JPH08173865A - 液体噴出ポンプ - Google Patents

液体噴出ポンプ

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Publication number
JPH08173865A
JPH08173865A JP6338045A JP33804594A JPH08173865A JP H08173865 A JPH08173865 A JP H08173865A JP 6338045 A JP6338045 A JP 6338045A JP 33804594 A JP33804594 A JP 33804594A JP H08173865 A JPH08173865 A JP H08173865A
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JP
Japan
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valve
stem
cylinder
liquid
fitted
Prior art date
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Pending
Application number
JP6338045A
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English (en)
Inventor
Kazuhito Kuwabara
和仁 桑原
Takao Kishi
岸  隆生
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yoshino Kogyosho Co Ltd
Original Assignee
Yoshino Kogyosho Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 液たれがなく、しかも液の乾燥固化を防止で
きる優れた液体噴出ポンプを提案するものである。 【構成】 押し下げヘッド23を押し下げることにより開
口したステム20下部の透孔36を介してシリンダ3内の液
をステム内に導入させるとともに、吐出弁24を介してノ
ズル22より噴出させ、押し下げヘッドの上昇時には透孔
36を環状ピストン21により閉塞するとともに、容器体内
の液を吸い込み弁14を介してシリンダ内へ吸い上げる如
く構成した液体噴出ポンプであって、上記ステム20内よ
りシリンダ内へ一方的に連通させる逆止弁25をステム下
端部に設けて構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は液体噴出ポンプに関し、
詳しくは、粘性のある液を吐出するのに使用する液体噴
出ポンプに関する。
【0002】
【従来の技術】液体噴出ポンプとして、図11に示す如
き、容器体100 の口頚部101 に嵌合させる装着キャップ
102 と、該キャップにより容器体に固定させるととも
に、容器体内へ垂下させる下端部内に吸い込み弁103 を
設けてなるシリンダ104 と、該シリンダ内中央部を上方
付勢状態で上下動可能に設けるとともに、内部上部に設
けた弁孔を液圧で上下動する弁体105 で閉塞した吐出弁
106 を設けてなる下端面閉塞のステム107 と、該ステム
外周下端部に所定幅の上下動が可能に嵌合させるととも
に、外周縁をシリンダ内面に摺動可能に嵌合させ、且
つ、ステム下端部に穿設した透孔108 を開閉可能に設け
た環状ピストン109 と、上記ステム上端に連設して装着
キャップ上方を上下動可能に設けたノズル110 付き押し
下げヘッド111とを備えたものが知られている。
【0003】これらは、押し下げヘッドを押し下げるこ
とにより環状ピストンがステムに対して相対的に上昇し
て透孔が開口し、開口した透孔を介してシリンダ内の加
圧液をステム内に導入させるとともに、吐出弁を介して
ノズルより噴出させる。一方、押し下げヘッドの上昇時
には環状ピストンが相対的に下降して透孔が閉じ、シリ
ンダ内の負圧化により容器体内の液を吸い込み弁を介し
てシリンダ内へ吸い上げる如く構成している。
【0004】また、従来のこの種ポンプの吸い込み弁10
3 及び吐出弁106 は弁座112 ,113と、各弁座上に載置
された玉状弁体114 ,105 とからなるものが一般的であ
る。この玉状弁体は開弁時に液圧で上昇するが、上昇し
た際に、例えば図11に示す如きシリンダ内の係止リブ
115 や、押し下げヘッドの頂壁裏面より垂設した棒状突
起116 により係止される如く構成している。これらの上
下動幅は容器の大きさ等により若干異なるが、一般に1
〜4mm程度の小幅に構成されており、開弁時に弁孔を
液が通過するに充分な最小限度のクリアランスとしてい
る。
【0005】また、一般にノズルはヘッド前面より前方
へ水平に伸び、先端が下方へ傾斜下降している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】これら従来のポンプ
は、使用中容器を誤って倒して吐出弁106 の玉状弁体10
5が弁座113 よりズレた状態となっても、環状ピストン1
09 が透孔108 を閉塞して、シリンダ104 内とステム107
内とを遮断するため、ノズル110 からの液の漏出を極
力防止できる優れたものである。
【0007】しかしながら従来のこの種ポンプは、液噴
出後にノズル内に残存する液がその先端より垂れる等の
不都合が生じる場合があり、また、ノズル内先端部に残
存する液が乾燥固化するという不都合を生じる場合もあ
る。この乾燥固化は外観上も好ましくないばかりか液の
噴出操作の妨げとなる場合があり好ましくない。
【0008】本発明はこの様な従来ポンプの改良に関す
るものであり、液垂れがなく、しかも液の乾燥固化を防
止できる優れた液体噴出ポンプを提案するものである。
【0009】また、従来品の極一部の構造を変えること
により製造できるため、製造が容易で安価に製造できる
利点を兼ね備えたポンプを提案するものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本請求項1発明のポンプ
は上記課題を解決するため、容器体口頚部に嵌合させる
装着キャップ2と、該キャップにより容器体に固定させ
るとともに、容器体内へ垂下させる下端部内に吸い込み
弁14を設けてなるシリンダ3と、該シリンダ内中央部を
上方付勢状態で上下動可能に設けるとともに、内部上部
に設けた弁孔を液圧で上下動する弁体26で閉塞した吐出
弁24を設けてなるステム20と、該ステム外周下部に所定
幅の上下動が可能に嵌合させるとともに、外周縁をシリ
ンダ内面に摺動可能に嵌合させ、且つ、ステム周壁部に
穿設した透孔36を開閉可能に設けた環状ピストン21と、
上記ステム上端に連設して装着キャップ上方を上下動可
能に設けたノズル22付き押し下げヘッド23とを備え、上
記押し下げヘッドを押し下げることにより開口した透孔
36を介してシリンダ内の液をステム内に導入させるとと
もに、吐出弁24を介してノズル22より噴出させ、押し下
げヘッド23の上昇時には上記シリンダ内の負圧化により
容器体内の液を吸い込み弁14を介してシリンダ内へ吸い
上げる如く構成した液体噴出ポンプに於いて、上記ステ
ム内よりシリンダ内へ一方的に連通させる逆止弁25をス
テム下端部に設けたことを特徴とする液体噴出ポンプと
して構成した。
【0011】また、請求項2発明のポンプは、上記ノズ
ル22内の容積をVaとし、吐出弁体26の上下動可能な部
分の流路内容積をVbとし、吐出弁体26の体積をVcと
した時、Vb−VcがVaと同じかVaより大きくなる
如く吐出弁体26の上下動幅を規制てなる請求項1記載の
液体噴出ポンプとして構成した。
【0012】また、請求項3発明のポンプは、上記逆止
弁25が、ステム底壁部に設けた弁孔下面を閉塞する弁板
32を、ステム下端に嵌着固定させた筒状基部31内面より
突設した複数の棒状弾性部33により一体且つ上下動可能
に支持した逆止弁25であり、上記吸い込み弁14が、シリ
ンダ内下端部に設けた弁孔上面を閉塞する弁板15を、シ
リンダ内下端部に嵌着固定させた筒状基部16内面より一
体に突設した複数の棒状弾性部17により一体且つ上下動
可能に支持した吸い込み弁14であり、且つ、逆止弁25の
開弁必要圧が吸い込み弁14の開弁必要圧より小である請
求項1に記載の液体噴出ポンプとして構成した。
【0013】また、請求項4発明のポンプは、上記逆止
弁板32下方所定位置及び上記吸い込み弁板15上方所定位
置に各弁板の上下動幅を規制する係止突起45,46を各々
突設してなる請求項3記載の液体噴出ポンプとして構成
した。
【0014】
【作用】粘性を有する液体を収納した容器体5に装着し
て使用する。例えば、図1の状態から上下動部材4の螺
合部分を外してヘッド23を上昇させると、環状ピストン
21がステム20と相対的に下降して透孔36が閉塞された状
態で最上昇位置まで上昇する。また、ステム20の最上昇
位置では環状ピストン21が係止部材12の内筒12a下面に
係止される(図5参照)。
【0015】この状態から上昇したヘッド23を押し下げ
ると環状ピストン21はステム20と相対的に上昇して透孔
36が開口するとともに、シリンダ3内が加圧され、シリ
ンダ3内の液は開口した透孔36を通り、ステム20から吐
出弁24を開いてノズル22を介して外部へ噴出される。ま
た、この際吐出弁体26は液圧で係止板44下面まで押し上
げられている。(図6参照)。
【0016】次いで、ヘッド23の押圧を解除するとコイ
ルスプリング30の弾発力により上下動部材4が上昇する
とともに、再び透孔36が閉塞され、シリンダ3内の負圧
化により逆止弁25が開いてステム20内の液がシリンダ内
へ逆流するとともに、吐出弁体26が上下動部材4に対し
て相対的に下降する。尚、吐出弁が閉じるまでの間にス
テム20内液が逆止弁25を介してシリンダ3内へ逆流し、
それに伴って、吐出弁体26が上下動する流路内の液が吐
出弁上流のステム20内へ逆流し、更に、ノズル22内の液
が上記流路内に逆流する(図7参照)。
【0017】吐出弁体26が弁座43上に到達して吐出弁24
が閉じると逆止弁25も閉じ、吸い込み弁14が開いて容器
体内の液がシリンダ3内に導入され(逆止弁25及び吸い
込み弁14の開弁必要圧により若干異なり、逆止弁25と吸
い込み弁24が同時に開く可能性はある)、上下動部材4
が最上昇位置に至るまで導入される。(図8参照)。
【0018】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して説明
する。
【0019】図1乃至図8は本発明の一実施例を示すも
ので、図中1は液体噴出ポンプを示す。該ポンプ1は、
装着キャップ2と、シリンダ3と、上下動部材4とを備
えている。
【0020】装着キャップ2は、シリンダ3を容器体5
に固定するもので、容器体口頚部6外周に螺合させる周
壁7上端縁より内向きフランジ状の頂壁8を延設して構
成している。
【0021】シリンダ3は、上記装着キャップ2により
容器体5に固定させるとともに、下端部を容器体内へ垂
下させている。
【0022】本実施例に於いてシリンダ3は、上下端面
を開口した円筒状をなすとともに、下部を二段階に縮径
し、また、外周上部より外向きのフランジ9を突設する
とともに、内部下端部に内向きフランジ状の底壁10を延
設し、その中央部に弁孔を穿設している。また、底壁10
下方を吸い上げパイプ嵌合用の嵌合筒部11に構成し、こ
の嵌合筒部11には吸い上げパイプ(図示せず)の上端を
嵌着させ、その下部を容器体内下端部に垂下させる。
【0023】また、上端部には上下動部材4を押し下げ
状態で係止するための係止部材12を嵌着固定させてい
る。該係止部材12は、シリンダ3上端外周に凹凸係合手
段を介して嵌合させた嵌合筒部をドーナツ板状の頂板よ
り垂設し、該頂板内周縁より、シリンダ3内周上端部に
嵌合させた内筒12a を垂設して構成している。内筒12a
とシリンダ3上端内面とは縦突条相互の係合等により回
り止めを施しており、また、内筒12a 内周上部には上下
動部材を螺着させるための螺条を周設している。
【0024】そして、容器体口頚部6上面にパッキン13
を介して上記外向きのフランジ9を載置させるととも
に、口頚部外周に装着キャップ2を螺着させ、その頂壁
8と容器体口頚部6上面とでフランジ9を挟持する如く
構成している。
【0025】また、シリンダ3内下部には吸い込み弁14
を備えている。この吸い込み弁14は、上記底壁10に穿設
した弁孔上面を閉塞する弁板15を、シリンダ3内下端に
嵌着固定させた筒状基部16内面より突設した複数の棒状
弾性部17により一体且つ上下動可能に支持して構成して
いる。
【0026】本実施例では、図2に示す如く、短円筒状
基部16内面下部より中心に向かった後基部内面に沿って
円弧状に延び、更に中心に向かいその先端を基部中央の
円板状をなす弁板15外面と一体に連結する棒状弾性部17
を等間隔に三個所設けた吸い込み弁部材18を用意し、該
弁部材18の筒状基部16をシリンダ周壁下端部に嵌着固定
するとともに、弁板15により上記弁孔上面を液密に閉塞
させて吸い込み弁14を構成している。また、本実施例で
は弁板15上面より円柱状の棒部19を一体に突設し、後述
する逆止弁の弁板下面を当接支持する如く構成してい
る。
【0027】上下動部材4は、ステム20,環状ピストン
21,ノズル22付き押し下げヘッド23,吐出弁24とを備え
ている。
【0028】ステム20は、上記シリンダ3内中央部を上
方付勢状態で上下動可能に設けたもので、内部上部に吐
出弁24を、また、下端部に逆止弁25を各々備えている。
この、吐出弁24はステム内部上部に設けた弁孔を液圧で
上下動する弁体26により閉塞して構成している。
【0029】本実施例に於いてステム20は、下端面を逆
止弁25で閉塞させた円筒状をなし、外周下部からは外方
へフランジ27を突設するとともに、該フランジ27外周縁
よりシリンダ内面と隙間をあけて垂下壁28を垂設してい
る。更に、垂下壁28外面上部には周方向複数の板状突起
29を突設している。各突起29の外周面はシリンダ内面と
僅かな隙間をあけており、ステム20の上下動の際に横ブ
レがあった場合にその軌道を補正する役割を果してい
る。尚、本実施例ではステム20を二部材で構成してい
る。
【0030】また、上記フランジ27下面と上記筒状基部
16上面との間にコイルスプリング30を介在させて、ステ
ム20を常時上方へ付勢させている。
【0031】上記逆止弁25は、ステム20内よりシリンダ
3内へ一方的に連通させるもので、ステム20下端部に設
けている。
【0032】本実施例では、図3に示す如く、短円筒状
基部31内面上下方向中央部より中心に向かった後基部31
内面に沿って円弧状に延び、更に中心に向かいその先端
を基部中央の円板状をなす弁板32外面と一体に連結する
棒状弾性部33を等間隔で三箇所設けた逆止弁部材34を用
意し、一方、ステム20下端部に底壁35を延設し、その中
央部に下方へ垂下する短筒状の弁孔を穿設し、また、底
壁35下方の周壁を嵌合筒部として構成している。そし
て、上記弁部材34の筒状基部31を嵌合筒部内面に嵌着固
定するとともに、弁板32により弁孔下面を液密に閉塞さ
せて逆止弁25を構成している。
【0033】尚、この逆止弁25は、例えば各棒状弾性部
33を細く形成する等の方法により、上記吸い込み弁14よ
りも弱い力で開弁する如く構成している。
【0034】環状ピストン21は、上記ステム20外周下部
に所定幅の上下動が可能に嵌合させるとともに、外周縁
をシリンダ内面に摺動可能に嵌合させ、且つ、ステム周
壁部下部に穿設した透孔36を開閉可能に設けている。
【0035】本実施例では、円筒状の基部21a 外周面よ
り上下が外方へ突出する断面円弧板状をなす外側摺動部
21b を突設するとともに、基部21a 内周面より上方へ傾
斜上昇する上向きスカート状の内側摺動部21c を突設し
て環状ピストン21を構成している。一方、ステム20外周
の上記外向きフランジ27上方所定位置に下向きの段部37
を形成し、該段部37と外向きフランジ27との間のステム
周壁部分に透孔36を穿設している。
【0036】上記外側摺動部21b をシリンダ3内面に液
密且つ摺動可能に嵌合させるとともに、内側摺動部21c
をステム20外周に液密且つ摺動可能に嵌合させ、また、
基部21a 上面が上記段部37下面に当接する位置から基部
21a 下面が上記フランジ27上面に当接する位置迄の所定
の幅をステム20に対して上下動可能に嵌合させている。
【0037】そして、上下動部材4を押し下げるとステ
ム20に対して環状ピストン21が相対的に上昇して透孔36
が開口し、シリンダ3内とステム20内とが連通し、一
方、上下動部材4が上昇すると、相対的に下降して透孔
36が閉じる如く構成している。
【0038】また、この環状ピストン21は、その最上昇
位置で、シリンダ3に設けた外気導入用の透孔38を遮断
する役割も果たす。該透孔38はシリンダ周壁部上部に設
け、上下動部材4が上昇する際にはステム20と内筒12a
との間からこの透孔38を介して負圧化した容器体内へ外
気が導入され、ステム20が最上昇位置にある場合には、
環状ピストン21の基部21a 上端縁が上記内筒12a 下端縁
に気密に当接して容器体内外を遮断する如く構成してい
る。
【0039】押し下げヘッド23は、ステム20上端に連設
して装着キャップ2上方を上下動可能に設けたものであ
る。本実施例に於いて押し下げヘッド23は、頂壁周縁よ
り周壁を垂設した下端面開口の円筒状をなすケーシング
39を有し、該ケーシング39の頂壁下面中央より垂設した
縦筒40下端部をステム20外周上端に嵌着させてステム20
に固定している。また、縦筒40上部前面に基端部を開口
した横筒41をケーシング周壁を貫通してその前方へ突出
させ、この横筒41をノズル22として構成している。ノズ
ル22は、基端部を前方へ傾斜上昇する如く構成し、先端
が下方へ傾斜下降している。この様に構成することによ
り、液ダレの防止をより図ることができる。
【0040】また、ケーシング39より下方へ突出した部
分の縦筒40外周には螺条を周設し、上下動部材4を押し
下げた際に上記係止部材12の螺条と螺合して上下動部材
4を押し下げた状態で係止可能に構成している。その際
にステム20より突設した上記垂下壁28外面が、シリンダ
周壁下部に設けた縮径部内面に液密に嵌合し、また、縦
筒40の外周下端部が係止部材12の内筒12a 内面に設けた
下向きスカート状の環状突片42内周に液密に嵌合し、更
に、吸い込み弁14の上記棒部19上面が逆止弁25の弁板32
下面に当接する如く構成している。
【0041】吐出弁24は、ステム20内上部に設けた弁孔
を閉塞する弁体26を液圧により上下動可能に設けてい
る。
【0042】本実施例では、ステム20内上部に内方へ傾
斜下降するフランジ状の弁座43を突設することによりそ
の中心に弁孔を形成し、弁座43上に玉状の弁体26を載置
させて弁孔を閉塞させ、吐出弁24を構成している。ま
た、弁体26は、上記ケーシング39の頂壁より垂設した係
止板44下面に当接する位置までの間を上下動可能に構成
している。
【0043】本発明ポンプは、粘性の高い液の噴出に利
用するものであり、それらは例えば500cps〜15
000cps程度の粘性を有するものが使用される。こ
の様に粘性の高い液を使用する場合には、液圧で押し上
げられた吐出弁体26は、その自重で即時に弁座43上へ落
下することは少なく、液の粘度,弁体重量等により若干
異なるが概ね液の流れに沿って上下動する。従って、液
の流速と弁体の移動速との間にはそれ程の誤差を生じな
い。
【0044】また、本実施例では、上記ノズル22内の容
積をVaとし、吐出弁体26の上下動可能な部分の液流路
内容積をVbとし、吐出弁体26の体積をVcとした時、
Vb−VcがVaと同じか或いは大きくなる如く吐出弁
体26の上下動幅を規制している。この規制による吐出弁
体26の実際の上下動幅は、ノズルの長さ及び内径,ステ
ム20の内径等により異なるが、5mm〜30mm程度
と、玉弁を弁座上に載置して構成した従来の弁と比較し
て大きくなる。特に好ましくは、10mm以上の幅が望
ましい。
【0045】そして、上下動部材4を押し下げて液を注
出後、上下動部材4が上昇する際には負圧化するシリン
ダ3内に逆止弁25を開いてステム20内の液が逆流し、ま
た、吐出弁体26の上下動する流路内の液が吐出弁24上流
のステム20内へ、更に、ノズル22内の液が上記流路内へ
逆流する如く構成している。この際、Vb−VcがVa
と同じか大きければノズル内の液は略上記流路内へ逆流
する。
【0046】図9及び図10は本発明の他の実施例を示
すもので、逆止弁板33下方所定位置及び吸い込み弁板15
上方所定位置に各弁板の上下動幅を規制する係止突起4
5,46を各々突設して構成している。
【0047】本実施例では、ステム20と吸い込み弁部材
18の筒状基部16との間に介在させたコイルスプリングの
上端を図10に示す如く、水平渦巻き状に、且つ逆止弁
板32と所定の間隔をあけた下方位置に突設して、この部
分を係止突起45として構成している。また、コイルスプ
リングの下端を同様に水平渦巻き状に、且つ吸い込み弁
板15と所定の間隔をあけた上方位置に突設して、この部
分を係止突起46として構成している。
【0048】また、本実施例では、吸い込み弁板15上面
の上記棒部が無く、逆止弁体34と同様形状の吸い込み弁
体18を使用している。また、逆止弁25は上記実施例同
様、吸い込み弁14よりも弱い力で開弁する如く構成して
いる。
【0049】尚、上記各部材は合成樹脂、金属、特に弾
力性を有するものあってはエラストマー等を適宜選択使
用して形成する。
【0050】
【発明の効果】以上説明した如く本発明ポンプは、ステ
ム内部上部に設けた弁孔を液圧で上下動する弁体で閉塞
した吐出弁を設けるとともに、ステム内よりシリンダ内
へ一方的に連通させる逆止弁をステム下端部に設けたの
で、粘性を有する液の吐出用として本発明ポンプを用い
れば、押し下げヘッドを押し下げて液を噴出した後ヘッ
ドが上昇する際に、吐出弁が閉じる迄の間にステム内の
液が逆止弁を介してシリンダ内へ逆流し、それに伴って
吐出弁体の上下動する流路内の液がステム内へ逆流し、
更にノズル内の液が上記流路内に逆流するため、ノズル
先端からの液ダレを解消できるものであり、液の乾燥固
化を極力防止できるものである。
【0051】しかも従来同様、使用時に誤って容器を倒
しても環状ピストンが透孔を閉塞しているため、ノズル
先端からの液の漏出を極力防止できる効果を兼ね備えて
いる。
【0052】また、従来品の極一部の構造を変えること
により製造できるため、製造が容易で安価に製造できる
利点も兼ね備えている。
【0053】また、請求項2発明のポンプでは、ノズル
内の容積をVaとし、吐出弁体の上下動が可能な部分の
流路内容積をVbとし、吐出弁体の体積をVcとした
時、Vb−VcがVaと同じかVaより大きくなる如く
吐出弁体の上下動幅を規制したので、ノズル内の液が略
全量吐出弁体の上下動する流路内に逆流し、より確実な
液ダレの防止、液の乾燥固化の防止を図れる。
【0054】また、請求項3発明のポンプでは、吐出弁
が閉じるまで吸い込み弁が開くことを確実に防止でき、
その結果、ステム内の所定量の液の逆流をより確実に行
うことができ、より確実な液ダレの防止,液の乾燥固化
の防止を行えるものである。
【0055】更に、請求項4発明のポンプでは、逆止弁
及び吸い込み弁の各弁板が必要以上に上下動することを
防止して逆止弁部材及び吸い込み弁部材の耐久性をより
向上するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例を示す断面図である。
【図2】 同実施例の吸い込み弁体を示す斜視図であ
る。
【図3】 同実施例の逆止弁体を示す斜視図である。
【図4】 同実施例の押し下げヘッド部分の説明図であ
る。
【図5】 同実施例のヘッド最上昇位置での説明断面図
である。
【図6】 同実施例のヘッドを押し下げた際の説明断面
図である。
【図7】 同実施例のヘッドが上昇する際の説明断面図
である。
【図8】 同実施例のヘッドが更に上昇する際の説明断
面図である。
【図9】 本発明の他の実施例を示す断面図である。
【図10】同実施例のコイルスプリングの一部を示す斜
視図である。
【図11】従来のポンプの一例を示す断面図である。
【符号の説明】
2…装着キャップ,3…シリンダ,14…吸い込み弁,15
…吸い込み弁板,16…筒状基部,17…棒状弾性部,20…
ステム,21…環状ピストン,22…ノズル,23…押し下げ
ヘッド,24…吐出弁,25…逆止弁,26…吐出弁体,31…
基部,32…弁板,33…棒状弾性部,36…透孔 45…係止突起,46…係止突起

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 容器体口頚部に嵌合させる装着キャップ
    2と、該キャップにより容器体に固定させるとともに、
    容器体内へ垂下させる下端部内に吸い込み弁14を設けて
    なるシリンダ3と、該シリンダ内中央部を上方付勢状態
    で上下動可能に設けるとともに、内部上部に設けた弁孔
    を液圧で上下動する弁体26で閉塞した吐出弁24を設けて
    なるステム20と、該ステム外周下部に所定幅の上下動が
    可能に嵌合させるとともに、外周縁をシリンダ内面に摺
    動可能に嵌合させ、且つ、ステム周壁部に穿設した透孔
    36を開閉可能に設けた環状ピストン21と、上記ステム上
    端に連設して装着キャップ上方を上下動可能に設けたノ
    ズル22付き押し下げヘッド23とを備え、上記押し下げヘ
    ッドを押し下げることにより開口した透孔36を介してシ
    リンダ内の液をステム内に導入させるとともに、吐出弁
    24を介してノズル22より噴出させ、押し下げヘッド23の
    上昇時には上記シリンダ内の負圧化により容器体内の液
    を吸い込み弁14を介してシリンダ内へ吸い上げる如く構
    成した液体噴出ポンプに於いて、上記ステム内よりシリ
    ンダ内へ一方的に連通させる逆止弁25をステム下端部に
    設けたことを特徴とする液体噴出ポンプ。
  2. 【請求項2】 上記ノズル22内の容積をVaとし、吐出
    弁体26の上下動可能な部分の流路内容積をVbとし、吐
    出弁体26の体積をVcとした時、Vb−VcがVaと同
    じかVaより大きくなる如く吐出弁体26の上下動幅を規
    制てなる請求項1記載の液体噴出ポンプ。
  3. 【請求項3】 上記逆止弁25が、ステム底壁部に設けた
    弁孔下面を閉塞する弁板32を、ステム下端に嵌着固定さ
    せた筒状基部31内面より突設した複数の棒状弾性部33に
    より一体且つ上下動可能に支持した逆止弁25であり、上
    記吸い込み弁14が、シリンダ内下端部に設けた弁孔上面
    を閉塞する弁板15を、シリンダ内下端部に嵌着固定させ
    た筒状基部16内面より一体に突設した複数の棒状弾性部
    17により一体且つ上下動可能に支持した吸い込み弁14で
    あり、且つ、逆止弁25の開弁必要圧が吸い込み弁14の開
    弁必要圧より小である請求項1に記載の液体噴出ポン
    プ。
  4. 【請求項4】 上記逆止弁板32下方所定位置及び上記吸
    い込み弁板15上方所定位置に各弁板の上下動幅を規制す
    る係止突起45,46を各々突設してなる請求項3記載の液
    体噴出ポンプ。
JP6338045A 1994-12-26 1994-12-26 液体噴出ポンプ Pending JPH08173865A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008247472A (ja) * 2007-03-30 2008-10-16 Yoshino Kogyosho Co Ltd 逆止弁及び該逆止弁を使用したポンプ容器
JP2015127028A (ja) * 2013-12-27 2015-07-09 株式会社吉野工業所 トリガー式液体噴出器

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JP2008247472A (ja) * 2007-03-30 2008-10-16 Yoshino Kogyosho Co Ltd 逆止弁及び該逆止弁を使用したポンプ容器
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