JP3545104B2 - 薄膜半導体の作製方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本明細書で開示する発明は、薄膜半導体を用いた装置(例えば薄膜トランジスタや光電変換装置)に利用される薄膜半導体の作製方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年薄膜トランジスタを利用した液晶表示装置が知られている。これはアクティブマトリクス型と呼ばれるもので、マトリクス状に配置された各画素のそれぞれに薄膜トランジスタを配置し、この薄膜トランジスタで各画素の画素電極に保持される電荷の出入りを制御するものである。このアクティブマトリクス型の液晶表示装置は、小型軽量であり、しかも微細で高速動画を表示することができるので、今後のディスプレイの主力となるものと期待されている。
【0003】
アクティブマトリクス型の液晶表示装置に利用される薄膜トランジスタは、透光性を有する基板の表面に形成することが必要とされる。これは、液晶ディスプレイを構成する基板を光が透過する必要があるからである。
【0004】
透光性を有する基板としては、ガラス基板や石英基板、さらにはプラスチック基板を挙げることができる。薄膜半導体を形成するには、ある程度の加熱を行わなくてはならので、プラスチック基板を用いることは不適当である。また石英基板は1000温度程度の高温に耐えることができるので、薄膜半導体を形成するための基板としては適当なものであるが、極めて高価(特に大面積化した場合ガラス基板の10倍以上となる)なため、一般的に利用することは不適当である。
【0005】
従って、一般的にはガラス基板を用い、このガラス基板の表面に薄膜半導体を形成することになる。現在一般的には、薄膜半導体として、非晶質珪素膜(アモルファスシリコン膜)が利用されている。非晶質珪素膜はプラズマCVD法により、200〜400℃程度の加熱温度で形成することができるので、安価なガラス基板を利用することができる。
【0006】
しかし非晶質珪素膜を用いて薄膜トランジスタを構成した場合、その特性が低いものとなってしまうという問題がある。従って、現状において得られている特性以上の表示機能を有するアクティブマトリクス型の液晶表示装置を得るためには、さらに高い特性を有する薄膜トランジスタが必要とされる。
【0007】
非晶質珪素膜を用いた薄膜トランジスタよりもさらに高い特性を有する薄膜トランジスタを得るには、薄膜半導体として結晶性珪素膜を用いればよい。結晶性珪素膜は、非晶質珪素膜を加熱処理することによって得ることができる。しかしここで以下のような問題が生じる。即ち、一般にガラス基板の耐熱温度は600℃以下である。しかし、非晶質珪素膜を結晶化させるには600℃以上の温度が必要とされる。よって現状においては、600℃程度の温度で加熱処理を行い、ガラス基板上に形成された非晶質珪素膜を結晶化させる技術が研究されている。しかしながら、600℃程度の温度で非晶質珪素膜を結晶化させる場合、数十時間以上(一般的に24時間以上)の時間をかけて加熱処理を行う必要があるので、実用性や生産性が極めて低いという問題が存在する。
【0008】
このような問題を解決する技術として、レーザー光の照射を行うことにより、非晶質珪素膜を結晶性珪素膜に変成する技術がある。レーザー光の照射は、下地のガラス基板に熱的なダメージを与えないので、加熱処理による方法に従うようなガラス基板の耐熱性の問題が生じない。
【0009】
しかしながら、1000Å程度またはそれ以下の非晶質珪素膜にレーザー光を照射した場合、得られる結晶性珪素膜の表面に凹凸が形成されてしまうことが判明している。特に出発膜である非晶質珪素膜の膜厚を1000Å以下と薄くした場合にこの傾向が顕著になる。一方、レーザー光の吸収性の問題から出発膜である非晶質珪素膜の膜厚は薄い方(特に500Å以下)が結晶化には好ましい結果が得られる。
【0010】
即ち、結晶性を良くするために出発膜である非晶質珪素膜の膜厚を薄くすると、得られる結晶性珪素膜の表面は大きな凹凸を有したものとなってしまうというジレンマが存在する。
【0011】
図2にガラス基板上に形成された500Å厚の非晶質珪素膜に対してレーザー光の照射を行うことによって得られた結晶性珪素膜の表面の状態を示す。図2は結晶性珪素膜の表面を原子間力顕微鏡によって観察した際の写真である。
【0012】
薄膜半導体を用いて薄膜トランジスタを構成する場合、薄膜半導体の表面状態が非常に重要になる。これは、薄膜半導体の表面をキャリアが伝導することになるからである。薄膜半導体の表面に凹凸が存在すると、不対結合手や格子の歪み等に起因するポテンシャル障壁やトラップが存在し、移動するキャリアが散乱されたりトラップされたりしてしまう。
【0013】
また薄膜半導体を用いて薄膜トランジスタを構成する場合、薄膜半導体に接してゲイト絶縁膜やその他絶縁膜を形成する必要があるが、薄膜半導体の表面に凹凸が存在すると、絶縁膜のステップカバレージ(段差被覆性)が悪くなり、絶縁不良や特性の不安定さの原因となってしまう。また上述のような薄膜半導体表面の凹凸は、薄膜ダイオードや光電変換装置の作製においても障害となる。従って、薄膜半導体の表面はなるべく平滑な方が好ましい。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
本明細書で開示する発明は、凹凸を有する薄膜半導体の表面を成形し平滑化する技術を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本明細書で開示する主要な発明の一つは、
凹凸を有した珪素膜の表面を平滑化する方法であって、
前記珪素膜の表面に酸化珪素膜を成膜する工程と、
前記凹凸の凸部に形成された酸化珪素膜を除去し、前記珪素膜の凸部の少なくとも一部を露呈させる工程と、
該工程において露呈した前記珪素膜の凸部を除去する工程と、
を有することを特徴とする。
【0016】
上記構成において、凹凸を有した珪素膜としては、概略1000Å以下の平均の厚さを有する珪素膜(例えば非晶質珪素膜や加熱処理によって結晶化された結晶性珪素膜)に対してレーザー光を照射し、結晶化あるいは結晶化を助長させた珪素膜の例を挙げることができる。なお、実用上珪素膜の平均の厚さは100Å以上とすることが好ましい。
【0017】
1000Å以下の厚さを有する珪素膜に対してレーザー光(例えば紫外光以下の波長を有するエキシマレーザー光)を照射した場合、極めて結晶性の良好な結晶性珪素膜が得られる。しかし一方で図2に示すように、その表面は大きな凹凸を有したものとなる。
【0018】
珪素膜に対してレーザー光を照射すると、珪素膜の表面は瞬間的に溶融状態となる。そして冷却されて固化する際に瞬間的な結晶化が進行し、結晶性珪素膜が形成される。
【0019】
結晶性を有している状態の珪素と溶融状態の珪素とを比較すると、溶融状態の珪素の方が密度が大きい。
【0020】
従って、瞬間的な溶融状態から結晶化が進行した場合、局所的な膨張が起こり、この結果表面に凹凸が形成されてしまう。しかし、見方を変えれば、この凹凸が形成されることによって、結晶化に従う内部応力が緩和されることになるわけで、内部応力の少ない良好な結晶性を有した珪素膜が得られることの結果であると考えることもできる。
【0021】
このように、レーザー光を照射することによって、珪素膜の表面に凹凸が形成されてしまうことは不可避な現象であり、内部応力が小さく結晶性の良好な結晶性珪素膜を得るためには致し方ない現象であるといえる。またこの現象は、1000Å以下の厚さを有する珪素膜に対してレーザー光を照射した場合に特に顕著であることが判明している。
【0022】
またレーザー光が照射される珪素膜に珪素の結晶化を助長する金属元素が添加されている場合は、レーザー光の照射に従う溶融状態からの結晶化が極めて効果的に促進されるので、凹凸の形成がさらに顕著なものとなる。
【0023】
珪素の結晶化を助長する金属としては、Fe、Co、Ni、Ru、Rh、Pd、Os、Ir、Pt、Cu、Auから選ばれた一種または複数種類の元素を用いることができる。そしてこれらの元素の中で特に顕著な効果を得ることのできる元素がニッケル(Ni)である。
【0024】
なお、レーザー光が照射される珪素膜としては、非晶質珪素膜、加熱処理により結晶化された結晶性珪素膜、不純物イオンの注入等によって非晶質化された珪素膜を挙げることができる。また、レーザー光が照射される珪素膜としては、1000Å以下の厚さを有するものを用いることが、良好な結晶性を得るための一つの条件である。しかし、その膜厚が100Å以下の場合は、薄膜としての状態が保てなくなるので一般には実用にならない。
【0025】
本明細書で開示する発明においては、上記ようにレーザー光の照射によって形成されてしまう結晶性珪素膜表面の凹凸を除去するために、以下に示す工程を採用する。
(1)凹凸を有する珪素膜の表面に酸化珪素膜を成膜する。
(2)凹凸の凸部に形成された酸化珪素膜を除去し、珪素膜の凸部の少なくとも一部を露呈させる。
(3)露呈した前記珪素膜の凸部を除去する。
【0026】
上記一連の工程において酸化珪素膜を用いるのは、所定のエッチャントに対して、珪素とのエッチングレートの比が極めて大きくとれるからである。例えば、エッチャントしてヒドラジンを用いた場合、酸化珪素膜は殆どエッチングされないが、珪素は容易にエッチング除去することができる。
【0027】
また珪素のみを選択的にエッチングする方法として、ClF 、ClF、BrF 、IF 、BrF、BrF 、IF で示されるフッ化ハロゲンガスを用いることも有効である。特にClF を用いることは有効である。
【0028】
(2)の工程において、凹凸の凸部に形成された酸化珪素膜を除去するのは、凸部を露呈させて、後の工程でこの露呈した凸部のみを除去するためである。この凸部が露呈した状態を示した模式図を図3(B)に示す。図3に示されるのは、305で示される凹部に酸化珪素膜303が残存し、304で示される凸部が露呈した状態である。
【0029】
そしてこの状態において、珪素のみを選択的にエッチング除去できるエッチャント(例えばヒドラジンやClF ガス)を用いてエッチングを行うことで、図4(A)に示すような状態を得ることができる。そしてさらに酸化珪素膜303を選択的にエッチングすることのできるエッチャント(例えばバッファ弗酸)を用いてエッチング処理を行うことで、図4(B)に示すような平滑化がされた表面を得ることができる。ここで、酸化珪素膜303の厚さを100Å程度とするならば、得られる珪素膜の表面の平滑性としてその凹凸の高低差を100Å以下のものとすることができる。
【0030】
ここでは、303で示される膜として酸化珪素膜を用いる場合を説明したが、他に窒化珪素膜等の所定のエッチング工程において、珪素に対して選択的に残存させることができる材料であれば用いることができる。
【0031】
即ち、珪素のエッチングに際してマスク材料となる性質を有した材料をここで説明した酸化珪素膜を代わりに用いることができる。このようなマスク材料としては、所定のエッチング方法において珪素膜に対してエッチングレートが低い材料を用いることができる。
【0032】
他の発明の構成は、
凹凸を有した珪素膜の表面を平滑化する方法であって、
前記凹凸の凹部に充填物を充填し凸部を露呈させる工程と、
該工程において露呈した凸部を除去する工程と、
を有することを特徴とする。
【0033】
上記構成において、凹凸の凹部に充填物を充填し凸部を露呈させる工程として、図3(B)に示す工程を挙げることができる。この工程は、凹凸を覆って酸化珪素膜を成膜した後、凸部に成膜された酸化珪素膜を除去することにより、304で示される凸部を露呈させ、305で示される凹部に酸化珪素膜303を残存させた状態、即ち305で示される凹部に酸化珪素膜303を充填させた状態が示されている。
【0034】
そしてこの状態を得た後、304で示される凸部を選択的に取り除くことによって、表面の凸部が除去され(図4に示すように完全に除去することはできない)平滑化された珪素膜を得ることができる。
【0035】
他の発明の構成は、
凹凸を有した珪素膜の表面を平滑化する方法であって、
前記珪素膜の表面に酸化珪素膜を形成する工程と、
前記酸化珪素膜と前記珪素膜の凸部とを同時に除去する工程と、
を有することを特徴とする。
【0036】
上記構成は、凹凸を有する珪素膜の表面に酸化珪素膜を成膜し、その凹凸を十分にならした状態を得て、さらに珪素と酸化珪素とのエッチング比が十分に小さいエッチング方法でエッチングを行うことで、最終的に平滑な表面を有する珪素膜を得るものである。即ち、酸化珪素膜を成膜することにより、珪素膜表面の凹凸を十分ならした後、珪素と酸化珪素とでエッチングレートの違いのない方法、あるいは条件でエッチングを行うことで、表面の平坦性を保ったままエッチングを進行させ、最終的に平滑な表面を有する珪素膜を得るものである。
【0037】
上記工程の具体的な例を図5、図6に示す。まず図5(A)に示すように凹凸を有する珪素膜(結晶性珪素膜)107を得る。その後、図5(B)に示すように酸化珪素膜303を成膜し、その表面が十分平滑となる状態とする。この状態は、ステップカバレージ(段差被覆性)の悪い成膜方法や成膜条件で酸化珪素膜303を成膜することで得ることができる。なお、ステップカバレージの良好な成膜方法または成膜条件で酸化珪素膜305を成膜すると、下地の凹凸がそのまま保たれた状態で成膜が進行してしまうので注意が必要である。
【0038】
そして、図6(A)に示すように垂直方向に一様にエッチングを進行させていくことで、凸部と酸化珪素膜とを同時にエッチング除去することができ、最終的に平坦な表面を有する珪素膜601を得ることができる。(図6(B))
【0039】
このエッチング工程は、例えばCF と酸素との混合気体を用いたRIE法を用いるとによって行うことができる。このエッチング工程は、珪素と酸化珪素とのエッチングレートがほぼ同一なものとなる方法あるいは条件を選択することが重要である。
【0040】
他の発明の構成は、
凹凸を有した第1の珪素膜の表面を平滑化する方法であって、
前記珪素膜の表面に第2の珪素膜を形成する工程と、
エッチングを行い前記第1の珪素膜と前記第2の珪素膜とを除去し、その表面が平滑化された第1の珪素膜を得る工程と、
を有する。
【0041】
上記構成は、凹凸を有する珪素膜の表面にさらに珪素膜(一般に非晶質珪素膜)を成膜し、その後に膜の厚さ方向に一様なエッチングを施すことで、平坦性を有する珪素膜を得るものである。
【0042】
上記構成の具体的な例を図5、図6を用いて説明する。まず図5(A)に示す凹凸を有する珪素膜107の表面にステップカバレージ(段差被覆性)の悪い成膜方法で非晶質珪素膜303(ここでは303を非晶質珪素膜とする)を成膜する。その結果図5(B)に示す表面が平坦な状態を得ることができる。そして、図6(A)に示すように垂直方向に異方性を有するエッチング方法(例えばRIE法)を用いてエッチングを行うことで、垂直方向に均一にエッチングを行うことができ、図6(B)に示すような平坦な表面を有した(平滑化された)珪素膜を得ることができる。この構成においては、凹凸を有する珪素膜107と非晶質珪素膜303とをほぼ同じエッチングレートとすることができる。従って、非晶質珪素膜303の平坦性を確保できれば、確実に珪素膜107の表面の平滑化を実現できる。
【0043】
なお第2の珪素膜となる非晶質珪素膜303(図5、図6参照)の全てが取り除かれるようにエッチングを行う必要がある。これは、凹凸を有する珪素膜107が結晶性を有している場合、その表面に非晶質珪素膜303が残存することは好ましくないからでる。
【0044】
【実施例】
〔実施例1〕
本実施例では、図1を用いて平滑な表面を有するガラス基板上に形成された結晶性珪素膜の形成工程を説明する。まずガラス基板101上に下地膜として酸化珪素膜102を3000Åの厚さにスパッタ法で成膜する。さらに非晶質珪素膜103を500Åの厚さにプラズマCVD法または減圧熱CVD法で成膜する。
【0045】
次に非晶質珪素膜103の表面に極薄い酸化珪素膜(図示せず)を酸化性雰囲気中でのUV光の照射によって形成する。この酸化珪素膜は、後の工程で塗布される溶液の濡れ性を改善するためのものである。
【0046】
そして珪素の結晶化を助長する金属元素であるニッケル元素含んだ溶液を塗布する。ここでは、ニッケル元素を含んだ溶液として所定の濃度でニッケルを含有したニッケル酢酸塩溶液を用いる。そしてニッケル酢酸塩溶液の水膜104を形成した後、スピナー105を用いてスピンコートを行い、ニッケル元素が非晶質珪素膜103の表面に接して保持された状態とする。(図1(A))
【0047】
ニッケル元素の導入は、最終的な状態で珪素膜中における平均ニッケル濃度が1×1016cm−3〜5×1019cm−3となるようにする。具体的には、最終的な状態(結晶性珪素膜として得られた状態)における珪素膜中における平均ニッケル濃度が前記濃度となるように、ニッケル酢酸塩溶液中におけるニッケル濃度を調整する。なお、この濃度の値は、SIMS(2次イオン分析方法)で計測した値を用いればよい。
【0048】
珪素膜中におけるニッケル濃度が1×1016cm−3以下であると、結晶化を助長する効果を得ることができず、また珪素膜中におけるニッケル濃度が5×1019cm−3以上であると、得られた珪素膜の半導体としての特性が損なわれてしまう(金属としての特性が表れてしまう)ので注意が必要である。
【0049】
非晶質珪素膜の表面にニッケル元素が保持された状態を得たら、図1(B)に示すように加熱処理を行う。この加熱処理工程で結晶性珪素膜106を得ることができる。ここでは、この加熱処理を窒素雰囲気中において行う。加熱条件は、550℃、4時間とする。
【0050】
この加熱処理は、450℃以上の温度で行うことができる。しかし、450℃〜500℃程度の温度では、非晶質珪素膜を結晶化させるのに数十時間以上かかるので、550℃程度の温度で行うことが好ましい。また550℃以上の温度で加熱処理を行うとさらに短い時間で結晶化をさせることができる。しかし、一方でガラス基板の加熱による変形や縮みを考慮した場合、550℃程度以下の温度でこの加熱処理を行うことが望ましい。
【0051】
図1(B)で施された加熱処理によって得られる結晶性珪素膜106は、結晶性が十分でなく、そのままでは薄膜トランジスタの活性層に利用するには不適当である。そこで、図1(C)に示すようにレーザー光を照射しさらに珪素膜の結晶性を向上させる。ここで結晶性珪素膜106の厚さは500Å程度(加熱処理によって多少縮む)であるので、照射されたレーザー光のエネルギーは効果的に珪素膜中(特にその表面近傍)に吸収される。そして結晶性がさらに助長された状態で結晶性珪素膜107を得ることができる。
【0052】
この図1(C)で示す工程で得られる結晶性珪素膜107は、極めて良好な結晶性を有している。しかしながら、図2に示すように、その表面に数百Å程度の凹凸を有している。
【0053】
この状態の一部を拡大した様子を図3(A)に示す。図3(A)に示されるのは、302で示される平均膜厚が約500Åであり、301でその高さが示される凹凸を有する結晶性珪素膜107である。凹凸は、図1(C)で示されるレーザー光の照射によって形成される。この凹凸は、出発膜(レーザー光を照射する前の段階における珪素膜)の膜厚が500Åの場合に100Å〜600Å程度あり、かなり大きなものとなる。
【0054】
次に蒸着法やプラズマCVD法により、酸化珪素膜303を100Åの厚さに成膜する。この酸化珪素膜303の成膜方法や成膜条件はステップカバレージ(段差被覆性)の悪いものとすることが必要である。
【0055】
このようにすると、この酸化珪素膜はステップカバレージの問題から、304で示される凸部の側面には極薄くしか成膜されない。そして305で示される凹部の低部(窪み)には303で示されるように酸化珪素膜が相対的に厚く成膜される。(図3(B))
【0056】
そして酸化珪素膜に対するエッチャントを用いてエッチングを行う。ここでは弗化アンモニアを用いてエッチングを行い、304で示される凸部に成膜されている極薄い酸化珪素膜を取り除く。この工程で、305で示される凹部に成膜されている酸化珪素膜303も多少エッチングれるが、凸部304に成膜されている酸化珪素膜の厚さが極めて薄いので305で示される凹部に成膜されている酸化珪素膜303のエッチングは大きな問題とならない。
【0057】
こうして結晶性珪素膜107の凸部304が露呈した状態が得られる。この状態において、凹部には酸化珪素膜303が残存している。そして、珪素に対するエッチャントを用いてエッチングを行うことで、図4(A)に示されるように凸部を選択的に除去することができる。この際、エッチングを行い過ぎると、401で示されるように孔が形成されてしまうので注意が必要である。
【0058】
上記の珪素に対するエッチャントとしてはヒドラジンを用いることができる。またClF 、ClF、BrF 、IF 、BrF、BrF 、IF から選ばれた一種または複数種類のガスを用いることができる。
【0059】
次に酸化珪素に対するエッチャントを用いてエッチングを行うことにより、凹部に残存した酸化珪素膜303をエッチングする。ここではエッチャントとしてバファ弗酸を用いてエッチングを行う。こうして図4(B)に示すような表面がある程度平滑化された結晶性珪素膜107を得る。
【0060】
本実施例に示す工程によって得られる図4(B)に示す結晶性珪素膜107は、402で示されるような多少の凸部が残存することになる。この凸部は、図3(B)の工程において、酸化珪素膜303の膜厚をなるべく薄くすることで小さなものとすることができる。しかし、酸化珪素膜303の厚さは、304で示される凸部に形成される酸化珪素膜の厚さに比較して十分厚くする必要がある。
【0061】
本実施例においては、図3(B)の工程において、酸化珪素膜303の厚さを100Åとしたので、図4(B)に示す結晶性珪素膜107の表面の凹凸の高低差は100Å程度とすることができる。なお本実施例に示すように、凹凸を有する珪素膜の凸部を選択的に取り除いた場合、平均の膜厚は薄くなってしまうので注意が必要である。
【0062】
〔実施例2〕
本実施例は、垂直異方性を有するドライエチングを用いて平坦な結晶性珪素膜を得る構成に関する。まず図1に示すような工程を経て絶縁表面を有する基板(ガラス基板)上に結晶性珪素膜を得る。この結晶性珪素膜は、図1(C)に示すようにレーザー光の照射によって形成されるもので、その表面は凹凸を有している。
【0063】
図5(A)にこの状態の拡大図を示す。図5(A)には、302で示される平均膜厚と、301で示される高低差を有する凹凸を有する結晶性珪素膜が示されている。302で示される平均膜厚は、例えば500Åであり、301で示される凹凸の高低差は例えば600〜700Å程度である。図5(A)に示されるように、500Å程度の薄膜珪素にレーザー光を照射した場合、301で示される高低差は最大で平均膜厚以上になってしまう。
【0064】
図5(A)に示す表面状態を有する結晶性珪素膜を得たら、プラズマCVD法により、酸化珪素膜303を成膜する。酸化珪素膜303は、その表面が平坦になる程度に十分厚く成膜する必要がある。例えば301で示される高低差が最大で600〜700Å程度ある場合には、305で示される酸化珪素膜を3000Å程度以上成膜する必要がある。またその成膜方法や成膜条件は、ステップカバレージの非常に悪いものとするとことが必要となる。こうして図5(B)に示す状態を得る。
【0065】
図5(B)に示す状態を得たら、CF と酸素との混合したガスを用いてRIE法によるドライエッチングを行う。CF と酸素とを混合したガスを用いたドライエッチングは、珪素と酸化珪素に対して同程度のエッチングレートを有している。よって、図6(A)に示すように露呈した表面の平坦性を保ったままエッチングを行うことができる。そして、酸化珪素膜303を全てエッチングされるまで、エッチングを行う。こうすることで、図6(B)に示すような平坦性を有する結晶性珪素膜601を得ることができる。
【0066】
本実施例に示す方法を採用した場合、ほぼ平坦な表面を有する結晶性珪素膜を得ることができる。しかし一方で、ドライエッチングの条件が微妙なものとなるという欠点がある。
【0067】
〔実施例3〕
本実施例は、珪素の結晶化を助長する金属元素を非晶質珪素膜に対して選択的に導入することにより、金属元素が導入された領域から膜の面方向(基板に平行な方向)に結晶成長を行わせた珪素膜の表面の凹凸を取り除く例である。
【0068】
まず図7(A)に示すようにガラス基板101上に下地膜として酸化珪素膜102をスパッタ法またはプラズマCVD法で3000Åの厚さに成膜する。次にプラズマCVD法または減圧熱CVD法によって、非晶質珪素膜103を500Åの厚さに成膜する。そして、酸化性雰囲気中においてUV光を照射し、極薄い酸化膜(図示せず)を非晶質珪素膜103の表面に形成する。
【0069】
次にレジストマスク702を形成する。このレジストマスク702は701で示される領域が露呈する構成となっている。701で示される領域は、図面の手前側から向こう側に向かって長手方向を有するスリット状を有している。そして基板101をスピナー105上に配置し、所定の濃度にニッケルを含んだニッケル酢酸塩溶液を塗布する。こうして水膜703を形成する。そしてスピナー105を用いてスピンコートを行う。
【0070】
そして、レジストマスク702を取り除き、図7(B)の状態を得る。この状態においては、701で示される領域(スリット状に露呈した非晶質珪素膜103の表面)にニッケル元素が導入されることになる。この状態でニッケル元素は、704で示されるように極薄い薄膜の状態、または分散された状態で非晶質膜103に接して保持された状態となる。
【0071】
そして窒素雰囲気中において550℃、4時間の加熱処理を行い、非晶質珪素膜103を結晶化させる。この加熱処理において、図7(C)の矢印705で示されるように、701で示されるニッケル元素が導入された領域から基板101に平行な方向に結晶成長が行われる。この結晶成長は、数十μm〜100μm以上に渡って行わすことができる。
【0072】
この矢印705で示される基板に平行な方向への結晶成長は、針状あるいは柱状に進行する。そして、その針状あるいは柱状に結晶成長した間隙には非晶質成分が残存していることがTEM(透過型電子顕微鏡)による観察から判明している。
【0073】
図7(C)に示す結晶成長を行った後、図7(D)に示すようにレーザー光(KrFエキシマレーザー)を照射し、珪素膜の結晶性をさらに助長させる。こうして図7(D)に示すようにレーザー光の照射によって特に結晶性の助長された領域706を得る。なお707で示される領域は、図7(C)に示す加熱処理工程において、705で示す結晶成長が行われなかった領域(結晶成長した先の領域)である。なおこの領域は、図7(D)に示す工程において、レーザー光の照射によって結晶化される。(レーザー光の照射のみでも結晶化は進行する)
【0074】
こうして得られた結晶性珪素膜の表面は図2に示すのと同じような凹凸を有している。この凹凸は、レーザー光の照射された領域全域において形成される。即ち、得られた結晶性珪素膜の表面は、図3(A)や図5(A)に示すような状態を有している。そして図3、図4に示す工程、または図5、図6に示す工程を経ることによって、平坦な表面を有する結晶性珪素膜を得ることができる。
【0075】
〔実施例4〕
本実施例は、実施例1や実施例2で得られた表面が平坦化された結晶性珪素膜を用いて薄膜トランジスタを得る構成に関する。まず実施例1に示す方法により、ガラス基板101上に表面がほぼ平坦化された結晶性珪素膜107を形成する。実施例1に示す方法によれば、表面の凹凸の高低差がほぼ100Å以下の結晶性珪素膜を得ることができる。(図8(A))
【0076】
次に結晶性珪素膜107をパターニングして、薄膜トランジスタの活性層801を形成する。そしてゲイト絶縁膜となる酸化珪素膜802を1000Åの厚さにプラズマCVD法で成膜する。さらにスカンジウムを微量に含有したアルミニウムを主成分とする膜を6000Åの厚さに電子ビーム蒸着法で成膜する。そしてアルミニウムを主成分とする膜をパターニングして、ゲイト電極803を形成する。そして電解溶液中において、ゲイト電極803を陽極として陽極酸化を行うことにより、酸化物層804を2000Åの厚さに形成する。(図8(B))
【0077】
次にソース/ドレイン領域を形成するために不純物イオンの注入を行う。ここではNチャネル型の薄膜トランジスタを形成するためにリンイオンの注入を行う。この工程で805と808で示される領域にリンイオンが注入される。そしてレーザー光の照射を行うことで、805と808の領域の再結晶化(不純物イオンの注入によって非晶質化されている)と注入された不純物イオンの活性化とを行う。こうして自己整合的にソース領域805とドレイン領域808、さらにオフセットゲイト領域806とチャネル形成領域807を形成することができる。(図8(C))
【0078】
次に層間絶縁膜として酸化珪素膜809を7000Åの厚さにプラズマCVD法で成膜する。そしてコンタクトホールの形成を行い、アルミニウムを主成分とする材料でソース電極810とドレイン電極811を形成する。最後に350℃の水素雰囲気中において水素化処理を行うことにより、図8(D)に示す薄膜トランジスタを完成させる。
【0079】
図8(D)に示す薄膜トランジスタにおいては、ソース805とドレイン808の間のチャネル形成領域807の表面(ゲイト絶縁膜802に接する面の表面)をキャリアが伝導する。従って、チャネル形成領域807の表面の平滑性を向上させることは有効となる。即ち、平滑性を確保することで、伝導するキャリアの移動に際してのキャリアの散乱やトラップの影響を低減させることができる。そして、薄膜トランジスタの特性の向上を計ることができる。
【0080】
〔実施例5〕
本実施例は、実施例3で得られた基板に平行な方向に結晶成長した領域を用いて薄膜トランジスタを得る構成に関する。本実施例で示す薄膜トランジスタは、基板に平行な方向に結晶成長した方向にソース/ドレイン領域を配置することで、キャリアの移動を結晶粒界に沿ったものとすることができ、大きな移動度を得ることができる。
【0081】
〔実施例6〕
本実施例は、実施例1に示す工程において、図1(B)に示す工程を行わず、非晶質珪素膜を図1(C)に示すレーザー光の照射のみで結晶化を行い、結晶性珪素膜を得る例である。実施例1の場合のように500Å程度の薄い非晶質珪素膜に対してレーザー光の照射を行った場合、結晶性化あるいは結晶性が助長された珪素膜を得ることができるが、その表面は図2に示すような凹凸を有したものとなってしまう。
【0082】
本実施例においては、非晶質珪素膜に対してレーザー光を照射することによって、図2にその表面を有するような結晶性珪素膜を得て、さらに図3に示すような工程を経ることによって、その表面が平坦化された結晶性珪素膜を得ることを特徴とする。
【0083】
〔実施例7〕
本実施例は、図5に示す実施例の構成において、303で示される膜として非晶質珪素膜を用いた例である。この場合、凹凸を有する結晶性珪素膜107と非晶質珪素膜303のエッチングレートがそれほど異ならないので、図6(A)に示すドライエッチング工程を比較的容易に行うことができる。
【0084】
非晶質珪素膜は、プラズマCVD法や減圧熱CVD法で成膜されるものを用いればよい。また、凹凸の凹部に非晶質珪素膜を充填し、図5(B)に示すように平滑な表面を得ることが好ましいので、非晶質珪素膜303の成膜はステップカバレージ(段差被覆性)の悪い成膜方法または成膜条件で行うことが望ましい。また、非晶質珪素膜303のエッチングレートと結晶性珪素膜107のエッチングレートとをそろえるために、非晶質珪素膜305中に不純物を添加したりすることも有効である。
【0085】
非晶質珪素膜303を成膜した後、エッチングガスとしてCF と酸素との混合ガスを用いたRIE法によるドライエッチングを行う。(図6(A))
【0086】
このドライエッチング工程において、非晶質珪素膜303と結晶性珪素膜107の凸部とがエッチングされてゆき、図6(B)に示すような平坦な表面を有する結晶性珪素膜601を得ることができる。このドライエッチング工程において、非晶質珪素膜303が残存しないようにエッチングを行うことが必要である。
【0087】
【発明の効果】
凹凸を有する珪素膜の表面にステップカバレージ(段差被覆性)の悪い酸化珪素膜を形成し、さらに凸部に形成された薄い酸化珪素膜を取り除き、しかる後に露呈した凸部を選択的にエッチングすることにより、表面を平坦化した結晶性珪素膜を得ることができる。
【0088】
また、凹凸を有する珪素膜の表面にステップカバレージ(段差被覆性)の悪い酸化珪素膜をその表面が必要とされる平坦性を有する状態で形成し、さらに珪素と酸化珪素とに対して同様なエッチングレートを有するエッチングを行うことで、平滑化され平坦性を有する珪素膜を得ることができる。
【0089】
また、凹凸を有する珪素膜の表面にステップカバレージ(段差被覆性)の悪い方法で珪素膜をその表面が必要とされる平坦性を有する状態で形成し、さらにエッチングを行うことで、平滑化され平坦性を有する珪素膜を得ることができる。
【0090】
本明細書で開示する発明を利用することによって得られる平滑化された珪素膜を用いることによって、作製に困難性がなく、また電気的な特性にも優れた薄膜デバイスを得ることができる。また本明細書で開示する発明は、レーザー光の照射によって凹凸が形成された珪素膜のみではなく、一般に凹凸を有する珪素膜の表面を平滑化する場合にも利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】結晶性珪素膜の作製工程を示す図。
【図2】レーザー光が照射された珪素の薄膜を示す写真。
【図3】凹凸を有する珪素膜の表面を平滑化する工程を示す図。
【図4】凹凸を有する珪素膜の表面を平滑化する工程を示す図。
【図5】凹凸を有する珪素膜の表面を平滑化する工程を示す図。
【図6】凹凸を有する珪素膜の表面を平滑化する工程を示す図。
【図7】結晶性珪素膜の作製工程を示す図。
【図8】薄膜トランジスタの作製工程を示す図。
【符号の説明】
101 ガラス基板
102 酸化珪素膜(下地膜)
103 非晶質珪素膜
104 ニッケル酢酸塩溶液の水膜
105 スピナー
106 加熱処理によって得られた結晶性珪素膜
107 レーザー光の照射によって得られた結晶性珪素膜
301 珪素膜表面の凹凸の高低差
302 珪素膜の平均の膜厚
303 酸化珪素膜または非晶質珪素膜
304 珪素膜表面の凸部
305 珪素膜表面の凹部
401 過度のエッチングによって取り除かれてしまう部分
402 残存した凹部
601 平滑化された結晶性珪素膜
701 露呈したスリット状の領域
702 レジストマスク
703 水膜(ニッケル酢酸塩溶液)
704 膜状あるいは分散されて存在するニッケル
705 結晶成長の方向
706 705で示される結晶成長が行われた領域
707 705で示される結晶成長が行われなかった領域
801 薄膜トランジスタの活性層
802 ゲイト絶縁膜(酸化珪素膜)
803 アルミニウムを主成分としたゲイト電極
804 酸化物層(陽極酸化物層)
805 ソース領域
806 オフセッチゲイト領域
807 チャネル形成領域
808 ドレイン領域
809 酸化珪素膜(層間絶縁膜)
810 ソース電極
811 ドレイン電極

Claims (8)

  1. レーザー光の照射により結晶性半導体膜表面に形成された凹凸を平滑化する方法であって、
    基板上に半導体膜を形成し、
    前記半導体膜上に結晶化を助長する金属元素を添加し、
    前記金属元素が添加された前記半導体膜を加熱することにより、結晶性半導体膜を形成し、
    前記結晶性半導体膜に前記レーザー光を照射し、
    前記レーザー光の照射により前記結晶性半導体膜表面には前記凹凸が形成されており、前記凹凸の凹部の表面に堆積されたマスク材料の膜厚が前記凹凸の高低差よりも小さくなるように、前記凹凸を有する結晶性半導体膜の表面にマスク材料を堆積させ、
    前記凹凸の凸部の表面に堆積された前記マスク材料を第1のエッチャントを用いてエッチングし、前記結晶性半導体膜の凸部を露呈させ、
    前記露呈した前記結晶性半導体膜の凸部を第2のエッチャントを用いてエッチングし、
    前記露呈した前記結晶性半導体膜の凸部をエッチングした後、前記凹部の表面に堆積された前記マスク材料を除去することを特徴とする薄膜半導体の作製方法。
  2. 請求項1において、前記第2のエッチャントはClF3、ClF、BrF3、IF3、BrF、BrF5 IF5から選ばれた一種または複数種類のガスであることを特徴とする薄膜半導体の作製方法。
  3. 請求項1または請求項において、前記第1のエッチャントは弗化アンモニアであり、前記第2のエッチャントはヒドラジンまたは弗化ハロゲンであることを特徴とする薄膜半導体の作製方法。
  4. 請求項1乃至請求項のいずれか一において、前記マスク材料として酸化珪素膜または窒化珪素膜が用いられることを特徴とする薄膜半導体の作製方法。
  5. 請求項1乃至請求項のいずれか一において、前記半導体膜の厚さは1000Å以下であることを特徴とする薄膜半導体の作製方法。
  6. 請求項1乃至請求項のいずれか一において、前記半導体膜の厚さは100Å以上1000Å以下であることを特徴とする薄膜半導体の作製方法。
  7. 請求項1乃至請求項のいずれか一において、前記半導体膜は珪素で構成されていることを特徴とする薄膜半導体の作製方法。
  8. 請求項1乃至請求項のいずれか一において、前記金属元素は、Fe、Co、Ni、Ru、Rh、Pd、Os、Ir、Pt、CuAuから選ばれた一種または複数種類の元素であることを特徴とする薄膜半導体の作製方法。
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