JPH08179108A - 回折光学素子の加工方法及び加工装置 - Google Patents

回折光学素子の加工方法及び加工装置

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JPH08179108A
JPH08179108A JP6322485A JP32248594A JPH08179108A JP H08179108 A JPH08179108 A JP H08179108A JP 6322485 A JP6322485 A JP 6322485A JP 32248594 A JP32248594 A JP 32248594A JP H08179108 A JPH08179108 A JP H08179108A
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Hajime Oda
元 小田
Keiichiro Yamanaka
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、エキシマレーザを用いた回折光学
素子の加工方法及び加工装置に関し、同心状の微細階段
加工を精度よく容易に行うことを目的とする。 【構成】 本発明は、被加工物109の目的物である回
折光学素子のパターンに対応したパターンを有したマス
ク部106、107のそのパターンの像位置と被加工物
109との光軸方向の相対位置を第1の位置に設定し、
その被加工物109にエキシマレーザビームを照射した
後、マスク部106、107のパターンの像位置と被加
工物109との光軸方向の相対位置を第2の位置に設定
し、その被加工物109に対して、エキシマレーザビー
ムを被加工物109上のパターンの大きさより照射範囲
を広げる又は狭めるように照射する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、平板の光学基材に微細
な溝加工並びにそれに類似する加工をして、回折現象を
生じさせる回折光学素子を作製する回折光学素子の加工
方法及び加工装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、回折光学素子は従来のレンズと
異なり、平板上に形成でき、小型化が容易で、しかも多
数個が一時に製作できるという特徴を有する。
【0003】この回折光学素子の応用例としては、CD
プレーヤーの光ピックアップの光学素子、光コネクター
用光学素子等があげられ、その範囲は広く、今後益々展
開が広がるものと期待されている。
【0004】この回折光学素子の製造方法については、
マスクを用いフォトリソグラフィにより形成する方法、
マイクロモールドにより形成する方法、電子ビームで直
接描画する方法等があげられる。
【0005】また、最近ではレーザで直接加工する方法
も提案されてきている。このようなレーザの加工への応
用展開は、炭酸ガスレーザ、YAGレーザを中心に近年
盛んに行われてきており、特に金属板加工分野では一つ
の加工方法として確立されている。
【0006】更に、最近では紫外領域の発振波長を有す
るエキシマレーザの加工応用が検討されてきている。
【0007】このエキシマレーザは、炭酸ガスレーザ、
YAGレーザ等と比較して波長が短いため微細加工に適
している。
【0008】この加工メカニズムは、いわゆる熱加工で
はなく高いフォトンエネルギーを利用した非熱加工(ア
ブレーション加工)のため、加工形状が極めて美しく、
またパルス発振による加工のためパルス数によって加工
量の制御が容易に行える、即ち任意の深さの加工が可能
となる、という特徴を有している。
【0009】従って、微細な溝加工等が必要な回折光学
素子にはこのレーザが適しているといえる。
【0010】このようなレーザ加工装置の一般的な構成
及び方法は、レーザから発振されたレーザービームをあ
る形状のマスクを透過させ直接、もしくはレンズ系で縮
小または拡大した後に被加工物にマスク形状のレーザビ
ームを照射しの加工を行うものである。
【0011】具体的な例をエキシマレーザを用いた加工
例において説明する。図6は特開平3−142091号
公報に示されたエキシマレーザ加工の一従来例を示す。
【0012】図6において、601はエキシマレーザ発
振器、602はビーム、603はマスク、604はミラ
ー、605は集光レンズ、606は被加工物である銅箔
張りポリイミドフィルム、及び607はステージであ
る。
【0013】このような構成において、エキシマレーザ
発振器601から出たビーム602は、円形状のマスク
603を透過後、ミラー604で折り返され集光レンズ
605でポリイミドフィルム606の表面606a上に
縮小投影され、加工断面606bを形成しながら加工が
行われる。
【0014】ここで、ポリイミドフィルム606の裏面
には銅箔が張られてあり、パルス発振で1パルスごとに
徐々に加工を行い、銅箔表面606cにまで達すると加
工スレショホルド値がポリイミドより高いため、加工が
そこで止まることになる。
【0015】これはポリイミドフィルムを銅泊を用い
て、選択的に除去する方法の例であるが、所望の場合に
は銅箔を用いず貫通させてもよく、同一材料に対してパ
ルス数をコントロールすることによって任意の深さの加
工が可能である。
【0016】また、特開平3−142091号公報の場
合には、マスクとして開口型のマスクを用いているが、
その他のマスクの例としては、特開平4−158998
号公報に示されているような石英基板にクロム蒸着をし
たものがある。
【0017】一般的には、集光系を用いた回折光学素子
の形成の場合には、クロム蒸着した回折光学素子のマス
クパターン、例えばドーナツ状にクロムが除去された部
分が同心円に複数配列され、円周方向に行くに従って細
くかつ密に形成されたパターンに対して、レーザ光を透
過させ、縮小投影して回折光学素子の加工を行う。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】従来の回折光学素子の
課題の一つに、加工効率に影響を及ぼす透過率があげら
れる。
【0019】一般的に、微細な溝形状を一様な深さで加
工した場合(レベル2:溝がある無しの2段階)の透過
率は約40%、溝形状を2段の階段状に加工した場合
(レベル3:表層も入れての3段階)の透過率は70%
弱、溝形状を3段の階段状に加工した場合(レベル4:
表層も入れての4段階)の透過率は80%となり、同様
にレベル6では90%に達する。
【0020】このように階段の段数を順次増加するに従
って、透過率は100%に近づいていく。
【0021】従って、高い透過率を得るためには段数を
増やす必要がありそれだけ複雑な加工が必要となる。
【0022】更に、段数が増えるに従ってその段の幅が
小さくなり(ミクロン或いはサブミクロンオーダ)加工
が困難になってくる。
【0023】このような複雑かつ微細な加工において、
マスクを用いフォトリソグラフィにより形成する方法
は、レベル数に応じて重ね加工が必要となり、微細な形
状になると高い位置合わせ精度の実現が極めて困難とな
り、工程もエッチング等を含みかなり増えてくる。
【0024】また、マイクロモールドにより形成する方
法は、型により一括で成型できるが、精度的な追求が困
難となるし、型の製作自体も極めて難しい。
【0025】一方で、電子ビームで直接描画する方法
も、位置合わせ精度、深さ制御において課題を有する。
【0026】また、図6の従来例で示したレーザ加工方
法や特開平4−158998号公報に記載された加工方
法は、マスクを何度か交換して位置合わせを行って各々
重ね合わせ加工を行うことにより、深さ方向の異なる複
雑な階段状の加工を行うことは可能であるが、マスク位
置と加工位置関係を含めた位置合わせにかなりの精度が
要求され、特に、微細加工においては高精度を実現する
には、実際上極めて困難となる。
【0027】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の回折光学素子の加工方法は、被加工物の目
的物である回折光学素子のパターンに対応したマスクパ
ターンを有するマスクの前記マスクパターンの像位置と
前記被加工物との光軸方向の相対位置を第1の位置に設
定する第1の設定工程と、前記第1の位置に設定された
被加工物にエキシマレーザビームを照射する第1の照射
工程と、前記第1の照射工程後、前記マスクのパターン
の像位置と前記被加工物との光軸方向の相対位置を第2
の位置に設定する第2の設定工程と、前記第2の位置に
設定された被加工物に対して、前記エキシマレーザビー
ムを、前記第1の照射工程で加工された前記被加工物上
のパターンの大きさより前記エキシマレーザビームの照
射範囲を広げる又は狭めるように照射する第2の照射工
程とを有する回折光学素子の加工方法である。
【0028】ここで、第2の照射工程のエキシマレーザ
ビームの照射のエネルギは、第1の照射工程のエキシマ
レーザビームの照射のエネルギよりも大きいことが好適
である。
【0029】又、本発明は、以上の回折光学素子の加工
方法に好適に使用できる、レーザビームを出射するエキ
シマレーザ発振器、前記エキシマレーザ発振器より出射
されたレーザビームの断面形状と強度分布を調整するビ
ーム調整手段、被加工物の目的物である回折光学素子の
パターンに対応したパターンを有し前記ビーム調整手段
で調整されたレーザビームが入射されるマスク、前記マ
スクを介したレーザビームが入射され前記レーザビーム
の径を縮小する縮小光学系、前記縮小光学系を出射した
レーザビームが照射される被加工物載置用ステージを有
する回折光学素子の加工装置であって、前記被加工物上
の前記マスクのパターンの結像位置を光軸方向に微動す
る微動機構を有した回折光学素子の加工装置である。
【0030】ここで、微動機構は、被加工物載置用ステ
ージを微動させるもの、縮小光学系を微動させるもの、
又は縮小光学系の倍率を微動させるズーム機構、マスク
を微動させるものであってもよい。
【0031】
【作用】上記構成により、第1の位置において1段目の
加工を行い、ついで第2の位置において幅方向が拡大さ
れ、かつ深さ方向が一部深くなった同心円断面形状の光
学素子を得て、多段階の微細階段状の断面形状を同心的
に複数有する回折格子をも得る。
【0032】又、この加工方法を実行するのに最適な加
工装置を提供し、微細階段状の複雑な加工を容易に精度
よく良好な形状で加工する。
【0033】
【実施例】以下、本発明について、図面を参照しながら
各実施例に基づいて詳細に説明をする。
【0034】(実施例1)以下、本発明の第1の実施例
について、図1及び図2を参照して説明する。
【0035】図1は、本発明の一実施例のレーザを用い
た加工装置を示す図である。図1において、101はレ
ーザ発振器、102はレーザビーム、103は折返しミ
ラー、104はビーム整形機構、105はレーザビー
ム、106は石英基板、107は蒸着パターン、108
は縮小光学系、109は被加工物、110はステージ及
び111は微動機構である。
【0036】ここで、レーザ発振器101は発振波長3
08nmのエキシマレーザを用いたが、発振波長248
nm等の他のエキシマレーザでもよい。
【0037】このような構成において、レーザ発振器1
01から出た直後のレーザビーム102の形状は、約1
5×30mmの長方形の断面を有する。
【0038】このレーザビーム102は、折り返しミラ
ー103で方向を変えられビーム整形機構104に入射
され、ビーム形状を必要な形状に制御すると同時にビー
ムの強度分布を均一に整形し、レーザビーム105とし
て出射される。
【0039】ついで、レーザビーム105はマスク部に
入射される。このマスク部は、石英基板106とその表
面に任意の形状の蒸着パターン107から構成され、こ
の蒸着パターン107は、一般的な集光系回折光学素子
の場合に代表させると、ドーナツ形状が同心円状に配列
され、円周方向に行くに従ってそのドーナツ形状の幅が
狭くかつ密になるものが好適である。
【0040】このマスク部を通過したレーザビームは、
縮小光学系108に入射され、1/10程度に縮小投影
され、被加工物である加工サンプル109上に、縮小さ
れた蒸着パターン107の像を結び、加工サンプル10
9上に加工が行われる。
【0041】さて、レーザ発振器101に用いたエキシ
マレーザは、パルスレーザであり、1パルス当たりの加
工深さは0.5μm以下であり、エネルギー密度に依存
して異なる。
【0042】更に、この加工エネルギー密度は、加工さ
れる材料によって異なる。例えば、ポリイミドのような
高分子材料では1J/cm2前後であり、金属、セラミ
ック、ガラス材料では10J/cm2以上必要となる。
【0043】よって、回折光学素子に加工する加工サン
プル109の材料によって、縮小光学系108の縮小率
を決定し、エネルギー密度を設定しておく。
【0044】また、加工サンプル109は、サンプル取
り付けステージ110に固定され、ビームの軸に対して
平行に微動機構111により微動できるから、このよう
に微動機構111で微動して焦点を合わせた状態で、必
要なパルス数で加工サンプル109の加工を行う。
【0045】図2(a)に、このときの加工状態を示
す。次に、微動機構111を僅かに動作させて、焦点を
やや外した位置で加工を行う。
【0046】というのは、焦点をはずし傾向にすると、
ピントはやや甘くなるが、加工サンプル109上の像が
極僅か拡大する。
【0047】これを利用して、図2(a)に示す加工位
置の隣接する外側に像を拡大させるように微動機構11
1の移動量を制御する。
【0048】このとき、加工深さは、加工パルス数を増
加して、図2(a)よりも深く設定することにより、図
2(b)に示すような、階段状の構造を形成することが
できる。
【0049】なお、この階段状の1段の幅は、場所によ
って異なるが、数μm以下と極めて小さいためピントの
甘さは実際上ほとんど問題とならない。
【0050】これを更に繰返すと、図2(c)に示すよ
うな多段階の階段状の加工が得られる。
【0051】以上の加工方法により、必要なレベル数、
つまり多段階の階段状の回折光学素子の加工がレーザ加
工で可能となる。
【0052】しかも、その制御は微動機構111の移動
量とレーザ発振器101のパルス数で容易に行うことが
でき、従来の加工方法と比較して精度よく、しかも簡単
に加工が行え加工コストの低減も図れるものである。
【0053】なお、加工深さの制御はパルス数ではな
く、ビームの経路にフィルターを入れたり、レーザのエ
ネルギーそのものを変化させるようにしてエネルギー密
度を変化させる方法を採用してもよい。
【0054】また、階段状の加工順番は、最初に焦点を
僅かずらした位置で行い、その後焦点位置に向かって行
く、つまり像を縮小させる方法もある。
【0055】本実施例では、同心円形状の階段加工の説
明を行ったが、円に限らず同心形状であれば階段状の加
工が可能となることはもちろんである。
【0056】(実施例2)以下、本発明の第2の実施例
について図3を参照しながら説明をする。
【0057】本実施例では、第1の実施例では微動機構
111が被加工物109側に設けられていたのに対し
て、微動機構311を縮小光学系308側に設けた点
が、実質的な相違する点で、他の点については、実質的
に同様である。
【0058】図3において、101はレーザ発振器、1
02はレーザビーム、103は折返しミラー、104は
ビーム整形機構、105はレーザビーム、106は石英
基板、107は蒸着パターン、308は縮小光学系、1
09は被加工物、110はステージ及び311は微動機
構である。
【0059】このような構成において、レーザ発振器1
01から出た直後のレーザビーム102の形状は、折り
返しミラー103で方向を変えられビーム整形機構10
4に入射され、ビーム形状を必要な形状に制御すると同
時にビームの強度分布を均一に整形し、レーザビーム1
05として出射される。
【0060】ついで、レーザビーム105はマスク部に
入射される。このマスク部は、石英基板106とその表
面に任意の形状の蒸着パターン107から構成される。
【0061】このマスク部を通過したレーザビームは、
縮小光学系308に入射され、1/10程度に縮小投影
され、被加工物である加工サンプル109上に、縮小さ
れた蒸着パターン107の像を結び、加工サンプル10
9上に加工が行われる。
【0062】このとき、回折光学素子に加工する加工サ
ンプル109の材料によって、縮小光学系308の縮小
率を決定し、エネルギー密度を設定しておく。
【0063】そして、縮小光学系308は、ビームの軸
に対して平行に微動機構311により微動できるから、
このように微動機構311で微動して焦点を合わせた状
態で、必要なパルス数で加工サンプル109の加工を行
う。
【0064】以上の加工方法により、実施例1と同様
に、多段階の階段状の回折光学素子の加工がレーザ加工
で可能となる。
【0065】(実施例3)以下、本発明の第3の実施例
について図4を参照しながら説明をする。
【0066】本実施例では、第1の実施例では微動機構
111が被加工物109側に設けられていたのに対し
て、微動機構411を石英基板406と蒸着パターン4
07から構成されるマスク部側に設けた点が、実質的な
相違する点で、他の点については、実質的に同様であ
る。
【0067】図4において、101はレーザ発振器、1
02はレーザビーム、103は折返しミラー、104は
ビーム整形機構、105はレーザビーム、406は石英
基板、407は蒸着パターン、108は縮小光学系、1
09は被加工物、110はステージ及び411は微動機
構である。
【0068】このような構成において、レーザ発振器1
01から出た直後のレーザビーム102の形状は、折り
返しミラー103で方向を変えられビーム整形機構10
4に入射され、ビーム形状を必要な形状に制御すると同
時にビームの強度分布を均一に整形し、レーザビーム1
05として出射される。
【0069】ついで、レーザビーム105はマスク部に
入射される。このマスク部は、石英基板406とその表
面に任意の形状の蒸着パターン407から構成される。
【0070】このマスク部を通過したレーザビームは、
縮小光学系108に入射され、1/10程度に縮小投影
され、被加工物である加工サンプル109上に、縮小さ
れた蒸着パターン107の像を結び、加工サンプル10
9上に加工が行われる。
【0071】このとき、回折光学素子に加工する加工サ
ンプル109の材料によって、縮小光学系108の縮小
率を決定し、エネルギー密度を設定しておく。
【0072】そして、マスク部406、407は、ビー
ムの軸に対して平行に微動機構411により微動できる
から、このように微動機構411で微動して焦点を合わ
せた状態で、必要なパルス数で加工サンプル109の加
工を行う。
【0073】以上の加工方法により、実施例1と同様
に、多段階の階段状の回折光学素子の加工がレーザ加工
で可能となる。
【0074】(実施例4)以下、本発明の第4の実施例
について図5を参照しながら説明をする。
【0075】本実施例では、第1の実施例では微動機構
111が被加工物109側に設けられていたのに対し
て、縮小光学系508にズーム機構を与えた点が、実質
的な相違する点で、他の点については実質的に同様であ
る。
【0076】図5において、101はレーザ発振器、1
02はレーザビーム、103は折返しミラー、104は
ビーム整形機構、105はレーザビーム、106は石英
基板、107は蒸着パターン、508はズーム機構付き
縮小光学系、109は被加工物、110はステージ及び
311は微動機構である。
【0077】このような構成において、レーザ発振器1
01から出た直後のレーザビーム102の形状は、折り
返しミラー103で方向を変えられビーム整形機構10
4に入射され、ビーム形状を必要な形状に制御すると同
時にビームの強度分布を均一に整形し、レーザビーム1
05として出射される。
【0078】ついで、レーザビーム105はマスク部に
入射される。このマスク部は、石英基板106とその表
面に任意の形状の蒸着パターン107から構成される。
【0079】このマスク部を通過したレーザビームは、
縮小光学系508に入射され、1/10程度に縮小投影
され、被加工物である加工サンプル109上に、縮小さ
れた蒸着パターン107の像を結び、加工サンプル10
9上に加工が行われる。
【0080】このとき、回折光学素子に加工する加工サ
ンプル109の材料によって、縮小光学系308の縮小
率を決定し、エネルギー密度を設定しておく。
【0081】そして、縮小光学系508は、ビームの軸
に対して平行に焦点位置を移動できるから、このように
ズーム機構で微動して焦点を合わせた状態で、必要なパ
ルス数で加工サンプル109の加工を行う。
【0082】以上の加工方法により、実施例1と同様
に、多段階の階段状の回折光学素子の加工がレーザ加工
で可能となる。
【0083】しかも、その制御は、ズームレンズ縮小光
学系508の極微量の倍率の変化とレーザ発振器101
のパルス数で容易に行うことができ、従来の加工方法と
比較して精度よく、しかも簡単に加工が行え加工コスト
の低減も図れる。
【0084】なお、本実施例では、、ズーム機能付き縮
小光学系508の倍率を僅かに増加方向に変化させ、図
2(a)での加工状態の隣接する外側に像を拡大させる
ようにして図2(b)における加工状態を得、これを更
に繰返し図2(c)の加工状態を得る。
【0085】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、被加工
物上のマスクパターンの像を極微小な範囲で増大又は縮
小することにより、同心状で深さ方向が異なる微細階段
状の複雑な加工を、容易に精度よく良好な形状でかつ低
コストに加工することができ、多段階の階段状の断面形
状を同心的に有する回折光学素子を簡便に得ることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例のレーザ加工装置の構成
【図2】同第1の実施例の加工状態を示す図
【図3】本発明の第2の実施例のレーザ加工装置の構成
【図4】本発明の第3の実施例のレーザ加工装置の構成
【図5】本発明の第4の実施例のレーザ加工装置の構成
【図6】(a)従来のエキシマレーザ加工装置の説明図 (b)同エキシマレーザ加工装置の加工状態を示す図
【符号の説明】
101 レーザ発振器 102 レーザビーム 103 折り返しミラー 104 ビーム整形機構 105 整形レーザビーム 106 石英基板 107 蒸着パターン 108 縮小光学系 109 被加工物 110 被加工物取り付けステージ 111 微動機構 308 縮小光学系 311 微動機構 406 石英基板 407 蒸着パターン 411 微動機構 508 ズーム機能を有する縮小光学系 601 エキシマレーザ発振器 602 レーザビーム 603 マスク 604 ミラー 605 集光レンズ 606 銅箔張りポリイミド 607 ステージ

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被加工物の目的物である回折光学素子の
    パターンに対応したパターンを有したマスクパターンの
    前記マスクパターンの像位置と前記被加工物との光軸方
    向の相対位置を第1の位置に設定する第1の設定工程
    と、前記第1の位置に設定された被加工物にエキシマレ
    ーザビームを照射する第1の照射工程と、前記第1の照
    射工程後、前記マスクのパターンの像位置と前記被加工
    物との光軸方向の相対位置を第2の位置に設定する第2
    の設定工程と、前記第2の位置に設定された被加工物に
    対して、前記エキシマレーザビームを、前記第1の照射
    工程で加工された前記被加工物上のパターンの大きさよ
    り前記エキシマレーザビームの照射範囲を広げる又は狭
    めるように照射する第2の照射工程とを有する回折光学
    素子の加工方法。
  2. 【請求項2】 第2の照射工程のエキシマレーザビーム
    の照射のエネルギは、第1の照射工程のエキシマレーザ
    ビームの照射のエネルギよりも大きい請求項1記載の回
    折光学素子の加工方法。
  3. 【請求項3】 レーザビームを出射するエキシマレーザ
    発振器、前記エキシマレーザ発振器より出射されたレー
    ザビームの断面形状と強度分布を調整するビーム調整手
    段、被加工物の目的物である回折光学素子のパターンに
    対応したパターンを有し前記ビーム調整手段で調整され
    たレーザビームが入射されるマスク、前記マスクを介し
    たレーザビームが入射され前記レーザビームの径を縮小
    する縮小光学系、前記縮小光学系を出射したレーザビー
    ムが照射される被加工物載置用ステージを有する回折光
    学素子の加工装置であって、前記被加工物上の前記マス
    クのパターンの結像位置を光軸方向に微動する微動機構
    を有する請求項1又は2記載の回折光学素子の加工方法
    を実行するための回折光学素子の加工装置。
  4. 【請求項4】 微動機構は、被加工物載置用ステージを
    微動させる請求項3記載の回折光学素子の加工装置。
  5. 【請求項5】 微動機構は、縮小光学系を微動させる請
    求項3記載の回折光学素子の加工装置。
  6. 【請求項6】 微動機構は、縮小光学系の倍率を微動さ
    せるズーム機構である請求項3記載の回折光学素子の加
    工装置。
  7. 【請求項7】 微動機構は、マスクを微動させる請求項
    3記載の回折光学素子の加工装置。
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