JP3078312U - 墨出し装置 - Google Patents

墨出し装置

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JP3078312U JP2000008796U JP2000008796U JP3078312U JP 3078312 U JP3078312 U JP 3078312U JP 2000008796 U JP2000008796 U JP 2000008796U JP 2000008796 U JP2000008796 U JP 2000008796U JP 3078312 U JP3078312 U JP 3078312U
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 レーザービーム投射式の墨出し装置として、
垂直墨出し線を垂直施工面に対して近接して表出でき、
煉瓦積みやブロック積みによる壁施工における基準垂直
面の設定に利用して位置決めの高精度化を図り得るもの
を提供する。 【解決手段】 周側面の少なくとも一部が垂直方向に沿
う平坦側面部1aをなすケーシング1内に、レーザー発
光器2と、出射されるレーザービームBoを扇状ビーム
Bwに変換するロッドレンズ3とを備え、ケーシング1
の平坦側面部1aの近傍に、扇状ビームBwを平坦側面
部1aに略平行な垂直面方向に沿って外部に投射させる
投射窓4を有してなる。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案は、建築作業現場において例えば壁施工等を行う際の基準線を表出する 墨出しに使用されるレーザービーム投射式の墨出し装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来この種の墨出し装置として、複数の支持脚を備えた縦円筒状のケーシング 内に、枢支手段によって揺動自在に枢支され、使用時には常に鉛直状態に枢支さ れるレーザービーム出射器と、この出射器からのレーザービームを扇状ビームに 変換するロッドレンズと、電源用の電池とを備え、前記扇状ビームを前記ケーシ ングに設けた投射窓から水平方向又は/及び鉛直方向に沿って外部に投射するこ とにより、ビーム投射面に直線状の墨出し線が表出されるようにしたものが知ら れている(実用新案登録第3049016号等)。
【0003】 このような墨出し装置においては、ケーシングの投射窓から扇状ビームを外部 に投射するために、半導体レーザー等の光源より出射される線状ビームをコリメ ートレンズ等を介して平行光線束としてロッドレンズに側方から入射させ、この ロッドレンズによる収束・散開作用によって面状の扇状ビームとして出射するよ うにしており、ロッドレンズの軸方向が水平である場合は鉛直面に沿う扇状ビー ムの出射による垂直墨出しを行える一方、同軸方向が垂直である場合は水平面に 沿う扇状ビームの出射による水平墨出しを行える。
【0004】 そして、垂直墨出しの場合、従来の墨出し装置では、円筒状のケーシングの上 周縁部に、半径方向に沿う細長い投射窓を設けると共に、この投射窓の内側近傍 に、ロッドレンズを該ケーシングの接線方向と平行に配置し、もって扇状ビーム を該ケーシングの径方向に沿う垂直面内で投射するようになっている。
【0005】 このような墨出し装置による垂直墨出しは、窓枠や証明器具等の取り付け、柱 や梁の位置決め等の他、例えば煉瓦積みやブロック積みによる壁施工における基 準垂直面の設定に利用できる。すなわち、墨出し装置を予定の壁施工面に対して 垂直墨出し線が平行になるように設置して作動させ、適当な物差しや棒材等を測 定具とし、水平に保持した測定具の先端を指標とする壁面部位へ直角に突き当て ると、扇状ビームを横切る位置に墨出し線が表出するから、この表出位置に棒材 では印を付けるか、物差しでは表出位置の目盛りを読んで基準点とし、以降の煉 瓦やブロックを積み上げてゆく際に、その表面に同様に突き当てた測定具の基準 点に墨出し線が表出するように位置決めするだけで、簡単に予定の壁施工面(垂 直面)に沿った正確な積み上げを行える。
【0006】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の壁施工では、測定具を手で持って煉瓦やブロックの表面 に突き当てるため、保持した測定具が水平状態からずれたり、表面への突き当て 角度が直角からずれることが免れず、そのずれによって突き当てた先端と垂直墨 出しによる基準垂直面との距離が短くなり、それだけ位置決めの狂いを生じるこ とになる。従って、位置決めの精度を上げるには、保持した測定具の水平状態か らのずれや突き当て角度のずれが多少あっても、このずれによる距離変化が小さ くなるように、予定の壁施工面に対して垂直墨出し線の位置を出来るだけ接近さ せることが望ましい。
【0007】 しかるに、従来の墨出し装置では、前記のように、扇状ビームを該ケーシング の径方向に沿う垂直面内で投射する構成であるため、仮にケーシングが壁面に接 触する位置に置いたとしても、垂直墨出し線は該ケーシングの半径分だけ壁施工 面から離れてしまうことになり、位置決め精度の向上には限界がある。
【0008】 本考案は、上述の事情に鑑みて、扇状に投射するレーザービームによって垂直 墨出しを行う墨出し装置として、その垂直墨出し線を垂直施工面に対して近接し て表出させることが可能であり、もって例えば煉瓦積みやブロック積みによる壁 施工における基準垂直面の設定に利用する場合に、壁施工面に近接して垂直墨出 し線を投射させ、施工時の位置決めの高精度化を図り得るものを提供することを 目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本考案の請求項1に係る墨出し装置は、図面の参 照符号を付して示せば、周側面の少なくとも一部が垂直方向に沿う平坦側面部1 aをなすケーシング1内に、レーザー発光器2と、このレーザー発光器2から出 射されるレーザービームBoを扇状ビームBwに変換するロッドレンズ3とを備 え、前記ケーシング1の平坦側面部1aの近傍に、前記扇状ビームBwを当該平 坦側面部1aに略平行な垂直面方向に沿って外部に投射させる投射窓4を有して なるものとしている。
【0010】 上記構成の墨出し装置では、ケーシング1の平坦側面部1aの近傍にある投射 窓4から扇状ビームBwを当該平坦側面部1aに略平行な垂直面方向に沿って外 部に投射できるから、壁施工において、平坦側面部1aが壁施工面に近接して対 向するように装置を設置して作動させることにより、垂直墨出しの扇状ビームB wを垂直施工面に対して近接して平行に投射させ、この扇状ビームBw自体を基 準垂直面として高精度の位置決めを行うことができる。
【0011】 請求項2の考案では、前記請求項1の墨出し装置において、前記レーザー発光 器2がレーザービームBoの出射方向を水平として配置すると共に、このレーザ ービームBoを垂直面内方向へ反射させて前記ロッドレンズ3に入射させる反射 鏡5が設けられてなるものとしている。この場合、ケーシング1の平坦側面部1 aの近傍から扇状ビームBwを平坦側面部1aに略平行に投射する上で、ロッド レンズ3の軸方向を平坦側面部1aに直交する方向として、且つ該ロッドレンズ 3へのビーム入射方向を下から上への垂直方向に設定する必要があるにも関わら ず、ケーシング1内で反射鏡5によってレーザービームBoの方向を90度変換 するため、ビームの出射系をケーシング1内の径方向スペースを最大限に利用し て構築でき、それだけ装置全体のコンパクト化を図り得る。
【0012】 請求項3の考案では、前記請求項1又は2に墨出し装置において、一対のレー ザー発光器2,2と、各レーザー発光器2に対応した前記ロッドレンズ3及び細 長い前記投射窓4とを備え、両投射窓4,4が互いにハの字形に配置し、両投射 窓4,4から投射される扇状ビームBw,Bw同士が一部を合一して同一垂直面 内で180度以上の拡がり角度をなすように設定されている。この場合、一つの ロッドレンズ3による扇状ビームBwの拡がり角度は120度程度であるが、二 連のビーム投射系によって180度以上の拡がり角度が確保され、装置の設置位 置の真上を中心として180度以上の角度範囲で連続する垂直墨出し線Lを表出 できる。
【0013】 請求項4の考案では、前記請求項1又は2に墨出し装置において、前記レーザ ー発光器2を納めた円筒体6に、前記ロッドレンズ3及び反射鏡5が取り付けら れ、前記ケーシング1内でユニバーサルジョイント7を介して揺動自在に吊持さ れた保持枠8に、前記円筒体6を挿嵌させる水平軸心の円孔80と、該円孔80 の内外を上下方向及び左右方向に透通する各一対のねじ孔81,81,82,8 2とが形成され、前記円筒体6の前記円孔80内での上下角度が、上下方向のね じ孔81,81に螺挿された一対の調整ねじ83,83による締付度合の相対変 化によって微調整可能で、且つ同左右角度が左右方向のねじ孔82,82に螺挿 された一対の調整ねじ84,84による締付度合の相対変化によって微調整可能 である構成としている。
【0014】 この場合、円筒体6を挿嵌した保持枠8の全体は、墨出し装置の設置面の傾斜 や凹凸によるケーシング1の傾きの有無に関係なく、重力作用により、ユニバー サルジョイント7の枢支位置を通る垂直線上に重心が位置する状態で静止し得る 。しかして、精密な墨出しを行うためには、この重力による静止状態下で投射さ れる扇状ビームBwが垂直面に厳密に沿う必要があるが、保持枠8の円孔80内 での円筒体6の姿勢を調整ねじ83,83,84,84によって上下方向及び左 右方向に微調整できるから、円筒体6内でのレーザー発光器2やレンズ系の配置 に多少の狂いがあっても、円筒体6の向きを扇状ビームBwが厳密に垂直面に沿 って投射されるように容易に設定できる。
【0015】 請求項5の考案では、上記請求項4の墨出し装置において、前記円筒体6の外 周の軸方向中間部に環状凸部61を有し、前記円孔80内に挿嵌された該円筒体 6に対し、前記上下方向及び左右方向の各一対のねじ孔81,81,82,82 が前記環状凸部61の両側の周面62,62に臨むように設定されてなるものと している。この場合、円筒体6は環状凸部61の存在によって円孔80内で傾動 する余裕を生じるから、調整ねじ83,83,84,84による向きの調整を行 い易くなる。
【0016】 請求項6の考案では、上記請求項4又は5の墨出し装置において、前記円筒体 6の内部に、半導体レーザー発光器2と、この半導体レーザー発光器2から出射 されるレーザビームBoを平行光線束Bhとするコリメートレンズ9とが装填さ れると共に、該円筒体6の一端側に、前記反射鏡5とロッドレンズ3とが取り付 けられてなる構成としている。この場合、レーザー発光器2が半導体レーザであ るために小型に設定できると共に、円筒体6にビーム光源を含む光学系の全てが 一体化されてビーム投射ユニットを構成するから、装置全体の組立ならびに光学 系全体の交換脱着を容易に行える。
【0017】
【考案の実施の形態】
図1(イ)は本考案の一実施例に係る墨出し装置Mの外観を示す平面図、(ロ )は同正面図、図2は図1(イ)のA−A線の断面矢視図、図3は同墨出し装置 Mのケーシングカバーを外した状態の平面図、図4は同正面図、図5は同底面図 、図6は同墨出し装置Mの要部の一部切欠正面図、図7は同墨出し装置Mにおけ る円筒体を挿着した保持枠の一部切欠側面図、図8(イ)は同円筒体の側面図、 (ロ)は同縦断側面図、(ハ)は同正面図、図9は同墨出し装置Mによる垂直墨 出し線の表出状態を示す斜視図、図10は同墨出し装置Mを利用した煉瓦積みの 壁施工を示す平面図である。
【0018】 これらの図において、1は円筒の一部を垂直方向に沿う切断面で切除した外観 形状を有するケーシングであり、3本の支脚10aを固着した台座10と、この 台座10上に嵌合した底板11と、ケーシングカバー12とで構成されている。 そして、ケーシングカバー12は、ケーシング1の平坦側面部1aを構成するフ ラット側板13と、円弧状側面部1bを構成する弧状側板14、平坦な上壁板1 5、フラット側板13の開口部13aを覆う投射部枠板16を連結ねじ17…を 介して連結一体化したものからなる。
【0019】 底板11には、一対の支柱18,18が固着ボルト18aを介して平坦側面部 1aの左右両側に位置して立設され、両支柱18,18の頂部間に横バー19が 連結ボルト18b,18bを介して架設されると共に、2本の乾電池20,20 を収納する電池保持筒21が丸穴11aに上方から直立状態に挿嵌されている。 しかして、台座10には、円弧状側面部1bと同心の丸穴10bが設けてあり、 この丸穴10bに底板11の下面側の環状凸部11bが相対回転自在に挿嵌する と共に、該環状凸部11bの開口端には円盤状の蓋板11cがねじ止め固着され ている。また電池保持筒21の下端部21aは、台座10のばか穴10cより下 方へ突出しており、この突出部分にキャップ21bが螺着されている。更に上壁 板15には円弧状側面部1bの円弧中心位置に、水準器22を嵌装させる凹陥部 15aを有している。
【0020】 投射部枠板16は、図1(イ)(ロ)及び図2に示すように、ケーシング1の 平坦側面部1aに平行な平板部16bと、この平板部16aの周縁より内向きに 突出した突縁部16bとからなる皿状をなし、頂部と左右の3か所でフラット側 板13に内側からねじ止めされている。しかして、突縁部16bは、上部左右両 側が互いにハ字形に傾斜しており、それぞれ傾斜方向に長細い投射窓4が開設さ れており、また下部左右両側が円弧状をなしている。
【0021】 7は保持枠8を全方向揺動自在に吊持するユニバーサルジョイントであり、図 2及び図6に示すように、ジョイント本体70と2本の連結ピン71,72とで 構成されている。ジョイント本体70は、略直方体の外形を有し、上面側と下面 側とに互いに直交する方向の角溝70a,70bを備えており、上部角溝70a を横バー19の中間角軸部19aに嵌合し、この嵌合部を軸受73を介して連結 ピン71にて枢着連結すると共に、下部角溝70bを保持枠8の頂部の角形連結 部8aに嵌合し、この嵌合部を軸受74を介して連結ピン72にて枢着連結して いる。
【0022】 保持枠8は、図6及び図7に示すように、頂部の角形連結部8aと、左右方向 に幅広の略直方体外形をなす中間部8bと、円盤形の下部8cとで構成されてい る。その中間部8bには、左右一対の水平軸心の円孔80,80と、左右方向中 間下部に位置するバランサー用ねじ孔85とが前後方向に貫設されると共に、各 円孔80の上方内外及び側方内外に透通する各一対のねじ孔81,81及び82 ,82が形成されている。また、下部8cには、底面に同心状に開口した錘取付 穴86を有している。
【0023】 しかして、この保持枠8には、ビーム投射ユニットを構成する左右一対の円筒 体6,6が、各々径小の後筒部6bを円孔80に挿嵌して、且つ径大の前筒部6 aを前方へ突出させた状態で保持されている。また、バランサー用ねじ孔81に は、後方からバランスねじ23が螺挿されている。一方、錘取付孔83には銅等 の導電性材料からなる略短円柱状の錘24の突軸部24aを挿嵌して、側方より 螺挿したセットねじ25(図6参照)の先端を該突軸部24aの外周溝部24b に押接することにより、保持枠8の下部8cに錘24が同心状に取り付けられて いる。なお、保持枠8の下部8cの外周と、錘24の外周には、緩衝用の弾性リ ング25が嵌装されている。
【0024】 円筒体6は、図8(イ)〜(ハ)に示すように、前筒部6aの径方向に対向す る位置に、軸方向に対して45度の角度をなす傾斜端部63と、側方外部に臨ん で軸方向に沿う溝部64とが設けられ、また後筒部6bの外周面の軸方向中間部 に環状凸部61を有している。そして、傾斜端部63には反射鏡5が中心孔60 に臨んで45度の角度で傾斜配置され、その外側に重合した矩形の押さえ板26 のビス止め27によって円筒体6に固定されている。また、溝部64には円柱状 のロッドレンズ3が装填され、側方から螺入するセットねじ30の押接によって 固定されると共に、溝部64を覆う矩形の押さえ板28のビス止め29によって 抜け止めされている。なお、溝部64の底には中心孔60に臨む開口部64aを 有すると共に、押さえ板28には該開口部64aと対向する位置に角窓28aが 形成されている。
【0025】 一方、円筒体6の後筒部6bの内側には、半導体レーザー発光器2と、その前 方に配置する蒲鉾形のコリメートレンズ9とが装填されている。そして、半導体 レーザー発光器2は、後筒部6bの外周より半径方向に螺入させた複数のセット ねじ30…の螺入深度調整により、出射されるレーザービームBoが円筒体6の 軸心に正確に沿うように設定されている。2aは半導体レーザー発光器2に結合 した電気回路基板であり、円筒体6の内側から後方へ突き出している。また、コ リメートレンズ9は、外周にねじを刻設したレンズ保持筒91内に固定されてお り、このレンズ保持筒91を中心孔60に前方から挿入し、当該中心孔60の内 奥側のねじ部60aに螺合させることにより、円筒体6内の定位置に保持されて いる。
【0026】 しかして、この円筒体6はビーム投射ユニットを構成しており、図8(ロ)に 示すように、半導体レーザー発光器2より出射されたレーザービームBoは、コ リメートレンズ9によって平行光線束ビームBhとなり、この平行光線束ビーム Bhが反射鏡5によって半径方向へ向きを変えて開口部64aよりロッドレンズ 3に入射し、このロッドレンズ3の収束拡散作用により、当該レンズ3の径方向 に沿う平面上つまり垂直面内で120度程度の広角に拡がった扇状ビームBwと して押さえ板28の角窓28aから外側へ投射する。
【0027】 本実施例の墨出し装置Mでは、左右一対の円筒体6,6を扇状ビームBwの投 射中心が互いに逆方向の斜め上向きとなる姿勢で保持枠8に取り付け、図1(ロ )に示すように、両円筒体6,6から投射される扇状ビームBw,Bw同士を一 部が重なるように合一させ、もって同一垂直面内で180度以上の拡がり角度を なすものとする。このため、各円筒体6は、円孔80に挿嵌した後筒部6bの環 状凸部61を挟む両側の周面62,62に、上側の一対のねじ孔81,81に螺 挿した調整ねじ83,83と、側方の一対のねじ孔82,82に螺挿した調整ね じ83,83とを押接させ、両扇状ビームBw,Bwが同一面内に投射されるよ うに、調整ねじ83,83の相対押接度合によって上下方向の向きを微調整する と共に、調整ねじ84,84の相対押接度合によって左右方向の向きを微調整す る。このとき、後筒部6bの外周に設けた環状凸部61の存在により、円筒体6 は保持枠8の円孔80内への挿嵌状態において傾動する余裕を生じるから、調整 ねじ83,83,84,84による向きの調整を容易に行うことができる。
【0028】 しかして、両扇状ビームBw,Bwが厳密に同一垂直面に沿って投射されるよ うに調節するには、まずユニバーサルジョイント7を介して吊持された保持枠8 を仮設定した垂下姿勢で固定し、この固定状態において装置Mを作動させ、両円 筒体6,6から投射した扇状ビームBw,Bwによる垂直墨出し線を指標にして 、両扇状ビームBw,Bwが厳密に同一垂直面に沿うように、調整ねじ83,8 3,84,84の螺挿深度を調整して両円筒体6,6を保持枠8に固定する。し かる後、保持枠8の固定を解除してフリー状態とし、やはり扇状ビームBw,B wによる垂直墨出し線を指標にして、フリー状態における重力による静止姿勢が 先の仮設定した垂下姿勢と一致するように、バランサー用ねじ孔81へのバラン スねじ23の螺挿度合を調整すればよい。
【0029】 図3に示すように、ケーシング1の底板11の上面側には、垂直支軸31aに 水平面内回動自在に枢支されたスイッチレバー32、墨出し作動スイッチ33、 回動軸34aに固着された平面視D字形の切換カム34、スイッチレバー32を 切換カム34に対する押接方向に付勢するタコばね35がそれぞれ設けられてい る。また、図4及び図5に示すように、切換カム34の回動軸34aは、その下 部が台座12の開口部10dよりケーシング1の下面側に突出し、この突出部に た操作レバー34bが固着されている。
【0030】 しかして、墨出し装置Mの非作動下では操作レバー34bが図5の仮想線で示 す位置にあり、スイッチレバー32は切換カム34の直線部に当接して図3の仮 想線で示すように墨出し作動スイッチ33から離れているが、操作レバー34b を図5の実線で示す位置へ回動操作すれば、切換カム34が回転し、スイッチレ バー32の当接位置が該切換カム34の直線部から円弧部へ移行することにより 、該スイッチレバー33が回動して図3の実線で示すように墨出し作動スイッチ 33に接触し、もって墨出し装置Mが作動するように設定されている。
【0031】 更に、図2に示すように、ケーシング1の底板11の上面側には、吊持される 保持枠8の直下位置に、円形凹所ケーシングカバー12の円弧状側面部1bの円 弧中心と同心の円形凹所11dを有し、この円形凹所11d内に、上面に周方向 に沿って等配する複数個の円形磁石36…を固着した磁石保持リング37が嵌装 されている。しかして、該磁石保持リング37の円形磁石36…は、保持枠8に 固着された導電性の錘24の下面に近接した位置にあり、周方向に隣合う同士で 上面側にN極とS極とが交互に現れるように配置しており、墨出し作業において 保持枠8の静止を待って装置を作動させる際、揺動する保持枠8の錘24内に渦 電流を発生させ、この渦電流によって発生する制動力で該保持枠8の静止を早め る作用を果たす。なお、38は台座10と底板11との回転方向の相対位置を調 整するための調整ねじである。
【0032】 上記構成の墨出し装置Mは、墨出しを要する位置に設置して保持枠8の静止を 待って作動させることにより、ケーシング1の一対の投射窓4,4から扇状ビー ムBw,Bwが一部を合一して同一垂直面内で180度以上の拡がり角度で外部 へ投射され、例えば図9に示すように天井から両側の壁面にわたるビーム投射面 に直線状の墨出し線Lを表出する。このとき、設置面の傾斜や凹凸によって装置 Mの全体が多少傾斜した状態になっても、保持枠8はユニバーサルジョイント7 によって揺動自在に吊持されて静止時に重力方向に沿う鉛直姿勢をとるから、扇 状ビームBw,Bwは常に厳密に垂直面に沿って投射される。
【0033】 しかして、この墨出し装置Mでは、投射窓4,4がケーシング1の平坦側面部 1aの近傍に設けられ、これら投射窓4,4から扇状ビームBw,Bwが該平坦 側面部1aに略平行な垂直面方向に沿って投射されるから、煉瓦やブロック積み による壁施工において、例えば図10に示すように、平坦側面部1aが予定する 壁の垂直施工面Wに近接して対向するように設置して作動させることにより、扇 状ビームBwを垂直施工面Wに対して近接した位置で平行に投射させ、この扇状 ビームBw自体を基準垂直面として高精度の位置決めを行うことができる。
【0034】 すなわち、適当な物差しや棒材等を測定具Sとし、水平に保持した測定具Sの 先端を指標とする壁面部位へ直角に突き当てると、扇状ビームBwを横切る位置 に墨出し線Lが表出するから、該測定具Sが棒材の場合にはその表出位置に印を 付け、物差しでは表出位置の目盛りを読んで基準点とし、以降の煉瓦Bやブロッ クを積み上げてゆく際に、その表面に同様に突き当てた測定具Sの基準点に墨出 し線Lが表出するように位置決めするだけで、簡単に予定の垂直施工面Wに沿っ た正確な積み上げを行え、もって垂直及び水平両方向に歪みや角度の狂いがない 高品位の煉瓦壁やブロック壁を構築できる。
【0035】 また、この墨出し装置Mでは、ケーシング1の平坦側面部1aの近傍から扇状 ビームBwを平坦側面部1aに略平行に投射する上で、ロッドレンズ3の軸方向 を平坦側面部1aに直交する方向として、且つ該ロッドレンズ3へのビーム入射 方向を下から上への垂直方向に設定する必要があるが、レーザー発光器2がレー ザービームBoの出射方向を水平として配置し、このレーザービームBoを反射 鏡5で垂直方向へ反射させてロッドレンズ3に入射させる構成であるから、ビー ムの出射系をケーシング1内の径方向スペースを最大限に利用して構築でき、そ れだけ装置全体をコンパクト化できるという利点がある。
【0036】 更に、レーザー発光器2は半導体レーザであるために小型に設定できると共に 、円筒体6にビーム光源を含む光学系の全てが一体化されてビーム投射ユニット を構成するから、装置全体の組立ならびに光学系全体の交換脱着を容易に行える という利点もある。また、保持枠8に装着した円筒体6の向きを調整ねじ83, 83,84,84によって調節できるから、該円筒体6内でのレーザー発光器2 やレンズ系の配置に多少の狂いがあっても、上記の向きの調整によって修正する ことが可能である。
【0037】 なお、前記実施例では二連のビーム投射系によって装置の真上を中心として1 80度以上の角度範囲で連続する垂直墨出し線Lを表出できる構成としているが 、本考案に係る墨出し装置は、垂直墨出し線Lのビーム投射系を一つとした構成 や、垂直墨出しと共に水平墨出しを行える構成としてもよい。また、ケーシング 1は、周側面の少なくとも一部が垂直方向に沿う平坦側面部をなし、この平坦側 面部の近傍に扇状ビームBwを当該平坦側面部に略平行な垂直面方向に沿って投 射させる投射窓を有しておればよく、前記実施例のように円筒の一部を垂直方向 に沿う切断面で切除した外観形状のものに限らず、例えば3角柱状や4角柱状の 如き多角柱状の外観形状であってもよい。
【0038】 更に、本考案においては、ユニバーサルジョイント7の構造、保持枠8の形状 、該保持枠8の鉛直姿勢を調整するバランサーの構造、円筒体6におけるロッド レンズ3や反射鏡5の取付構造、装置作動のオン−オフを行うスイッチ機構とそ の操作方式等、細部構成については実施例以外に種々設計変更可能である。
【0039】
【考案の効果】
請求項1の考案によれば、扇状に投射するレーザービームによって垂直墨出し を行う墨出し装置として、レーザー発光器及びロッドレンズを内臓するケーシン グの周側面の少なくとも一部が垂直方向に沿う平坦側面部をなし、この平坦側面 部の近傍に扇状ビームを当該平坦側面部に略平行な垂直面方向に沿って投射する 投射窓を有することから、その垂直墨出し線を垂直施工面に対して近接して表出 させることが可能であり、もって例えば煉瓦積みやブロック積みによる壁施工に おける基準垂直面の設定に利用する場合に、壁施工面に近接して垂直墨出し線を 投射させ、施工時の位置決めの高精度化を図り得るものが提供される。
【0040】 請求項2の考案によれば、上記の墨出し装置において、レーザー発光器がレー ザービームの出射方向を水平として配置し、そのレーザービームを反射鏡で垂直 面内方向へ反射させてロッドレンズ入射させることから、ケーシングの平坦側面 部の近傍から扇状ビームを平坦側面部に略平行に投射するにも関わらず、ビーム の出射系をケーシング内の径方向スペースを最大限に利用して構築でき、それだ け装置全体のコンパクト化を図り得るという利点がある。
【0041】 請求項3の考案によれば、上記の墨出し装置として、一対のレーザー発光器よ り各々ロッドレンズを経て投射される扇状ビーム同士が一部を合一して同一垂直 面内で180度以上の拡がり角度をなすように設定され、装置の設置位置の真上 を中心として180度以上の角度範囲で連続する垂直墨出し線を表出できるもの が提供される。
【0042】 請求項4の考案によれば、上記の墨出し装置として、設置面の傾斜や凹凸によ るケーシングの傾きの有無に関係なく、ビーム出射機構を有する保持枠が重力作 用による鉛直姿勢で静止すると共に、この静止下で投射される扇状ビームが垂直 面に厳密に沿うように容易に設定できるものが提供される。
【0043】 請求項5の考案によれば、上記の墨出し装置において、前記保持枠の静止下で 投射される扇状ビームを垂直面に厳密に沿わせるための調整操作をより容易に行 える。
【0044】 請求項6の考案によれば、上記の墨出し装置において、レーザー発光器が半導 体レーザであるために小型に設定できると共に、前記保持枠に装着する円筒体に ビーム光源を含む光学系の全てを一体化してビーム投射ユニットを構成するから 、装置全体の組立ならびに光学系全体の交換脱着を容易に行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本考案の一実施例に係る墨出し装置の外観を
示し、(イ)は平面図、(ロ)は正面図である。
【図2】 図1(イ)のA−A線の断面矢視図である。
【図3】 同墨出し装置のケーシングカバーを外した状
態の平面図である。
【図4】 同じくケーシングカバーを外した状態の正面
図である。
【図5】 同じくケーシングカバーを外した状態の底面
図である。
【図6】 同墨出し装置の要部の一部切欠正面図であ
る。
【図7】 同墨出し装置Mにおける円筒体を挿着した保
持枠の一部切欠側面図である。
【図8】 同円筒体を示し、(イ)は側面図、(ロ)は
縦断側面図、(ハ)は正面図である。
【図9】 同墨出し装置による垂直墨出し線の表出状態
を示す斜視図である。
【図10】 同墨出し装置を利用した煉瓦積みの壁施工
を示す平面図である。 1 ケーシング 1a 平坦側面部 1b 円弧状側面部 2 半導体レーザー発光器 3 ロッドレンズ 4 投射窓 5 反射鏡 6 円筒体 61 環状凸部 7 ユニバーサルジョイント 8 保持枠 80 円孔 81,82 ねじ孔 83,84 調整ねじ 9 コリメートレンズ M 墨出し装置 Bo レーザービーム Bh 平行光線束 Bw 扇状ビーム L 垂直墨出し線

Claims (6)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 周側面の少なくとも一部が垂直方向に沿
    う平坦側面部をなすケーシング内に、レーザー発光器
    と、このレーザー発光器から出射されるレーザービーム
    を扇状ビームに変換するロッドレンズとを備え、前記ケ
    ーシングの平坦側面部の近傍に、前記扇状ビームを当該
    平坦側面部に略平行な垂直面方向に沿って外部に投射さ
    せる投射窓を有してなる墨出し装置。
  2. 【請求項2】 前記レーザー発光器がレーザービームの
    出射方向を水平として配置すると共に、このレーザービ
    ームを垂直面内方向へ反射させて前記ロッドレンズに入
    射させる反射鏡が設けられてなる請求項1記載の墨出し
    装置。
  3. 【請求項3】 一対のレーザー発光器と、各レーザー発
    光器に対応した前記ロッドレンズ及び細長い前記投射窓
    とを備え、両投射窓が互いにハの字形に配置し、両投射
    窓から投射される扇状ビーム同士が一部を合一して同一
    垂直面内で180度以上の拡がり角度をなすように設定
    されてなる請求項1又は2に記載の墨出し装置。
  4. 【請求項4】 前記レーザー発光器を納めた円筒体に、
    前記ロッドレンズ及び反射鏡が取り付けられ、前記ケー
    シング内でユニバーサルジョイントを介して揺動自在に
    吊持された保持枠に、前記円筒体を挿嵌させる水平軸心
    の円孔と、該円孔の内外を上下方向及び左右方向に透通
    する各一対のねじ孔とが形成され、 前記円筒体の前記円孔内での上下角度が、上下方向のね
    じ孔に螺挿された一対の調整ねじによる締付度合の相対
    変化によって微調整可能で、且つ同左右角度が左右方向
    のねじ孔に螺挿された一対の調整ねじによる締付度合の
    相対変化によって微調整可能である請求項3記載の墨出
    し装置。
  5. 【請求項5】 前記円筒体の外周の軸方向中間部に環状
    凸部を有し、前記円孔内に挿嵌された該円筒体に対し、
    前記上下方向及び左右方向の各一対のねじ孔が前記環状
    凸部の両側の周面に臨むように設定されてなる請求項4
    記載の墨出し装置。
  6. 【請求項6】 前記円筒体の内部に、半導体レーザー発
    光器と、この半導体レーザー発光器から出射されるレー
    ザビームを平行光線束とするコリメートレンズとが装填
    されると共に、該円筒体の一端側に、前記反射鏡とロッ
    ドレンズとが取り付けられてなる請求項4又は5に記載
    の墨出し装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3522239B2 (ja) 2001-07-02 2004-04-26 株式会社オーディオテクニカ 広角レーザーライン照射装置および方法

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