JPH08174582A - 積層体の製造方法 - Google Patents

積層体の製造方法

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JPH08174582A
JPH08174582A JP32320994A JP32320994A JPH08174582A JP H08174582 A JPH08174582 A JP H08174582A JP 32320994 A JP32320994 A JP 32320994A JP 32320994 A JP32320994 A JP 32320994A JP H08174582 A JPH08174582 A JP H08174582A
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JP
Japan
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skin
base material
precoat layer
synthetic resin
forming
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Application number
JP32320994A
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English (en)
Inventor
Makoto Horiba
誠 堀場
Kazunori Kuse
和則 久瀬
Tomohisa Yamada
友久 山田
Masayuki Baba
雅之 馬場
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Araco Co Ltd
Original Assignee
Araco Co Ltd
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Publication date
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  • Casting Or Compression Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 基材を表皮で覆った積層体において、基材の
表面にごみが付着していても表皮の表面に凸感やごみ露
出による外観不良を生じないようにする。 【構成】 先ず基材10の表面に表皮12よりも薄いプ
リコート層11を形成して同表面を覆い、次いで表皮の
表面に相当する形状の表皮成形面26aを有する表皮成
形型26を表皮成形面とプリコート層表面との間隔が表
皮の厚さとなる位置まで基材に接近させ、表皮成形面と
プリコート層表面の間に形成される空間に溶融状態の合
成樹脂を充填してプリコート層の表面を覆う表皮を形成
する。プリコート層は圧縮成形あるいは射出成形などに
より形成すればよいし、液状の合成樹脂の吹き付けによ
り形成してもよい。表皮も圧縮成形あるいは射出成形な
どにより形成すればよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両のドアトリム、車
両の内装材、家屋の内装材、家具の外装材等に使用され
る積層体及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】このような用途に使用される積層体とし
て、所定形状に成形された木質系材料あるいは合成樹脂
系材料からなる基材に合成樹脂層を被覆したものが知ら
れている。このような積層体の一例としては、例えば特
開平2−286315号公報に記載されているように、
ドアトリムの形状に形成した木質系ハードボードの基材
と、この基材の表面に接着されてこれを全面被覆する表
皮とからなるドアトリムがある。
【0003】このようなドアトリムを製造するには、図
9に示すように、先ず表面に接着剤を吹き付けて一旦乾
燥させた基材1を下型4上にセットし、次いで周囲を保
持枠3により保持した熱可塑性樹脂等よりなるシート状
の表皮素材2Aを遠赤外線ヒータ等により加熱し軟化さ
せてから上型5下面の全周に当接し、上型5に設けた吸
引管路6に負圧を与えて成形面5aに沿った形状の表皮
2に成形する。次に、表皮2は上型5と共に下降され、
基材1表面に押圧されて接着され、表皮2の不要部分は
押切り刃7により切断される。最後に表皮2の外周部を
基材1の外縁の内側に巻き込み接着してドアトリムは完
成する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このような従来技術に
よる製造方法では、図10(a) に示すように、基材1の
表面にごみや大きなほこりQが付着していると、シート
状の表皮素材2Aはたとえ加熱軟化されていても、接着
の際に厚さが薄くなるごみQが付着した部分に内部歪が
生じ、上型5による押圧が除かれれば厚さが多少は復元
するので、図10(b) に示すように、ごみQの部分の表
皮2表面に多少の膨らみ2aを生じ、見苦しい凸感が現
れて外観不良になるという問題がある。特に、基材10
として木質系のものを使用した場合には、基材10の表
面に付着した木質のチップは上型5の押圧により弾性変
形し、押圧が除かれれば変形が復元するので、膨らみ2
aは大きくなる。
【0005】このような問題を除くために、加熱軟化さ
せたシート状の表皮素材を真空成形して基材表面に接着
する代わりに、溶融状態の合成樹脂を用いた圧縮成形ま
たは射出成形により表皮を成形して基材の表面を覆うこ
とが考えられる。しかしながらこの方法では、ごみが基
材の表面に固着されている場合はよいが、単に付着して
いるにすぎない場合にはごみが圧縮成形または射出成形
の際の溶融状態の合成樹脂の流れに巻き込まれて動き、
往々にして表皮の表面に現れて外観不良を生じるおそれ
がある。
【0006】本発明はこのような各問題を解決して、基
材の表面にごみが付着していても表皮の表面に凸感やご
み露出による外観不良を生じることがないようにするこ
とを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】このために、本発明によ
る積層体の製造方法は、基材とこの基材の表面をほゞ全
面的に被覆する表皮よりなる積層体の製造方法におい
て、先ず基材の表面に表皮よりも薄いプリコート層を形
成して同表面を覆い、次いで表皮の表面に相当する形状
の表皮成形面を有する表皮成形型を表皮成形面とプリコ
ート層表面との間隔が表皮の厚さとなる位置まで基材に
接近させ、表皮成形面とプリコート層表面の間に形成さ
れる空間に溶融状態の合成樹脂を充填してプリコート層
の表面を覆う表皮を形成するようにしたものである。
【0008】表皮を形成する溶融状態の合成樹脂は、表
皮成形型を基材に接近させる前にプリコート層上に供給
し、表皮成形型の接近によりプリコート層上に押し広げ
て表皮成形面とプリコート層表面の間に形成される空間
内に充填してもよいし、あるいは、表皮成形型を基材に
前記位置まで接近させて空間を形成した後に、同空間内
に供給し充填してもよい。
【0009】プリコート層は、基材の表面上に溶融状態
の合成樹脂を供給した後に、プリコート層の表面に相当
する形状のプリコート層成形面を有するプリコート層成
形型をプリコート層成形面と基材表面との間隔がプリコ
ート層の厚さとなる位置まで基材に接近させることによ
り、溶融状態の合成樹脂を基材上に押し広げて形成して
もよいし、プリコート層の表面に相当する形状のプリコ
ート層成形面を有するプリコート層成形型をプリコート
層成形面と基材表面との間隔がプリコート層の厚さとな
る位置まで基材に接近させたてからプリコート層成形面
と基材表面との間に形成される空間内に溶融状態の合成
樹脂を充填することにより形成してもよいし、あるい
は、液状の合成樹脂を基材の表面に吹き付けることによ
り形成してもよい。
【0010】
【作用】本発明においては、先ず基材の表面に表皮より
も薄いプリコート層を形成して、基材の表面に付着して
いるごみを動かないように固着する。次いで表皮の表面
に相当する形状の表皮成形面を有する表皮成形型を所定
距離まで基材に接近させ、表皮成形面とプリコート層表
面の間に形成される空間に溶融状態の合成樹脂を充填し
てプリコート層の表面を覆う表皮を形成する。
【0011】プリコート層を覆う表皮は、表皮成形型を
基材に接近させる前にプリコート層上に供給した溶融状
態の合成樹脂を表皮成形型の接近によりプリコート層上
に押し広げる圧縮成形、あるいは表皮成形型を基材に所
定距離まで接近させた後に表皮成形型の表皮成形面とプ
リコート層との間に形成される空間内に溶融状態の合成
樹脂を供給して充填する射出成形により形成する。
【0012】また基材の表面を覆うプリコート層は、プ
リコート層成形型を基材に接近させる前に基材の表面上
に供給した溶融状態の合成樹脂をプリコート層成形型の
接近により基材の表面上に押し広げる圧縮成形、あるい
はプリコート層成形型を基材に所定距離まで接近させた
後にプリコート層成形型のプリコート層成形面と基材の
間に形成される空間内に溶融状態の合成樹脂を供給して
充填する射出成形、あるいは液状の合成樹脂を基材の表
面に吹き付けることにより形成する。
【0013】
【実施例】図1〜図6に示す第1実施例は、本発明によ
る積層体の製造方法をドアトリムの製造に適用した場合
の例を示す。図1〜図3は基材10の表面をプリコート
層11により被覆する第1工程を示し、図4〜図6はプ
リコート層11の表面を表皮12により覆う第2工程を
示す。本実施例により製造されるドアトリムの基材10
は、木材のチップまたは繊維に結合剤としてフェノール
樹脂を添加混合したものを多孔性となるようにホットプ
レス成形したものであり、プリコート層11及び表皮1
2を形成する合成樹脂は、熱可塑性樹脂であるポリプロ
ピレン樹脂あるいは塩化ビニール樹脂などである。なお
図1〜図6は、細部を見やすくするために、ドアトリム
の大きさに比して各部の肉厚を誇張して示してある。
【0014】第1工程に使用する製造装置は、主として
図1及び図2に示すように、成形装置下部の固定側型支
持部材(図示省略)に取り付けられる下型(基材側成形
型)20と、成形装置上部の可動側型支持部材(図示省
略)に取り付けられる上型(プリコート層成形型)21
を備えている。下型20の上面にはドアトリムの基材1
0の裏面と一致する形状の支持面20aが形成され、こ
の支持面20a全体で基材10を支持するようになって
いる。可動側型支持部材に取り付けられた上型21は下
型20に対し上方から接近離隔可能であり、図1は離隔
状態を示し、図2は最接近状態を示している。上型25
の下面には、基材10の表面を覆うプリコート層11の
表面に相当する形状のプリコート層成形面21aが形成
されている。下型20と上型21の外周部には、プリコ
ート層11の平面輪郭形状に沿って外向き段部20b及
び内向き段部21bが形成され、図2に示すように、こ
の両段部20b,21bは、最接近状態では多少の隙間
をおいて互いに嵌合される。また第1工程に使用する製
造装置は、図1に示す両型20,21が離隔された状態
においてそれらの間に入って、プリコート層11となる
溶融状態の合成樹脂Paを供給するノズル22及び供給
管22aを備えている。
【0015】第2工程に使用する製造装置は、主として
図4及び図5に示すように、下型(基材側成形型)25
と上型(表皮成形型)26よりなり、各型は第1工程に
使用する各型20,21と同様、それぞれ固定側及び可
動側型支持部材(何れも図示省略)により、接近離隔可
能に支持されている。基材側成形型25上面の支持面2
5aにはドアトリムの基材10が支持され、表皮成形型
26の下面にはプリコート層11の表面を覆う表皮12
の表面に相当する形状の表皮成形面26aが形成されて
いる。各型25,26の外周部には、第1工程に使用す
る各型20,21と同様の外向き段部25b及び内向き
段部26bが形成されている。下型25は外周部の各外
向き段部25bの形状が下型20と異なるだけであり、
上型26は表皮成形面26aと外周部の各内向き段部2
6bの形状が上型21と異なるだけである。この製造装
置も、両型25,26が離隔された状態においてそれら
の間に入って、表皮12となる溶融状態の合成樹脂Pb
を供給するノズル27及び供給管27aを備えている。
【0016】第1工程においては、各型20,21は所
定の温度(50〜80℃)に調節されており、図1に示
すように上型21が上方に離隔された状態で下型20の
支持面20aに基材10をセットした後、この基材10
の上面にプリコート層11となる溶融状態(180〜2
00℃)のポリプロピレン樹脂Paをノズル22から帯
状に供給する。次いでノズル22及び供給管22aを退
避させ、図2に示すように、上型21を下降させて基材
10の表面とプリコート層成形面21aの間の間隔がプ
リコート層11の厚さ(例えば0.5mm)と同じになる
まで型締めすることによって、溶融状態の合成樹脂Pa
が押し広げられて、基材10の全表面を覆う薄いプリコ
ート層11が形成され、少量の余分の溶融状態の合成樹
脂は両型20,21の段部20b,21bの間から、薄
いばりとなって排出される。基材10の表面に付着され
ていたごみQは、図3に示すように、基材10の全表面
に形成されたプリコート層11により覆われ、あるいは
溶融状態の合成樹脂に巻き込まれて押し流されたものも
プリコート層11に埋め込まれて固着される。
【0017】第1工程に引き続き行われる第2工程でも
各型25,26は第1工程と同程度の温度に調節されて
おり、図4に示すように上型26が上方に離隔された状
態で、第1工程でプリコート層11が形成された基材1
0が下型25の支持面25aにセットされ、このプリコ
ート層11の上面に表皮12となる溶融状態(温度は前
述と同程度)のポリプロピレン樹脂Pbがノズル27か
ら帯状に供給される。次いでノズル27と供給管27a
を退避させ、図5に示すように、上型26を下降させて
プリコート層11の表面と表皮成形面26aの間の間隔
が表皮12の厚さ(例えば2mm)と同じになるまで型締
めすることによって、溶融状態の合成樹脂Pbが押し広
げられて、プリコート層11の全表面を覆う表皮12が
形成され、少量の余分の溶融状態の合成樹脂は両型2
5,26の段部25b,26bの間から、薄いばりとな
って排出される。ごみQはプリコート層11により基材
10に固定されており、溶融状態の合成樹脂Pbの流れ
により押し流されることはないので、表皮12の表面に
現れることはない。また、表皮12を形成する溶融状態
の合成樹脂Pbは、成形時には流動性が大きいので、ご
みQがプリコート層11から突出していても、あるいは
ごみQ付近のプリコート層11の表面に膨らみ11aが
あっても、その付近に内部歪を生じることはない。従っ
て図6示すように、成形後にごみQの付近に凸感が生じ
ることはない。
【0018】次に図7及び図8に示す第2実施例の説明
をする。この第2実施例は、180度ずつ回転して割り
出される円形の回転台30上の、回転軸31に対し互い
に対称となる位置に同一の下型(基材側成形型)20,
20を固定し、左側に割出し停止される下型20の真上
には上型(プリコート層成形型)21を、右側に割出し
停止される下型20の真上には上型(表皮成形型)26
を昇降可能に設けたものである。各上型21,26は成
形面21a,26aと外周部の各内向き段部21b,2
6bの形状が互いに異なるだけである。
【0019】この第2実施例では、各加工サイクル毎
に、左側では第1工程が、右側では第2工程が行われ
る。図7に示すように、各上型21,26が上方に離隔
された状態において、左側の下型20の支持面20a上
には新しい基材10がセットされ、右側の下型20の支
持面20a上には前の加工サイクルでプリコート層11
が形成された基材10がセットされており、左側の基材
10上にはノズル22から溶融状態の合成樹脂Paが供
給され、右側の基材10のプリコート層11上にはノズ
ル27から溶融状態の合成樹脂Pbが供給される。次い
で各ノズル22,27と供給管22a,27aを退避さ
せ、図8に示すように、各上型21,26を第1実施例
の場合と同様に下降させて型締めすることによ、溶融状
態の合成樹脂Pa,Pbが押し広げられて、基材10を
覆う薄いプリコート層11及びプリコート層11を覆う
表皮12がそれぞれ形成され、少量の余分の溶融状態の
合成樹脂は各段部の間から薄いばりとなって排出され
る。
【0020】次いで各上型21,26を上昇させ、プリ
コート層11及び表皮12が形成された右側の下型20
上の基材10は取り外され、回転台30が180度割り
出し回転されてプリコート層11のみが形成された基材
10を支持した下型20は右側に移動され、空となった
下型20は左側に移動されて、本第2実施例の作動の説
明の最初の状態に戻る。この第2実施例でも、第1実施
例の場合と同様、ごみQはプリコート層11により基材
10に固定されるので表皮12の表面に現れることはな
く、また、成形後に表皮12の表面にごみQによる凸感
が生じることもない。
【0021】前述の第1実施例では第1及び第2の各工
程でそれぞれ異なる下型及び上型を使用し、第2実施例
では下型のみを同じものとし上型は異なるものを使用し
たが、基材10に急な傾斜部分がない場合には、第1及
び第2工程に使用する下型及び上型を同一のものとする
ことができる。これには、基材10に急な傾斜部分がな
い点を除き、図1及び図2と同様の下型20及び上型2
1を使用する。
【0022】この場合には、先ず第1工程においては、
第1実施例と同様にして、下型20上にセットした基材
10の表面にノズル22から溶融状態のポリプロピレン
樹脂Paを帯状に供給し、上型21を下降させて基材1
0の表面と成形面21aの間の間隔がプリコート層11
の厚さと同じになる位置まで型締めし、溶融状態の合成
樹脂Paを押し広げて、基材10の全表面を覆う薄いプ
リコート層11を形成し、上型21を上昇させる。続く
第2工程では、第1工程でプリコート層11が形成され
た基材10を下型20上に支持したまま、このプリコー
ト層11の表面にノズル22から溶融状態のポリプロピ
レン樹脂Pbを帯状に供給し、再び上型21を下降させ
てプリコート層11の表面と成形面21aの間の間隔が
表皮12の厚さと同じになる位置まで型締めし、溶融状
態の合成樹脂Pbを押し広げて、プリコート層11の全
表面を覆う表皮12を形成する。第1工程と第2工程
は、ノズル22からの溶融状態のポリプロピレン樹脂の
供給量と、型締めの際の上型21の停止位置が異なるだ
けである。
【0023】この変形実施例によれば、基材10の傾斜
部分の表皮12は肉厚が減少するが、傾斜が急でなけれ
ば肉厚の減少は実用上差し支えない程度になる。この場
合にも前述の各実施例と同様、ごみQはプリコート層1
1により基材10に固定されるので表皮12の表面に現
れることはなく、また、成形後に表皮12の表面にごみ
Qによる凸感が生じることはない。この変形実施例によ
れば、第1工程と第2工程に使用する型を共用すること
ができるので、設備費を低下させることができる。
【0024】上記各実施例では、上型21,26を基材
10に接近させる前に供給した溶融状態のポリプロピレ
ン樹脂を上型21,26の接近により押し広げる圧縮成
形によりプリコート層11及び表皮12を形成している
が、プリコート層11及び表皮12は、上型21,26
を基材10またはプリコート層11に所定距離まで接近
させた後に上型21,26の成形面21a,26aとの
間に形成される空間内に溶融状態の合成樹脂を供給して
充填する射出成形により形成してもよい。
【0025】また基材10の表面に形成されるプリコー
ト層11は、型により形成する代わりに、液状の合成樹
脂をスプレーガンにより基材10の表面に吹き付けて形
成してもよい。
【0026】
【発明の効果】上述のように、本発明によれば、プリコ
ート層により基材表面のごみを動かないように固着して
から表皮成形型を所定距離まで基材に接近させて、表皮
成形面とプリコート層表面の間に形成される空間に溶融
状態の合成樹脂を充填するので、この充填の際の溶融状
態の合成樹脂の流れにごみが巻き込まれて移動し、成形
後の表皮の表面に現れることはない。また、表皮は流動
性の大きい溶融状態の合成樹脂より成形されるので、ご
みの付近に内部歪を生じることはなく、成形後にその付
近に凸感を生じることはない。従って、ごみが表皮の表
面に現れることはなく、固着されたごみの部分に凸感を
生じることもないので、外観不良を生じることはない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による積層体の製造方法の第1実施例
の説明図で、第1工程の基材側成形型とプリコート層成
形型が離隔された状態の断面図である。
【図2】 図1に示す第1実施例の第1工程の、プリコ
ート層成形型が基材側成形型に対し最接近した状態の断
面図である。
【図3】 図1に示す第1実施例の、プリコート層を形
成した状態の半製品の部分拡大断面図である。
【図4】 図1に示す第1実施例の第2工程の、基材側
成形型と表皮成形型が離隔された状態の断面図である。
【図5】 図1に示す第1実施例の第2工程の、表皮成
形型が基材側成形型に対し最接近した状態の断面図であ
る。
【図6】 図1に示す第1実施例の、プリコート層及び
表皮を形成した状態の積層体の部分拡大断面図である。
【図7】 本発明による積層体の製造方法の第2実施例
の説明図で、プリコート層成形型及び表皮成形型が基材
側成形型から離隔された状態の断面図である。
【図8】 本発明による積層体の製造方法の第2実施例
の説明図で、プリコート層成形型及び表皮成形型が基材
側成形型に対し最接近した状態の断面図である。
【図9】 従来技術による積層体の製造方法の一例を示
す断面図である。
【図10】 従来技術による積層体の製造方法の問題点
を説明する、積層体の部分拡大断面図である。
【符号の説明】
10…基材、11…プリコート層、12…表皮、21…
プリコート層成形型(上型)、21a…プリコート層成
形面、26…表皮成形型(上型)、26a…表皮成形
面、Pa,Pb…溶融状態の合成樹脂。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 馬場 雅之 愛知県豊田市吉原町上藤池25番地 アラコ 株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材とこの基材の表面をほゞ全面的に被
    覆する表皮よりなる積層体の製造方法において、先ず基
    材の表面に前記表皮よりも薄いプリコート層を形成して
    同表面を覆い、次いで前記表皮の表面に相当する形状の
    表皮成形面を有する表皮成形型を前記表皮成形面と前記
    プリコート層表面との間隔が前記表皮の厚さとなる位置
    まで前記基材に接近させ、前記表皮成形面と前記プリコ
    ート層表面の間に形成される空間に溶融状態の合成樹脂
    を充填して前記プリコート層の表面を覆う表皮を形成す
    ることを特徴とする積層体の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記表皮を形成する前記溶融状態の合成
    樹脂は、前記表皮成形型を前記基材に接近させる前に前
    記プリコート層上に供給し、前記表皮成形型の接近によ
    り前記プリコート層上に押し広げて前記空間内に充填し
    てなる請求項1に記載の積層体の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記表皮を形成する前記溶融状態の合成
    樹脂は、前記表皮成形型を前記基材に前記位置まで接近
    させて前記空間を形成した後に、前記空間内に供給し充
    填してなる請求項1に記載の積層体の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記プリコート層は、前記基材の表面上
    に溶融状態の合成樹脂を供給した後に、前記プリコート
    層の表面に相当する形状のプリコート層成形面を有する
    プリコート層成形型を前記プリコート層成形面と前記基
    材表面との間隔が前記プリコート層の厚さとなる位置ま
    で前記基材に接近させることにより、前記溶融状態の合
    成樹脂を前記基材上に押し広げて形成してなる請求項1
    〜3に記載の積層体の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記プリコート層は、前記プリコート層
    11の表面に相当する形状のプリコート層成形面を有す
    るプリコート層成形型を前記プリコート層成形面と前記
    基材表面との間隔が前記プリコート層の厚さとなる位置
    まで前記基材に接近させた後、前記プリコート層成形面
    と前記基材表面との間に形成される空間内に溶融状態の
    合成樹脂を充填することにより形成してなる請求項1〜
    3に記載の積層体の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記プリコート層は、液状の合成樹脂を
    前記基材の表面に吹き付けることにより形成してなる請
    求項1〜3に記載の積層体の製造方法。
JP32320994A 1994-12-26 1994-12-26 積層体の製造方法 Pending JPH08174582A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2000030824A3 (de) * 1998-11-20 2000-11-02 Krauss Maffei Kunststofftech Verfahren zum herstellen von spritzgiessteilen in einer spritzgiessmaschine

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2000030824A3 (de) * 1998-11-20 2000-11-02 Krauss Maffei Kunststofftech Verfahren zum herstellen von spritzgiessteilen in einer spritzgiessmaschine
US6641770B2 (en) 1998-11-20 2003-11-04 Krauss-Maffei Kunststofftechnik Gmbh Method of and apparatus for producing injection-molded parts

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