JPH0817969B2 - 塗装ラインにおける搬送台車 - Google Patents

塗装ラインにおける搬送台車

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JPH0817969B2
JPH0817969B2 JP8894187A JP8894187A JPH0817969B2 JP H0817969 B2 JPH0817969 B2 JP H0817969B2 JP 8894187 A JP8894187 A JP 8894187A JP 8894187 A JP8894187 A JP 8894187A JP H0817969 B2 JPH0817969 B2 JP H0817969B2
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rotated
jig
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章介 野村
武 山本
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、塗装ラインにおける搬送台車に関するもの
である。
(従来技術およびその問題点) 被塗物としての自動車ボディを塗装する場合、ボディ
に付着しているゴミを除去する準備工程とボディに塗料
を塗布する工程と、塗布された塗料を乾燥させる乾燥工
程とを有する。
そして、ボディは、通常、搬送台車により搬送されつ
つ上記準備工程、塗装工程および乾燥工程を経ることに
なるが、ボディの姿勢は、各工程において所定の姿勢を
保持したまま行われている。
一方、自動車ボディ用の塗装ラインにおいては、多車
種混流とされることが多く、したがって、塗装ラインを
流れる自動車ボディの大きさは、車種毎に異なることに
なる。
(発明が解決しようとする問題点) ところで、最近では、ボディを搬送する台車として、
種々の理由から、単にボディを搬送するのみならずボデ
ィを回転駆動し得るようにしたものが望まれている。こ
のボディを搬送中に回転させる理由としては、例えば次
のような場合がある。
先ず第1の理由として塗装ガンの数を極力少なくする
ことがある。すなわち、例えばボディの上面、左側面、
右側面の3面に塗料を吹付けようとした場合、従来は、
この3面に対して塗料を吹付けられるように、固定型あ
るいは往復動型の塗装ガンが、上記3面に対応したそれ
ぞれの位置に配置されていた。しかしながら、ボディを
回転し得るようにすれば、このボディを回転させること
により塗装ガンに対して臨む面を変更することができ、
したがって塗装ガンは。ある特定の一方向位置に対して
のみ設定すればよいことになる(塗装ガン数の減少)。
第2の理由としては、焼付炉内におけるボディの均一
加熱が行なわれる点にある。すなわち、焼付炉内では、
ボディの各部分が極力均一に加熱されるように、熱風を
循環させるようにしているが、この焼付炉内でボディを
回転させれば、均一加熱という点で一層好ましいものと
なる。
第3の理由としては、新規な塗装方法を行なう点から
の要請である。すなわち、塗装工程においてダレ限界以
上の厚さに塗料を塗布すると共に、次の乾燥工程で被塗
物を水平軸線回りに回転させることにより、同じ塗膜の
厚さであればより一層平滑度が高くなった高品質の塗装
面が得られることになり、このような乾燥方法を行なう
場合にもボディを回転させる必要がある。
このように、自動車ボディを搬送台車上で回転駆動さ
せる場合、その前提として、当該自動車ボディを回転可
能に支承する必要がある。このため、搬送台車に、前後
一対の支承部(軸受部)を設けて、この一対の支承部に
よって、自動車ボディを回転可能に支承することが考え
られている。より具体的には、自動車ボディに対して回
転用治具を取付けて、この回転用治具に形成されている
前後一対の軸部を上記支承部によって支承することが考
えられている。そして、自動車ボディの回転は、回転半
径を極力小さくする等の観点から、ボディの前後方向に
伸びる水平軸線回りに行なうようにすることが望まれる
ことになる。勿論、回転駆動力は、上記回転用治具に入
力される。
このように前後一対の支承部によって自動車ボディを
回転可能に支承する場合、前述したように、車種毎に自
動車ボディの大きさすなわち前後方向長さが異なる関係
上、この点を考慮して如何に自動車ボディをぶれを生じ
させることなく回転可能に支承し得るかが問題となる。
この自動車ボディのぶれのない支承という観点からは、
前後一対の支承部の間隔を極力狭めて、すなわち支承部
と自動車ボディとの間隔を小さくして、自動車ボディの
重量を原因とする回転用治具の軸受部に加わる曲げモー
メントを極力小さくすることが望まれることになる。
しかしながら、各車種毎に合わせて前後一対の支承部
の間隔を設定しただけでは、車種毎に専用の搬送台車が
必要となってしまい、この点において何等かの対策が望
まれることなる。
したがって、本発明の目的は、車種毎に専用の搬送台
車を必要とすることなく、自動車ボディにぶれを生じさ
せることなく当該自動車ボディを回転可能に支承し得る
ようにした塗装ラインの搬送台車を提供することにあ
る。
(問題点を解決するための手段、作用) 前述の目的を達成するため、本発明においては、基本
的に、搬送台車に設けられる前後一対の支承部の間隔を
調整可能としてある。具体的には、 被塗物としての自動車ボディを自動車ボディの前後方
向に伸びる水平軸線回りに回転可能に支承するための前
後一対の支承部を備え、該一対の支承部の間隔が調整可
能とされている、 ような構成としてある。
このような構成とすることにより、自動車ボディの大
きさ(前後方向長さ)に合わせて前後一対の支承部の間
隔を調整して、支承部と自動車ボディとの間隔を常に小
さい状態とすることができる。
(実施例) 以下、本発明の実施例を添付した図面に基づいて説明
する。
ここで実施例では、同じ塗膜の厚さであれば得られる
塗装面の平滑度を向上させるため、塗装工程での塗料吹
付けは、塗膜の厚さがダレ限界以上の厚さとなるように
し、また乾燥工程では、ボディを水平軸線回りに回転さ
せるようにしてある。そして、このボディの水平軸線回
りの回転のために、本発明を適用するようにしてある。
上述の点を説明すると、先ず、塗装面の品質を評価す
る1つの基準として、平滑度(平坦度)があり、この平
滑度が大きい程塗装面の凹凸の度合が小さくて、良好な
塗装面となる。この塗装面の平滑度を向上させるには、
塗膜の厚さ、すなわち塗布された塗料の膜厚を大きくす
ればよいことが既に知られている。
一方、塗装面の品質を阻害するものとして、塗料の
“ダレ”がある。このダレは、重力を受けることによっ
て塗布された塗料が下方に流動することにより生じ、1
回に塗布する塗料の膜厚が大きい程“ダレ”を生じ易く
なる、この“ダレ”の原因は、つまるところ重力の影響
であるため、ボディのうち上下方向に伸びる面すなわち
いわゆる縦面において生じ易いものとなる。
したがって、塗料の“ダレ”がさ程問題とならないボ
ディの水平方向に伸びる面すなわちいわゆる横面は、塗
布する塗料の厚さを縦面よりも大きくすることが可能で
ある。また、横面に対する塗膜の厚さと縦面に対する塗
膜の厚さをたとえ同じにしても、横面ではダレには至ら
ない程度の塗料の若干の流動によって凹凸が小さくな
り、縦面における平滑度よりも良好な平滑度が得られる
ことになる。
上述のような観点から、従来は、の塗料の“ダレ”を
防止しつつ極力平滑度の大きい塗装面を得るため、極力
流動性の小さい塗料を用いて塗装を行なうようにしてい
た。そして、縦面において塗料の“ダレ”が生じるいわ
ゆる“ダレ限界”は、例えば熱硬化型塗料では塗膜の厚
さで40μm程度が最大であった。より具体的には、熱硬
化型塗料の“ダレ”は、セッティング工程初期と焼付工
程初期、特に焼付工程初期に生じ易く、この時期に“ダ
レ”が生じないように、塗装工程で塗布される塗料の厚
さが決定され、この決定された厚さの最大値すなわちダ
レ限界値が40μm程度となる。したがって、絶対的によ
り一層平滑度の大きい塗装面を得ようとすれば、従来の
塗装方法では、例えば2回塗り等、塗装工程から焼付工
程に至るまでの一連の工程を複数回繰り返して行なう必
要があった。
しかしながら、前述したダレ限界以上の塗布とその後
のボディの水平回転を行うことによって、ボディに塗布
された塗料に対して作用する重力の方向が、ボディを水
平方向に回転させることによって変更されるため、塗料
は、“ダレ”を生じることなく乾燥されることになる。
これにより、1回当りに塗布する塗料の膜厚を従来よ
りもはるかに厚くして、平滑度が従来限界とされていた
レベルをはるかに越えた極めて良好な塗装面を得ること
ができる。
また、従来と同じような塗膜の厚さとした場合でも、
塗料の流動性を利用して凹凸のより小さいものすなわち
平滑度のより大きい優れた塗装面とすることができる。
さらに、同じ平滑度例えば従来の塗装方法で得られる
平滑度と同等の平滑度を有する塗装面を得ようとすれ
ば、従来のものよりも塗布すべき塗料の膜厚を薄くする
ことができ、この薄くし得る分だけ使用する塗料の量を
低減することができる。
勿論、薄い塗膜でも“ダレ”を生じるような塗料は、
従来の塗料中から流動性を阻害させる成分を所定割合減
少させることによって得ればよい。
全体の概要 第1図は、被塗物としての自動車用ボディWを塗装す
る場合の全体工程を示してあり、各工程をP1〜P4で示し
てある。
先ず、電着塗装によって既知のように下塗りが完了さ
れたボディWが、台車Dに保持されつつ準備工程P1に送
り込まれる。この準備工程P1では、ボディW内外のゴミ
が例えばエアブローあるいは真空吸引によって除去され
る。次いで、工程P2において、ボディWに対して塗料
(実施例では熱硬化型塗料)が吹き付けられた後、塗料
の乾燥がセッティング工程P3および焼付工程P4において
なされる。
ゴミの除去 工程P1でのゴミ除去は、第2図に示すように、ボディ
Wを水平軸線lの回りに回転させつつ行うとよい。すな
わち、例えば先ず第2図(a)で示す状態でボディWの
回転を停止させてゴミの除去が行われた後、第2図
(b)の状態へとボディWの姿勢を変換してこの位置で
停止させ、再びゴミ除去がなされる。このようにして、
第2図の(C)、(d)・・・(i)というように、ボ
ディWを間欠回転させつつ、ゴミの除去が行われる。
このように、ボディWを回転させつつゴミの除去を行
うことにより、例えばボディWのルーフパネル内面角部
やサイドシル等の閉断面内に付着しているゴミ、すなわ
ち、ボディWを回転させなければ落下してこないような
ゴミをも完全に除去することが可能になる。
なお、ボディWの回転範囲は、第2図に示すように36
0゜回転としてもよいが、後に説明する乾燥工程でのボ
ディWの回転に合せて、例えば180゜の範囲で回転させ
る(第2図(a)と(e)との範囲)等、適宜のものと
することができる。
塗料の吹き付け、乾燥 先ず、P2での塗料の吹付けは、塗膜の厚さがダレ限界
以上となるようにして行なわれる。すなわち、従来一般
に用いられている熱硬化型塗料では、“ダレ”を生じな
い塗料の最大厚さすなわちダレ限界値は40μm程度であ
るが、工程P2では、このダレ限界となる40μmよりもは
るかに厚い塗膜となるように(例えば65μm)となるよ
うに塗料が吹付けられる。
このP2の後、すみやかにP3のセッティング工程へ移行
される。このセッティング工程P3では第2図(a)〜
(i)で示すように、ボディWが水平方向にに回転され
る。すなわち、ボディWが水平方向に伸びる回転軸心l
を中心として回転され、実施例では、この回転軸線l
が、ボディWの前後方向に伸びるものとされている。な
お、このセッティング工程P3での温度雰囲気は、実施例
では常温としてあるが、40゜〜60℃等次の焼付工程P4で
の温度雰囲気よりも低い温度の範囲で適宜の温度に設定
し得る。勿論、このセッティング工程P3は、あらかじめ
塗料中の低沸点分を揮発させるためであり、これによ
り、次の焼付工程P4で低沸点分が急激に揮発されること
による塗装面でのピンホール発生が防止される。
焼付工程P4においては、例えば、140℃の温度雰囲気
で、塗料の焼付けが行なわれる。このP4でも、P3のセッ
ティング工程と同様に、第2図(a)〜(i)に示すよ
うにボディWが水平方向に回転される。
上述したP3、P4でのボディWの水平方向の回転によ
り、P2でダレ限界以上の厚さに塗料を吹付けても、ダレ
が生じることなく塗料が乾燥される。これにより、従来
の塗装方法では得られなかった平滑度の極めて高い高品
質の塗装面が得られる。
塗膜厚さとダレ限界と平滑度と水平回転との関係 第3図は、塗膜厚さがダレ限界に与える影響について
示すものである。この第3図では、塗膜厚さとして、40
μm、53μm、65μmの3通りの場合を示してある。こ
のいずれの厚さの場合も、セッティング工程初期と焼付
工程初期との両方の時期に、“ダレ”のピークが生じる
ことが理解される。また、ダレ限界は、通常1分間に1
〜2mmのダレを生じるときの値をいうが(目視して2mm/
分以上のダレを生じると塗装面が不良とされる)、この
ダレ限界以下の範囲で得られる最大の塗膜厚さは、従来
の塗料で40μm程度である。
一方、第4図は、ボディWを水平方向に回転させると
きとそうでないときとの、平滑度に与える影響を示して
ある。その第4図中Aは、ボディWを回転させない状態
を示してある(従来の塗装方法)。第4図Bは、ボディ
Wを90゜回転させた後逆転させる場合を示してある(第
2図(a)と(c)との間で正逆回転)。第4図Cは、
ボディWを135゜回転させた後逆転させる場合を示して
ある(第2図(a)と(d)との間で正逆回転)。第4
図Dは、ボディWを180゜回転させた後逆転させる場合
を示してある(第2図(a)と(e)との間で正逆回
転)。第4図Eは、ボディWを連続して同一方向に回転
させる場合を示してある(第2図(a)、(b)、
(c)・・・(i)の順の姿勢をとり、再び(a)へと
戻る)。
この第4図から明らかなように、同じ塗膜の厚さであ
れば、ボディWを回転させた方が(第4図B、C、D、
E)、回転させない場合(第4図A)よりも、平滑度の
大きものが得られる。また、同じ回転でも、360゜同一
方向に回転させるのが平滑度を高める上では好ましいこ
とが理解される。勿論、ボディWの回転無しの場合は、
塗膜の厚さに限界をきたすため、平滑度を大きくするに
は限度がある。
ちなみに、塗膜の厚さを65μmとしてボディWを360
゜回転させる場合には、得られる平滑度は、写像鮮映度
I.Gで「87」(PGD値で1.0の下限値)である。また、塗
膜の厚さを40μmとした場合には、ボディWの回転無し
の場合はI.Gで「58」(PGD値で0.7の下限値)であるの
に対し、ボディWを360゜回転させた場合はI.Gで「68」
(PGD値で0.8の下限値)である。
なお、既知のように、写像鮮映度におけるIG(イメー
ジグロス)は、鏡面(黒ガラス)を100とし、それに対
する鮮映度の比率を示すものであり、PGDは反射映像の
識別度を1.0から低下するに従って塗装面の平滑度が低
下する値である。
第3図、第4図に示したデータの試験条件は、次の通
りであるが、この試験条件は、P2で上塗りを行なう場合
の条件を示してある。
a.塗料:メラミンアルキッド(ブラック) 粘度:フォードカップ#4で22秒/20℃ b.塗膜機:ミニベル(16、000rpm) シェーピングエア…2、0kg/cm2 c.吐出量:2回に分けての吹付けで、 第1回目…100cc/min 第2回目…150〜200cc/min d.セッティング時間:10分×常温 e.焼付条件:140℃×25分 f.下地平滑度:0.6(PGD値)(中塗、PEテープ上) g.回転または反転作動域:セッティング(10分)〜焼付
け(10分) h.被塗物:一辺30cmの角筒体の側面に塗装、中心で回転
可能に支持 i.被塗物の回転速度:6rpm、30rpm、60rpmの3通りで行
なったが、回転速度の相違による差異は事実上生じなか
った なお、塗料が主樹脂と硬化剤とを使用する2液硬化型
である場合はセッティング工程P3のみでダレが生じ、ま
た塗料が液体塗料である場合は焼付工程P4でのみダレが
生じるので、ボディWの回転は、このダレが生じるセッ
ティング工程P3のみあるいは焼付工程P4でのみ行なうよ
うにすればよい。
回転用治具 次に、ボディWを台車Dに対して水平方向に回転可能
に支持させるために用いる治具の具体例について説明す
る。
第5図は、ボディWの前部に取付けられる前側の治具
1Fを示す。この治具1Fは、左右一対の取付用ブラケット
2と、この左右の各ブラケット2に溶接された左右一対
のステー3と、左右一対のステー3同士を連結する連結
バー4と、連結バー4に一体化された回転軸5と、を有
する。このような治具1Fは、そのブラケット2部分を、
ボディWの前部強度部材、例えばフロントサイドフレー
ム11の前端部に固定される。すなわち、フロントサイド
フレーム11には、通常バンパ(図示略)取付用のブラケ
ット12が溶接されているので、このボディW側のブラケ
ット12に対して、上記ブラケット2をボルト(図示略)
を利用して固定する。
一方、ボディWの後部に取付けられる後側の治具1R
を、第6図に示してある。この後側の治具1Rも前側の治
具1Fと同じような構成とされ、この前側治具1Fに対応し
た構成要素には同一符号を付してある。この後側の治具
1RのボディWに対する取付けは、そのブラケット2をボ
ディW後端部にある強度部材としてのフロアフレーム13
に対してボルトによって固定することにより行なわれ
る。勿論、上記フロアフレーム13後端部には、一般にバ
ンパが取付けられる関係上該バンパ取付用のブラケット
があらかじめ溶接されているので、このバンパ取付用ブ
ラケットを利用して後側治具1Rの取付を行なうこともで
きる。
上記、前後の治具1Fと1Rとは、ボディWに対する取付
状態において、その回転軸5同士がボディWの前後方向
に伸びる同一直線上に位置するようにされる。この同一
直線がボディWの回転軸線lとなるもので、好ましく
は、この回転軸線lがボディWの重心G(第7図参照)
を通るようにされている。なお、回転軸線lが重心Gを
通ることにより、ボディWの回転の際に、回転速度の大
きな変動が防止される。これにより、ボディWには、回
転変動に伴なう衝撃が発生するのが防止され、ダレ防止
上より好ましいものとなる。
なお、前後の治具1F、1Rは、車種(ボディWの種類)
に応じて専用のものがあらかじめ用意される。
台車 ボディWを回転させる機能を備えた台車である。
第7図において、台車Dは基台21を有し、この基台21
に取付けられた車輪22が、路面(レール)23上を走行さ
れる。この基台21は、走行方向前側から後側(第7図右
側から左側)へ順次、それぞれ上方へ向けて伸びる1本
の前支柱24、2本の中間支柱25、26、および1本の後支
柱27を有し、本発明でいう前支承部となる中間支柱26と
本発明でいう後支承部となる後支柱27との間が、前後方
向に大きく間隔のあいた支持空間28とされている。
ボディWは、上記支持空間28に配設され、その前部
が、前治具1Fを利用して中間支柱26に対して回転自在に
支持される一方、その後部が、後治具1Rを利用して後支
柱27に回転自在に支持される。
前後の治具1F、1R(の回転軸5)は、上下方向から支
柱26、27に対して係脱自在とされると共に、後側の治具
1Rが回転軸線l方向に不動として係合される。このた
め、中間支柱26にはその上端面に開口する切欠き26aが
形成される一方(第10図〜第12図参照)、後支柱27には
その上端面に開口する切欠き27aが形成されている(第1
0図、第14図、第15図参照)。この両切欠き26a、27a
は、治具1F、1Rの回転軸5が嵌合し得る大きさとされて
いる。そして、後側治具1Rの回転軸5にはフランジ部5a
が形成される一方、後支柱27には前記切欠き27aに連通
するフランジ部5aに対応した形状の切欠き27bが形成さ
ている。これにより、後治具1Rは、後支柱27の切欠き27
a、27bに対して、上下方向から係脱されると共に、フラ
ンジ部5aのストッパ作用によって後支柱27に対して前後
方向に不動とされる。なお、ボディWに対する回転力の
付与は、前側治具1Fの回転軸5を介して行われ、このた
め前治具1Fの回転軸5先端部には、後述する接続部5b
(第5図をも参照)が形成されている。
基台21からは、下方へ向けてステー29が突設され、こ
のステー29の下端部に、牽引用ワイヤ30が連結されてい
る。このワイヤ30は、エンドレス式とされて、図示を略
すモータにより一方向に駆動され、これにより台車Dが
所定の搬送方向に駆動される。勿論、上記モータは、防
爆の観点上安全な箇所に設置されている。
ボディWの回転は、本実施例では台車Dの移動を利用
して、すなわち台車Dの走行路面23に対する変位を利用
して行われる。この台車Dの変位を回転として取出すた
めの回転取出機構31が、次のようにして構成されてい
る。すなわち、回転取出機構31は、基台21に上下方向に
伸ばして回転自在に支持された回転軸32と、回転軸32の
下端部に固定されたスプロケット33と、スプロケット33
に噛合されたチェーン34と、から構成されている。この
チェーン34は、前記ワイヤ30と並列に、走行路面23に対
して不動状態で配設されている。これにより、台車Dが
ワイヤ30を介して牽引されると、チェーン34が不動であ
るため、このチェーン34に噛合うスプロケット33したが
って回転軸32が回転される。
上記回転軸32の回転を、前側治具1F(の回転軸5)に
伝達するための伝動機構35が、次のようにして構成され
ている。すなわち、伝動機構35は、前記前支柱24の後面
に固定されたケーシング36と、ケーシング36に横方向
(前後方向)に伸ばして回転自在に支持された回転軸37
と、この回転軸37と前記上回転軸32とを連動させる一対
のベベルギア38、39と、前記中間支柱25に対して回転自
在かつ前後方向に摺動自在に保持された連結軸40と、を
有する。この連結軸40は、回転軸37に対してスプライン
結合され(この係合部を第7図中符号41で示す)、これ
により回転軸32が回転されると、連結軸40も回転される
ことになる。勿論、回転軸37と連結軸40とは、回転軸線
l上に位置するように設置されている。
前記連結軸40は、前側治具1Fの回転軸5に対して、係
脱される。すなわち、第10図〜第12図に示すように、前
治具1F用回転軸5の先端部には、十字形の接続部5bが形
成される一方、連結軸40の端部には、第10図、第13図に
示すようにこの接続部5bががたつきなく嵌合される係合
凹所40cを有するボックス部40aが形成されている。した
がって、例えば空気圧式のシリンダ42によってロッド43
を介して連結軸40を摺動させることによって、上記ボッ
クス部40a(係合凹所40c)と接続部5bとが係脱され、そ
の係合時に連結軸40と回転軸5とが一体回転可能とされ
る。なお、上記ロッド43は、第10図に示すように、連結
軸40の回転を阻害しないように、ボックス部40aの外周
に形成された環状溝40b内に嵌入されている。
以上のような構成によって、連結軸40を第7図右側へ
変位させた状態で、ボディWを台車Dに対して下降させ
ることにより、前後の治具1F、1Rの各回転軸5が、中間
支柱26、27によって回転自在かつ前後方向に不動状態で
支持される。この後、連結軸40(係止凹所40c)が、前
治具1Fにおける回転軸5(の接続部5b)に係合される。
これにより、台車Dをワイヤ30を介して牽引すれば、ボ
ディWが所定の水平軸線lを中心にして回転されること
になる。なお、ボディWの台車Dからの取外しは、上記
した手順とは逆の手順で行えばよい。
支持空間28の前後長さを調整するため、実施例では、
後支柱27が、中間支柱26に対して接近、離間し得るよう
に構成されている。この点を第16図を参照しつつ説明す
ると、基台21は、左右一対のガイドバー61を有し、この
ガイドバー61によって、後支柱27の下端部が摺動自在に
嵌合されている。また、基台21には、ガイドバー61の長
手方向に伸ばしてスクリュロッド62が回転可能に支持さ
れ、このスクリュロッド62に対して、後支柱27に形成さ
れた雌ねじ孔が螺合されている。これにより、スクリュ
ロッド62を正転あるいは逆転させることによって、後支
柱27が中間支柱26に対して接近あるいは離間される。
前記スクリュロッド62を回転操作するため、基台21に
は減速ギアボックス63が固定され、このギアボックス63
内に配設された減速ギアに対して、スクリュロッド62が
連係されている。また、上記減速ギアは、ギアボックス
63外面より操作可能な操作レバー64と連係されている。
これにより、操作レバー64を正転あるいは逆転させるこ
とにより、後支柱27が前後に駆動される。
このような構成とすることにより、操作レバー64によ
る後支柱27の前後位置調整によって、自動車ボデイWの
前後方向長さに合せて、当該自動車ボデイWと支柱26、
27との間隔を極力小さい状態とすることができる。した
がって、回転用治具1F、1Rの回転軸5の長さは、常に短
いものとすることができて、自動車ボデイWの大きな重
量を受けて当該回転軸5が曲げられるような事態が防止
される。勿論、搬送台車Dそのものは、前後方向長さの
異なる車種毎に共通のものとされる。なお、回転用治具
1Fあるいは1Rは、車種毎に専用のものとされるが、台車
Dを車種毎に専用とする場合に比して、何等問題はない
ものである。
補足説明および変形例 さて次に、本発明に関連した補足的な説明および変形
例について順次説明する。
台車Dの走行、停止に拘らずボディWの回転、停止の
切換えと、回転方向の変更切換えとは、例えばエアモー
タ等の別途専用のアクチュエータを用いればなし得るが
例えば次のようにしても行なうことができる。先ず、第
7図の例において、スプロケット33にその径方向反対側
からそれぞれ噛合する第1、第2の一対のチェーン(チ
ェーン34に相当するもの)を設け、各チェーンをそれぞ
れ、適宜駆動し得るようにすしておく。このような構成
とすれば、次のような駆動態様に応じて、ボディWの回
転制御がなされることになる。
第1チェーン停止かつ第2チェーンをフリー:この場
合は、台車Dの走行に伴なってボディWが一方向に回転
される。
第1チェーンフリーかつ第2チェーン停止:この場合
は、台車Dの走行に伴って上記とは逆方向にボディW
が回転される。
両方のチェーン共にフリー:この場合は、台車Dの走
行に伴なってボディWが回転されない。
第1チェーンを一方向に駆動かつ第2チェーンをフリ
ー:この場合は、台車Dが停止していても、ボディWが
一方向に回転される。
第1チェーンを他方向に駆動かつ第2チェーンをフリ
ー(第1チェーンをフリーかつ第2チェーンを他方向に
駆動でも同じ):この場合は台車Dが停止していても、
ボディWが上記の場合とは逆方向に回転される。
なお、上述したことは、チェーンに代えてラックバー
を用いても同様である。このラックバーを常に固定状態
として配置する場合は(この場合は台車Dの走行がボデ
ィWの回転の前提となる)、ラックバーを間欠的に配置
したり、あるいはラックバーを配置する位置を左右任意
に設定することにより、台車Dの走行位置に応じてボデ
ィWを任意の方向に回転させ得ると共に、任意の位置で
ボディWの回転を停止させ得る。
搬送台車Dを所定の搬送位置例えば自動車ボディWの
脱荷を行う位置に確実に停止させるため、第7図、第17
図〜第19図に示すように、位置決め機構を設けておくと
よい。この位置決め機構は、基台21の下面に突設した係
止ブロック65と、床面上に設けたクランプ装置66と、か
ら構成されている。このクランプ装置66は、クランプユ
ニット67と、クランプユニット67を昇降させるシリンダ
装置68と、を備えている。クランプユニット67は、搬送
方向に間隔をあけた受台69とクランプシリンダ70とを有
し、受台69に設けた緩衝用ロッド71とクランプシリンダ
69のピストンロッド72とが相対向されている。
以上のような構成により、台車Dが所定の停止位置近
傍に位置して停止されると、シリンダ装置68によりクラ
ンプユニット67が上昇され、緩衝ロッド71とピストンロ
ッド72との間に係止ブロック65が位置される(第17図か
ら第18図の状態へと移行)。この後、ピストンロッド72
を伸長させることにより、係止ブロック65が緩衝ロッド
71の緩衝作用を受けつつ受台69に当接される(第19
図)。この当接位置で、台車Dは所定の位置に位置決め
された状態とされる。
(発明の効果) 本発明は以上述べたことから明らかなように、前後方
向長さの異なる自動車ボデイに対処しつつ、この自動車
ボデイをぶれを生じさせることなく回転可能に支承する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例を示す全体工程図。 第2図は被塗物としての自動車用ボディが回転すること
に伴う姿勢変化の状態を示す図。 第3図、第4図は塗料の厚さとダレと塗装面の平滑度と
回転との関係を示すグラフ。 第5図、第6図はボディを回転させるために、用いる治
具の例を示す斜視図。 第7図はボディを回転させるようにしたボディ搬送用の
台車の一例を示す側面図。 第8図は台車の走行路下方の状態を示す一部切欠き平面
図。 第9図は第8図のX9−X9線断面図。 第10図は回転用治具と台車との結合部分を示す側面断面
図。 第11図は第10図X11−X11線断面図。 第12図は第11図の平面図。 第13図は第10図のX13−X13線断面図。 第14図は第10図のX14−X14線断面図。 第15図は第14図の平面図。 第16図は後支柱の前後位置を調整するための機構の一例
を示す斜視図。 第17図〜第19図は台車の位置決め機構の作動状態を示す
図。 P1〜P4:工程 W:自動車ボディ l:回転軸線 D:搬送用台車 1F、1R:回転用治具 26:中間支柱(前支承部) 27:後支柱(後支承部) 28:支持空間 61:ガイドバー 62:スクリュロッド 63:減速ギアボックス 64:操作レバー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 玉田 剛 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ 株式会社内 (56)参考文献 実開 昭60−21361(JP,U) 実開 昭60−186070(JP,U) 米国特許2658008(US,A)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被塗物としての自動車ボディを自動車ボデ
    ィの前後方向に伸びる水平軸線回りに回転可能に支承す
    るための前後一対の支承部を備え、該一対の支承部の間
    隔が調整可能とされている、 ことを特徴とする塗装ラインにおける搬送台車。
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