JPH08179559A - 正帯電性粒子及び該帯電性粒子を用いた正帯電性トナー - Google Patents

正帯電性粒子及び該帯電性粒子を用いた正帯電性トナー

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JPH08179559A
JPH08179559A JP6322137A JP32213794A JPH08179559A JP H08179559 A JPH08179559 A JP H08179559A JP 6322137 A JP6322137 A JP 6322137A JP 32213794 A JP32213794 A JP 32213794A JP H08179559 A JPH08179559 A JP H08179559A
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JP6322137A
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Takafumi Nagai
隆文 永井
Yasushi Kawaguchi
恭史 川口
Jun Sugita
循 杉田
Satoshi Ariyoshi
智 有好
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Original Assignee
Sharp Corp
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Abstract

(57)【要約】 【構成】着色樹脂粒子(トナー)表面に新規な帯電性微
粒子を固着させる。 【効果】トナーの帯電安定性を図る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電子写真、静電記録等に
於いて静電潜像を現像するために用いられるトナーに関
する。
【0002】
【従来の技術】電子写真は、一般に光導電性部材上に構
成された静電潜像に正または負の電荷を持ったトナーを
静電的に付着させた後、転写紙上にトナー画像を転写
し、定着させることによって画像形成が行われる。これ
に用いられるトナーは、主成分としてバインダー樹脂と
着色剤からなる平均粒径5〜20μmの粒子で、キャリ
アもしくは帯電ブレードなどの摩擦帯電部材により適当
な帯電量に制御される。トナーの帯電量が適性値より大
きくなると、画像濃度が小さくなり、また、トナーの帯
電量が適性値より小さくなると、トナー飛散、地肌カブ
リなどが起こり、画像品質の劣化をきたす。
【0003】通常、これらの問題を防ぐためにトナー中
には荷電制御剤が添加される。正帯電性トナーに添加さ
れる荷電制御剤としては、従来よりニグロシン系染料、
ピリジニウム塩、アンモニウム塩、および、そのレーキ
化合物等が用いられている。しかしながら、これら化合
物は微細な粉体とはいえ粒度分布が広いうえ一定の形状
を有していないため、バインダー樹脂中の荷電制御剤の
分散状態を制御するのが難しい。特に、懸濁重合法トナ
ーではモノマー中で荷電制御剤の分散を行う必要がある
ため荷電制御剤の粒径制御はさらに難しくなる。分散粒
径が大きくなり過ぎると、連続コピー時に荷電制御剤が
離脱しやすくなり、キャリア等の帯電部材の汚染を引き
起こし、小さくなり過ぎると荷電制御剤としての作用が
弱まる。その結果、補給トナーの帯電立ち上がりが遅く
なり、カブリやトナー飛散などの不具合が生じるという
欠点がある。また、荷電制御剤は生産時の分散条件によ
りトナー表面に露出する割合が変化するため帯電量が安
定しにくいといった欠点もある。
【0004】上記方法とは別に、トナーの外添剤により
帯電性を制御する方法も知られている。一般に、正帯電
性外添剤としてはアミノシランカップリング剤あるいは
アミノ基を有するシリコンオイルを表面処理したシリカ
やアルミナ、または酸化チタンなどの無機系外添剤が使
用される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
外添剤はいまだ正帯電性が十分とは言えず、荷電制御剤
として単独で使用するとなると、所望の帯電量を得るた
めには相当量の外添剤が必要となる。しかし、外添剤の
量が多くなり過ぎるとトナー表面が一種のカプセル化状
態となり、加熱定着の際、トナーの融着が妨げられ定着
性に悪影響を及ぼすなどの欠点がある。
【0006】本発明の目的は現像剤の耐久性と帯電安定
性を有するトナーを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本願発明にかかる請求項
1の正帯電性粒子は、上記請求項1において、開始剤と
して過硫酸塩を用いるソープフリー重合により生成する
ラテックスを脱水乾燥させて得られる樹脂粒子におい
て、該ラテックスの表面カチオンを中性または酸性条件
下で下記一般式1、一般式2、一般式3、一般式4のい
ずれかで表される造塩化合物によるカチオン交換処理を
行って得られてなることを特徴とするものである。
【0008】
【化1】
【0009】(一般式1においてR1〜R2は置換基を有
してもよいアミノ基またはアニリノ基を表し、R3〜R4
は水素またはアルキル基を表し、R5は置換基を有して
もよいアリール基を表し、X-はアニオン残基を表
す。)
【0010】
【化2】
【0011】(一般式2においてR1〜R4は水素、また
は、アルキル基、アミノ基、アニリノ基を表し、R5
アルキル基、または、置換基を有してもよいアリール基
を表し、X-はアニオン残基を表す。)
【0012】
【化3】
【0013】(式3においてR1〜R2は水素、または、
アルキル基、アルコキシ基、置換機を有してもよいアミ
ノ基、アニリノ基を表し、R3〜R4は水素、または、置
換機を有してもよいアミノ基、アニリノ基を表し、Aは
硫黄、または、酸素を表し、X-はアニオン残基を表
す。)
【0014】
【化4】
【0015】(式4においてR1〜R4は置換機を有して
もよいアミノ基、または、アニリノ基を表し、X-はア
ニオン残基を表す。) 本願発明にかかる請求項2の正帯電性トナーは、上記請
求項2において、請求項1に記載の正帯電性粒子が、着
色剤を含有する平均粒径5μm〜20μmの樹脂粒子表
面に少なくとも1種類以上固着していることを特徴とす
るものである。
【0016】本願発明にかかる請求項3の正帯電性トナ
ーは、上記請求項3において、前記正帯電性粒子が平均
粒径0.1μm〜1μmであることを特徴とするもので
ある。
【0017】本願発明にかかる請求項4の正帯電性トナ
ーは、上記請求項4において、前記正帯電性粒子のガラ
ス転移点が50℃〜80℃の範囲にあることを特徴とす
るものである。
【0018】本願発明にかかる請求項5の正帯電性トナ
ーは、上記請求項5において、前記正帯電性粒子が、着
色剤を含有する平均粒径5μm〜20μmの樹脂粒子表
面に少なくとも1種類以上固着していることを特徴とす
る正帯電性トナーにおいて、前記正帯電性粒子をなす樹
脂と前記樹脂粒子をなす樹脂が同一のモノマー成分から
なら重合体であることを特徴とするものである。
【0019】前記課題を解決するためには、正帯電性を
有する樹脂粒子(A)が、少なくとも着色剤を含有する
平均粒径5μm〜20μmの樹脂粒子(B)の表面に固着
させることにより得られる正帯電性トナーを使用すれば
よいことが判明し本発明を完成した。ここで言う固着と
は、樹脂粒子(A)が樹脂粒子(B)の表面に少なくと
も一部分で融着している状態をいう。
【0020】上記ラテックスの合成は、重合開始剤とし
て過硫酸カリウムあるいは過硫酸アンモニウム等を用い
るソープフリー重合により行うことがきる。使用できる
モノマーとしては、スチレン、p−メチルスチレン、ス
チレンスルホン酸ナトリウム、ビニルベンジルクロリ
ド、アクリル酸、メチルアクリレート、エチルアクリレ
ート、ブチルアクリレート、ジメチルアミノエチルアク
リレート、メタクリル酸、メチルメタクリレート、エチ
ルメタクリレート、ブチルメタクリレート、ジメチルア
ミノエチルメタクリレート等があげられるがこれらに限
定されるものではなく、これらを単独あるいは共重合し
て使用される。また、架橋剤としてジビニルベンゼン等
を使用することもできる。
【0021】得られたラテックスは一般式1〜4に示さ
れるいずれかの造塩化合物を水溶液あるいは酸性水溶液
やアルコール混合水溶液にして加えることによりカチオ
ン交換が起こり、それまで表面の親水性イオンペアーに
より安定に保たれていた乳化状態が破壊され沈殿粒子を
生成する。カチオン交換を酸性溶液で行った場合、カチ
オン交換は造塩化合物のカチオンだけでなく水素イオン
との交換も同時におこるため酸性溶液の濃度は必要に応
じて調整する必要がある。一般に酸の濃度を高くすれば
生成する粒子の帯電性は負の方向にいく。沈殿粒子を濾
過した後、水洗、乾燥させると正帯電性を有する樹脂粒
子が得られる。得られた樹脂粒子はカチオン種によって
帯電性が異なり、一般式1〜4に示されたカチオンにお
いては十分な正帯電性を示すが、疎水性の低いテトラブ
チルアンモニウムイオンでは乳化状態を破壊できないう
え十分な正帯電性を示さない。また、疎水性の高いテト
ラベンジルアンモニウムイオンやジベンジルイミダゾリ
ニウムイオン等においては十分な正帯電性を示さない。
おそらく粒子の帯電性は一般式1〜4で示される特異な
カチオンの電子状態及び立体構造に起因すると思われ
る。
【0022】前記一般式1で示される造塩化合物の例示
化合物として表1に示す構造を有するものが挙げられる
が、本願発明はこれに限定されるものではない。
【0023】
【表1】
【0024】前記一般式2で示される造塩化合物の例示
化合物として表2に示す構造を有するものが挙げられる
が、本願発明はこれに限定されるものではない。
【0025】
【表2】
【0026】前記一般式3で示される造塩化合物の例示
化合物として表3に示す構造を有するものが挙げられる
が、本願発明はこれに限定されるものではない。
【0027】
【表3】
【0028】前記一般式4で示される造塩化合物の例示
化合物として表4に示す構造を有するものが挙げられる
が、本願発明はこれに限定されるものではない。
【0029】
【表4】
【0030】本発明で得られる樹脂粒子は正帯電性を示
すため、着色樹脂粒子と組み合わせることによって正帯
電性トナーとして使用できる。
【0031】即ち、本発明の正帯電性を有する樹脂粒子
(A)が、着色剤を含有する平均粒径5μm〜20μm
の樹脂粒子(B)の表面に固着させることにより得られ
る正帯電性トナーを提供するものである。
【0032】開始剤として過硫酸塩を用いるソープフリ
ー重合により生成するラテックスを脱水乾燥させて得ら
れる樹脂粒子は均一な粒径と球形の形状を有する粒子で
あることと、乳化剤を使用しないため粒子の帯電性に湿
度依存性がないことが特徴としてあげられる。従って、
これを表面に固着してなるトナーは、表面近傍でトナー
に帯電付与を行っていることと、正帯電性粒子の均一分
散が容易であることからトナー帯電性が均一かつシャー
プとなり、優れた帯電安定性を与えるものと考えられ
る。
【0033】着色樹脂粒子は、主成分としてバインダー
樹脂と着色剤からなる粒径5μm〜20μmの粒子が使
用できる。通常、バインダー樹脂は45〜95重量%、
着色剤は5〜50重量%、の割合で使用される。
【0034】着色剤の例としては、カーボンブラック、
磁性粉、あるいは、ニトロ系、アゾ系、スチルベンアゾ
系、ジフェニルメタン系、トリフェニルメタン系、メチ
ン系、チアゾール系、アントラキノン系、インダミン
系、アジン系、オキサアジン系、チアジン系、硫化染料
系、インジゴイド系、フタロシアニン系の有機染料や顔
料等があげられる。
【0035】バインダー樹脂としては、ポリスチレン、
スチレン−アクリル共重合体、スチレン−アクリロニト
リル共重合体、アクリル樹脂、スチレン−無水マレイン
酸共重合体、スチレン−アクリル−無水マレイン酸共重
合体、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリオレフィ
ン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ウレタ
ン変成ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂等が単独、また
は、混合物として使用できるほか、ブロック重合体、あ
るいは、グラフト重合体として使用することもできる。
【0036】上記着色粒子を製造する方法としては、少
なくとも着色剤及びバインダー樹脂からなる混合物を2
軸混練機等の加熱混合処理可能な装置により溶融混練
し、次いで冷却固化したものをジェットミル等の粉砕機
により5〜20μmの粒径に粉砕したする方法や、懸濁
重合法により5〜20μmの着色粒子を直接生産する方
法がある。
【0037】帯電性微粒子を着色粒子に固着させる方法
としては、気流混合機で着色粒子表面に帯電性微粒子を
外添した後、帯電性微粒子のガラス転移点以下の温度で
さらに混合する方法などがある。着色粒子表面に固着さ
せる正帯電性粒子の最適粒径は所望のトナー粒径により
異なるが、粒径が大き過ぎるとトナー表面への固着が難
しくなり、小さ過ぎると粉体としての取り扱いが困難に
なるため、一般に0.1μm〜1μmのものが望まし
い。また、正帯電性粒子を着色粒子表面に固着保持させ
ている都合、正帯電性粒子のガラス転移点が高過ぎると
定着性に悪影響を及ぼし、低過ぎると耐ブロッキング性
が低下するため、ガラス転移点は50℃〜80℃の範囲
にあることが好ましい。トナー定着性や帯電性粒子の表
面固着性を考慮すると、正帯電性樹脂粒子と着色樹脂粒
子とはほぼ等しい表面エネルギー値であることが必要で
あり、そのためには同一のモノマー成分を重合してなる
樹脂であることが望ましい。
【0038】上記で得られるトナーは、流動性や研磨性
の付与などを目的にシリカ、酸化チタン、アルミナ微粒
子など既知の外添剤を併用することもできる。
【0039】本発明で得られるトナーは磁性粉キャリア
と混合し2成分磁気ブラシ現像剤として使用できるほ
か、1成分系現像剤としても使用できる。
【0040】
【作用】請求項1においては、ラテックスの表面カチオ
ンを上述の造塩化合物でカチオン交換処理して正帯電性
粒子(A)を得ることにより、平均粒径が0.1μm〜
1μmといった、ごく小さい正帯電性粒子を製造するこ
とが可能となる。
【0041】請求項2においては、トナーの表面に正帯
電性を有する樹脂粒子(A)が固着しているため、トナ
ーの定着性を損なうことなく、安定した帯電性を与え、
現像剤の長期間の使用においてもトナー飛散やカブリの
ない安定した画像をあたえる。
【0042】請求項3においては、正帯電性を有する粒
子(A)の平均粒径が0.1μm〜1μmであることか
ら、自身の粉体としての取り扱いが容易で、かつトナー
表面への固着性がよい。
【0043】請求項4においては、正帯電性を有する粒
子(A)のガラス転移点が50〜80℃であることか
ら、定着性、耐ブロッキング性のよいトナーを提供でき
る。
【0044】請求項5においては、正帯電性樹脂粒子を
着色樹脂粒子とが同一のモノマー成分を重合してなる樹
脂であることから、ほぼ等しい表面エネルギー値を得る
ことが可能となる。
【0045】
【実施例】以下、合成例、実施例により本発明を詳細に
説明する。
【0046】(合成例1)撹拌機、温度計、窒素導入管
を備えた2lのフラスコにスチレン50重量部、蒸留水
1500重量部、過硫酸カリウム0.75重量部を入
れ、窒素気流中一定の撹拌状態で80℃にて6時間重合
した。得られたラテックスは分散安定性の良い乳化液で
あった。前記ラテックスに具体例1の化合物2重量部を
溶かした水溶液100重量部を加え撹拌した。濾過、水
洗を繰り返した後、乾燥、解砕して粒径0.6μmの微粒
子を得た。この粒子を平均粒径70μmの鉄粉と5:9
5の重量比で10分間混合した後、ブローオフで帯電量
を測定した結果、78μc/gの値を得た。
【0047】(合成例2)合成例1と同じ方法で得られ
たラテックスに具体例8の化合物2重量部のを溶かした
水溶液100重量部を加え撹拌した。濾過、水洗を繰り
返した後、乾燥、解砕して粒径0.6μmの微粒子を得
た。この粒子を平均粒径70μmの鉄粉と5:95の重
量比で10分間混合した後、ブローオフで帯電量を測定
した結果、52μc/gの値を得た。
【0048】(合成例3)合成例1と同じ方法で得られ
たラテックスに具体例12の化合物2重量部のを溶かし
た水溶液100重量部を加え撹拌した。濾過、水洗を繰
り返した後、乾燥、解砕して粒径0.6μmの微粒子を得
た。この粒子を平均粒径70μmの鉄粉と5:95の重
量比で10分間混合した後、ブローオフで帯電量を測定
した結果、65μc/gの値を得た。
【0049】(合成例4)合成例1と同じ方法で得られ
たラテックスに具体例18の化合物2重量部を溶かした
1N塩酸水溶液100重量部を加え撹拌した。濾過、水
洗を繰り返した後、乾燥、解砕して粒径0.6μmの微粒
子を得た。この粒子を平均粒径70μmの鉄粉と5:9
5の重量比で10分間混合した後、ブローオフで帯電量
を測定した結果、125μc/gの値を得た。
【0050】(合成例5)エチルメタクリレート50重
量部、蒸留水1500重量部、過硫酸カリウム0.75
重量部を用いて合成例1と同様の方法で重合を行った。
得られたラテックスは分散安定性の良い乳化液であっ
た。前記ラテックスに具体例1の化合物2重量部のを溶
かした水溶液100重量部を加え撹拌した。濾過、水洗
を繰り返した後、乾燥、解砕して粒径0.4μm、Tg6
5℃の微粒子を得た。この粒子を平均粒径70μmの鉄
粉と5:95の重量比で10分間混合した後、ブローオ
フで帯電量を測定した結果、85μc/gの値を得た。
【0051】(合成例6)スチレン30重量部、ブチル
メタクリレート20重量部、蒸留水1500重量部、過
硫酸カリウム0.7重量部を用いて、合成例1と同様の
方法で重合を行った。得られたラテックスは分散安定性
の良い乳化液であった。前記ラテックスに具体例1の化
合物2重量部を溶かした水溶液100重量部を加え撹拌
した。濾過、水洗を繰り返した後、乾燥、解砕して粒径
0.5μm、Tg60℃の微粒子を得た。この粒子を平均
粒径70μmの鉄粉と5:95の重量比で10分間混合
した後、ブローオフで帯電量を測定した結果、72μc/
gの値を得た。
【0052】(合成例7)メチルメタクリレート35重
量部、ブチルメタクリレート15重量部、蒸留水150
0重量部、過硫酸カリウム0.7重量部を用いて、合成
例1と同様の方法で重合を行った。得られたラテックス
は分散安定性の良い乳化液であった。ラテックスを得
た。前記ラテックスに具体例1の化合物2重量部を溶か
した水溶液100重量部を加え撹拌した。濾過、水洗を
繰り返した後、乾燥、解砕して粒径0.4μm、Tg70
℃の微粒子を得た。この粒子を平均粒径70μmの鉄粉
と5:95の重量比で10分間混合した後、ブローオフ
で帯電量を測定した結果、70μc/gの値を得た。
【0053】(実施例1)バインダー樹脂として重量平
均分子量18万、Tg63℃のスチレン−ブチルアクリ
レート共重合体100重量部と着色剤としてカーボンブ
ラック(三菱化成製MA−100)5重量部をミキサー
に入れ混合した後、ニーダーにて加熱溶融混練した。混
練物は粗粉砕機、続いて、ジェットミル微粉砕機により
粉砕し、風力分級により重量平均粒径12μmの樹脂粒
子を得た。これに15重量%の割合で合成例1の粒子を
気流混合機により外添し、さらに混合機の温度を70℃
に上げて30分間撹拌することによってトナー1を得
た。得られたトナーを平均粒径80μmの磁性粉キャリ
アと5:95の重量比で混合することにより2成分現像
剤1を得た。
【0054】このトナーと現像剤を用いて1万枚の連続
複写試験を行った結果、トナー帯電量に大きな変化は見
られず、トナー飛散やカブリのない鮮明な画像が得られ
た。 (実施例2)合成例1の微粒子の代わりに、合成例4の
微粒子を用いて、実施例1と同様の方法でトナー2、及
び現像剤2を得た。
【0055】このトナーと現像剤を用いて1万枚の連続
複写試験を行った結果、トナー帯電量に大きな変化は見
られず、トナー飛散やカブリのない鮮明な画像が得られ
た。 (実施例3)実施例1と同様の方法で得られた重量平均
粒径12μmの樹脂粒子に15重量%の割合で合成例5
の粒子を気流混合機により外添し、さらに混合機の温度
を60℃に上げて30分間撹拌することによってトナー
3を得た。得られたトナーを平均粒径80μmの磁性粉
キャリアと5:95の重量比で混合することにより2成
分現像剤3を得た。
【0056】このトナーと現像剤を用いて1万枚の連続
複写試験を行った結果、トナー帯電量に大きな変化は見
られず、トナー飛散やカブリのない鮮明な画像が得られ
た。 (実施例4)実施例1と同様の方法で得られた重量平均
粒径12μmの樹脂粒子に15重量%の割合で合成例6
の粒子を気流混合機により外添し、さらに混合機の温度
を55℃に上げて30分間撹拌することによってトナー
4を得た。得られたトナーを平均粒径80μmの磁性粉
キャリアと5:95の重量比で混合することにより2成
分現像剤4を得た。
【0057】このトナーと現像剤を用いて1万枚の連続
複写試験を行った結果、トナー帯電量に大きな変化は見
られず、トナー飛散やカブリのない鮮明な画像が得られ
た。 (実施例5)実施例1と同様の方法で得られた重量平均
粒径12μmの樹脂粒子に15重量%の割合で合成例7
の粒子を気流混合機により外添し、さらに混合機の温度
を65℃に上げて30分間撹拌することによってトナー
5を得た。得られたトナーを平均粒径80μmの磁性粉
キャリアと5:95の重量比で混合することにより2成
分現像剤5を得た。
【0058】このトナーと現像剤を用いて1万枚の連続
複写試験を行った結果、トナー帯電量に大きな変化は見
られず、トナー飛散やカブリのない鮮明な画像が得られ
た。 (比較例1)合成例1の微粒子の代わりに、N,N−ジ
メチルアミノフェニルトリエトキシシランで処理された
平均粒径0.015μmの酸化チタンを用いて、実施例1
と同様の方法でトナーP、及び現像剤Pを得た。
【0059】このトナーと現像剤を用いて1万枚の連続
複写試験を行った結果、トナー帯電量は低く、トナー飛
散やカブリが見られた。
【0060】(比較例2)合成例1の微粒子の代わり
に、下記構造を有するアミノ基含有シリコーンオイルで
処理された平均粒径0.015μmの酸化チタンを用い
て、実施例1と同様の方法でトナーQ、及び現像剤Qを
得た。
【0061】このトナーと現像剤を用いて1万枚の連続
複写試験を行った結果、トナー帯電量は低下し、トナー
飛散やカブリが見られた。
【0062】
【表5】
【0063】
【発明の効果】請求項1の正帯電性粒子によれば、平均
粒径が0.1μm〜1μmといった、ごく小さい正帯電
性粒子を製造することが可能となるため、これを用いて
安定性のよいトナーを製造することが可能となる。
【0064】請求項2の正帯電性トナーによれば、トナ
ーの定着性を損なうことなく、安定した帯電性を与え、
現像剤の長期間の使用においてもトナー飛散やカブリの
ない安定した画像をあたえることができるため、本発明
のトナーを現像剤として使用することにより、現像剤の
帯電性と耐久性がよくなり安定したコピー画像を長期に
わたり提供することができる。
【0065】請求項3の正帯電性トナーによれば、正帯
電性粒子の粉体としての取り扱いが容易で、かつ正帯電
性粒子の粒径が大きすぎることがないため、トナー表面
に固着性がよい。
【0066】請求項4の正帯電性トナーによれば、定着
性、耐ブロッキング性のよいトナーを提供できるため、
高温環境下でもコピー画像品質の劣化がなく、定着後の
画像の保存性がよい。
【0067】請求項5の正帯電性トナーによれば、ほぼ
等しい表面エネルギー値を得ることが可能となるため、
トナー定着性や帯電性粒子の表面固着性が向上する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 有好 智 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】開始剤として過硫酸塩を用いるソープフリ
    ー重合により生成するラテックスを脱水乾燥させて得ら
    れる樹脂粒子において、該ラテックスの表面カチオンを
    中性または酸性条件下で下記一般式1、一般式2、一般
    式3、一般式4のいずれかで表される造塩化合物による
    カチオン交換処理を行って得られてなることを特徴とす
    る正帯電性粒子。 【化1】 (一般式1においてR1〜R2は置換基を有してもよいア
    ミノ基またはアニリノ基を表し、R3〜R4は水素または
    アルキル基を表し、R5は置換基を有してもよいアリー
    ル基を表し、X-はアニオン残基を表す。) 【化2】 (一般式2においてR1〜R4は水素、または、アルキル
    基、アミノ基、アニリノ基を表し、R5はアルキル基、
    または、置換基を有してもよいアリール基を表し、X-
    はアニオン残基を表す。) 【化3】 (式3においてR1〜R2は水素、または、アルキル基、
    アルコキシ基、置換機を有してもよいアミノ基、アニリ
    ノ基を表し、R3〜R4は水素、または、置換機を有して
    もよいアミノ基、アニリノ基を表し、Aは硫黄、また
    は、酸素を表し、X-はアニオン残基を表す。) 【化4】 (式4においてR1〜R4は置換機を有してもよいアミノ
    基、または、アニリノ基を表し、X-はアニオン残基を
    表す。)
  2. 【請求項2】請求項1に記載の正帯電性粒子が、着色剤
    を含有する平均粒径5μm〜20μmの樹脂粒子表面に
    少なくとも1種類以上固着していることを特徴とする正
    帯電性トナー。
  3. 【請求項3】前記正帯電性粒子が平均粒径0.1μm〜
    1μmであることを特徴とする請求項2に記載の正帯電
    性トナー。
  4. 【請求項4】前記正帯電性粒子のガラス転移点が50℃
    〜80℃の範囲にあることを特徴とする請求項2に記載
    の正帯電性トナー。
  5. 【請求項5】前記正帯電性粒子が、着色剤を含有する平
    均粒径5μm〜20μmの樹脂粒子表面に少なくとも1
    種類以上固着していることを特徴とする正帯電性トナー
    において、前記正帯電性粒子をなす樹脂と前記樹脂粒子
    をなす樹脂が同一のモノマー成分からなる重合体である
    ことを特徴とする請求項2に記載の正帯電性トナー。
JP6322137A 1994-12-26 1994-12-26 正帯電性粒子及び該帯電性粒子を用いた正帯電性トナー Pending JPH08179559A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002091068A (ja) * 2000-09-13 2002-03-27 Tomoegawa Paper Co Ltd 静電荷現像用トナー

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