JPH08176617A - 磁気異方性に優れた希土類−Fe−B系合金磁石粉末の製造方法 - Google Patents

磁気異方性に優れた希土類−Fe−B系合金磁石粉末の製造方法

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JPH08176617A
JPH08176617A JP6337982A JP33798294A JPH08176617A JP H08176617 A JPH08176617 A JP H08176617A JP 6337982 A JP6337982 A JP 6337982A JP 33798294 A JP33798294 A JP 33798294A JP H08176617 A JPH08176617 A JP H08176617A
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Yoshinobu Motokura
義信 本蔵
Hiroshige Mitarai
浩成 御手洗
Kuonari Funahashi
久男成 舟橋
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Aichi Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】磁気異方性および温度特性に優れた希土類−F
e−B−Co系合金磁石粉末の製造に関し、工業的に量
産する場合に磁気特性のバラツキの少ない安定した製造
方法を提供する。 【構成】希土類−Fe−B−Co系合金インゴットを均
質化処理した後粗粉砕を行う。得られた粗粉砕片を 600
℃以下の水素雰囲気中で水素を吸蔵し、真空雰囲気下で
脱水素を行ない粗粒子集合体を得る。次いで加圧した水
素雰囲気中で、温度 780〜 840℃に保持して当該粗粒子
集合体に水素ガスを吸蔵させ、次いで水素ガス圧力 1x1
0 -4Torr以下の真空雰囲気になるまで脱水素処理し、急
冷する。 【効果】最大エネルギー積((BH)max) および温度特性
(キュリー点(Tc))に優れかつバラツキの少ない磁気異
方性を有する合金磁石粉末が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、磁気異方性に優れた希
土類(以下、Rで示す。)−Fe−B系合金磁石粉末の
製造に関し、さらに磁気異方性とともに温度特性にも優
れたR−Fe−CoB系合金磁石粉末の製造に関し、工
業的に量産する場合に磁気特性のばらつきが少ない安定
した製造法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】磁気異方性に優れたR−Fe−B系合金
磁石粉末の製造方法として、水素処理法が注目されお
り、例えば、特開平1−132106号公報に開示され
ている。本方法による希土類−Fe−B系合金磁石粉末
は、強磁性相であるR2 Fe14B型金属間化合物相(以
下、R2 Fe14B型相という。)を主相とするR−Fe
−B系合金のインゴットまたはそのインゴットの粉砕粉
を高温に加熱した水素雰囲気中に保持して水素を吸蔵さ
せ、引き続いて同高温度にて水素を排気し、真空雰囲気
下で脱水素処理することにより再び強磁性相であるR2
Fe14B型相を生成させたものである。この結果得られ
たR−Fe−B系合金磁石粉末の組織は、平均粒径0.05
〜3μm の極めて微細なR2 Fe14B型相の再結晶組織
を主相とした集合組織を有し、高い磁気特性を有してい
る。
【0003】また、特開平3−146608号公報には
水素処理中の発熱・吸熱反応にともなう温度変化による
特性変動を小さくする方法として、インゴットを破砕し
て得られたブロック角を蓄熱材とともに水素処理を行う
ことが開示されている。さらに特開平5−163509
号公報においては、水素処理する原料の大きさとそのバ
ラツキに注目して均質化処理したインゴットを所定の寸
法でしかも所定の範囲内に破砕したものを使用すること
で特性のバラツキが小さく、特性低下の防止を図ってい
る。一方、特開平6−128610号公報においては、
水素処理法の原料について金属的組織検討により中間生
成物を見いだし、その生成物を生成させるため真空中又
は不活性ガス中で加熱し、ついで水素処理法により磁気
特性が優れた合金粉末を処理量にかかわらず量産性よく
得られる製造方法を開示している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、水素処理法に
おいて磁気特性が優れてかつバラツキの少ない磁気異方
性合金磁石粉末を工業的量産で得る方法については開示
がされていない。上記の特開平5−163509号公報
においては、特性のバラツキと特性の低下防止について
開示しているが、工業的量産については何らの開示もさ
れていない。他方、特開平6−128610号公報にお
いては、図1にて処理量2g〜2kgまでについて磁気
特性のバラツキはなく、処理量にかかわらず量産性よく
得ることができると開示している。しかし、2kgを処
理したときのそのバラツキ(2kg/ロットによるロッ
ト内バラツキ)については開示されていないので、処理
量2kgがすべて同一磁気特性か否かが不明である。ま
た、処理量の2kgを実験装置の制約とし、2kgを越
える処理量も処理量2g〜2kgと同様の磁気特性が得
られるとしているが、ロット内バラツキも含めての具体
的実施例の開示がなされていない。
【0005】すなわち、水素処理法は発熱・吸熱反応を
ともなうために温度変化が大きく、磁気特性にバラツキ
を発生させている。しかも、処理量が増えた場合には、
その処理量内のバラツキ(ロット内バラツキ)をも発生
させるのである。したがって、水素処理における処理量
を大きくしたときの磁気特性のロット内バラツキを少な
くすることが工業的量産を可能ならしめるのである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、国際公開
WO94/15345にてR−Fe−B系合金磁石粉末
について磁気特性が優れ、かつバラツキの少ない製造方
法について開示している。本開示によれば、水素処理時
の水素吸蔵処理における処理温度および水素圧ならびに
脱水素処理における温度の影響が磁気特性のバラツキに
大きく寄与していることを見出し、これらの要因の制御
をするとともに特定の処理装置により解決している。
【0007】本発明は、磁気特性のバラツキに関し、水
素処理法に先立って水素処理法に供給する原料について
鋭意研究した結果、次のような知見に基づいて発明した
のである。水素処理法における磁気特性のバラツキは、
水素化反応時の水素と金属との反応状態に影響を及ぼす
水素ガス雰囲気の温度、圧力、酸素等の不純物、金属界
面の状態等を制御した均一化することにより低減できる
ことを見出した。すなわち、水素化反応は水素と金属の
界面から進行することから、水素と金属との界面の面積
を増加させて水素化反応において発熱・吸熱反応にとも
なう温度変化、水素圧力の変化を制御することにより磁
気特性のバラツキを低減できる。特に、金属の界面を増
加させる方法として、物理的・機械的におこなうよりは
化学的におこなう水素吸蔵法が、界面を増加させるとき
の酸素等の汚染を少なくできること、また水素吸蔵によ
り水素処理法にて水素が物理的に出入りできる微細クラ
ックを有しているため界面の表面積(比表面積)の増加
を図れることから優れていることを見出し、発明を完成
した。
【0008】以下に、発明の詳細について説明する。本
発明は、Yを含む希土類元素(以下、Rで示す。)とF
eとBを主成分とする合金のインゴットを不活性ガス雰
囲気中で、温度1000〜1150℃に保持して均質化処理させ
た後、上記均質化処理インゴットを加圧した水素ガス雰
囲気中で、温度 600℃以下に保持して当該インゴットに
水素を吸蔵させた後に真空雰囲気下にて脱水素して粗粒
子集合体とし、次いで昇温して 1.1〜 1.8kgf/cm2 に加
圧した水素ガス雰囲気中で、温度 780〜 840℃に保持し
て上記粗粒子集合体に水素ガスを吸蔵させた後に水素ガ
ス圧力1x10-4Torr以下の真空雰囲気になるまで温度 500
〜 840℃で脱水素処理して急冷することを特徴とする磁
気異方性に優れたR−Fe−B系合金磁石粉末の製造方
法である。
【0009】また、RとFeとBを主成分とする合金の
インゴットを不活性ガス雰囲気中で、温度1000〜1150℃
に保持して均質化処理させた後、上記均質化処理インゴ
ットを加圧した水素ガス雰囲気中で、温度 600℃以下に
保持して当該インゴットに水素を吸蔵させた後に 1.0To
rr以下の真空雰囲気になるまで温度 600℃以下で脱水素
処理し、常温まで急冷したのち崩壊させて粗粒子粉末と
し、次いで水素雰囲気ガス中で昇温し、 1.1〜 1.8kgf/
cm2 に加圧した水素ガス雰囲気中で温度 780〜 840℃に
保持して上記粗粒集合体に水素ガスを吸蔵させた後に水
素ガス圧力1x10-4Torr以下の真空雰囲気になるまで温度
500〜 840℃で脱水素処理して急冷することを特徴とす
る磁気異方性に優れた希土類−Fe−B系合金磁石粉末
の製造方法である。
【0010】さらに、本発明はRとFeとBを主成分と
する合金のインゴットを不活性ガス雰囲気中で、温度10
00〜1150℃に保持して均質化処理させた後、上記均質化
処理インゴットを10〜50mmの大きさに粗粉砕した後に
加圧した水素ガス雰囲気中で、温度 600℃以下に保持し
て当該インゴットに水素を吸蔵させた後に真空雰囲気下
にて脱水素して粗粒子粉末集合体とし、次いで昇温して
1.1〜 1.8kgf/cm2 に加圧した水素ガス雰囲気中で、温
度 780〜 840℃に保持して上記粗粒集合体に水素ガスを
吸蔵させた後に水素ガス圧力1x10-4Torr以下の真空雰囲
気になるまで温度 500〜 840℃で脱水素処理して急冷す
ることを特徴とする磁気異方性に優れたR−Fe−B系
合金磁石粉末の製造方法である。
【0011】また、RとFeとBを主成分とする合金の
インゴットを不活性ガス雰囲気中で、温度1000〜1150℃
に保持して均質化処理させた後、上記均質化処理インゴ
ットを10〜50mmの大きさに粗粉砕した後に加圧した水
素ガス雰囲気中で、温度 600℃以下に保持して当該イン
ゴットに水素を吸蔵させた後に真空雰囲気下で脱水素し
て粗粒子集合体とし、次いで水素雰囲気ガス中で昇温
し、 1.1〜 1.8kgf/cm2 に加圧した水素ガス雰囲気中で
温度 780〜 840℃に保持して上記粗粒子集合体に水素ガ
スを吸蔵させた後に水素ガス圧力1x10-4Torr以下の真空
雰囲気になるまで温度 500〜 840℃で脱水素処理して急
冷することを特徴とする磁気異方性に優れたR−Fe−
B系合金磁石粉末の製造方法である。
【0012】次に、上記の均質化インゴットの後処理方
法において、加圧した水素ガス雰囲気中の水素ガス圧力
は 1.1〜 1.8kgf/cm2 で、水素吸蔵における加圧した水
素ガス雰囲気中の温度および/または脱水素処理におけ
る真空雰囲気中の温度は 200〜 450℃に保持することを
特徴とする磁気異方性に優れたR−Fe−B系合金磁石
粉末の製造方法である。
【0012】本発明は、さらに上記R−Fe−B系合金
は、RとBとCoを主成分としてその合金組成がそれぞ
れ原子百分率(at%)で、 R ; 12 〜15 % B ; 5 〜 8 % Co; 15 〜23 % Ga; 0.3〜 2.0% を含有し、残部Feおよび不可避的な不純物であること
を特徴とする磁気異方性および温度特性に優れたR−F
e−B−Co系合金磁石粉末の製造方法である。
【0013】また、上記R−Fe−B系合金は、RとB
とCoを主成分としてその合金組成がそれぞれ原子百分
率(at%)で、 R ; 12 〜15 % B ; 5 〜 8 % Co; 15 〜23 % Ga;0.3 〜 2.0% を含有し、さらに、 Mo; 0.70 %以下 V ; 0.70 %以下 Zr; 0.70 %以下 Ti; 0.30 %以下 の1種または2種以上をを含有し、残部Feおよび不可
避的な不純物であることを特徴とする磁気異方性および
温度特性に優れたR−Fe−B−Co系合金磁石粉末の
製造方法である。
【0014】次に、組成、均質化処理、均質化インゴッ
トの後処理方法(水素処理に先立つ原料の処理をい
う。)および水素処理における限定理由について説明す
る。 (1)組成の限定理由 磁気異方性に優れたR−Fe−B系合金として、希土類
元素Rは10〜20%(以下、原子百分率で表す。)を含有
する。Rが10%未満では保磁力が低下し、20%を越える
と残留磁束密度が低下するからである。また、Ndは少
なくとも50%以上含有しその一部をY、Dy、Prの1
種または2種以上を含む場合がある。Ndが50%未満で
は十分な磁気特性が得られないからである。Bは 3〜10
%を含有する。Bが 3%未満では保磁力が低下し、10%
を越えると残留磁束密度が低下する。
【0015】磁気異方性および温度特性に優れたR−F
e−B−Co系合金として、Rは、Ndを含む希土類元
素のうち1種または2種以上であるが、特にNd単独ま
たはNdとPr、Dyとの混合物が好ましい。この場合
に、Ndは少なくとも50%以上含有する。Rが12%未満
では保磁力が低下し、15%を越えて添加すると残留磁束
密度が低下する。なお、Ndは好ましくは12.1〜13.0%
の範囲である。
【0016】Bは、 5%未満では保磁力が低下し、 8%
を越えると残留磁束密度が低下する。好ましくは 5.0〜
7.0%の範囲である。Coは、キュリー点を改善するた
めには多く含有したほうが好ましいが、保磁力が低下す
るので15〜23%とする。さらに好ましくは19.5〜21.5%
の範囲内である。Gaは、磁気異方性および保磁力を向
上させる元素であるが、0.3 %未満ではその効果が得ら
れず、 2.0%を越えると磁気異方性および保磁力は低下
する。さらに好ましくは 1.5〜 1.8%の範囲内である。
【0017】Mo、V、Zrは、保磁力および最大エネ
ルギー積を向上させる元素であるが、0.70%を越えて含
有しても保磁力の効果は飽和し、最大エネルギー積およ
び残留磁束密度を低下させるので上限を0.70%とした。
Tiは、保持力を向上させる元素であるが、残留磁束密
度を低下させる元素であるので含有量の上限を0.30%と
した。
【0018】(2)均質化処理 均質化処理の目的は、鋳造して得られたRーFeーB系
合金インゴットはα−Fe相などの非平衡組織が析出し
ていることが多く、この非平衡組織は磁気特性を低下さ
せる原因となるので、水素ガス吸蔵〜脱水素処理にさき
だって非平衡組織を消失させ、実質的に主相であるR2
Fe14B相からなる均質化処理インゴットを原料として
用いることにより磁気特性を大幅に向上させることであ
る。
【0019】均質化処理条件として、均質化処理の際の
酸化を防止するためにArガス等の不活性ガス雰囲気で
加熱処理が必要である。不活性ガス雰囲気の圧力として
は、加圧下ないし減圧下でもよいが、減圧下の場合はイ
ンゴットの表面から組成を構成する元素が蒸発するまで
減圧させてはならない。蒸気圧の高い元素が蒸発するこ
とにより、組成が局所的に変動するからである。また、
加圧する場合は設備・処理上から 2〜3kgf/cm2でよい。
均質化処理温度としては1000〜1150℃の範囲内である。
均質化処理温度が1000℃より低いと均質化処理に長時間
を必要とするために、工業的生産性が悪い。一方、1150
℃を越えると上記のインゴットが溶融するので好ましく
ない。
【0020】(3)均質化処理インゴットの後処理 均質化処理インゴットの後処理条件として、加圧した水
素雰囲気中で温度 600℃以下に保持して行うことにより
均質化処理インゴットに水素を吸蔵させる。この結果、
均質化処理インゴットは水素吸蔵によって多数の微細ク
ラックを有するインゴット、すなわち粗粒子集合体とか
らなる。水素雰囲気は加圧することにより水素を吸蔵す
る時間を短かくすることができる。水素雰囲気は、1.1
kgf/cm2 以上がよい。好ましくは、工業的取り扱いの容
易さから1.1 〜 1.8 kgf/cm2がよい。なお、水素雰囲気
としては水素ガスと不活性ガスとの混合ガス雰囲気でも
よい。
【0021】また、加熱温度は均質化インゴットに水素
を吸蔵させるためには高いことが望ましいが、水素吸蔵
により強磁性相であるR2 Fe14B相を生成しない温度
である 600℃以下で保持することが必要である。好まし
くは、水素を吸蔵する時間を短かくするとともに水素吸
蔵による発熱でもって水素雰囲気温度が 600℃を越えな
いようにするため加熱温度は 200〜 450℃に保持するこ
とがよい。
【0022】以上の後処理により、次の水素処理の母材
として従来の一個のインゴットの固体から粗粒子の集合
体を供給することになる。これにより、従来のインゴッ
トの表面から拡散反応によってのみ水素がインゴットに
吸蔵されてR2 Fe14B相を生成することから、本発明
の拡散より速い物理的侵入により水素が粗粒子の集合体
を構成している単位粒子の表面まで供給されるため、拡
散を粗粒子単位の表面から行うことにより水素が吸蔵さ
れR2 Fe14B相を生成することになる。すなわち、粗
粒子集合体とすることにより、水素処理における水素と
金属との界面の面積を増加させて、R2 Fe14B相の生
成反応を行わせることによりインゴット等のバルク体に
観察される生成反応熱の蓄熱を抑制する。この結果、反
応熱による粗粒子集合体の温度上昇は低く抑えることが
できるので生成したR2 Fe14B相が再び単相にもどる
相変態を抑制できる。
【0023】また、水素処理に先立つ均質化処理インゴ
ットの後処理として、次のような処理を加えることこと
もできる。加圧した水素雰囲気中で温度 600℃以下に保
持して行うことにより均質化処理インゴットに水素を吸
蔵させた後に、 1.0Torr以下の真空雰囲気になるまで温
度600℃以下で脱水素処理し、常温まで急冷したのち崩
壊させて粗粒子粉末とする後処理方法である。上記の粗
粒子集合体は水素を吸蔵しているので脱水素処理を行っ
て崩壊させて粗粒子粉末とすることである。脱水素条件
としては、真空雰囲気下でおこなうことが必要であり、
1.0Torr以下の真空雰囲気が好ましい。その時の加熱温
度としては 600℃以下とし、好ましくは脱水素時間を短
くするために 200℃以上が必要である。脱水素にともな
う吸熱反応による脱水素時の温度の低下を防ぐためであ
る。
【0024】さらに、均質化処理インゴットを粗粉砕し
て後処理に供することもよい。インゴットに比べて小さ
な粗粉砕片は後処理における水素吸蔵または脱水素の処
理時間を短くすることができる。粗粉砕片は概ね10〜50
mmに粗粉砕したものである。10mm未満より細かくするこ
とは粉砕に時間を要するからであり、50mmを越えて大き
いと水素吸蔵または脱水素の処理時間を短くすることが
できないからである。なお、粗粉砕片の大きさとは片の
形状が丸形状を有するものとした時の直径をいう。
【0025】(3)水素処理 上記の均質化処理インゴットを後処理して製造した粗粒
子集合体または粗粒子粉末からなる原料の組織変化を生
じさせてR−Fe−B系合金の優れた磁気特性を有する
再結晶組織とするために、加圧した水素雰囲気中で、温
度 750〜 950℃に保持し水素を吸蔵させる。
【0026】粗粒子集合体または粗粒子粉末に水素を均
一かつ安定して迅速に吸蔵させるためには水素雰囲気を
加圧することが必要である。このことにより、粒子内に
おけるR2 Fe14B相への組織変化が迅速に進行すると
ともに水素吸蔵による発熱を抑制し、R2 Fe14B相か
ら単相にもどる逆変化を防ぐことができる。水素雰囲気
の加圧としては、好ましくは 1.1〜1.8 kgf/cm2 が望ま
しい。1.1kgf/cm2 未満では加圧の効果が少ない。一
方、1.8 kgf/cm2 を越えるとその効果が飽和してくるた
めである。また、工業的取り扱いの容易さからである。
なお、水素ガスと不活性ガスとの混合ガスを使用した場
合は、水素ガス分圧として上記の加圧した水素雰囲気の
圧力、 1.1〜1.8 kgf/cm2 が必要である。
【0027】温度としては、 780〜 840℃である。 780
℃未満では上記の組織変化が十分に行われず、 840℃を
越えると組織変化が進行し過ぎて微細な再結晶組織が粒
成長をおこして保磁力を低下させるからである。なお、
室温から上記温度 780〜 840℃に加熱する途中の雰囲気
は、真空、Arガス等の不活性ガスあるいは水素ガスで
もよい。
【0028】水素ガスを吸蔵させた粗粒子集合体または
粗粒子粉末から、完全に脱水素を行うことにより高保磁
力が得られる。この脱水素条件としては、1x10-4Torr以
下の真空雰囲気になるまで温度 500〜 840℃で脱水素処
理を行う。磁石粉末に残留した水素ガスは残留磁束密度
を低下させるので水素ガス圧力1x10-4Torr以下の真空雰
囲気まで脱水素を行うことである。また、水素ガス圧力
としたのは、脱水素処理中における粗粒子集合体または
粗粒子粉末の酸化防止のため好ましいからである。
【0029】温度を 500〜 840℃としたのは、 500℃未
満では脱水素が不十分となって磁石粉末中に水素が残留
し、保磁力を低下させるからである。一方、 840℃を越
えると組織変化が進行し過ぎて微細な再結晶組織が粒成
長をおこして保磁力を低下させるからである。また、脱
水素は 500〜 840℃の範囲内で所定の温度で行ってもよ
いし、 840℃以下の温度から温度を下げながらおこなっ
てもよい。
【0030】脱水素処理した粗粒子粉末集合体または粗
粒子粉末はすでに水素崩壊物として組織変化し、再結晶
している微粉の集合体となって汚染されやすい状態にあ
り、温度 500〜 840℃に保持されている水素ガス圧力1x
10-4Torr以下の真空雰囲気から、酸化等の汚染を防止す
るために常温まで急冷することにより残留磁束密度の向
上が図れる。雰囲気としては加圧した水素ガス、あるい
はArガス等の不活性ガスを用いることにより冷却速度
を高めることができる。さらに、冷却途中における上記
崩壊物への不純物ガス成分の凝縮による汚染を防止する
ためには30℃/min以上の速度で冷却することが好まし
い。
【0031】
【作用】RーFeーB系合金の均質化処理によりα−F
e相などの非平衡組織を消失せしめたインゴットを、加
圧した水素ガス雰囲気中で温度 600℃以下にて水素を吸
蔵させた粗粒子粉末集合体、または水素を吸蔵させたの
ちに崩壊させた粗粒子粉末を水素吸蔵処理のための原料
として供給し、水素吸蔵処理において加圧した水素ガス
雰囲気により水素と大幅に増加した金属界面からの拡散
反応が短時間でおこる。この短い反応時間は発熱を少な
くすることから生成した微細な再結晶組織の粒成長を抑
制して保磁力の低下を防止することができる。また、水
素ガス圧力1x10-4Torr以下の真空雰囲気まで脱水素を行
うことにより磁石粉末中の残留水素ガスを完全に減少さ
せることができ、残留水素ガスによる保磁力の低下を防
止することができる。
【0032】
【発明の実施例】希土類としてNdを用い、プラズマア
ーク炉で30kgを溶解、鋳造してNd12.1−Fe60.6−C
20.0−B5.7 −Ga 1.6の化学組成からなる希土類磁
石合金インゴットを作製した。上記鋳造インゴットをA
rガス雰囲気中で1100℃にて20時間保持して均質化処理
を行い、35〜40mm程度の大きさにArガス雰囲気中で機
械的粉砕により粗粉砕片とした。以下、粗粉砕片を実施
例および比較例に供した。
【0033】(実施例1)図2に本実施例における処理
の温度および雰囲気の概要を示し、図5に本実施例をは
じめとして実施例および比較例に使用した加熱装置の概
略を示し、以下に本実施例を説明する。粗粉砕片約7.0k
g を1.3kgf/cm2に加圧した水素ガス雰囲気炉(7本の反
応管)に装入し、 250℃に 1時間保持して水素を吸蔵さ
せた。次いで、 0.5Torrの真空雰囲気になるまで脱水素
処理を行って粗粉砕片を粗粒子集合体に変えたあと、引
き続き再度水素ガスを導入して 800℃に加熱して 5時間
保持して前記粗粒子集合体に水素を吸蔵させる処理をお
こなった。水素ガス雰囲気の圧力は 1.3kgf/cm2に保持
して水素ガスを炉内に供給した。次いで、水素ガス圧力
が1.0 ×10-5Torrの真空雰囲気になるまで脱水素処理を
800℃にて 1.0時間かけて行なった。その後、1.2kgf/c
m2のArガスにて約10分かけて常温まで急冷した。以上
の処理を通じて得られた粉末集合体をディスクミルで解
きほぐして平均粒径74〜 105μmの粉末を得た。こうし
て得られた磁石粉末の最大エネルギー積((BH)max) を測
定し、図1 に示した。測定のためのサンプリング数は14
個である。また、測定には、直径4.0mm 、高さ2.5mm の
アルミパンに得られた合金磁石粉末とパラフィンとの混
合物を入れて磁場配向し固定させた後にVSM振動型磁
束計を用いて測定した。
【0034】(実施例2)図3に本実施例における処理
の温度および雰囲気の概要を示し、以下に説明する。使
用した加熱装置は実施例1と同様である。粗粉砕片約7.
0kg を1.3kgf/cm2に加圧した水素ガス雰囲気炉に装入
し、 250℃に 1時間保持して水素を吸蔵させた。次い
で、 0.5Torrの真空雰囲気になるまで脱水素処理を行
い、常温まで1.2kgf/cm2のArガスにて急冷したのち崩
壊させて粗粒子粉末とした。当該粗粒子粉末を引続き同
水素ガス雰囲気炉に装入し、水素ガスを導入して 800℃
に加熱昇温して同温度に 5時間保持して粗粒子粉末に水
素を吸蔵させる処理をおこなった。水素ガス雰囲気の圧
力は 1.3kgf/cm2 に保持して水素ガスを炉内に供給し
た。次いで、水素ガス圧力が1.0 ×10-5Torrの真空雰囲
気になるまで脱水素処理を 800℃にて 1.0時間かけて行
なった。その後、1.2kgf/cm2のArガスにて約10分かけ
て常温まで急冷した。以上の処理を通じて得られた粉末
集合体をディスクミルで解きほぐして平均粒径74〜 105
μmの粉末を得た。こうして得られた磁石粉末の最大エ
ネルギー積((BH)max) を測定し、図1 に実施例 2として
示した。サンプリング数および測定方法は実施例 1と同
様である。
【0035】(比較例1)図4に比較例1〜3における
処理の温度および雰囲気の概要を示す。また使用した加
熱装置は実施例1と同様である。本比較例1では、水素
処理の原料として本実施例のような前処理は行なわずに
粗粉砕片約7.0kg をそのまま水素ガス雰囲気炉(7本の
反応管)に装入し、水素ガスを導入して 800℃に加熱し
て 5時間保持して粗粉砕片に水素を吸蔵させる処理をお
こなった。水素ガス雰囲気の圧力は 1.3kgf/cm2 に保持
して水素ガスを炉内に供給した。次いで、水素ガス圧力
が1.0 ×10-5Torrの真空雰囲気になるまで脱水素処理を
800℃にて 1.0時間かけて行なった。その後、1.2kgf/c
m2のArガスにて約10分かけて常温まで急冷した。以上
の処理を通じて得られた粉末集合体をディスクミルで解
きほぐして平均粒径74〜 105μmの粉末を得た。こうし
て得られた磁石粉末の最大エネルギー積((BH)max) を測
定し、図1に比較例1として示した。サンプリング数お
よび測定方法は実施例1と同様である。
【0036】(比較例2)比較例2では、水素処理の原
料として本実施例のような前処理は行なわずに粗粉砕片
約7.0kg をさらにArガス雰囲気中で機械粉砕して0.5
〜1.5mm 程度の粒状にした粒状粉末をそのまま水素ガス
雰囲気炉(7 本の反応管)に装入し、水素ガスを導入し
て 800℃に加熱して 5時間保持して粗粉砕片に水素を吸
蔵させる処理をおこなった。水素ガス雰囲気の圧力は
1.3kgf/cm2 に保持して水素ガスを炉内に供給した。次
いで、水素ガス圧力が1.0 ×10-5Torrの真空雰囲気にな
るまで脱水素処理を 800℃にて 1.0時間かけて行なっ
た。その後、1.2kgf/cm2のArガスにて約10分かけて常
温まで急冷した。以上の処理を通じて得られた粉末集合
体をディスクミルで解きほぐして平均粒径74〜 105μm
の粉末を得た。こうして得られた磁石粉末の最大エネル
ギー積((BH)max) を測定し、図1に比較例2として示し
た。サンプリング数および測定方法は実施例1と同様で
ある。
【0037】(比較例3)比較例2では、水素処理の原
料として均質化したインゴットの50mm角ブロックを用
い、本実施例のような前処理は行なわずにそのまま水素
ガス雰囲気炉(7 本の反応管)に装入し、水素ガスを導
入して 800℃に加熱して 5時間保持して粗粉砕片に水素
を吸蔵させる処理をおこなった。水素ガス雰囲気の圧力
は 1.3kgf/cm2 に保持して水素ガスを炉内に供給した。
次いで、水素ガス圧力が1.0 ×10-5Torrの真空雰囲気に
なるまで脱水素処理を 800℃にて 1.0時間かけて行なっ
た。その後、1.2kgf/cm2のArガスにて約10分かけて常
温まで急冷した。以上の処理を通じて得られた崩壊物を
ディスクミルで解きほぐして平均粒径74〜 105μmの粉
末を得た。こうして得られた磁石粉末の最大エネルギー
積((BH)max) を測定し、図1に比較例3として示した。
サンプリング数および測定方法は実施例1と同様であ
る。
【0038】以上の実施例1および2、比較例1〜3に
ついての試験結果を図1にまとめて示した。この結果よ
り、約7.0kg の磁石粉末の製造において水素処理に先立
って原料に水素を吸蔵させたのち脱水素した場合には、
その後の水素処理して得られた磁石粉末の最大エネルギ
ー積((BH)max) の値は30MGOe以上でかつバラツキの小さ
い。他方、比較例によれば最大エネルギー積((BH)max)
も低く、バラツキの幅が10MGOe以上と大きい。
【0038】なお、温度特性についてはアルミナ製容器
に得られた磁石粉末を入れて振動型磁石計で測定した。
本実施例においてはいずれもキュリー点(Tc)は 500℃と
高い値が得られている。
【0039】
【発明の効果】本発明の製造法により得られたR−Fe
−B−Co系合金磁石粉末は、最大エエルギー積および
温度特性にも優れている磁気異方性を有する合金磁石粉
末であり、量産性にも優れた磁気特性のバラツキが少な
く安定した製造法として産業上の利用価値が大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1〜2および比較例1〜3について得ら
れた磁石粉末の最大エネルギー積((BH)max) の値を示す
図である。
【図2】実施例1における処理の温度および雰囲気の概
要を示す図である。
【図3】実施例2における処理の温度および雰囲気の概
要を示す図である。
【図4】比較例1〜3における処理の温度および雰囲気
の概要を示す図である。
【図5】実施例1〜2および比較例1〜3において使用
した加熱装置の概略を示す図である。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Yを含む希土類元素(以下、Rで示
    す。)とFeとBを主成分とする合金のインゴットを不
    活性ガス雰囲気中で、温度1000〜1150℃に保持して均質
    化処理させた後、 上記均質化処理インゴットを加圧した水素ガス雰囲気中
    で、温度 600℃以下に保持して当該インゴットに水素を
    吸蔵させた後に真空雰囲気下にて脱水素して粗粒子集合
    体とし(以下、均質化インゴットの後処理方法(A)と
    いう。)、 次いで昇温して 1.1〜 1.8kgf/cm2 に加圧した水素ガス
    雰囲気中で、温度 780〜 840℃に保持して上記粗粒子集
    合体に水素ガスを吸蔵させた後に水素ガス圧力1x10-4To
    rr以下の真空雰囲気になるまで温度 500〜 840℃で脱水
    素処理して急冷することを特徴とする磁気異方性に優れ
    た希土類−Fe−B系合金磁石粉末の製造方法。
  2. 【請求項2】 Yを含む希土類元素(以下、Rで示
    す。)とFeとBを主成分とする合金のインゴットを不
    活性ガス雰囲気中で、温度1000〜1150℃に保持して均質
    化処理させた後、 上記均質化処理インゴットを加圧した水素ガス雰囲気中
    で、温度 600℃以下に保持して当該インゴットに水素を
    吸蔵させた後に 1.0Torr以下の真空雰囲気になるまで温
    度 600℃以下で脱水素処理し、常温まで急冷したのち崩
    壊させて粗粒子粉末とし(以下、均質化インゴットの後
    処理方法(B)という。)、 次いで水素雰囲気ガス中で昇温し、 1.1〜 1.8kgf/cm2
    に加圧した水素ガス雰囲気中で温度 780〜 840℃に保持
    して上記粗粒子集合体に水素ガスを吸蔵させた後に水素
    ガス圧力1x10-4Torr以下の真空雰囲気になるまで温度 5
    00〜 840℃で脱水素処理して急冷することを特徴とする
    磁気異方性に優れたR−Fe−B系合金磁石粉末の製造
    方法。
  3. 【請求項3】 請求項1の均質化インゴットの後処理方
    法(A)において、均質化処理インゴットを10〜50mm
    の大きさに粗粉砕した後に加圧した水素ガス雰囲気中
    で、温度 600℃以下に保持して当該インゴットに水素を
    吸蔵させた後に真空雰囲気下で脱水素して粗粒子粉末集
    合体とすることを特徴とする請求項1の磁気異方性に優
    れたR−Fe−B系合金磁石粉末の製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項2の均質化インゴットの後処理方
    法(B)において、均質化処理インゴットを10〜50mm
    の大きさに粗粉砕した後に加圧した水素ガス雰囲気中
    で、温度 600℃以下に保持して当該インゴットに水素を
    吸蔵させた後に1.0Torr以下の真空雰囲気になるまで温
    度 600℃以下で脱水素処理し、常温まで急冷したのち崩
    壊させて粗粒子粉末とすることを特徴とする請求項2の
    磁気異方性に優れたR−Fe−B系合金磁石粉末の製造
    方法。
  5. 【請求項5】 均質化インゴットの後処理方法におい
    て、加圧した水素ガス雰囲気中の水素ガス圧力は 1.1〜
    1.8kgf/cm2 で、水素吸蔵における加圧した水素ガス雰
    囲気中の温度および/または脱水素処理における真空雰
    囲気中の温度は200〜 450℃に保持することを特徴とす
    る請求項1〜5の磁気異方性に優れたR−Fe−B系合
    金磁石粉末の製造方法。
  6. 【請求項6】 上記R−Fe−B系合金は、RとBとC
    oを主成分としてその合金組成がそれぞれ原子百分率
    (at%)で、 R ; 12 〜15 % B ; 5 〜 8 % Co; 15 〜23 % Ga; 0.3〜 2.0% を含有し、残部Feおよび不可避的な不純物であること
    を特徴とする請求項1〜5の磁気異方性に優れたR−F
    e−B−Co系合金磁石粉末の製造方法。
  7. 【請求項7】 上記R−Fe−B系合金は、RとBとC
    oを主成分としてその合金組成がそれぞれ原子百分率
    (at%)で、 R ; 12 〜15 % B ; 5 〜 8 % Co; 15 〜23 % Ga;0.3 〜 2.0% を含有し、さらに、 Mo; 0.70 %以下 V ; 0.70 %以下 Zr; 0.70 %以下 Ti; 0.30 %以下 の1種または2種以上をを含有し、残部Feおよび不可
    避的な不純物であることを特徴とする請求項1〜5の磁
    気異方性に優れたR−Fe−B−Co系合金磁石粉末の
    製造方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100452787B1 (ko) * 2000-09-20 2004-10-14 아이치 세이코우 가부시키가이샤 이방성 자석 분말의 제조방법, 이방성 자석 분말의 원료분말 및 본드 자석
KR101142883B1 (ko) * 2009-12-04 2012-05-10 한국기계연구원 자기특성이 향상된 R?Fe?B계 이방성 금속분말의 제조방법 및 이에 따라 제조되는 R?Fe?B계 이방성 금속분말
JPWO2020017529A1 (ja) * 2018-07-19 2020-07-30 愛知製鋼株式会社 希土類磁石粉末の製造方法

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KR101142883B1 (ko) * 2009-12-04 2012-05-10 한국기계연구원 자기특성이 향상된 R?Fe?B계 이방성 금속분말의 제조방법 및 이에 따라 제조되는 R?Fe?B계 이방성 금속분말
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