JPH08171215A - 感光性平版印刷版の処理方法 - Google Patents

感光性平版印刷版の処理方法

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JPH08171215A
JPH08171215A JP33380594A JP33380594A JPH08171215A JP H08171215 A JPH08171215 A JP H08171215A JP 33380594 A JP33380594 A JP 33380594A JP 33380594 A JP33380594 A JP 33380594A JP H08171215 A JPH08171215 A JP H08171215A
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acid
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photosensitive
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Application number
JP33380594A
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English (en)
Inventor
Hideyuki Nakai
英之 中井
Yoko Hirai
葉子 平井
Ryoji Hattori
良司 服部
Akio Kasakura
暁夫 笠倉
Kenji Kaneda
健志 金田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Chemical Corp
Konica Minolta Inc
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
Konica Minolta Inc
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Publication date
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Publication of JPH08171215A publication Critical patent/JPH08171215A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 長期間のランニング処理によっても、安定し
た階調性が得られ、地汚れや、インキ着肉不良の発生が
防止され、補充液量及び廃液量の低減が図られ、しか
も、ヘドロ、スラッジの発生が防止されるネガ型感光性
平版印刷版及びポジ型感光性平版印刷版を共に現像処理
することができる処理方法を提供すること。 【構成】 支持体上に光重合型、光架橋型の感光性材料
を含有する感光層を有するネガ型感光性平版印刷版及び
支持体上にオルトキノンジアジド化合物を感光性材料と
して含有する感光層を有するポジ型感光性平版印刷版
を、現像液にアルカリ金属の珪酸塩を含む水系アルカリ
現像液を用い、該水系アルカリ現像液に補充する現像補
充液として、〔SiO2〕/〔M〕(式中、〔SiO2
は、SiO2のモル濃度を示し、〔M〕は、アルカリ金
属のモル濃度を示す。)が0.25〜0.8の範囲にあ
り、かつ、SiO2の含有量を4〜7重量%としたアル
カリ金属の珪酸塩の水溶液を用いて現像処理することよ
りなるネガ型及びポジ型感光性平版印刷版を共通に処理
することができる処理方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ネガ型感光性平版印刷
版及びポジ型感光性平版印刷版のいずれをも処理するこ
とができる処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】平版印刷版を得るための感光性平版印刷
版にはネガ型及びポジ型のものがあり、両者ともに用い
られている。
【0003】従来、これらネガ型感光性平版印刷版及び
ポジ型感光性平版印刷版を処理し十分な性能を有する平
版印刷版を得るためには、ネガ型感光性平版印刷版には
ネガ用の現像液、ポジ型感光性平版印刷版にはポジ用の
現像液とそれぞれ別々の現像液を用いることが必要であ
った。
【0004】そのため、ネガ型感光性平版印刷版及びポ
ジ型感光性平版印刷版をそれぞれ処理するための処理装
置を別個に用意しなければならず、結果的に処理装置の
設置スペースが大きくなってしまうという問題があっ
た。また、ネガ型感光性平版印刷版及びポジ型感光性平
版印刷版を一台の処理装置で処理すれば、処理装置の設
置スペースを小さくすることはできるが、現像液の交換
が必要になり、今度は作業性が悪くなるといった問題が
発生する。
【0005】これらの問題を解決するために、一台の現
像機で共通の現像液を用いて、ポジ型感光性平版印刷版
とネガ型感光性平版印刷版とを共通に現像する方法が開
発されている。これら開発された方法には、ポジ型感光
性平版印刷版とネガ型感光性平版印刷版とを共通に現像
することができる高アルカリの現像液を用いて現像する
方法、ポジ型感光性平版印刷版とネガ型感光性平版印刷
版の処理すべき面に新しい現像液を供給し、現像液を使
い捨てにする処理方法(新液処理方式)があった。
【0006】従来、感光性平版印刷版の処理には、現像
液に補充液を補充し、現像液を繰り返し使用する処理方
法(循環方式)が採用されている。ポジ型感光性平版印
刷版とネガ型感光性平版印刷版とを共通に現像すること
ができる高アルカリ性の現像液を用い、上記循環方式に
よって処理した場合、ポジ型感光性平版印刷版とネガ型
感光性平版印刷版とでは現像液を疲労させる度合いが異
なっていたり、空気中の炭酸ガスを吸収したりして起こ
る空気疲労の度合いが大きかったり、環境条件により異
なったりする等により、従来知られている共通現像液で
は、実用上安定な処理が難しく、長期のランニング処理
においては、インキ着肉不良や、地汚れ等が発生するこ
とがしばしば起こった。また、従来のポジ型感光性平版
印刷版とネガ型感光性平版印刷版とを共通に現像するこ
とができる現像液では、多量の補充液量が必要であり、
それに従って廃液量も多く、処理剤コストが高くなり、
しかも、長期に渡ってランニング処理すると、ヘドロや
スラッジが多量に発生し、スプレーパイプ、ノズルが詰
まってしまうという問題も発生する。
【0007】また、新液処理方式では循環方式と比べて
現像液を多量に消費するため廃液量が多くなるという欠
点があり、特に、溶剤を含む現像液を用いる場合には環
境上好ましくなかった。
【0008】
【発明の目的】従って、本発明の目的は、長期間のラン
ニング処理によっても、安定した階調性が得られ、地汚
れや、インキ着肉不良の発生が防止され、補充液量及び
廃液量の低減が図られ、しかも、ヘドロ、スラッジの発
生が防止されるネガ型感光性平版印刷版及びポジ型感光
性平版印刷版を共に現像処理することができる処理方法
を提供することにある。
【0009】
【発明の構成】本発明の上記目的は、 (1)支持体上に光重合型及び/または光架橋型の感光
性材料を含有する感光層を有するネガ型感光性平版印刷
版及び支持体上にオルトキノンジアジド化合物を感光性
材料として含有する感光層を有するポジ型感光性平版印
刷版を共通の現像液及び現像補充液を用いて現像処理す
る方法において、現像液にアルカリ金属の珪酸塩を含む
水系アルカリ現像液を用い、該水系アルカリ現像液に補
充する現像補充液として、〔SiO2〕/〔M〕(式
中、〔SiO2〕は、SiO2のモル濃度を示し、〔M〕
は、アルカリ金属のモル濃度を示す。)が0.25〜
0.8の範囲にあり、かつ、SiO2の含有量を4〜7
重量%としたアルカリ金属の珪酸塩の水溶液を用いるこ
とを特徴とするネガ型及びポジ型感光性平版印刷版を共
通に処理することができる処理方法。によって達成され
る。
【0010】以下、本発明を詳細に説明する。
【0011】先ず、本発明で用いることができる光重合
型及び/または光架橋型の感光性材料について説明す
る。
【0012】本発明で用いることができる光重合型の感
光性材料には、特に限定はなく、公知の光重合型の感光
性材料のいずれをも用いることができるが、本発明に用
いるのに好ましい感光性材料の一例として、(a)少な
くとも2個の末端ビニル基を有するビニル単量体、
(b)光重合開始剤及び(c)バインダーとしての高分
子化合物からなる感光性材料を挙げることができる。
【0013】上記成分(a)のビニル単量体としては、
例えば、特公昭35−5093号、同35−14719
号、同44−28727号の各公報に記載されているも
のが用いられ、ポリオールのアクリル酸又はメタクリル
酸エステル〔例えば、ジエチレングリコールジ(メタ)
アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アク
リレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレ
ート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレー
ト〕、メチレンビス(メタ)アクリルアミド、エチレン
ビス(メタ)アクリルアミドのようなビス(メタ)アク
リルアミド類、及び、ウレタン基を含有する不飽和単量
体、例えば、ジ−(2′−メタクリロキシエチル)−
2,4−トリレンジウレタン、ジ−(2−アクリロキシ
エチル)トリメチレンジウレタン等のようなジオールモ
ノ(メタ)アクリレートとジイソシアネートとの反応生
成物等が挙げられる。
【0014】成分(b)の光重合開始剤としては、例え
ば、J.Kosar著「ライト・センシシティブ・システム
ズ」第5章に記載されているようなカルボニル化合物、
有機硫黄化合物、過硫化物、レドックス系化合物、アゾ
並びにジアゾ化合物、ハロゲン化合物、光還元性色素な
どが挙げられる。具体的な光重合開始剤については、英
国特許第1,459,563号明細書に開示されてお
り、本発明においては、これら開示の光重合開始剤を用
いることができる。
【0015】成分(c)のバインダーとしては、公知の
種々のポリマーを使用することができる。具体的なバイ
ンダーの詳細については、米国特許第4,072,52
7号明細書に記載されている。
【0016】また、例えば、ポリエステル樹脂、塩化ビ
ニル−酢酸ビニル共重合体、アクリル樹脂、塩化ビニル
樹脂、ポリアミド樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、エ
ポキシ樹脂、アクリレート系共重合体、酢酸ビニル系共
重合体、フェノキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリカー
ボネート樹脂、ポリアクリロニトリルブタジエン、ポリ
酢酸ビニル、水酸基を有する親油性高分子化合物(例え
ば、側鎖に脂肪族性水酸基を有するモノマー、例えば、
2−ヒドロキシエチルアクリレート又は2−ヒドロキシ
エチルメタクリレート等と他の共重合し得るモノマーと
の共重合体)、特開昭54−98613号公報に記載さ
れているような芳香族性水酸基を有する単量体(例え
ば、N−(4−ヒドロキシフェニル)アクリルアミド、
N−(4−ヒドロキシフェニル)メタクリルアミド、o
−、m−またはp−ヒドロキシスチレン、o−、m−ま
たはp−ヒドロキシフェニルメタクリレート)と他の共
重合し得るモノマーとの共重合体、米国特許第4,12
3,276号明細書に記載されているヒドロキシエチル
アクリレート単位またはヒドロキシエチルメタクリレー
ト単位を主なる繰り返し単位として含むポリマー、シェ
ラック、ロジン等の天然樹脂、ポリビニルアルコール、
米国特許第3,751,257号明細書に記載されてい
るポリアミド樹脂、米国特許第3,660,097号明
細書に記載されている線状ポリウレタン樹脂、ポリビニ
ルアルコールのフタレート化樹脂、ビスフェノールAと
エピクロルヒドリンを縮合したエポキシ樹脂、アルカリ
可溶性樹脂(例えば、ノボラック樹脂、フェノール性水
酸基を有するビニル系重合体、特開昭55−57841
号公報に記載されている多価フェノールとアルデヒド又
はケトンとの縮合樹脂)等が挙げられる。上記ノボラッ
ク樹脂としては、例えば、フェノール・ホルムアルデヒ
ド樹脂、クレゾール・ホルムアルデヒド樹脂、特開昭5
5−57841号公報に記載されているようなフェノー
ル・クレゾール・ホルムアルデヒド共重縮合樹脂、特開
昭55−127553号公報に記載されているようなp
−置換フェノールとフェノールもしくは、クレゾールと
ホルムアルデヒドとの共重縮合樹脂等が挙げられる。
【0017】(a)少なくとも2個の末端ビニル基を有
するビニル単量体、(b)光重合開始剤及び(c)バイ
ンダーとしての高分子化合物は、光重合性感光材料の固
形分中に(a)は20〜80重量%、(b)は0.1〜
20重量%、(c)は20〜80重量%含有されるのが
好ましい。
【0018】また、これらの光重合性感光材料には、ジ
アゾ化合物、熱重合禁止剤、可塑剤、染料や顔料等を含
有させることができる。
【0019】本発明で用いることができる光架橋型の感
光性材料は、特に限定はなく、公知の光架橋型の感光性
材料のいずれをも用いることができるが、本発明に用い
るのに好ましい感光性材料の一例として、光二量化可能
な基を有する化合物を含有する感光性材料を挙げること
ができる。
【0020】上記光二量化可能基を有する化合物として
は、例えば、下記一般式(I)〜(VIII)で示される構
造を有する化合物を挙げることができる。
【0021】
【化1】
【0022】
【化2】
【0023】
【化3】 一般式(I)、一般式(II)、一般式(III)におい
て、R1はアリール基、複素環基を示し、これらは炭素
数1〜10のアルキル基、アルコキシ基、ニトロ基、ア
ミノ基、アルコキシカルボニル基、アシルオキシ基、ア
ルカノイル基、シアノ基、アジド基を有していてもよ
い。R2は水素又は炭素数1〜10のアルキル基を示
し、R3は水素、炭素数1〜10のアルキル基、アリー
ル基、アルカノイル基、シアノ基を示す。nは0〜5の
整数を示す。
【0024】
【化4】
【0025】
【化5】 一般式(VI)において、Arはアリール基を示し、R4
は水素、ハロゲン、炭素数1〜10のアルキル基、シア
ノ基を示す。
【0026】
【化6】 かかる構造を有する化合物として、例えば、ケイ皮酸エ
ステル、β−フリルアクリル酸エステル、α−シアノケ
イ皮酸エステル、p−アジドケイ皮酸エステル、β−ス
チリルアクリル酸エステル、α−シアノ−β−スチリル
アクリル酸エステル、p−フェニレンジアクリル酸エス
テル、p−(2−ベンゾイルビニル)−ケイ皮酸エステ
ル、β−ナフチルアクリル酸エステル、シンナミリデン
ピルビン酸エステル、α−メチル−β−スチリルアクリ
ル酸エステル、α−フェニル−β−スチリルアクリル酸
エステル、α−シアノ−β−フリルアクリル酸エステ
ル、p−ジメチルアミノケイ皮酸エステル、さらには上
記のエステルに対応するアミド、カルコン、ベンジリデ
ンアセトン、スチルバゾール、スチルベン、α−フェニ
ルマレイミド、クマリン、ピロン、アントラセン、ジベ
ンズアゼピン、あるいはこれらの誘導等が挙げられる
が、これらに限定されるものではない。
【0027】これら光二量化可能な基を有する化合物は
単独であるいは2種以上の化合物を混合して使用するこ
とができる。
【0028】本発明の光架橋型の感光性材料には、上記
光二量化可能な基を有する化合物の他に、増感剤を使用
することが好ましい。
【0029】本発明において使用できる増感剤の代表的
な例として、2,4,7−トリニトロ−9−フルオレノ
ン、5−ニトロアセナフテン、p−ニトロジフェニル、
p−ニトロアニリン、2−ニトロフルオレノン、1−ニ
トロピレン、N−アセチル−4−ニトロ−1−ナフチル
アミン、N−ベンゾイル−4−ニトロ−1−ナフチルア
ミン、ミヒラーズケトン、N−ブチルアクリドン、5−
べンゾイルアセナフテン、1,8−フタロイルナフタリ
ン、1,2−ベンズアンスラセン、9,10−フェナン
トラキノン、クロルベンズアンスロン、N−フェニルチ
オアクリドン、1,2−ベンズアンスラキノン、N−メ
チル−2−ベンゾイルメチレン−β−ナフトチアゾー
ル、2−クロルチオキサトン、2,4−ジメチルチオキ
サントン、2,4−ジイソプロピルチオキサントン、エ
オシン、エリストシン、ピクラミド等を挙げることがで
きるが、これらに限定されるものではない。これらの増
感剤の使用は必ずしも不可欠のものではないが、より長
波長サイドの光利用効率を高める目的で使用される。
【0030】また、本発明の光架橋型の感光性材料に
は、形態保持性を与える等の目的で、必要に応じて無機
粉末やポリマーを混合することもできる。
【0031】上記の無機粉末として有用なものは、光架
橋型の感光性材料に分散し得るもので、代表例として、
コロイダルシリカ、炭酸カルシウム、酸化チタン等を挙
げることができる。また、上記のポリマーとしは、光二
量化可能な基を有する化合物、さらには増感剤と混合し
得る性質を持つているならば、通常のビニルポリマー、
(メタ)アクリル酸エステルポリマー、未加硫ゴム、ポ
リエーテル、ポリアミド、ポリエステル、ポリウレタ
ン、エポキシ樹脂、ユリア樹脂、アルキド樹脂、メラミ
ン樹脂、フェノール樹脂、ガムロジン、ポリテルペン、
クマロン−インデン樹脂、さらにはこれらの混合物を広
く使用することができる。
【0032】また、光重合型及び/または光架橋型の感
光性材料には、ジアゾ化合物を含ませることができる。
これらジアゾ化合物としては特に限定はなく、従来公知
のジアゾ化合物を用いることができる。
【0033】これらジアゾ化合物としては、p−ジアゾ
ジフェニルアミンとホルムアルデヒドとの縮合物である
ジアゾ樹脂が代表的なものであって、水不溶性で有機溶
媒可溶性のものが好ましく、例えば、特公昭47−11
67号公報及び同57−43890号公報等に記載され
ている水不溶性でかつ通常の有機溶媒可溶性のものが挙
げられる。
【0034】本発明において好ましく用いられるジアゾ
樹脂の一例は、下記の一般式(IX)で示されるジアゾ樹
脂である。
【0035】
【化7】 〔式中、R1、R2およびR3は、各々水素原子、アルキ
ル基又はアルコキシ基を示し、R4は水素原子、アルキ
ル基又はフェニル基を示す。XはPF6又はBF4を示
し、Yは−NH−、−S−又は−O−を示す。〕 ジアゾ樹脂において、ジアゾモノマーとしては、例え
ば、4−ジアゾ−ジフェニルアミン、1−ジアゾ−4−
N,N−ジメチルアミノベンゼン、1−ジアゾ−4−
N,N−ジエチルアミノベンゼン、1−ジアゾ−4−N
−エチル−N−ヒドロキシエチルアミノベンゼン、1−
ジアゾ−4−N−メチル−N−ヒドロキシエチルアミノ
ベンゼン、1−ジアゾ−2,5−ジエトキシ−4−ベン
ゾイルアミノベンゼン、1−ジアゾ−4−N−ベンジル
アミノベンゼン、1−ジアゾ−4−N,N−ジメチルア
ミノベンゼン、1−ジアゾ−4−モルホリノベンゼン、
1−ジアゾ−2,5−ジメトキシ−4−p−トリルメル
カプトベンゼン、1−ジアゾ−2−エトキシ−4−N,
N−ジメチルアミノベンゼン、p−ジアゾ−ジメチルア
ニリン、1−ジアゾ−2,5−ジエトキシ−4−モルホ
リノベンゼン、1−ジアゾ−2,5−ジエトキシ−4−
モルホリノベンゼン、1−ジアゾ−2,5−ジメトキシ
−4−モルホリノベンゼン、1−ジアゾ−2,5−ジエ
トキシ−4−p−トリルメルカプトベンゼン、1−ジア
ゾ−4−N−エチル−N−ヒドロキシエチルアミノベン
ゼン、1−ジアゾ−3−エトキシ−4−N−メチル−N
−ベンジルアミノベンゼン、1−ジアゾ−3−クロロ−
4−N,N−ジエチルアミノベンゼン、1−ジアゾ−3
−メチル−4−ピロリジノベンゼン、1−ジアゾ−2−
クロロ−4−N,N−ジメチルアミノ−5−メトキシベ
ンゼン、1−ジアゾ−3−メトキシ−4−ピロリジノベ
ンゼン、3−メトキシ−4−ジアゾジフェニルアミン、
3−エトキシ−4−ジアゾジフェニルアミン、3−(n
−プロポキシ)−4−ジアゾジフェニルアミン、3−
(イソプロポキシ)−4−ジアゾジフェニキアミン等が
挙げられる。
【0036】前記ジアゾモノマーとの縮合剤として用い
られるアルデヒドとしては、例えば、ホルムアルデヒ
ド、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、ブチル
アルデヒド、イソブチルアルデヒド、またはべンズアル
デヒド等が挙げられる。
【0037】本発明において用いるジアゾ樹脂として
は、カルボキシル基および水酸基からなる群から選ばれ
た基を少なくとも一つ有する芳香族化合物と芳香族ジア
ゾニウム化合物とを構成単位として分子中に含有する共
縮合ジアゾ樹脂が好ましい。
【0038】上記カルボキシル基および水酸基からなる
群から選ばれた基を少なくとも一つ有する芳香族化合物
とは、少なくとも1つのカルボキシル基で置換された芳
香族環および/または少なくとも1つのヒドロキシル基
で置換した芳香族環を分子中に含むものであって、この
場合、上記カルボキシル基とヒドロキシル基とが同一の
芳香族環に置換されていてもよい。
【0039】そして、上記の芳香族環としては、好まし
くはアリール基、例えば、フェニル基、ナフチル基を挙
げることができる。
【0040】また、前記のカルボキシル基あるいはヒド
ロキシル基は芳香族環に直接結合してもよく、何らかの
結合基(以下、単にジョイントという。)を介して結合
していてもよい。
【0041】上記の場合において、1つの芳香族環に結
合するカルボキシル基の数としては1または2が好まし
く、また1つの芳香族環に結合するヒドロキシル基の数
としては1〜3が好ましい。さらにジョイントとして
は、例えば、炭素数1〜4のアルキレン基を挙げること
ができる。
【0042】前述のカルボキシル基および水酸基からな
る群から選ばれた基を少なくとも一つ有する芳香族化合
物の具体例としては、安息香酸、(o,m,p)−クロ
ロ安息香酸、フタル酸、テレフタル酸、ジフェニル酢
酸、フェノキシ酢酸、p−メトキシフェニル酢酸、p−
メトキシ安息香酸、2,4−ジメトキシ安息香酸、2,
4−ジメチル安息香酸、p−フェノキシ安息香酸、4−
アニリノ安息香酸、4−(m−メトキシアニリノ)安息
香酸、4−(p−メトキシベンゾイル)安息香酸、4−
(p−メチルアニリノ)安息香酸、4−フェニルスルホ
ニル安息香酸、フェノール、(o,m,p)−クレゾー
ル、キシレノール、レゾルシン、2−メチルレゾルシ
ン、(o,m,p)−メトキシフェノール、m−エトキ
シフェノール、カテコール、フロログリシン、p−ヒド
ロキシエチルフェノール、ナフトール、ピロガロール、
ヒドロキノン、p−ヒドロキシベンジルアルコール、4
−クロロレゾルシン、ビフェニル4,4′−ジオール、
1,2,4−ベンゼントリオール、ビスフェノールA、
2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2,3,4−ト
リヒドロキシベンゾフェノン、p−ヒドロキシアセトフ
ェノン、4,4′−ジヒドロキシジフェニルエーテル、
4,4′−ジヒドロキシジフェニルアミン、4,4′−
ジヒドロキシジフェニルスルフィドクミルフェノール、
(o,m,p)−クロロフェノール、(o,m,p)−
ブロモフェノール、サリチル酸、4−メチルサリチル
酸、6−メチルサリチル酸、4−エチルサリチル酸、6
−プロピルサリチル酸、6−ラウリルサリチル酸、6−
ステアリルサリチル酸、4,6−ジメチルサリチル酸、
p−ヒドロキシ安息香酸、2−メチル−4−ヒドロキシ
安息香酸、6−メチル−4−ヒドロキシ安息香酸、2,
6−ジメチル−4−ヒドロキシ安息香酸、2,4−ジヒ
ドロキシ安息香酸、2,4−ジヒドロキシ−6−メチル
安息香酸、2,6−ジヒドロキシ安息香酸、2,6−ジ
ヒドロキシ−4−メチル安息香酸、4−クロロ−2,6
−ジヒドロキシ安息香酸、4−メトキシ−2,6−ジオ
キシ安息香酸、没食子酸、フロログルシンカルボン酸、
2,4,5−トリヒドロキシ安息香酸、m−ガロイル没
食子酸、タンニン酸、m−ベンゾイル没食子酸、m−
(p−トルイル)没食子酸、プロトカテクオイル−没食
子酸、4,6−ジヒドロキシフタル酸、(2,4−ジヒ
ドロキシフェニル)酢酸、(2,4−ジヒドロキシフェ
ニル)酢酸、(3,4,5−トリヒドロキシフェニル)
酢酸、p−ヒドロキシメチル安息香酸、p−ヒドロキシ
エチル安息香酸、4−(p−ヒドロキシフェニル)メチ
ル安息香酸、4−(o−ヒドロキシベンゾイル)安息香
酸、4−(2,4−ジヒドロキシベンゾイル)安息香
酸、4−(p−ヒドロキシフェノキシ)安息香酸、4−
(p−ヒドロキシアニリノ)安息香酸、ビス(3−カル
ボキシ−4−ヒドロキシフェニル)アミン、4−(p−
ヒドロキシフェニルスルホニル)安息香酸、4−(p−
ヒドロキシフェニルチオ)安息香酸等が挙げられ、この
うち特に好ましいものは、サリチル酸、p−ヒドロキシ
安息香酸、p−メトキシ安息香酸、メタクロロ安息香酸
である。
【0043】前述の共縮合ジアゾ樹脂の構成単位をなす
芳香族ジアゾニウム化合物には、例えば、特公昭49−
48001号公報に挙げられているようなジアゾニウム
塩を用いることができるが、特に、ジフェニルアミン−
4−ジアゾニウム塩類が好ましい。
【0044】ジフェニルアミン−4−ジアゾニウム塩類
は、4−アミノ−ジフェニルアミン類から誘導される
が、このような4−アミノ−ジフェニルアミン類として
は、4−アミノ−ジフェニルアミン、4−アミノ−3−
メトキシ−ジフェニルアミン、4−アミノ−2−メトキ
シ−ジフェニルアミン、4−アミノ−2′−メトキシ−
ジフェニルアミン、4−アミノ−4′−メトキシ−ジフ
ェニルアミン、4−アミノ−3−メチルジフェニルアミ
ン、4−アミノ−3−エトキシ−ジフェニルアミン、4
−アミノ−3−β−ヒドロキシ−エトキシジフェニルア
ミン、4−アミノ−ジフェニルアミン−2−スルホン
酸、4−アミノ−ジフェニルアミン−2−カルボン酸、
4−アミノ−ジフェニルアミン−2′−カルボン酸等が
挙げられ、特に好ましくは、4−アミノ−4′−メトキ
シ−ジフェニルアミン、4−アミノ−ジフェニルアミン
である。
【0045】上記共縮合ジアゾ樹脂は、公知の方法、例
えば、フォトグラフィック・サイエンス・アンド・エン
ジニアリング(Photo.Sci.Eng.)第17巻、第33頁
(1973)、米国特許第2,063,631号、同第
2,679,498号各明細書に記載の方法に従い、硫
酸やリン酸あるいは塩酸中で、ジアゾニウム塩、カルボ
キシル基および/またはヒドロキシル基を有する芳香族
化合物およびアルデヒド類、例えば、パラホルムアルデ
ヒド、アセトアルデヒド、ベンズアルデヒドあるいはケ
トン類、例えば、アセトン、アセトフェノンとを重縮合
させることによって得られる。
【0046】また、これら分子中にカルボキシル基およ
び/またはヒドロキシル基を有する芳香族化合物、芳香
族ジアゾ化合物およびアルデヒド類またはケトン類は相
互に組合せ自由であり、さらに各々2種以上を混ぜて共
縮合することも可能である。
【0047】カルボキシル基およびヒドロキシル基のう
ち少なくとも一方を有する芳香族化合物と芳香族ジアゾ
化合物の仕込みモル比は、通常1:0.1〜0.1:
1、好ましくは1:0.5〜0.2:1、より好ましく
は1:1〜0.2:1である。またこの場合、カルボキ
シル基およびヒドロキシル基のうち少なくとも一方を有
する芳香族化合物および芳香族ジアゾ化合物の合計とア
ルデヒド類またはケトン類とをモル比で通常1:0.6
〜1.5、好ましくは1:0.7〜1.2で仕込み、低
温で短時間、例えば、3時間程度反応させることにより
共縮合ジアゾ樹脂が得られる。
【0048】上記共縮合ジアゾ樹脂には対アニオンが用
いられる。対アニオンには、該ジアゾ樹脂と安定に塩を
形成し、かつ、該樹脂を有機溶媒に可溶となすアニオン
を含む。これらは、デカン酸および安息香酸等の有機カ
ルボン酸、フェニルリン酸等の有機リン酸およびスルホ
ン酸を含み、典型的な例としては、メタンスルホン酸、
クロロエタンスルホン酸、ドデカンスルホン酸、ベンゼ
ンスルホン酸、トルエンスルホン酸、メシチレンスルホ
ン酸、およびアントラキノンスルホン酸、2−ヒドロキ
シ−4−メトキシベンゾフェノン−5−スルホン酸、ヒ
ドロキシスルホン酸、4−アセチルベンゼンスルホン
酸、ジメチル−5−スルホイソフタレート等の脂肪族並
びに芳香族スルホン酸、2,2′,4,4′−テトラヒ
ドロキシベンゾフェノン、1,2,3−トリヒドロキシ
ベンゾフェノン、2,2′,4−トリヒドロキシベンゾ
フェノン等の水酸基含有芳香族化合物、ヘキサフルオロ
リン酸、テトラフルオロホウ酸等のハロゲン化ルイス
酸、ClO4、IO4等の過ハロゲン酸等が挙げられる
が、これらに限られるものではない。これらの中で、特
に好ましいものは、ヘキサフルオロリン酸、テトラフル
オロホウ酸、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェ
ノン−5−スルホン酸である。
【0049】上記共縮合ジアゾ樹脂は、各単量体のモル
比および縮合条件を種々変えることにより、その分子量
は任意の値として得ることができるが、本発明の目的と
する使途に有効に供するためには分子量約400〜10
000の範囲から選択されることが一般的であるが、好
ましくは約800〜5000である。
【0050】また、本発明においてジアゾ樹脂は、感光
性組成物の固形分中に通常1〜20重量%、好ましくは
2〜10重量%含有させるとよい。
【0051】本発明のネガ型感光性平版印刷版は、支持
体上に上記光重合型及び/または光架橋型の感光性材料
を含有する感光層を形成したものである。
【0052】次に、本発明のポジ型感光性平版印刷版に
用いるオルトキノンジアジド化合物について説明する。
【0053】本発明のポジ型感光性平版印刷版は、支持
体上にオルトキノンジアジド化合物を感光性材料として
含有する感光層を形成したものである。
【0054】オルトキノンジアジド化合物としては、例
えば、o−ナフトキノンジアジドスルホン酸と、フェノ
ール類及びアルデヒド又はケトンの重縮合樹脂とのエス
テル化合物が挙げられる。
【0055】上記フェノール類としては、例えば、フェ
ノール、o−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾ
ール、3,5−キシレノール、カルバクロール、チモー
ル等の一価フェノール、カテコール、レゾルシン、ヒド
ロキノン等の二価フェノール、ピロガロール、フロログ
ルシン等の三価フェノール等が挙げられる。
【0056】また、アルデヒドとしては、ホルムアルデ
ヒド、べンズアルデヒド、アセトアルデヒド、クロトン
アルデヒド、フルフラール等が挙げられる。これらのう
ち好ましいものはホルムアルデヒド及びべンズアルデヒ
ドである。また、ケトンとしてはアセトン、メチルエチ
ルケトン等が挙げられる。
【0057】前記重縮合樹脂の具体的な例としては、フ
ェノール・ホルムアルデヒド樹脂、m−クレゾール・ホ
ルムアルデヒド樹脂、m−,p−混合クレゾール・ホル
ムアルデヒド樹脂、レゾルシン・ベンズアルデヒド樹
脂、ピロガロール・アセトン樹脂等が挙げられる。
【0058】前記o−ナフトキノンジアジド化合物にお
いて、フェノール類のOH基に対するo−ナフトキノン
ジアジドスルホン酸の縮合率(OH基1個に対する反応
率)は、15〜80%が好ましく、より好ましいのは2
0〜45%である。
【0059】更に、本発明に用いられるo−キノンジア
ジド化合物としては、特開昭58−43451号公報に
記載のある以下の化合物も挙げることができる。即ち、
例えば、1,2−ベンゾキノンジアジドスルホン酸エス
テル、1,2−ナフトキノンジアジドスルホン酸エステ
ル、1,2−ベンゾキノンジアジドスルホン酸アミド、
1,2−ナフトキノンジアジドスルホン酸アミドなどの
公知の1,2−キノンジアジド化合物、更に具体的には
ジエイ・コサール(J.Kosar)著「ライト・センシティ
ブ・システムズ」(“Light-Sensitive Systems”)第
339〜352頁(1965年)、ジョン・ウィリー・
アンド・サンズ(John Wi1ey&Sons)社(ニューヨー
ク)やダブリュー・エス・ディー・フォレスト(W.S.De
Forest)著「フォトレジスト」(Photoresist)第50
巻,(1975年)、マグローヒル(McGraw-Hill)社
(ニューヨーク〕に記載されている1,2−ベンゾキノ
ンジアジド−4−スルホン酸フェニルエステル、1,
2,1′,2′−ジ−(ベンゾキノンジアジド−4−ス
ルホニル)−ジヒドロキシビフェニル、1,2−ベンゾ
キノンジアジド−4−(N−エチル−N−β−ナフチ
ル)−スルホンアミド、1,2−ナフトキノンジアジド
−5−スルホン酸シクロヘキシルエステル、1−(1,
2−ナフトキノンジアジド−5−スルホニル)−3,5
−ジメチルピラゾール、1,2−ナフトキノンジアジド
−5−スルホン酸−4″−ヒドロキシジフェニル−4″
−アゾ−β−ナフトールエステル、N,N−ジ−(1,
2−ナフトキノンジアジド−5−スルホニル)−アニリ
ン、2−(1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホ
ニルオキシ)−1−ヒドロキシ−アントラキノン、1,
2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸−2,4−
ジヒドロキシベンゾフェノンエステル、1,2−ナフト
キノンジアジド−5−スルホン酸−2,3,4−トリヒ
ドロキシベンゾフェノンエステル、1,2−ナフトキノ
ンジアジド−5−スルホン酸クロリド2モルと4,4′
−ジアミノベンゾフェノン1モルの縮合物、1,2−ナ
フトキノンジアジド−5−スルホン酸クロリド2モルと
4,4′−ジヒドロキシ−1,1′−ジフェニルスルホ
ン1モルの縮合物、1,2−ナフトキノンジアジド−5
−スルホン酸クロリド1モルとプルプロガリン1モルの
縮合物、1,2−ナフトキノンジアジド−5−(N−ジ
ヒドロアビエチル)−スルホンアミドなどの1,2−キ
ノンジアジド化合物を挙げることができる。又、特公昭
37−1953号、同37−3627号、同37−13
109号、同40−26126号、同40−3801
号、同45−5604号、同45−27345号、同5
1−13013号、特開昭48−96575号、同48
−63802号、同48−63803号各公報に記載さ
れた1,2−キノンジアジド化合物をも挙げることがで
きる。
【0060】上記o−キノンジアジド化合物のうち、
1,2−ベンゾキノンジアジドスルホニルクロリド又は
1,2−ナフトキノンジアジドスルホニルクロリドをピ
ロガロール・アセトン縮合樹脂又は2,3,4−トリヒ
ドロキシベンゾフェノンと反応させて得られるo−キノ
ンジアジドエステル化合物が特に好ましい。
【0061】本発明においては、o−キノンジアジド化
合物として、上記化合物を各々単独で用いてもよいし、
また、2種以上組合せて用いてもよい。
【0062】オルトキノンジアジド化合物を感光性材料
として含有する感光層にはアルカリ可溶性樹脂を混入す
ることが好ましい。これらアルカリ可溶性樹脂として
は、ノボラック樹脂、フェノール性水酸基を有するビニ
ル系重合体、特開昭55−57841号公報に記載され
ている多価フェノールとアルデヒド又はケトンとの縮合
樹脂等が挙げられる。
【0063】上記ノボラック樹脂としては、例えば、フ
ェノール・ホルムアルデヒド樹脂、クレゾール・ホルム
アルデヒド樹脂、特開昭55−57841号公報に記載
されているようなフェノール・クレゾール−ホルムアル
デヒド共重縮合樹脂、特開昭55−127553号公報
に記載されているようなp−置換フェノールとフェノー
ルもしくはクレゾールとホルムアルデヒドとの共重縮合
樹脂等が挙げられる。
【0064】ノボラック樹脂の分子量(ポリスチレン標
準)は、好ましくは数平均分子量Mnが3.00×10
2〜7.50×103、重量平均分子量Mwが1.00×
10 3〜3.00×104、より好ましくはMnが5.0
0×102〜4.00×103、Mwが3.00×103
〜2.00×104である。
【0065】上記ノボラック樹脂は単独で用いてもよい
し、2種以上組合せて用いてもよい。
【0066】上記ノボラック樹脂の感光性組成物中に占
める割合は5〜95重量%が好ましい。
【0067】本発明に用いられる上記フェノール性水酸
基を有するビニル系重合体とは、フェノール性水酸基を
有する単位を分子構造中に有する重合体であり、下記一
般式(X)〜(XIV)の少なくとも1つの構造単位を含
む重合体が好ましい。
【0068】
【化8】
【0069】一般式(X)〜一般式(XIV)において、
1およびR2はそれぞれ水素原子、アルキル基又はカル
ボキシル基を表し、好ましくは水素原子である。R3
水素原子、ハロゲン原子又はアルキル基を表し、好まし
くは水素原子又はメチル基、エチル基等のアルキル基で
ある。R4、R5は水素原子、アルキル基、アリール基又
はアラルキル基を表し、好ましくは水素原子である。A
は窒素原子又は酸素原子と芳香族炭素原子とを連結す
る、置換基を有していてもよいアルキレン基を表し、m
は0〜10の整数を表し、Bは置換基を有していてもよ
いフェニレン基又は置換基を有してもよいナフチレン基
を表す。
【0070】本発明に用いられる上記フェノール性水酸
基を有するビニル系重合体としては、共重合体型の構造
を有するものが好ましく、前記一般式(X)〜一般式
(XIV)でそれぞれ示される構造単位と共重合させる単
量体としては、例えば、エチレン、プロピレン、イソブ
チレン、ブタジエン、イソプレン等のエチレン系不飽和
オレフィン類、例えば、スチレン、α−メチルスチレ
ン、p−メチルスチレン、p−クロロスチレン等のスチ
レン類、例えば、アクリル酸、メタクリル酸等のアクリ
ル酸類、例えば、イタコン酸、マレイン酸、無水マレイ
ン酸等の不飽和脂肪族ジカルボン酸類、例えば、アクリ
ル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸−n−ブチ
ル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸ドデシル、アク
リル酸−2−クロロエチル、アクリル酸フェニル、α−
クロロアクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、メタク
リル酸エチル、メタクリル酸エチル等のα−メチレン脂
肪族モノカルボン酸のエステル類、例えば、アクリロニ
トリル、メタアクリロニトリル等のニトリル類、例え
ば、アクリルアミド等のアミド類、例えば、アクリルア
ニリド、p−クロロアクリルアニリド、m−ニトロアク
リルアニリド、m−メトキシアクリルアニリド等のアニ
リド類、例えば、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ベ
ンゾエ酸ビニル、酢酸ビニル等のビニルエステル類、例
えば、メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、
イソブチルビニルエーテル、β−クロロエチルビニルエ
ーテル等のビニルエーテル類、塩化ビニル、ビニリデン
クロライド、ビニリデンシアナイド、例えば、1−メチ
ル−1−メトキシエチレン、1,1−ジメトキシエチレ
ン、1,2−ジメトキシエチレン、1,1−ジメトキシ
カルボニルエチレン、1−メチル−1−ニトロエチレン
等のエチレン誘導体類、例えば、N−ビニルピロール、
N−ビニルカルバゾール、N−ビニルインドール、N−
ビニルピロリデン、N−ビニルピロリドン等のN−ビニ
ル系単量体がある。これらのビニル系単量体は、不飽和
二重結合が開裂した構造で高分子化合物中に存在する。
【0071】上記の単量体のうち脂肪族モノカルボン酸
のエステル類、ニトリル類が本発明の目的に対して優れ
た性能を示し、好ましい。
【0072】これらの単量体は、本発明に用いられる重
合体中にブロックまたはランダムのいずれかの状態で結
合していてもよい。
【0073】上記フェノール性水酸基を有するビニル系
重合体の感光性組成物中に占める割合は0.5〜70重
量%が好ましい。
【0074】フェノール性水酸基を有するビニル系重合
体は、上記重合体を単独で用いてもよいし、又2種以上
組合せて用いてもよい。又、他の高分子化合物等と組合
せて用いることもできる。
【0075】o−キノンジアジド化合物のオルトキノン
ジアジド化合物を感光性材料として含有する感光層中に
占める割合は6〜60重量%が好ましく、特に好ましい
のは、10〜50重量%である。
【0076】本発明のオルトキノンジアジド化合物を感
光性材料として含有する感光層には、必要に応じて、可
塑剤、界面活性剤、有機酸、酸無水物などを添加するこ
とができる。
【0077】更に、本発明のオルトキノンジアジド化合
物を感光性材料として含有する感光層には、該感光性組
成物の感脂性を向上させるために、例えば、p−tert−
ブチルフェノールホルムアルデヒド樹脂やp−n−オク
チルフェノールホルムアルデヒド樹脂や、あるいはこれ
らの樹脂がo−キノンジアジド化合物で部分的にエステ
ル化されている樹脂などの感脂化剤を添加することもで
きる。
【0078】また、本発明の光重合型及び/または光架
橋型の感光性材料を含有する感光層及びオルトキノンジ
アジド化合物を感光性材料として含有する感光層には、
露光により可視画像を形成させるプリントアウト材料を
添加することができる。プリントアウト材料は露光によ
り酸もしくは遊離基を生成する化合物と共に用いられ、
露光により該化合物から生成した酸もしくは遊離基と相
互作用することによってその色調を変え、色画像を形成
する。プリントアウト材料には、露光により生成した上
記酸もしくは遊離基と相互作用することによってその色
調を変える色素が用いられる。
【0079】該色素としては、フリーラジカルまたは酸
と反応して色調を変化するものが好ましく使用できる。
ここに「色調が変化する」とは、無色から有色の色調へ
の変化、有色から無色あるいは異なる有色の色調へのい
ずれをも包含する。好ましい色素は酸と塩を形成して色
調を変化するものである。
【0080】例えば、ビクトリアピュアブルーBOH
〔保土ヶ谷化学社製〕、オイルブルー♯603〔オリエ
ント化学工業社製〕、パテントピュアブルー〔住友三国
化学社製〕、クリスタルバイオレット、ブリリアントグ
リーン、エチルバイオレット、メチルバイオレット、メ
チルグリーン、エリスロシンB、ベイシックフクシン、
マラカイトグリーン、オイルレッド、m−クレゾールパ
ープル、ローダミンB、オーラミン、4−p−ジエチル
アミノフェニルイミノナフトキノン、シアノ−p−ジエ
チルアミノフェニルアセトアニリド等に代表されるトリ
フェニルメタン系、ジフェニルメタン系、オキサジン
系、キサンテン系、イミノナフトキノン系、アゾメチン
系またはアントラキノン系の色素が有色から無色あるい
は異なる有色の色調へ変化する変色剤の例として挙げら
れる。
【0081】一方、無色から有色に変化する変化剤とし
ては、ロイコ色素及び、例えば、トリフェニルアミン、
ジフェニルアミン、o−クロロアニリン、1,2,3−
トリフェニルグアニジン、ナフチルアミン、ジアミノジ
フェニルメタン、p,p′−ビス−ジメチルアミノジフ
ェニルアミン、1,2−ジアニリノエチレン、p,
p′,p″−トリス−ジメチルアミノトリフェニルメタ
ン、p,p′−ビス−ジメチルアミノジフェニルメチル
イミン、p,p′,p″−トリアミノ−o−メチルトリ
フェニルメタン、p,p′−ビス−ジメチルアミノジフ
ェニル−4−アニリノナフチルメタン、p,p′,p″
−トリアミノトリフェニルメタンに代表される第1級ま
たは第2級アリールアミン系色素が挙げられる。
【0082】特に好ましくはトリフェニルメタン系、ジ
フェニルメタン系色素が有効に用いられ、さらに好まし
くはトリフェニルメタン系色素であり、特にビクトリア
ピュアブルーBOHである。
【0083】上記色素は、感光性組成物の全固形分中に
通常0.5〜10重量%含有され、好ましくは約1〜5
重量%含有させる。
【0084】本発明の光重合型及び/または光架橋型の
感光性材料を含有する感光層及びオルトキノンジアジド
化合物を感光性材料として含有する感光層には、更に種
々の添加物を加えることができる。
【0085】例えば、塗布性を改良するためのアルキル
エーテル類(例えば、エチルセルロース、メチルセルロ
ース)、フッ素系界面活性剤類や、ノニオン系界面活性
剤〔例えば、プルロニックL−64(旭電化(株)
製)〕、塗膜の柔軟性、耐摩耗性を付与するための可塑
剤(例えば、ブチルフタリル、ポリエチレングリコー
ル、クエン酸トリブチル、フタル酸ジエチル、フタル酸
ジブチル、フタル酸ジヘキシル、フタル酸ジオクチル、
リン酸トリクレジル、リン酸トリブチル、リン酸トリオ
クチル、オレイン酸テトラヒドロフルフリル、アクリル
酸又はメタクリル酸のオリゴマーおよびポリマー)、画
像部の感脂性を向上させるための感脂化剤(例えば、特
開昭55−527号公報記載のスチレン−無水マレイン
酸共重合体のアルコールによるハーフエステル化物
等)、安定剤〔例えば、リン酸、亜リン酸、有機酸(ク
エン酸、シュウ酸、ベンゼンスルホン酸、ナフタリンス
ルホン酸、4−メトキシ−2−ヒドロキシベンゾフェノ
ン−5−スルホン酸、酒石酸等)〕、現像促進剤(例え
ば、高級アルコール、酸無水化物等)等が挙げられる。
これらの添加剤の添加量はその使用対象目的によって異
なるが、一般に感光性組成物の全固形分に対して、0.
01〜30重量%である。
【0086】本発明の光重合型及び/または光架橋型の
感光性材料を含有する感光層を有するネガ型感光性平版
印刷版及びオルトキノンジアジド化合物を感光性材料と
して含有する感光層を有するポジ型感光性平版印刷版
は、必要とする上記の各成分を溶媒に溶解させた塗布液
を支持体表面に塗布乾燥させ、感光層を形成することに
より製造することができる。
【0087】上記各成分を溶解させる溶媒としては、メ
チルセロソルブ、メチルセロソルブアセテート、エチル
セロソルブ、エチルセロソルブアセテート、ジエチレン
グリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコール
モノエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエ
ーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、
ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレング
リコールモノイソプロピルエーテル、プロピレングリコ
ール、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテ
ート、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプ
ロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレン
グリコールジカルボン酸メチルエーテル、ジプロピレン
グリコールメチルエチルエーテル、ギ酸エチル、ギ酸プ
ロピル、ギ酸ブチル、ギ酸アミル、酢酸メチル、酢酸エ
チル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、プロピオン酸メチ
ル、プロピオン酸エチル、酪酸メチル、酪酸エチル、ジ
メチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、ジオキサ
ン、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノ
ン、メチルシクロヘキサノン、ジアセトンアルコール、
アセチルアセトン、γ−ブチロラクトン等が挙げられ
る。これらの溶媒は、単独あるいは2種以上混合して使
用することができる。
【0088】塗布方法としては、従来公知の方法、例え
ば、回転塗布、ワイヤーバー塗布、ディップ塗布、エア
ーナイフ塗布、ロール塗布、ブレード塗布及びカーテン
塗布等を用いることができる。
【0089】塗布液の濃度は1〜50重量%の範囲とす
ることが望ましい。この場合、塗布液の塗布量は、おお
むね、固形分として0.2〜10g/m2程度とすればよ
い。
【0090】支持体としては、紙、プラスチック(例え
ば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレンな
ど)ラミネート紙、アルミニウム(アルミニウム合金も
含む)、亜鉛、銅などのような金属の板、二酢酸セルロ
ース、三酢酸セルロース、プロピオン酸セルロース、ポ
リエチレンテレフタレート、ポリエチレン、ポリプロピ
レン、ポリカーボネート、ポリビニルアセタールなどの
ようなプラスチックのフィルム、上記の如き金属がラミ
ネートもしくは蒸着された紙もしくはプラスチックフィ
ルム、アルミニウムもしくはクロームメッキが施された
鋼板などが挙げられ、これらのうち特に、アルミニウム
及びアルミニウム被覆された複合支持体が好ましい。
【0091】また、アルミニウム材の表面は、保水性を
高め、感光層との密着性を向上させる目的で粗面化処理
されていることが望ましい。
【0092】粗面化方法としては、一般に公知のブラシ
研磨法、ボール研磨法、電解エッチング、化学的エッチ
ング、液体ホーニング、サンドブラスト等の方法および
これらの組合せが挙げられ、好ましくはブラシ研磨法、
電解エッチング、化学的エッチングおよび液体ホーニン
グが挙げられ、これらのうちで、特に電解エッチングの
使用を含む粗面化方法が好ましい。また、電解エッチン
グの際に用いられる電解浴としては、酸、アルカリまた
はそれらの塩を含む水溶液あるいは有機溶剤を含む水性
溶液が用いられ、これらのうちで特に塩酸、硝酸または
それらの塩を含む電解液が好ましい。さらに、粗面化処
理の施されたアルミニウム板は、必要に応じて酸または
アルカリの水溶液にてデスマット処理される。こうして
得られたアルミニウム板は、陽極酸化処理されることが
望ましく、特に好ましくは、硫酸またはリン酸を含む浴
で処理する方法が挙げられる。また、さらに必要に応じ
て、ケイ酸アルカリや熱水による処理、その他水溶性高
分子化合物や弗化ジルコニウム酸カリウム水溶液への浸
漬などによる表面処理を行うことができる。
【0093】支持体上に光重合型及び/または光架橋型
の感光性材料を含有する感光層を有するネガ型感光性平
版印刷版においては、空気中の酸素による重合禁止作用
を防止する為、例えば、ポリビニルアルコール、酸性セ
ルロース類などのような酸素遮断性に優れたポリマーよ
りなる保護層を設けてもよい。
【0094】支持体上の塗布された感光性平版印刷版に
は、従来の常法が適用される。すなわち、線画像、網点
画像等を有する透明原画を通して感光し、次いで、水性
現像液で現像することにより、原画に対してネガのレリ
ーフ像が得られる。露光に好適な活性光の光源として
は、カーボンアーク灯、水銀灯、キセノンランプ、メタ
ルハライドランプ、ストロボ等が挙げられる。
【0095】本発明の感光性平版印刷版は、通常の方法
で露光することができる。例えば、線画像、網点画像な
どを有する透明原画を感光面に密着して露光し、次い
で、適当な現像液を用いて非画像部の感光性層を除去す
ることによりレリーフ像が得られる。露光に好適な光源
としては、水銀灯、メタルハライドランプ、キセノンラ
ンプ、ケミカルランプ、カーボンアーク灯などが挙げら
れる。
【0096】本発明において、支持体上に光重合型及び
/または光架橋型の感光性材料を含有する感光層を有す
るネガ型感光性平版印刷版及び支持体上にオルトキノン
ジアジド化合物を感光性材料として含有する感光層を有
するポジ型感光性平版印刷版は共通の現像液及び現像補
充液を用いて現像処理することができる。
【0097】現像処理は、現像液にアルカリ金属の珪酸
塩を含む水系アルカリ現像液を用い、現像補充液とし
て、〔SiO2〕/〔M〕(式中、〔SiO2〕は、Si
2のモル濃度を示し、〔M〕は、アルカリ金属のモル
濃度を示す。)が0.25〜0.8の範囲にあり、か
つ、SiO2の含有量を4〜7重量%としたアルカリ金
属の珪酸塩の水溶液を用いることによって行なわれる。
【0098】アルカリ金属の珪酸塩を含む水系アルカリ
現像液とは、アルカリ金属の珪酸塩、例えば、ケイ酸カ
リウム、ケイ酸ナトリウム、メタケイ酸ナトリウム、メ
タケイ酸カリウム等を含むものであって、これらアルカ
リ金属の珪酸塩を含む水系アルカリ現像液には、水酸化
ナトリウム、水酸化カリウム、第三リン酸ナトリウム、
第二リン酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム
等の他のアルカリ剤を含有させることができる。このと
きのアルカリ水溶液の濃度は、感光性組成物及びアルカ
リの種類により異なるが、概して0.1〜10重量%の
範囲が適当である。
【0099】現像液において、〔SiO2〕/〔M〕の
値は0.5〜1.2の範囲が好ましく、SiO2の含有
量は4〜7重量%が好ましい。
【0100】本発明の現像補充液に含有させるケイ酸ア
ルカリとしては、例えば、ケイ酸カリウム、ケイ酸ナト
リウム、メタケイ酸ナトリウム、メタケイ酸カリウム等
が挙げられる。ケイ酸アルカリは、好ましくはカリウム
のケイ酸塩である。
【0101】本発明の現像補充液にはノニオン界面活性
剤を添加してもよい。ノニオン界面活性剤の添加量は、
0.01〜10重量%の範囲であり、好ましくは0.0
2〜2重量%の範囲である。
【0102】現像補充液は2液以上で構成してもよい
が、補充装置の供給部、収容タンク等が複雑になり、装
置が大きくなる等の理由から、現像補充液は1液で構成
することが好ましい。
【0103】現像液のpH(25℃、以下同じ)は、1
2以上13.5以下が好ましく、現像補充液のpHは、
12.5以上14以下が好ましく、現像補充液のpHが
現像液のpHより0.5以上高いことが好ましい。
【0104】現像補充液には、ケイ酸アルカリ以外のア
ルカリ剤を含有させることができる。そのようなアルカ
リ剤として、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸
化リチウム、第三リン酸ナトリウム、第二リン酸ナトリ
ウム、第三リン酸カリウム、第二リン酸カリウム、第三
リン酸アンモニウム、第二リン酸アンモニウム、メタケ
イ酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、
炭酸カリウム、炭酸アンモニウムなどのような無機アル
カリ剤、モノ、ジ又はトリエタノールアミンおよび水酸
化テトラアルキルアンモニウムのような有機アルカリ剤
及び有機ケイ酸アンモニウム等が挙げられる。上記アル
カリ剤の現像液中の含有量は0.05〜20重量%の範
囲が好ましく、より好ましくは0.1〜10重量%の範
囲である。
【0105】現像補充液において、〔SiO2〕/
〔M〕(式中、〔SiO2〕は、SiO2のモル濃度を示
し、〔M〕は、アルカリ金属のモル濃度を示す。)の値
は0.25〜0.8の範囲にすることが必要であり、ま
た、SiO2の含有量は4〜7重量%とすることが必要
である。
【0106】
【実施例】以下に、本発明を実施例により具体的に説明
するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるも
のではない。
【0107】実施例1 《ポジ型感光性平版印刷版試料》厚さ0.24mmのJI
S−1050アルミニウム板を、2%水酸化ナトリウム
水溶液に浸漬し、脱脂処理を行った後に、希硝酸溶液中
にて電気化学的に粗面化し、よく洗浄した後に希硫酸溶
液中で陽極酸化処理を行って2.5g/m2の酸化皮膜を
上記アルミニウム板表面上に形成させた。このように処
理されたアルミニウム板を水洗、乾燥後、下記組成の感
光性組成物塗布液を乾燥重量が2.2g/m2になるよう
に塗布し、乾燥してポジ型感光性平版印刷版試料を得
た。
【0108】 〈感光性組成物塗布液〉 ナフトキノン−(1,2)−ジアジド−(2)−5−スルホン酸クロライドと ピロガロール・アセトン樹脂とのエステル化合物(特開昭60−143345号 公報合成例2に記載された化合物) 2.5重量部 フェノールとm−、p−混合クレゾールとホルムアルデヒドとの共重縮合樹脂 (フェノール、m−クレゾール及びp−クレゾールの仕込みモル比が10:54 :36、重量平均分子量4800) 7.0重量部 p−tert−オクチルフェノールとホルムアルデヒドより合成されたノボラック 樹脂とナフトキノン−(1,2)−ジアジド−(2)−5−スルホン酸クロライ ドとのエステル化合物(縮合率:50モル%、Mw=1700) 0.1重量部 ポリエチレングリコール#2000 0.1重量部 ナフトキノン−(1,2)−ジアジド−(2)−4−スルホン酸クロライド 0.05重量部 ビクトリアピュアブルーBOH(保土ヶ谷化学(株)製) 0.08重量部 エチルセロソルフ゛ 80重量部 メチルセロソルフ゛ 20重量部 《ネガ型感光性平版印刷版試料》アルミニウム板を3%
水酸化ナトリウムにて脱脂し、これを11.5g/リッ
トル塩酸浴中で25℃、80A/dm2の電流密度で11
秒電解エッチングし、水洗後30%硫酸浴中で30℃、
11.5A/dm2の条件で15秒間陽極酸化した。次に
1%メタケイ酸ナトリウム水溶液85℃で30秒間処理
し、水洗、乾燥して、平版印刷版用アルミニウム板を得
た。このように処理されたアルミニウム板に、下記組成
の感光性組成物塗布液を濾過した後、支持体上にバーコ
ーターを用い乾燥重量が2.0g/m2になるように塗布
し、乾燥してネガ型感光性平版印刷版試料試料を得た。
【0109】 〈感光性組成物塗布液〉 トリメチロールプロパントリアクリレート 0.3g ポリ(N−(4−ヒドロキシフェニル)メタクリルアミド/アクリロニトリル /メチルメタクリエート/メタクリル酸)共重合体モル比25/25/42/8 のコポリマー(Mw:42000) 0.3g 日本化薬(株)製DETX(下記構造) 0.03g
【0110】
【化9】 日本化薬(株)製EPA(下記構造) 0.03g
【0111】
【化10】 ジアゾ樹脂−1 0.024g ビクトリアブルーBOH(商品名、保土ヶ谷化学(株)製) 0.012g ジュリマーAC−10L(商品名、日本純薬(株)製) 0.012g メチルセルソルブ 8.0g なお、ジアゾ樹脂−1は下記により合成されたものであ
る。
【0112】p−ヒドロキシ安息香酸3.5g(25ミ
リモル)、及びp−ジアゾジフェニルアミン硫酸塩2
1.75g(75ミリモル)を、氷冷下で90gの濃硫
酸に溶解した。この溶液に、2.7g(90ミリモル)
のパラホルムアルデヒドをゆっくり添加した。この際、
反応温度が10℃を超えないように添加した。2時間反
応溶液を撹拌した後、1リットルのエタノールに滴下
し、生じた沈殿をろ別し、エタノールで洗浄した。沈殿
を200ミリリットルの純水に溶解し、10.5gの塩
化亜鉛を溶解した水溶液を加えた。生じた沈殿をろ過
し、エタノールで洗浄した後、300ミリリットルの純
水に溶解した。この溶液に、13.7gのヘキサフルオ
ロリン酸アンモニウムを溶解した水溶液を添加した。生
じた沈殿をろ別し、水、エタノールで洗浄した後、25
℃で、一日乾燥して、ジアゾ樹脂−1を得た。このジア
ゾ樹脂をゲルパーミエーションクロマトグラフィー(以
下、GPCと略す)により分子量を測定したところ、重
量平均分子量で約2300であった。
【0113】上記のようにして得られたポジ型感光性平
版印刷版試料及びネガ型感光性平版印刷版試料に、それ
ぞれ対応する網点の絵柄を有する原稿フィルム及び感度
測定用ステッフ゜タブレット(イーストマン・コダック
社製、No.2、濃度差0.15ずつ21段階のグレース
ケール)を密着して、2kWメタルハライドランプを光源
として8.0mW/cm2の条件で70cmの距離から60秒
間露光した。
【0114】次に、下記の組成を有する現像液及び現像
補充液を下記の現像補充条件で自動現像機に仕込み、上
記画像露光したポジ型感光性平版印刷版及びネガ型感光
性平版印刷版を、30℃で12秒間現像処理した。
【0115】〈現像補充条件〉処理補充:20ミリリッ
トル/m2、経時補充:54ミリリットル/h、日間補充
(自動現像機の非稼働時間での補充):45ミリリット
ル/h 〈現像液〉 A珪酸カリウム(SiO 2:26重量%、K2O:13重量%) 120重量部 水酸化カリウム 13重量部 水 620重量部 〈現像補充液〉 A珪酸カリウム(SiO 2:26重量%、K2O:13重量%) 75重量部 水酸化カリウム 30重量部 水 350重量部 処理の順序はポジ型感光性平版印刷版及びネガ型感光性
平版印刷版を1日に菊全サイズで各々100版づつ合計
200版を、1ヶ月間で総版数5000版処理した。細
かい処理順序はランダムではあるが一日の合計版数は各
々100版となるようにした。
【0116】新液から1週間後及び1ヶ月後に処理して
得られた印刷版は、いずれも良好な画像再現性を示し、
良好な印刷物が多数枚得られた。
【0117】また、新液時から1週間後及び1ヶ月後に
処理して得られた印刷版にインキ盛をし、下記評価基準
により、汚れ及び着肉の評価をした。得られた結果を表
1に示す。 =汚れ= ○;非画像部にインキの着肉がない △;非画像部にインキの着肉がうっすらとある =着肉= ○;画像部へのインキの着肉が十分である △;画像部へのインキの着肉がやや不十分である ×;画像部へのインキの着肉が不良である 比較例1 《ネガ型感光性平版印刷版比較試料》下記の感光性組成
物塗布液を用いた以外は、前記実施例1記載のネガ型感
光性平版印刷版試料と同様にしてネガ型感光性平版印刷
版比較試料を作製した。
【0118】 〈感光性組成物塗布液〉 p−ジアゾジフェニルアミンとパラホルムアルデヒドとの縮合物のヘキサフル オロ燐酸塩 1重量部 N−4−ヒドロキシフェニルメタクリルアミド共重合体(特公昭57−438 90号公報の実施例1に記載の物) 10重量部 ビクトリア・ピュア・ブルー・BOH(保土ヶ谷化学工業(株)製) 0.2重量部 メチルセロゾルブ 100重量部 であった。
【0119】前記実施例1に記載のポジ型感光性平版印
刷版試料及び上記のようにして得られたネガ型感光性平
版印刷版比較試料に、それぞれ対応する網点の絵柄を有
する原稿フィルム及び感度測定用ステッフ゜タブレット
(イーストマン・コダック社製、No.2、濃度差0.1
5ずつ21段階のグレースケール)を密着して、2kWメ
タルハライドランプを光源として8.0mW/cm2の条件
で70cmの距離から60秒間露光した。
【0120】次に、下記の組成を有する現像液及び現像
補充液を下記の現像補充条件で自動現像機に仕込み、上
記画像露光したポジ型感光性平版印刷版及びネガ型感光
性平版印刷版を、30℃で12秒間現像処理した。
【0121】〈現像補充条件〉処理補充:50ミリリッ
トル/m2、経時補充:100ミリリットル/h、日間補
充(自動現像機の非稼働時間での補充):90ミリリッ
トル/h 〈現像液〉 A珪酸カリウム(SiO 2:26重量%、K2O:13重量%) 2.2重量部 水酸化カリウム 1.5重量部 β−アニリノエタノール 0.3重量部 プロピレングリコール 0.3重量部 2−ヒドロキシ−3−ナフトエ酸 0.6重量部 p−tert−ブチル安息香酸 1.2重量部 エマルゲン147(花王(株)) 0.05重量部 亜硫酸カリウム 0.9重量部 水 90重量部 〈現像補充液〉 A珪酸カリウム(SiO 2:26重量%、K2O:13重量%) 2.2重量部 水酸化カリウム 2.0重量部 β−アニリノエタノール 0.3重量部 プロピレングリコール 0.3重量部 2−ヒドロキシ−3−ナフトエ酸 0.6重量部 p−tert−ブチル安息香酸 1.2重量部 エマルゲン147(花王(株)) 0.03重量部 亜硫酸カリウム 0.9重量部 水 90重量部 処理の順序はポジ型感光性平版印刷版及びネガ型感光性
平版印刷版を1日に菊全サイズで各々100版づつ合計
200版を、1ヶ月間で総版数5000版処理した。細
かい処理順序はランダムではあるが一日の合計版数は各
々100版となるようにした。
【0122】新液時から1週間を過ぎた時点で得られた
印刷版の性能は使用に耐える物ではなくなっており、更
に、現像液にヘドロ、スラッジが多量に発生しており、
現像槽のシャワーには目づまりが発生していた。
【0123】また、新液時から1週間後に処理して得ら
れた印刷版にインキ盛をし、実施例1と同様にして汚れ
及び着肉の評価をした。得られた結果を表1に示す。
【0124】比較例2 実施例1において、感光性平版印刷版試料を比較例1記
載のネガ型感光性平版印刷版比較試料に代えた以外は同
様にして露光、現像処理したが画像を得ることはできな
かった。
【0125】比較例3 実施例1において、現像液及び現像補充液を比較例1の
ものに変更し、現像補充条件を比較例1に記載のとおり
とした以外は同様にして露光、現像処理し、実施例1と
同様にして汚れ及び着肉の評価をした。得られた結果を
表1に示す。
【0126】
【表1】
【0127】
【発明の効果】本発明の処理方法によれば、長期間のラ
ンニング処理によっても、安定した階調性が得られ、地
汚れや、インキ着肉不良の発生が防止され、補充液量及
び廃液量の低減が図られ、しかも、ヘドロ、スラッジの
発生が防止されるネガ型感光性平版印刷版及びポジ型感
光性平版印刷版を共に現像処理することができる。ま
た、感光性材料が、付加重合可能なエチレン性不飽和二
重結合を少なくとも一個有する化合物、芳香族性水酸基
を側鎖に有する化合物を構成単位として分子中に有し、
アルカリ水に可溶性または膨潤性の酸性ビニル共重合
体、光重合開始剤及びジアゾ樹脂を含有する感光層を有
するネガ型感光性平版印刷版である場合には、特に優れ
た効果を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 服部 良司 東京都日野市さくら町1番地 コニカ株式 会社内 (72)発明者 笠倉 暁夫 神奈川県横浜市青葉区鴨志田町1000番地 三菱化学株式会社横浜総合研究所内 (72)発明者 金田 健志 神奈川県横浜市青葉区鴨志田町1000番地 三菱化学株式会社横浜総合研究所内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に光重合型及び/または光架橋
    型の感光性材料を含有する感光層を有するネガ型感光性
    平版印刷版及び支持体上にオルトキノンジアジド化合物
    を感光性材料として含有する感光層を有するポジ型感光
    性平版印刷版を共通の現像液及び現像補充液を用いて現
    像処理する方法において、現像液にアルカリ金属の珪酸
    塩を含む水系アルカリ現像液を用い、該水系アルカリ現
    像液に補充する現像補充液として、〔SiO2〕/
    〔M〕(式中、〔SiO2〕は、SiO2のモル濃度を示
    し、〔M〕は、アルカリ金属のモル濃度を示す。)が
    0.25〜0.8の範囲にあり、かつ、SiO2の含有
    量を4〜7重量%としたアルカリ金属の珪酸塩の水溶液
    を用いることを特徴とするネガ型及びポジ型感光性平版
    印刷版を共通に処理することができる処理方法。
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