JPH08171015A - 高可視光透過性熱線反射ガラス - Google Patents

高可視光透過性熱線反射ガラス

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JPH08171015A
JPH08171015A JP6314519A JP31451994A JPH08171015A JP H08171015 A JPH08171015 A JP H08171015A JP 6314519 A JP6314519 A JP 6314519A JP 31451994 A JP31451994 A JP 31451994A JP H08171015 A JPH08171015 A JP H08171015A
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heat ray
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Takashi Uchino
隆司 内野
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章 藤沢
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03CCHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
    • C03C17/00Surface treatment of glass, not in the form of fibres or filaments, by coating
    • C03C17/22Surface treatment of glass, not in the form of fibres or filaments, by coating with other inorganic material
    • C03C17/23Oxides

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 透視安全性の低下、反射光害及び低耐候性と
いうような欠点がなく、建築物、自動車又は車両の窓部
への使用に好適な高可視光透過熱線反射ガラスを提供す
る。 【構成】 板厚5mmにおけるC光源での可視光透過率
が86%を越え、且つ日射透過率が85%未満のガラス
基板上に酸化物からなる被膜が形成されており、 (1)C光源における可視光透過率が56%以上 (2)日射透過率が67%以下 の高可視光透過性熱線反射ガラスである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高可視光透過性熱線反
射ガラスに関する。更に詳しくは、日射遮蔽性、可視光
透過性、汚れ付着性及び電波反射性の観点から、建築物
或いは自動車、車両の窓部への使用に適したガラスに関
する。
【0002】
【従来の技術】近年、冷房負荷の軽減或いは太陽光線熱
暑感の低減を目的に、熱線吸収ガラス及び熱線反射ガラ
スが、建築物或いは自動車、車両等に対して広く用いら
れてきている。
【0003】ここで、熱線吸収ガラスとは通常のソーダ
ライム組成のガラスに、酸化第二鉄等近赤外光を吸収す
る成分を添加し、可視光よりも長波長側の太陽輻射エネ
ルギーの建築物内或いは自動車、車両内への流入を抑制
するものである。
【0004】また、熱線反射ガラスとは通常ガラス板表
面に光屈折率の高い酸化物、例えば、鉄、コバルト、ク
ロム、チタン等の酸化物や金、銀、銅などの貴金属の薄
膜を形成し、その光干渉効果を利用して表面反射率を高
め、太陽エネルギーを反射することで建築物内或いは自
動車、車両への太陽輻射エネルギーの流入を抑制するも
のである。
【0005】
【本発明が解決しようとする課題】前記熱線吸収ガラス
において、酸化第二鉄は近赤外域のみならず可視域にも
吸収を有する。従って、充分な熱線吸収効果を得るため
に多量の酸化第二鉄をガラス中に導入すると、ガラスが
青〜緑に着色し、その結果可視光透過率が低くなり、建
築物内部からの眺望が遮られ室内空間の快適性が損なわ
れる他、自動車内部からの透視安全性が損なわれるとい
う欠点があった。
【0006】一方、鉄、コバルト、クロム、チタン等の
酸化物被膜を用いた熱線反射ガラスでは、充分な熱線反
射効果を得るために被膜の厚みを増加させると、それに
つれて可視光反射率も同時に増大し、その結果太陽光線
の反射によるぎらつきが避けられず、周辺のビル、住宅
に反射光害を引き起こすことが問題となっている。
【0007】金、銀、銅等の貴金属の薄膜も、酸化物被
膜と同様に反射光害の原因となるという欠点がある。さ
らに、貴金属薄膜は表面抵抗値が低いため、熱線のみな
らず電波反射性も高くなり、その結果かかるガラスをビ
ル建築に使用した場合に、室内に入る電波や室内の通信
機から発信される電波を遮蔽し、例えば周辺の住宅にお
けるTV画像のゴースト現象の原因となる等の問題も生
じている。また、これら貴金属薄膜は基板に対する付着
力が小さく耐侯性に劣るため、金属薄膜層の片面あるい
は両面を透明高屈折率層で覆った積層体が特公昭59−
4493号で提案されているが、この積層体も大気中の
熱、光、水分、ガス等により劣化し易く、充分な寿命を
有するものは得られていない。
【0008】本発明は、上記した従来技術の問題点に鑑
みなされたものであって、透視安全性の低下、反射光
害、低耐候性というような欠点のない高可視光透過性熱
線反射ガラスを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決する手段】上記の課題を解決するためにな
された本発明は、可視光透過率の高いガラス基板上に、
錫の酸化物とアンチモンの酸化物の混合物、錫の酸化物
とアンチモンの酸化物にフッ素を含有した混合物又は錫
の酸化物とアンチモンの酸化物にチタンを含有した混合
物からなる酸化物被膜を形成することを特徴とするもの
である。
【0010】すなわち、本発明に用いるガラス基板はそ
の基礎組成がソーダ石灰シリカ系で、着色成分として重
量百分率で表示してFe23に換算した全鉄 0.00
5〜0.15%、FeO 0.002〜0.04%を含
有するもので、且つガラス中のFeO含有重量に対する
Fe23に換算した全鉄の含有重量の比(FeO/全F
23)が20〜40%である高可視光透過性ガラスで
ある。
【0011】ここでいう高可視光透過性ガラスとは、板
厚5mmにおけるC光源での可視光透過率が86%を越
え、且つ日射透過率は85%未満のガラス、又は板厚5
mmにおけるC光源での可視光透過率が90%を越え、
且つ日射透過率は86%未満のガラスをいう。このよう
に、Fe23に換算した全鉄の含有量及びFeO/全F
23比を規定したのは、以下の理由による。
【0012】全鉄のうち、Fe23は主に紫外線を、F
eOは近赤外線を吸収する。しかし、Fe23、FeO
は共に可視域にも吸収帯を有するので、全鉄の含有量が
0.15重量%を越えるとFe23、FeOの少なくと
もいずれか一方の可視域における吸収率が大きくなりす
ぎ、目的とする可視光透過率が確保できなくなる。ま
た、0.005重量%未満だと日射透過率が大きくなり
すぎ、目的とする性能が得られない。
【0013】FeOが0.002重量%未満だと日射透
過率が大きくなりすぎる。また0.04重量%を越える
と目的とする可視光透過率が確保できなくなる。
【0014】しかし、以上の条件を満たしていてもFe
O/全Fe23比が40%を越えると、FeOの大きな
可視光吸収能のため可視光透過率が低下するばかりでな
く、溶融時に加えるボウ硝の清澄作用が著しく低減し、
その結果一般に気泡の多く残存するガラスしか製造でき
ない。一方、FeO/全Fe23比が20%未満だと日
射透過率が大きくなりすぎるという欠点がある。
【0015】本発明で使用できるソーダ石灰シリカガラ
スは、重量百分率で表示して以下の範囲で規定される成
分を含有している。 65〜80%のSiO2 0〜5%のAl23 0〜10%のMgO 5〜15%のCaO 10〜18%のNa2O 0〜5%のK2O 5〜15%のMgO+CaO 10〜20%のNa2O+K2
【0016】以上の組成からなるガラス基板上に、以下
に述べる被膜を形成することで可視光透過率に優れた熱
線反射ガラスを得ることができる。
【0017】すなわち、錫の酸化物とアンチモンの酸化
物の混合物による被膜を形成することにより、該被膜が
可視光の赤色域から近赤外域に吸収をもつため日射透過
率を低くすることができる。また、錫の酸化物とアンチ
モンの酸化物にフッ素を含有することで、可視光透過率
を高く保ったまま日射透過率をより低下させることがで
きる。また、錫の酸化物とアンチモンの酸化物にチタン
を含有すると、可視光透過率を高く、しかも日射透過率
を低く保ったまま表面抵抗値を高めることができる。
【0018】本発明による熱線反射ガラスは、被膜抵抗
が107Ω/□以下であるため、汚れの原因となる埃が
静電引力により吸着しにくく、一方では被膜抵抗が10
4Ω/□以上であるため、電波反射障害は低減される。
また、可視光反射率が25%以下であるため、例えば酸
化チタンの薄膜を形成した熱線反射ガラスを用いたとき
に問題となることもある近隣へのいわゆる反射光害は抑
制される。
【0019】本発明による被膜は、膜厚が10〜150
nmであり、被膜中の全金属量のうちアンチモンが10
〜90%であれば、被膜の表面抵抗値が104〜107Ω
/□となるが、他の性能とのバランスを考慮すれば、膜
厚が30〜100nmで、被膜中の全金属量のうちアン
チモンが30〜60%であることが好ましく、更に膜厚
が35〜65nmであり、被膜中の全金属量のうちアン
チモンが35〜55%であることがより好ましい。
【0020】本発明による酸化物被膜を形成する方法と
しては、真空蒸着法、スパッタリング法、塗布法等によ
り成膜することが可能であるが、化学気相法(CVD
法)若しくは溶液スプレー法、分散液スプレー法又は粉
末スプレー法等のスプレー法が、生産性及び被膜耐久性
の観点から好ましい。
【0021】上述の方法の中で、溶液スプレー法におい
ては、SnとSbの化合物若しくはこれにFの化合物又
はTiの化合物を含む溶液を高温のガラス基板上に噴霧
すればよく、分散液スプレー法又は粉末スプレー法にお
いては、上記各溶液の代わりに、SnとSbの化合物の
微粒子若しくはこれにFの化合物又はTiの化合物の微
粒子を溶液や溶剤に分散させた分散液を、又はSnとS
bの化合物若しくはこれにFの化合物又はTiの化合物
の粉末をそれぞれ用いればよい。なお、これらスプレー
方法としては、予め各成分を混合した液を微小な液滴・
粉末として噴霧してもよいし、各成分を別個に液滴・粉
末として同時に噴霧・反応させてもよい。また、化学気
相法においては、上述の化合物を含む各層形成用の蒸気
を用いればよい。
【0022】このような、いわゆる熱分解方法について
用いることができる原料を、以下に例示する。
【0023】Sn原料としては、四塩化錫、ジブチル錫
ジクロライド、テトラブチル錫、ジオクチル錫ジクロラ
イド、ジメチル錫ジクロライド、テトラオクチル錫、ジ
ブチル錫オキサイド、ジブチル錫ジラウレート、ジブチ
ル錫脂肪酸、モノブチル錫脂肪酸、モノブチル錫トリク
ロライド、ジブチル錫ジアセテート、ジオクチル錫ジア
セテート、ジオクチル錫ジラウレート等が挙げられ、S
b原料としては三塩化アンチモン、五塩化アンチモン、
トリフェニルアンチモン、アンチモンメトキシド、アン
チモンエトキシド、アンチモンブトキシド、アンチモン
脂肪酸、酢酸アンチモン、オキシ塩化アンチモン等が挙
げられる。尚、Sb原料としてSb25、HClを加え
た溶媒の組合せでも構わない。
【0024】Ti原料としては、四塩化チタン、チタン
テトラエトキシド、アセチルアセトンチタニル、硫酸第
一チタン、硫酸第二チタン、チタンテトラブトキシド、
チタンイソプロポキサイド、チタンメトキシド、チタニ
ウムジイソプロポキシビスオクチレングリコキシド、チ
タニウムジノルマルプロポキシビスオクチレングリコキ
シド、チタニウムジイソプロポキシモノオクチレングリ
コキシアセチルアセトナート、チタニウムジノルマルブ
トキシモノオクチレングリコキシアセチルアセトナー
ト、チタニウムテトラオクチレングリコキシド、チタニ
ウムジノルマルプロポキシビスアセチルアセトナート等
が挙げられ、F原料としてはHF、CCl22、CHC
lF2、CH3CHF2、CF3Br、CF3COOH、N
4F等が挙げられる。
【0025】本発明においては、得られる熱線反射ガラ
スの色調や光学特性又は被膜耐久性を調整するために、
コバルト、鉄、マンガン、ニッケル、クロム、バナジウ
ム、ビスマス、銅、ジルコニウム、亜鉛、アルミニウ
ム、シリコン、インジウム等の金属塩や、塩素、臭素等
のハロゲン元素を、本発明の目的を損なわない範囲で被
膜中に含ませることができる。
【0026】
【作用】本発明に係る高可視光透過性熱線反射ガラス
は、主としてガラス基板で高い可視光透過性を確保し、
その上に形成された酸化物被膜により基板の可視光透過
性を妨げることなく熱線反射能を発揮する。
【0027】
【実施例】以下、具体的な実施例を説明する。但し、実
施例で用いたガラスの組成は、重量%表示でT−Fe2
3=0.057、FeO=0.016(FeOに対す
るT−Fe23の重量比28%)の鉄分を含むソーダ石
灰シリカガラスで、5mmあたりのC光源での可視光透
過率が90.2%、日射透過率が84.8%の光学特性
を有する。
【0028】(実施例1)大きさが150×150m
m、厚みが5mmのソーダ石灰シリカガラスを洗浄、乾
燥し基板とした。この基板を吊具によって固定し、所定
の温度に設定した電気炉内に5分間保持した後、取り出
してモノブチル錫トリクロライド、メタノール、水、三
塩化アンチモンを混合した原料液を市販のスプレーガン
を用いて基板上に吹き付けて、Sn及びSbの酸化物の
混合物からなる被膜を形成した。
【0029】表1に、得られたガラスの各特性値を示
す。膜中のSn及びSbの量は、プラズマ発光分析及び
蛍光X線分析により測定した。
【0030】(実施例2)大きさが150×150m
m、厚みが5mmのソーダ石灰シリカガラスを洗浄、乾
燥し基板とした。この基板を吊具によって固定し、所定
の温度に設定した電気炉内に5分間保持した後、取り出
してジオクチル錫ジアセテート、トルエン、キシレン、
トリフェニルアンチモンを混合した原料液を市販のスプ
レーガンを用いて基板上に吹き付けて、Sn及びSbの
酸化物の混合物からなる被膜を形成した。
【0031】表1に、得られたガラスの各特性値を示
す。
【0032】(実施例3)大きさが150×150m
m、厚みが5mmのソーダ石灰シリカガラスを洗浄、乾
燥し基板とした。この基板を吊具によって固定し、所定
の温度に設定した電気炉内に5分間保持した後、取り出
してジオクチル錫ジアセテート、トルエン、キシレン、
アンチモンブトキシドを混合した原料液を市販のスプレ
ーガンを用いて基板上に吹き付けて、Sn及びSbの酸
化物の混合物からなる被膜を形成した。
【0033】表1に、得られたガラスの各特性値を示
す。
【0034】(実施例4)大きさが150×150m
m、厚みが5mmのソーダ石灰シリカガラスを洗浄、乾
燥し基板とした。この基板を吊具によって固定し、所定
の温度に設定した電気炉内に5分間保持した後、取り出
してジブチル錫脂肪酸((C492Sn(OCOC7
152)、トルエン、キシレン、イソプロピルアルコー
ル、トリフェニルアンチモンを混合した原料液を市販の
スプレーガンを用いて基板上に吹き付けて、Sn及びS
bの酸化物の混合物からなる被膜を形成した。
【0035】表1に、得られたガラスの各特性値を示
す。
【0036】(実施例5)大きさが150×150m
m、厚みが5mmのソーダ石灰シリカガラスを洗浄、乾
燥し基板とした。この基板を吊具によって固定し、所定
の温度に設定した電気炉内に5分間保持した後、取り出
してジブチル錫脂肪酸((C492Sn(OCOC7
152)、トルエン、キシレン、イソプロピルアルコー
ル、トリフルオロ酢酸、トリフェニルアンチモンを混合
した原料液を市販のスプレーガンを用いて基板上に吹き
付けて、Sn及びSbの酸化物にフッ素が含有された混
合物からなる被膜を形成した。
【0037】表1に、得られたガラスの各特性値を示
す。また、図1に各元素の膜内での深さ方向の分布を示
す。この図より、膜中にフッ素が存在していることがわ
かる。
【0038】(実施例6)大きさが150×150m
m、厚みが5mmのソーダ石灰シリカガラスを洗浄、乾
燥し基板とした。この基板を吊具によって固定し、所定
の温度に設定した電気炉内に5分間保持した後、取り出
してジブチル錫脂肪酸((C492Sn(OCOC7
152)、トルエン、キシレン、イソプロピルアルコー
ル、トリフルオロ酢酸、トリフェニルアンチモンを混合
した原料液を市販のスプレーガンを用いて基板上に吹き
付けて、Sn及びSbの酸化物にフッ素が含有された混
合物からなる被膜を形成した。
【0039】表1に、得られたガラスの各特性値を示
す。また、図2に各元素の膜内での深さ方向の分布を示
す。この図より、膜中にフッ素が存在していることがわ
かる。
【0040】(実施例7)大きさが150×150m
m、厚みが5mmのソーダ石灰シリカガラスを洗浄、乾
燥し基板とした。この基板を吊具によって固定し、所定
の温度に設定した電気炉内に5分間保持した後、取り出
してジブチル錫脂肪酸((C492Sn(OCOC7
152)、トルエン、キシレン、イソプロピルアルコー
ル、トリフェニルアンチモン、チタニウムジノルマルプ
ロポキシビスアセチルアセトナートを混合した原料液を
市販のスプレーガンを用いて基板上に吹き付けて、Sn
及びSbの酸化物にチタンが含有された混合物からなる
被膜を形成した。
【0041】表1に、得られたガラスの各特性値を示
す。Tiの量は、プラズマ発光分析及び蛍光X線分析に
より測定した結果、1.7wt%であった。
【0042】表1に示したように、本実施例による熱線
反射ガラスは、可視光透過率は59%以上、日射透過率
は67%以下であり、可視光反射率は25%以下であ
る。ここで、可視光反射率は被膜形成側における測定値
である。
【0043】 表 1 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 可視光 日射 可視光 表面 Sb 透過率 透過率 反射率 抵抗値 割合 膜厚 (%) (%) (%) (Ω/□) (%) (nm) −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 実施例1 60.9 57.7 19.0 5.2×104 41 39 実施例2 67.4 65.3 20.6 8.7×104 51 42 実施例3 62.0 61.4 20.7 1.4×104 37 60 実施例4 65.1 63.1 21.3 1.7×105 48 50 実施例5 64.2 60.4 20.1 2.3×104 36 55 実施例6 59.9 57.9 20.6 4.5×104 37 55 実施例7 64.5 62.6 21.3 1.7×105 39 50 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
【0044】(比較例1)重量%表示でT−Fe23
0.057、FeO=0.016(FeOに対するT−
Fe23の重量比15%)の鉄分を含み、大きさが15
0×150mm、厚みが5mmのソーダ石灰シリカガラ
スを洗浄、乾燥し基板とした。なお、本ガラス基板の5
mmあたりのC光源での可視光透過率は90.6%、日
射透過率は87.8%であった。この基板上に実施例2
と同様の方法にて、Sn及びSbの酸化物の混合物から
なる被膜を形成した。
【0045】表2に、被膜形成後のガラスの各特性値を
示す。
【0046】(比較例2)重量%表示でT−Fe23
0.025、FeO=0.058(FeOに対するT−
Fe23の重量比23%)の鉄分を含み、大きさが15
0×150mm、厚みが5mmのソーダ石灰シリカガラ
スを洗浄、乾燥し基板とした。なお、本ガラス基板の5
mmあたりのC光源での可視光透過率は85.5%、日
射透過率は69.6%であった。この基板上に実施例6
と同様の方法にて、Sn及びSbの酸化物にフッ素が含
有された混合物からなる被膜を形成した。
【0047】表2に、被膜形成後のガラスの各特性値を
示す。
【0048】 表 2 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 可視光 日射 可視光 表面 Sb 透過率 透過率 反射率 抵抗値 割合 膜厚 (%) (%) (%) (Ω/□) (%) (nm) −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 比較例1 67.9 68.2 20.9 8.7×104 51 42 比較例2 55.2 42.7 20.4 4.5×104 37 55 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
【0049】
【発明の効果】本発明によれば、高い可視光透過率、低
い可視光反射率、低い電波反射性能を有し、耐久性も高
い熱線反射ガラスを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】各元素の膜内での深さ方向の分布を示す図
【図2】各元素の膜内での深さ方向の分布を示す図

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 板厚5mmにおけるC光源での可視光透
    過率が86%を越え、且つ日射透過率が85%未満のガ
    ラス基板上に酸化物からなる被膜が形成されており、 (1)C光源における可視光透過率が56%以上 (2)日射透過率が67%以下 であることを特徴とする高可視光透過性熱線反射ガラ
    ス。
  2. 【請求項2】 板厚5mmにおけるC光源での可視光透
    過率が90%を越え、且つ日射透過率が86%未満のガ
    ラス基板上に酸化物からなる被膜が形成されており、 (1)C光源における可視光透過率が59%以上 (2)日射透過率が67%以下 であることを特徴とする高可視光透過性熱線反射ガラ
    ス。
  3. 【請求項3】 前記ガラス基板は重量%で表示して本質
    的に、 65〜80%のSiO2 0〜5%のAl23 0〜10%のMgO 5〜15%のCaO 10〜18%のNa2O 0〜5%のK2O 5〜15%のMgO+CaO 10〜20%のNa2O+K2O 0.005〜0.15%のFe23に換算した酸化鉄 0.002〜0.04%のFeO からなり、且つFe23に換算した酸化鉄に対するFe
    Oの重量比が20〜40%である請求項1又は2に記載
    の高可視光透過性熱線反射ガラス。
  4. 【請求項4】 前記酸化物被膜は錫の酸化物とアンチモ
    ンの酸化物の混合物からなる被膜であり、且つ (3)可視光反射率が25%以下 (4)被膜の表面抵抗値が104〜107Ω/□ である請求項1、2又は4に記載の高可視光透過性熱線
    反射ガラス。
  5. 【請求項5】 前記酸化物被膜にフッ素が含有されてな
    る請求項1、2又は4に記載の高可視光透過性熱線反射
    ガラス。
  6. 【請求項6】 前記酸化物被膜にチタンが含有されてな
    る請求項1、2又は4に記載の高可視光透過性熱線反射
    ガラス。
JP31451994A 1994-12-19 1994-12-19 高可視光透過性熱線反射ガラス Expired - Fee Related JP3261689B2 (ja)

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