JPH08178655A - 位置合わせ用レーザー装置 - Google Patents

位置合わせ用レーザー装置

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JPH08178655A
JPH08178655A JP432795A JP432795A JPH08178655A JP H08178655 A JPH08178655 A JP H08178655A JP 432795 A JP432795 A JP 432795A JP 432795 A JP432795 A JP 432795A JP H08178655 A JPH08178655 A JP H08178655A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 位置合わせ用レーザー装置において、レーザ
ーを出力するヘッド部の軽量化を図ることにより、レー
ザー装置の設置性及び操作性を向上する。 【構成】 本発明の位置合わせ用レーザー装置は、ヘッ
ド部2とアーム部3と挟持部4と電源部5とからなる。
そして、バッテリーからなる電源部5は、任意の部材を
挟持することにより、レーザー装置を設置するための挟
持部4に取り付けられている。従って、ヘッド部2の軽
量化を図ることができ、挟持部4に挟持された部分に大
きな応力をかけることなく、容易にレーザー装置を設置
することができる。また、アーム部3がヘッド部2の方
向及び位置を変更可能としているので、挟持部4により
設置された状態で容易にレーザーの方向及び位置を設定
できる。また、ヘッド部2に、レーザーの位置合わせ機
構を設けない構成とすることにより、操作の簡便化及び
さらなるヘッド部2の軽量化を図ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、レーザーの直進性を利
用して、部材の位置合わせに使用される位置合わせ用レ
ーザー装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、レーザーの直進性を利用した芯
出し装置(位置合わせ用レーザー装置)が知られてい
る。また、上記レーザー装置においては、複数のレーザ
ーを同時に出力することにより垂直及び水平出しを行う
ことができる多方出力型のものが知られている。
【0003】多方出力型のレーザー装置としては、例え
ば、水平方向に出力される第一のレーザーと、該第一の
レーザーと略同一な垂直平面内において、斜め上方に出
力される第二のレーザーとを出力可能なヘッド部を有す
るものが知られている。
【0004】そして、上記レーザー装置においては、上
記第一のレーザーにより、水平出しを行うことができる
ようになっている。また、例えば、打ち込み中の杭に上
記第一のレーザーと第二のレーザーとを照射した場合
に、二つのレーザーを同時に杭の中心軸に向かって照射
できれば、該杭が一つの垂直平面内に存在することを証
明でき、上記レーザー装置により二カ所から上記杭の中
心軸に向かって上記二つのレーザーを照射できるように
すれば杭の垂直出しができるようになっている。
【0005】また、上記レーザー装置においては、例え
ば、上記ヘッド部が、三脚等の専用の支持台上にレーザ
ー光の出力方向を調整可能に接続できるようになってお
り、上記支持台上において使用するようになっている。
従来、上記レーザー装置においては、上記ヘッド部にレ
ーザーを出力するための電力を供給するために外部電源
に接続されるようになっていた。また、上記レーザー装
置による測定現場において、電源の確保を容易とするた
めに、ヘッド部内にレーザー出力用のバッテリーを内蔵
したものが知られている。
【0006】また、上記レーザー装置においては、出力
するレーザー光線の位置や角度を正確に合わせるため
に、何らかの位置合わせ機構がレーザーを出力する部分
に用いられいた。例えば、上記位置合わせ機構として
は、水平角及び高度角を測定する測量器械と同様な精密
なものが用いられていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、位置合わせ
用レーザー装置の電力をレーザー装置の外部から供給す
る場合には、送電線からの電力を容易に用いられない場
所での使用を制限されたり、外部電源を確保するため
に、長いコードや小型発電機を準備する必要がでる可能
性があった。
【0008】そして、長いコードや小型発電機を用いる
場合には、レーザー装置に接続された上記コードや、あ
る程度の重量が有る上記発電機により、上記レーザー装
置の移動性が阻害されることになる。それに対して、ヘ
ッド部にバッテリーを備えたレーザー装置においては、
外部電源を確保する必要がないので、レーザー装置の使
用場所を制限されたり、移動性が阻害されることがな
い。
【0009】しかし、ヘッド部にバッテリーを備えた場
合には、ヘッド部の重量増加を免れることができない。
そして、ヘッド部の重量が増加した場合には、レーザー
の出力方向を有る程度自由に変更できるように上記ヘッ
ド部を支持する三脚等の支持台に対してヘッド部を移動
可能とした際、特に支持台とヘッド部との間にヘッド部
を移動可能に支持するアーム部を設けてヘッド部を移動
可能とした際には、上記バッテリーを含むヘッド部の重
量と、支持台側のヘッド部の支点からヘッド部の重心ま
での水平距離とに基づいて支持台に大きなモーメントが
かかることになり、強固で重量の大きな支持台が必要と
なる。
【0010】そして、強固で重い専用の支持台を用いる
ことが、レーザー装置のコストを増加させるとともに、
重い支持台によりレーザー装置の可搬性等を阻害し、レ
ーザー装置を扱いにくいものとしていた。
【0011】なお、外部電源を用いる場合においても、
上記ヘッド部内にACアダプターのような電源装置を内
蔵させた場合には、ヘッド部の重量が増加することにな
り、ヘッド部にバッテリーを備えた場合と同様の問題点
が発生する可能性がある。
【0012】上述のような問題点は、レーザー装置の重
量の大きさに起因するものであるが、レーザーの出力方
向を正確に合わせるための上記位置合わせ機構もレーザ
ー装置の重量を増加させる要因となっており、上記位置
合わせ機構が、上述のような問題点の原因の一部となっ
ている。
【0013】また、レーザー装置において上記三脚のよ
うなレーザー装置専用の支持台を用いた場合には、支持
台の形状等によりレーザー装置の設置場所を制限され、
レーザー装置を思ったところに設置できない可能性があ
るので、レザー装置を任意の位置に容易に接続すること
が可能な設置手段が望まれているが、上述のようにヘッ
ド部が重いと上記設置手段に大きなモーメントがかかる
ので、任意の位置に簡便に接続することが困難であっ
た。
【0014】本発明は上記事情に鑑みてなされたもので
あり、その目的とするところは、レーザーを出力する部
分の軽量化を図ることにより、設置及びレーザーの方向
の変更を容易なものとすることができるとともに用途範
囲を広げることが可能な位置合わせ用レーザー装置を提
供することである。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明の上記請求項1記
載の位置合わせ用レーザー装置は、レーザーを出力する
ヘッド部と、該ヘッド部に一方の端部が接続され、か
つ、該ヘッド部から出力されるレーザーの方向及び位置
を変更可能に上記ヘッド部を支持するアーム部と、該ア
ーム部の他方の端部に接続されレーザーを任意の位置に
設置可能な設置手段と、該設置手段に設けられ、かつ、
上記ヘッド部に電力を供給する電源部とを具備してなる
ことを上記課題の解決手段とした。
【0016】また、本発明の上記請求項2記載の位置合
わせ用レーザー装置は、上記設置手段が、任意の部材を
挟持して上記アーム部及びヘッド部を上記任意の部材に
接続可能な挟持手段であることを上記課題の解決手段と
した。
【0017】また、本発明の上記請求項3記載の位置合
わせ用レーザー装置は、上記電源部が、バッテリーであ
ることを上記課題の解決手段とした。
【0018】さらに、本発明の上記請求項4記載の位置
合わせ用レーザー装置は、上記アーム部が、その両端部
に接続される部材に対して揺動可能な接続部を有すると
ともに、その中央部に屈曲自在な関節部を有し、アーム
部の多方の端部を固定した状態で、一方の端部に接続さ
れたヘッド部から照射されるレーザーの方向変更及び自
由移動を可能に上記ヘッド部を支持していることを上記
課題の解決手段とした。
【0019】また、本発明の上記請求項5記載の位置合
わせ用レーザー装置は、上記ヘッド部には、レーザー光
線をそれぞれ出力する少なくとも二つのヘッドと、上記
アーム部にヘッド部を接続するための接続部とが備えら
れ、上記接続部上にレーザー光線を首振り可能に一方の
ヘッドが接続され、この一方のヘッド上にレーザー光線
を首振り可能に他方のヘッドが接続されていることを上
記課題の解決手段とした。
【0020】
【作用】上記請求項1記載の構成によれば、設置手段側
に比較的大きな重量を有する電源部が設けられているの
で、ヘッド部に電源部を設けた場合に比較して、アーム
部先端側のヘッド部の重量を軽量化することができる。
そして、ヘッド部を軽量化することにより、上記アーム
部及び設置手段にかかる力を減少することができ、上記
アーム部及び設置手段の必要強度を低減して簡素化する
ことが可能となる。
【0021】特に、ヘッド部の重量によりアーム部を介
して設置手段にかかるモーメントを、ヘッド部の軽量化
により減少することができ、設置手段に対する必要強度
等を低減することができる。すなわち、レーザー装置の
総重量に対して、ヘッド部の重量を大幅に低減すること
ができ、上記総重量に対して設置手段にかかるモーメン
トを小さなものとすることができる。
【0022】また、上記請求項2記載の構成によれば、
上記設置手段を任意の部材を挟持可能な挟持手段とした
ことにより、アーム部によりレーザーの出力方向を変更
可能なヘッド部を、上記挟持手段により任意の部材に接
続することができる。従って、請求項2記載の位置合わ
せ用レーザー装置は、上記挟持手段により挟持可能な
杭、柱等の部材が測定現場にあれば、特に専用の支持台
がなくともアーム部によりレーザーの出力方向を変更可
能に容易に設置することができるとともに、上述のよう
に設置手段、すなわち、挟持手段に電源部を設けた構成
とすることにより、ヘッド部を軽量化しているので、挟
持手段に大きなモーメントがかかるのを防止することが
できる。
【0023】また、上記請求項3記載の構成によれば、
上記電源部が、ACアダプターのような電源装置ではな
く、バッテリーとなっているので、外部電源を必要とせ
ず、上述のようなヘッド部の軽量化の作用とともに、位
置合わせ用レーザー装置の使いやすさを向上することが
できる。
【0024】また、上記請求項4記載の構成によれば、
アーム部の両端部に揺動可能な接続部を設け、中央部に
屈曲自在な関節部を設けることにより、ヘッド部から照
射されるレーザーの方向変更及び自由移動を可能にして
いるので、挟持手段により挟持される部材に対してどの
ような方向から挟持手段を挟持しても、ほとんどの場
合、目的の方向にレーザーを照射することが可能となる
とともに、上記任意の部材の位置がレーザーの出力を必
要とする地点から多少ずれていても、アーム部によりレ
ーザーを自由移動することで対応することができる。従
って、上述のようなヘッド部の軽量化の作用とともに、
位置合わせ用レーザー装置の使いやすさを向上すること
ができる。
【0025】さらに、上記請求項5記載の構成によれ
ば、ヘッド部が、レーザーの方向及び位置を移動可能な
アーム部に接続される接続部と、該接続部に対してレー
ザー光線を首振り可能に接続された一方のヘッドと、こ
の一方のヘッド上にレーザー光線を首振り可能に接続さ
れた他方のヘッドとからなるので、一方のヘッドから照
射されるレーザーと、他方のヘッドから照射されるレー
ザーとの角度は、他方のヘッドを一方のヘッドに対して
首振り移動することにより、容易に決めることができ、
両方のヘッドから照射されるレーザーの方向は、接続部
に対して第一のヘッドを首振り移動させることにより、
同時に決めることができる。
【0026】
【実施例】以下に、本発明の位置合わせ用レーザー装置
の第一実施例を図面を参照して説明する。図1は、第一
実施例のレーザー装置を示す斜視図である。なお、第一
実施例のレーザー装置は、一本の固定レーザー1(A)
と、該固定レーザー1(A)に対して角度を変更可能な
角度レーザー1(B)との2本のレーザー1、1により
水平出し、垂直出し等の位置合わせを行うものである。
また、上記固定レーザー1(A)は、実際には、照射方
向を固定されるものではなく、角度レーザー1(B)の
基準になるレーザーである。
【0027】そして、上記レーザー装置は、上記2本の
レーザー1、1を出力するヘッド部2と、該ヘッド部2
に一方の端部を接続されたアーム部3と、該アーム部3
の他方の端部に接続された挟持部4と、該挟持部4に取
り付けられた電源部5とを基本構成とするものである。
【0028】上記ヘッド部2は、レーザー出力口2aを
有するケーシング2bと、該ケーシング2b内に収納さ
れた二つのレーザー出力装置(図示略)と、レーザー
1、1の方向を変更するためのレーザー方向変更装置
(図示略)とからなるものである。また、上記ケーシン
グ2bには、4つの設定ノブ2c…(2c−1、2c−
2、2c−3、2c−4)が突出した状態に配置されて
いる(図1においては、一つの設定ノブ(2c−4)が
ヘッド部2に隠れた状態となっており、3つの設定ノブ
2c…が図示されている)。
【0029】そして、上記4つの設定ノブ2c…は、上
記レーザー方向変更装置(図示略)に接続されており、
それぞれの設定ノブ2c…を回転させることにより、2
本のレーザー1、1の出力方向を以下のように変更でき
るようになっている。まず、一番目の設定ノブ2c−1
は、上記角度レーザー1(B)の照射角度を上下に変更
して設定するものである。
【0030】そして、二番目の設定ノブ2c−2は、上
記固定レーザー1(A)及び角度レーザー1(B)の照
射角度を共に左右に変更して設定するものである。ま
た、三番目の設定ノブ2c−3は、上記角度レーザー1
(B)の照射角度を固定レーザー1(A)に対して左右
に変更して設定するものである。また、四番目の設定ノ
ブ2c−4(上述のように図示されていない)は、上記
角度レーザー1(B)及び固定レーザー1(A)照射角
度を共に上下に変更して設定するものである。
【0031】なお、ヘッド部2内のレーザー方向変更装
置(図示略)は、基本的に、固定レーザー1(A)に対
する角度レーザー1(B)の照射角度を変更するととも
に、上記アーム部3により後述するように照射角度の決
められた状態の固定レーザー1(A)と角度レーザー1
(B)とを一緒に微調整するためのものである。また、
上記レーザー出力装置(図示略)は、位置決め用に用い
られるレーザーを出力するための周知のレーザー出力装
置である。
【0032】上記アーム部3は、その両端部にそれぞれ
設けられた二つの接続部3a、3aと、該接続部3a、
3aからそれぞれ延出する二つの軸部3b、3bと、こ
れら二つの軸部3b、3bが接続される関節部3cとか
ら基本的に構成されるものである。
【0033】上記二つの接続部3a、3aは、周知のユ
ニバーサルジョイントとからなるものであり、挟持部4
もしくはヘッド部2に取り付けるべき球体(図示略)
と、該球体を包み込むようにして上記球体に揺動可能に
嵌合された受部(図示略)とからなるものである。
【0034】従って、アーム部3は、接続部3a、3a
によりその両端部において、それぞれ挟持部4、ヘッド
部2に対して揺動自在に接続されている。また、上記関
節部3cは、互いに同軸芯上に並んで配置されるととも
に、中心軸を回転軸として互いに回転可能な第一の回転
体3dと第二の回転体3eとからなるものである。
【0035】そして、第一及び第二の回転体3d、3e
には、それぞれ軸部3b、3bが一本ずつ取り付けられ
ている。従って、一方の軸部3bに対して他方の軸部3
bが関節部3cを介して回転可能に接合されている。言
い換えれば、2本の軸部3b、3bが屈曲自在に関節部
3cで接続された状態となっている。
【0036】そして、こののようなアーム部3の構成に
より、アーム部3は、挟持部4の位置を固定した状態
で、ヘッド部2から照射される2本のレーザー1、1の
照射方向を同時に変更できると共に、2本のレーザー
1、1の位置を同時に自由移動できるようにヘッド部2
を支持するようになっている。
【0037】また、上記関節部3cには、固定つまみ3
fが設けられている。該固定つまみ3fを回転した場合
には、周知の構造により、上記関節部3cにおける第一
及び第二の回転体3d、3e間の回転及び二つの接続部
3a、3aの球体(図示略)及び受部(図示略)との間
の揺動を抑圧して、関節部3c及び接続部3a、3aの
動きを固定できるようになっている。
【0038】すなわち、該固定つまみ3fにより関節部
3c及び接続部3a、3aの可動部分の動きの固定及び
固定の解除を操作できるようになっており、挟持部4に
対してヘッド部2を希望する位置及び方向に移動した状
態で固定つまみを操作することにより、挟持部4に対し
てヘッド部2の位置及び方向を固定できるようになって
いる。
【0039】上記挟持部4は、支持板4aと、該支持板
4aの一方の端部上に立設された固定片4bと、上記支
持板4aの他方の端部上に固定片4bに対向して立設さ
れた支持片4cと、該支持片4cに上記固定片4bに臨
むように形成されたネジ孔(図示略)に螺合されたネジ
部4dと、該ネジ部4dの先端に取り付けられた移動片
4eと、上記支持板4a上に固定片4bから支持片4c
まで延在するように設けられたガイドレール4fとから
なるものである。
【0040】また、上記移動片4eの下部には、上記ガ
イドレール4fに摺動自在に嵌合して、移動片4eをガ
イドレール4fに案内された状態とする切り欠き部4g
が形成されている。また、固定片4bの移動片4eに対
向する面及び移動片4eの固定片4bに対向する面に
は、それぞれ水平に凹部4h、4hが形成されている。
また、ネジ部4dの移動片4eと反対側の端部には、締
結用つまみ4iが取り付けられている。
【0041】このような挟持部4の構成により、上記移
動片4eは、ネジ部4dの締結用つまみ4iを回転させ
ることにより、ガイドレール4fに沿って前後動するよ
うになっており、固定片4bと移動片4eとの間に任意
の部材を配置した状態で、締結つまみ4iを操作するこ
とにより、挟持部4に任意の部材を挟持させて該任意の
部材にレーザー装置を固定できるようになっている。
【0042】また、上記移動片4e及び固定片4bに凹
部4h、4hを設けることにより、細い部材を挟持部4
により挟持した場合に、細い部材が凹部4h、4h内に
収まり、細い部材に対して挟持部4が滑るのを防止する
ことができる。なお、任意の部材に対する挟持部4の取
り付け方向が限定されるものではない。
【0043】上記電源部5は、充電可能なバッテリーか
らなるものであり、かつ、上記挟持部4の支持板4aの
裏面側に着脱自在に取り付けられている。また、上記電
源部5には、上記ヘッド部2に接続される電源用コード
5aが接続されており、上記ヘッド部2にレーザー出力
用の電力を供給できるようになっている。なお、電源部
5のバッテリーは、充電可能な蓄電池に限定されるもの
ではなく、どのような電池でも用いることができる。例
えば、市販の乾電池を用いるものとしても良い。
【0044】次に、以上のような構成のレーザー装置の
作用及び使用方法について説明する。まず、レーザー装
置の設置は、例えば、建設現場で使用するような場合に
は、建設現場に既に設置された柱、梁、杭等に上記挟持
部4を挟持することによりレーザー装置を設置すること
ができる。
【0045】すなわち、その場に固定された状態で、上
記挟持部4に挟持可能な厚さの部分を有する部材もしく
はその他の物体ならば、どのようなものにでも、レーザ
ー装置を固定できるようになっている。また、上記レー
ザー装置は、既に測定場所に存在するものでなくとも、
三脚やその他の台のように測定場所に設置できる部材に
設置することができる。
【0046】そして、上述のようにレーザー装置を設置
した際には、重量の大きな電源部5が、上記挟持部4に
取り付けられた状態となっており、レーザー装置が設置
された部材のすぐそばに、レーザー装置の全重量のうち
の大きな部分を占める電源部5が配置されることになる
ので、大きなモーメントが上記部材に作用するのを防止
することができる。
【0047】例えば、上記電源部5をヘッド部2に配置
した場合には、電源部5により重くなったヘッド部2が
アーム部3を介して挟持部4から離れた位置に配置され
ることになり、挟持部4に挟持された部材にヘッド部2
と挟持部4との水平距離に対応した大きなモーメントが
作用するのに対して、第一実施例のレーザー装置では、
挟持部4に挟持される部材に大きなモーメントが作用す
るのを防止することができる。
【0048】従って、比較的脆弱な部材に対してもレー
ザー装置を設置することが可能となる。言い換えれば、
電源部5を挟持部4に取り付けることにより、測定現場
に設置されている部材のうちの強固な部材だけにしかレ
ーザー装置を設置できない状態、すなわち、設置場所を
大幅に制限された状態となることにより、思った位置に
レーザー装置を設置できない事態に陥るのを防止するこ
とができる。
【0049】すなわち、レーザー装置の設置可能な場所
を大幅に拡大することができる。また、三脚等の設置位
置に載置することにより機器を設置するような支持台に
おいては、支持台自体が軽量な場合に、大きなモーメン
トがかかると転倒する可能性があるが、上述のように挟
持部4に電源部5を配置してヘッド部2を軽量化するこ
とにより挟持部4に挟持された部材に大きなモーメント
がかかるのを防止した場合には、軽量な支持台において
も、支持台の転倒を防止することができる。
【0050】また、挟持部4側に電源部5を配置して、
ヘッド部2の軽量化を図った場合には、ヘッド部2の荷
重によってレーザー装置のアーム部3及び挟持部4に対
して作用するモーメントやその他の力を低減することが
可能となり、アーム部3及び挟持部4の必要強度を低減
することができ、アーム部3及び挟持部4の軽量化及び
簡素化を図ることができる。
【0051】そして、アーム部3及び挟持部4の軽量化
により、上記挟持部4に挟持された部材に作用するモー
メントがさらに低減され、上述の作用をさらに向上する
ことができる。また、アーム部3及び挟持部4の簡素化
によりレーザー装置のコストの低減を図ることができ
る。
【0052】上述のようにレーザー装置を設置した後に
は、次に、アーム部3の固定つまみ3fを解除した状態
でヘッド部2を移動することにより、ヘッド部2から出
力される固定レーザー1(A)及び確度レーザー(B)
の位置及び方向を使用目的に対応して合わせる。
【0053】この際には、上述のようにヘッド部2から
照射されるレーザーの方向及び位置を自由に設定するこ
とができる。従って、挟持部4に挟持される部材の位置
がレーザーの照射を行いたい位置と、多少ずれていもア
ーム部3によりヘッド部2を移動してヘッド部2から照
射されるレーザーの位置を上下左右に自由移動すること
により、照射したい位置に上記レーザーの位置を合わせ
ることができる。
【0054】従って、レーザー装置専用の支持台を必要
としないとともに、例えば、建設現場等のように既に設
置された部材が多数あるような場合には、汎用の三脚等
の支持台を新たに配置してレーザー装置を設置する必要
もほとんどなく、レーザー装置の設置を容易なものとす
ることができる。
【0055】また、上記ヘッド部2の位置合わせに際し
ては、ヘッド部2と挟持部4との水平距離が増加した場
合に、ヘッド部2によるモーメントが増加し、挟持部4
に挟持された支持台もしくはその他の部材の転倒や変形
を招く恐れがあるが、挟持部4への電源部5の配置によ
るヘッド部2の大幅な軽量化により、ヘッド部2の位置
合わせ時の挟持部4に挟持された部材の転倒や変形とい
った事態を大幅に減少することができ、レーザー装置の
操作性を向上することができる。
【0056】そして、ヘッド部2の位置を決めた後に
は、次に、ヘッド部2の上記4つの設定ノブ2c…を調
整することにより、ヘッド部2から照射される固定レー
ザー1(A)に対する角度レーザー1(B)の角度を使
用目的に対応して変更するとともに、固定レーザー1
(A)及び角度レーザー1(B)の角度の微調整を行
う。そして、使用目的に対応して固定レーザー1(A)
及び角度レーザー1(B)により位置合わせを行うこと
になる。
【0057】例えば、構造物(ビル等の建築物など)の
骨格施工の際して、柱の位置を合わせるような場合に
は、基準位置を固定レーザー1(A)でマーキングし、
基準位置に対する柱を設置すべき位置もしくは角度に対
応して角度レーザー1(B)を照射した状態で、柱の中
心線に角度レーザー1(B)の反射光が目視できるよう
に柱の位置を合わせることで、位置合わせを行うことが
できる。すなわち、上記従来技術で述べたような垂直出
しや水平出し等の位置合わせを行うことができる。
【0058】また、第一実施例のレーザー装置は、上述
のように脆弱な部材にも容易に設置できるので、住宅の
基礎工事の際などに用いられ、柱心、壁の中心、内外面
などの水平位置を表示するための仮設物となる丁張りや
水貫(水平材)に上記レーザー装置を設置することが可
能であり、レーザー装置から照射されるレーザー1、1
を水糸の代わりに用いることができる。
【0059】そして、上述のようにレーザー1、1を水
糸の代わりに用いた場合には、風により水糸が流された
り、弛んだりすることにより位置合わせが困難になるこ
とや、水糸を避けながら作業することがなくなり、作業
性を向上することができる。すなわち、第一実施例のレ
ーザー装置は、容易に設置できるとともに、設置可能な
場所が多いことからレーザー装置の用途範囲の拡大を図
ることができる。
【0060】以上のように、第一実施例のレーザー装置
は、様々な部材を挟持可能な挟持部4を設けるととも
に、挟持部4にバッテリーからなる電源部5を取り付
け、レーザーを照射するヘッド部2の軽量化を図ること
により、挟持部4に挟持された位置に大きな力がかかる
の防止することで、脆弱な部分にもレーザー装置の設置
を可能とし、レーザー装置用の専用台なしに設置可能な
位置を大幅に増やすことができる。
【0061】従って、レーザー装置の設置を容易なもの
とするとともに設置時間の短縮を図ることができ、レー
ザー装置の操作性を向上することができる。また、設置
可能な位置の増加及び操作性の向上によりレーザー装置
の用途範囲の拡大を図ることでき、容易にレーザー装置
の新たな用途を見つけることができる。
【0062】また、ヘッド部2の軽量化によりアーム部
3及び挟持部4の必要強度を低減することができ、アー
ム部3及び挟持部4を簡素化してレーザー装置にかかる
コストの削減を図ることができる。
【0063】なお、上記レーザー装置においては、ヘッ
ド部2から二本のレーザーを照射するものとしたが、ヘ
ッド部2から照射されるレーザーの本数は、二本の限定
されるものではなく、一本でも三本以上でも良い。ま
た、第一実施例のレーザー装置においては、電源部5を
バッテリーとしたが、上記電源部5をACアダプターの
ような電源装置としても良い。この場合には、外部電源
を用いることにより、レーザー装置の使用位置等が制限
されることになるが、重量のある電源装置を挟持部4側
に配置することにより、ヘッド部2の軽量化を図ること
ができるとともに、ヘッド部2の軽量化に伴う上述のよ
うな効果を奏することができる。
【0064】そして、電源部5をバッテリーとした場合
に、バッテーリの種類は特に限定されるものではない。
さらに、電源部5にバッテーリ用の充電装置を配置する
構成としても良い。また、第一実施例のレーザー装置に
おいては、アーム部3のヘッド部2の反対側の端部に接
続される設置手段として挟持部4を用いたが、設置手段
を例えば三脚等のレーザー装置専用の支持台やその他の
固定装置としても良く、上記のような設置手段側に電源
部5を設けることにより、第一実施例のレーザー装置と
同様にヘッド部2の軽量化を図ることができるので、支
持台の転倒防止などの上述のようなヘッド部2の軽量化
による効果を得ることができる。
【0065】また、アーム部3の構造は、第一実施例の
アーム部3の構成に限定されるものではなく、ヘッド部
2の角度の変更及び自由移動を行うことができる構造な
らば、アーム部3の構造はどのような構造でも良い。例
えば、複数の関節を有する構造や、フレキシブルなアー
ムなどを用いることができる。また、第一実施例におい
ては、レーザー出力装置をヘッド部2に配置するものと
したが、レーザー出力装置の実際にレーザーが出力され
る部分を除いた部分を電源部5とともに、挟持部4に設
けるものとしても良い。
【0066】図2ないし図6は、本発明の第二実施例を
示すものである。なお、第二実施例は、上記第一実施例
のレーザー装置のヘッド部2に代えて図2ないし図6に
示すヘッド部10を用いたものであり、第二実施例のレ
ーザー装置は、ヘッド部10以外の部分について、図1
に示す上記第一実施例のアーム部3、挟持部4、電源部
5を用いるものである。従って、以下においては、第二
実施例のレーザー装置のヘッド部10についてのみ説明
を行う。
【0067】そして、図2はヘッド部10の外観を示す
ものであり((A)はヘッド部10の前方からの斜視、
(B)はヘッド部10の後方からの斜視を示す)、図3
及び図4は後述する接続部11に対して後述する第一の
ヘッド12の動き及び操作を説明するためのものであり
((A)はヘッド部10の平面、(B)はヘッド部10
の側面、(C)はヘッド部10の背面を示す)、図5及
び図6は第一のヘッド12に対しての後述する第二のヘ
ッド13の動き及び操作を説明するためのものである
((A)はヘッド部10の斜視、(A)はヘッド部10
の側面もしくは前面、(C)はレーザーの光軸の動きを
示す)。
【0068】第二実施例のレーザー装置のヘッド部10
は、図2ないし図6に示すように、上記アーム部3に接
続される接続部11と、該接続部11上に首振り可能に
接続される第一のヘッド12と、この第一のヘッド12
上に首振り可能に接続される第二のヘッド13とを基本
構成とするものである。
【0069】上記接続部11は、ヘッド部10の背面を
構成する背板11aと、該背板11aの下部から前方に
延出して設けられた接続板11bと、上記第一のヘッド
12を略一点で支持する支持軸11cと、上記背板11
aに螺合された第一及び第二の操作ピン11d、11e
と、上記第一のヘッド12を上記背板11a側に付勢す
る第一のコイルスプリング11f…(図3及び図4)と
からなるものである。
【0070】上記背板11aは、図3に示すように、上
記支持軸11c、第一及び第二の操作ピン11d、11
e、第一のコイルスプリング11fを支持するものであ
り、かつ、上記支持軸11を介して第一のヘッド12を
支持するものである。上記接続板11bは、上記アーム
部3の接続部3aに接続される部分である。上記支持軸
11cは、上記第一のコイルスプリング11fにより背
板11aに向かって付勢された第一のヘッド12をその
先端で揺動自在に支持するものであり、上記背板11a
の後面側から前面側に貫通した状態で上記背板11aに
固定されている。
【0071】上記第一の操作ピン11dは、図3に示す
ように、支持軸11cの上に、背板11aを貫通した状
態で背板11aに螺合されている。また、第一の操作ピ
ン11dは、その後端部が第一の操作ピン11dを回転
させるためのノブとなっている。そして、ノブを回転さ
せて第一の操作ピン11dを支持軸11cの先端に対し
て前後動させることにより、上記第一のコイルスプリン
グ11fにより背板11aに向かって付勢された第一の
ヘッド12を、図3(B)に示すように、支持軸11c
の先端を支点として(支持軸11cの先端と、第二の操
作ピン11eの先端を結ぶ線を軸として)、上下に首振
りさせることにより、第一のヘッド12から出力される
レーザー1(A)の角度を決められるようになってい
る。
【0072】上記第二の操作ピン11eは、図4に示す
ように、支持軸11cの左側に、背板11aを貫通した
状態で背板11aに螺合されている。また、第二の操作
ピン11eは、その後端部が第二の操作ピン11eを回
転させるためのノブとなっている。そして、ノブを回転
させて第二の操作ピン11eを支持軸11cの先端に対
して前後動させることにより、上記第一のコイルスプリ
ング11f…により背板11aに向かって付勢された第
一のヘッド12を、支持軸11cの先端を支点として
(支持軸11cの先端と、第一の操作ピン11dの先端
を結ぶ線を軸として)左右に首振りさせることにより、
第一のヘッド12から出力されるレーザー1(A)の角
度を決められるようになっている。
【0073】なお、上記第一及び第二の操作ピン11
d、11eの操作による第一のヘッド12の首振り方向
を上下左右で説明したが、この上下左右は、接続板11
bを下にして背板11aを垂直に立てた場合のものであ
る。上記コイルスプリング11f…は、上述のように第
一のヘッド12を背板11a側に付勢することにより、
第一のヘッド12を支持軸11cの先端に対して揺動自
在な状態に保持するとともに、第一のヘッド12を支持
軸11cの先端、第一の操作ピン11dの先端及び第二
の操作ピン11eの先端の三つの点で位置決めされた状
態に保持するものである。
【0074】なお、コイルスプリング11f…を、図3
及び図4において実線で図示したが、コイルスプリング
11fは、背板11aの前面と第一のヘッド12の後面
とを繋ぐように配置され、その大部分が第一のヘッド1
2に隠れた状態となっている。上記第一のヘッド12
は、図示しないレーザー出力装置を内蔵したヘッド本体
12aと、ヘッド本体12aの後部の上に取り付けられ
たピン受け部12bと、第二のヘッド13を第一のヘッ
ド12上に揺動自在に支持する支持体12cと、第二ヘ
ッドのヘッド13を第一のヘッド12側に付勢する第二
のコイルスプリング(図示略)とを有するものである。
【0075】上記ヘッド本体12aは、その形状を特に
限定されるものではなく、どのような形状としても良
い。また、ヘッド本体12aの後部には、上記支持軸1
1cの先端部が揺動自在に嵌合した状態となっていると
ともに、第二の操作ピン11cの先端が接触している。
上記ピン受け部12bは、ヘッド本体12aの後部上に
設けられ、その後面に上記第一の操作ピン11dの先端
が接触するとともに、その上面に後述する第四の操作ピ
ン13cの先端が接触するように配置されている。上記
支持体12cは、第一のヘッド12に対して第二のヘッ
ド13を揺動自在に支持するものである。
【0076】なお、上記支持体12cは、図1等におい
て円形状に図示されているが、実際には、第二のヘッド
13内部において支持体12cの先端部が、第一の支持
軸11cと同様に第二のヘッド13を略点で支持した状
態となっている。上記第二のコイルスプリング(図示
略)は、上記第一のコイルスプリング11fと同様の作
用を有するものであり、上述のように第二のヘッド13
を第一のヘッド12側に付勢することにより、第二のヘ
ッド13を支持体12cに対して揺動自在な状態に保持
するとともに、第二のヘッド13を支持体12cの先
端、後述する第三の操作ピン13bの先端及び第四の操
作ピン13cの先端の三つの点で位置決めされた状態に
保持するものである。
【0077】上記第二のヘッド13は、図示しないレー
ザー出力装置を内蔵したヘッド本体13aと、上記ヘッ
ド本体13aに螺合された第三及び第四の操作ピン13
b、13dとを有するものである。第二のヘッド13の
ヘッド本体13aは、第一のヘッド12のヘッド本体1
2aと略同様の構成となっている。ただし、第二のヘッ
ド13のヘッド本体13aは、その下面側に、支持体1
2cの先端部が揺動自在に嵌合した状態となっている。
【0078】上記第三の操作ピン13bは、図5に示す
ように、支持体12cの前に、ヘッド本体13aを上下
に貫通した状態でヘッド本体13aに螺合されている。
また、第三の操作ピン13bは、その後端部が第三の操
作ピン13bを回転させるためのノブとなっている。そ
して、ノブを回転させて第三の操作ピン13bを上下動
させることにより、上記第二のコイルスプリングにより
第一のヘッド12に向かって付勢された第二のヘッド1
3を、図5(A)、(B)に示すように、支持体12c
の先端部を支点として(支持体12cの先端と、第四の
操作ピン13cの先端を結ぶ線を軸として)、上下に首
振りさせることができ、第二のヘッド12から出力され
るレーザー1(B)の角度を決められるようになってい
る。
【0079】すなわち、図5(C)に示すように、支持
体12cの先端と、第四の操作ピン13cの先端部を結
ぶ線をX軸として、レーザー1(B)をZ軸方向(レー
ザー1(A)の方向)からY軸方向(レーザー1(A)
に直交する方向)に向かって首振り移動できるようにな
っている。上記第四の操作ピン13cは、図6に示すよ
うに、支持体12cの右側(図6(B)において)に、
ヘッド本体13aを上下に貫通した状態でヘッド本体1
3aに螺合されている。
【0080】また、第四の操作ピン13cは、その後端
部が第四の操作ピン13cを回転させるためのノブとな
っている。そして、ノブを回転させて第四の操作ピン1
3cを回転させることにより、上記第二のコイルスプリ
ングにより第一のヘッド12に向かって付勢された第二
のヘッド13の側部を、支持体12cの先端部を支点と
して(支持体12cの先端部と、第三の操作ピン13b
の先端を結ぶ線を軸として)上下に首振りさせることに
より、図6(A)、(B)に示すように第二のヘッド1
3から出力されるレーザー1(B)の角度を決められる
ようになっている。
【0081】図6(C)に示すように、第三の操作ピン
13bを操作することによりX軸(支持体12cの先端
部と第四の操作ピン13cの先端部とを結ぶ線)を軸と
して第二のヘッド13を回転させ、第四の操作ピン13
cを操作することにより支持体12cの先端部と第三の
操作ピンの先端部とを結ぶ線を軸としてヘッド本体13
cを回転させることにより、第二のヘッド13の先端か
ら前方に出力されるレーザー1(B)は、円弧Cと中心
Oとで囲まれる範囲内で首振り移動するようになってい
る。
【0082】なお、第一のヘッド12のレーザー1
(A)の光軸を、上下左右に首振り可能としたのに対し
て、第二のヘッド13のレーザー1(B)の光軸を、上
下方向と円弧方向との組み合わせで首振り可能としたの
は、以下のような理由によるものである。第一のヘッド
12を背板11aの前方に配置した状態で、第二のヘッ
ド13を第一のヘッド12上に配置する形態とした場合
に、レーザー1(B)の光軸を、レーザー1(A)と同
様な方法で、上下左右に首振り可能とするには、例え
ば、第二のヘッドを第一のヘッド上に揺動自在に支持す
る支点を第二のヘッドの後方に配置し、第三及び第四の
操作ピンを上下方向ではなく前後方向に配置する必要が
あるが、このような配置を取るには、ヘッド部10が現
状より大きくなる可能性が高い。
【0083】また、支持体12cによる支点の位置をそ
のままにして、レーザー1(B)の光軸を上下方向と円
弧方向とではなく、上下方向と左右方向に首振り可能と
した場合には、レーザー1(B)を上下方向に首振りさ
せる第三の操作ピン13bの先端が、第一のヘッド上で
支持体12cを軸として円運動することになり、上記構
成に比較していわゆるガタがでやすい構造となってしま
う。それに対して、上述のようにレーザー1(B)を上
下方向と円弧方向とに移動するようにすれば、第三及び
第四の操作ピン13b、13cの先端が円運動するよう
なことがなく、ガタのでにくい構造とすることができる
とともに、レーザー1(A)に対してレーザー1(B)
を少なくとも図6(C)に示す範囲で上下左右に移動す
ることができる。
【0084】なお、上記第一実施例に示したように、ヘ
ッド部10自体がアーム部3により揺動できるようにな
っているので、ヘッド部10におけるレーザー1(A)
とレーザー1(B)との角度の開きがレーザー1(A)
に対するレーザー1(B)の上下方向の首振りにより充
分に得られれば、ヘッド部10におけるレーザー1
(A)に対するレーザー1(B)の左右の首振り移動
は、微調整程度のもので充分なものとなっている。
【0085】次に、上記構成のヘッド部10を有する第
二実施例のレーザー装置の作用について説明する。な
お、第二実施例のレーザー装置の使用方法は、第一実施
例と同様であり、レーザー装置は、第一実施例の場合と
同様に設置される。次に、アーム部3及びヘッド部10
を操作することにより、レーザー1、1の出力方向を決
めることになる。
【0086】ところで、図2ないし図6に示すように、
第二実施例のヘッド部10には、レーザー1、1の上下
左右への角度を設定する位置決め機構が設けられていな
いとともに、ヘッド部10自体がアーム部3によりある
程度の範囲内で自由に位置と方向を決めることができる
ようになっているので、レーザー装置単体によりレーザ
ー1、1の上下左右への角度を所定の値にセットするこ
とができないようになっている。
【0087】すなわち、上記ヘッド部10は、レーザー
1、1を任意の方向に照射するように2本のレーザー
1、1の照射方向を調整することができるが、所定の方
向にセットするための測量機器で用いられるような位置
合わせ機構が設けられていない構成となっている。そこ
で、レーザー1、1の方向は、何らかの基準となるもの
を配置して、そこに合わせてレーザー1、1を照射でき
るように、アーム部3の操作とヘッド部10における第
一ないし第4の操作ピン11d、11e、13b、13
cの操作とをすることで決められる。
【0088】従って、レーザーにより垂直や水平等の位
置合わせを行う場合には、重りをぶら下げた糸や、水準
器等により水平にされた部材に、2本のレーザー1、1
を同時に照射できるように、アーム部3及びヘッド部1
0の第一ないし第四の操作ピン11e、11d、13
b、13cを操作すれば良い。また、所定の角度でレー
ザー1、1を照射したい場合には、レーザー装置とは別
体の位置合わせ機構を有する機器(例えば、測量機器)
を用いることにより、正確にレーザー1、1を所定の角
度に合わせることができる。
【0089】以上のように、ヘッド部10に位置合わせ
機構を搭載しないことにより、上記電源部4を挟持部3
に設けたことと合わせて、ヘッド部10の大幅な軽量化
を図ることができ、上記第一実施例が奏する効果をさら
に高めることができる。また、ヘッド部10に位置合わ
せ機構を搭載しないことは、単にレーザー装置の機能を
制限しただけのようにみえるが、実際には、精密な位置
合わせ機構等をレーザー装置に設けることにより、レー
ザー装置の操作が煩雑になり、かつ、レーザー装置自体
が、上記バッテーリの問題も含めて大型化及び大重量化
し、レーザー装置の設置場所や操作する作業者が限定さ
れてしまい、レーザー装置の用途の拡大を阻害してい
た。
【0090】従って、位置合わせ機構をヘッド部10か
ら排除して、ヘッド部の軽量化と操作の簡便化を図るこ
とにより、レーザー装置の用途を拡大することができ、
レーザー装置を部材の水平や垂直や直線性を容易に確認
できる装置として、気軽に使用することが可能となる。
【0091】また、2本のレーザー1、1の位置合わせ
に際しては、接続部11に対して首振り移動可能な第一
のヘッド12に第二のヘッド13が首振り可能にセット
されているので、上記第三の操作ピン13bと第四の操
作ピン13cにより、2本のレーザー1、1の照射角度
の開きを容易に調整できるとともに、第一の操作ピン1
1dと第二の操作ピン11eにより2本のレーザー1、
1の照射方向を同時に微調整することができる。
【0092】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように本発明の上
記請求項1記載のレーザー装置によれば、設置手段側に
比較的大きな重量を有する電源部が設けられているの
で、ヘッド部に電源部を設けた場合に比較して、アーム
部先端側のヘッド部の重量を軽量化することができるの
で、ヘッド部の荷重により上記アーム部及び設置手段に
かかる力を減少することができ、上記アーム部及び設置
手段の必要強度を低減して簡素化することが可能とな
り、アーム部及び設置手段にかかるコストを低減するこ
とができる。特に、ヘッド部の重量によりアーム部を介
して設置手段にかかるモーメントを、ヘッド部の軽量化
により減少することができ、設置手段に対する必要強度
等を低減することができる。
【0093】また、上記請求項2記載のレーザー装置に
よれば、上記挟持手段により挟持可能な杭、柱等の部材
が測定現場にあれば、特に専用の支持台がなくともアー
ム部によりレーザーの出力方向を変更可能に容易に設置
することができるとともに、上述のように設置手段、す
なわち、挟持手段に電源部を設けた構成とすることによ
り、ヘッド部を軽量化しているので、挟持手段に大きな
モーメントがかかるのを防止することができ、挟持手段
により任意の部材を挟持した場合において、位置ずれが
起こるのを防止することができるとともに、比較的簡素
な挟持手段によりレーザー装置を固定することができ
る。
【0094】また、挟持手段により挟持される任意の部
材にも、大きなモーメントがかかるのを防止することが
できるので、レーザー装置の総重量の割に、比較的脆弱
な部材でもレーザー装置を固定することができる。ま
た、専用の支持台ではなく、任意の機器を設置するため
の三脚等の支持台でも、上記挟持手段により挟持可能な
部分を有する台ならば、容易に流用して用いることがで
き、レーザー装置のコストの削減を図ることができる。
【0095】また、上記請求項3記載のレーザー装置に
よれば、上記電源部が、ACアダプターのような電源装
置ではなく、バッテリーとなっているので、外部電源を
必要とせず、上述のようなヘッド部の軽量化の作用とと
もに、電源を確保する手間を省くことができる。
【0096】また、上記請求項4記載の構成によれば、
アーム部の両端部に揺動可能な接続部を設け、中央部に
屈曲自在な関節部を設けることにより、ヘッド部から照
射されるレーザーの方向変更及び自由移動を可能にして
いるので、挟持手段により挟持される部材に対してどの
ような方向から挟持手段を挟持しても、ほとんどの場
合、目的の方向にレーザーを照射することが可能となる
とともに、上記任意の部材の位置がレーザーを出力すべ
き地点から多少ずれていても、アーム部によりヘッド部
を自由移動することにより上記出力すべき地点からレー
ザーを出力することができる。従って、上述のようなヘ
ッド部の軽量化の作用とともに、レーザー装置の使いや
すさを向上することができる。
【0097】さらに、上記請求項5記載の構成によれ
ば、ヘッド部が、レーザーの方向及び位置を移動可能な
アーム部に接続される接続部と、該接続部に対してレー
ザー光線を首振り可能に接続された一方のヘッドと、こ
の一方のヘッド上にレーザー光線を首振り可能に接続さ
れた他方のヘッドからなるので、一方のヘッドから照射
されるレーザーと、他方のヘッドから照射されるレーザ
ーとの角度は、他方のヘッドを一方のヘッドに対して首
振り移動することにより、容易に決めることができ、両
方のヘッドから照射されるレーザーの方向は、接続部に
対して第一のヘッドを首振り移動させることにより、同
時に決めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施例の位置合わせ用レーザー装
置を示す斜視図である。
【図2】本発明の第二実施例の位置合わせ用レーザー装
置のヘッド部を示す斜視図である。
【図3】第二実施例の上記ヘッド部の動きを説明するた
めの図面である。
【図4】第二実施例の上記ヘッド部の動きを説明するた
めの図面である。
【図5】第二実施例の上記ヘッド部の動きを説明するた
めの図面である。
【図6】第二実施例の上記ヘッド部の動きを説明するた
めの図面である。
【符号の説明】
1 レーザー 2 ヘッド部 3 アーム部 3a アーム部の接続部 3b 関節部 4 挟持部(挟持手段、設置手段) 5 電源部(バッテリー) 10 ヘッド部 11 ヘッド部の接続部 12 第一のヘッド 13 第二のヘッド

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レーザーを出力するヘッド部と、 該ヘッド部に一方の端部が接続され、かつ、該ヘッド部
    から出力されるレーザーの方向及び位置を変更可能に上
    記ヘッド部を支持するアーム部と、 該アーム部の他方の端部に接続され、かつ、任意の位置
    に設置可能な設置手段と、 該設置手段に設けられ、かつ、上記ヘッド部に電力を供
    給する電源部とを具備してなることを特徴とする位置合
    わせ用レーザー装置。
  2. 【請求項2】 上記設置手段が、任意の部材を挟持して
    上記アーム部及びヘッド部を上記任意の部材に接続可能
    な挟持手段であることを特徴とする請求項1記載の位置
    合わせ用レーザー装置。
  3. 【請求項3】 上記電源部が、バッテリーであることを
    特徴とする請求項1または請求項2記載の位置合わせ用
    レーザー装置。
  4. 【請求項4】 上記アーム部は、その両端部に接続され
    る上記ヘッド部及び設置手段に対してそれぞれ揺動可能
    な接続部を有するとともに、その中央部に屈曲自在な関
    節部を有し、アーム部の他方の端部の挟持手段を固定し
    た状態で、一方の端部に接続されたヘッド部から照射さ
    れるレーザーの方向変更及び自由移動を可能に上記ヘッ
    ド部を支持していることを特徴とする請求項1ないし請
    求項3のいずれかに記載の位置合わせ用レーザー装置。
  5. 【請求項5】 上記ヘッド部には、レーザー光線をそれ
    ぞれ出力する少なくとも二つのヘッドと、上記アーム部
    にヘッド部を接続するための接続部とが備えられ、 上記接続部上にレーザー光線を首振り可能に一方のヘッ
    ドが接続され、この一方のヘッド上にレーザー光線を首
    振り可能に他方のヘッドが接続されていることを特徴と
    する請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の位置合
    わせ用レーザー装置。
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