JPH08177569A - 内燃機関の空燃比制御装置 - Google Patents

内燃機関の空燃比制御装置

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JPH08177569A
JPH08177569A JP6316784A JP31678494A JPH08177569A JP H08177569 A JPH08177569 A JP H08177569A JP 6316784 A JP6316784 A JP 6316784A JP 31678494 A JP31678494 A JP 31678494A JP H08177569 A JPH08177569 A JP H08177569A
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  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 リーン制御において出力可能なトルクを最大
限に利用することにより燃費の向上を図るとともに、ア
クセル操作のハンティングを防止することにより運転性
の向上を図った、内燃機関の空燃比制御装置を提供す
る。 【構成】 大きなトルク増加を必要としない加速時(す
なわち、緩登坂路走行時、ある程度の高地走行時、又は
粗悪燃料使用時)に、リーン制御からストイキ制御へ切
り替えるための機関負荷基準値を大きく設定することに
より、リーン制御の頻度を増大させる。また、リーン制
御からストイキ制御へ移行し再びストイキ制御からリー
ン制御へ移行する切替え制御のための機関負荷基準値に
ヒステリシス特性を導入し、そのヒステリシス特性の巾
を、大きなトルク増加を必要としない加速時において大
きく設定することにより、スロットル操作のハンティン
グを防止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、燃費の向上を目的とし
て、少なくともエンジン負荷が所定値以下のときに理論
空燃比よりも希薄な空燃比で運転する部分リーン制御を
実行する内燃機関の空燃比制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、自動車用エンジンにおいて
は、排気ガス浄化対策として、排気ガス中の未燃成分
(HC,CO)の酸化と窒素酸化物(NOx )の還元と
を同時に促進する三元触媒が利用されている。そのよう
な三元触媒による酸化・還元能力を高めるためには、エ
ンジンの燃焼状態を示す空燃比(A/F)を理論空燃比
近傍に制御する必要がある。そのため、例えば、排気ガ
ス中の残留酸素濃度により空燃比を検出するO2 センサ
を設け、そのセンサ出力に基づくフィードバック制御が
行われている。
【0003】一方、エンジン軽負荷運転状態において
は、排気ガス中の窒素酸化物の排出量は少なく、理論空
燃比より希薄側に空燃比を移行してもエミッションはそ
れほど悪化しない。そのような観点から、O2 センサに
基づくフィードバック制御によりエンジンが理論空燃比
で運転されるようにするストイキ制御と、フィードフォ
ワード制御により理論空燃比より希薄側の空燃比で運転
されるようにするリーン制御とを運転状態に応じて切り
替える部分リーン制御を行い、それにより燃費を向上さ
せる空燃比制御装置が実現されている。このような装置
では、エンジン負荷として例えばスロットル開度が利用
され、スロットル開度が所定値以下及びその他の条件下
でリーン制御が実行され、少なくともスロットル開度が
所定値以上の高負荷になると、リーン制御からストイキ
制御に切り替えられるように構成されている(例えば、
特開昭59−51147号公報参照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来技
術に係る空燃比制御装置は、部分リーン制御による燃費
の向上を必ずしも最大限にまで追求したものではない。
すなわち、加速時のフラットスポット感を低減するため
に、図8に示すように、リーン制御における最大トルク
が得られる前のスロットル開度α2 に達した時点で、リ
ーン制御からストイキ制御への切替えが実行される。し
たがって、例えば、緩やかな登坂路を走行しているとき
には、大きなトルク増加を必要とせず、リーン制御の最
大トルクにより走行可能であるにもかかわらず、スロッ
トル開度が所定値α2 を越えるために容易にストイキ制
御へと切り替わり、燃費の向上が十分に図られていな
い。
【0005】また、そのような緩登坂路の走行時におい
てストイキ制御に切り替わった場合においては、運転者
の意図以上のトルク増加が発生することとなる。それ
故、運転者が速度維持のためアクセルを戻すと、即座に
スロットル開度が所定値α2 以下となって再びリーン制
御へと切り替わる。そうすると、また、若干のトルク不
足の状態へと陥り、結果としてアクセル操作のハンティ
ング(hunting) を誘発することとなる。このことは、運
転性の面で問題となる。
【0006】以上の2つの問題は、緩登坂路走行時に限
られた問題ではなく、大きなトルク増加を必要とせず、
リーン制御における最大トルクを利用して走行可能な他
の状況においても発生するものである。例えば、ある程
度の高地を走行しているときには、大気圧の低下分だけ
空気密度が低くなり、緩登坂路走行時と同様なトルク出
力増加を必要とする。また、大気圧以外の環境条件、例
えば気温や湿度によっても、同じような問題が発生する
であろう。
【0007】さらに、燃料性状(例えば、高オクタン価
燃料と低オクタン価燃料とによる相違や、重質燃料と軽
質燃料とによる相違)によっても同様の問題が発生す
る。すなわち、その車両で想定されている燃料性状より
も粗悪な燃料性状(オクタン価が低いことや軽質である
こと)を有する燃料を装填して走行しているときには、
やはり、ある程度のトルク増加を必要とするからであ
る。
【0008】かかる実情に鑑み、本発明の目的は、リー
ン制御において出力可能なトルクを最大限に利用するこ
とにより燃費の向上を図るとともに、アクセル操作のハ
ンティングを防止することにより運転性の向上を図っ
た、内燃機関の空燃比制御装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、路面勾配、環
境条件、燃料性状等を検出し、大きなトルク増加を必要
としないと判定した場合には、ストイキ制御/リーン制
御を切り替えるための基準値を変更する、という基本的
着想に基づき、以下に記載されるような技術構成を採用
することにより、上記目的を達成するものである。
【0010】すなわち、本願第1の発明に係る、内燃機
関の空燃比制御装置は、機関負荷状態を表すパラメータ
が所定の基準値以下であるときにはリーン制御を行い、
該基準値以上であるときにはリーン制御を中断する空燃
比制御手段と、車両走行中の路面勾配を検出する路面勾
配検出手段と、前記路面勾配検出手段によって検出され
た路面勾配に基づいて、該基準値を変更する基準値変更
手段と、を具備する。
【0011】また、第2の発明に係る、内燃機関の空燃
比制御装置は、機関負荷状態を表すパラメータが所定の
第1の基準値以下であるときにはリーン制御を行い、該
第1の基準値以上であるときにはリーン制御を中断し、
リーン制御の中断中に該第1の基準値よりも小さな第2
の基準値以下となった場合に再度リーン制御を実行する
空燃比制御手段と、車両走行中の路面勾配を検出する路
面勾配検出手段と、前記路面勾配検出手段によって検出
された路面勾配に基づいて、該第2の基準値を変更する
基準値変更手段と、を具備する。
【0012】また、第3の発明に係る、内燃機関の空燃
比制御装置は、機関負荷状態を表すパラメータが所定の
基準値以下であるときにはリーン制御を行い、該基準値
以上であるときにはリーン制御を中断する空燃比制御手
段と、車両走行中の環境条件を検出する環境条件検出手
段と、前記環境条件検出手段によって検出された環境条
件に基づいて、該基準値を変更する基準値変更手段と、
を具備する。
【0013】また、第4の発明に係る、内燃機関の空燃
比制御装置は、機関負荷状態を表すパラメータが所定の
第1の基準値以下であるときにはリーン制御を行い、該
第1の基準値以上であるときにはリーン制御を中断し、
リーン制御の中断中に該第1の基準値よりも小さな第2
の基準値以下となった場合に再度リーン制御を実行する
空燃比制御手段と、車両走行中の環境条件を検出する環
境条件検出手段と、前記環境条件検出手段によって検出
された環境条件に基づいて、該第2の基準値を変更する
基準値変更手段と、を具備する。
【0014】また、第5の発明に係る、内燃機関の空燃
比制御装置は、機関負荷状態を表すパラメータが所定の
基準値以下であるときにはリーン制御を行い、該基準値
以上であるときにはリーン制御を中断する空燃比制御手
段と、車両に装填された燃料の性状を検出する燃料性状
検出手段と、前記燃料性状検出手段によって検出された
燃料性状に基づいて、該基準値を変更する基準値変更手
段と、を具備する。
【0015】また、第6の発明に係る、内燃機関の空燃
比制御装置は、機関負荷状態を表すパラメータが所定の
第1の基準値以下であるときにはリーン制御を行い、該
第1の基準値以上であるときにはリーン制御を中断し、
リーン制御の中断中に該第1の基準値よりも小さな第2
の基準値以下となった場合に再度リーン制御を実行する
空燃比制御手段と、車両に装填された燃料の性状を検出
する燃料性状検出手段と、前記燃料性状検出手段によっ
て検出された燃料性状に基づいて、該第2の基準値を変
更する基準値変更手段と、を具備する。
【0016】
【作用】上述の如く構成された、第1、第3又は第5の
発明に係る、内燃機関の空燃比制御装置においては、大
きなトルク増加を必要としない加速時(すなわち、緩登
坂路走行時、ある程度の高地走行時、又は粗悪燃料使用
時)に、リーン制御からストイキ制御へ切り替えるため
の機関負荷基準値を大きく設定することが可能となり、
リーン制御の頻度が増大する。
【0017】また、第2、第4又は第6の発明に係る、
内燃機関の空燃比制御装置においては、リーン制御から
ストイキ制御へ移行し再びストイキ制御からリーン制御
へ移行する切替え制御のための機関負荷基準値にヒステ
リシス特性が導入され、そのヒステリシス特性の巾が、
大きなトルク増加を必要としない加速時(すなわち、緩
登坂路走行時、ある程度の高地走行時、又は粗悪燃料使
用時)において大きく設定されることが可能となり、ス
ロットル操作のハンティングが防止される。
【0018】
【実施例】以下、添付図面を参照して本発明の実施例を
説明する。
【0019】図1は、本発明の一実施例に係る空燃比制
御装置を備えた電子制御燃料噴射式内燃機関の全体構成
図である。エンジン20の燃焼に必要な空気は、エアク
リーナ2でろ過され、スロットルボデー4を通ってサー
ジタンク(インテークマニホルド)6で各気筒の吸気管
7に分配される。なお、その吸入空気流量は、スロット
ルボデー4に設けられたスロットル弁5により調節され
るとともに、エアフローメータ40により計測される。
また、吸入空気温度は、吸気温センサ43により検出さ
れる。さらに、吸気管圧力は、バキュームセンサ41に
よって検出される。
【0020】また、スロットル弁5の開度は、スロット
ル開度センサ42により検出される。また、スロットル
弁5が全閉状態のときには、アイドルスイッチ62がオ
ンとなり、その出力であるスロットル全閉信号がアクテ
ィブとなる。また、スロットル弁5をバイパスするアイ
ドルアジャスト通路8には、アイドル時の空気流量を調
節するためのアイドルスピードコントロールバルブ(I
SCV)76が設けられている。
【0021】一方、燃料タンク10に貯蔵された燃料
は、燃料ポンプ11によりくみ上げられ、燃料配管12
を経て燃料噴射弁70により吸気管7に噴射される。吸
気管7ではそのような空気と燃料とが混合され、その混
合気は、吸気弁24を介してエンジン本体すなわち気筒
(シリンダ)20に吸入される。気筒20において、混
合気は、ピストンにより圧縮された後、イグナイタ7
2、点火ディストリビュータ73及びスパークプラグ7
4により点火されて爆発・燃焼し、動力を発生する。
【0022】なお、点火ディストリビュータ73には、
その軸が例えばクランク角(CA)に換算して720°
CAごとに基準位置検出用パルスを発生する基準位置検
出センサ60、及び30°CAごとに位置検出用パルス
を発生するクランク角センサ61が設けられている。な
お、実際の車速は、車速センサ63によって検出され
る。また、エンジン20は、冷却水通路22に導かれた
冷却水により冷却され、その冷却水温度は、水温センサ
44によって検出される。
【0023】燃焼した混合気は、排気ガスとして排気弁
26を介して排気マニホルド30に放出され、次いで排
気管34に導かれる。なお、排気管34には、排気ガス
中の酸素濃度を検出するO2 センサ45が設けられてい
る。さらにそれより下流の排気系には、触媒コンバータ
38が設けられており、その触媒コンバータ38には、
排気ガス中の未燃成分の酸化と窒素酸化物の還元とを同
時に促進する三元触媒が収容されている。こうして触媒
コンバータ38において浄化された排気ガスが大気中に
排出される。
【0024】また、この内燃機関は、活性炭(吸着剤)
14を内蔵したキャニスタ13を具備する。このキャニ
スタ13は、活性炭14の両側にそれぞれ燃料蒸気室1
5と大気室16とを有する。燃料蒸気室15は、一方で
はベーパ捕集管17を介して燃料タンク10に連結さ
れ、他方ではパージ通路18を介してスロットル弁5よ
り下流側の吸気通路すなわちサージタンク6に連結され
る。そのパージ通路18には、パージガス量制御用の電
磁弁78が設置されている。このような構成において、
燃料タンク10で発生する燃料蒸気すなわちベーパは、
ベーパ捕集管17を通ってキャニスタ13に導かれ、キ
ャニスタ13内の活性炭(吸着剤)14に吸着されるこ
とにより一時的に貯蔵される。電磁弁78が開弁する
と、吸気管圧力は負圧のため、空気が大気室16から活
性炭14内を通ってパージ通路18に送り込まれる。空
気が活性炭14内を通過する際には、活性炭14に吸着
されている燃料蒸気が活性炭14より離脱する。かくし
て、燃料蒸気を含んだ空気すなわちベーパが、パージ通
路18を介してサージタンク6に導かれ、燃料噴射弁7
0から噴射された燃料とともに気筒20内で燃料として
使用されることとなる。
【0025】なお、第3実施例及び第4実施例に係るエ
ンジンは、大気圧センサ50を備えるものである。ま
た、第5実施例及び第6実施例に係るエンジンは、燃料
性状を検出するために、燃料温センサ51、ベーパ流量
計64、ノックセンサ68等を備える。燃料温センサ5
1は、燃料タンク10の下部に取り付けられ、燃料の温
度を測定するものである。ベーパ流量計64は、ベーパ
捕集管17の途中に設けられ、ベーパ流量を測定するも
のであり、ベーパ流量に応動して回転する回転部65を
有し、その回転部65にはシグナルロータ(図示せず)
が取り付けられている。ベーパ流量センサ66は、その
ようなベーパ流量計64のハウジング部に設けられ、回
転部65のシグナルロータがベーパ流量センサ66を横
切ったときに高電圧となり、離れると低電圧となる検出
信号を発生する。この検出信号は、後述するように、燃
料の軽質・重質を判別するために利用される。ノックセ
ンサ68は、シリンダブロックに取り付けられ、ノック
を振動として感知するものである。このノックセンサ6
8からの信号は、後述するように燃料のオクタン価を判
別するために利用される。
【0026】エンジン電子制御ユニット(エンジンEC
U)90は、燃料噴射制御、点火時期制御、アイドル回
転速度制御などを実行するマイクロコンピュータシステ
ムであり、そのハードウェア構成は、図2のブロック図
により示される。ROM92に格納されたプログラム及
び各種のマップに従って、CPU91は、各種センサか
らの信号をA/D変換回路94又は入力インタフェース
回路95を介して入力し、その入力信号に基づいて演算
処理を実行し、その演算結果に基づいて出力インタフェ
ース回路96を介して各種アクチュエータ用制御信号を
出力する。RAM93は、その演算・制御処理過程にお
ける一時的なデータ記憶場所として使用される。また、
これらのECU内の各構成要素は、システムバス(アド
レスバス、データバス及びコントロールバスからな
る。)99によって接続される。
【0027】点火時期制御は、クランク角センサ61か
ら得られるエンジン回転速度及びその他のセンサからの
信号により、エンジンの状態を総合的に判定し、最適な
点火時期を決定して、イグナイタ72に点火信号を送る
ものである。この点火時期制御には、点火時期をエンジ
ンのノック限界に入らせず、しかもそれに極めて近い位
置に制御することにより、エンジン効率の向上、出力性
能の向上、燃費の低減等を図るノック制御が含まれる。
ノック制御においては、ノック判別回路97が、ノック
センサ68からの出力信号に基づいてノックの有無を判
別する。ノック判別回路97は、ノックセンサ68から
の出力より7kHz 付近の周波数帯域の信号のみを通過さ
せる帯域通過フィルタ、その帯域通過フィルタの出力を
半波整流する整流回路、その整流回路の出力を積分して
比較基準値信号を作成する積分回路、及びその整流回路
の出力と前記積分回路の出力とを比較する比較器(以上
いずれも図示せず)よりなり、一定の振幅以上の振動を
検知した場合にノック検知信号を出力する。
【0028】また、アイドル回転速度制御は、アイドル
スイッチ62からのスロットル全閉信号などによってア
イドル状態を検出し、ISCV76を制御して空気量を
調節することにより、最適なアイドル回転速度を維持す
るものである。
【0029】燃料噴射制御は、基本的には、エアフロー
メータ40により計測される吸入空気流量とクランク角
センサ61から得られるエンジン回転速度とから算出さ
れるエンジン1回転当たりの吸入空気量に基づいて、所
定の空燃比を達成すべく燃料噴射量すなわち燃料噴射弁
70による噴射時間を演算し、所定のクランク角に達し
た時点で燃料を噴射するものである。なお、吸入空気流
量は、バキュームセンサ41から得られる吸気管圧力と
エンジン回転速度とによって推定してもよい。そして、
かかる演算の際、スロットル開度センサ42、吸気温セ
ンサ43、水温センサ44等の各センサからの信号に基
づく基本的な補正、O2 センサ45からの信号に基づく
空燃比フィードバック補正、そのフィードバック補正値
の中央値が理論空燃比となるようにする空燃比学習補
正、及びキャニスタパージに基づく補正を加える。
【0030】また、燃料噴射制御には、前記した部分リ
ーン制御が含まれ、本発明は、前述したように、路面勾
配、環境条件、燃料性状等を検出し、大きなトルク増加
を必要としないと判定した場合に、ストイキ制御/リー
ン制御を切り替えるための基準値を変更することによ
り、燃費の向上及び運転性の向上を図ろうとするもので
ある。以下、どのようにしてそのような条件を検出し、
検出された条件に応じてどのように制御するか、につい
て6つの実施例を採り上げ、詳細に説明する。
【0031】まず、第1の発明に係る第1実施例につい
て説明する。この実施例は、路面勾配を検出し、緩登坂
路走行時には、リーン制御からストイキ制御へ切り替え
るスロットル開度を引き上げることにより、燃費の向上
を図ろうとするものである。そのため、1秒周期で実行
される1秒タイマ割り込みルーチンにおいて、車速の変
化量を算出する。具体的には、図3のフローチャートに
示されるように、まず、車速センサ63からの出力信号
に基づいて車速SPDを算出する(ステップ102)。
次いで、その現在の車速SPDから、前回求められた
(すなわち1秒前の)車速SPDOを減算し、車速変化
量DLSPDを算出する(ステップ104)。最後に、
今回求められた車速をSPDOとして記憶する(ステッ
プ106)。
【0032】そして、A/D変換回路94を利用して所
定の周期で実行されるA/D変換処理ルーチンにおい
て、スロットル開度TAを算出するとともに路面勾配を
検出する。その具体的手順は、図4のフローチャートに
示される。まず、スロットル開度センサ42からの出力
信号に基づいてスロットル開度TAを算出する(ステッ
プ202)。次いで、平坦路を定常走行した際におけ
る、エンジン回転数より定まるスロットル開度α1 と、
算出されたスロットル開度TAとを比較する(ステップ
204)。なお、そのようなエンジン回転数NEとα1
との関係は、図6に示す如きマップとしてあらかじめR
OM92に記憶されている。ステップ204の判定結果
がNOのとき、すなわちTA<α1 のときには、アクセ
ルが踏み込まれておらず、平坦路走行中であると判断
し、判断結果を記憶する(ステップ210)。
【0033】ステップ204の判定結果がYESのと
き、すなわちTA≧α1 のときには、前述の1秒タイマ
割り込みルーチンで求められている車速変化量DLSP
Dと所定値β1 とを比較する(ステップ206)。ステ
ップ206の判定結果がYES、すなわちDLSPD≧
β1 のときには、アクセルの踏み込みすなわちスロット
ル弁5の開弁に対して十分な加速が得られているため、
平坦路走行中であると判断する(ステップ210)。ス
テップ206の判定結果がNOのとき、すなわちDLS
PD<β1 のときには、β1 より小さな値であるβ2
車速変化量DLSPDとを比較する(ステップ20
8)。ステップ208の判定結果がYESのときには、
平坦路で得られるべき加速度には達しないが、ある程度
の加速が得られているとして、緩登坂路を走行中である
と判断する(ステップ212)。また、ステップ208
の判定結果がNOのときには、かなり急勾配の登坂路を
走行中であると判断する(ステップ214)。
【0034】以上の処理により求められた路面勾配に基
づくストイキ制御/リーン制御切替え処理は、図5のフ
ローチャートに示される。なお、このルーチンは、メイ
ンルーチンの一部として所定周期ごとに実行される。ま
ず、スロットル開度を除く他のリーン制御実行条件(エ
ンジン水温など)が成立するか否かを判定する(ステッ
プ302)。その判定結果がNOのときには、ストイキ
制御を実行し(ステップ316)、YESのときには、
ステップ304に進む。ステップ304では、前述のA
/D変換処理ルーチンの処理結果に基づいて、現在、平
坦路走行中であるか否かを判定し、平坦路走行中のとき
には、ステップ308に進み、平坦路走行中でないとき
には、ステップ306に進む。ステップ306において
は、緩登坂走行中であるか否かを判定し、緩登坂走行中
のときには、ステップ310に進み、緩登坂走行中でな
いとき、従って急登坂走行中のときには、ステップ31
2に進む。
【0035】ステップ308、310及び312におい
ては、リーン制御/ストイキ制御の切替え基準値となる
スロットル開度に対して与えるべき補正値γを決定す
る。すなわち、平坦路を基準にして求められている切替
えスロットル開度α2 が、図7に示すようなマップとし
てROM92に格納されているが、そのα2 を増減する
補正値γを路面勾配に応じて求めるのである。まず、ス
テップ304において平坦路走行中であると判定された
場合には、補正値γに0を代入する(ステップ30
8)。そして、ステップ306において緩登坂走行中で
あると判定された場合には、補正値γに所定の正の値γ
1 を代入する(ステップ310)。また、急登坂走行中
と判定された場合には、補正値γに所定の負の値γ2
代入するステップ312)。なお、このようなγ1 及び
γ2 は、図8に示すような値である。α 2 +γ1 として
切替え基準値を引き上げることにより、リーン制御にお
ける最大トルクが利用されることとなる。また、α2
γ2 として切替え基準値を引き下げることにより、早め
にストイキ制御に切り替え、トルクの増大に備えること
ができる。
【0036】ステップ314では、スロットル開度TA
と補正後の基準値α2 +γとを比較し、TA≧α2 +γ
のときには、ストイキ制御を実行し(ステップ31
6)、TA<α2 +γのときには、リーン制御を実行す
る(ステップ318)。以上のようなリーン制御/スト
イキ制御切替え処理により、緩登坂走行時には、リーン
制御の最大トルクまで利用されて燃費が向上し、急登坂
走行時には、早めにストイキ制御に切り替えられトルク
が増大して運転性が向上する。
【0037】次に、第2の発明に係る第2実施例につい
て説明する。この実施例は、第1実施例と同様に路面勾
配を検出し、緩登坂路走行時には、ストイキ制御からリ
ーン制御へ切り替えるスロットル開度を引き下げること
により、スロットル操作のハンティングを防止し、運転
性の向上を図ろうとするものである。路面勾配の検出に
ついては、第1実施例と同一なのでその説明は省略し、
ストイキ制御/リーン制御の切替え処理について図9の
フローチャートにより説明する。
【0038】まず、スロットル開度を除く他のリーン制
御実行条件(エンジン水温など)が成立するか否かを判
定する(ステップ402)。その判定結果がNOのとき
には、ストイキ制御を実行し(ステップ416)、YE
Sのときには、ステップ404に進む。ステップ404
では、現在、リーン制御実行中であるか否かを判定し、
リーン制御実行中のときには、ステップ408に進み、
リーン制御実行中でないときすなわちストイキ制御実行
中のときには、ステップ406に進む。ステップ406
では、緩登坂走行中か否かを判定し、緩登坂走行中でな
いときには、ステップ410に進み、緩登坂走行中のと
きには、ステップ412に進む。
【0039】ステップ408、410及び412におい
ては、リーン制御からストイキ制御へ切り替える基準と
なるスロットル開度α2 (図7)から減算すべき補正値
δを決定する。まず、現在リーン制御実行中のときに
は、補正値δを0とする(ステップ408)。また、ス
トイキ制御実行中でありかつ緩登坂走行中でないときに
は、所定の正の値δ1 を補正値δとする(ステップ41
0)。さらに、ストイキ制御実行中でありかつ緩登坂走
行中のときには、δ1 より大きな所定値δ2 を補正値δ
とする(ステップ412)。ステップ414では、こう
して求められた補正値δにより新たに設定される切替え
値α2 −δを基準として、スロットル開度TAが評価さ
れ、TA≧α2 −δのときにはストイキ制御が実行され
(ステップ416)、TA<α2 −δのときにはリーン
制御が実行される(ステップ418)。
【0040】このような切替え制御によれば、ストイキ
制御からリーン制御への切替え時には、リーン制御から
ストイキ制御への切替え時よりも、低いスロットル開度
にて切り替わることとなり、したがってヒステリシス特
性を有することとなる。さらに、そのヒステリシス特性
の巾は、緩登坂走行中により大きく設定されるので、前
述した従来技術の問題点の1つであるスロットル操作の
ハンティングが防止される結果となる。
【0041】次に、第3の発明に係る第3実施例につい
て説明する。この実施例は、環境条件として大気圧を検
出し、ある程度の高地を走行中であると判断されるとき
には、第1実施例と同様に、リーン制御からストイキ制
御へ切り替えるスロットル開度を引き上げることによ
り、燃費の向上を図ろうとするものである。そのため、
前述のA/D変換処理ルーチンにおいて、大気圧に基づ
く環境条件を求める。具体的には、図10のフローチャ
ートに示されるように、まず、大気圧センサ50からの
出力信号に基づいて大気圧Pを算出する(ステップ50
2)。次いで、求められた大気圧Pを所定値P1 と比較
し、P≧P1 のときには、低地走行中であると判断し
(ステップ508)、P<P1 のときには、ステップ5
06に進む。ステップ506では、P1 よりも小さい所
定値P2 とPとを比較し、P≧P2 のときには、ある程
度の高地を走行中であると判断し(ステップ510)、
P<P 2 のときには、かなりの高地を走行中であると判
断する(ステップ512)。
【0042】こうして求められた大気圧の条件は、第1
実施例の路面勾配と同様の効果をもたらすものである。
すなわち、低地走行中という条件は、平坦路走行中とい
う条件に対応し、ある程度の高地走行中という条件は、
緩登坂走行中という条件に対応し、かなりの高地走行中
という条件は、急登坂走行中という条件に対応する。し
たがって、第3実施例に係るストイキ制御/リーン制御
切替え処理の手順は、図11に示すように、第1実施例
に係る図5と同様のものとなり、単にステップ604及
び606の判定内容が異なるのみである。それ故、手順
についての詳細な説明は省略する。
【0043】次に、第4の発明に係る第4実施例につい
て説明する。この実施例は、第3実施例と同様に、環境
条件として大気圧を検出し、ある程度の高地を走行中で
あると判断されるときには、第2実施例と同様に、スト
イキ制御からリーン制御へ切り替えるスロットル開度を
引き下げることにより、スロットル操作のハンティング
を防止し、運転性の向上を図ろうとするものである。大
気圧の検出に関しては、第3実施例と同様であるため、
その説明は省略する。また、ストイキ制御/リーン制御
切替え処理の手順は、図12に示されるように、第2実
施例に係る図9の処理手順と類似したものとなり、単に
ステップ706の判定内容が異なるのみである。したが
って、図12に関しても詳細な説明は不要であろう。な
お、環境条件として、第3実施例及び第4実施例では大
気圧を採り上げたが、それに限られず、気温や湿度に関
しても同様の制御が可能であることは言うまでもない。
【0044】次に、第5の発明に係る第5実施例につい
て説明する。この実施例は、燃料性状(オクタン価、重
質・軽質)を検出し、想定されている燃料よりも粗悪な
燃料が装填されていると判断されるときには、第1実施
例及び第3実施例と同様に、リーン制御からストイキ制
御へ切り替えるスロットル開度を引き上げることによ
り、燃費の向上を図ろうとするものである。
【0045】まず、オクタン価判定処理について図13
のフローチャートを用いて説明する。この処理は、前述
した点火時期制御内のノック制御に関する処理部分にて
実行されるように構成される。まず、クランク角センサ
61からの出力信号に基づいて算出されるエンジン回転
数NEが1500rpm から4000rpm までの範囲にあ
るときにのみ以下の判定処理が実行されるようにする
(ステップ802,804)。その理由は、エンジン低
回転域では特に高負荷の場合ノックが発生し易く、一
方、エンジン高回転域では振動ノイズが大きく正確なノ
ック信号の検知ができないからである。そして、前述し
たノックセンサ68及びノック判別回路97を介してノ
ックが検出されるか否かを判定し(ステップ806)、
検出される場合には、想定されたオクタン価よりも低い
オクタン価の燃料が使用されていると判断し(ステップ
808)、検出されない場合には、想定されたオクタン
価以上のオクタン価を有する燃料が使用されていると判
断する(ステップ810)。
【0046】次に、燃料の重質・軽質判定処理について
図14のフローチャートを用いて説明する。この処理
は、所定時間周期ごとに実行されるように構成されてい
る。また、この処理のために、燃料タンク10から発生
するベーパについての流量計測時間CVAが4m sec ご
とにカウントアップされている。そして、まず、その流
量計測時間CVAが所定値(ここでは、10秒とする)
以上になったか否かを判定し(ステップ902)、10
秒以内のときには本ルーチンは終了し、10秒を過ぎた
ときには、CVAがリセットされ(ステップ904)、
ステップ906以降の処理が実行される。すなわち、こ
の重質・軽質判定処理は、実質的には10秒周期で実行
されることとなる。
【0047】一方、エンジンECU90は、前記したベ
ーパ流量センサ66から出力される検出信号が低電圧か
ら高電圧へ変化したときにのみ(すなわち、回転部65
が1回転するごとに)起動される外部割り込みルーチン
でカウントアップされるベーパ流量カウンタ(図示せ
ず)を有している。ステップ906では、そのカウント
値NVAが変数NVA10にセットされ、次のステップ
908でNVAはリセットされる。従って、変数NVA
10の値は、ベーパ流量計64の回転部65の10秒間
当たりの回転数、すなわちベーパ流量に比例した値を示
すこととなる。
【0048】次のステップ910では、燃料温センサ5
1により燃料の温度を検出して得られる燃料温検出信号
THFに基づいて、燃料温補正係数KVAが算出され
る。すなわち、蒸留特性が同一の燃料であっても、燃料
温が低いときには、ベーパ発生量は、高温のときより少
なくなる。そのため、燃料温によるベーパ発生量の違い
を補正すべく、燃料温が低くなるほど大きな値を有する
燃料温補正係数KVAが導入されるのである。ステップ
912では、NVA10×KVAなる演算により、単位
時間当たりの燃料ベーパ量NVA10Tが算出される。
【0049】このようにして求められる燃料ベーパ量N
VA10Tは、燃料温による補正後における10秒間当
たりのベーパ流量を示している。次のステップ914で
は、このNVA10Tを所定値と比較し、NVA10T
がその所定値より大きいときには、想定されている燃料
よりも軽質の燃料が使用されていると判断し(ステップ
916)、所定値以下のときには、想定されている燃料
と同等の又はそれ以上の重質燃料が使用されていると判
断する(ステップ918)。
【0050】なお、重質・軽質の検出は、上記実施例に
限られず、燃料温と燃料タンク内圧の上昇時間とから燃
料の蒸発しやすさ即ちリードベーパプレッシャ(RV
P)を求める方式、燃料タンク内の燃料蒸気圧を検出す
る燃料タンク内圧検出方式、空燃比の学習値がリーン側
かリッチ側かにより判別する空燃比学習方式、等を用い
ることができる。
【0051】以上のような燃料性状(オクタン価、重質
・軽質)の検出結果に基づく、第5実施例のストイキ制
御/リーン制御切替え処理は、図15のフローチャート
に示される。第1実施例に係る図5のフローチャートと
の相違点のみについて説明すれば、その相違点は、ステ
ップ1004において、燃料性状が想定以上に粗悪か否
かを判定し、それにより補正値γを設定して(ステップ
1008,1010)いることにある。なお、燃料性状
としては、オクタン価及び重質・軽質の双方を考慮して
もよいし、又はオクタン価若しくは重質・軽質のいずれ
かのみを考慮してもよい。燃料性状が粗悪の場合には、
リーン制御の最大トルクを利用して走行可能である場合
が多く、第5実施例においては、第1実施例及び第3実
施例と同様に、リーン制御の範囲が拡大され、燃費の向
上が図られているのである。
【0052】最後に、第6の発明に係る第6実施例につ
いて説明する。この実施例は、第5実施例と同様に、燃
料性状(オクタン価、重質・軽質)を検出し、想定され
ている燃料よりも粗悪な燃料が装填されていると判断さ
れるときには、第2実施例及び第4実施例と同様に、ス
トイキ制御からリーン制御へ切り替えるスロットル開度
を引き下げることにより、スロットル操作のハンティン
グを防止し、運転性の向上を図ろうとするものである。
燃料性状の検出に関しては、第5実施例と同様であるた
め、その説明は省略する。また、ストイキ制御/リーン
制御切替え処理の手順は、図16に示されるように、第
2実施例に係る図9の処理手順と類似したものとなり、
単にステップ1106の判定内容が異なるのみである。
したがって、図16に関しても詳細な説明は不要であろ
う。
【0053】以上、本発明の実施例について述べてきた
が、もちろん本発明はこれに限定されるものではなく、
様々な実施例を案出することは当業者にとって容易なこ
とである。例えば、部分リーン制御を実現する空燃比制
御方式としては、ストイキ制御ではO2 センサの信号に
基づくフィードバック制御を行い、リーン制御ではセン
サを使用せずオープンループ制御を行う方式の他に、O
2 センサの両電極間に印加電圧をかけることでリーンミ
クスチャセンサとしても使用可能とし、ストイキ制御で
はO2 センサの信号に基づき、リーン制御ではリーンミ
クスチャセンサの信号に基づき、共にフィードバック制
御を行う方式(例えば、特開昭58-48749号公報参照)が
ある。本発明は、それらの両方式に対して適用可能であ
ることは言うまでもない。
【0054】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
リーン制御において出力可能なトルクを最大限に利用す
ることにより燃費の向上を図るとともに、アクセル操作
のハンティングを防止することにより運転性の向上を図
った、内燃機関の空燃比制御装置が提供される。
【0055】すなわち、第1、第3又は第5の発明によ
れば、大きなトルク増加を必要としない加速時(すなわ
ち、緩登坂路走行時、ある程度の高地走行時、又は粗悪
燃料使用時)に、リーン制御からストイキ制御へ切り替
えるための機関負荷基準値が大きく設定されることによ
り、リーン制御の頻度が増大し、結果として燃費が向上
する。
【0056】また、第2、第4又は第6の発明によれ
ば、リーン制御からストイキ制御へ移行し再びストイキ
制御からリーン制御へ移行する切替え制御のための機関
負荷基準値にヒステリシス特性が導入され、そのヒステ
リシス特性の巾が、大きなトルク増加を必要としない加
速時(すなわち、緩登坂路走行時、ある程度の高地走行
時、又は粗悪燃料使用時)においては大きく設定される
ことにより、スロットル操作のハンティングが防止さ
れ、結果として運転性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る空燃比制御装置を備え
た電子制御燃料噴射式内燃機関の全体構成図である。
【図2】本発明の一実施例に係るエンジンECUのハー
ドウェア構成を示すブロック図である。
【図3】1秒タイマ割り込みルーチンにおける車速変化
量算出処理の手順を示すフローチャートである。
【図4】A/D変換処理ルーチンにおける路面勾配検出
処理の手順を示すフローチャートである。
【図5】第1実施例に係るストイキ制御/リーン制御切
替え処理の手順を示すフローチャートである。
【図6】平坦路走行時におけるエンジン回転数とスロッ
トル開度との関係を示す特性図である。
【図7】エンジン回転数により定められるリーン制御/
ストイキ制御切替えスロットル開度の通常の基準値を示
す特性図である。
【図8】スロットル開度とエンジン出力軸トルクとの関
係をリーン制御及びストイキ制御について示す特性図で
ある。
【図9】第2実施例に係るストイキ制御/リーン制御切
替え処理の手順を示すフローチャートである。
【図10】A/D変換処理ルーチンにおける環境条件
(大気圧)検出処理の手順を示すフローチャートであ
る。
【図11】第3実施例に係るストイキ制御/リーン制御
切替え処理の手順を示すフローチャートである。
【図12】第4実施例に係るストイキ制御/リーン制御
切替え処理の手順を示すフローチャートである。
【図13】オクタン価判定処理の手順を示すフローチャ
ートである。
【図14】重質/軽質燃料判定処理の手順を示すフロー
チャートである。
【図15】第5実施例に係るストイキ制御/リーン制御
切替え処理の手順を示すフローチャートである。
【図16】第6実施例に係るストイキ制御/リーン制御
切替え処理の手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
2…エアクリーナ 4…スロットルボデー 5…スロットル弁 6…サージタンク(インテークマニホルド) 7…吸気管 8…アイドルアジャスト通路 10…燃料タンク 11…燃料ポンプ 12…燃料配管 13…キャニスタ 14…活性炭 15…燃料蒸気室 16…大気室 17…ベーパ捕集管 18…パージ通路 20…エンジン本体(気筒) 22…冷却水通路 24…吸気弁 26…排気弁 30…排気マニホルド 34…排気管 38…触媒コンバータ 40…エアフローメータ 41…バキュームセンサ 42…スロットル開度センサ 43…吸気温センサ 44…水温センサ 45…O2 センサ 50…大気圧センサ 51…燃料温センサ 60…基準位置検出センサ 61…クランク角センサ 62…アイドルスイッチ 63…車速センサ 64…ベーパ流量計 65…回転部 66…ベーパ流量センサ 68…ノックセンサ 70…燃料噴射弁 72…イグナイタ 73…点火ディストリビュータ 74…スパークプラグ 76…アイドルスピードコントロールバルブ(ISC
V) 78…パージ制御弁 90…エンジンECU 91…CPU 92…ROM 93…RAM 94…A/D変換回路 95…入力インタフェース回路 96…出力インタフェース回路 97…ノック判別回路 99…システムバス

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 機関負荷状態を表すパラメータが所定の
    基準値以下であるときにはリーン制御を行い、該基準値
    以上であるときにはリーン制御を中断する空燃比制御手
    段と、 車両走行中の路面勾配を検出する路面勾配検出手段と、 前記路面勾配検出手段によって検出された路面勾配に基
    づいて、該基準値を変更する基準値変更手段と、 を具備する、内燃機関の空燃比制御装置。
  2. 【請求項2】 機関負荷状態を表すパラメータが所定の
    第1の基準値以下であるときにはリーン制御を行い、該
    第1の基準値以上であるときにはリーン制御を中断し、
    リーン制御の中断中に該第1の基準値よりも小さな第2
    の基準値以下となった場合に再度リーン制御を実行する
    空燃比制御手段と、 車両走行中の路面勾配を検出する路面勾配検出手段と、 前記路面勾配検出手段によって検出された路面勾配に基
    づいて、該第2の基準値を変更する基準値変更手段と、 を具備する、内燃機関の空燃比制御装置。
  3. 【請求項3】 機関負荷状態を表すパラメータが所定の
    基準値以下であるときにはリーン制御を行い、該基準値
    以上であるときにはリーン制御を中断する空燃比制御手
    段と、 車両走行中の環境条件を検出する環境条件検出手段と、 前記環境条件検出手段によって検出された環境条件に基
    づいて、該基準値を変更する基準値変更手段と、 を具備する、内燃機関の空燃比制御装置。
  4. 【請求項4】 機関負荷状態を表すパラメータが所定の
    第1の基準値以下であるときにはリーン制御を行い、該
    第1の基準値以上であるときにはリーン制御を中断し、
    リーン制御の中断中に該第1の基準値よりも小さな第2
    の基準値以下となった場合に再度リーン制御を実行する
    空燃比制御手段と、 車両走行中の環境条件を検出する環境条件検出手段と、 前記環境条件検出手段によって検出された環境条件に基
    づいて、該第2の基準値を変更する基準値変更手段と、 を具備する、内燃機関の空燃比制御装置。
  5. 【請求項5】 機関負荷状態を表すパラメータが所定の
    基準値以下であるときにはリーン制御を行い、該基準値
    以上であるときにはリーン制御を中断する空燃比制御手
    段と、 車両に装填された燃料の性状を検出する燃料性状検出手
    段と、 前記燃料性状検出手段によって検出された燃料性状に基
    づいて、該基準値を変更する基準値変更手段と、 を具備する、内燃機関の空燃比制御装置。
  6. 【請求項6】 機関負荷状態を表すパラメータが所定の
    第1の基準値以下であるときにはリーン制御を行い、該
    第1の基準値以上であるときにはリーン制御を中断し、
    リーン制御の中断中に該第1の基準値よりも小さな第2
    の基準値以下となった場合に再度リーン制御を実行する
    空燃比制御手段と、 車両に装填された燃料の性状を検出する燃料性状検出手
    段と、 前記燃料性状検出手段によって検出された燃料性状に基
    づいて、該第2の基準値を変更する基準値変更手段と、 を具備する、内燃機関の空燃比制御装置。
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