JP2540988B2 - エンジン制御装置 - Google Patents

エンジン制御装置

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JP2540988B2
JP2540988B2 JP2162879A JP16287990A JP2540988B2 JP 2540988 B2 JP2540988 B2 JP 2540988B2 JP 2162879 A JP2162879 A JP 2162879A JP 16287990 A JP16287990 A JP 16287990A JP 2540988 B2 JP2540988 B2 JP 2540988B2
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  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は、車両の運転状態に基づいて燃料供給停止か
らの復帰時におけるショックやエンジンストールを未然
に防止し、且つエンジンの点火時期を適切に設定しうる
エンジン制御装置に関する。
<従来の技術> 内燃期間(以下、単に機関と略称する)を搭載した車
両が所定の減速運転状態、例えば車両が比較的高速で走
行中にスロットル弁を全閉状態に戻した場合、この機関
に対する燃料の供給を停止し、排気ガス通路の途中に組
み込まれた三元触媒等の触媒コンバータを利用した排気
ガス浄化装置の保護や、燃料の節約等を企図した燃料供
給制御装置が知られている。この機関に対する燃料供給
の停止操作は、車両が所定の運転状態条件、例えばスロ
ットル弁が開弁方向に操作されたり、或いは機関回転速
度が予め設定した許容最低回転速度以下となった場合等
に解除され、これに伴って機関に対する燃料の供給が再
開されるようになっている。
<発明が解決しようとする課題> 車両の走行状態に応じて燃料の供給を停止し得る燃料
供給制御装置を組み込んだ従来のものは、機関に対する
燃料供給の再開時に、通常の運転状態の場合と同様な方
法で燃料の供給量を算出した場合、機関に供給される燃
料量が不足気味となり、吸気に対する燃料の割合が少な
い、いわゆるリーン傾向の空燃比となって、機関回転速
度の急激な低下や機関の停止(以下、ストールと呼称す
る)を引き起こす虞がある。
機関に対する燃料供給の再開時にリーン傾向の空燃比
となる理由は、第一に機関の各気筒内に残存する燃料が
ほとんどないのにも係わらず、吸気の占める割合が多い
こと、第二に燃料供給の再開時に燃料噴射弁から噴射供
給される燃料の一部が、吸気ポート等の吸気通路の内壁
に付着してしまうこと、等を挙げることができる。
しかし、燃料供給の再開時に常に燃料の供給量を通常
の運転状態の場合よりも増量したのでは、クラッチが係
合した状態で機関回転速度が徐々に低下しているような
場合、機関の駆動トルクが大きく変動してしまい、これ
に伴うショックが発生して車両の乗り心地の低下を招来
する。このため、燃料供給再開時に適切な制御を行うた
めのエンジンの作動状態の的確な把握が重要となる。
<発明の目的> 本発明は、車両の走行状態に応じて燃料の供給を停止
し得る燃料供給制御装置において、燃料の供給停止状態
から燃料の供給を再開した場合のショックを抑制すると
共に機関のストールを未然に防止しうるよう、燃料供給
手段及び点火時期制御手段を適切に作動させることので
きるエンジン制御装置を提供することを目的とする。
<課題を解決するための手段> 本発明によるエンジン制御装置は、 エンジンに対して燃料を供給し得る燃料供給手段と、 前記エンジンへの点火を行う点火手段と、 車両の運転状態を検出する運転状態検出手段と、 前記車両が予め設定された減速運転にある場合に前記
エンジンに対する燃料の供給が停止されるように前記燃
料供給手段の作動を制御し、前記車両が予め設定した運
転状態となった場合に前記エンジンに対する燃料の供給
が再開されるように前記燃料供給手段の作動を制御する
とともに、前記車両の運転状態に応じて前記点火手段の
点火時期を制御する制御ユニットとを有するエンジン制
御装置において、 前記エンジンの瞬時回転速度を算出する瞬時回転速度
演算手段と、 前記エンジンの平滑化回転速度を算出する平滑化回転
速度演算手段と、 前記エンジンの瞬時回転速度と平滑化回転速度との回
転偏差を算出する回転偏差演算手段とを備え、 前記制御ユニットは、前記回転偏差に基づいて前記点
火時期及び前記エンジンに対する燃料供給再開時の前記
燃料供給手段の作動を制御することを特徴とするもので
ある。
<作用> 瞬時回転速度演算手段は、機関に対する燃料の供給停
止中に、この機関の瞬時回転速度を算出し、平滑化回転
速度演算手段はこの時の機関の平滑化回転速度を算出す
る。そして、回転偏差演算手段は瞬時回転速度演算手段
によって算出される機関の瞬時回転速度と平滑化回転速
度演算手段によって算出される平滑化回転速度との回転
偏差を算出する。
この回転偏差演算手段によって算出される回転偏差が
予め設定した偏差許容値よりも大きいと判断した場合、
制御ユニットは機関に対する燃料供給の再開後に一時的
に機関の出力が増大するように、燃料供給手段及び点火
時期制御手段の作動を制御する。
又、回転偏差が偏差許容値よりも大きいと判断した場
合、制御ユニットは機関に対する燃料供給の再開後に通
常の運転状態の場合と同様に燃料供給手段及び点火時期
制御手段の作動を制御する。
<実施例> 本発明によるエンジン制御装置を四気筒内燃機関を搭
載した車両に応用した一実施例の概略構造を表す第1図
に示すように、機関11の燃焼室12に吸気弁13を介して基
端側が連通する吸気管14の先端には、エアクリーナエレ
メント15を収納したエアクリーナ16が連結されている。
このエアクリーナ16内には、機関11の燃焼室12に対する
吸入空気量Aを検出するカルマン渦流量計等のエアフロ
ーセンサ17と、このエアクリーナ16内に導かれる吸気温
TA及び大気圧PAをそれぞれ検出する吸気温センサ18及び
大気圧センサ19とが組付けられ、これらエアフローセン
サ17及び吸気温センサ18及び大気圧センサ19には、これ
らセンサ17〜19から出力される検出信号を受ける電子制
御ユニット(以下、これをECUと記述する)20が接続さ
れている。
前記吸気管14の途中には、ケーブル21を介してアクセ
ルペダル22の操作に連動して吸気管14に形成された吸気
通路23の開度を変化させ、燃焼室12内に供給される吸入
空気量Aを調整するスロットル弁24が組付けられてお
り、このスロットル弁24には当該スロットル弁24の全閉
状態を検出して機関11のアイドル状態を判定するための
アイドルスイッチ25が組付けられている。このアイドル
スイッチ25には、当該アイドルスイッチ25から出力され
る検出信号を受ける前記ECU20が接続している。
スロットル弁24の上流側と下流側とで両端が吸気通路
23に連通するバイパス通路26には、このバイパス通路26
の開度を調整し得る針状弁27が設けられ、この針状弁27
には前記ECU20によってパルス駆動されるステップモー
タ28が連結されている。
従って、ECU20により、ステップモータ28がパルス駆
動されるとバイパス通路26に対する針状弁27の位置が制
御され、このバイパス通路26を介して燃焼室12内へ空気
が吸い込まれるようになっている。これらのバイパス通
路26や針状弁27等は、機関11のアイドル運転時に機関11
の回転速度を予め設定した目標アイドル回転速度に保持
して燃費を向上させるアイドル回転速度制御用のもので
ある。
一方、吸気通路19の下流端側には、機関11の燃焼室12
内へ図示しない燃料を吹き込む燃料噴射装置の燃料噴射
ノズル31が設けられ、前記ECU20によりデューティ制御
される電磁弁32を介して燃料が燃料噴射ノズル31から燃
焼室12内へ噴射される。つまり、エアフローセンサ17か
らの吸入空気量Aの検出結果に基づき、これと対応した
燃料が供給されるように、電磁弁32の目標開弁時間tO
制御し、これによって燃焼室12内が所定の空燃比に設定
される。
なお、本実施例の燃料噴射ノズル31は、機関11の気筒
数に対応して吸気通路23の吸気マニホールド部分に四個
設けられた、いわゆるマルチポイント形式のものを採用
している。
前記機関11の燃焼室12に臨む点火プラグ33は、点火コ
イル34及びパワートランジスタ35を内蔵したディストリ
ビュータ36に接続している。そして、このパワートラン
ジスタ35のオフ動作により点火コイル34に高電圧が発生
し、点火プラグ33が火花放電する一方、パワートランジ
スタ35のオン動作によって点火コイル34が充電を開始す
るようになっている。
又、前記機関11の燃焼室12に排気弁37を介して基端側
が連通する排気通路38を形成した排気管39には、燃焼室
12から排出される排ガス中の窒素酸化物や炭化水素或い
は一酸化炭素等の有害成分を浄化する触媒コンバータ40
を有する排ガス浄化装置41が介装されている。そして、
この排ガス浄化装置41と燃焼室12との間の排気通路38の
途中には、排ガス中の酸素濃度を検出するO2センサ42が
介装され、このO2センサ42には当該O2センサ42から出力
される検出信号を受ける前記ECU20が接続している。
従って、機関11の通常の運転状態では、スロットル弁
24の開度に応じてエアクリーナ16を介し吸気通路23内に
吸入された空気が、燃料噴射ノズル31から噴射される燃
料と適切な空燃比となるように、O2センサ42からの検出
信号に基づいて混合され、燃焼室12内でこの混合気が点
火プラグ33により点火燃焼し、排気ガスとなって排気通
路38から排ガス浄化装置41を通り、この間に無害化され
た状態となって排出される。
この機関11の運転状態を良好に維持するため、本実施
例では種々のセンサを設け、これらセンサからの検出信
号に基づいて点火プラグ20の点火時期や燃料噴射ノズル
31からの燃料の噴射量等を制御している。具体的には、
先に述べたエアフローセンサ17や吸気温センサ18,大気
圧センサ19,アイドルスイッチ25,O2センサ42の他に、機
関11にはこの機関11の冷却水温TWを検出する水温センサ
43が設けられ、又、ディストリビュータ36内には機関11
の各気筒の圧縮上死点位置をそれぞれ検出すると共にこ
れら四つの気筒の内の予め設定した第一気筒における圧
縮上死点位置を検出する上死点センサ(以下、これをTD
Cセンサと記述する)44と、上記第一気筒における圧縮
上死点位置を基準とするクランク角位相を検出するクラ
ンク角センサ45とが組み込まれている。
これらセンサ43〜45には、これらからそれぞれ出力さ
れる検出信号を受ける前記ECU20が接続されており、こ
のECU20には更に図示しない蓄電池の電圧を検出してこ
れをECU20に出力するバッテリセンサ46や、車両の走行
速度(以下、これを車速と呼称する)を検出してこれを
ECU20に出力する車速センサ47等も接続している。
本実施例における点火系統の制御ブロックを表す第2
図に示すように、ECU20はその主要部として演算装置48
を具えている。この演算装置48には、吸気温センサ18や
大気圧センサ19,O2センサ42,水温センサ43,バッテリセ
ンサ46等からのアナログ信号が入力インターフェィス49
からアナログ−デジタル変換器50を介して入力される。
又、エアフローセンサ17やアイドルスイッチ25,TDCセン
サ44,クランク角センサ45,車速センサ47等のからのデジ
タル信号は、入力インターフェィス51を介して直接入力
されるようになっている。
一方、演算装置48からは点火時期の制御信号が点火ド
ライバ52を介して前記パワートランジスタ35に出力さ
れ、このパワートランジスタ35から点火コイル34を介し
ディストリビュータ36により四つの点火プラグ33に順次
火花を発生させて行く。
更に、この演算装置48には機関11の瞬時回転速度NER
とこの時の機関11の負荷に相当する吸気充填効率Lとで
決まる基本点火時期θ等の固定値データや各種マップ
或いはプログラムデータを記憶するROM53が接続し、こ
のROM53と演算装置48との間で点火時期や燃料供給のた
めのデータの授受が行われる。
本実施例における点火時期決定のための演算ブロック
を表す第3図に示すように、本実施例ではTDCセンサ44
からの検出信号に基づき、瞬時回転速度演算部54にて機
関11の瞬時回転速度NERを算出する。この瞬時回転速度N
ERは、第4図に示すタイマ割り込みルーチンにてTDCセ
ンサ44による検出信号の周期よりも短い一定周期の高速
タイマ割り込み信号のカウントにより、TDC信号を周期
を求め、この周期に基づきエンジン回転速度(即ち、瞬
時回転速度)を算出する。そして、タイマ割り込み信号
のカウンタはTDC毎に“0"にクリアされる。
この瞬時回転速度NERの算出処理と並行して平滑化回
転速度演算部55にてTDCセンサ44からの検出信号をフィ
ルタ操作することにより、n回時における機関11の瞬時
回転速度NER(n)に対応する平滑化回転速度NER(n)が下式
(1)に基づいて算出される。
NER(n)=KF・NEF(n-1)+(1+KF)・NEF(N) ・・・
(1) 但し、KFは前回の平滑化回転速度NEF(n-1)の採用割合
を決定する0から1の範囲の値のフィルタ定数(重み付
け係数)であり、本実施例ではアイドルスイッチ25のオ
ン,オフ信号に基づいて相互に異なった値を選択するよ
うにしている。
このように、本実施例では機関11の瞬時回転速度N
ER(n)に対応する平滑化回転速度NER(n)をフィルタ処理
により算出しているが、瞬時回転速度NERの相加平均を
機関11の平滑化回転速度NEFとして算出するようにして
も良い。
又、回転偏差演算部56では、前記平滑化回転速度演算
部55にて算出されたn回時における機関11の平滑化回転
速度NEF(n)から瞬時回転速度演算部54にて算出される瞬
時回転速度NER(n)を減算して得られる回転偏差ΔNが、
下式(2)に示すように算出される。
ΔN(n)=NEF(n)−NER(n) ・・・(2) 一方、吸気充填効率演算部57ではエアフローセンサ24
からの検出信号に基づいて算出される機関11の吸入空気
量Aと、瞬時回転速度演算部54にて算出される機関11の
瞬時回転速度NERとから吸気充填効率Lを下式(3)に
基づいて算出する。
そして、基本点火時期算出部58はこの吸気充填効率L
と瞬時回転速度演算部54にて算出された機関11の瞬時回
転速度NERとに基づいてROM33中に予め設定された基本点
火時期マップから基本点火時期θを読み出し、修正点
火時期算出部59では吸気温センサ18や大気圧センサ19及
び水温センサ43等から検出される吸気温情報や気圧情報
及び冷却水温情報等に基づいて基本点火時期θを修正
点火時期θに修正する。
そして、目標点火時期算出部60にて回転偏差演算部56
で算出される前記回転偏差ΔNと、修正点火時期算出部
59で算出される前記修正点火時期θとから、下式
(4)に基づいて目標点火時期θを算出する。
θ=θ+θ ・・・(4) 但し、θ=KR・ΔNであり、本実施例におけるKR
アイドルスイッチ25のオン,オフや回転偏差ΔNの正負
に応じて予めROM53中に設定された相互に異なる補正係
数である。
このようにして目標点火時期θを演算するが、各気
筒の点火時期は、TCDセンサ44からの検出信号を基準と
するクランク角センサ45からの各気筒の圧縮上死点前75
度(BTDC75゜)の信号を基準として設定しているため、
演算装置48に組み込まれたタイミング制御部61にて目標
点火時期θを圧縮上死点前75度からの遅れ時間として
演算し、これを点火ドライバ52に与えるようになってい
る。
なお、本実施例では運転者の操作とは独立に機関11の
出力を増大させ得る出力制御手段として、燃料の増量供
給を行って空燃比をリッチ化させる燃料噴射装置を採用
したが、これ以外に吸入空気量を増大させる等の他の周
知の手段を採用することも当然可能である。
次に、TDCセンサ44からの検出信号に基づいて各気筒
の点火周期毎に機関11の瞬時回転数NERと平均回転数NEF
とを算出すると共に燃料の供給を制御するクランク割り
込みルーチンについて説明する。
各気筒の点火周期毎に繰り返されるクランク割り込み
ルーチンを表す第5図に示すように、TDCセンサ44から
の検出信号が入力されると、C1にて後述するメインルー
チンにて決定される目標点火時期θに対応するデータ
が点火ドライバ52にセットされ、次いでC2にてこの点火
ドライバ52のカウントを開始した後、C3にて現在の機関
11の瞬時回転速度NERを算出する。
そして、C4にて機関11の現在の平滑化回転速度NEF(n)
前記(1)式により算出すると共にC5にて現在の瞬時回
転速度NERと平滑化回路速度数NEF(n)との回転偏差ΔN
を前記(2)式により算出する。
しかる後、C6にて瞬時回転速度アドレスNTAをゼロに
設定し、第4図に示す前記タイマ割り込みルーチンで
は、次の高速タイマ割り込み信号が入力された時点で再
び瞬時回転速度アドレスNTAを0から1つずつカウント
アップして行く。
そして、C7にてエアフローセンサ17の出力に基づいて
前記(3)式により吸気充填効率Lを算出し、次にC8に
て燃料供給停止フラグFFCがセットされているか否かを
判定する。このC8のステップにて燃料供給停止フラグF
FCがセットされている、即ち機関11に対して燃料の供給
を停止すると判断した場合には、C9にて前記機関11の回
転偏差ΔNが予め設定した負の閾値ΔNSよりも小さいか
否かを判定する。なお、燃料供給停止フラグFFCのセッ
ト或いはリセット操作は、後述するメインルーチンにて
行われる。
このC9のステップにて回転偏差ΔNが負の閾値ΔNS
りも小さい、即ち瞬時回転速度NERが急激に低下して機
関11がストールしてしまう虞があると判断した場合に
は、C10にて回転低下フラグFESをセットするが、そうで
ない場合には問題がないので何もせずに終了する。
一方、前記C8のステップにて燃料供給停止フラグFFC
がセットされていない、即ち燃料を機関11に供給する必
要があると判断した場合には、C11にて現在の吸気充填
効率Lに基づき基本燃料噴射量IBを算出する。そして、
C12にて燃料増量フラグFFAがセットされているか否かを
判定する。
このC12のステップにて燃料増量フラグFFAがセットさ
れている、即ち燃料の供給再開にあたって燃料の増量を
行う必要があると判断した場合には、燃料の供給を再開
した時点からの燃料の増量を行う時間或いは点火回数を
規定するため、C13にて今回の燃料増量カウント値Q(n)
を下式の通りに算出し、この燃料増量カウント値Q(n)
予め設定した燃料増量カウント制限値Qmaxとなるまで燃
料の増量を継続する。
Q(n)=Q(n-1)+1 但し、Q(n-1)は前回の燃料増量カウント値である。
次いで、C14にて機関11に対する燃料の供給を再開し
た場合の燃料増量係数KFAを1よりも大きな値に設定
し、C15にて燃料増量カウント値Q(n)が予め設定し燃料
増量カウント制限値Qmaxと等しいか否かを判定する。本
実施例における燃料増量係数KFAは、燃料の供給を再開
した時点からの経過時間或いは点火回数に応じて予めマ
ップ化しておいたものを読み出すようにしている。
前記C15のステップにて燃料増量カウント値Q(n)が予
め設定した燃料増量カウント制限値Qmaxと等しくない、
即ち燃料の増量が終了していないと判断した場合には、
C16にて燃料噴射ノズル31の電磁弁32の目標開弁時間to
を下式に基づいて算出し、C17にて燃料噴射ノズル31を
作動させる。
to=tB・KI・KFA・tD 但し、tBは吸気充填効率Lに応じて予め設定された基
本開弁時間、KIは冷却水温TWが吸気温TA或いは大気圧PA
等に基づいて予め設定される空燃比補正係数、tDはバッ
テリ電圧に対応して設定される噴射補正時間である。
前記C15のステップにて燃料増量カウント値Q(n)が予
め設定した燃料増量カウント制限値Qmaxと等しい、即ち
これ以上の燃料の増量は無駄であると判断した場合に
は、C18にて燃料増量カウント値Qをゼロに設定すると
共に燃料増量中フラグFFAをリセットする。
一方、前記C12のステップにて燃料増量中フラグFFA
セットされていない、即ち燃料を増量しなくても燃料の
供給を再開した場合にショックが殆ど発生しないと判断
した場合には、C19にて燃料増量カウント値Qをゼロに
設定すると共にC20にて燃料増量係数KFAを1.0に設定
し、前記C16のステップに移行する。
このようにして、上述したクランク割り込みルーチン
にて機関11の瞬時回転速度NERや平滑化回転速度NEFを算
出すると共に機関11に対する燃料の供給を制御するが、
この機関11に対する燃料の供給を再開する際、回転偏差
ΔNの急激な増大に伴う燃料の増量を行った場合とそう
でない場合とにおける機関11の瞬時回転速度NER及び電
磁弁32の目標開弁時間toの変化状態の一例を第6図に示
す。この第6図からも明らかなように、本発明による燃
料の増量を行った図中、実線で示す場合には、燃料の供
給を再開した場合の機関11の瞬時回転速度NERが安定し
ているが、燃料の増量を行わない図中、二点鎖線で示す
従来の場合には、燃料の供給を再開した場合の機関11の
瞬時回転速度NERが不安定となり、乗り心地の低下を招
来する。
一方、上述したクランク割り込みルーチンと並行して
本実施例では急加速に伴うショックを緩和するための点
火時期の補正を行うメインルーチンが繰り返される。
本実施例のメインルーチンを表す第7図に示すよう
に、M1にてTDCセンサ44からの検出信号に基づく機関11
の瞬時回転速度NERやエアフローセンサ17からの検出信
号に基づく吸入空気量A、或いは吸気温センサ18による
吸気温TAや水温センサ43による冷却水温TW等の機関11の
運転状態の情報を算出し、次いでM2にて吸気充填効率L
と機関11の瞬時回転速度NERとに基づいて予め設定され
た基本点火時期θのマップから現在の機関11の基本点
火時期θのデータを読み出す。そして、M3にて吸気温
TA及び冷却水温TW等に対応して前記基本点火時期θ
修正点火時期θに補正し、M4にて機関11の運転状態に
応じた空燃比補正係数KI及びバッテリ電圧に対応して設
定される噴射補正時間tDを設定する。
しかるのち、燃料の供給を停止する場合を以下の通り
に判定するが、基本的には機関回転速度がある程度高
く、しかも運転者がアクセルペダル22から足を離してい
るか或いは僅かに踏み込んだ状態が一定時間継続した場
合、つまり機関11が極低負荷運転状態の場合に燃料の供
給を停止し、それ以外の場合には燃料の供給を停止しな
いようにしている。
まず、M5にて機関11の瞬時回転速度NERが機関11の燃
料供給停止回転速度NFC、例えば1500rpmよりも大きいか
否かを判定する。このM5のステップにて機関11の瞬時回
転速度NERが機関11の燃料供給停止回転速度NFCよりも大
きい、即ち機関11が比較的高回転領域にあると判断した
ならば、M6にてアイドルスイッチ25がオンか否かを判定
する。
このM6のステップにてアイドルスイッチ25がオンであ
る、即ち運転者は加速を求めていないと判断した場合に
は、機関回転速度と機関出力との関係を表す第8図に示
すように、機関11がアイドルスイッチ25のオン動作によ
るアイドルラインLI上にあるので、M7にて燃料カット開
始用タイマをセットして例えば10秒程度のカウントダウ
ンを開始し、次いでM8にて燃料供給停止フラグFFCをセ
ットした後、M9にて再びアイドルスイッチ25がオンか否
かを判定する。
又、前記M6のステップにてアイドルスイッチ25がオン
ではない、即ちアクセルペダル22が踏み込まれていると
判断したならば、M10にて吸気充填効率Lが予め設定し
た極低負荷判定用閾値LULよりも小さいか否かを判定す
る。このM10のステップにて吸気充填効率Lが極低負荷
判定用閾値LULよりも小さい、即ち運転者によるアクセ
ルペダル22の踏み込み量が僅かであって、機関11が第8
図に交差斜線で示す燃料供給停止領域にあると判断した
ならば、M11にて燃料カット開始用タイマのカウントが
ゼロになったか否かを判定する。そして、このM11のス
テップにて燃料カット開始用タイマのカウントがゼロに
なった、即ち高回転低負荷運転が一定時間継続したと判
断した場合には、前記M8のステップに移行して燃料供給
停止フラグFFCをセットする。つまり、運転者がアクセ
ルペダル22を僅かに踏み込んだ状態で長い下り坂等を走
行中には、触媒コンバータ40が次第に高温となって焼損
してしまう虞があるので、このような状態が例えば10秒
程度以上続くような場合にも、途中で燃料の供給を停止
し、触媒コンバータ40の焼損を未然に防止している。
このようにして燃料の供給を停止する場合を判定し、
燃料の供給を再開する際における燃料の増量を行う場合
を以下の通りに判定するが、基本的には回転低下フラグ
FESがセットされていて暖機完了後の機関11が極低負荷
運転状態の場合に燃料を増量を行い、それ以外の場合に
は燃料の増量は行わないようようにしている。
前記M5のステップにて機関11の瞬時回転速度NERが機
関11の燃料供給停止回転速度NFCよりも大きくない、即
ち機関11が低回転領域にあると判断したならば、M12に
て回転低下フラグFESがセットされているか否かを判定
する。
このM12のステップにて回転低下フラグFESがセットさ
れている、即ち燃料供給停止中に機関11の瞬時回転速度
NERの急激な落ち込みが発生したと判断した場合には、M
13にて冷却水温が予め設定した暖気完了時点を示す基
準冷却水温TRよりも高温であるか否かを判定する。この
M13にて冷却水温TWが基準冷却水温TRよりも高温であ
る、即ち燃料の増量を行っても問題がないと判断したな
らば、M14にて吸気充填効率Lが予め設定した極低負荷
負荷判定用閾値LULよりも小さいか否かを判定する。
このM14のステップにて吸気充填効率Lが予め設定し
た極低負荷判定用閾値LULよりも小さい、即ち即ち運転
者によるアクセルペダル22の踏み込み量が僅かであっ
て、機関11が第8図の交差斜線で示す燃料供給停止領域
にあると判断したならば、M15にて燃料増量フラグFFA
セットし、次いでM16にて燃料カット開始用タイマをセ
ットし、そのカウントダウンを開始する。そして、M17
にて回転低下フラグFESをリセットすると共にM18にて燃
料供給停止フラグFFCをリセットした後、前記M9のステ
ップに移行する。
なお、前記M12のステップにて回転低下フラグFESがセ
ットされていない、即ち燃料供給停止中に瞬時回転速度
NERの急激な落ち込みが発生していないと判断した場合
や、前記M13のステップにて冷却水温TWが基準冷却水温T
Rよりも低温である、即ち冷却水温TWが低い場合では燃
料の増量が元々行われており、空燃比がリッチな状態と
なっているため、これ以上に燃料を増量しても無駄であ
ると判断した場合、或いは前記M10及びM14の各ステップ
にて吸気充填効率Lが極低負荷判定用閾値LULよりも大
きい、即ち運転者は車両の加速を希望していて機関11が
第8図の斜線で示す燃料供給停止領域にないと判断した
場合には、燃料の供給を再開する時点でそれぞれ燃料の
供給量を増量する必要がないので、燃料増量フラグFFA
をセットすることなく前記M16のステップに移行する。
又、前記M11のステップにて燃料カット開始用タイマ
のカウントがゼロではない、即ち機関11の高回転極低負
荷運転状態が短時間しか継続していないと判断した場合
には、前記M17のステップに移行する。
このようにして、燃料の供給を停止する場合とそうで
ない場合、及び燃料の供給を再開する際における燃料の
増量を行う場合とそうでない場合とそれぞれ判定した場
合、機関11のアイドル運転状態とそれ以外の運転状態と
での点火時期補正量θの設定を以下の通りに行う。基
本的には、機関11のアイドル運転状態の場合における点
火時期補正量θよりも、それ以外の運転状態の場合に
おける点火時期補正量θの方が小さめとなるような傾
向を持たせている。
前記M9のステップにてアイドルスイッチ25がオンであ
る、即ちアクセルペダルが踏み込まれていないと判断し
たならば、M19にてフィルタ定数KFとして、1に近いKFH
を採用し、M20にて瞬時回転速度NERが予め機関11のアイ
ドル回転速度よりも多少高めに設定した点火補正用回転
閾値NLよりも小さいか否かを判定する。
このM20のステップにて瞬時回転速度NERが点火補正用
回転閾値NLよりも小さい、即ち点火時期の補正を行わな
いと機関11のアイドル回転速度を一定に保持することが
困難となる虞があると判断した場合には、M21にて点火
時期補正量θとして θ=KRI・ΔN を採用する。この場合、点火時期補正量θの絶対値が
予め設定した点火時期補正量制限値θRI(max)を越えな
いように、M22にて点火時期補正量θの絶対値が点火
時期補正量制限値θRI(max)よりも大きいか否かを判定
し、このM22にて点火時期補正量θの絶対値が点火時
期補正量制限値θRI(max)よりも大きい、即ち点火時期
の変更に伴うショックが発生する虞があると判断した場
合には、M23にて点火時期補正量θを点火時期補正量
制限値θRI(max)にクリップし、M24にて目標点火時期θ
を前記(4)式の通りに算出する。
なお、前記M20のステップにて瞬時回転速度NERが点火
補正用回転閾値NLよりも大きい、即ち瞬時回転速度NER
が比較的高めとなっていると判断した場合には、点火時
期を補正しなくても問題がないので、M25にて点火時期
補正量θをゼロに設定し、前記M24のステップに移行
する。
このようにしてアイドル運転状態における機関11の目
標点火時期θを設定する一方、これ以外の運転状態に
おける機関11の目標点火時期θを以下の通りに設定す
る。
前記M9のステップにてアイドルスイッチ25がオンでは
ない、即ちアクセルペダル22が踏み込まれていないと判
断したならば、M26にて吸気充填効率Lが予め設定した
低負荷判定用閾値NLよりも小さいか否かを判定する。こ
のM26のステップにて吸気充填効率Lが低負荷判定用閾
値LLよりも小さい、即ち運転者によるアクセルペダル22
の踏み込み量が少なめであって、機関11が第8図の斜線
で示す低負荷運転領域にある。つまりアイドル運転状態
と余り変わりがないと判断したならば、前記M19のステ
ップに移行する。
しかし、このM26のステップにて吸気充填効率Lが低
負荷判定用閾値LLよりも大きい、即ち運転者によってア
クセルペダル22が充分踏み込まれており、機関11が中負
荷以上の運転領域にあると判断したならば、M27にてフ
ィルタ定数KFとして前記M19のステップにて選択したKFH
よりも小さなKFLを採用し、M28にて変速機の変速位置信
号がNレンジとなっているか否か、つまり手動変速機付
き車両か或いは自動変速機付き車両かどうかを判定す
る。
なお、前記M26の判定ステップを省略し、M9のステッ
プから直接M27のステップに移行するようにしても特に
問題はない。
このM28のステップにて変速機の変速位置信号がNレ
ンジとなっているか否かを判定するのは、本実施例のEC
U20自体を手動変速機付き車両と自動変速機付き車両と
に共用することを考慮した場合、自動変速機付き車両で
は機関11の駆動トルクの変動がトルクコンバータの圧油
の粘性により吸収されてしまう上、車両の加速初期にお
ける機関11の回転変化が手動変速機付き車両よりも速い
ため、加速性を損なう虞があることから、自動変速機付
き車両の場合には以下に示す点火時期の補正を行わない
ようにすることが望ましいからである。つまり、手動変
速機付き車両の場合には常にNレンジの信号がECU20側
に出力されるようにしておき、このNレンジの信号が出
力されている場合に以下に示す点火時期の補正を行うよ
うにしておけば、自動変速機付き車両の場合にはNレン
ジの状態で点火時期の補正を行うこととなるが、変速機
が中立状態では実質的に点火時期の補正が行われないの
である。
従って、ECU20自体を手動変速機付き車両と自動変速
機付き車両とに共用しないようにするのであれば、この
M28の判断ステップを省略することができる。
このように、本実施例では手動変速機が搭載された車
両を対象としているので、前記M28のステップにおける
変速機の変速位置信号は常にNレンジと判断され、M29
にて車速Vが予め設定された基準車速VRよりも大きいか
否かを判定する。このM29のステップにて車速Vが予め
設定された基準車速VRよりも大きい、即ち車両がある程
度以上の速度で走行中であって、この点火時期の補正操
作が車両の加速性に悪影響を及ぼす虞がないと判断した
ならば、次にM30にて瞬時回転速度NERが予め設定した点
火補正用回転閾値NH、例えば3000rpmよりも小さいか否
かを判定する。
なお、M29のステップでは車速Vが予め設定された基
準車速VRよりも大きいか否かを判定しているが、低速の
変速段が選択されている場合における点火時期の補正操
作は、車両の発進加速に悪影響を及ぼす虞があるので、
低速の変速段が選択されていないことをM29のステップ
にて判定するようにしても良い。
前記M30のステップにて瞬時回転速度NERが予め設定し
た点火時期補正用回転閾値NHよりも小さい、即ち機関11
の瞬時回転速度NERが低いことから、運転者がアクセル
ペダル22を踏み込ん車両の加速を希望している場合に、
機関11の瞬時回転速度NERの上昇割合が急激となって加
速ショックが発生し易いと判断したならば、M31にて今
度は回転偏差ΔNの絶対値が予め設定した閾値α、例え
ば50〜60rpmよりも大きいか否かを判定する。このM31の
ステップにて回転偏差ΔNの絶対値が閾値αよりも大き
い、即ち回転偏差ΔNが大きく発生していてこれを少な
くする必要があると判断した場合には、M32にてこの回
転偏差ΔNが負であるか否かを判定する。
このM32のステップにて回転偏差ΔNが負である、即
ち点火時期を遅角する必要があると判断した場合には、
M33にて点火時期補正量θとして θ=KRH・ΔN を採用するが、この場合の点火時期補正係数KRHは、前
述したM21のステップでの機関11のアイドル運転状態に
おける点火時期補正係数KRIよりも小さく設定してい
る。又、点火時期補正量θの絶対値が予め設定した点
火時期補正量制限値θRD(max)を越えないように、M34に
て点火時期補正量θの絶対値が点火時期補正量制限値
θRD(max)よりも大きいか否かを判定し、このM34にて点
火時期補正量θの絶対値、即ち点火時期の変更に伴う
ショックが発生する虞があると判断した場合には、M35
にて点火時期補正量θを点火時期補正量制限値θ
RD(max)にクリップし、前記M24のステップに移行して目
標点火時期θを前記(4)式により算出する。
なお、前記M28のステップにて変速機の変速位置信号
がNレンジとなってなっていない、即ち自動変速機付き
車両であると判断した場合や、前記M29のステップにて
車速Vが基準車速VRよりも遅い、即ち車両が比較的低速
で走行中であることから、この点火時期の補正操作が車
両の加速性に悪影響を及ぼす虞があると判断した場合、
或いは前記M30のステップにて瞬時回転速度NERが点火時
期補正用回転閾値NHよりも大きい、即ち機関11の瞬時回
転速度NERが比較的高く、この点火時期の補正操作が機
関11の回転速度の上昇割合を損なう虞があると判断した
場合、又は前記M31のステップにて回転偏差ΔNの絶対
値が閾値αよりも小さい、即ち回転偏差ΔNが少ないの
でこれ以上少なくする必要がないと判断した場合には、
それぞれ点火時期を補正しなくても良いので、M36にて
点火時期補正量θをゼロに設定し、前記M24のステッ
プに移行する。
又、前記M32のステップにて回転偏差ΔNが正であ
る、即ち点火時期を進角する必要があると判断した場合
には、M37にて点火時期補正量θとして θ=KRL・ΔN を採用し、前記M34のステップに移行する。この場合、
本実施例の点火時期補正係数KRLは、前述したM33のステ
ップでの点火時期補正係数KRHよりも更に小さく設定し
ている。
一般に、補正点火時期θは機関11がノッキングを起
こす直前のMBT近傍に設定されていることが多いため、
これ以上点火時期を進角させるとノッキングを発生する
虞があるので、前記M32のステップにて回転偏差ΔNが
正であると判断した場合には、これ以上に点火時期を進
角させず、M36のステップに移行して点火時期補正量θ
をゼロに設定するようにしても良い。
このように、本実施例ではM9のステップにてアイドル
スイッチ25がオフの場合に、M27以降の処理ステップを
行うようにしたが、機関11の負荷が予め設定したレベル
以上の場合や、アクセルペダル22の踏み込み操作が急激
に行われた場合、或いはスロットル弁24が急激に開放操
作された場合、アクセルペダル22の踏み込み操作が急激
に行われるか、もしくはスロットル弁24が急激に開放操
作された時点から予め設定した一定時間だけ、それぞれ
M32以降の処理ステップを行うようにすることも可能で
ある。
ここで、2速の変速状態にてスロットル弁を全閉状態
から全開状態に移行させた場合における瞬時回転速度N
ER及び車両の前後方向の加速度G及び目標点火時期θ
の関係を表す第9図に示すように、図中、実線にて示す
本実施例の場合には、図中、破線にて示す点火時期制御
を行わない場合よりも、車両の前後方向の加速度Gが振
動がごく僅かの間に収束してしまい、車両の急加速に伴
うショックが緩和されていることが判る。
<発明の効果> 本発明のエンジン制御装置によると、燃料の供給停止
中における機関の瞬時回転速度を算出する瞬時回転速度
演算手段と、この時の機関の平滑化回路速度を算出する
平滑化回転速度演算手段と、機関の瞬時回転速度と平滑
化回転速度との回転偏差を算出する回転偏差演算手段を
設ける一方、制御ユニットにより、前記回転数に基づい
て前記点火時期及びエンジンに対する燃料供給手段の作
動を制御するようにしたので、燃料の供給停止状態から
燃料の供給を再開した場合のショックを抑制することが
できると共に機関のストールを未然に防止することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明によるエンジン制御装置を四気筒内燃機
関が搭載された車両に応用した一実施例の概念図、第2
図はその点火系統の制御ブロック図、第3図は点火時期
決定のための演算ブロック図、第4図は瞬時回転速度算
出用のタイマ割り込みルーチンを表すフローチャート、
第5図は燃料供給制御用のクランク割り込みルーチンを
表すフローチャート、第6図は瞬時回転速度及び電磁弁
の開弁時間の変化状態の一例を表すグラフ、第7図は本
実施例のメインルーチンを表すフローチャート、第8図
は機関回転数と機関出力との関係を表すグラフ、第9図
は瞬時回転速度及び車両の前後方向の加速度及び目標点
火時期の関係を表すグラフである。 又、図中の符号で11は機関、12は燃焼室、17はエアフロ
ーセンサ、18は吸気温センサ、19は大気圧センサ、20は
ECU、22はアクセルペダル、23は吸気通路、24はスロッ
トル弁、25はアイドルスイッチ、31は燃料噴射ノズル、
32は電磁弁、33は点火プラグ、42はO2センサ、43は水温
センサ、44はTDCセンサ、45はクランク角センサ、46は
バッテリセンサ、48は演算装置、50はアナログ−デジタ
ル変換器、53はROM、54は瞬時回転速度演算部、55は平
滑化回転速度演算部、56は回転偏差演算部、57は吸気充
填効率演算部、Aは吸入空気量、FESは回転低下フラ
グ、FFAは燃料増量フラグ、FFCは燃料供給停止フラグ、
IBは基本燃料噴射量、KFAは燃料増量係数、KIは空燃比
補正係数、Lは吸気充填効率、LLは低負荷判定用閾値、
LULは極低負荷判定用閾値、NERは瞬時回転速度、NEF
平滑化回転速度、ΔNは回転偏差、NTAは瞬時回転速度
アドレス、NFCは燃料供給停止回転速度、Qは燃料増量
カウント値、Qmaxは燃料増量カウント制限値、tOは目標
開弁時間、tBは基準開弁時間、tDはバッテリ電圧に対応
する補正時間である。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エンジンに対して燃料を供給し得る燃料供
    給手段と、 前記エンジンへの点火を行う点火手段と、 車両の運転状態を検出する運転状態検出手段と、 前記車両が予め設定された減速運転にある場合に前記エ
    ンジンに対する燃料の供給が停止されるように前記燃料
    供給手段の作動を制御し、前記車両が予め設定した運転
    状態となった場合に前記エンジンに対する燃料の供給が
    再開されるように前記燃料供給手段の作動を制御すると
    ともに、前記車両の運転状態に応じて前記点火手段の点
    火時期を制御する制御ユニットとを有するエンジン制御
    装置において、 前記エンジンの瞬時回転速度を算出する瞬時回転速度演
    算手段と、 前記エンジンの平滑化回転速度を算出する平滑化回転速
    度演算手段と、 前記エンジンの瞬時回転速度と平滑化回転速度との回転
    偏差を算出する回転偏差演算手段とを備え、 前記制御ユニットは、前記回転偏差に基づいて前記点火
    時期及び前記エンジンに対する燃料供給再開時の前記燃
    料供給手段の作動を制御することを特徴とするエンジン
    制御装置。
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JP6271957B2 (ja) * 2013-11-13 2018-01-31 株式会社Subaru エンジン回転数演算装置、及び、エンジン制御装置
JP6426533B2 (ja) * 2015-05-29 2018-11-21 トヨタ自動車株式会社 エンジン制御ユニットの監視装置

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