JPH08179679A - エンボスホログラムシートの製造方法 - Google Patents

エンボスホログラムシートの製造方法

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JPH08179679A
JPH08179679A JP32233994A JP32233994A JPH08179679A JP H08179679 A JPH08179679 A JP H08179679A JP 32233994 A JP32233994 A JP 32233994A JP 32233994 A JP32233994 A JP 32233994A JP H08179679 A JPH08179679 A JP H08179679A
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hologram
layer
embossed
sheet
resin layer
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Application number
JP32233994A
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English (en)
Inventor
Junichi Uchida
純一 内田
Toshio Mizusaki
敏雄 水崎
Kazuhiro Kubota
和宏 久保田
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Toppan Inc
Original Assignee
Toppan Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】ホログラム反射層6領域以外のホログラム形成
樹脂層3表面に形成されたホログラムエンボス面3aに
て観察されるゴースト状の不明瞭なホログラム画像の発
生を除去して、ホログラム形成樹脂層3の透明感を向上
させる。 【構成】透明乃至不透明なシート基材層1上のホログラ
ム形成樹脂層3表面に微細な凹凸パターン状のホログラ
ムエンボス面3aを施し、該エンボス面3a上にパター
ン状に金属蒸着を施してホログラム反射面5aを有する
ホログラム反射層6を設けた後、前記エンボス面3a及
びホログラム反射面5a上より透明なオーバーコート層
7を設けることにより、前記ホログラム反射層5以外の
部分のホログラムエンボス面3aを平滑化する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、建装材や室内装飾用シ
ート、ディスプレイ用シート、また紙箱容器やプラスチ
ック容器等のパッケージ外装シート、またラベル、シー
ルとして、また各種カード表面の装飾柄等として利用さ
れる虹色を呈する反射型エンボスホログラムシートの製
造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のエンボスホログラムシートは、図
6(a)の概略部分側断面図に示すように、例えば、ポ
リエチレンテレフタレートフィルム(厚さ12μm)、
あるいは延伸ポリプロピレンフィルム(20μm)の透
明な基材シート1の片面に、適宜樹脂(例えば塩素化ポ
リプロピレン−ウレタン共重合体樹脂等)を用いてアン
カーコート層2を形成し、該アンカーコート層2上に、
ポリプロピレン樹脂等を用いてホログラム形成樹脂層3
が設けられる。
【0003】その後、予めホログラム画像形成用のエン
ボスパターンを形成するために形成されたスタンパーF
(エンボス金型)を用いて、加熱加圧により該ホログラ
ム形成樹脂層3表面に、空間周波数700〜1500l
ine/mm、1500〜2000line/mm程度
の微細な繰り返し凹凸パターン形状のホログラムエンボ
ス面3aが設けられる。
【0004】続いて、前記凹凸パターン形状のホログラ
ムエンボス面3aに、該エンボス面3aの凹凸パターン
形状面が消失しない程度に薄膜状に、アルミニウム等の
金属を用いた部分蒸着によりホログラム反射層12を適
宜パターン状に部分的に形成して、該ホログラム反射層
12表面に、前記エンボス面3aに追従する凹凸パター
ン形状のホログラム反射面12aを設けたものである。
【0005】このようなエンボスホログラムシートAの
前記ホログラムエンボス面3aは、図6(b)の部分拡
大平面図に示すように、空間周波数700〜1500l
ine/mm程度の微細な繰り返し凹凸パターン形状の
平行線群による干渉縞を、例えば、平面的にモザイク模
様状に区画し、各区画毎に互いに角度を変えて形成した
ものであり、図6(a)に示すように、前記ホログラム
反射層12領域における凹凸パターン形状のホログラ
ム反射面12aへの入射光Lによって反射した反射光を
互いに干渉させて、観察者の目に、例えば虹色等の装飾
的色彩を帯びたホログラム画像I-1として観察させるも
のである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来の上記エンボスホ
ログラムシートAは、図6(a)に示すように、ホログ
ラム形成樹脂層3表面に形成された凹凸パターン形状の
ホログラムエンボス面3aがシート最表面に露呈した状
態で形成されていて、このエンボス面3aに入射した入
射光Lは、透明なホログラム形成樹脂層3内に入射する
入射光L1 と、そのエンボス面3aにて僅かに反射する
表面反射光となる。
【0007】そのため、図6(a)〜図6(b)に示す
ように、該ホログラム反射層12領域における入射光
Lのホログラム反射面12aからの反射光による虹色等
の明確なホログラム画像I-1(正規のホログラム画像)
と、ホログラム反射面12aの無い非反射層領域にお
ける入射光Lのホロクラムエンボス面3aからの表面反
射光(L1 はホログラム形成樹脂層3内に入射する入射
光)によるゴースト状の不明瞭なホログラム画像I-2と
の両方の画像が観察者の目に観察される。
【0008】特に前記ホログラムエンボス面3aからの
表面反射による不明瞭なホログラム画像I-2は、エンボ
スホログラムシートAにおけるホログラム形成樹脂層3
の透明感を損ない、また、例えば、前記基材シート1と
アンカーコート層2とホログラム形成樹脂層3の各層が
それぞれ透明層である場合は、特にホログラム反射層1
2のない部分でのシートAの透明感を損なう弊害があっ
た。
【0009】本発明の目的は、ホログラム反射層領域以
外のホログラム形成樹脂層の表面に形成されたホログラ
ムエンボス面3aにて観察されるゴースト状の不明瞭な
ホログラム画像の発生を除去して、ホログラム形成樹脂
層の透明感を向上させ、またホログラム反射層のない部
分でのホログラムシートの透明感を向上させることにあ
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、透明乃至不透
明なシート基材層1上のホログラム形成樹脂層3表面に
エンボス方式にて微細な凹凸パターン状のホログラムエ
ンボス面3aを設け、該ホログラムエンボス面3a上に
パターン状に金属蒸着を施してホログラム反射面5aを
有するホログラム反射層6を設けた後、該エンボス面3
a上、又は該エンボス面3a及びホログラム反射面5a
上に、透明なオーバーコート層7を設けることにより、
当該部分のエンボス面3aを平滑化することを特徴とす
るエンボスホログラムシートの製造方法である。
【0011】
【実施例】本発明のエンボスホログラムシートの製造方
法を、実施例に従って以下に詳細に説明する。
【0012】図1(a)に示すように、まず、厚さ12
〜30μm程度のポリエチレンテレフタレート等の合成
樹脂フィルム製の透明なシート基材層1の片面に、適宜
接着性樹脂を塗布することによって、厚さ0.5〜3μ
m、3〜10μm程度のアンカーコート層2を設ける。
なお、前記シート基材層1は、半透明乃至不透明であっ
てもよい。
【0013】前記シート基材層1に使用する樹脂材料
は、特に限定されないが、前記ポリエチレンテレフタレ
ート、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢
酸ビニル共重合体、アクリル、ポリプロピレン、ポリス
チレン、ナイロン等の熱可塑性樹脂が使用される。ま
た、前記シート基材層1の厚さは、特に限定されない
が、例えば、前記12〜30μm程度の薄いものが適当
であるが、必要に応じて30〜60μm程度の比較的薄
いもの、あるいは60〜100μm、100〜150μ
m、150〜200μm程度であってもよい。
【0014】続いて、図1(b)に示すように、前記ア
ンカーコート層2上に、透明なポリプロピレン等の加熱
溶融樹脂を、Tダイより押し出し、コーティング若しく
はラミネートして、厚さ12〜20μmのホログラム形
成樹脂層3を設ける。
【0015】前記ホログラム形成樹脂層3に使用する樹
脂材料としては、前記透明なポリプロピレン、ポリエチ
レン、ポリエチレンテレフタレート等の熱可塑性樹脂が
使用される。また、前記ホログラム形成樹脂層3の厚さ
は、特に限定されないが、例えば、前記12〜20μm
程度の薄いものが適当であるが、必要に応じて20〜3
0μm、30〜60μm、60〜100μm、100〜
150μm、150〜200μm程度であってもよい。
【0016】前記アンカーコート層2の樹脂材料は、特
に限定されないが、前記シート基材層1に使用される熱
可塑性樹脂と、前記ホログラム形成樹脂層3に使用され
る熱可塑性樹脂との両方に対してそれぞれ接着性の良好
な合成樹脂を選定して使用し、例えば、ポリ酢酸ビニル
系接着性樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体系接着
性樹脂、ポリ酢酸ビニル−エチレン共重合体系接着性樹
脂、ポリビニルエーテル系接着性樹脂、酢酸ビニル−ア
クリレート共重合体系接着性樹脂、アクリル系接着性樹
脂、ポリアミド系接着性樹脂等の熱可塑性接着性樹脂、
あるいはニトリルゴム系接着性樹脂、ネオプレン系接着
性樹脂、ポリウレタン系接着性樹脂等のゴム系接着性樹
脂を使用することができる。また、アンカーコート層2
の塗布膜厚は、特に限定されないが、厚さ0.5〜3μ
m以内、あるいは3〜10μm程度が適当である。
【0017】例えば、前記シート基材層1としてポリエ
チレンテレフタレートを使用し、前記ホログラム形成樹
脂層3としてポリプロピレンを使用する場合は、アンカ
ーコート層2として、ポリ酢酸ビニル−エチレン共重合
体系接着性樹脂、アクリル系接着性樹脂等を使用するこ
とが適当である。
【0018】次に、前記ホログラム形成樹脂層3上に、
平圧式、又は、円圧式若しくは輪転式にて、ホログラム
スタンパーF(ホログラムエンボスパターンの形成され
た金型)を押圧し、熱溶融状態の該ホログラム形成樹脂
層3表面をエンボスして、同時に又はエンボス直後に冷
却して、図1(c)に示すように、該ホログラム形成樹
脂層3表面に、700〜1500本/mm程度の微細な
凹凸パターンによるホログラムエンボス面3aを形成す
る。
【0019】次に、図1(d)に示すように、前記ホロ
グラム形成樹脂層3表面(ホログラムエンボス面3a)
にパターン蒸着用のマスキング材(プライマーコートニ
ス、プライマーコート樹脂、あるいはその他フォトリソ
グラフィ法、フォトエッチング法等に使用される感光性
レジスト樹脂)を用いて、マスクパターン4を、グラビ
ア印刷、スクリーン印刷等の印刷方式(あるいはパター
ン露光方式等)により形成する。なお、前記マスキング
材は、水溶性(若しくは水性)又は油溶性が使用できる
が、前記ホログラム形成樹脂層3として油溶性(又は耐
水性)の合成樹脂が使用され、また、パターン蒸着にお
いては蒸着後にマスクパターン4を溶剤等でホログラム
形成樹脂層3上より剥離除去しなければならない関係か
ら、該樹脂層3に影響を与えない水溶性のマスキング材
を選定することが適当である。
【0020】水溶性の前記マスキング材としては、例え
ば、ポリビニルアルコール系、イソブテン−無水マレイ
ン酸共重合体系(アルカリ水溶液に可溶)、ポリアクリ
ルアミド系、ポリエチレンオキサイド系、オレフィン−
不飽和カルボン酸共重合体系等の樹脂を用いたマスキン
グ材を使用することができる。
【0021】次に、図2(a)に示すように、前記ホロ
グラム形成樹脂層3のホログラムエンボス面3aに、前
記マスクパターン4上より、該エンボス面3aの微細な
凹凸パターンが消失しない程度の薄膜で、アルミニウ
ム、金、錫等の金属を用いて、真空蒸着方式により金属
蒸着層5を蒸着形成する。なお金属蒸着層5表面には、
前記ホロクラムエンボス面3aと同様の形状パターンの
微細な凹凸パターンによるホログラム反射面5aが形成
される。なお、前記金属蒸着層5の蒸着膜厚は、例え
ば、100〜500Å程度でもよいが、500〜100
0Å程度が適当であり、必要に応じて、1000〜15
00Å、1500〜2500Å、2500〜5000
Å、5000〜10000Å程度でもよい。
【0022】続いて、図2(b)に示すように、前記ホ
ログラム形成樹脂層3表面の前記マスクパターン4を、
水若しくは温湯を用いて溶解除去するとともに、そのマ
スクパターン4真上にある金属蒸着層5も同時に前記ホ
ログラム形成樹脂層3上より除去することにより、前記
ホログラム形成樹脂層3上に、マスクパターン4に対し
てネガティブパターンである前記ホログラム反射面5a
を表面に有するホログラム反射層6をパターン形成し
て、エンボスホログラムシートが得られる。
【0023】この時点におけるエンボスホログラムシー
トにおいては、同図2(b)に示すように、ホログラム
反射層6の形成されていない部分のホログラム形成樹脂
層3表面は、ホログラムエンボス面3aが最表面に露呈
している。
【0024】このため、上記ホログラム反射面5aで
は、入射光Lの反射光による明瞭な正規のホログラム画
像I-1が観察される一方で、ホログラム反射層6の形成
されていない部分のホログラムエンボス面3aでは、入
射光Lの大部分は透明なホログラム形成樹脂層3内に入
射光L1 となって入射するものの僅かな表面反射が起こ
り、この表面反射光によってゴースト状の不明瞭なホロ
グラム画像I-2が観察される。したがって、この時点で
はホログラム反射層6の形成されていない部分における
ホログラム形成樹脂層3の透明感が未だ得られていな
い。そして、例えばシート基材層1及びアンカーコート
層2及びホログラム形成樹脂層3のいずれもが透明であ
っても、未だホログラムシートのホログラム反射層6の
形成されていない部分における透明感が得られていな
い。
【0025】そこで、本発明方法においては、次に、前
記ホログラム形成樹脂層3表面に露呈している少なくと
も前記ホログラムエンボス面3a表面に、透明なオーバ
ーコート層7を形成することにより、本発明の製造方法
によるエンボスホログラムシートを製造するものであ
る。但し、ホログラム反射層6を含めて前記ホログラム
形成樹脂層3表面の全面に透明なオーバーコート層7を
形成しても、該反射層6によるホログラム画像の効果は
消えないので、前記ホログラム反射層6上よりホログラ
ム形成樹脂層3全面にオーバーコート層7を形成しても
よい。なお、図3は、前記ホログラム反射層6上よりホ
ログラム形成樹脂層3全面にオーバーコート層7を形成
したものである。
【0026】これによって、最表面に露呈しているホロ
グラム反射層6の形成されていない部分の前記ホログラ
ムエンボス面3aの微細な凹凸パターン上は、透明なオ
ーバーコート層7により平滑化され、ホログラムエンボ
ス面3aでの表面反射によるホログラム反射層6の形成
されていない部分におけるホログラム形成樹脂層3の不
透明感(透明感の低下)が消滅して、透明感のあるホロ
グラムシートが得られるものである。
【0027】前記オーバーコート層7に使用する樹脂材
料(塗料)としては、合成樹脂固形分を溶剤にて溶解し
た溶剤含有タイプ(ソルベントタイプ)の合成樹脂塗
料、あるいは一液硬化型若しくは二液硬化型の合成樹脂
固形分100%の無溶剤タイプ(ノンソルベントタイ
プ)の合成樹脂塗料、又は、合成樹脂固形分100%を
加熱溶融(例えば、180〜200℃、若しくは200
〜220℃、若しくはそれ以上の温度で加熱溶融)して
コーティングする無溶剤タイプの合成樹脂塗料のいずれ
でも使用可能であるが、前記ホログラム形成樹脂層3表
面に対してだけでなく、特に前記ホログラム反射層6の
金属表面に対して、接着性の良好な合成樹脂を用いたも
のを選定することが適当である。
【0028】溶剤含有タイプの合成樹脂としては、特
に、ポリ酢酸ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合
体、ポリ塩化ビニル、ポリビニルフォルマール、ポリビ
ニルブチラール、ポリビニルエーテル、酢酸ビニル−エ
チレン共重合体、アクリル、メタクリル、シアノアクリ
レート、ポリアミド、ポリエーテル、ポリエステルある
いはこれらの複合樹脂を主成分とするもの等が使用でき
る。
【0029】例えば、前記ホログラム形成樹脂層3にポ
リプロピレンを使用した場合には、オーバーコート層7
に使用する溶剤含有タイプの樹脂材料として、ポリビニ
ルエーテル、酢酸ビニル−エチレン共重合体、アクリ
ル、酢酸ビニル−アクリレート共重合体、ポリアミド等
が適当である。
【0030】無溶剤タイプの合成樹脂としては、ポリエ
ステル系樹脂又はポリエーテル系樹脂を主剤とし、ポリ
イソシアネート(プレポリマー)を硬化剤として硬化
し、固形化したウレタン系樹脂(無溶剤;100%樹脂
分)を主成分とするものを使用することができる。
【0031】図4は、本発明のホログラムシートの製造
方法における他の実施例であり、製造方法の基本構成
は、前述の一実施例(図3参照)と同様であるが、該一
実施例における透明なオーバーコート層7を形成する以
前に、ホログラム反射層6上、又はホログラムエンボス
面3a上、あるいはその両方に、グラビア印刷、スクリ
ーン印刷、フレキソ印刷、オフセット印刷等の適宜印刷
方式により、所望の柄、彩色の印刷層8を施したもので
ある。
【0032】図5は、本発明のホログラムシートの製造
方法における他の実施例であり、製造方法の基本構成
は、前述の一実施例(図3参照)と同様であるが、該一
実施例又は前記他の実施例(図4参照)において、シー
ト基材層1の表面に形成された透明なオーバーコート層
7表面に表面樹脂層10を形成する。
【0033】さらに、シート基材層1の裏面に、前記透
明なオーバーコート層7と同様の形成樹脂(無溶剤タイ
プ)を用いて接着剤層9を形成し、該接着剤層9面に透
明な表面樹脂層11を形成することにより、表裏両面に
透明な表面樹脂層10,11を設けたエンボスホログラ
ムシートを製造するものである。なお、前記エンボスホ
ログラムシートにおいては、該シートの表裏両面のいず
れか一方面のみに表面樹脂層を形成するようにしてもよ
い。
【0034】前記表面樹脂層10,11に使用する樹脂
材料としては、本発明においては、特に限定されない
が、例えは、透明なポリプロピレン、ポリエチレン、ポ
リエチレンテレフタレート等の熱可塑性樹脂が使用され
る。また表面樹脂層10,11の厚さは、特に限定され
ないが、20μ程度が適当であり、その他、12〜20
μm、20〜30μm程度が適当である。例えば、前記
表面樹脂層10,11としては、耐擦過性等の物性的に
良好な特性のあるポリプロピレンを使用し、特に一軸又
は二軸延伸ポリプロピレンを使用することが適当であ
り、例えば、シート基材層1表面側に設けたオーバーコ
ート層7上の表面樹脂層10には、耐擦過性に加えて耐
衝撃性やガスバリア性のある二軸延伸ポリプロピレンを
使用し、シート基材層1裏面の表面樹脂層11には、耐
擦過性のある無延伸ポリプロピレンを使用する。
【0035】
【作用】本発明のエンボスホログラムシートの製造方法
は、少なくとも最外側に露呈するホログラムエンボス面
3a、あるいはホログラム反射面5aを含めて前記ホロ
グラムエンボス面3aに、透明なオーバーコート層7を
設けて、該ホログラムエンボス面3a、あるいはホログ
ラム反射面5aを含めてホログラムエンボス面3aを平
滑化して製造するので、図3に示すように、得られたエ
ンボスホログラムシートAのホログラムエンボス面3a
は、透明なオーバーコート層7によって被覆されて、ホ
ログラムエンボス面3aでの表面反射によるゴースト状
の不明瞭なホログラム画像I-2の発生を解消でき、ホロ
グラム形成樹脂層3の不透明感を解消できる。
【0036】また、オーバーコート層7を設けることに
よって、シート基材層1、アンカーコート層2、ホログ
ラム形成樹脂層3がいずれも透明材料で形成されている
場合においては、ホログラム反射層6の形成されていな
い部分におけるエンボスホログラムシートの透明感が良
好になる。
【0037】また、本発明のエンボスホログラムシート
の製造方法は、無溶剤タイプの合成樹脂を用いてオーバ
ーコート層7を形成することによって、溶剤等による環
境への公害発生を防止することができる。
【0038】また、本発明のエンボスホログラムシート
の製造方法は、エンボスホログラムシートの表面、裏
面、若しくは表裏両面に、ポリプロピレンを用いて表面
樹脂層(オーバーコート層7上の表面樹脂層10、シー
ト基材層1裏面の表面樹脂層11)を形成することによ
って、前記ポリプロピレンの特性である表面の耐擦過強
度が得られ、従って、外部からの摩擦によるシート表面
に対する引っ掻き傷等の損傷の発生を回避することがで
き、また、延伸ポリプロピレンを使用することにより、
耐衝撃性やガスバリア性のあるエンボスホログラムシー
トを得ることができる。
【0039】
【発明の効果】本発明のエンボスホログラムシートの製
造方法によれば、ホログラム形成樹脂層表面に形成され
た微細な凹凸パターン形状のエンボス面が、平滑化工程
による透明なオーバーコート層によって平滑に被覆され
て、微細な凹凸パターン形状のエンボス面からの直接の
表面反射光によるゴースト状の不明瞭なホログラム画像
が解消されるとともに、観察者の目によって正規のホロ
グラム反射層表面からの反射光による虹色等のホログラ
ム画像のみを観察できて、正規のホログラム画像のみを
明瞭に確認できる効果がある。
【0040】また、前記ゴースト状の不明瞭なホログラ
ム画像が解消されることによって、エンボスホログラム
シートにおけるホログラム反射層の無い部分の透明感が
向上し、各種装飾シート材、包装シート材として使用し
た場合は、ホログラム反射層の無い部分を透して、部分
的に透き通って見えるエンボスホログラムシート等とし
て利用でき、反対側が観察できる装飾シート材、あるい
は包装した中身が見える透明感のある包装材料としての
効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)〜(d)は、本発明のエンボスホログラ
ムシートの製造方法の一実施例を説明する工程図であ
る。
【図2】(a)〜(b)は、本発明のエンボスホログラ
ムシートの製造方法の一実施例を説明する工程図であ
る。
【図3】本発明のエンボスホログラムシートの製造方法
により得られたエンボスホログラムシートの一実施例を
説明する断面図である。
【図4】本発明のエンボスホログラムシートの製造方法
により得られたエンボスホログラムシートの他の実施例
を説明する断面図である。
【図5】本発明のエンボスホログラムシートの製造方法
により得られたエンボスホログラムシートのその他の実
施例を説明する断面図である。
【図6】(a)は、従来の製造方法により製造されたエ
ンボスホログラムシートの部分側断面図、(b)は、従
来の製造方法により製造されたエンボスホログラムシー
トの部分拡大平面図である。
【符号の説明】
1…シート基材層 2…アンカーコート層 3…ホログ
ラム形成樹脂層 3a…エンボス面 4…マスクパターン層 5…金属蒸
着層 5a…ホログラム反射面 6…ホログラム反射層 6a
…ホログラム反射面 7…オーバーコート層 8…印刷層 9…表面樹脂層
10,11…表面樹脂層 12…ホログラム反射層 12a…ホログラム反射面 F…ホログラムスタンパー A…エンボスホログラムシート L…入射光 …ホログラム反射層領域 …非反射層領域 I-1…正規のホログラム画像 I-2…不明瞭なホログラ
ム画像

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】透明乃至不透明なシート基材層1上のホロ
    グラム形成樹脂層3表面にエンボス方式にて微細な凹凸
    パターン状のホログラムエンボス面3aを設け、該ホロ
    グラムエンボス面3a上にパターン状に金属蒸着を施し
    てホログラム反射面5aを有するホログラム反射層6を
    設けた後、該エンボス面3a上、又は該エンボス面3a
    及びホログラム反射面5a上に、透明なオーバーコート
    層7を設けることにより、該エンボス面3aを平滑化す
    ることを特徴とするエンボスホログラムシートの製造方
    法。
  2. 【請求項2】前記シート基材層1に、ポリエチレンテレ
    フタレート、又は延伸若しくは無延伸ポリプロピレンを
    使用する請求項1記載のエンボスホログラムシートの製
    造方法。
  3. 【請求項3】前記ホログラム形成樹脂層3に、延伸若し
    くは無延伸ポリプロピレンを使用する請求項1又は請求
    項2記載のエンボスホログラムシートの製造方法。
  4. 【請求項4】前記オーバーコート層7に、無溶剤タイプ
    の合成樹脂塗料を使用する請求項1乃至請求項3記載の
    エンボスホログラムシートの製造方法。
  5. 【請求項5】前記エンボスホログラムシートの表裏面の
    いずれか一面若しくは両面に、表面樹脂層を形成する請
    求項1乃至請求項4記載のエンボスホログラムシートの
    製造方法。
  6. 【請求項6】前記表面樹脂層に、延伸若しくは無延伸ポ
    リプロピレンを使用する請求項5記載のエンボスホログ
    ラムシートの製造方法。
  7. 【請求項7】前記オーバーコート層7表面に表面樹脂層
    10を形成し、前記シート基材層1の裏面に無溶剤タイ
    プの合成樹脂塗料による接着剤層9を介して表面樹脂層
    11を形成する請求項5又は請求項6記載のエンボスホ
    ログラムシートの製造方法。
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