JPH08172079A - 薄膜半導体の作製方法 - Google Patents

薄膜半導体の作製方法

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JPH08172079A
JPH08172079A JP20035695A JP20035695A JPH08172079A JP H08172079 A JPH08172079 A JP H08172079A JP 20035695 A JP20035695 A JP 20035695A JP 20035695 A JP20035695 A JP 20035695A JP H08172079 A JPH08172079 A JP H08172079A
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silicon
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久 大谷
Kenji Fukunaga
健司 福永
Tooru Mitsuki
亨 三津木
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 凹凸を有する珪素膜の表面を平滑化する技術
を提供する。 【構成】 凸部304と凹部305を有し、その凹凸の
高低差が301で示され、その平均膜厚が302で示さ
れる珪素膜107の表面を平滑化する方法であって、凹
部305に残存するようにステップカバレージの悪い酸
化珪素膜303を成膜し、さらに残存した酸化珪素膜3
03をマスクとして凸部304を取り除くことによっ
て、珪素膜107の表面を平滑化する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本明細書で開示する発明は、薄膜
半導体を用いた装置(例えば薄膜トランジスタや光電変
換装置)に利用される薄膜半導体の作製方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年薄膜トランジスタを利用した液晶表
示装置が知られている。これはアクティブマトリクス型
と呼ばれるもので、マトリクス状に配置された各画素の
それぞれに薄膜トランジスタを配置し、この薄膜トラン
ジスタで各画素の画素電極に保持される電荷の出入りを
制御するものである。このアクティブマトリクス型の液
晶表示装置は、小型軽量であり、しかも微細で高速動画
を表示することができるので、今後のディスプレイの主
力となるものと期待されている。
【0003】アクティブマトリクス型の液晶表示装置に
利用される薄膜トランジスタは、透光性を有する基板の
表面に形成することが必要とされる。これは、液晶ディ
スプレイを構成する基板を光が透過する必要があるから
である。
【0004】透光性を有する基板としては、ガラス基板
や石英基板、さらにはプラスチック基板を挙げることが
できる。薄膜半導体を形成するには、ある程度の加熱を
行わなくてはならので、プラスチック基板を用いること
は不適当である。また石英基板は1000温度程度の高
温に耐えることができるので、薄膜半導体を形成するた
めの基板としては適当なものであるが、極めて高価(特
に大面積化した場合ガラス基板の10倍以上となる)な
ため、一般的に利用することは不適当である。
【0005】従って、一般的にはガラス基板を用い、こ
のガラス基板の表面に薄膜半導体を形成することにな
る。現在一般的には、薄膜半導体として、非晶質珪素膜
(アモルファスシリコン膜)が利用されている。非晶質
珪素膜はプラズマCVD法により、200〜400℃程
度の加熱温度で形成することができるので、安価なガラ
ス基板を利用することができる。
【0006】しかし非晶質珪素膜を用いて薄膜トランジ
スタを構成した場合、その特性が低いものとなってしま
うという問題がある。従って、現状において得られてい
る特性以上の表示機能を有するアクティブマトリクス型
の液晶表示装置を得るためには、さらに高い特性を有す
る薄膜トランジスタが必要とされる。
【0007】非晶質珪素膜を用いた薄膜トランジスタよ
りもさらに高い特性を有する薄膜トランジスタを得るに
は、薄膜半導体として結晶性珪素膜を用いればよい。結
晶性珪素膜は、非晶質珪素膜を加熱処理することによっ
て得ることができる。しかしここで以下のような問題が
生じる。即ち、一般にガラス基板の耐熱温度は600℃
以下である。しかし、非晶質珪素膜を結晶化させるには
600℃以上の温度が必要とされる。よって現状におい
ては、600℃程度の温度で加熱処理を行い、ガラス基
板上に形成された非晶質珪素膜を結晶化させる技術が研
究されている。しかしながら、600℃程度の温度で非
晶質珪素膜を結晶化させる場合、数十時間以上(一般的
に24時間以上)の時間をかけて加熱処理を行う必要が
あるので、実用性や生産性が極めて低いという問題が存
在する。
【0008】このような問題を解決する技術として、レ
ーザー光の照射を行うことにより、非晶質珪素膜を結晶
性珪素膜に変成する技術がある。レーザー光の照射は、
下地のガラス基板に熱的なダメージを与えないので、加
熱処理による方法に従うようなガラス基板の耐熱性の問
題が生じない。
【0009】しかしながら、1000Å程度またはそれ
以下の非晶質珪素膜にレーザー光を照射した場合、得ら
れる結晶性珪素膜の表面に凹凸が形成されてしまうこと
が判明している。特に出発膜である非晶質珪素膜の膜厚
を1000Å以下と薄くした場合にこの傾向が顕著にな
る。一方、レーザー光の吸収性の問題から出発膜である
非晶質珪素膜の膜厚は薄い方(特に500Å以下)が結
晶化には好ましい結果が得られる。
【0010】即ち、結晶性を良くするために出発膜であ
る非晶質珪素膜の膜厚を薄くすると、得られる結晶性珪
素膜の表面は大きな凹凸を有したものとなってしまうと
いうジレンマが存在する。
【0011】図2にガラス基板上に形成された500Å
厚の非晶質珪素膜に対してレーザー光の照射を行うこと
によって得られた結晶性珪素膜の表面の状態を示す。図
2は結晶性珪素膜の表面を原子間力顕微鏡によって観察
した際の写真である。
【0012】薄膜半導体を用いて薄膜トランジスタを構
成する場合、薄膜半導体の表面状態が非常に重要にな
る。これは、薄膜半導体の表面をキャリアが伝導するこ
とになるからである。薄膜半導体の表面に凹凸が存在す
ると、不対結合手や格子の歪み等に起因するポテンシャ
ル障壁やトラップが存在し、移動するキャリアが散乱さ
れたりトラップされたりしてしまう。
【0013】また薄膜半導体を用いて薄膜トランジスタ
を構成する場合、薄膜半導体に接してゲイト絶縁膜やそ
の他絶縁膜を形成する必要があるが、薄膜半導体の表面
に凹凸が存在すると、絶縁膜のステップカバレージ(段
差被覆性)が悪くなり、絶縁不良や特性の不安定さの原
因となってしまう。また上述のような薄膜半導体表面の
凹凸は、薄膜ダイオードや光電変換装置の作製において
も障害となる。従って、薄膜半導体の表面はなるべく平
滑な方が好ましい。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】本明細書で開示する発
明は、凹凸を有する薄膜半導体の表面を成形し平滑化す
る技術を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】本明細書で開示する主要
な発明の一つは、凹凸を有した珪素膜の表面を平滑化す
る方法であって、前記珪素膜の表面に酸化珪素膜を成膜
する工程と、前記凹凸の凸部に形成された酸化珪素膜を
除去し、前記珪素膜の凸部の少なくとも一部を露呈させ
る工程と、該工程において露呈した前記珪素膜の凸部を
除去する工程と、を有することを特徴とする。
【0016】上記構成において、凹凸を有した珪素膜と
しては、概略1000Å以下の平均の厚さを有する珪素
膜(例えば非晶質珪素膜や加熱処理によって結晶化され
た結晶性珪素膜)に対してレーザー光を照射し、結晶化
あるいは結晶化を助長させた珪素膜の例を挙げることが
できる。なお、実用上珪素膜の平均の厚さは100Å以
上とすることが好ましい。
【0017】1000Å以下の厚さを有する珪素膜に対
してレーザー光(例えば紫外光以下の波長を有するエキ
シマレーザー光)を照射した場合、極めて結晶性の良好
な結晶性珪素膜が得られる。しかし一方で図2に示すよ
うに、その表面は大きな凹凸を有したものとなる。
【0018】珪素膜に対してレーザー光を照射すると、
珪素膜の表面は瞬間的に溶融状態となる。そして冷却さ
れて固化する際に瞬間的な結晶化が進行し、結晶性珪素
膜が形成される。
【0019】結晶性を有している状態の珪素と溶融状態
の珪素とを比較すると、溶融状態の珪素の方が密度が大
きい。
【0020】従って、瞬間的な溶融状態から結晶化が進
行した場合、局所的な膨張が起こり、この結果表面に凹
凸が形成されてしまう。しかし、見方を変えれば、この
凹凸が形成されることによって、結晶化に従う内部応力
が緩和されることになるわけで、内部応力の少ない良好
な結晶性を有した珪素膜が得られることの結果であると
考えることもできる。
【0021】このように、レーザー光を照射することに
よって、珪素膜の表面に凹凸が形成されてしまうことは
不可避な現象であり、内部応力が小さく結晶性の良好な
結晶性珪素膜を得るためには致し方ない現象であるとい
える。またこの現象は、1000Å以下の厚さを有する
珪素膜に対してレーザー光を照射した場合に特に顕著で
あることが判明している。
【0022】またレーザー光が照射される珪素膜に珪素
の結晶化を助長する金属元素が添加されている場合は、
レーザー光の照射に従う溶融状態からの結晶化が極めて
効果的に促進されるので、凹凸の形成がさらに顕著なも
のとなる。
【0023】珪素の結晶化を助長する金属としては、F
e、Co、Ni、Ru、Rh、Pd、Os、Ir、P
t、Cu、Auから選ばれた一種または複数種類の元素
を用いることができる。そしてこれらの元素の中で特に
顕著な効果を得ることのできる元素がニッケル(Ni)
である。
【0024】なお、レーザー光が照射される珪素膜とし
ては、非晶質珪素膜、加熱処理により結晶化された結晶
性珪素膜、不純物イオンの注入等によって非晶質化され
た珪素膜を挙げることができる。また、レーザー光が照
射される珪素膜としては、1000Å以下の厚さを有す
るものを用いることが、良好な結晶性を得るための一つ
の条件である。しかし、その膜厚が100Å以下の場合
は、薄膜としての状態が保てなくなるので一般には実用
にならない。
【0025】本明細書で開示する発明においては、上記
ようにレーザー光の照射によって形成されてしまう結晶
性珪素膜表面の凹凸を除去するために、以下に示す工程
を採用する。 (1)凹凸を有する珪素膜の表面に酸化珪素膜を成膜す
る。 (2)凹凸の凸部に形成された酸化珪素膜を除去し、珪
素膜の凸部の少なくとも一部を露呈させる。 (3)露呈した前記珪素膜の凸部を除去する。
【0026】上記一連の工程において酸化珪素膜を用い
るのは、所定のエッチャントに対して、珪素とのエッチ
ングレートの比が極めて大きくとれるからである。例え
ば、エッチャントしてヒドラジンを用いた場合、酸化珪
素膜は殆どエッチングされないが、珪素は容易にエッチ
ング除去することができる。
【0027】また珪素のみを選択的にエッチングする方
法として、ClF3 、ClF、BrF3 、IF3 、Br
F、BrF5 、IF5 で示されるフッ化ハロゲンガスを
用いることも有効である。特にClF3 を用いることは
有効である。
【0028】(2)の工程において、凹凸の凸部に形成
された酸化珪素膜を除去するのは、凸部を露呈させて、
後の工程でこの露呈した凸部のみを除去するためであ
る。この凸部が露呈した状態を示した模式図を図3
(B)に示す。図3に示されるのは、305で示される
凹部に酸化珪素膜303が残存し、304で示される凸
部が露呈した状態である。
【0029】そしてこの状態において、珪素のみを選択
的にエッチング除去できるエッチャント(例えばヒドラ
ジンやClF3 ガス)を用いてエッチングを行うこと
で、図4(A)に示すような状態を得ることができる。
そしてさらに酸化珪素膜303を選択的にエッチングす
ることのできるエッチャント(例えばバッファ弗酸)を
用いてエッチング処理を行うことで、図4(B)に示す
ような平滑化がされた表面を得ることができる。ここ
で、酸化珪素膜303の厚さを100Å程度とするなら
ば、得られる珪素膜の表面の平滑性としてその凹凸の高
低差を100Å以下のものとすることができる。
【0030】ここでは、303で示される膜として酸化
珪素膜を用いる場合を説明したが、他に窒化珪素膜等の
所定のエッチング工程において、珪素に対して選択的に
残存させることができる材料であれば用いることができ
る。
【0031】即ち、珪素のエッチングに際してマスク材
料となる性質を有した材料をここで説明した酸化珪素膜
を代わりに用いることができる。このようなマスク材料
としては、所定のエッチング方法において珪素膜に対し
てエッチングレートが低い材料を用いることができる。
【0032】他の発明の構成は、凹凸を有した珪素膜の
表面を平滑化する方法であって、前記凹凸の凹部に充填
物を充填し凸部を露呈させる工程と、該工程において露
呈した凸部を除去する工程と、を有することを特徴とす
る。
【0033】上記構成において、凹凸の凹部に充填物を
充填し凸部を露呈させる工程として、図3(B)に示す
工程を挙げることができる。この工程は、凹凸を覆って
酸化珪素膜を成膜した後、凸部に成膜された酸化珪素膜
を除去することにより、304で示される凸部を露呈さ
せ、305で示される凹部に酸化珪素膜303を残存さ
せた状態、即ち305で示される凹部に酸化珪素膜30
3を充填させた状態が示されている。
【0034】そしてこの状態を得た後、304で示され
る凸部を選択的に取り除くことによって、表面の凸部が
除去され(図4に示すように完全に除去することはでき
ない)平滑化された珪素膜を得ることができる。
【0035】他の発明の構成は、凹凸を有した珪素膜の
表面を平滑化する方法であって、前記珪素膜の表面に酸
化珪素膜を形成する工程と、前記酸化珪素膜と前記珪素
膜の凸部とを同時に除去する工程と、を有することを特
徴とする。
【0036】上記構成は、凹凸を有する珪素膜の表面に
酸化珪素膜を成膜し、その凹凸を十分にならした状態を
得て、さらに珪素と酸化珪素とのエッチング比が十分に
小さいエッチング方法でエッチングを行うことで、最終
的に平滑な表面を有する珪素膜を得るものである。即
ち、酸化珪素膜を成膜することにより、珪素膜表面の凹
凸を十分ならした後、珪素と酸化珪素とでエッチングレ
ートの違いのない方法、あるいは条件でエッチングを行
うことで、表面の平坦性を保ったままエッチングを進行
させ、最終的に平滑な表面を有する珪素膜を得るもので
ある。
【0037】上記工程の具体的な例を図5、図6に示
す。まず図5(A)に示すように凹凸を有する珪素膜
(結晶性珪素膜)107を得る。その後、図5(B)に
示すように酸化珪素膜303を成膜し、その表面が十分
平滑となる状態とする。この状態は、ステップカバレー
ジ(段差被覆性)の悪い成膜方法や成膜条件で酸化珪素
膜303を成膜することで得ることができる。なお、ス
テップカバレージの良好な成膜方法または成膜条件で酸
化珪素膜305を成膜すると、下地の凹凸がそのまま保
たれた状態で成膜が進行してしまうので注意が必要であ
る。
【0038】そして、図6(A)に示すように垂直方向
に一様にエッチングを進行させていくことで、凸部と酸
化珪素膜とを同時にエッチング除去することができ、最
終的に平坦な表面を有する珪素膜601を得ることがで
きる。(図6(B))
【0039】このエッチング工程は、例えばCF4 と酸
素との混合気体を用いたRIE法を用いるとによって行
うことができる。このエッチング工程は、珪素と酸化珪
素とのエッチングレートがほぼ同一なものとなる方法あ
るいは条件を選択することが重要である。
【0040】他の発明の構成は、凹凸を有した第1の珪
素膜の表面を平滑化する方法であって、前記珪素膜の表
面に第2の珪素膜を形成する工程と、エッチングを行い
前記第1の珪素膜と前記第2の珪素膜とを除去し、その
表面が平滑化された第1の珪素膜を得る工程と、を有す
る。
【0041】上記構成は、凹凸を有する珪素膜の表面に
さらに珪素膜(一般に非晶質珪素膜)を成膜し、その後
に膜の厚さ方向に一様なエッチングを施すことで、平坦
性を有する珪素膜を得るものである。
【0042】上記構成の具体的な例を図5、図6を用い
て説明する。まず図5(A)に示す凹凸を有する珪素膜
107の表面にステップカバレージ(段差被覆性)の悪
い成膜方法で非晶質珪素膜303(ここでは303を非
晶質珪素膜とする)を成膜する。その結果図5(B)に
示す表面が平坦な状態を得ることができる。そして、図
6(A)に示すように垂直方向に異方性を有するエッチ
ング方法(例えばRIE法)を用いてエッチングを行う
ことで、垂直方向に均一にエッチングを行うことがで
き、図6(B)に示すような平坦な表面を有した(平滑
化された)珪素膜を得ることができる。この構成におい
ては、凹凸を有する珪素膜107と非晶質珪素膜303
とをほぼ同じエッチングレートとすることができる。従
って、非晶質珪素膜303の平坦性を確保できれば、確
実に珪素膜107の表面の平滑化を実現できる。
【0043】なお第2の珪素膜となる非晶質珪素膜30
3(図5、図6参照)の全てが取り除かれるようにエッ
チングを行う必要がある。これは、凹凸を有する珪素膜
107が結晶性を有している場合、その表面に非晶質珪
素膜303が残存することは好ましくないからでる。
【0044】
【実施例】
〔実施例1〕本実施例では、図1を用いて平滑な表面を
有するガラス基板上に形成された結晶性珪素膜の形成工
程を説明する。まずガラス基板101上に下地膜として
酸化珪素膜102を3000Åの厚さにスパッタ法で成
膜する。さらに非晶質珪素膜103を500Åの厚さに
プラズマCVD法または減圧熱CVD法で成膜する。
【0045】次に非晶質珪素膜103の表面に極薄い酸
化珪素膜(図示せず)を酸化性雰囲気中でのUV光の照
射によって形成する。この酸化珪素膜は、後の工程で塗
布される溶液の濡れ性を改善するためのものである。
【0046】そして珪素の結晶化を助長する金属元素で
あるニッケル元素含んだ溶液を塗布する。ここでは、ニ
ッケル元素を含んだ溶液として所定の濃度でニッケルを
含有したニッケル酢酸塩溶液を用いる。そしてニッケル
酢酸塩溶液の水膜104を形成した後、スピナー105
を用いてスピンコートを行い、ニッケル元素が非晶質珪
素膜103の表面に接して保持された状態とする。(図
1(A))
【0047】ニッケル元素の導入は、最終的な状態で珪
素膜中における平均ニッケル濃度が1×1016cm-3
5×1019cm-3となるようにする。具体的には、最終
的な状態(結晶性珪素膜として得られた状態)における
珪素膜中における平均ニッケル濃度が前記濃度となるよ
うに、ニッケル酢酸塩溶液中におけるニッケル濃度を調
整する。なお、この濃度の値は、SIMS(2次イオン
分析方法)で計測した値を用いればよい。
【0048】珪素膜中におけるニッケル濃度が1×10
16cm-3以下であると、結晶化を助長する効果を得るこ
とができず、また珪素膜中におけるニッケル濃度が5×
10 19cm-3以上であると、得られた珪素膜の半導体と
しての特性が損なわれてしまう(金属としての特性が表
れてしまう)ので注意が必要である。
【0049】非晶質珪素膜の表面にニッケル元素が保持
された状態を得たら、図1(B)に示すように加熱処理
を行う。この加熱処理工程で結晶性珪素膜106を得る
ことができる。ここでは、この加熱処理を窒素雰囲気中
において行う。加熱条件は、550℃、4時間とする。
【0050】この加熱処理は、450℃以上の温度で行
うことができる。しかし、450℃〜500℃程度の温
度では、非晶質珪素膜を結晶化させるのに数十時間以上
かかるので、550℃程度の温度で行うことが好まし
い。また550℃以上の温度で加熱処理を行うとさらに
短い時間で結晶化をさせることができる。しかし、一方
でガラス基板の加熱による変形や縮みを考慮した場合、
550℃程度以下の温度でこの加熱処理を行うことが望
ましい。
【0051】図1(B)で施された加熱処理によって得
られる結晶性珪素膜106は、結晶性が十分でなく、そ
のままでは薄膜トランジスタの活性層に利用するには不
適当である。そこで、図1(C)に示すようにレーザー
光を照射しさらに珪素膜の結晶性を向上させる。ここで
結晶性珪素膜106の厚さは500Å程度(加熱処理に
よって多少縮む)であるので、照射されたレーザー光の
エネルギーは効果的に珪素膜中(特にその表面近傍)に
吸収される。そして結晶性がさらに助長された状態で結
晶性珪素膜107を得ることができる。
【0052】この図1(C)で示す工程で得られる結晶
性珪素膜107は、極めて良好な結晶性を有している。
しかしながら、図2に示すように、その表面に数百Å程
度の凹凸を有している。
【0053】この状態の一部を拡大した様子を図3
(A)に示す。図3(A)に示されるのは、302で示
される平均膜厚が約500Åであり、301でその高さ
が示される凹凸を有する結晶性珪素膜107である。凹
凸は、図1(C)で示されるレーザー光の照射によって
形成される。この凹凸は、出発膜(レーザー光を照射す
る前の段階における珪素膜)の膜厚が500Åの場合に
100Å〜600Å程度あり、かなり大きなものとな
る。
【0054】次に蒸着法やプラズマCVD法により、酸
化珪素膜303を100Åの厚さに成膜する。この酸化
珪素膜303の成膜方法や成膜条件はステップカバレー
ジ(段差被覆性)の悪いものとすることが必要である。
【0055】このようにすると、この酸化珪素膜はステ
ップカバレージの問題から、304で示される凸部の側
面には極薄くしか成膜されない。そして305で示され
る凹部の低部(窪み)には303で示されるように酸化
珪素膜が相対的に厚く成膜される。(図3(B))
【0056】そして酸化珪素膜に対するエッチャントを
用いてエッチングを行う。ここでは弗化アンモニアを用
いてエッチングを行い、304で示される凸部に成膜さ
れている極薄い酸化珪素膜を取り除く。この工程で、3
05で示される凹部に成膜されている酸化珪素膜303
も多少エッチングれるが、凸部304に成膜されている
酸化珪素膜の厚さが極めて薄いので305で示される凹
部に成膜されている酸化珪素膜303のエッチングは大
きな問題とならない。
【0057】こうして結晶性珪素膜107の凸部304
が露呈した状態が得られる。この状態において、凹部に
は酸化珪素膜303が残存している。そして、珪素に対
するエッチャントを用いてエッチングを行うことで、図
4(A)に示されるように凸部を選択的に除去すること
ができる。この際、エッチングを行い過ぎると、401
で示されるように孔が形成されてしまうので注意が必要
である。
【0058】上記の珪素に対するエッチャントとしては
ヒドラジンを用いることができる。またClF3 、Cl
F、BrF3 、IF3 、BrF、BrF5 、IF5 から
選ばれた一種または複数種類のガスを用いることができ
る。
【0059】次に酸化珪素に対するエッチャントを用い
てエッチングを行うことにより、凹部に残存した酸化珪
素膜303をエッチングする。ここではエッチャントと
してバファ弗酸を用いてエッチングを行う。こうして図
4(B)に示すような表面がある程度平滑化された結晶
性珪素膜107を得る。
【0060】本実施例に示す工程によって得られる図4
(B)に示す結晶性珪素膜107は、402で示される
ような多少の凸部が残存することになる。この凸部は、
図3(B)の工程において、酸化珪素膜303の膜厚を
なるべく薄くすることで小さなものとすることができ
る。しかし、酸化珪素膜303の厚さは、304で示さ
れる凸部に形成される酸化珪素膜の厚さに比較して十分
厚くする必要がある。
【0061】本実施例においては、図3(B)の工程に
おいて、酸化珪素膜303の厚さを100Åとしたの
で、図4(B)に示す結晶性珪素膜107の表面の凹凸
の高低差は100Å程度とすることができる。なお本実
施例に示すように、凹凸を有する珪素膜の凸部を選択的
に取り除いた場合、平均の膜厚は薄くなってしまうので
注意が必要である。
【0062】〔実施例2〕本実施例は、垂直異方性を有
するドライエチングを用いて平坦な結晶性珪素膜を得る
構成に関する。まず図1に示すような工程を経て絶縁表
面を有する基板(ガラス基板)上に結晶性珪素膜を得
る。この結晶性珪素膜は、図1(C)に示すようにレー
ザー光の照射によって形成されるもので、その表面は凹
凸を有している。
【0063】図5(A)にこの状態の拡大図を示す。図
5(A)には、302で示される平均膜厚と、301で
示される高低差を有する凹凸を有する結晶性珪素膜が示
されている。302で示される平均膜厚は、例えば50
0Åであり、301で示される凹凸の高低差は例えば6
00〜700Å程度である。図5(A)に示されるよう
に、500Å程度の薄膜珪素にレーザー光を照射した場
合、301で示される高低差は最大で平均膜厚以上にな
ってしまう。
【0064】図5(A)に示す表面状態を有する結晶性
珪素膜を得たら、プラズマCVD法により、酸化珪素膜
303を成膜する。酸化珪素膜303は、その表面が平
坦になる程度に十分厚く成膜する必要がある。例えば3
01で示される高低差が最大で600〜700Å程度あ
る場合には、305で示される酸化珪素膜を3000Å
程度以上成膜する必要がある。またその成膜方法や成膜
条件は、ステップカバレージの非常に悪いものとすると
ことが必要となる。こうして図5(B)に示す状態を得
る。
【0065】図5(B)に示す状態を得たら、CF4
酸素との混合したガスを用いてRIE法によるドライエ
ッチングを行う。CF4 と酸素とを混合したガスを用い
たドライエッチングは、珪素と酸化珪素に対して同程度
のエッチングレートを有している。よって、図6(A)
に示すように露呈した表面の平坦性を保ったままエッチ
ングを行うことができる。そして、酸化珪素膜303を
全てエッチングされるまで、エッチングを行う。こうす
ることで、図6(B)に示すような平坦性を有する結晶
性珪素膜601を得ることができる。
【0066】本実施例に示す方法を採用した場合、ほぼ
平坦な表面を有する結晶性珪素膜を得ることができる。
しかし一方で、ドライエッチングの条件が微妙なものと
なるという欠点がある。
【0067】〔実施例3〕本実施例は、珪素の結晶化を
助長する金属元素を非晶質珪素膜に対して選択的に導入
することにより、金属元素が導入された領域から膜の面
方向(基板に平行な方向)に結晶成長を行わせた珪素膜
の表面の凹凸を取り除く例である。
【0068】まず図7(A)に示すようにガラス基板1
01上に下地膜として酸化珪素膜102をスパッタ法ま
たはプラズマCVD法で3000Åの厚さに成膜する。
次にプラズマCVD法または減圧熱CVD法によって、
非晶質珪素膜103を500Åの厚さに成膜する。そし
て、酸化性雰囲気中においてUV光を照射し、極薄い酸
化膜(図示せず)を非晶質珪素膜103の表面に形成す
る。
【0069】次にレジストマスク702を形成する。こ
のレジストマスク702は701で示される領域が露呈
する構成となっている。701で示される領域は、図面
の手前側から向こう側に向かって長手方向を有するスリ
ット状を有している。そして基板101をスピナー10
5上に配置し、所定の濃度にニッケルを含んだニッケル
酢酸塩溶液を塗布する。こうして水膜703を形成す
る。そしてスピナー105を用いてスピンコートを行
う。
【0070】そして、レジストマスク702を取り除
き、図7(B)の状態を得る。この状態においては、7
01で示される領域(スリット状に露呈した非晶質珪素
膜103の表面)にニッケル元素が導入されることにな
る。この状態でニッケル元素は、704で示されるよう
に極薄い薄膜の状態、または分散された状態で非晶質膜
103に接して保持された状態となる。
【0071】そして窒素雰囲気中において550℃、4
時間の加熱処理を行い、非晶質珪素膜103を結晶化さ
せる。この加熱処理において、図7(C)の矢印705
で示されるように、701で示されるニッケル元素が導
入された領域から基板101に平行な方向に結晶成長が
行われる。この結晶成長は、数十μm〜100μm以上
に渡って行わすことができる。
【0072】この矢印705で示される基板に平行な方
向への結晶成長は、針状あるいは柱状に進行する。そし
て、その針状あるいは柱状に結晶成長した間隙には非晶
質成分が残存していることがTEM(透過型電子顕微
鏡)による観察から判明している。
【0073】図7(C)に示す結晶成長を行った後、図
7(D)に示すようにレーザー光(KrFエキシマレー
ザー)を照射し、珪素膜の結晶性をさらに助長させる。
こうして図7(D)に示すようにレーザー光の照射によ
って特に結晶性の助長された領域706を得る。なお7
07で示される領域は、図7(C)に示す加熱処理工程
において、705で示す結晶成長が行われなかった領域
(結晶成長した先の領域)である。なおこの領域は、図
7(D)に示す工程において、レーザー光の照射によっ
て結晶化される。(レーザー光の照射のみでも結晶化は
進行する)
【0074】こうして得られた結晶性珪素膜の表面は図
2に示すのと同じような凹凸を有している。この凹凸
は、レーザー光の照射された領域全域において形成され
る。即ち、得られた結晶性珪素膜の表面は、図3(A)
や図5(A)に示すような状態を有している。そして図
3、図4に示す工程、または図5、図6に示す工程を経
ることによって、平坦な表面を有する結晶性珪素膜を得
ることができる。
【0075】〔実施例4〕本実施例は、実施例1や実施
例2で得られた表面が平坦化された結晶性珪素膜を用い
て薄膜トランジスタを得る構成に関する。まず実施例1
に示す方法により、ガラス基板101上に表面がほぼ平
坦化された結晶性珪素膜107を形成する。実施例1に
示す方法によれば、表面の凹凸の高低差がほぼ100Å
以下の結晶性珪素膜を得ることができる。(図8
(A))
【0076】次に結晶性珪素膜107をパターニングし
て、薄膜トランジスタの活性層801を形成する。そし
てゲイト絶縁膜となる酸化珪素膜802を1000Åの
厚さにプラズマCVD法で成膜する。さらにスカンジウ
ムを微量に含有したアルミニウムを主成分とする膜を6
000Åの厚さに電子ビーム蒸着法で成膜する。そして
アルミニウムを主成分とする膜をパターニングして、ゲ
イト電極803を形成する。そして電解溶液中におい
て、ゲイト電極803を陽極として陽極酸化を行うこと
により、酸化物層804を2000Åの厚さに形成す
る。(図8(B))
【0077】次にソース/ドレイン領域を形成するため
に不純物イオンの注入を行う。ここではNチャネル型の
薄膜トランジスタを形成するためにリンイオンの注入を
行う。この工程で805と808で示される領域にリン
イオンが注入される。そしてレーザー光の照射を行うこ
とで、805と808の領域の再結晶化(不純物イオン
の注入によって非晶質化されている)と注入された不純
物イオンの活性化とを行う。こうして自己整合的にソー
ス領域805とドレイン領域808、さらにオフセット
ゲイト領域806とチャネル形成領域807を形成する
ことができる。(図8(C))
【0078】次に層間絶縁膜として酸化珪素膜809を
7000Åの厚さにプラズマCVD法で成膜する。そし
てコンタクトホールの形成を行い、アルミニウムを主成
分とする材料でソース電極810とドレイン電極811
を形成する。最後に350℃の水素雰囲気中において水
素化処理を行うことにより、図8(D)に示す薄膜トラ
ンジスタを完成させる。
【0079】図8(D)に示す薄膜トランジスタにおい
ては、ソース805とドレイン808の間のチャネル形
成領域807の表面(ゲイト絶縁膜802に接する面の
表面)をキャリアが伝導する。従って、チャネル形成領
域807の表面の平滑性を向上させることは有効とな
る。即ち、平滑性を確保することで、伝導するキャリア
の移動に際してのキャリアの散乱やトラップの影響を低
減させることができる。そして、薄膜トランジスタの特
性の向上を計ることができる。
【0080】〔実施例5〕本実施例は、実施例3で得ら
れた基板に平行な方向に結晶成長した領域を用いて薄膜
トランジスタを得る構成に関する。本実施例で示す薄膜
トランジスタは、基板に平行な方向に結晶成長した方向
にソース/ドレイン領域を配置することで、キャリアの
移動を結晶粒界に沿ったものとすることができ、大きな
移動度を得ることができる。
【0081】〔実施例6〕本実施例は、実施例1に示す
工程において、図1(B)に示す工程を行わず、非晶質
珪素膜を図1(C)に示すレーザー光の照射のみで結晶
化を行い、結晶性珪素膜を得る例である。実施例1の場
合のように500Å程度の薄い非晶質珪素膜に対してレ
ーザー光の照射を行った場合、結晶性化あるいは結晶性
が助長された珪素膜を得ることができるが、その表面は
図2に示すような凹凸を有したものとなってしまう。
【0082】本実施例においては、非晶質珪素膜に対し
てレーザー光を照射することによって、図2にその表面
を有するような結晶性珪素膜を得て、さらに図3に示す
ような工程を経ることによって、その表面が平坦化され
た結晶性珪素膜を得ることを特徴とする。
【0083】〔実施例7〕本実施例は、図5に示す実施
例の構成において、303で示される膜として非晶質珪
素膜を用いた例である。この場合、凹凸を有する結晶性
珪素膜107と非晶質珪素膜303のエッチングレート
がそれほど異ならないので、図6(A)に示すドライエ
ッチング工程を比較的容易に行うことができる。
【0084】非晶質珪素膜は、プラズマCVD法や減圧
熱CVD法で成膜されるものを用いればよい。また、凹
凸の凹部に非晶質珪素膜を充填し、図5(B)に示すよ
うに平滑な表面を得ることが好ましいので、非晶質珪素
膜303の成膜はステップカバレージ(段差被覆性)の
悪い成膜方法または成膜条件で行うことが望ましい。ま
た、非晶質珪素膜303のエッチングレートと結晶性珪
素膜107のエッチングレートとをそろえるために、非
晶質珪素膜305中に不純物を添加したりすることも有
効である。
【0085】非晶質珪素膜303を成膜した後、エッチ
ングガスとしてCF4 と酸素との混合ガスを用いたRI
E法によるドライエッチングを行う。(図6(A))
【0086】このドライエッチング工程において、非晶
質珪素膜303と結晶性珪素膜107の凸部とがエッチ
ングされてゆき、図6(B)に示すような平坦な表面を
有する結晶性珪素膜601を得ることができる。このド
ライエッチング工程において、非晶質珪素膜303が残
存しないようにエッチングを行うことが必要である。
【0087】
【発明の効果】凹凸を有する珪素膜の表面にステップカ
バレージ(段差被覆性)の悪い酸化珪素膜を形成し、さ
らに凸部に形成された薄い酸化珪素膜を取り除き、しか
る後に露呈した凸部を選択的にエッチングすることによ
り、表面を平坦化した結晶性珪素膜を得ることができ
る。
【0088】また、凹凸を有する珪素膜の表面にステッ
プカバレージ(段差被覆性)の悪い酸化珪素膜をその表
面が必要とされる平坦性を有する状態で形成し、さらに
珪素と酸化珪素とに対して同様なエッチングレートを有
するエッチングを行うことで、平滑化され平坦性を有す
る珪素膜を得ることができる。
【0089】また、凹凸を有する珪素膜の表面にステッ
プカバレージ(段差被覆性)の悪い方法で珪素膜をその
表面が必要とされる平坦性を有する状態で形成し、さら
にエッチングを行うことで、平滑化され平坦性を有する
珪素膜を得ることができる。
【0090】本明細書で開示する発明を利用することに
よって得られる平滑化された珪素膜を用いることによっ
て、作製に困難性がなく、また電気的な特性にも優れた
薄膜デバイスを得ることができる。また本明細書で開示
する発明は、レーザー光の照射によって凹凸が形成され
た珪素膜のみではなく、一般に凹凸を有する珪素膜の表
面を平滑化する場合にも利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 結晶性珪素膜の作製工程を示す図。
【図2】 レーザー光が照射された珪素の薄膜を示す写
真。
【図3】 凹凸を有する珪素膜の表面を平滑化する工程
を示す図。
【図4】 凹凸を有する珪素膜の表面を平滑化する工程
を示す図。
【図5】 凹凸を有する珪素膜の表面を平滑化する工程
を示す図。
【図6】 凹凸を有する珪素膜の表面を平滑化する工程
を示す図。
【図7】 結晶性珪素膜の作製工程を示す図。
【図8】 薄膜トランジスタの作製工程を示す図。
【符号の説明】
101 ガラス基板 102 酸化珪素膜(下地膜) 103 非晶質珪素膜 104 ニッケル酢酸塩溶液の水膜 105 スピナー 106 加熱処理によって得られた結晶
性珪素膜 107 レーザー光の照射によって得ら
れた結晶性珪素膜 301 珪素膜表面の凹凸の高低差 302 珪素膜の平均の膜厚 303 酸化珪素膜または非晶質珪素膜 304 珪素膜表面の凸部 305 珪素膜表面の凹部 401 過度のエッチングによって取り
除かれてしまう部分 402 残存した凹部 601 平滑化された結晶性珪素膜 701 露呈したスリット状の領域 702 レジストマスク 703 水膜(ニッケル酢酸塩溶液) 704 膜状あるいは分散されて存在す
るニッケル 705 結晶成長の方向 706 705で示される結晶成長が行
われた領域 707 705で示される結晶成長が行
われなかった領域 801 薄膜トランジスタの活性層 802 ゲイト絶縁膜(酸化珪素膜) 803 アルミニウムを主成分としたゲ
イト電極 804 酸化物層(陽極酸化物層) 805 ソース領域 806 オフセッチゲイト領域 807 チャネル形成領域 808 ドレイン領域 809 酸化珪素膜(層間絶縁膜) 810 ソース電極 811 ドレイン電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 27/12 R

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】凹凸を有した珪素膜の表面を平滑化する方
    法であって、 前記珪素膜の表面に酸化珪素膜を成膜する工程と、 前記凹凸の凸部に形成された酸化珪素膜を除去し、前記
    珪素膜の凸部の少なくとも一部を露呈させる工程と、 該工程において露呈した前記珪素膜の凸部を除去する工
    程と、 を有することを特徴とする薄膜半導体の作製方法。
  2. 【請求項2】凹凸を有した珪素膜の表面を平滑化する方
    法であって、 前記凹凸の凹部に充填物を充填し凸部を露呈させる工程
    と、 該工程において露呈した凸部を除去する工程と、 を有することを特徴とする薄膜半導体の作製方法。
  3. 【請求項3】請求項1または請求項2において、珪素膜
    の膜厚が100Å〜1000Åであることを特徴とする
    薄膜半導体の作製方法。
  4. 【請求項4】請求項1または請求項2において、珪素膜
    にはレーザー光が照射されていることを特徴とする薄膜
    半導体の作製方法。
  5. 【請求項5】凹凸を有した珪素膜の表面を平滑化する方
    法であって、 前記珪素膜の表面に酸化珪素膜を形成する工程と、 前記酸化珪素膜と前記珪素膜の凸部とを同時に除去する
    工程と、 を有することを特徴とする薄膜半導体の作製方法。
  6. 【請求項6】請求項5において、凹凸を有する珪素膜の
    表面に形成される酸化珪素膜の表面は平滑性を有してい
    ることを特徴とする薄膜半導体の作製方法。
  7. 【請求項7】請求項5において、珪素膜の膜厚が100
    Å〜1000Åであることを特徴とする薄膜半導体の作
    製方法。
  8. 【請求項8】請求項5において、珪素膜はレーザー光が
    照射されることによって凹凸が有せしめられたことを特
    徴とする薄膜半導体の作製方法。
  9. 【請求項9】凹凸を有した珪素膜の表面を平滑化する方
    法であって、 前記珪素膜の表面にマスク材料を形成する工程と、 前記凹凸の凸部に形成されたマスク材料を除去し、前記
    珪素膜の凸部の少なくとも一部を露呈させる工程と、 該工程において露呈した前記珪素膜の凸部を除去する工
    程と、 を有することを特徴とする薄膜半導体の作製方法。
  10. 【請求項10】請求項9において、マスク材料として酸
    化珪素膜が用いられることを特徴とする薄膜半導体の作
    製方法。
  11. 【請求項11】請求項9において、マスク材料として所
    定のエッチング方法において珪素膜に対してエッチング
    レートが低い材料を用いることを特徴とする薄膜半導体
    の作製方法。
  12. 【請求項12】凹凸を有した第1の珪素膜の表面を平滑
    化する方法であって、 前記珪素膜の表面に第2の珪素膜を形成する工程と、 エッチングを行い前記第1の珪素膜と前記第2の珪素膜
    とを除去し、その表面が平滑化された第1の珪素膜を得
    る工程と、 を有することを特徴とする薄膜半導体の作製方法。
  13. 【請求項13】凹凸を有した第1の珪素膜の表面を平滑
    化する方法であって、 前記珪素膜の表面に第2の珪素膜を形成する工程と、 エッチングを行い前記第2の珪素膜を全て除去する工程
    と、 を有することを特徴とする薄膜半導体の作製方法。
  14. 【請求項14】請求項12または請求項13において、
    第1の珪素膜の厚さは100Å〜1000Åであること
    を特徴とする薄膜半導体の作製方法。
  15. 【請求項15】請求項12または請求項13において、
    第1の珪素膜はレーザー光の照射によって凹凸が有せし
    められていることを特徴とする薄膜半導体の作製方法。
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