JPH08179329A - 液晶配向膜用組成物、液晶配向膜の製造法、液晶配向膜、液晶挾持基板および液晶表示素子 - Google Patents

液晶配向膜用組成物、液晶配向膜の製造法、液晶配向膜、液晶挾持基板および液晶表示素子

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JPH08179329A
JPH08179329A JP32485994A JP32485994A JPH08179329A JP H08179329 A JPH08179329 A JP H08179329A JP 32485994 A JP32485994 A JP 32485994A JP 32485994 A JP32485994 A JP 32485994A JP H08179329 A JPH08179329 A JP H08179329A
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liquid crystal
alignment film
oriented film
crystal alignment
composition
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JP32485994A
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Naoki Okuda
直紀 奥田
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Hitachi Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 プレチルト角が2°以下となる液晶配向膜と
なる組成物を提供する。 【構成】 (1)主鎖上にスルホン基を有する芳香族ジ
アミン、(2)芳香族テトラカルボン酸二無水物および
(3)必要に応じて(1)以外のジアミンを反応させて
得られるポリアミド酸を含有してなる液晶配向膜用組成
物、この組成物より形成された液晶配向膜等。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は液晶配向膜用組成物、液
晶配向膜の製造法、液晶配向膜、液晶挾持基板および液
晶表示素子に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、液晶表示素子用の配向膜として、
例えばピロメリット酸二無水物と4,4′−ジアミノジ
フェニルエーテル縮合のポリイミド(特公昭55−10
18号公報)をはじめとし、最近では表示素子の透明性
あるいは液晶の高プレチルト角の要求から、これを目的
とするポリイミドが提案されている(特開昭63−25
9515号公報、特開昭64−25126号公報)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、最近の液晶表
示素子の高品位化に伴い現行の配向膜ではプレチルト角
が高いためコントラスト比が悪いことが問題となってお
り、コントラスト比の改良が要求されている。
【0004】本発明は、前記従来技術の欠点を解決し、
コントラスト比の向上に効果のあるプレチルト角2°以
下の液晶配向膜を生成する液晶配向膜用組成物、この組
成物を用いた液晶配向膜の製造法、この組成物より得ら
れる液晶配向膜、この配向膜を有する液晶挾持基板およ
び液晶表示素子を提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記従来
技術の問題に鑑み、鋭意研究した結果、特定のポリイミ
ドを液晶配向膜として用いると、2°以下の低プレチル
ト角になることを見出し本発明に到達した。
【0006】すなわち、本発明は、(1)主鎖上にスル
ホン基を有する芳香族ジアミン、(2)芳香族テトラカ
ルボン酸二無水物および(3)必要に応じて(1)以外
のジアミンを反応させて得られるポリアミド酸を含有し
てなる液晶配向膜用組成物、この組成物を用いる液晶配
向膜の製造法、この組成物を用いて形成した液晶配向
膜、この配向膜を有する液晶挾持基板及び液晶表示素子
に関する。
【0007】本発明に用いられる主鎖上にスルホン基
(SO2)を有する芳香族ジアミンとしては4,4′−
ジアミノジフェニルスルホン、3,4′−ジアミノジフ
ェニルスルホン、3,3′−ジアミノジフェニルスルホ
ン、2,2−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェ
ニル〕スルホン、2,2−ビス〔3−(4−アミノフェ
ノキシ)フェニル〕スルホン、2,2−ビス〔4−(3
−アミノフェノキシ)フェニル〕スルホン、2,2−ビ
ス〔3−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕スルホン
などが挙げられ、これらは2種以上を併用してもよい。
【0008】本発明に用いられる主鎖上にスルホン基
(SO2)を有する芳香族ジアミンのモル数は、反応に
用いられるジアミンのモル数の30%以上とすることが
好ましい。
【0009】本発明に用いられる芳香族テトラカルボン
酸二無水物としては、ピロメリット酸二無水物、メチル
ピロメリット酸二無水物、ジメチルピロメリット酸二無
水物、ジ(トリフルオロメチル)ピロメリット酸二無水
物、3,3′,4,4′−ビフェニルテトラカルボン酸
二無水物、5,5′−ジメチル−3,3′,4,4′−
ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、p−(3,4−
ジカルボキシフェニル)ベンゼン二無水物、3,3′,
4,4′−テトラカルボキシジフェニルエーテル二無水
物、2,3,3′,4′−テトラカルボキシジフェニル
エーテル二無水物、3,3′,4,4′−テトラカルボ
キシベンゾフェノン二無水物、1,4,5,7−テトラ
カルボキシナフタレン二無水物、1,2,5,6−テト
ラカルボキシナフタレン二無水物、3,3′,4,4′
−テトラカルボキシジフェニルメタン二無水物、2,2
−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)プロパン二無
水物、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)
−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン二
無水物、3,3′,4,4′−テトラカルボキシジフェ
ニルスルホン二無水物、3,4,9,10−テトラカル
ボキシペリレン二無水物、3,3′,4,4′−エチレ
ングリコールビス(フェニル)テトラカルボン酸二無水
物などが挙げられ、これらは2種以上を併用してもよ
い。
【0010】また上記の主鎖上にスルホン基を有する芳
香族ジアミン以外のジアミンについては特に制限はな
く、4,4′−ジアミノジフェニルエーテル、1,4−
ジアミノベンゼン、2,2−ビス(4−(4−アミノフ
ェノキシ)フェニル)プロパン、4,4′−ジアミノジ
フェニルメタン、1,8−ジアミノオクタンなどが挙げ
られ、これらは2種以上を併用してもよい。
【0011】本発明においては、上記の(1)および
(3)のジアミンのモル数の総和と、上記の(2)のテ
トラカルボン酸二無水物のモル数の総和とをほぼ等モル
にして反応させることが好ましい。
【0012】上記の(1)主鎖上にスルホン基を有する
芳香族ジアミン、(2)芳香族テトラカルボン酸二無水
物および必要に応じて、(3)(1)以外のジアミン
は、不活性溶媒に溶解され、反応させてポリアミド酸と
される。反応温度は−30℃〜100℃、反応時間は3
0分〜48時間が好ましい。
【0013】不活性溶媒としては、前記の単量体の全て
を溶解する必要はないが、生成するポリアミド酸を溶解
するものが好ましく、例えば、N−メチル−2−ピロリ
ドン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチ
ルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、テトラメチル
スルホン、1,4−ジオキサンなどの1種または2種以
上が用いられる。これらの溶媒以外に、ガラス基板への
塗れ性をよくするための溶媒を、反応前または反応終了
後に添加することもできる。これらの溶媒として例えば
ブチルセロソルブ、ブチルセロソルブアセテート、キシ
レン、トルエンなどが用いられる。
【0014】本発明になる液晶配向膜用組成物に含まれ
るポリアミド酸は100〜400℃に加熱することおよ
び/または無水酢酸などの脱水剤で化学処理することに
よりポリイミドとされる。液晶挾持基板上の液晶に面す
る側に電極を設け、該基板および電極上に液晶配向膜組
成物より得られる液晶配向膜を形成して液晶表示素子と
される。
【0015】本発明のポリイミド層の液晶基板上の形成
は、反応時に用いた不活性溶媒などを含む上記の液晶配
向膜用組成物を、予め例えばITO(Indium Tin Oxid
e)等の透明電極が形成されたガラス基板上に塗布した
後、乾燥、脱水閉環させてポリイミド層とすることによ
り行われる。塗布方法としては、浸漬法、印刷法、吹き
付け法等が用いられる。脱水閉環温度は100〜400
℃、好ましくは150〜300℃の範囲で任意に選択す
ることができる。また加熱時間は通常、1分〜6時間、
好ましくは1分〜3時間とされる。
【0016】このようにして形成されたポリイミド層
は、表面をラビングすることによって液晶配向膜として
用いられる。液晶配向膜を有する液晶表示基板を用いて
公知の方法により液晶表示素子を得ることができる。
【0017】
【作用】本発明の液晶配向膜用組成物において生成され
るポリイミドは、主鎖上にスルホン基を含むためプレチ
ルト角が2°以下になり、コントラスト比の向上に効果
があると考えられる。
【0018】
【実施例】以下、本発明を実施例により説明する。 実施例1 2,2−ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニ
ル〕スルホン8.92g(0.02モル)にN−メチル
−2−ピロリドン85gを添加し、充分撹拌した後、
3,3′,4,4′−ビフェニルテトラカルボン酸二無
水物6.07g(0.02モル)を加え、20℃で8時
間反応させたところ、淡黄色の粘稠な液体となった。こ
の溶液を粘度調整し2枚の640×200ドットになる
ようにITO透明電極が形成されたガラス基板上にスピ
ンナーで塗布し、250℃で30分加熱し、溶媒の除去
およびポリアミド酸の脱水閉環を行い、60nmのポリイ
ミド層を形成した。2枚のガラス基板上のこの層の表面
をラビング処理して液晶配向膜として液晶挾持基板を
得、これをラビング方向がアンチパラレルになるように
2枚のポリイミド層を対向させて組み合せ、周りをエポ
キシ系シール剤EN−1000(日立化成工業株式会社
製商品名)で封止しセルを組み立てて、液晶ZLI−2
293(メルク社製商品名)を封入し、液晶セルを形成
し、クリスタルローテーション法でプレチルト角を測定
したところ、プレチルト角は0.9°であった。次に前
記と同様の方法で液晶配向膜を形成し、90°ツイスト
になるように2枚のポリイミド層を対向させて組み合わ
せ、周りをエポキシ系シール剤EN−1000(日立化
成工業株式会社製商品名)で封止しセルを組み立てて、
内部にカイラル剤CB−15(メルク社製商品名)を添
加した液晶ZLI−2293(メルク社製商品名)を封
入し、液晶表示素子を作成した。該液晶表示素子はコン
トラスト比(輝度計を用いて測定、以下同じ)が22:
1と良好であった。
【0019】実施例2 4,4′−ジアミノジフェニルスルホン13.2g
(0.058モル)と4,4′−ジアミノジフェニルエ
ーテル27.1g(0.136モル)にN−メチル−2
−ピロリドン400gを添加し、充分撹拌した後、3,
3′,4,4′−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物
38.1g(0.097モル)および3,3′,4,
4′−テトラカルボキシベンゾフェノン二無水物31.
2g(0.097モル)を加え、25℃で12時間反応
させたところ、淡黄色の粘稠な液体となった。この溶液
を用いて実施例1と同様の方法で270℃で1時間硬化
してプレチルト角を測定したところ0.2°であった。
また、同様の方法で90°ツイストの液晶表示素子を形
成した。該液晶表示素子はコントラスト比が30:1と
良好であった。
【0020】比較例1 4,4′−ジアミノジフェニルエーテル35.9g
(0.179モル)にN−メチル−2−ピロリドン42
5gを添加し、充分撹拌した後、ピロメリット酸二無水
物39.1g(0.179モル)を加え、20℃で8時
間反応させたところ、淡黄色の粘稠な液体となった。こ
の溶液を用いて実施例1と同様の方法で処理して250
℃で30分硬化してプレチルト角を測定したところ2.
6°であった。また、同様の方法で90°ツイストの液
晶表示素子液晶セルを形成したところ、そのコントラス
ト比は15:1と劣っていた。
【0021】
【発明の効果】本発明の液晶配向膜用組成物によって液
晶配向膜を形成し、この液晶配向膜を有する液晶表示基
板を使用して液晶表示素子を作成した場合、プレチルト
角が2°以下と低いため、コントラスト比が20:1以
上となり、良好な表示品質の液晶表示素子を得ることが
できるため、本発明の液晶配向膜用組成物は、高表示品
質の液晶表示素子に適している。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (1)主鎖上にスルホン基を有する芳香
    族ジアミン、(2)芳香族テトラカルボン酸二無水物お
    よび(3)必要に応じて(1)以外のジアミンを反応さ
    せて得られるポリアミド酸を含有してなる液晶配向膜用
    組成物。
  2. 【請求項2】 主鎖上にスルホン基を有するジアミンの
    モル数を反応に用いられるジアミンのモル数の30%以
    上とした請求項1記載の液晶配向膜用組成物。
  3. 【請求項3】 液晶挾持基板の電極を形成した面上に、
    請求項1または2記載の液晶配向膜用組成物を塗布後、
    乾燥、脱水閉環させてポリイミド層を形成し、ついでラ
    ビングする液晶配向膜の製造法。
  4. 【請求項4】 請求項1または2記載の液晶配向膜組成
    物より形成された液晶配向膜。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の液晶配向膜を有する液晶
    挾持基板。
  6. 【請求項6】 液晶挾持基板上の液晶に面する側に電極
    を設け、該基板および電極上に請求項1または2記載の
    液晶配向膜用組成物より得られる液晶配向膜を形成した
    液晶表示素子。
JP32485994A 1994-12-27 1994-12-27 液晶配向膜用組成物、液晶配向膜の製造法、液晶配向膜、液晶挾持基板および液晶表示素子 Pending JPH08179329A (ja)

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