JPH1163996A

JPH1163996A - レーザ表示器およびこのレーザ表示器の調整方法

Info

Publication number: JPH1163996A
Application number: JP22269197A
Authority: JP
Inventors: Mikio Oka; 美紀夫岡
Original assignee: Alps Electric Co Ltd
Current assignee: Alps Alpine Co Ltd
Priority date: 1997-08-19
Filing date: 1997-08-19
Publication date: 1999-03-05

Abstract

(57)【要約】【課題】従来のレーザ表示器では、鏡筒部から出射さ
れる縦方向のライン光を、鏡筒部を保持する保持体に形
成された基準面に対して調整する作業にあたり、８個の
調整ネジをゆるめて鏡筒部を回転調整治具で微小に回転
させながら調整していたので、調整作業に時間が掛かる
問題があった。【解決手段】本発発明のレーザ表示器は、内部にレー
ザダイオード１２を有する鏡筒部１１と、該鏡筒部１１
を回転可能に保持する保持体１５とを備え、前記鏡筒部
１１の外周の２箇所にネジ受け部１１ｆ、１１ｆを形成
し、該ネジ受け部１１ｆ、１１ｆが対向する側の前記保
持体１５の側板１５ｃに回転調整ネジ１６、１６を配設
し、該回転調整ネジ１６、１６により前記鏡筒部１１を
回転調整すると共に、前記保持体１５の空洞部１５ｅに
固定するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、例えば屋内のレイ
アウトや間仕切り等を行う場合の墨出し作業、あるいは
レーザポインタ等に用いられるレーザ表示器および光軸
調整の方法に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来のレーザ表示器は図示を省略した筺
体等から成る本体内部に、図７に示すように、レーザダ
イオード１ａ、およびレンズ群１ｆ等を収納する鏡筒部
１と、該鏡筒部１を保持する保持体２とが収納されて構
成されている。前記鏡筒部１は外形が略円筒状に形成さ
れた複数の筒体１ｂ、１ｃ、１ｄ、１ｅが金属等で形成
され、該筒体１ｂ、１ｃ、１ｄ、１ｅは外周部に形成さ
れた雄ねじと内周部に形成された雌ねじとでそれぞれ締
結されて一体化されている。図示左端側の筒体１ｂには
レーザダイオード１ａが収納され、該レーザダイオード
１ａからレーザ光線が照射され、該レーザ光線を効率よ
く外部に出射するために図示右端側の筒体１ｅにはレン
ズ群１ｆが収納されている。このレンズ群１ｆは前記レ
ーザダイオード１ａから出射されたレーザ光線を平行光
に変えるコリメートレンズと、該コリメートレンズから
出射された平行光を、所定の角度で分散させて広がりの
ある１本のライン光Ｅに変えることができるシリンドリ
カルレンズとから成っている。

【０００３】また、前記保持体２は金属等から成り、周
囲が４つの側板２ａで覆われて外形が略直方体で内部に
空洞部２ｂが形成され、該空洞部２ｂは前記図示右側が
開放されている。また、前記４つの側板２ａには、それ
ぞれ２個ずつのネジ孔が合計８個形成され、該ネジ孔に
それぞれ調整ネジ３がネジ込まれている。そして、前記
調整ネジ３の先端が鏡筒部１の外周に当接し、該鏡筒部
１が保持体２の空洞部２ｂ内に浮いた状態で取り付けら
れるようになっている。また、保持体２の図示左側の空
洞部２ｂには、前記レーザダイオード１ａを照光させる
ための電池４が蓋体５に押圧されて収納されて、従来の
レーザ表示器が構成されている。

【０００４】前記従来のレーザ表示器を用いて、例えば
屋内等で墨出し作業を行う場合、前記保持体２の外壁面
に形成された基準面Ｆと鉛直方向との位置合わせを脚部
（図示せず）等の調整部を調整部を調整することによっ
て所望の投影姿勢に調整する。そして、レーザ表示器
設置位置より、例えば鉛直方向にスポット光を投影する
ことにより、建物の天井壁部に印を付けたり、あるい
は、側壁部に向けてライン光Ｅを投影することにより、
目印ラインを投影することができる。このような従来の
レーザ表示器においては、前記基準面Ｆに対して、レー
ザ光の投射角を正しく調整しておく必要がある。そのた
めにこの調整を、前記４つの側板２ａにねじ込まれてい
る８個の調整ネジ３をそれぞれ緩め、図示しない回転調
整治具等で鏡筒部１を微小に回転させて、ライン光Ｅを
装置基準面Ｆに対して微調整していた。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】しかし、前述したよう
な従来のレーザ表示器では、前記基準面Ｆに対して、複
数の調整ネジ３をゆるめて鏡筒部１を回転調整治具を用
いて微小に回転させながら調整していたので、調整作業
に時間が掛かる問題があった。また、前述のように時間
をかけて調整しても、前記鏡筒部を固定する８個の調整
ネジ３の締め付け力にバラツキがあると、鏡筒部の位置
がズレたりして基準部材である下げ振りに対して投影線
がズレたりすることがあった。そのために、調整ネジ３
を締め付けるのに熟練を要した。

【０００６】

【課題を解決するための手段】前記課題を解決するする
ための第１の手段として本発明のレーザ表示器は、内部
にレーザダイオードを有する鏡筒部と、該鏡筒部を回転
可能に保持する保持体とを備え、該保持体内で前記鏡筒
部を該鏡筒部の軸芯を回転中心として回転をさせること
ができる回転調整手段を有する構成とした。

【０００７】また、前記課題を解決する第２の手段とし
て、前記鏡筒部は外形を円筒状に形成し、前記保持体は
周囲が側板で覆われて内部が中空の空洞部から成り、該
空洞部内に前記鏡筒部を回転可能に保持し、また、前記
回転調整手段は前記鏡筒部の円筒外周の少なくとも１箇
所に形成したネジ受け部と、前記保持体の側板の少なく
とも一箇所にねじ込まれた回転調整ネジとで構成され、
該回転調整ネジを前記鏡筒部のネジ受け部に当接させて
前記鏡筒部を前記保持体の空洞部内で回転させるように
した構成とした。

【０００８】また、前記課題を解決する第３の手段とし
て、前記回転調整手段は、前記鏡筒部外周の２箇所に形
成したネジ受け部と、該ネジ受け部が対向する側の前記
保持体の側板にねじ込まれた回転調整ネジとで構成し、
該回転調整ネジを前記鏡筒部の２箇所のネジ受け部に当
接させて前記鏡筒部を回転調整すると共に、該鏡筒部を
前記回転調整ネジで前記保持体の空洞部に固定するよう
にしたことを特徴とする請求項１、あるいは２記載のレ
ーザ表示器。

【０００９】また、前記課題を解決するための第４の手
段として、前記レーザダイオードから照射されるレーザ
光線の光軸と、前記鏡筒部の回転中心とを一致させた構
成とした。

【００１０】また、前記課題を解決するための第５の手
段として、内部にレーザダイオードを有する鏡筒部と、
該鏡筒部を揺動可能に保持し、周囲が側板で覆われて内
部が中空の空洞部から成る保持体とを備え、該保持体の
空洞部内に前記鏡筒部を保持し、前記保持体の軸芯と直
交する方向に前記鏡筒部を揺動させることができる揺動
調整手段を有する構成とした。

【００１１】また、前記課題を解決するための第６の手
段として、前記揺動調整手段は、前記保持体の一つの側
板には揺動支点と弾性部材とを前記保持体の軸芯方向に
互いに隙間を設けて配設し、前記一つの側板と対向する
もう一つの側板には前記鏡筒部を押圧する押圧部材を設
けて構成され、該押圧部材で前記鏡筒部を前記揺動支点
と前記弾性部材とに押圧し該弾性部材を撓ませて、前記
鏡筒部を前記保持体の軸芯と直交する方向に揺動させ
て、前記鏡筒部から出射されるレーザ光線の仰角を調整
する構成とした。

【００１２】また、前記課題を解決するための第７の手
段として、前記押圧部材は、前記鏡筒部を前記揺動支点
に押圧する前記もう一つの側板にねじ込まれた調整ネジ
と、前記鏡筒部を押圧して前記弾性部材を撓ます前記も
う一つの側板にねじ込まれた揺動調整ネジとで構成され
たようにした。

【００１３】また、前記課題を解決するための第８の手
段として、前記鏡筒部を前記揺動支点に押圧する前記調
整ネジを、前記鏡筒部の軸芯を回転中心として前記鏡筒
部を回転させるための回転調整ネジとを兼ねた構成とし
た。

【００１４】また、前記課題を解決するための第９の手
段として、鏡筒部の先端部にシリンドリカルレンズを配
設し、該シリンドリカルレンズでレーザダイオードから
照射されるレーザ光線をライン光に変え、該ライン光と
前記鏡筒部を回転可能に保持する保持体に形成された基
準面とのなす角度が所定の角度になるように、前記鏡筒
部の軸芯を回転中心として前記鏡筒部を回転させて、前
記ライン光の位置を調整するようにした構成とした。

【００１５】また、前記課題を解決するための第１０の
手段として、前記鏡筒部を弾性部材と揺動支点とを有す
る保持体に保持し、前記鏡筒部を押圧部材で前記弾性部
材と揺動支点とに押圧し前記弾性部材を撓ませて、前記
鏡筒部を前記保持体の軸芯と直交する方向に揺動させ
て、前記鏡と部から出射されるレーザ光線の仰角を調整
するようにした構成とした。

【００１６】

【発明の実施の形態】本発明のレーザ表示器の１実施の
形態について、図１〜６を基に説明する。まず本発明の
レーザ表示器は、図３の要部断面側面図、図４の正面図
に示すように、鏡筒部１１が例えばアルミ等の軽量の金
属で外形が円柱状の一体に形成されている。また、図３
に示すように鏡筒部１１の図示左側には径の大きい円形
の中空部１１ａと、この中空部１１ａに連接して図示右
寄りに径の小さい円形の中空部１１ｂとが前記鏡筒部１
１の軸芯Ａ−Ａと中心を同じにして形成されている。ま
た前記鏡筒部１１の図示右側には所定の深さと大きさの
円形状の座グリ部１１ｃと、該座グリ部１１ｃの中心部
には軸芯Ａ−Ａと直交する方向の図４の水平方向にレン
ズ取付溝１１ｄが所定の幅と深さで形成されている。ま
た、前記径の小さい中空部１１ｂと前記レンズ取付溝１
１ｄとの間には、図４の破線で示すような略楕円形状の
スリット１１ｅが図示垂直方向に所定の幅で形成されて
いる。

【００１７】また、図３に示す前記径の大きい中空部１
１ａの左端寄りには、出力が略３ｍｗで市販品であるレ
ーザダイオード１２が収納されて取り付けられている。
このレーザダイオード１２は、該レーザダイオード１２
から出射されるレーザ光線Ｌの光軸と、前記鏡筒部１１
の軸芯Ａ−Ａとが一致するように取り付けられている。
また、前記レーザダイオード１２の前方で図示右側の前
記径の小さい中空部１１ｂには、周囲がレンズホルダー
１３ａで支持されたコリメートレンズ１３が取り付けら
れている。このコリメートレンズ１３は、前記レーザダ
イオード１２から出射された広がりのあるレーザ光線Ｌ
を平行光に変えることができようになっている。また、
前記レンズ取付溝１１ｄには、円柱状で所定の直径のシ
リンドリカルレンズ１４が配設され、該シリンドリカル
レンズ１４の中心が前記鏡筒部１１の軸芯Ａ−Ａ上に位
置するように接着剤等で固定されている。

【００１８】前記コリメートレンズ１３により平行光に
なったレーザ光線Ｌが前記スリット１１ｅを通過する
と、このスリット１１ｅと同形状の縦長のレーザ光線が
前方のシリンドリカルレンズ１４に出射される。する
と、該シリンドリカルレンズ１４で前記縦長のレーザ光
線が図３に示すように、所定の角度αに分散されて縦方
向に広がりをもったライン光が出射されるようになって
いる。この所定の角度αで広がりをもったライン光Ｌ１
は、例えば図５に示すように屋内の壁面１９、２１、２
２等に投影線２３を投影し、この投影線２３を使って墨
出し作業を行うことができるようになっている。

【００１９】また、前記ライン光Ｌ１の広がり角度α
は、シリンドリカルレンズ１４の直径寸法を変えること
により自由に変えることができる。しかし、通常の屋内
等で行う墨出し作業ならば、前記角度αが略１００〜１
５０゜の範囲であれば問題なく使用することができるの
で、通常のレーザ表示器においては、前記角度αが略１
００〜１５０の範囲内になるような直径寸法のシリンド
リカルレンズ１４が取り付けられている。また、図４に
示す鏡筒部１１の外周部の上方側の左右２箇所には、こ
の鏡筒部１１の回転手段である平坦状のネジ受け部１１
ｆ、１１ｆが、切削加工等により左右対称に形成されて
いる。このネジ受け部１１ｆ、１１ｆの奥行き寸法は、
前記座グリ部１１ｃ側から長手方向に鏡筒部１１の略１
／３から半分程度まで形成されている。また、側板１５
ｄの外壁面にはレーザ表示器の水平基準面Ｋ１が形成さ
れ、側板１５ａの外壁面にはレーザ表示器の垂直基準面
Ｋ２が形成されている。

【００２０】前述のような構成の鏡筒部１１を回転可能
に保持する保持体１５は、本発明のレーザ表示器本体の
筺体の一部であって、図１の正面図に示すように外形が
略直方体に形成され、図示左右に側板１５ａ、１５ｂ
と、図示上下に側板１５ｃ、１５ｄとが配置され、内部
に空洞部１５ｅが形成されている。そして、該空洞部１
５ｅに回転可能に保持された前記鏡筒部１１は、前記側
板１５ａ、１５ｂ、１５ｃ、１５ｄにより上下左右の動
きが規制された状態になっている。また、図２の要部断
面側面図に示すように、前記保持体１５の軸芯Ｂ−Ｂ方
向の寸法は、内部に保持されている鏡筒部１１より長く
形成され、鏡筒部１１の左右に所定の隙間が形成される
ようになっている。素縄ｔ異本発明のレーザ表示器は前
記保持体１５内で前記鏡筒部１１を該鏡筒部１１の軸芯
を回転中心として回転をさせることができる回転調整手
段を有している。そして、この回転調整手段は、前記鏡
筒部１１の外周の２箇所に形成したネジ受け部１１ｆ、
１１ｆと、該ネジ受け部１１ｆ、１１ｆが対向する側の
前記保持体１５の側板１５ｃの図示右寄りのネジ孔１５
ｆ、１５ｆにねじ込まれた回転調整ネジ１６、１６とで
構成されている。そして、該回転調整ネジ１６、１６を
前記鏡筒部１１の２箇所のネジ受け部１１ｆ、１１ｆに
当接させて、この回転調整ネジ１６、１６を互いに緩め
たり締め付けたりすることにより、前記前記鏡筒部１１
を回転調整すると共に、該鏡筒部１１を前記回転調整ネ
ジ１６、１６で前記保持体１５の空洞部１５ｅに固定す
るようになっている。

【００２１】また、図２に示す前記側板１５ｃの図示左
寄りには１個のネジ孔１５ｈが形成され、該ネジ孔１５
ｈに前記鏡筒部１１を押圧する押圧部材である仰角調整
ネジ１７がねじ込みされている。また、図１に示す前記
保持体１５の下方側の一つの側板１５ｄの中央部内面に
は、所定の幅と深さの仰角調整溝１５ｇが形成され、該
仰角調整溝１５ｇには前記鏡筒部１１を揺動させること
ができる揺動手段である、揺動支点１５ｊと弾性部材１
８とが配設されている。前記揺動支点１５ｊは図２に示
すように、前記仰角調整溝１５ｇの図示右寄りに略半円
状に突出形成され、前記２つの回転調整ネジ１６の中心
線の延長線Ｃ−Ｃに挟まれた位置に突出形成されてい
る。

【００２２】また、前記弾性部材１８は板バネ等から成
り、外形が略円弧状に折り曲げ形成され、一端が仰角調
整溝１５ｇの底部に固定され、他端が自由端になって取
り付けられている。この弾性部材１８は前記仰角調整ネ
ジ１７の中心線の延長線Ｄ−Ｄ上に前記円弧状の頂点が
位置するように取り付けられて、前記弾性部材１８に前
記鏡筒部１１が弾接するようになっている。即ち、本発
明のレーザ表示器は前記保持体１５の軸芯Ｂ−Ｂと直交
する方向に前記鏡筒部１１を揺動させることができる揺
動調整手段を有し、該揺動調整手段は、前記保持体１５
の一つの側板１５ｂには揺動支点１５ｊと弾性部材１８
とを軸芯Ｂ−Ｂ方向に互いに隙間を設けて配設し、前記
一つの側板１５ｄと対向するもう一つの側板１５ｃには
前記鏡筒部１１を押圧する押圧部材を設けて構成し、該
押圧部材で前記鏡筒部１１を前記揺動支点１５ｊと弾性
部材１８とに押圧し該弾性部材を撓ませて、前記鏡筒部
１１を前記保持体１５の軸芯Ｂ−Ｂと直交する方向に揺
動させて、前記鏡筒部１１から出射されるレーザ光線の
仰角を調整することができるようになっている。

【００２３】また、前記押圧部材は、前記鏡筒部１１を
前記揺動支点１５ｊに押圧する前記もう一つの側板１５
ｃにねじ込まれた調整ネジ１６、１６と前記鏡筒部１１
を押圧して前記弾性部材１８を撓ます前記もう一つの側
板１５ｃにねじ込まれた揺動調整ネジ１７とで構成され
ている。そして、前記鏡筒部１１を前記揺動支点１５ｊ
に押圧する前記調整ネジを、前記鏡筒部１１の軸芯Ｂ−
Ｂを回転中心として前記鏡筒部１１を回転させるための
回転調整ネジ１６、１６とを兼ねることができるように
なっている。また、前記保持体１５の側板１５ｂ、１５
ｃのいずれか一方の外側面には水準器（図示せず）が取
り付けられて、保持体１５を図５に示すような三脚等か
ら成る取付部材２０に水平に取り付けることができるよ
うになっている。

【００２４】前述のような構成の本発明のレーザ表示器
における基準面Ｋ１／Ｋ２とレーザ光出射部である鏡筒
部１１との調整手順を説明する。まず、レーザ表示器の
レーザダイオード１２の電源をＯＮして、図３に示すレ
ーザ光線Ｌを照射させる。そして、該レーザ光線Ｌがコ
リメートレンズ１３、シリンドリカルレンズ１４を通過
して、角度αの垂直方向に広がりをもって分散された、
図１に示すようなライン光Ｌ１が外部に出射される。

【００２５】このライン光Ｌ１と前記垂直基準面Ｋ２と
のなす角度が所定の角度、即ち垂直基準面Ｋ２に対して
平行になるように、前記鏡筒部１１の軸芯Ａ−Ａを回転
中心として前記鏡筒部１１を前記回転調整手段である回
転調整ネジ１６をネジ受け部１１ｆ、１１ｆに当接させ
て前記鏡筒部１１を回転させる。

【００２６】また、前記ライン光Ｌ１の仰角を調整する
には、前記押圧部材である回転調整ネジ１６、１６を締
め付けて、鏡筒部１１の一方側を前記揺動支点１５ｊに
押圧し、前記押圧部材である揺動調整ネジ１７を締め付
けて、前記鏡筒部１１の他方側を押圧して前記弾性部材
１８を撓ませる。そして、前記鏡筒部１１を前記保持体
１５の軸芯Ｂ−Ｂと直交する方向に揺動させて、前記鏡
筒部１１から出射されるレーザ光線の仰角を調整するこ
とができる。

【００２７】前述した本発明の実施の形態では、鏡筒部
１１の回転調整を２つの回転調整ネジ１６を使う方法で
説明したが、この鏡筒部１１の回転調整は回転調整ネジ
１６が２つに限定されるものでなく、例えば図１に示す
一方だけの１つの回転調整ネジ１６を使い、他方の回転
調整ネジ１６が位置するネジ受け部１１ｆと側板１５ｃ
の内面との間に、コイルバネ（図示せず）等を配置し
て、少なくとも１本の回転調整ネジ１６で鏡筒部１１を
回転調整してもよい。このような調整方法だと１つの回
転調整ネジ１６で鏡筒部１１を回転調整することがで
き、鏡筒部１１の回転調整作業を容易にすることができ
る。

【００２８】また、前記回転調整手段は、図４に示すよ
うにネジ受け部１１ｆ、１１ｆを鏡筒部１１の外周部上
方の左右対称の位置に形成するものに限定されるもので
はなく、図６に示すような一方のネジ受け部１１ｆを鏡
筒部１１の外周の図示左上部に、他方のネジ受け部１１
ｆを図示右下方に形成したものでもよい。

【００２９】

【発明の効果】本発明のレーザ表示器は、内部にレーザ
ダイオードを有する鏡筒部と、該鏡筒部を回転可能に保
持する保持体とを備え、該保持体内で前記鏡筒部を該鏡
筒部の軸芯を回転中心として回転させることができる回
転調整手段を有するので、前記鏡筒部を回転調整するの
に特別な治具等がなくても調整することができる。その
ために、前記鏡筒部を前記回転調整手段で容易に回転調
整することができ、鏡筒部から出射されるライン光を正
確に基準面に対して合わせることができて、精度の高い
墨出し作業ができるレーザ表示器を提供することができ
る。

【００３０】また、前記鏡筒部は外形を円筒状に形成
し、前記保持体は周囲が側板で覆われて内部が中空の空
洞部から成り、該空洞部内に前記筒部を回転可能に保持
し、また、前記回転調整手段は前記鏡筒部の円筒外周の
少なくとも一箇所に形成したネジ受け部と、前記保持体
の側板の少なくとも一箇所にねじ込まれた回転調整ネジ
とで構成され、該回転調整ネジを前記鏡筒部のネジ受け
部に当接させて前記鏡筒部を前記保持体の空洞部内で回
転させるようにしたので、少なくとも１個の回転調整ネ
ジで鏡筒部の回転調整を行うことができ、部品点数の少
ないレーザ表示器を提供することができる。また、前記
回転調整ネジにより精度の高い微小角度の回転調整がで
きるので、低コストで高精度のレーザ表示器を提供する
ことができる。

【００３１】また、前記回転調整手段は前記鏡筒部該周
の２箇所に形成したネジ受け部と、該ネジ受け部が対向
する側の前記保持体の側板にねじ込まれた回転調整ネジ
とで構成し、該回転調整ネジを前記鏡筒部の２箇所のネ
ジ受け部に当接させて前記鏡筒部を回転調整すると共
に、該鏡筒部を前記回転調整ネジで後前記保持体の空洞
部に固定するようにしたので、前記回転調整ネジで鏡筒
部の回転調整と固定とを行うことができ、更に部品点数
を少なくでき、且つ操作性のよいレーザ表示器を提供す
ることができる。

【００３２】また、前記レーザダイオードから照射され
るレーザ光線の光軸と、前記鏡筒部の回転中心とを一致
させたので、前記鏡筒部から出射されるライン光を基準
面に合わせる作業が容易になり、精度の高い墨出し作業
ができるレーザ表示器を提供することができる。

【００３３】また、内部にレーザダイオードを有する鏡
筒部と、該鏡筒部を揺動可能に保持し、周囲が側板で覆
われて内部が中空の空洞部から成る保持体とを備え、該
保持体内の空洞部内に前記鏡筒部を保持し、前記保持体
の軸芯と直交する方向に前記鏡筒部を揺動させることが
できる揺動調整手段を有するので、この揺動手段で前記
鏡筒部を容易に揺動させることができる。そのために、
レーザ光線の仰角調整を容易に行うことができるレーザ
表示器を提供することができる。

【００３４】また、前記揺動調整手段は、前記保持体の
一角側板は揺動支点と弾性部材を前記保持体の軸芯方向
に互いに隙間を設けて配設し、前記一つの側板と対向す
るもう一つの側板には前記鏡筒部を押圧する押圧部材を
設けて構成され、該押圧部材で前記鏡筒部を前記揺動支
点と前記弾性部材とに押圧し該弾性部材を撓ませて、前
記鏡筒部を前記保持体の軸芯と直交する方向に揺動させ
て、前記鏡筒部から出射されるレーザ光線レーザ光線の
仰角を調整するようにしたので、前記押圧部材で鏡筒部
を弾性部材に押圧することで、鏡筒部を容易に揺動させ
ることができ、レーザ光線の仰角調整が容易なレーザ表
示器を提供することができる。

【００３５】また、前記押圧部材は、前記鏡筒部を前記
揺動支点に押圧する前記もう一つの側板にねじ込まれた
調整ネジと、前記鏡筒部を押圧して前記弾性部材を撓ま
す前記もう一つの側板にねじ込まれた揺動調整ネジとで
構成されているので、前記もう一つの側板にねじ込まれ
ている調整ネジと揺動調整ネジとで、前記鏡筒部を前記
揺動支点と弾性部材とに押圧して、鏡筒部を容易に揺動
させることができる。

【００３６】また、前記鏡筒部を前記揺動支点に押圧す
る前記調整ネジを、前記鏡筒部の軸芯を回転中心として
前記鏡筒部を回転させるための回転調整ネジとを兼ねた
ので、部品点数が少なく調整が容易で、低コストで操作
性のよいレーザ表示器を提供することができる。

【００３７】また、前記鏡筒部の先端部にシリンドリカ
ルレンズを配設し、該シリンドリカルレンズでレーザダ
イオードから照射されるレーザ光線をライン光に変え、
該ライン光と前記鏡筒部を回転可能に保持する保持体に
形成された基準面とのなす角度が所定の角度になるよう
に、前記鏡筒部の軸芯を回転中心として前記鏡筒部を回
転させて、前記ライン光の位置を調整するようにしたの
で、本発明のレーザ表示器の調整方法により前記ライン
光を投影して形成した投影線を前記基準部材に容易に合
わせることができ、本発明のレーザ表示器の調整方法を
用いて墨出し作業を行えば、高精度で且つ短時間に行う
ことができる。

【００３８】また、前記鏡筒部を弾性部材と揺動支点と
を有する保持体に保持し、前記鏡筒部を押圧部材で前記
弾性部材と揺動支点とに押圧し前記弾性部材を撓ませ
て、前記鏡筒部を前記保持体の軸芯と直交する方向に揺
動させて、前記鏡部から出射されるレーザ光線の仰角を
調整するようにしたので、本発明のレーザ表示器の調整
方法によりレーザ光線の仰角を容易に調整することがで
き、本発明のレーザ表示器の調整方法を用いた墨出し作
業を行えば、高精度で且つ短時間に行うことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明のレーザ表示器の正面図。

【図２】本発明のレーザ表示器の要部断面側面図。

【図３】本発明のレーザ表示器の鏡筒部の要部断面側面
図。

【図４】本発明のレーザ表示器の鏡筒部の正面図。

【図５】本発明のレーザ表示器の使用方法を説明する概
略図。

【図６】本発明のレーザ表示器の鏡筒部のその他の実施
例を示す正面図。

【図７】従来のレーザ表示器を説明する要部断面側面
図。

【符号の説明】

１１鏡筒部１１ａ中空部１１ｂ中空部１１ｃ座グリ部１１ｄレンズ取付溝１１ｅスリット１１ｆネジ受け部１２レーザダイオード１３コリメートレンズ１４シリンドリカルレンズ１５保持体１５ａ、１５ｂ、１５ｃ、１５ｄ側板１５ｅ空洞部１５ｆネジ孔１５ｈネジ孔１５ｊ揺動支点１５ｇ仰角調整溝１６回転調整ネジ１７揺動調整ネジ１８弾性部材１９床面２０取付部材２１壁面２２天井面２３投影線２４基準部材

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】内部にレーザダイオードを有する鏡筒部
と、該鏡筒部を回転可能に保持する保持体とを備え、該
保持体内で前記鏡筒部を該鏡筒部の軸芯を回転中心とし
て回転をさせることができる回転調整手段を有すること
を特徴とするレーザ表示器。
【請求項２】前記鏡筒部は外形を円筒状に形成し、前
記保持体は周囲が側板で覆われて内部が中空の空洞部か
ら成り、該空洞部内に前記鏡筒部を回転可能に保持し、
また、前記回転調整手段は前記鏡筒部の円筒外周の少な
くとも１箇所に形成したネジ受け部と、前記保持体の側
板の少なくとも一箇所にねじ込まれた回転調整ネジとで
構成され、該回転調整ネジを前記鏡筒部のネジ受け部に
当接させて前記鏡筒部を前記保持体の空洞部内で回転さ
せるようにしたことを特徴とする請求項１記載のレーザ
表示器。
【請求項３】前記回転調整手段は、前記鏡筒部外周の
２箇所に形成したネジ受け部と、該ネジ受け部が対向す
る側の前記保持体の側板にねじ込まれた回転調整ネジと
で構成し、該回転調整ネジを前記鏡筒部の２箇所のネジ
受け部に当接させて前記鏡筒部を回転調整すると共に、
該鏡筒部を前記回転調整ネジで前記保持体の空洞部に固
定するようにしたことを特徴とする請求項１、あるいは
２記載のレーザ表示器。
【請求項４】前記レーザダイオードから照射されるレ
ーザ光線の光軸と、前記鏡筒部の回転中心とを一致させ
たことを特徴とする請求項１、２、あるいは３記載のレ
ーザ表示器。
【請求項５】内部にレーザダイオードを有する鏡筒部
と、該鏡筒部を揺動可能に保持し、周囲が側板で覆われ
て内部が中空の空洞部から成る保持体とを備え、該保持
体の空洞部内に前記鏡筒部を保持し、前記保持体の軸芯
と直交する方向に前記鏡筒部を揺動させることができる
揺動調整手段を有することを特徴とするレーザ表示器。
【請求項６】前記揺動調整手段は、前記保持体の一つ
の側板には揺動支点と弾性部材とを前記保持体の軸芯方
向に互いに隙間を設けて配設し、前記一つの側板と対向
するもう一つの側板には前記鏡筒部を押圧する押圧部材
を設けて構成され、該押圧部材で前記鏡筒部を前記揺動
支点と前記弾性部材とに押圧し該弾性部材を撓ませて、
前記鏡筒部を前記保持体の軸芯と直交する方向に揺動さ
せて、前記鏡筒部から出射されるレーザ光線の仰角を調
整することを特徴とする請求項５記載のレーザ表示器。
【請求項７】前記押圧部材は、前記鏡筒部を前記揺動
支点に押圧する前記もう一つの側板にねじ込まれた調整
ネジと、前記鏡筒部を押圧して前記弾性部材を撓ます前
記もう一つの側板にねじ込まれた揺動調整ネジとで構成
されたことを特徴とする請求項５、あるいは６記載のレ
ーザ表示器。
【請求項８】前記鏡筒部を前記揺動支点に押圧する前
記調整ネジを、前記鏡筒部の軸芯を回転中心として前記
鏡筒部を回転させるための回転調整ネジとを兼ねたこと
を特徴とする請求項７記載のレーザ表示器。
【請求項９】鏡筒部の先端部にシリンドリカルレンズ
を配設し、該シリンドリカルレンズでレーザダイオード
から照射されるレーザ光線をライン光に変え、該ライン
光と前記鏡筒部を回転可能に保持する保持体に形成され
た基準面とのなす角度が所定の角度になるように、前記
鏡筒部の軸芯を回転中心として前記鏡筒部を回転させ
て、前記ライン光の位置を調整するようにしたことを特
徴とするレーザ表示器の調整方法。
【請求項１０】前記鏡筒部を弾性部材と揺動支点とを
有する保持体に保持し、前記鏡筒部を押圧部材で前記弾
性部材と揺動支点とに押圧し前記弾性部材を撓ませて、
前記鏡筒部を前記保持体の軸芯と直交する方向に揺動さ
せて、前記鏡と部から出射されるレーザ光線の仰角を調
整するようにしたことを特徴とする請求項９記載のレー
ザ表示器の調整方法。