を個々に生成し、これらのプ
ッシュプル信号を加算してディスクチルトに対応したチ
ルト信号を生成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、対物レンズをトラ
ッキング方向に位置制御する光学ヘッド装置に関する。
【0002】
【従来の技術】光ディスクプレーヤーは、回転駆動する
光ディスクの記録情報を光学的に再生し、光ディスクレ
コーダは、回転駆動する光ディスクに記録情報を光学的
に記録する。このような装置では、光ディスクのトラッ
クに情報の記録再生を良好に実行するため、光学ヘッド
装置により対物レンズをトラッキング制御する。
【0003】このような光学ヘッド装置1の一従来例を
図33に基づいて以下に説明する。なお、図中では、フ
ォーカシング方向をFo 、トラッキング方向をTr 、と
して表示する。さらに、以下ではフォーカシング方向と
トラッキング方向とに直交する方向を便宜的にジッタ方
向と呼称し、図中ではJi として表示する。
【0004】この光学ヘッド装置1は、レーザ光源であ
る半導体レーザ2を有しており、この半導体レーザ2の
光軸上に、コリメータレンズ3、光束分割手段であるグ
レーティング4、偏光ビームスプリッタ5、四分の一波
長板6、対物レンズ7、が順番に配置され、前記偏光ビ
ームスプリッタ5の反射光路には、集光レンズ8、シリ
ンドリカルレンズ9、受光素子ユニット10、が順番に
配置されている。
【0005】このような光学ヘッド装置1は、ディスク
駆動装置(図示せず)の一部として設けられており、こ
のディスク駆動装置は交換自在な光ディスク11を回転
自在に軸支するターンテーブル(図示せず)を有してお
り、このように軸支された光ディスク11と対向する位
置で、光学ヘッド装置1はトラッキング方向に移動自在
に支持されている。この光学ヘッド装置1においては、
前記対物レンズ7のみトラッキング方向に変位自在に支
持されており、他の前記部品2〜6,8〜10は固定的
に配置されているので、これらの部品2〜6,8〜10
により固定光学系12が形成されている。また、この光
学ヘッド装置1は、光束を三つに分割して利用するの
で、前記受光素子ユニット10は、実際には三個の受光
素子が配列されている。
【0006】このような構造の光学ヘッド装置1は、半
導体レーザ2が出射する光束を、コリメータレンズ3に
より平行化してからグレーティング4により一つの主光
束と二つの副光束とに分割し、これら三つの光束を対物
レンズ7により収束して回転する光ディスク11に入射
させる。この時、一つの主光束は光ディスク11のトラ
ックに結像され、このトラックの両側の間隙に二つの副
光束が結像される。この光ディスク11によりフォーカ
シング方向に反射された三つの光束は、偏光ビームスプ
リッタ5により偏向されて受光素子ユニット10に検出
される。
【0007】この受光素子ユニット10の出力信号から
トラッキングエラーとフォーカシングエラーとが検出さ
れるので、これらの検出エラーに対応して対物レンズ7
をトラッキング方向とフォーカシング方向とに位置制御
することにより、光ディスク11に結像されるスポット
がトラック上に調整される。
【0008】より詳細には、三つの光束の各々で個々に
プッシュプル信号が生成され、主光束のプッシュプル信
号から副光束のプッシュプル信号が減算される。プッシ
ュプル信号は一つでもトラッキングエラーを検出するこ
とができるが、このような差分を計算すれば、より正確
にトラッキングエラーを検出することができる。これは
差動プッシュプル制御と呼称されており、例えば、特開
昭61-94246号公報や特開平7-93764 号公報に開示されて
いる。
【0009】つまり、上述した光学ヘッド装置1は、光
ディスク11のトラックに主光束を良好にトラッキング
させることができるので、光ディスク11のトラックに
情報を良好に記録することができ、光ディスク11のト
ラックから情報を良好に再生することができる。なお、
フォーカシングエラーは、光束が一つの場合と同様に主
光束から検出される。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上述のような光学ヘッ
ド装置1では、対物レンズ7をトラッキング方向とフォ
ーカシング方向とに位置制御することにより、光ディス
ク11のトラックに固定光学系12により情報の記録再
生を実行することができる。
【0011】また、図34に示すように、レーザ光の強
度は中央ほど強く周辺ほど弱いので、図35に示すよう
に、光軸ズレが発生すると対物レンズ7から光ディスク
11に結像されるスポットの強度が低下する。このた
め、光ディスク11に情報を記録する場合は、そのトラ
ックに情報を安定に記録することができず、光ディスク
11の情報を再生する場合は、そのトラックから情報を
正確に再生することができない。
【0012】同様に、フォーカシングエラーが発生した
場合も、図36に示すように、光ディスク11のトラッ
クに結像されるスポットの単位面積の強度が低下し、光
学ヘッド装置1に対して光ディスク11が傾斜するディ
スクチルトが発生した場合も、図37に示すように、ス
ポットの単位面積の強度が低下する。
【0013】このようなスポット強度の低下は、特に光
ディスク11に情報を記録する場合に重大なので、従来
の光学ヘッド装置1では、光軸ズレとディスクチルトと
を専用のセンサ装置で各々検出し、これらの検出結果に
基づいて半導体レーザ2の出力を補正している。しか
し、これでは専用のセンサが必要であり、その部品数が
増加して組立性が低下すると共に小型軽量化も困難とな
っている。
【0014】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
レーザ光源と、レーザ光を主光束と少なくとも一つの副
光束とに分割する光束分割手段と、主光束と副光束とを
トラッキング方向から入射してフォーカシング方向とト
ラッキング方向とに直交する方向に偏向する可動偏向手
段と、この可動偏向手段から入射する主光束と副光束と
をフォーカシング方向に偏向する固定偏向手段と、この
固定偏向手段から入射する主光束を光ディスクのトラッ
クに結像させると共に副光束をトラックの間隙に結像さ
せる対物レンズと、前記光ディスクにより反射された主
光束と副光束とを個々に検出する複数の受光素子と、そ
の複数の検出結果からトラッキングエラーに対応したプ
ッシュプル信号を個々に生成するプッシュプル信号生成
手段と、主光束と副光束とのプッシュプル信号を減算し
てトラッキング信号を生成するトラッキング信号生成手
段と、トラッキング信号に対応して前記可動偏向手段と
前記対物レンズとを一体にトラッキング方向に位置制御
する移動連動機構と、複数のプッシュプル信号を加算し
て前記光ディスクの傾斜に対応したチルト信号を生成す
るチルト信号生成手段とを有する。従って、トラッキン
グ方向の光束が可動偏向手段によりフォーカシング方向
とトラッキング方向とに直交する方向に偏向され、この
光束が固定偏向手段によりフォーカシング方向に偏向さ
れて対物レンズを介して光ディスクに入射される。この
時、移動連動機構により可動偏向手段が対物レンズと一
体に移動されるので、対物レンズのトラッキング移動に
よる光束の光軸ズレが発生しない。この光束は主光束と
副光束とに分割されており、各々によりプッシュプル信
号が検出されるので、その加算結果は光軸ズレとディス
クチルトとに対応する。しかし、前述のように対物レン
ズの光軸ズレは発生しないので、これをチルト信号とす
ることができる。
【0015】請求項2記載の発明は、レーザ光源と、レ
ーザ光を主光束と少なくとも一つの副光束とに分割する
光束分割手段と、主光束と副光束とを偶数回だけ偏向す
る可動偏向手段と、この可動偏向手段から入射する光束
をフォーカシング方向に偏向する固定偏向手段と、この
固定偏向手段から入射する主光束を光ディスクのトラッ
クに結像させると共に副光束をトラックの間隙に結像さ
せる対物レンズと、前記光ディスクにより反射された主
光束と副光束とを個々に検出する複数の受光素子と、そ
の複数の検出結果からトラッキングエラーに対応したプ
ッシュプル信号を個々に生成するプッシュプル信号生成
手段と、主光束と副光束とのプッシュプル信号を減算し
てトラッキング信号を生成するトラッキング信号生成手
段と、トラッキング信号に対応して前記可動偏向手段と
前記対物レンズとを一体にフォーカシング方向を軸心と
して回動制御する移動連動機構と、複数のプッシュプル
信号を加算して前記光ディスクの傾斜に対応したチルト
信号を生成するチルト信号生成手段とを有する。従っ
て、所定方向の光束が可動偏向手段により偶数回だけ偏
向され、この光束が固定偏向手段によりフォーカシング
方向に偏向されて対物レンズを介して光ディスクに入射
される。この時、移動連動機構により可動偏向手段と対
物レンズとが一体に移動されるので、対物レンズのトラ
ッキング移動による光束の光軸ズレが発生しない。この
光束は主光束と副光束とに分割されており、各々により
プッシュプル信号が検出されるので、その加算結果は光
軸ズレとディスクチルトとに対応する。しかし、前述の
ように対物レンズの光軸ズレは発生しないので、これを
チルト信号とすることができる。
【0016】請求項3記載の発明は、レーザ光源と、レ
ーザ光を主光束と少なくとも一つの副光束とに分割する
光束分割手段と、主光束と副光束とをフォーカシング方
向とトラッキング方向とに直交する方向から入射してト
ラッキング方向に偏向する第一可動偏向手段と、この第
一可動偏向手段から入射する主光束と副光束とをフォー
カシング方向とトラッキング方向とに直交する方向に偏
向する第二可動偏向手段と、この第二可動偏向手段から
入射する光束をフォーカシング方向に偏向する固定偏向
手段と、この固定偏向手段から入射する主光束を光ディ
スクのトラックに結像させると共に副光束をトラックの
間隙に結像させる対物レンズと、前記光ディスクにより
反射された主光束と副光束とを個々に検出する複数の受
光素子と、その複数の検出結果からトラッキングエラー
に対応したプッシュプル信号を個々に生成するプッシュ
プル信号生成手段と、主光束と副光束とのプッシュプル
信号を減算してトラッキング信号を生成するトラッキン
グ信号生成手段と、トラッキング信号に対応して前記第
一可動偏向手段と前記第二可動偏向手段と前記対物レン
ズとを一体にフォーカシング方向を軸心として回動制御
する移動連動機構と、複数のプッシュプル信号を加算し
て前記光ディスクの傾斜に対応したチルト信号を生成す
るチルト信号生成手段とを有する。従って、フォーカシ
ング方向とトラッキング方向とに直交する方向の光束が
第一可動偏向手段によりトラッキング方向に偏向され、
この光束が第二可動偏向手段によりフォーカシング方向
とトラッキング方向とに直交する方向に偏向され、この
光束が固定偏向手段によりフォーカシング方向に偏向さ
れて対物レンズを介して光ディスクに入射される。この
時、移動連動機構により第一可動偏向手段と第二可動偏
向手段と対物レンズとが一体に移動されるので、対物レ
ンズのトラッキング移動による光束の光軸ズレが発生し
ない。この光束は主光束と副光束とに分割されており、
各々によりプッシュプル信号が検出されるので、その加
算結果は光軸ズレとディスクチルトとに対応する。しか
し、前述のように対物レンズの光軸ズレは発生しないの
で、これをチルト信号とすることができる。
【0017】請求項4記載の発明は、レーザ光源と、レ
ーザ光を主光束と少なくとも一つの副光束とに分割する
光束分割手段と、主光束と副光束とをトラッキング方向
から入射してフォーカシング方向とトラッキング方向と
に直交する方向に偏向する第一可動偏向手段と、この第
一可動偏向手段から入射する主光束と副光束とをトラッ
キング方向に偏向する第二可動偏向手段と、この第二可
動偏向手段から入射する光束をフォーカシング方向とト
ラッキング方向とに直交する方向に偏向する第一固定偏
向手段と、この第一固定偏向手段から入射する光束をフ
ォーカシング方向に偏向する第二固定偏向手段と、この
第二固定偏向手段から入射する主光束を光ディスクのト
ラックに結像させると共に副光束をトラックの間隙に結
像させる対物レンズと、前記光ディスクにより反射され
た主光束と副光束とを個々に検出する複数の受光素子
と、その複数の検出結果からトラッキングエラーに対応
したプッシュプル信号を個々に生成するプッシュプル信
号生成手段と、主光束と副光束とのプッシュプル信号を
減算してトラッキング信号を生成するトラッキング信号
生成手段と、トラッキング信号に対応して前記第一可動
偏向手段と前記第二可動偏向手段と前記対物レンズとを
一体にフォーカシング方向を軸心として回動制御する移
動連動機構と、複数のプッシュプル信号を加算して前記
光ディスクの傾斜に対応したチルト信号を生成するチル
ト信号生成手段とを有する。従って、トラッキング方向
の光束が第一可動偏向手段によりフォーカシング方向と
トラッキング方向とに直交する方向に偏向され、この光
束が第二可動偏向手段によりトラッキング方向に偏向さ
れ、この光束が第一固定偏向手段によりフォーカシング
方向とトラッキング方向とに直交する方向に偏向され、
この光束が第二固定偏向手段によりフォーカシング方向
に偏向されて対物レンズを介して光ディスクに入射され
る。この時、移動連動機構により第一可動偏向手段と第
二可動偏向手段と対物レンズとが一体に移動されるの
で、対物レンズのトラッキング移動による光束の光軸ズ
レが発生しない。この光束は主光束と副光束とに分割さ
れており、各々によりプッシュプル信号が検出されるの
で、その加算結果は光軸ズレとディスクチルトとに対応
する。しかし、前述のように対物レンズの光軸ズレは発
生しないので、これをチルト信号とすることができる。
【0018】請求項5記載の発明は、レーザ光源と、レ
ーザ光を主光束と少なくとも一つの副光束とに分割する
光束分割手段と、主光束と副光束とをフォーカシング方
向とトラッキング方向とに直交する方向から入射して平
行な偶数の透過面に順次透過させる可動偏向手段と、こ
の可動偏向手段から入射する主光束と副光束とをフォー
カシング方向に偏向する固定偏向手段と、この固定偏向
手段から入射する主光束を光ディスクのトラックに結像
させると共に副光束をトラックの間隙に結像させる対物
レンズと、前記光ディスクにより反射された主光束と副
光束とを個々に検出する複数の受光素子と、その複数の
検出結果からトラッキングエラーに対応したプッシュプ
ル信号を個々に生成するプッシュプル信号生成手段と、
主光束と副光束とのプッシュプル信号を減算してトラッ
キング信号を生成するトラッキング信号生成手段と、ト
ラッキング信号に対応して前記可動偏向手段と前記対物
レンズとを一体にフォーカシング方向を軸心として回動
制御する移動連動機構と、複数のプッシュプル信号を加
算して前記光ディスクの傾斜に対応したチルト信号を生
成するチルト信号生成手段とを有する。従って、フォー
カシング方向とトラッキング方向とに直交する方向の光
束が可動偏向手段の平行な偶数の透過面に順次透過さ
れ、この光束が固定偏向手段によりフォーカシング方向
に偏向されて対物レンズを介して光ディスクに入射され
る。この時、移動連動機構により可動偏向手段が対物レ
ンズと一体に移動されるので、対物レンズのトラッキン
グ移動による光束の光軸ズレが発生しない。この光束は
主光束と副光束とに分割されており、各々によりプッシ
ュプル信号が検出されるので、その加算結果は光軸ズレ
とディスクチルトとに対応する。しかし、前述のように
対物レンズの光軸ズレは発生しないので、これをチルト
信号とすることができる。
【0019】請求項6記載の発明は、レーザ光源と、レ
ーザ光を主光束と少なくとも一つの副光束とに分割する
光束分割手段と、主光束と副光束とをフォーカシング方
向とトラッキング方向とに直交する方向から入射してフ
ォーカシング方向に偏向する第一可動偏向手段と、この
第一可動偏向手段から入射する光束をフォーカシング方
向とトラッキング方向とに直交する方向に偏向する固定
偏向手段と、この固定偏向手段から入射する光束をフォ
ーカシング方向に偏向する第二可動偏向手段と、この第
二可動偏向手段から入射する主光束を光ディスクのトラ
ックに結像させると共に副光束をトラックの間隙に結像
させる対物レンズと、前記光ディスクにより反射された
主光束と副光束とを個々に検出する複数の受光素子と、
その複数の検出結果からトラッキングエラーに対応した
プッシュプル信号を個々に生成するプッシュプル信号生
成手段と、主光束と副光束とのプッシュプル信号を減算
してトラッキング信号を生成するトラッキング信号生成
手段と、トラッキング信号に対応して前記第一可動偏向
手段と前記第二可動偏向手段と前記対物レンズとを一体
にフォーカシング方向を軸心として回動制御する移動連
動機構と、複数のプッシュプル信号を加算して前記光デ
ィスクの傾斜に対応したチルト信号を生成するチルト信
号生成手段とを有する。従って、フォーカシング方向と
トラッキング方向とに直交する方向の光束が第一可動偏
向手段によりフォーカシング方向に偏向され、この光束
が固定偏向手段によりフォーカシング方向とトラッキン
グ方向とに直交する方向に偏向され、この光束が第二可
動偏向手段によりフォーカシング方向に偏向されて対物
レンズを介して光ディスクに入射される。この時、移動
連動機構により第一可動偏向手段と第二可動偏向手段と
が対物レンズと一体に移動されるので、対物レンズのト
ラッキング移動による光束の光軸ズレが発生しない。こ
の光束は主光束と副光束とに分割されており、各々によ
りプッシュプル信号が検出されるので、その加算結果は
光軸ズレとディスクチルトとに対応する。しかし、前述
のように対物レンズの光軸ズレは発生しないので、これ
をチルト信号とすることができる。
【0020】請求項7記載の発明では、請求項1,2,
3,4,5又は6記載の発明において、チルト信号に対
応してレーザ光源の出力を制御する出力制御手段を設け
た。従って、ディスクチルトが発生して光ディスクに結
像されるスポットの単位面積の強度が低下しても、これ
に対応してレーザ光源の出力が補正される。
【0021】請求項8記載の発明では、請求項1,2,
3,4,5又は6記載の発明において、主光束の検出結
果からフォーカシングエラーに対応したフォーカシング
信号を生成するフォーカシング信号生成手段を設け、フ
ォーカシング信号とチルト信号とに対応してレーザ光源
の出力を制御する出力制御手段を設けた。従って、フォ
ーカシングエラーとディスクチルトとが発生して光ディ
スクに結像されるスポットの単位面積の強度が低下して
も、これに対応してレーザ光源の出力が補正される。
【0022】
【発明の実施の形態】本発明の実施の第一の形態を図1
ないし図5に基づいて以下に説明する。なお、この実施
の第一の形態の光学ヘッド装置に関し、一従来例として
前述した光学ヘッド装置1と同一の部分は、同一の名称
及び符号を用いて詳細な説明は省略する。
【0023】まず、本実施の形態の光学ヘッド装置21
では、図2に示すように、固定光学系12は光束をトラ
ッキング方向に出射するよう配置されており、この光軸
上に可動偏向手段である可動ミラー22が変位自在に配
置されている。この可動ミラー22は、固定光学系12
から入射する光束をジッタ方向に偏向するので、この光
軸上に固定偏向手段である固定ミラー23が固定的に配
置されている。この固定ミラー23は、前記可動ミラー
22から入射する光束をフォーカシング方向に偏向する
ので、この光軸上に対物レンズ7が変位自在に配置され
ている。
【0024】より詳細には、図3に示すように、前記固
定ミラー23や前記固定光学系12が固定されたヘッド
ベース(図示せず)にレンズ支持部24が設けられてお
り、このレンズ支持部24には、レンズホルダ25が四
本のスプリングシャフト26により支持されている。こ
れらのスプリングシャフト26は各々が湾曲自在である
ため、前記レンズホルダ25は、フォーカシング方向と
トラッキング方向とに平行に移動自在である。このレン
ズホルダ25の上部には前記対物レンズ7が装着されて
おり、前記レンズホルダ25の下部には前記可動ミラー
22が一体に形成されている。
【0025】また、前記レンズホルダ25には、トラッ
キングコイルとフォーカシングコイルとが装着されてお
り、これらのコイルに対向するトラッキングマグネット
とフォーカシングマグネットとが前記ヘッドベースに固
定されているので(何れも図示せず)、ここに前記可動
ミラー22と前記対物レンズ7とを一体にトラッキング
方向とフォーカシング方向とに位置制御する移動連動機
構27が形成されている。
【0026】また、図1に示すように、前記固定光学系
12の半導体レーザ2には、レーザ駆動回路28が接続
されており、前記固定光学系12の受光素子ユニット1
0には、エラー検出回路29が接続されている。ここ
で、前記受光素子ユニット10は、主光束を検出する位
置に一個の受光素子である主検出部30が設けられてお
り、二つの副光束を各々検出する位置に二個の受光素子
である副検出部31,32が個々に設けられている。前
記主検出部30は、四個のフォトダイオードa〜dから
なり、前記副検出部31は、二個のフォトダイオード
e,fからなり、前記副検出部32は、二個のフォトダ
イオードg,hからなる。
【0027】これらのフォトダイオードa〜hには電流
電圧変換増幅器33が個々に接続されており、これらの
電流電圧変換増幅器33には、プッシュプル信号生成手
段となる差動増幅器34〜36が三個の前記検出部30
〜32毎に接続されている。このうち、前記主検出部3
0はフォトダイオードa〜dが四個なので、これはトラ
ッキング方向に対応した二個ずつ加算器37,38に接
続されてから前記差動増幅器34に接続されている。
【0028】前記副検出部31,32に接続された差動
増幅器35,36には加算器39が接続されており、こ
の加算器39には利得調整器40が接続されている。こ
の利得調整器40と前記主検出部30に接続された差動
増幅器34とは差動増幅器41に接続されているので、
ここにトラッキング信号生成手段であるトラッキング検
出回路42が形成されている。このトラッキング検出回
路42には、トラッキング駆動回路(図示せず)が接続
されており、このトラッキング駆動回路は、前記移動連
動機構27のトラッキングコイルに接続されている。
【0029】同様に、前記副検出部31,32に接続さ
れた加算器39には他の利得調整器43も接続されてお
り、この利得調整器43と前記主検出部30に接続され
た差動増幅器34とは加算器44に接続されているの
で、ここにチルト信号生成手段であるチルト検出回路4
5が形成されている。このチルト検出回路45には、出
力制御手段となる第一のレーザ制御回路46が接続され
ており、このレーザ制御回路46は、前記レーザ駆動回
路28に接続されている。
【0030】また、前記主検出部30にはフォーカシン
グ信号生成手段となるフォーカシング検出回路47も接
続されており、これは前記フォトダイオードa〜dの対
角方向の一対を加算器48,49に接続してから差動増
幅器50に接続した構造からなる。このフォーカシング
検出回路47には、フォーカシング駆動回路(図示せ
ず)が接続されており、このフォーカシング駆動回路
は、前記移動連動機構27のフォーカシングコイルに接
続されている。また、前記フォーカシング検出回路6に
も、出力制御手段となる第二のレーザ制御回路51が接
続されており、このレーザ制御回路51も、前記レーザ
駆動回路28に接続されている。
【0031】このような構成において、本実施の形態の
光学ヘッド装置21では、固定光学系12は一つの主光
束と二つの副光束とをトラッキング方向に出射するの
で、これら三つの光束は可動ミラー22によりジッタ方
向に偏向される。この可動ミラー22によりジッタ方向
に偏向された三つの光束は、固定ミラー23によりフォ
ーカシング方向に偏向され、対物レンズ7により収束さ
れて光ディスク11に入射される。この光ディスク11
では、主光束がトラックに結像され、このトラックの両
側の間隙に二つの副光束が個々に結像される。
【0032】そして、この光ディスク11によりフォー
カシング方向に反射された三つの光束が、対物レンズ7
により収束され、固定ミラー23によりジッタ方向に偏
向される。この固定ミラー23によりジッタ方向に偏向
された三つの光束が、可動ミラー22によりトラッキン
グ方向に偏向され、固定光学系12に入射する。この固
定光学系12では、受光素子ユニット10の主検出部3
0が主光束の反射光を検出し、二個の副検出部31,3
2が二つの副光束の反射光を個々に検出する。
【0033】この時、これらの検出部30〜32は、入
射した光束をフォトダイオードa〜hによりトラッキン
グ方向で半分ずつ検出し、この検出結果を差動増幅器3
4〜36により各々減算するので、この減算によりトラ
ッキングエラーに対応した三つのプッシュプル信号が生
成される。
【0034】これらのプッシュプル信号はトラッキング
検出回路42に入力されるので、このトラッキング検出
回路42は、差動プッシュプル方式によりトラッキング
信号を生成する。より詳細には、副光束の二つのプッシ
ュプル信号を加算器39により加算してから利得調整器
40により利得を調整し、これを差動増幅器41により
主光束のプッシュプル信号から減算してトラッキング信
号TEを生成する。このトラッキング信号TEは、フォ
トダイオードa〜hの検出結果を“sa〜sh”、利得調整
器40の調整の係数をK、とすると、 TE=(sa+sd)−(sb+sc)−K{(se−sf)+(sg−sh)} となる。
【0035】フォーカシング検出回路47は、主検出部
30の四つの検出結果から、非点収差方式によりフォー
カシング信号を生成する。より詳細には、主検出部30
の四つの検出結果を加算器48,49により対角方向で
加算し、これを差動増幅器50により減算することによ
り、フォーカシング信号FEを生成する。このフォーカ
シング信号FEは、 FE=(sa+sc)−(sb+sd) となる。
【0036】このフォーカシング信号とトラッキング信
号とに対応して移動連動機構27がレンズホルダ25を
フォーカシング方向とトラッキング方向とに位置制御す
るので、このレンズホルダ25の対物レンズ7は光ディ
スク11のトラックに正確にスポットを結像することが
でき、このトラックに情報の記録再生が実行される。
【0037】この時、本実施の形態の光学ヘッド装置2
1では、上述のように対物レンズ7がトラッキング方向
に変位すると、この対物レンズ7の光軸は固定ミラー2
3から入射する光束の光軸に対してトラッキング方向に
変位することになるが、実際には可動ミラー22が対物
レンズ7と一体にトラッキング方向に平行移動するの
で、可動ミラー22から固定ミラー23に入射する光束
も対物レンズ7と同一にトラッキング方向に平行移動す
ることになり、固定光学系12から可動ミラー22と固
定ミラー23とを介して対物レンズ7に入射する光軸ズ
レは発生しない。
【0038】さらに、本実施の形態の光学ヘッド装置2
1では、チルト検出回路45がチルト信号を生成し、こ
のチルト信号とフォーカシング信号とに対応して半導体
レーザ2の出力が補正されるので、ディスクチルトやフ
ォーカシングエラーが発生しても、光ディスク11のト
ラックに結像されるスポットの強度は一定に維持され
る。
【0039】より詳細には、チルト検出回路45は、副
光束の二つのプッシュプル信号を加算器39により加算
してから利得調整器43により利得を調整し、これを加
算器44により主光束のプッシュプル信号に加算してオ
フセット信号OFを生成する。つまり、このオフセット
信号OFは、 OF=(sa+sd)−(sb+sc)+K{(se−sf)+(sg−sh)} となる。このオフセット信号OFは、対物レンズ7の光
軸ズレと光ディスク11のチルトとに対応しているが、
上述のように本実施の形態の光学ヘッド装置21は機構
的に光軸ズレが発生しないので、このオフセット信号O
Fはチルト信号TSとして取り扱うことができる。
【0040】図4に示すように、このチルト信号TSに
対応して第一のレーザ制御回路46がレーザ駆動回路2
8の出力を制御し、図5に示すように、これと同時に第
二のレーザ制御回路51もフォーカシング信号に対応し
てレーザ駆動回路28の出力を制御するので、半導体レ
ーザ2の出力はフォーカシングエラーとディスクチルト
とに対応して補正される。例えば、フォーカシングエラ
ーに対応したレーザ制御回路46の出力制御が 1.2倍、
ディスクチルトに対応したレーザ制御回路51の出力制
御が 1.1倍となった場合、半導体レーザ2の出力は“1.
2×1.1=1.32”倍となる。
【0041】本実施の形態の光学ヘッド装置21は、上
述のようにトラッキング制御を実行しても対物レンズ7
に光軸ズレが発生しないので、レーザ光の強度分布に起
因して光ディスク11に結像されるスポットの強度が変
動することがなく、固定光学系12が検出する光束の光
量が変動することもない。しかも、ディスクチルトとフ
ォーカシングエラーとに対応して半導体レーザ2の出力
が補正されるので、固定光学系12は光ディスク11に
情報の記録や再生を良好に実行することができる。
【0042】さらに、対物レンズ7に光軸ズレが発生し
ないので、光軸ズレとディスクチルトとに対応したオフ
セット信号をチルト信号とすることができ、専用のセン
サ装置を設けることなくディスクチルトを良好に検出す
ることができる。つまり、ディスクチルトを検出するセ
ンサ装置と光軸ズレを検出するセンサ装置とが不要なの
で、構造が単純で部品数が削減され、組立性が良好で小
型軽量化も可能である。
【0043】なお、上述のようなレンズホルダ25のト
ラッキング方向の変位は、光ディスク11の回転による
トラックの微少な変位に対物レンズ7を追従させるトラ
ッキング動作であり、光ディスク11のトラック間を移
動するシーク動作では、光学ヘッド装置21の全体がヘ
ッド搬送機構(図示せず)によりトラッキング方向に搬
送される。
【0044】また、本実施の形態の光学ヘッド装置21
では、対物レンズ7と可動ミラー22とを有するレンズ
ホルダ25をトラッキング方向とフォーカシング方向と
に移動自在に支持することを例示したが、本発明は上記
方式に限定されるものではなく、例えば、レンズホルダ
をトラッキング方向のみに移動自在に支持し、このレン
ズホルダに対物レンズをフォーカシング方向に移動自在
に装着することも可能である。
【0045】さらに、本実施の形態の光学ヘッド装置2
1では、対物レンズ7が装着されるレンズホルダ25に
可動ミラー22が一体に形成されているので、可動ミラ
ー22が対物レンズ7に対して共振することがなく、情
報の記録再生のS/N(Signal-to-Noise ratio)が良好
である。しかも、移動連動機構27の構造が単純で生産
性向上や小型軽量化が容易であり、可動部分の質量が軽
減されて応答性も向上している。
【0046】なお、レンズホルダ25を金属により製作
する場合、その一面を精密に研磨することで可動ミラー
22を形成することができる。しかし、本発明は上記方
式に限定されるものではなく、可動偏向手段となる可動
ミラーを一個の部品として形成し、これと対物レンズと
を専用の移動連動機構に連結すること(図示せず)等も
可能である。
【0047】本発明の実施の第二の形態を図6ないし図
10に基づいて以下に説明する。なお、この実施の第二
の形態の光学ヘッド装置61に関し、実施の第一の形態
として上述した光学ヘッド装置21と同一の部分は、同
一の名称及び符号を用いて詳細な説明は省略する。
【0048】まず、本実施の形態の光学ヘッド装置61
では、図6及び図7に示すように、固定光学系12にジ
ッタ方向から対向する位置に、第一可動偏向手段である
第一可動ミラー62が位置しており、この第一可動ミラ
ーにトラッキング方向から対向する位置に、第二可動偏
向手段である第二可動ミラー63が位置している。これ
らの可動ミラー62,63は直角に対向しており、この
第二可動ミラー63はジッタ方向から固定ミラー23に
対向している。つまり、前記第一・第二可動ミラー6
2,63は、固定光学系12から入射する光束を二回の
反射で固定ミラー23に向けて偏向するので、ここに光
束を偶数回だけ偏向する可動偏向手段が形成されてい
る。
【0049】また、図8に示すように、ヘッドベース
(図示せず)にはフォーカシング方向に湾曲自在な一対
の板バネ64が装着されており、これらの板バネ64の
先端には、レンズホルダ65がフォーカシング方向に連
通した一対のトーションバー66により回動自在に支持
されている。前記板バネ64と前記レンズホルダ65と
はジッタ方向に突出しているので、このレンズホルダ6
5の先端部に装着された対物レンズ7は、フォーカシン
グ方向と平行に移動自在に支持されると共に、トラッキ
ング方向と略平行に移動するよう回動自在に支持されて
いる。
【0050】前記レンズホルダ65の上部には前記対物
レンズ7が装着されており、前記レンズホルダ65の下
部には前記第一・第二可動ミラー62,63が一体に形
成されている。ここに前記第一・第二可動ミラー62,
63を前記対物レンズ7と一体に移動させる移動連動機
構67が形成されている。なお、本実施の形態の光学ヘ
ッド装置61も、前記固定光学系12にレーザ駆動回路
28とエラー検出回路29とが接続されており、このエ
ラー検出回路29が前記移動連動機構67に接続されて
いる。
【0051】本実施の形態の光学ヘッド装置61は、図
6に示すように、前記レンズホルダ65の回動中心であ
る軸Oと、前記第二可動ミラー63の光束が入射する位
置であるQ点との、ジッタ方向の距離をA、軸Oと前記
第一可動ミラー62の光束が入射する位置であるP点と
の、トラッキング方向の距離をB、軸Oと前記対物レン
ズ7の光軸中心とのジッタ方向の距離をR、とすると、 R=2A−B を満足するよう形成されている。なお、ここでは前記第
一・第二可動ミラー62,63の各々がトラッキング方
向とジッタ方向とに対して45°に傾斜しているので、回
動中心の軸Oと前記第一・第二可動ミラー62,63の
交点Cとのジッタ方向の距離をA′とするとA′=A−
B/2となり、R=2A′も成立している。
【0052】このような構成において、本実施の形態の
光学ヘッド装置61では、固定光学系12からジッタ方
向に出射される光束が、第一可動ミラー62によりトラ
ッキング方向に偏向されてから第二可動ミラー63によ
りジッタ方向に偏向される。このジッタ方向の光束が、
固定ミラー23によりフォーカシング方向に偏向され、
対物レンズ7により収束されて光ディスク11のトラッ
クに入射される。
【0053】そして、この光ディスク11によりフォー
カシング方向に反射された光束が、対物レンズ7により
収束され、固定ミラー23によりジッタ方向に偏向され
る。このジッタ方向の光束が、第二可動ミラー63によ
りトラッキング方向に偏向されてから第一可動ミラー6
2によりジッタ方向に偏向され、固定光学系12により
読み取られる。
【0054】この固定光学系12の読取結果によりトラ
ッキングエラーが検出されるので、このトラッキングエ
ラーに対応してレンズホルダ65がトラッキング方向に
回動されることにより、対物レンズ7が光ディスク11
のトラックに追従されて記録情報が固定光学系12によ
り読み取られる。
【0055】本実施の形態の光学ヘッド装置61では、
上述のようにレンズホルダ65の回動により対物レンズ
7をトラッキング方向に移動させるが、この対物レンズ
7と共に第一・第二可動ミラー62,63も一体に回動
する。これら第一・第二可動ミラー62,63は光束を
二回の反射で偏向するので、レンズホルダ65が軸Oを
中心に回動しても固定ミラー23に入射する光束の角度
は変化しない。
【0056】つまり、レンズホルダ65が微少な角度θ
だけ回動すると、固定光学系12から第一・第二可動ミ
ラー62,63を介して対物レンズ7に入射する光束
は、トラッキング方向に約(2A−B)θだけ平行移動
する。同時に、対物レンズ7は、トラッキング方向に約
Rθだけ移動し、R=2A−Bであるので、対物レンズ
7は、変位した光軸上に位置することになる。つまり、
固定光学系12から対物レンズ7に入射する光束に光軸
ズレが発生せず、対物レンズ7から固定光学系12に入
射する光束にも光軸ズレが発生しない。
【0057】このことを以下に詳述する。なお、ここで
は固定光学系12の出射光が対物レンズ7に入射する過
程を例示して説明するが、これは順番を逆転すれば光デ
ィスク11の反射光が固定光学系12に入射する過程と
同一である。
【0058】まず、第一・第二可動ミラー62,63
は、初期状態ではトラッキング方向とジッタ方向とに対
して各々45°傾斜している。そこで、図6に示すよう
に、固定光学系12からジッタ方向に出射された光束が
第一可動ミラー62のP点に入射されると、ここで反射
された光束はトラッキング方向と平行に第二可動ミラー
63のQ点に入射され、ここで反射された光束はジッタ
方向と平行に固定ミラー23に入射される。
【0059】そして、軸Oを中心にレンズホルダ65が
反時計方向に微少な角度θだけ回動すると、第一・第二
可動ミラー62,63は、微少な角度θだけ回動すると
共にトラッキング方向とジッタ方向とに微少に移動す
る。第一・第二可動ミラー62,63が固定光学系12
に対してトラッキング方向に△yだけ平行移動すると、
第一・第二可動ミラー62,63により反射されて固定
ミラー23に出射される光束はトラッキング方向に2△
yだけ平行移動する。
【0060】一方、第一・第二可動ミラー62,63が
固定光学系12に対してジッタ方向に△xだけ平行移動
しても、第一・第二可動ミラー62,63により反射さ
れて固定ミラー23に出射される光束は移動しない。ま
た、第一・第二可動ミラー62,63が交点cを中心に
角度θだけ回動しても、第一・第二可動ミラー62,6
3により反射されて固定ミラー23に出射される光束は
移動しない。
【0061】つまり、レンズホルダ65が軸Oを中心に
角度θだけ回動すると、対物レンズ7に入射する光束は
2△yだけトラッキング方向に移動する。ここでは2△
y=(2A−B)θ=2A′θなので、光束の移動の距離
は2A′θである。一方、図6に示すように、対物レン
ズ7の光軸中心は、角度θの回動によりRθだけトラッ
キング方向に移動するが、この移動の距離はRθ=2
A′θなので、これは光束の移動の距離と一致する。
【0062】すなわち、本実施の形態の光学ヘッド装置
61では、トラッキング制御のためにレンズホルダ65
が角度θだけ回動すると、固定光学系12から第一・第
二可動ミラー62,63を介して対物レンズ7に入射す
る光束の光軸が(2A−B)θだけトラッキング方向に移
動するが、この対物レンズ7も(2A−B)θだけトラッ
キング方向に移動しているので、対物レンズ7に入射す
る光束に光軸ズレが発生しない。同様に、光ディスク1
1により反射されて対物レンズ7と第一・第二可動ミラ
ー62,63とを介して固定光学系12に帰還する光束
にも光軸ズレが発生しない。
【0063】このため、本実施の形態の光学ヘッド装置
61では、レーザ光の強度分布に起因して光ディスク1
1に結像されるスポットの強度が変動することがなく、
固定光学系12が検出する光束の強度も変動しないの
で、光ディスク11に対する情報の再生や記録を高精度
に実行することができる。しかも、前述した光学ヘッド
装置21と同様に、専用のセンサ装置を設けることなく
ディスクチルトを良好に検出することができ、光軸ズレ
を検出する専用のセンサ装置を設ける必要もないので、
小型軽量化や生産性向上を実現することができる。さら
に、対物レンズ7と第一・第二可動ミラー62,63と
はレンズホルダ65に設けられて一体に移動するので、
対物レンズ7が第一・第二可動ミラー62,63に対し
て共振することもない。
【0064】なお、本実施の形態の光学ヘッド装置61
では、対物レンズ7と第一・第二可動ミラー62,63
とを有するレンズホルダ65をトラッキング方向とフォ
ーカシング方向とに移動自在に支持することを例示した
が、本発明は上記方式に限定されるものではなく、例え
ば、レンズホルダをトラッキング方向のみに移動自在に
支持し、このレンズホルダに対物レンズをフォーカシン
グ方向に移動自在に装着することも可能である。
【0065】さらに、本実施の形態の光学ヘッド装置6
1でも、対物レンズ7が装着されるレンズホルダ65に
第一・第二可動ミラー62,63が一体に形成されてい
るので、移動連動機構67の構造が単純で生産性向上や
小型軽量化が容易であり、可動部分の質量を軽減して応
答性を向上させることもできる。例えば、レンズホルダ
65を金属により製作する場合、これに内角が直角の凹
部を精密に形成することで第一・第二可動ミラー62,
63を形成することができる。
【0066】なお、ここでは説明を簡略化するため、第
一・第二可動ミラー62,63を直角に対向させてトラ
ッキング方向とジッタ方向とに対して45°各々傾斜させ
た構造を例示したが、本発明は上記方式に限定されるも
のではなく、可動偏向手段が光束を偶数回だけ偏向する
ならば対物レンズ7の光軸ズレを防止できる。例えば、
図9に示すように、第一・第二可動ミラー62,63が
トラッキング方向とジッタ方向とに対して最初から所定
の角度に傾斜していても良く、図10に示すように、第
一・第二可動ミラー62,63の内角が直角でなくとも
良い。
【0067】図9に示すように、直角に対向する第一・
第二可動ミラー62,63がトラッキング方向とジッタ
方向とに対して所定の角度に傾斜している場合、第一可
動ミラー62から第二可動ミラー63まで連通する光束
の方向はトラッキング方向と平行でないが、R=2A′
が成立するならば、レンズホルダ65が軸Oを中心に角
度θだけ回動すると、対物レンズ7はRθだけトラッキ
ング方向に移動し、対物レンズ7に入射する光束は2
A′θだけトラッキング方向に移動するので、光軸ズレ
は発生しない。
【0068】なお、図10に示すように、第一・第二可
動ミラー62,63の内角が直角でない場合、これに上
述のような単純な条件を定義することは困難である。例
えば、第一・第二可動ミラー62,63の内角が 105°
で、第一可動ミラー62に入射する光束と第二可動ミラ
ー63から出射される光束との延長線が回動中心の軸O
を通過し、その内角が30°の場合、R≒1.527Aの場合
に光軸ズレは発生しない。
【0069】つまり、前述のように第一・第二可動ミラ
ー62,63を直角に対向させれば、単純な構造で光軸
ズレの発生を良好に防止することができ、第一・第二可
動ミラー62,63の内角を調節すれば、対物レンズ7
と固定光学系12とのレイアウトを変更することができ
るので、これらは製品の仕様等により選択することが好
ましい。
【0070】また、ここでは対物レンズ7の光軸ズレを
防止するために可動偏向手段である第一・第二可動ミラ
ー62,63により光束を二回の反射で偏向することを
例示したが、これは反射の回数が偶数なら良く、例え
ば、四回や六回でも可能である。つまり、二回の反射は
必要にして充分な条件なので、上述した光学ヘッド装置
61は、最良の構造で光軸ズレを防止している。
【0071】さらに、ここでは可動偏向手段を第一・第
二可動ミラー62,63により形成したが、図11に示
すように、これを可動偏向手段となる一個の三角プリズ
ム151により形成することも可能である。この場合、
第一・第二可動偏向手段となる三角プリズム151の二
つの反射面152,153の相対位置を正確に管理する
ことができ、既存の部品を利用できるので、生産性を向
上させることが可能である。しかも、このような三角プ
リズム151は、固定光学系12と光ディスク11との
間を往復する光束の偏光面を90°回転させることができ
るので、固定光学系12から四分の一波長板9を省略す
ることができる。
【0072】つまり、図12に示すように、このような
三角プリズム151の内部と外部との屈折率n1,n2
がn1>n2の場合、光束の角度θが臨界角θc(sinθc
=n2/n1)を超えると、その三角プリズム151の反
射面152,153は光束を全反射する。このように反
射される光束は、入射と反射との光路を含む平面での偏
光成分と、これに直交する平面での偏光成分とに位相差
が発生する。この位相差は三角プリズム151の物性に
より変化するが、屈折率1.55〜1.56の光学ガラスにより
作成した三角プリズム151が空気中に位置する場合、
光束の角度θ=45°で位相差は約45°となる。
【0073】つまり、三角プリズム151の二つの反射
面152,153の反射により、固定光学系12から光
ディスク11に出射される光束を直線偏光から円偏光に
変換することができ、光ディスク11から固定光学系1
2に帰還する光束を円偏光から直線偏光に変換すること
ができる。このように固定光学系12に帰還した直線偏
光の光束は、固定光学系12から出射される直線偏光の
光束に対して偏光面が90°回転しているので、これは偏
光ビームスプリッタ8により分離される。
【0074】つまり、三角プリズム151により光束を
二回の反射で偏向すると共に、その偏光面を90°回転さ
せることができるので、固定光学系12から四分の一波
長板9を省略することができ、固定光学系12の部品数
を削減して小型軽量化や生産性向上やコスト削減を実現
することができる。
【0075】なお、上述のように三角プリズム151に
より光束の偏光面を良好に回転させるためには、直線偏
光の光束の入射光軸と反射光軸とを含む平面内の偏光成
分と、これに直交する平面内の偏光成分とが、等しい必
要があるので、これを満足するように固定光学系12を
光軸中心に45°回動させて配置する必要がある。また、
ここでは偏光ビームスプリッタ8により光束を高効率に
分離することを例示したが、このような光束の分離をハ
ーフミラー等のビームスプリッタにより偏光とは無関係
に実現することもできる。
【0076】つぎに、本発明の実施の第三の形態を図1
3ないし図16に基づいて以下に説明する。なお、この
実施の第三の形態の光学ヘッド装置71に関し、実施の
第二の形態として上述した光学ヘッド装置61と同一の
部分は、同一の名称及び符号を用いて詳細な説明は省略
する。
【0077】まず、本実施の形態の光学ヘッド装置71
では、図13に示すように、第一固定偏向手段である第
一固定ミラー72が固定的に配置されており、これが第
二固定偏向手段である第二固定ミラー23にジッタ方向
から対向している。前記第一固定ミラー72にトラッキ
ング方向から対向する位置には、平行プリズム73が配
置されており、この平行プリズム73は移動自在に支持
されている。
【0078】この平行プリズム73は、平面形状が平行
四辺形でジッタ方向と平行に配置されているので、その
両端に形成された第一可動偏向手段である第一反射面7
4と第二可動偏向手段である第二反射面75とは、光軸
方向には45°傾斜して相互には平行に対向している。こ
のため、前記第一反射面74は固定光学系12がトラッ
キング方向から対向しており、前記第二反射面75は前
記第一固定ミラー72にトラッキング方向から対向して
いる。
【0079】図14に示すように、前記対物レンズ7と
前記平行プリズム73とは、一個のレンズホルダ76に
共通に装着されているので、ここに前記第一・第二反射
面74,75を前記対物レンズ7と一体に移動させる移
動連動機構77が形成されている。なお、前記固定光学
系12にはレーザ駆動回路28とエラー検出回路29と
が接続されており、このエラー検出回路29が前記移動
連動機構77に接続されている。
【0080】本実施の形態の光学ヘッド装置71は、図
13に示すように、前記レンズホルダ76の回動中心で
ある軸Oと前記対物レンズ7の光軸中心とのジッタ方向
の距離をR、前記平行プリズム73の前記第一・第二反
射面74,75のジッタ方向の距離をTとすると、 R=T を満足するよう形成されている。
【0081】このような構成において、本実施の形態の
光学ヘッド装置71も、レンズホルダ76の回動により
対物レンズ7をトラッキング方向に移動させるが、この
対物レンズ7と共に平行プリズム73も一体に回動す
る。この時、レンズホルダ76が微少な角度θだけ回動
すると、固定光学系12から平行プリズム73の第一・
第二反射面74,75を介して対物レンズ7に入射する
光束は、トラッキング方向に約Tθだけ平行移動する。
同時に、対物レンズ7は、トラッキング方向に約Rθだ
け移動するが、R=Tであるので、対物レンズ7は変位
した光軸上に位置することになる。つまり、固定光学系
12から対物レンズ7に入射する光束に光軸ズレが発生
せず、対物レンズ7から固定光学系12に入射する光束
にも光軸ズレが発生しない。
【0082】このことを図15及び図16に基づいて以
下に詳述する。まず、平行プリズム73の第一・第二反
射面74,75は、初期状態ではトラッキング方向とジ
ッタ方向とに対して各々45°傾斜している。そこで、図
15に示すように、固定光学系12からトラッキング方
向に出射された光束が第一反射面74のP点に入射され
ると、ここで反射された光束はジッタ方向と平行に第二
反射面75のQ点に入射され、ここで反射された光束は
トラッキング方向と平行に第一固定ミラー72に入射さ
れる。
【0083】そして、軸Oを中心にレンズホルダ76が
回動すると、平行プリズム73も回動して第一・第二反
射面74,75の位置も移動する。しかし、平行プリズ
ム73は、平行移動しても入射光と出射光との相対的な
位置関係は変化しないので、軸Oを中心とした平行プリ
ズム73の回動は、平行プリズム73が平行移動してP
点を中心に回動したことと同一に考えることができる。
つまり、平行プリズム73が軸Oを中心に微少な角度θ
だけ回動した場合、これは平行プリズム73がP点を中
心に角度θだけ回動したことに等しい。
【0084】このように傾斜した第一反射面74のP点
で反射された光束は、通常より角度2θ傾斜するため、
この光束が第二反射面75に入射する位置Q″点は、図
16に示すように、Q点から距離t1 だけトラッキング
方向に移動している。この距離t1 は、t1≒〈PQ〉
2θ=2Tθ となる。
【0085】この時、第二反射面75は、図16に示す
ように、近似的にトラッキング方向に方向に約Tθだけ
移動しているので、Q″点はQ点から距離t2 だけジッ
タ方向に移動している。この距離t2 は、t2≒t1
〈QQ′〉=2Tθ−Tθ=Tθ となる。
【0086】一方、対物レンズ7の光軸中心は、角度θ
の回動によりRθだけトラッキング方向に移動するが、
この移動の距離はR=TなのでTθである。
【0087】つまり、本実施の形態の光学ヘッド装置7
1では、トラッキング制御のためにレンズホルダ76が
角度θだけ回動すると、固定光学系12から平行プリズ
ム73の第一・第二反射面74,75を介して対物レン
ズ7に入射する光束の光軸がTθだけトラッキング方向
に移動するが、この対物レンズ7もTθだけトラッキン
グ方向に移動しているので、対物レンズ7に入射する光
束に光軸ズレが発生しない。同様に、光ディスク11に
より反射されて対物レンズ7と平行プリズム73の第一
・第二反射面74,75とを介して固定光学系12に帰
還する光束にも光軸ズレが発生しない。
【0088】このため、本実施の形態の光学ヘッド装置
71も、レーザ光の強度分布に起因して光ディスク11
に結像されるスポットの強度が変動することがなく、固
定光学系12が検出する光束の強度も変動しないので、
光ディスク11に対する情報の再生や記録を高精度に実
行することができる。しかも、専用のセンサ装置を設け
ることなくディスクチルトを良好に検出することがで
き、光軸ズレを検出する専用のセンサ装置を設ける必要
もないので、小型軽量化や生産性向上を実現することが
できる。さらに、対物レンズ7と平行プリズム73とは
レンズホルダ76に設けられて一体に移動するので、対
物レンズ7が第一・第二反射面74,75に対して共振
することもない。
【0089】なお、本実施の形態の光学ヘッド装置71
では、対物レンズ7のレンズホルダ76に別体の平行プ
リズム73を装着することで、その第一・第二反射面7
4,75により第一・第二可動偏向手段を実現すること
を例示したが、本発明は上記方式に限定されるものでは
なく、例えば、レンズホルダ76に装着した一対の反射
ミラーや、金属製のレンズホルダを研磨して形成した一
対の反射面でも、第一・第二可動偏向手段を実現するこ
とが可能である。
【0090】また、本実施の形態では平行プリズム73
の屈折を考慮していないので、実際に光学ヘッド装置7
1を製作する場合には、条件の修正が必要なこともある
が、平行プリズム73の回動により光軸が平行移動する
ことに変わりはない。
【0091】なお、ここでは説明を簡略化するため、第
一・第二反射面74,75を平行に対向させてトラッキ
ング方向とジッタ方向とに対して45°各々傾斜させた構
造を例示したが、本発明は上記方式に限定されるもので
はなく、可動偏向手段が光束を偶数回だけ偏向するなら
ば対物レンズ7の光軸ズレを防止できる。例えば、第一
・第二反射面74,75が平行でなくとも良く、図17
に示すように、第一・第二反射面74,75がトラッキ
ング方向とジッタ方向とに対して最初から所定の角度δ
に傾斜していても良い。
【0092】この場合、第一反射面74から第二反射面
75まで連通する光束の方向はトラッキング方向と平行
でないが、R=Ttanδ が成立するならば、レンズホル
ダ76が軸Oを中心に回動しても対物レンズ7に光軸ズ
レが発生しない。これを図17ないし図19に基づいて
以下に詳述する。
【0093】まず、レンズホルダ76の回動中心である
軸Oと対物レンズ7の光軸中心とのジッタ方向の距離を
R、第一・第二反射面74,75の光路の実際の距離を
t、そのジッタ方向の距離をTとする。そして、前述の
ようにレンズホルダ76の軸Oを中心とした微小な角度
θの回動は、平行プリズム73がP点を中心に角度θだ
け回動したことに等しい。
【0094】このように傾斜した第一反射面74のP点
により反射された光束は、通常より角度2θ傾斜するた
め、この光束が第二反射面75に入射する位置Q″点
は、図19に示すように、Q点から光軸と直交する方向
に距離2tθ だけ移動している。この時、第二反射面
75は、近似的に約tθだけ移動しているので、これに
対応してQ点はQ′点に移動している。
【0095】上述のようなQ点とQ″点とのジッタ方向
の距離xが、対物レンズ7に入射する光束がトラッキン
グ方向に移動する距離であり、これはQ点とQ′点との
ジッタ方向の距離aと、Q′点とQ″点とのジッタ方向
の距離bとの合計である。つまり、 a=tθsin(2δ−90)=tθ(sin2δ−cos2δ) b=tθ x=a+b=2tθsin2δ となる。ここで、 t=T/cos(2δ−90)=T/2sinδcosδ なので、x=Tθtanδ である。一方、対物レンズ7の
光軸中心は、角度θの回動によりRθだけトラッキング
方向に移動するが、この移動の距離はR=Ttanδ なの
でTθtanδ である。
【0096】つまり、本実施の形態の光学ヘッド装置7
1では、トラッキング制御のためにレンズホルダ76が
角度θだけ回動すると、固定光学系12から平行プリズ
ム73の第一・第二反射面74,75を介して対物レン
ズ7に入射する光束の光軸がTθtanδ だけトラッキン
グ方向に移動するが、この対物レンズ7もTθtanδだ
けトラッキング方向に移動しているので、対物レンズ7
に入射する光束に光軸ズレが発生しない。
【0097】なお、第一・第二反射面74,75が平行
でない場合、これに上述のような単純な条件を設定する
ことは困難である。つまり、第一・第二反射面74,7
5を平行に対向させれば、単純な構造で光軸ズレの発生
を良好に防止することができ、第一・第二反射面74,
75の内角を可変すれば、対物レンズ7と固定光学系1
2とのレイアウトを変更することができるので、これら
は製品の仕様等により選択することが好ましい。
【0098】また、ここでは対物レンズ7の光軸ズレを
防止するために可動偏向手段である第一・第二反射面7
4,75により光束を二回の反射で偏向することを例示
したが、これは反射の回数が偶数なら良く、例えば、四
回や六回でも可能である。これを図20及び図21に基
づいて以下に説明する。
【0099】まず、平行プリズム73の内部で光束が反
射される回数が2nの場合、これは第一反射面74によ
るn回の反射と第二反射面75によるn回の反射とを意
味する。第一・第二反射面74,75のジッタ方向の距
離がtの場合、平行プリズム73が角度θだけ回動する
と第一・第二反射面74,75により一回ずつ反射され
る光束はtθだけ平行移動する。この平行移動が平行プ
リズム73の内部でn回だけ繰り返されるので、最終的
に出射される光束はntθだけ平行移動する。
【0100】ここで、平行プリズム73に入射する光束
と出射される光束とのジッタ方向の距離Tはntなの
で、平行プリズム73の角度θの回動による光束の移動
の距離はTθである。そして、対物レンズ7の移動の距
離はRθなので、前述のようにR=Tならば光軸ズレが
発生しない。
【0101】つぎに、本発明の実施の第四の形態を図2
2ないし図25に基づいて以下に説明する。なお、この
実施の第四の形態の光学ヘッド装置81に関し、実施の
第二の形態として前述した光学ヘッド装置61と同一の
部分は、同一の名称及び符号を用いて詳細な説明は省略
する。
【0102】まず、本実施の形態の光学ヘッド装置81
では、図22及び図23に示すように、固定光学系12
にジッタ方向から対向する位置に、可動偏向手段である
直方体プリズム82と固定ミラー23とが順番に配置さ
れている。前記直方体プリズム82は、直方体状に形成
されてジッタ方向と平行に配置されているので、その両
端に形成された第一透過面83と第二透過面84とは、
相互には平行で光軸方向には直交している。
【0103】前記対物レンズ7と前記直方体プリズム8
2とは、一個のレンズホルダ85に共通に装着されてい
るので、ここに前記第一・第二透過面83,84を前記
対物レンズ7と一体に移動させる移動連動機構86が形
成されており、この移動連動機構86にエラー検出回路
29が接続されている。
【0104】本実施の形態の光学ヘッド装置81は、図
24に示すように、前記レンズホルダ85の回動中心で
ある軸Oと前記対物レンズ7の光軸中心とのジッタ方向
の距離をR、前記直方体プリズム82の前記第一・第二
透過面83,84のジッタ方向の距離をT、前記直方体
プリズム82の屈折率をnとすると、R=T(n−1)/
nを満足するよう形成されている。なお、前記直方体プ
リズム82は、例えば、n=1.5 のガラス等により形成
される。
【0105】このような構成において、本実施の形態の
光学ヘッド装置81も、レンズホルダ85の回動により
対物レンズ7をトラッキング方向に移動させるが、この
対物レンズ7と共に直方体プリズム82も一体に回動す
る。この時、レンズホルダ85が微少な角度θだけ回動
すると、固定光学系12から直方体プリズム82の第一
・第二透過面83,84を介して対物レンズ7に入射す
る光束は、トラッキング方向に約Tθ(n−1)/nだけ
平行移動する。同時に、対物レンズ7は、トラッキング
方向に約Rθだけ移動するが、R=T(n−1)/nであ
るので、対物レンズ7は変位した光軸上に位置すること
になる。つまり、固定光学系12から対物レンズ7に入
射する光束に光軸ズレが発生せず、対物レンズ7から固
定光学系12に入射する光束にも光軸ズレが発生しな
い。
【0106】このことを図24及び図25に基づいて以
下に詳述する。まず、直方体プリズム82の第一・第二
透過面83,84は、初期状態ではジッタ方向に直交し
ている。直方体プリズム82が軸Oを中心に回動すると
第一・第二透過面83,84の位置も移動するが、固定
光学系12から出射された光束の光軸は直方体プリズム
82の回動中心の軸Oを通過するので、この軸Oを中心
とした微少な角度θの回動は、第二透過面35のP点を
中心とした角度θの回動に等しい。
【0107】そこで、図24に示すように、直方体プリ
ズム82が角度θ回動すると、固定光学系12からジッ
タ方向に出射される光束は、図25(b)に示すよう
に、第一透過面83のP点に入射されて屈折される。こ
の時、光束の屈折の角度wと角度θとは、n= sinθ/
sinw ≒θ/w の関係にあるので、w≒θ/n であ
る。光束は本来の光軸から角度w2 の方向に進行するの
で、この角度は w2=θ−w=θ−θ/n=θ(n−1)
/nである。
【0108】このように傾斜した第一透過面83のP点
により屈折された角度w2 の光束は、図25(a)に示
すように、同様に傾斜した第二透過面84から外部に出
射されるが、その位置Q′点は通常のQ点から距離tだ
けトラッキング方向に移動している。この距離tは、t
≒Tw2=Tθ(n−1)/nとなる。
【0109】一方、対物レンズ7の光軸中心は、角度θ
の回動によりRθだけトラッキング方向に移動するが、
この移動の距離はR=T(n−1)/nなのでTθ(n−
1)/nである。
【0110】つまり、本実施の形態の光学ヘッド装置8
1では、トラッキング制御のためにレンズホルダ85が
角度θだけ回動すると、固定光学系12から直方体プリ
ズム82の第一・第二透過面83,84を介して対物レ
ンズ7に入射する光束の光軸がTθ(n−1)/nだけト
ラッキング方向に移動するが、この対物レンズ7もTθ
(n−1)/nだけトラッキング方向に移動しているの
で、対物レンズ7に入射する光束に光軸ズレが発生しな
い。同様に、光ディスク11で屈折されて対物レンズ7
と直方体プリズム82の第一・第二透過面83,84と
を介して固定光学系12に帰還する光束にも光軸ズレが
発生しない。
【0111】このため、本実施の形態の光学ヘッド装置
81では、レーザ光の強度分布に起因して光ディスク1
1に照射される光束の光量が変動することがなく、固定
光学系12が検出する光束の強度も変動しないので、光
ディスク11に対する情報の再生や記録を高精度に実行
することができる。
【0112】しかも、本実施の形態の光学ヘッド装置8
1では、光束の光軸ズレを防止するために、多数の光学
素子をフォーカシング方向に配列する必要がないので、
フォーカシング方向に装置を小型化することが可能であ
る。また、前述した光学ヘッド装置21と同様に、専用
のセンサ装置を設けることなくディスクチルトを良好に
検出することができ、光軸ズレを検出する専用のセンサ
装置を設ける必要もないので、小型軽量化や生産性向上
を実現することができる。さらに、対物レンズ7と直方
体プリズム82の第一・第二透過面83,84とはレン
ズホルダ85に設けられて一体に移動するので、対物レ
ンズ7が直方体プリズム82の第一・第二透過面83,
84に対して共振することもない。
【0113】つぎに、本発明の実施の第五の形態を図2
6及び図27に基づいて以下に説明する。なお、この実
施の第五の形態の光学ヘッド装置91に関し、実施の第
二の形態として前述した光学ヘッド装置61と同一の部
分は、同一の名称及び符号を用いて詳細な説明は省略す
る。
【0114】まず、本実施の形態の光学ヘッド装置91
では、図26に示すように、固定光学系12にジッタ方
向から対向する位置に、第一可動偏向手段である第一可
動ミラー92が変位自在に位置しており、この第一可動
ミラー92にフォーカシング方向から対向する位置に、
固定偏向手段である固定ミラー93が固定的に配置され
ている。この固定ミラー93にジッタ方向から対向する
位置に、第二可動偏向手段である第二可動ミラー94が
変位自在に位置しており、この第二可動ミラー94が対
物レンズ7にフォーカシング方向から対向している。
【0115】図27に示すように、前記対物レンズ7と
前記第二可動ミラー94と前記第一可動ミラー92と
は、一個のレンズホルダ95に共通に装着されているの
で、ここに前記第一・第二可動ミラー92,94を前記
対物レンズ7と一体に移動させる移動連動機構96が形
成されている。
【0116】本実施の形態の光学ヘッド装置91は、前
記第一可動ミラー92と前記固定ミラー93とのフォー
カシング方向の距離をT1 、前記固定ミラー93と前記
第二可動ミラー94とのジッタ方向の距離をT2 、前記
レンズホルダ95の回動中心である軸Oと前記対物レン
ズ7の光軸中心とのジッタ方向の距離をRとすると、R
=T1+T2を満足するよう形成されている。
【0117】このような構成において、本実施の形態の
光学ヘッド装置91も、レンズホルダ95の回動により
対物レンズ7をトラッキング方向に移動させるが、この
対物レンズ7と共に第一・第二可動ミラー92,94も
一体に回動する。この時、レンズホルダ95が微少な角
度θだけ回動すると、固定光学系12から各ミラー92
〜94を介して対物レンズ7に入射する光束は、トラッ
キング方向に約(T1+T2)θだけ平行移動する。同時
に、対物レンズ7は、トラッキング方向に約Rθだけ移
動するが、R=T1+T2であるので、対物レンズ7は変
位した光軸上に位置することになる。つまり、固定光学
系12から対物レンズ7に入射する光束に光軸ズレが発
生せず、対物レンズ7から固定光学系12に入射する光
束にも光軸ズレが発生しない。
【0118】このことを以下に詳述する。まず、対物レ
ンズ7と共に第一・第二可動ミラー92,94が軸Oを
中心に角度θ回動すると、固定光学系12からジッタ方
向に出射されて第一可動ミラー92により反射された光
束は、フォーカシング方向から角度θだけトラッキング
方向に傾斜して固定ミラー93に入射する。この固定ミ
ラー93に光束が入射する位置は、通常の位置よりもθ
1 だけトラッキング方向に移動しており、この固定ミ
ラー93により反射された光束も、ジッタ方向から角度
θだけトラッキング方向に傾斜して第二可動ミラー94
に入射する。
【0119】この時、第二可動ミラー94に光束が入射
する位置は、固定ミラー93で光束が反射された位置よ
りも、θT2 だけトラッキング方向に移動している。つ
まり、第二可動ミラー94が光束を反射する位置は、通
常の位置よりもθT1+θT2=(T1+T2)θだけトラッ
キング方向に移動しており、この位置で光束は第二可動
ミラー94によりフォーカシング方向に反射される。
【0120】一方、対物レンズ7の光軸中心は、角度θ
の回動によりRθだけトラッキング方向に移動するが、
この移動の距離はR=T1+T2なので(T1+T2)θであ
る。
【0121】つまり、本実施の形態の光学ヘッド装置9
1では、トラッキング制御のためにレンズホルダ95が
角度θだけ回動すると、固定光学系12から第一・第二
可動ミラー92,94を介して対物レンズ7に入射する
光束の光軸が(T1+T2)θだけトラッキング方向に移動
するが、この対物レンズ7も(T1+T2)θだけトラッキ
ング方向に移動しているので、対物レンズ7に入射する
光束に光軸ズレが発生しない。同様に、光ディスク11
により反射されて対物レンズ7と第一・第二可動ミラー
92,94とを介して固定光学系12に帰還する光束に
も光軸ズレが発生しない。
【0122】このため、本実施の形態の光学ヘッド装置
91では、レーザ光の強度分布に起因して光ディスク1
1に照射される光束の光量が変動することがなく、固定
光学系12が検出する光束の強度も変動しないので、光
ディスク11に対する情報の再生や記録を高精度に実行
することができる。しかも、前述した光学ヘッド装置2
1と同様に、専用のセンサ装置を設けることなくディス
クチルトを良好に検出することができ、光軸ズレを検出
する専用のセンサ装置を設ける必要もないので、小型軽
量化や生産性向上を実現することができる。さらに、対
物レンズ7と第一・第二可動ミラー92,94とはレン
ズホルダ95に設けられて一体に移動するので、対物レ
ンズ7が第一・第二可動ミラー92,94に対して共振
することもない。
【0123】つぎに、本発明の実施の第六の形態を図2
8に基づいて以下に説明する。なお、この実施の第六の
形態の光学ヘッド装置101に関し、実施の第一の形態
として前述した光学ヘッド装置21と同一の部分は、同
一の名称及び符号を用いて詳細な説明は省略する。
【0124】まず、本実施の形態の光学ヘッド装置10
1では、固定ミラー23とレンズ支持部24とがキャリ
ッジ102に固定されており、このキャリッジ102は
ヘッド搬送機構103により装置本体(図示せず)に対
してトラッキング方向に移動自在に支持されている。一
方、固定光学系12は装置本体に固定されており、前記
キャリッジ102と共に移動自在な可動ミラー13に対
向している。
【0125】なお、前記ヘッド搬送機構103は、トラ
ッキング方向と平行に配置されて装置本体に固定された
一対のガイドレール104と、前記キャリッジ102に
設けられて前記ガイドレール104上を滑走するホイー
ル105とを有している。そして、その駆動源としてリ
ニアモータ(図示せず)が設けられており、このリニア
モータは固定子が装置本体に固定されて可動子が前記キ
ャリッジ102に装着されている。
【0126】このような構成において、本実施の形態の
光学ヘッド装置101では、光ディスク11の回転によ
るトラックの微少な変位に対物レンズ7を追従させるト
ラッキング動作は、キャリッジ102に対するレンズホ
ルダ15の変位で実行し、光ディスク11のトラック間
を移動するシーク動作は、装置本体に対するキャリッジ
102の移動で実行する。そして、このキャリッジ10
2には固定光学系12が搭載されていないので、トラッ
ク間を移動するシーク動作で駆動する質量が軽減されて
おり、この動作の高速化や省電力化が可能である。
【0127】なお、ここではヘッド搬送機構103の駆
動源をリニアモータで形成することを例示したが、これ
をステッピングモータとラックアンドピニオン機構との
組み合わせや、ステッピングモータと送りネジ機構との
組み合わせ等で形成することも可能である。
【0128】つぎに、本発明の実施の第七の形態を図2
9に基づいて以下に説明する。なお、この実施の第七の
形態の光学ヘッド装置111に関し、前述した光学ヘッ
ド装置61,101と同一の部分は、同一の名称及び符
号を用いて詳細な説明は省略する。
【0129】まず、本実施の形態の光学ヘッド装置11
1でも、ヘッド搬送機構103によりキャリッジ102
がトラッキング方向に移動自在に支持されており、この
キャリッジ102に固定ミラー23とレンズホルダ65
とが搭載されている。さらに、前記キャリッジ102に
は、レンズホルダ65の第一可動ミラー20と対向する
位置に反射ミラー112も固定されており、この反射ミ
ラー112と対向する位置で固定光学系12が装置本体
に固定されている。
【0130】このような構成において、本実施の形態の
光学ヘッド装置111も、光ディスク11の回転による
トラックの微少な変位に対物レンズ7を追従させるトラ
ッキング動作は、キャリッジ102に対するレンズホル
ダ65の変位で実行し、光ディスク11のトラック間を
移動するシーク動作は、装置本体に対するキャリッジ1
02の移動で実行する。そして、このキャリッジ102
には固定光学系12が搭載されていないので、トラック
間を移動するシーク動作で駆動する質量が軽減されてお
り、この動作の高速化や省電力化が可能である。
【0131】つぎに、本発明の実施の第八の形態を図3
0に基づいて以下に説明する。なお、この実施の第八の
形態の光学ヘッド装置121に関し、前述した光学ヘッ
ド装置21,101と同一の部分は、同一の名称及び符
号を用いて詳細な説明は省略する。
【0132】本実施の形態の光学ヘッド装置121で
も、トラッキング方向に移動自在なキャリッジ102に
固定ミラー23とレンズホルダ76とが搭載されてお
り、その平行プリズム73の第一反射面74と対向する
位置で固定光学系12が装置本体に固定されている。
【0133】このような構成において、本実施の形態の
光学ヘッド装置121も、光ディスク11の回転による
トラックの微少な変位に対物レンズ7を追従させるトラ
ッキング動作は、キャリッジ102に対するレンズホル
ダ76の変位で実行し、光ディスク11のトラック間を
移動するシーク動作は、装置本体に対するキャリッジ1
02の移動で実行する。そして、このキャリッジ102
には固定光学系12が搭載されていないので、トラック
間を移動するシーク動作で駆動する質量が軽減されてお
り、この動作の高速化や省電力化が可能である。
【0134】つぎに、本発明の実施の第九の形態を図3
1に基づいて以下に説明する。なお、この実施の第九の
形態の光学ヘッド装置131に関し、前述した光学ヘッ
ド装置81,101と同一の部分は、同一の名称及び符
号を用いて詳細な説明は省略する。
【0135】まず、本実施の形態の光学ヘッド装置13
1でも、トラッキング方向に移動自在なキャリッジ10
2に固定ミラー23とレンズホルダ85と反射ミラー1
12とが搭載されており、この反射ミラー112が直方
体プリズム82の第一透過面83と固定光学系12とに
45°で対向している。
【0136】このような構成において、本実施の形態の
光学ヘッド装置131も、光ディスク11の回転による
トラックの微少な変位に対物レンズ7を追従させるトラ
ッキング動作は、キャリッジ102に対するレンズホル
ダ85の変位で実行し、光ディスク11のトラック間を
移動するシーク動作は、装置本体に対するキャリッジ1
02の移動で実行する。そして、このキャリッジ102
には固定光学系12が搭載されていないので、トラック
間を移動するシーク動作で駆動する質量が軽減されてお
り、この動作の高速化や省電力化が可能である。
【0137】つぎに、本発明の実施の第十の形態を図3
2に基づいて以下に説明する。なお、この実施の第十の
形態の光学ヘッド装置141に関し、前述した光学ヘッ
ド装置91,101と同一の部分は、同一の名称及び符
号を用いて詳細な説明は省略する。
【0138】まず、本実施の形態の光学ヘッド装置14
1でも、トラッキング方向に移動自在なキャリッジ10
2にレンズホルダ95と反射ミラー112とが搭載され
ており、この反射ミラー112が第一可動ミラー92と
固定光学系12とに対向している。
【0139】このような構成において、本実施の形態の
光学ヘッド装置141も、光ディスク11の回転による
トラックの微少な変位に対物レンズ7を追従させるトラ
ッキング動作は、キャリッジ102に対するレンズホル
ダ95の変位で実行し、光ディスク11のトラック間を
移動するシーク動作は、装置本体に対するキャリッジ1
02の移動で実行する。そして、このキャリッジ102
には固定光学系12が搭載されていないので、トラック
間を移動するシーク動作で駆動する質量が軽減されてお
り、この動作の高速化や省電力化が可能である。
【0140】
【発明の効果】請求項1記載の発明は、レーザ光源と、
レーザ光を主光束と少なくとも一つの副光束とに分割す
る光束分割手段と、主光束と副光束とをトラッキング方
向から入射してフォーカシング方向とトラッキング方向
とに直交する方向に偏向する可動偏向手段と、この可動
偏向手段から入射する主光束と副光束とをフォーカシン
グ方向に偏向する固定偏向手段と、この固定偏向手段か
ら入射する主光束を光ディスクのトラックに結像させる
と共に副光束をトラックの間隙に結像させる対物レンズ
と、光ディスクにより反射された主光束と副光束とを個
々に検出する複数の受光素子と、その複数の検出結果か
らトラッキングエラーに対応したプッシュプル信号を個
々に生成するプッシュプル信号生成手段と、主光束と副
光束とのプッシュプル信号を減算してトラッキング信号
を生成するトラッキング信号生成手段と、トラッキング
信号に対応して可動偏向手段と対物レンズとを一体にト
ラッキング方向に位置制御する移動連動機構と、複数の
プッシュプル信号を加算して光ディスクの傾斜に対応し
たチルト信号を生成するチルト信号生成手段とを有する
ことにより、固定光学系から各偏向手段を介して対物レ
ンズに入射する光束に光軸ズレが発生しないので、光デ
ィスクに結像されるスポットの強度がレーザ光の強度分
布に起因して変動することがなく、光ディスクに情報の
記録再生を良好に行なうことができ、専用のセンサ装置
を設けることなくプッシュプル信号からディスクチルト
を検出することができ、光軸ズレを検出する専用のセン
サ装置を設ける必要もないので、小型軽量化や生産性向
上を実現することが可能である。
【0141】請求項2記載の発明は、レーザ光源と、レ
ーザ光を主光束と少なくとも一つの副光束とに分割する
光束分割手段と、主光束と副光束とを偶数回だけ偏向す
る可動偏向手段と、この可動偏向手段から入射する光束
をフォーカシング方向に偏向する固定偏向手段と、この
固定偏向手段から入射する主光束を光ディスクのトラッ
クに結像させると共に副光束をトラックの間隙に結像さ
せる対物レンズと、前記光ディスクにより反射された主
光束と副光束とを個々に検出する複数の受光素子と、そ
の複数の検出結果からトラッキングエラーに対応したプ
ッシュプル信号を個々に生成するプッシュプル信号生成
手段と、主光束と副光束とのプッシュプル信号を減算し
てトラッキング信号を生成するトラッキング信号生成手
段と、トラッキング信号に対応して前記可動偏向手段と
前記対物レンズとを一体にフォーカシング方向を軸心と
して回動制御する移動連動機構と、複数のプッシュプル
信号を加算して前記光ディスクの傾斜に対応したチルト
信号を生成するチルト信号生成手段とを有することによ
り、固定光学系から各偏向手段を介して対物レンズに入
射する光束に光軸ズレが発生しないので、光ディスクに
結像されるスポットの強度がレーザ光の強度分布に起因
して変動することがなく、光ディスクに情報の記録再生
を良好に行なうことができ、専用のセンサ装置を設ける
ことなくプッシュプル信号からディスクチルトを検出す
ることができ、光軸ズレを検出する専用のセンサ装置を
設ける必要もないので、小型軽量化や生産性向上を実現
することが可能である。
【0142】請求項3記載の発明は、レーザ光源と、レ
ーザ光を主光束と少なくとも一つの副光束とに分割する
光束分割手段と、主光束と副光束とをフォーカシング方
向とトラッキング方向とに直交する方向から入射してト
ラッキング方向に偏向する第一可動偏向手段と、この第
一可動偏向手段から入射する主光束と副光束とをフォー
カシング方向とトラッキング方向とに直交する方向に偏
向する第二可動偏向手段と、この第二可動偏向手段から
入射する光束をフォーカシング方向に偏向する固定偏向
手段と、この固定偏向手段から入射する主光束を光ディ
スクのトラックに結像させると共に副光束をトラックの
間隙に結像させる対物レンズと、光ディスクにより反射
された主光束と副光束とを個々に検出する複数の受光素
子と、その複数の検出結果からトラッキングエラーに対
応したプッシュプル信号を個々に生成するプッシュプル
信号生成手段と、主光束と副光束とのプッシュプル信号
を減算してトラッキング信号を生成するトラッキング信
号生成手段と、トラッキング信号に対応して第一可動偏
向手段と第二可動偏向手段と対物レンズとを一体にフォ
ーカシング方向を軸心として回動制御する移動連動機構
と、複数のプッシュプル信号を加算して光ディスクの傾
斜に対応したチルト信号を生成するチルト信号生成手段
とを有することにより、固定光学系から各偏向手段を介
して対物レンズに入射する光束に光軸ズレが発生しない
ので、光ディスクに結像されるスポットの強度がレーザ
光の強度分布に起因して変動することがなく、光ディス
クに情報の記録再生を良好に行なうことができ、専用の
センサ装置を設けることなくプッシュプル信号からディ
スクチルトを検出することができ、光軸ズレを検出する
専用のセンサ装置を設ける必要もないので、小型軽量化
や生産性向上を実現することが可能である。
【0143】請求項4記載の発明は、レーザ光源と、レ
ーザ光を主光束と少なくとも一つの副光束とに分割する
光束分割手段と、主光束と副光束とをトラッキング方向
から入射してフォーカシング方向とトラッキング方向と
に直交する方向に偏向する第一可動偏向手段と、この第
一可動偏向手段から入射する主光束と副光束とをトラッ
キング方向に偏向する第二可動偏向手段と、この第二可
動偏向手段から入射する光束をフォーカシング方向とト
ラッキング方向とに直交する方向に偏向する第一固定偏
向手段と、この第一固定偏向手段から入射する光束をフ
ォーカシング方向に偏向する第二固定偏向手段と、この
第二固定偏向手段から入射する主光束を光ディスクのト
ラックに結像させると共に副光束をトラックの間隙に結
像させる対物レンズと、光ディスクにより反射された主
光束と副光束とを個々に検出する複数の受光素子と、そ
の複数の検出結果からトラッキングエラーに対応したプ
ッシュプル信号を個々に生成するプッシュプル信号生成
手段と、主光束と副光束とのプッシュプル信号を減算し
てトラッキング信号を生成するトラッキング信号生成手
段と、トラッキング信号に対応して第一可動偏向手段と
第二可動偏向手段と対物レンズとを一体にフォーカシン
グ方向を軸心として回動制御する移動連動機構と、複数
のプッシュプル信号を加算して光ディスクの傾斜に対応
したチルト信号を生成するチルト信号生成手段とを有す
ることにより、固定光学系から各偏向手段を介して対物
レンズに入射する光束に光軸ズレが発生しないので、光
ディスクに結像されるスポットの強度がレーザ光の強度
分布に起因して変動することがなく、光ディスクに情報
の記録再生を良好に行なうことができ、専用のセンサ装
置を設けることなくプッシュプル信号からディスクチル
トを検出することができ、光軸ズレを検出する専用のセ
ンサ装置を設ける必要もないので、小型軽量化や生産性
向上を実現することが可能である。
【0144】請求項5記載の発明は、レーザ光源と、レ
ーザ光を主光束と少なくとも一つの副光束とに分割する
光束分割手段と、主光束と副光束とをフォーカシング方
向とトラッキング方向とに直交する方向から入射して平
行な偶数の透過面に順次透過させる可動偏向手段と、こ
の可動偏向手段から入射する主光束と副光束とをフォー
カシング方向に偏向する固定偏向手段と、この固定偏向
手段から入射する主光束を光ディスクのトラックに結像
させると共に副光束をトラックの間隙に結像させる対物
レンズと、光ディスクにより反射された主光束と副光束
とを個々に検出する複数の受光素子と、その複数の検出
結果からトラッキングエラーに対応したプッシュプル信
号を個々に生成するプッシュプル信号生成手段と、主光
束と副光束とのプッシュプル信号を減算してトラッキン
グ信号を生成するトラッキング信号生成手段と、トラッ
キング信号に対応して可動偏向手段と対物レンズとを一
体にフォーカシング方向を軸心として回動制御する移動
連動機構と、複数のプッシュプル信号を加算して光ディ
スクの傾斜に対応したチルト信号を生成するチルト信号
生成手段とを有することにより、固定光学系から各偏向
手段を介して対物レンズに入射する光束に光軸ズレが発
生しないので、光ディスクに結像されるスポットの強度
がレーザ光の強度分布に起因して変動することがなく、
光ディスクに情報の記録再生を良好に行なうことがで
き、専用のセンサ装置を設けることなくプッシュプル信
号からディスクチルトを検出することができ、光軸ズレ
を検出する専用のセンサ装置を設ける必要もないので、
小型軽量化や生産性向上を実現することが可能である。
【0145】請求項6記載の発明は、レーザ光源と、レ
ーザ光を主光束と少なくとも一つの副光束とに分割する
光束分割手段と、主光束と副光束とをフォーカシング方
向とトラッキング方向とに直交する方向から入射してフ
ォーカシング方向に偏向する第一可動偏向手段と、この
第一可動偏向手段から入射する光束をフォーカシング方
向とトラッキング方向とに直交する方向に偏向する固定
偏向手段と、この固定偏向手段から入射する光束をフォ
ーカシング方向に偏向する第二可動偏向手段と、この第
二可動偏向手段から入射する主光束を光ディスクのトラ
ックに結像させると共に副光束をトラックの間隙に結像
させる対物レンズと、光ディスクにより反射された主光
束と副光束とを個々に検出する複数の受光素子と、その
複数の検出結果からトラッキングエラーに対応したプッ
シュプル信号を個々に生成するプッシュプル信号生成手
段と、主光束と副光束とのプッシュプル信号を減算して
トラッキング信号を生成するトラッキング信号生成手段
と、トラッキング信号に対応して第一可動偏向手段と第
二可動偏向手段と対物レンズとを一体にフォーカシング
方向を軸心として回動制御する移動連動機構と、複数の
プッシュプル信号を加算して光ディスクの傾斜に対応し
たチルト信号を生成するチルト信号生成手段とを有する
ことにより、固定光学系から各偏向手段を介して対物レ
ンズに入射する光束に光軸ズレが発生しないので、光デ
ィスクに結像されるスポットの強度がレーザ光の強度分
布に起因して変動することがなく、光ディスクに情報の
記録再生を良好に行なうことができ、専用のセンサ装置
を設けることなくプッシュプル信号からディスクチルト
を検出することができ、光軸ズレを検出する専用のセン
サ装置を設ける必要もないので、小型軽量化や生産性向
上を実現することが可能である。
【0146】請求項7記載の発明では、チルト信号に対
応してレーザ光源の出力を制御する出力制御手段を設け
たことにより、ディスクチルトが発生して光ディスクに
結像されるスポットの集束度が変化しても、これに対応
してレーザ光源の出力が補正されるので、スポットの強
度を一定に維持することができる。
【0147】請求項8記載の発明では、主光束の検出結
果からフォーカシングエラーに対応したフォーカシング
信号を生成するフォーカシング信号生成手段を設け、フ
ォーカシング信号とチルト信号とに対応してレーザ光源
の出力を制御する出力制御手段を設けたことにより、フ
ォーカシングエラーとディスクチルトとが発生して光デ
ィスクに結像されるスポットの集束度が変化しても、こ
れに対応してレーザ光源の出力が補正されるので、スポ
ットの強度を一定に維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の第一の形態の光学ヘッド装置の
各種部品の配列を示す模式図である。
【図2】光学ヘッド装置の光学部品の位置関係を示す分
解斜視図である。
【図3】光学ヘッド装置の要部を示す斜視図である。
【図4】ディスクチルトとレーザ出力との関係を示す特
性図である。
【図5】フォーカシングエラーとレーザ出力との関係を
示す特性図である。
【図6】本発明の実施の第二の形態の光学ヘッド装置を
示す平面図である。
【図7】光学ヘッド装置の要部を示す側面図である。
【図8】光学ヘッド装置の要部を示す斜視図である。
【図9】第一の変形例を示す平面図である。
【図10】第二の変形例を示す平面図である。
【図11】第三の変形例を示す平面図である。
【図12】第一可動偏向手段である第一反射面を示す平
面図である。
【図13】本発明の実施の第三の形態の光学ヘッド装置
の要部を示す平面図である。
【図14】光学ヘッド装置の要部を示す側面図である。
【図15】平行プリズムを示す模式図である。
【図16】第二可動偏向手段である第二反射面を示す平
面図である。
【図17】第一の変形例を示す平面図である。
【図18】第一・第二可動偏向手段である第一・第二反
射面を示す平面図である。
【図19】第二反射面を示す平面図である。
【図20】第二の変形例を示す平面図である。
【図21】可動偏向手段である平行プリズムを示す平面
図である。
【図22】本発明の実施の第四の形態の光学ヘッド装置
の要部を示す平面図である。
【図23】光学ヘッド装置の要部を示す側面図である。
【図24】可動偏向手段である直方体プリズムを示す平
面図である。
【図25】(a)は第二透過面を示す模式図、(b)は
第一透過面を示す模式図である。
【図26】本発明の実施の第五の形態の光学ヘッド装置
の各種部品の配列を示す分解斜視図である。
【図27】光学ヘッド装置の要部を示す側面図である。
【図28】本発明の実施の第六の形態の光学ヘッド装置
の要部を示す平面図である。
【図29】本発明の実施の第七の形態の光学ヘッド装置
の要部を示す平面図である。
【図30】本発明の実施の第八の形態の光学ヘッド装置
の要部を示す平面図である。
【図31】本発明の実施の第九の形態の光学ヘッド装置
の要部を示す平面図である。
【図32】本発明の実施の第十の形態の光学ヘッド装置
の要部を示す平面図である。
【図33】一従来例の光学ヘッド装置の各種部品の配列
を示す側面図である。
【図34】光束の強度分布を示す模式図である。
【図35】光軸ズレとスポット強度との関係を示す特性
図である。
【図36】フォーカシングエラーとスポット強度との関
係を示す特性図である。
【図37】ディスクチルトとスポット強度との関係を示
す特性図である。
【符号の説明】
2 レーザ光源 4 光束分割手段 7 対物レンズ 10 受光素子 11 光ディスク 21 光学ヘッド装置 22 可動偏向手段 23 固定偏向手段 27 移動連動機構 30 受光素子 31 受光素子 32 受光素子 34 プッシュプル信号生成手段 35 プッシュプル信号生成手段 36 プッシュプル信号生成手段 42 トラッキング信号生成手段 45 チルト信号生成手段 46 出力制御手段 51 出力制御手段 61 光学ヘッド装置 62 第一可動偏向手段 63 第二可動偏向手段 67 移動連動機構 71 光学ヘッド装置 72 第二固定偏向手段 74 第一可動偏向手段 75 第二可動偏向手段 77 移動連動機構 81 光学ヘッド装置 82 可動偏向手段 83 透過面 84 透過面 86 移動連動機構 91 光学ヘッド装置 92 第一可動偏向手段 93 固定偏向手段 94 第二可動偏向手段 96 移動連動機構 101 光学ヘッド装置 111 光学ヘッド装置 121 光学ヘッド装置 131 光学ヘッド装置 141 光学ヘッド装置 151 可動偏向手段 152 第一可動偏向手段 153 第二可動偏向手段

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レーザ光源と、レーザ光を主光束と少な
    くとも一つの副光束とに分割する光束分割手段と、主光
    束と副光束とをトラッキング方向から入射してフォーカ
    シング方向とトラッキング方向とに直交する方向に偏向
    する可動偏向手段と、この可動偏向手段から入射する主
    光束と副光束とをフォーカシング方向に偏向する固定偏
    向手段と、この固定偏向手段から入射する主光束を光デ
    ィスクのトラックに結像させると共に副光束をトラック
    の間隙に結像させる対物レンズと、前記光ディスクによ
    り反射された主光束と副光束とを個々に検出する複数の
    受光素子と、その複数の検出結果からトラッキングエラ
    ーに対応したプッシュプル信号を個々に生成するプッシ
    ュプル信号生成手段と、主光束と副光束とのプッシュプ
    ル信号を減算してトラッキング信号を生成するトラッキ
    ング信号生成手段と、トラッキング信号に対応して前記
    可動偏向手段と前記対物レンズとを一体にトラッキング
    方向に位置制御する移動連動機構と、複数のプッシュプ
    ル信号を加算して前記光ディスクの傾斜に対応したチル
    ト信号を生成するチルト信号生成手段と、を有すること
    を特徴とする光学ヘッド装置。
  2. 【請求項2】 レーザ光源と、レーザ光を主光束と少な
    くとも一つの副光束とに分割する光束分割手段と、主光
    束と副光束とを偶数回だけ偏向する可動偏向手段と、こ
    の可動偏向手段から入射する光束をフォーカシング方向
    に偏向する固定偏向手段と、この固定偏向手段から入射
    する主光束を光ディスクのトラックに結像させると共に
    副光束をトラックの間隙に結像させる対物レンズと、前
    記光ディスクにより反射された主光束と副光束とを個々
    に検出する複数の受光素子と、その複数の検出結果から
    トラッキングエラーに対応したプッシュプル信号を個々
    に生成するプッシュプル信号生成手段と、主光束と副光
    束とのプッシュプル信号を減算してトラッキング信号を
    生成するトラッキング信号生成手段と、トラッキング信
    号に対応して前記可動偏向手段と前記対物レンズとを一
    体にフォーカシング方向を軸心として回動制御する移動
    連動機構と、複数のプッシュプル信号を加算して前記光
    ディスクの傾斜に対応したチルト信号を生成するチルト
    信号生成手段と、を有することを特徴とする光学ヘッド
    装置。
  3. 【請求項3】 レーザ光源と、レーザ光を主光束と少な
    くとも一つの副光束とに分割する光束分割手段と、主光
    束と副光束とをフォーカシング方向とトラッキング方向
    とに直交する方向から入射してトラッキング方向に偏向
    する第一可動偏向手段と、この第一可動偏向手段から入
    射する主光束と副光束とをフォーカシング方向とトラッ
    キング方向とに直交する方向に偏向する第二可動偏向手
    段と、この第二可動偏向手段から入射する光束をフォー
    カシング方向に偏向する固定偏向手段と、この固定偏向
    手段から入射する主光束を光ディスクのトラックに結像
    させると共に副光束をトラックの間隙に結像させる対物
    レンズと、前記光ディスクにより反射された主光束と副
    光束とを個々に検出する複数の受光素子と、その複数の
    検出結果からトラッキングエラーに対応したプッシュプ
    ル信号を個々に生成するプッシュプル信号生成手段と、
    主光束と副光束とのプッシュプル信号を減算してトラッ
    キング信号を生成するトラッキング信号生成手段と、ト
    ラッキング信号に対応して前記第一可動偏向手段と前記
    第二可動偏向手段と前記対物レンズとを一体にフォーカ
    シング方向を軸心として回動制御する移動連動機構と、
    複数のプッシュプル信号を加算して前記光ディスクの傾
    斜に対応したチルト信号を生成するチルト信号生成手段
    と、を有することを特徴とする光学ヘッド装置。
  4. 【請求項4】 レーザ光源と、レーザ光を主光束と少な
    くとも一つの副光束とに分割する光束分割手段と、主光
    束と副光束とをトラッキング方向から入射してフォーカ
    シング方向とトラッキング方向とに直交する方向に偏向
    する第一可動偏向手段と、この第一可動偏向手段から入
    射する主光束と副光束とをトラッキング方向に偏向する
    第二可動偏向手段と、この第二可動偏向手段から入射す
    る光束をフォーカシング方向とトラッキング方向とに直
    交する方向に偏向する第一固定偏向手段と、この第一固
    定偏向手段から入射する光束をフォーカシング方向に偏
    向する第二固定偏向手段と、この第二固定偏向手段から
    入射する主光束を光ディスクのトラックに結像させると
    共に副光束をトラックの間隙に結像させる対物レンズ
    と、前記光ディスクにより反射された主光束と副光束と
    を個々に検出する複数の受光素子と、その複数の検出結
    果からトラッキングエラーに対応したプッシュプル信号
    を個々に生成するプッシュプル信号生成手段と、主光束
    と副光束とのプッシュプル信号を減算してトラッキング
    信号を生成するトラッキング信号生成手段と、トラッキ
    ング信号に対応して前記第一可動偏向手段と前記第二可
    動偏向手段と前記対物レンズとを一体にフォーカシング
    方向を軸心として回動制御する移動連動機構と、複数の
    プッシュプル信号を加算して前記光ディスクの傾斜に対
    応したチルト信号を生成するチルト信号生成手段と、を
    有することを特徴とする光学ヘッド装置。
  5. 【請求項5】 レーザ光源と、レーザ光を主光束と少な
    くとも一つの副光束とに分割する光束分割手段と、主光
    束と副光束とをフォーカシング方向とトラッキング方向
    とに直交する方向から入射して平行な偶数の透過面に順
    次透過させる可動偏向手段と、この可動偏向手段から入
    射する主光束と副光束とをフォーカシング方向に偏向す
    る固定偏向手段と、この固定偏向手段から入射する主光
    束を光ディスクのトラックに結像させると共に副光束を
    トラックの間隙に結像させる対物レンズと、前記光ディ
    スクにより反射された主光束と副光束とを個々に検出す
    る複数の受光素子と、その複数の検出結果からトラッキ
    ングエラーに対応したプッシュプル信号を個々に生成す
    るプッシュプル信号生成手段と、主光束と副光束とのプ
    ッシュプル信号を減算してトラッキング信号を生成する
    トラッキング信号生成手段と、トラッキング信号に対応
    して前記可動偏向手段と前記対物レンズとを一体にフォ
    ーカシング方向を軸心として回動制御する移動連動機構
    と、複数のプッシュプル信号を加算して前記光ディスク
    の傾斜に対応したチルト信号を生成するチルト信号生成
    手段と、を有することを特徴とする光学ヘッド装置。
  6. 【請求項6】 レーザ光源と、レーザ光を主光束と少な
    くとも一つの副光束とに分割する光束分割手段と、主光
    束と副光束とをフォーカシング方向とトラッキング方向
    とに直交する方向から入射してフォーカシング方向に偏
    向する第一可動偏向手段と、この第一可動偏向手段から
    入射する光束をフォーカシング方向とトラッキング方向
    とに直交する方向に偏向する固定偏向手段と、この固定
    偏向手段から入射する光束をフォーカシング方向に偏向
    する第二可動偏向手段と、この第二可動偏向手段から入
    射する主光束を光ディスクのトラックに結像させると共
    に副光束をトラックの間隙に結像させる対物レンズと、
    前記光ディスクにより反射された主光束と副光束とを個
    々に検出する複数の受光素子と、その複数の検出結果か
    らトラッキングエラーに対応したプッシュプル信号を個
    々に生成するプッシュプル信号生成手段と、主光束と副
    光束とのプッシュプル信号を減算してトラッキング信号
    を生成するトラッキング信号生成手段と、トラッキング
    信号に対応して前記第一可動偏向手段と前記第二可動偏
    向手段と前記対物レンズとを一体にフォーカシング方向
    を軸心として回動制御する移動連動機構と、複数のプッ
    シュプル信号を加算して前記光ディスクの傾斜に対応し
    たチルト信号を生成するチルト信号生成手段と、を有す
    ることを特徴とする光学ヘッド装置。
  7. 【請求項7】 チルト信号に対応してレーザ光源の出力
    を制御する出力制御手段を設けたことを特徴とする請求
    項1,2,3,4,5又は6記載の光学ヘッド装置。
  8. 【請求項8】 主光束の検出結果からフォーカシングエ
    ラーに対応したフォーカシング信号を生成するフォーカ
    シング信号生成手段を設け、フォーカシング信号とチル
    ト信号とに対応してレーザ光源の出力を制御する出力制
    御手段を設けたことを特徴とする請求項1,2,3,
    4,5又は6記載の光学ヘッド装置。
JP8014435A 1995-05-09 1996-01-30 光学ヘッド装置 Pending JPH09212891A (ja)

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JP30710195 1995-11-27
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1213712A2 (en) * 2000-12-01 2002-06-12 Pioneer Corporation Device and method for controlling tilt servo
US6493296B1 (en) 1998-11-10 2002-12-10 Sony Corporation Optical disc inclination detecting method, optical pickup device, and optical disc device
EP1615210A1 (en) 2004-07-07 2006-01-11 Samsung Electronics Co, Ltd Optical disc player, method and media compensating for tilt/skew using RF envelope

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