JPH08174856A - インクジェット記録装置およびキャップ機構 - Google Patents
インクジェット記録装置およびキャップ機構Info
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- JPH08174856A JPH08174856A JP25088795A JP25088795A JPH08174856A JP H08174856 A JPH08174856 A JP H08174856A JP 25088795 A JP25088795 A JP 25088795A JP 25088795 A JP25088795 A JP 25088795A JP H08174856 A JPH08174856 A JP H08174856A
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Abstract
設けられたキャップ26の大気連通孔がインク漏れによ
り閉塞することを防止したキャップ機構、およびそのキ
ャップ機構を用いたインクジェット記録装置を提供す
る。 【解決手段】 インクを吐出するための吐出口を覆うた
めのキャップを具備するインクジェット記録装置であっ
て、前記キャップ26は、該キャップ内を大気に連通さ
せるための大気連通路と、当該キャップ26内部にたま
ったインクをその自重を利用して前記キャップ26外へ
排出させるためのインク排出手段と、を具備する。
Description
録装置およびそれに用いるキャップ機構に関する。な
お、ここで、記録とは、布、糸、紙、シート材等のイン
ク付与を受けるインク支持体全てへのインク付与等(プ
リント)を含むもので、また、文字等の意味のある画像
だけでなく、パターン画像等の無意味な画像をも含むも
のである。記録装置は、各種情報処理装置全てあるいは
その出力器としてのプリンタを含むものであり、本発明
はこれらへの用途が可能なものである。
装置として、熱転写・LBP・ドットインパクト、イン
クジェット等の記録装置が使用されている。
性に優れる印刷方法として注目を浴びているが、このう
ち加熱による液体の発泡を利用したものは、高密度化が
容易である・静粛性に優れる・カラー化が容易・高速印
刷に耐え得る等の優れた特徴を有し、高品位で安価な印
刷方法として注目を浴びている。
配列した記録ヘッド(以下マルチヘッドと呼ぶ)を備え
たものが一般化し、さらにカラー対応として複数個の上
記マルチヘッドを備えたものも開発されている。
してほぼ下向きにインクを吐出して紙面上を記録してい
くプリンタの主要部の構成を示した斜視図である。この
図において、30はインクカートリッジである。これら
は、4色のカラーインク、ブラック(Bk)、シアン
(C)、マゼンタ(M)、およびイエロー(Y)がそれ
ぞれ詰め込まれたインクタンク29と、マルチヘッド2
9とより構成されている。23は4つのインクカートリ
ッジ30を支持し、記録とともにこれらを移動させるキ
ャリジである。これは記録を行っていないとき、あるい
はマルチヘッドの回復作業などを行うときには図の点線
で示した位置のホームポジション(h)に待機するよう
になっている。
ン)にあるキャリッジ23は、記録開始命令がくると、
x方向に移動しながら、マルチヘッド28上のn個のマ
ルチノズルにより、紙面上に幅Dだけの記録を行う。紙
面端部までデータの記録が終了するとキャリッジは元の
ホームポジションに戻り、再びx方向への記録を行う。
往復記録であれば、−x方向に移動しながら記録を行
う。この最初の記録が終了してから2回目の記録が始ま
る前までに、幅Dだけのy方向への紙送りを行う。この
ようにしてキャリッジ1スキャンごとにマルチヘッド幅
Dだけの記録と紙送りとを行う繰り返しにより、一紙面
上のデータ記録が完成する。
吐出が発生した際に回復を行うため、各ヘッド28に共
通で使用され、各ヘッド28に独立に回復動作を行うこ
とができる吸引キャップ27およびこのキャップ27に
負圧を供給するためのポンプ27aを具備している。こ
のような構成とすることにより各ヘッドに対応するキャ
ップ、ポンプをヘッドの数の分だけ持つよりも構成が単
純化でき、安価に製作できる。
との間の位置に、ヘッド28の先端部を拭き取り清掃す
るためのワイパーブレード31が設けられている。
性能はインクの粘度に左右される部分が大きい。すなわ
ちインクの粘性によって、吐出量、吐出速度、駆動周波
数の上限等種々の吐出特性が大きく左右される。しか
し、この種のインクジェットプリンタにおいては、記録
に用いられるノズルを吐出を行わない状態で放置してお
くと、ノズルの表面で乾燥が起こりノズル先端に形成さ
れているメニスカス部分のインクが濃縮され粘度が上昇
してしまう。一方、ノズル中のインクの吐出を行う吐出
機構には、発生可能な物理的なエネルギに応じて吐出が
可能な粘度限界があり、濃縮された増粘部分のインクの
粘度がその粘度限界を超えた場合、もはや吐出できなく
なり不吐出を引き起こす場合がある。または、不吐出を
発生しないまでも、ドットのヨレが発生して記録画像の
低下を招き易い。このような不吐出・ヨレ等の画像劣化
を防止するため、不使用のノズルまたは全ノズルに対し
て画像劣化の発生が想定される時間前に定期的に吐出を
行い、ノズル部分のインクをリフレッシュして、インク
の極端な増粘を防止するいわゆる予備吐出といわれる技
術が多くの記録装置において使用されている。しかし、
このような技術は記録中の不使用ノズルの回復、短時間
の休止を回復する場合には有効であるが、休止が長時間
に及んだ場合、あるいは長期間放置された場合には、非
常に回復しづらくなるため多量の無駄なインクを消費す
ることになり、適切な手段とはいい難い。
ノズル表面を何らかの手段を用いてカバーしてメニスカ
スからのインク蒸発を防止する手段が取られる。これら
の手法は実際にすでに多くの記録装置に用いられている
(例:商品名BJ10V、BJC−600等のキヤノン
社製のインクジェット記録装置)。これらヘッド保護の
ための手段が十分な性能を持たない場合、長時間の間に
上記したようなノズル内での増粘または乾燥が極度に進
んだ場合、あるいはインク内の添加剤、染料、顔料が析
出してしまい、ノズル近傍で固化するいわゆる固着現象
を引き起こし、これらの固着は軽度の場合には、吸引・
加圧等の回復動作が必要となり無駄なインクを消費する
こととなる。また、固着がノズル内部・インク供給路等
ヘッド内部に及んだ場合、固着が非常に強固な場合には
吸引・加圧パージ等回復操作で回復できず、ヘッド自体
が使用不可能となり交換しなければならない場合があ
る。インクジェット記録装置に使用されるヘッドは構造
が複雑で加工が困難なため高価な場合が多く、ヘッドの
交換は多大なランニングコストの増加につながるため、
また信頼性を高める上でも、乾燥を防ぐことによる増粘
・固着防止は非常に重要である。
る方法としては、例えば、特開昭52−138132号
公報には、乾燥防止キャップでフェイス面を保護する方
法が開示されている。また、最近の例では、特開平5−
201009号公報にも、ヘッドのフェイス面を保護す
るキャップが開示されている。
を削減する目的でインクを吐出するためのヘッドとイン
クを保持しているタンクを別体で構成するタンク交換方
式が提案されている。上述した図6の装置は、このよう
なタンク交換方式を採用したものであるが、そのタンク
・ヘッドの詳細を図7(A)および(B)に示す。これ
らの図に示された、ヘッド・タンクを用いる記録装置に
は供給系を極力短くするためにヘッドを保持するキャリ
ッジ23(図6)にタンク30を搭載するという、オン
キャリッジタンクと呼ばれる方式が用いられている。こ
のようなタンク交換方式の場合、図7に示したようにタ
ンク30内は、一般に、インク35がそのまま充填され
ている部分とインク35を吸収した吸収体33が充填さ
れている部分とに分離されている。このような構造で、
吸収体33に対してヘッド28のインク供給口部28a
が圧接されると、吸収体30の圧接される部分33aに
含まれていたインクが圧接とともに吸収体30から絞り
出されて、供給口28a付近に負圧のかかっていない状
態のインクが一時的に発生してしまう。このため通常の
使用時にはメニスカスに対して後方からかかっているは
ずの負圧が一時的に発生しない状態になる場合があり、
この図の場合ではタンクの位置がヘッドのフェイス面2
8bに対して高い位置に有るため、メニスカスにかかる
力は正圧となっている。このような状態ではフェイス面
のヌレ、振動等でメニスカスが破壊された場合、ヘッド
内部に貯留されているインク35が流れだして連通孔を
ふさいでしまう場合がある。
のが乾燥防止の目的のみには理想的であるが、密閉型の
キャップの場合には、ヘッド保護のためのキャップを行
う場合にキャップ内が加圧になり、メニスカスを破壊
し、その結果ヘッド内に空気を送り込む、またはヘッド
内に充填されているインクをタンクからの負圧によって
タンク側へ引き戻してしまうという現象が見られる。こ
のため次回記録を行う際には、吸引・加圧等の方法によ
りヘッド内部にインクを供給してやる必要があるため、
記録に使用されないで消費される無駄なインクの増加を
招く。
ッドから開放する場合には、キャップがフェイス面から
離れる際に内部が負圧になるため、メニスカスを破壊し
てノズル内のインクを引き出してしまい、フェイス面を
濡らしてしまうという弊害が発生する。さらにキャッピ
ング後に温度変化が生じた場合、温度差によってキャッ
プ内の空気が膨張・収縮し、この膨張収縮による気圧変
動で上記のキャッピング時、キャップ開放時と同様の弊
害が発生する。
を以下に示す。
縦:10mm、リブの高さ:1mmの場合、キャップリ
ブのキャップ閉止後の変形量0.2mmとするとキャッ
プ内の容積は、次の通りとなる。
に比べてキャップ内は0.25atm加圧状態になる。
なる場合は、外気温5℃でキャップし、その後気温が3
5℃まで上昇したと仮定するとキャップ内の気圧の変動
は次式の通りとなる。
に比べてキャップ内は0.11atm加圧状態になる。
このように温度変動時、キャップ閉鎖時等の場合に、メ
ニスカスが破壊され吐出不良が発生することが予想され
る。
キャップには大気連通孔といわれるキャップ内と外気と
を連通し圧力変動を解消する機構がもうけられる。
は、キャップを2つの部材による張り合わせで構成し、
その張り合わせ面に大気連通孔を形成した例が開示され
ている。すなわち、図8に示すように、キャップをキャ
ップゴム2およびキャップホルダ3で構成し、キャップ
ホルダ3の底部端面の溝を形成して、開口部を密閉する
密閉部材40との隙間を大気連通孔1としたものであ
る。かかる大気連通孔1は乾燥防止の目的からは極力直
径が小さい方がよく、また長さも長いものが望ましい。
うなインク漏れが発生した場合には、キャップ内にはイ
ンクが滞留し大気連通孔が目詰まりし、インク落ちを発
生させる場合がある。
案されているように、大気連通孔を2つの部材による張
り合わせ面に構成し、その大気連通孔の両わきにできる
2部材の隙間に毛管力によってインクを吸収させる形態
では、インクの受容量は有限であり、かつインク受容部
分が2部材の隙間であるため、インクの受容量を増加し
ようとすれば隙間を大きくせざるを得ないが、その場合
乾燥防止性能の低下が発生し、また十分な乾燥防止性能
をもたせようとすればインク受容のための十分な体積が
大気連通孔の周囲に得られない。さらに、この方式で
は、漏れたインクは連通孔を通過するため連通孔ヘッド
側開口部、大気側開口部等に微量のインクが残留する場
合が考えられ、連通孔閉止を防止する方法としては理想
的なものとはいえない。
の構成として示されるように、フェイス面に切り欠きを
もうけた構成は、乾燥防止のための連通孔としては十分
な長さ、細さを持たせる事が困難であり、望ましい形態
とはいいがたい。またフェイス面に付着したインクによ
る連通孔の閉止が発生する虞がある。また、圧変動を防
止するためのバッファーを設けてフェイスを覆うキャッ
プ内部とバッファーとを、自在に可動する薄膜で連通す
る機構も併用されている。このような構成では、漏れた
インクはキャップで受ける構成を取っており、キャップ
内容積以上にインクを受容することはできない。よっ
て、インク漏れに対して十分な容量を確保しようとすれ
ばキャップ内の容積を大きく取る必要があり、乾燥防止
のためにはキャップ内の蒸発可能な容積を少しでも小さ
くする必要があるため、キャップは異なる2つの相反す
る性能を求められる事となる。
対する許容度が低いために、従来のタンクヘッド一体式
のヘッドユニット交換方式の場合以上に前述した最近の
タンク交換方式を用いた場合に発生するインク漏れに対
して対応できなくなる虞がある。
吐出するノズルの乾燥防止のためにもうけられたキャッ
プの大気連通孔がインク漏れにより閉塞することを防止
したキャップ機構、およびそのキャップ機構を用いたイ
ンクジェット記録装置を提供することを目的とする。
明の一つの態様は、インクを吐出するための吐出口を覆
うためのキャップを具備するインクジェット記録装置で
あって、前記キャップは、該キャップ内を大気に連通さ
せるための大気連通路と、当該キャップ内部にたまった
インクをその自重を利用して前記キャップ外へ排出させ
るためのインク排出手段と、を具備することを特徴とす
るインクジェット記録装置にある。
めの吐出口を覆うためのキャップを有するキャップ機構
であって、前記キャップは、該キャップ内を大気に連通
させるための大気連通路と、当該キャップ内部にたまっ
たインクをその自重を利用して前記キャップ外へ排出さ
せるためのインク排出手段と、を具備することを特徴と
するキャップ機構にある。
排出すれば、タンク交換の際や本体を振動させた際に発
生するインク漏れを確実に処理するとともに、大気連通
孔を常に良好な状態に維持することが可能になる。
ためのキャップに対して、キャップ内を大気に連通させ
るための大気連通路の他に、キャップ内にたまったイン
クをその自重を利用してキャップ外へ排出させるための
インク排出手段を設けた。これにより、キャップ内にた
まったインクを確実に処理できると共に、大気連通路を
常に良好な連通状態に維持することができる。
ぼ下向きに吐出する吐出口に対してほぼ上向きにキャッ
プがキャッピングを行うタイプの装置において、インク
排出手段としてキャップの少なくとも底板部がその他の
部分と接離可能な形態であることが好ましい。インクの
自重を利用してインクがスムーズに排出され、またキャ
ップの底板という比較的大きな部材の接離によってイン
クの固着が確実に防止されるからである。
るキャップ部とキャップの底板を含みキャップ部を保持
するためのキャップホルダとの間隙をインクの排出路と
して用い、吐出口からたれたインクをインクの排出路へ
導くためのインク導出部がキャップの開口を覆う様に設
けられた形態であることが一層好ましい。インクの自重
に加えて毛管力及びインクの排出路である間隙の間隔の
変動により、インクが一層スムーズに排出されるからで
ある。
インク導出部の下でキャップの内壁から離れた位置に設
けられた形態であることがより一層好ましい。吐出口か
らたれたインクが大気連通口内に進入しにくいからであ
る。
の容積は、インクジェットヘッドのインクを貯溜する貯
溜部の容積以上であることが好ましい。また、キャップ
内の受容部の容積は、インクジェットヘッドのインク供
給口部がインクタンクに対して侵入する体積以上である
ことが好ましい。通常の使用状態においてインクジェッ
トヘッドから一度にたれるインクの最大量はインクジェ
ットヘッドの貯溜部の容積分またはインク供給部の侵入
体積分であるが、最大量のインクがたれ落ちたとしても
キャップのヘッド側開口からインクがあふれることを極
力防止するためである。
実施例ではキャップ機構を中心に説明するが、かかるキ
ャップ機構を具備することができるインクジェット記録
装置には、例えば図6および7に示した装置など、種々
の構成が採用できるものである。
発明の一実施例にかかるヘッドおよびキャップ機構を概
念的に示す。これらの図面に示すように、本実施例の構
成では、キャップ開放時にキャップ底面の密閉板がキャ
ップホルダから離れてキャップ内のインクを放出するよ
うになっている。
護した状態のヘッド28およびキャップ機構26の断面
図である。キャップは、ヘッド28のフェイス面28b
に密着されるキャップゴム2と、このキャップゴム2に
内包されて当該キャップゴム2を支持するキャップホル
ダ3とは別体に成形され組み合わせて一体にされてい
る。このキャップホルダ3の底部は開口状態となってお
り、その底面には大気連通孔1が形成されている。キャ
ップゴム2およびキャップホルダ3は、スプリング5を
介して、図中上下方向に移動可能に押し板6に支持され
ており、スプリング5の内側でかつ押し板6とキャップ
ホルダ3との間には、密閉部材4が保持されている。密
閉部材4はキャップホルダ3の底面に密着する密着板4
aとこの密着板4aを押し板6に固着する支持部4bと
からなる。
時には図1(A)に示すように、押し板6を押し上げる
ことにより、キャップゴム2をスプリング5の押圧力に
よりヘッド28に密着し、さらに密閉板4aをキャップ
ホルダ3の底面に密着する。これにより、キャッピング
が完全に行われ、ノズルの乾燥が良好に防止される。
と、まず、押し板6に固定されている密閉板4aはキャ
ップホルダ3の底部から離れて、図1(B)の状態にな
る。この段階でキャップ26内にインクがある場合は、
キャップホルダ3の底部開口から排出される。その後、
さらに押し板6が下方に移動してスプリング5が延びき
ると、スプリング5によってフェイス面に押しつけられ
ているキャップゴム2およびキャップホルダ3がヘッド
28のインク吐出面から離れて記録等の動作が可能な状
態になる。
るため大気連通孔1は密閉板4aとキャップホルダ3の
底面の切り欠きとの隙間によって形成されているが、大
気連通孔1はキャップホルダ3、キャップゴム2、密閉
板4aに単独に穴をあけて設けることもでき、これらの
構成部材が相互に接する部分に切り欠き等を設け、大気
連通孔としても良い。
ルダ3およびキャップゴム2の側壁の穴を大気連通孔1
とした以外は図1と同様であり、図1と同一部材には同
一符号を付して重複する説明は省略するかかる構成で
は、大気連通孔1をキャップホルダ3の側壁の上部に形
成して、キャップホルダ3と密閉板4aとで構成される
インク受容部分の体積をタンク交換等で想定されるイン
ク漏れ量以上にし、1回に漏れるインク量ではインクが
大気連通孔1に達しない。
ップを記録装置に組み込み故意にインクをキャップ内に
滴下しインク漏れと同様の現象を引き起こし、(1)イ
ンク滴下、(2)高温低湿下での放置、および(3)記
録による不良確認、を繰り返しを行った例を表1に示
す。比較例として図2(A)の密閉板4aとキャップホ
ルダ3の底面とを固定したものを用いた。滴下するイン
クの量はヘッドとタンクとの圧接によって排除される容
積分とした。また、記録不良をチェックするためのパタ
ーンとして、各ノズルの吐出状況を確認できるパターン
を記録し、各ノズル毎の吐出を確認し、その後、全ノズ
ルでの吐出を数スキャン分行い、連通孔閉塞によって発
生するヘッド内部への気泡の押し込みによるインク落ち
の有無を確認した。なお、この構成では排出動作は記録
前のキャップ開放時毎に行われる。
クの排出方法を持たない場合、3回程度のインク漏れで
閉塞が発生するのに比較して排出方法を持つ本実施例構
成では20回のインク漏れに対しても閉塞による不良が
発生することはなかった。
プ機構を図3に示す。なお、図1および2と同一部材に
は同一符号を付して重複する説明は省略する。
2およびキャップホルダ3からなり、キャップホルダ3
の底面には密閉部材40が固着されている。密閉部材4
0には、大気連通孔となる管状部材である連通孔1Aお
よび連通孔1Bが貫通状態で保持されている。連通孔1
Aの上端は密閉部材40の表面と面一となっており、一
方、連通孔1Bの上端は密閉部材から離れて上方にあ
る。したがって、キャップ内にたまったインクは連通孔
1Aから排出することができ、この場合、連通孔1Bは
インクが排出したときの空気を供給する穴として使用さ
れる。
ンクは、毛管力によって大気連通孔1Aに吸い込まれ自
重によって大気側の開放穴から排出される。そのため大
気連通孔1Aがインクで一時的に閉塞することがあって
も、次回のインク漏れが起こった時点で増粘、固着イン
クが再溶解され、その排出効果は容易に失われることは
ない。
にインクが残留しないようにするために、図4に示すよ
うに、大気連通孔1Aの大気側の開口部分に、大気連通
孔の穴径よりも小さい気孔径をもつ吸収体8を押し当て
た構成を有するものとしてもよい。
クは上記の例と同様に毛管力・自重によって連通孔の吸
収体側の先端まで導かれる。接触角、吸収体の気孔径等
により吸収体8の毛管力を大気連通孔1Aの毛管力より
も大きくなるようにすれば大気連通孔1Aからのインク
の排出をより容易に行うことができる。
3の実施例にかかるキャップ機構を示す。本実施例は、
キャップを構成するキャップゴム102およびキャップ
ホルダ103の隙間(その間隔としては例えば0.03
〜0.08mm)をインクの排出経路101にするもの
であるが、キャップゴム102の上部開口部の中央部
に、漏れたインクを排出経路101に導くためのインク
導出部102aをキャップゴム102から張り出した形
態で一体的に設けたものである。また、キャップホルダ
103は、底部材まで一体的に形成したものであるが、
その底部に管状の大気連通孔1Cを貫通状態で固定し、
大気連通孔1Cの上端をキャップホルダ103の底部か
ら離れて上方に位置するようにしている。
気連通孔1Cに達する前に、インク導出部102aによ
り強制的に排出経路101の方向に流され(図5(A)
および(B))、その毛管力で排出経路101に吸収・
排出される(図5(C)および(D))。また、吸収さ
れたインク35はキャップ動作に伴うキャップゴム10
2の変形によって生じる、キャップホルダ103とキャ
ップゴム102との隙間の変動および自重にかかる重力
でキャップ外へ排出される(図5(D))。図5(D)
のホルダの下端部(図5(B)のCの部分)に到達して
滞留したインク35は本体のキャップ動作により自重で
滴下する。なお、図5(B)のC部分に吸収体を取り付
けるとより高い排出効果が得られる。
との違いはこの構成の場合にはインクは大気連通孔に達
することなく、インク導出部102aを介して強制的に
排出経路101に吸収させることである。
連通孔1Cの上部開口部に達するまでの間に、インクを
貯留する部分があるため、インクの排出が不完全にしか
行われなかった場合、またはまったく行われなかった場
合においてもインクの固着によるキャップの密閉化を引
き起こすことがない(図5(E))。
の排出機構を設けることによってインクによる大気連通
孔の目詰まりを防止し、インクの消費を増やすこと無
く、高い信頼性を得ることができる。
す断面図である。
の例を示す断面図である。
の例を示す断面図である。
す断面図である。
である。
ある。
る。
ッドを示す断面図であり、(B)はそのA−A線断面図
である。
Claims (15)
- 【請求項1】 インクを吐出するための吐出口を覆うた
めのキャップを具備するインクジェット記録装置であっ
て、 前記キャップは、該キャップ内を大気に連通させるため
の大気連通路と、当該キャップ内部にたまったインクを
その自重を利用して前記キャップ外へ排出させるインク
排出手段と、を具備することを特徴とするインクジェッ
ト記録装置。 - 【請求項2】 請求項1において、前記吐出口からイン
クを吐出するために利用されるエネルギを発生するため
のエネルギ発生素子として、前記インクに膜沸騰を生じ
させる熱エネルギを発生する電気熱変換体を有すること
を特徴とするインクジェット記録装置。 - 【請求項3】 請求項1において、前記キャップとは別
に、前記吐出口から吸引を行うために用いられるキャッ
プが設けられていることを特徴とするインクジェット記
録装置。 - 【請求項4】 請求項1において、前記キャップの一部
分が別体の部材で構成されており、前記排出手段は、前
記別体の部材を開放することによってインクを排出する
ものであることを特徴とするインクジェット記録装置。 - 【請求項5】 請求項4において、前記別体の部材は、
前記キャップの底部全体を含むことを特徴とするインク
ジェット記録装置。 - 【請求項6】 請求項1において、前記キャップは、前
記キャップ内を大気に連通させるための大気連通孔を複
数持ち、その一部が前記大気連通路として、残りが前記
排出手段として用いられることを特徴とするインクジェ
ット記録装置。 - 【請求項7】 請求項1において、前記排出手段は、前
記キャップを構成するためのキャップゴムと該キャップ
ゴムを保持するためのキャップホルダとの隙間に、前記
吐出口から漏れたインクを導くためのインク導出部を有
することを特徴とするインクジェット記録装置。 - 【請求項8】 請求項1において、前記吐出口が設けら
れたインクジェットヘッドと、該インクジェットヘッド
と着脱可能に形成され、前記インクジェットヘッドに供
給されるインクを貯溜するためのインクタンクと、を有
することを特徴とするインクジェット記録装置。 - 【請求項9】 請求項8において、前記キャップ内のイ
ンクを受容する受容部の容積は、前記インクジェットヘ
ッド内のインクを貯溜する貯溜部の容積以上であること
を特徴とするインクジェット記録装置。 - 【請求項10】 請求項8において、前記キャップ内の
インクを受容する受容部の容積は、前記インクジェット
ヘッドのインク供給口部が前記インクタンクに対して侵
入する体積以上であることを特徴とするインクジェット
記録装置。 - 【請求項11】 インクを吐出するための吐出口を覆う
ためのキャップを有するキャップ機構であって、 前記キャップは、該キャップ内を大気に連通させるため
の大気連通路と、当該キャップ内部にたまったインクを
その自重を利用して前記キャップ外へ排出させるインク
排出手段と、を具備することを特徴とするキャップ機
構。 - 【請求項12】 請求項11において、前記キャップの
一部分が別体の部材で構成されており、前記排出手段
は、前記別体の部材を開放することによってインクを排
出するものであることを特徴とするキャップ機構。 - 【請求項13】 請求項11において、前記別体の部材
は、前記キャップの底部全体を含むことを特徴とするキ
ャップ機構。 - 【請求項14】 請求項11において、前記キャップ
は、前記キャップ内を大気に連通させるための大気連通
孔を複数持ち、その一部が前記大気連通路として、残り
が前記排出手段として用いられることを特徴とするキャ
ップ機構。 - 【請求項15】 請求項11において、前記排出手段
は、前記キャップを構成するためのキャップゴムと該キ
ャップゴムを保持するためのキャップホルダとの隙間に
前記吐出口から漏れたインクを導くためのインク導出部
を有することを特徴とするキャップ機構。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25088795A JP3359198B2 (ja) | 1994-10-24 | 1995-09-28 | インクジェット記録装置およびキャップ機構 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6-258338 | 1994-10-24 | ||
JP25833894 | 1994-10-24 | ||
JP25088795A JP3359198B2 (ja) | 1994-10-24 | 1995-09-28 | インクジェット記録装置およびキャップ機構 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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