JPH08170677A - ショックアブソーバ - Google Patents

ショックアブソーバ

Info

Publication number
JPH08170677A
JPH08170677A JP33485194A JP33485194A JPH08170677A JP H08170677 A JPH08170677 A JP H08170677A JP 33485194 A JP33485194 A JP 33485194A JP 33485194 A JP33485194 A JP 33485194A JP H08170677 A JPH08170677 A JP H08170677A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ultrasonic wave
cylinder
ultrasonic
receiver
piston rod
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP33485194A
Other languages
English (en)
Inventor
Yutaka Inada
豊 稲田
Hiroyuki Otani
裕之 大谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tokico Ltd
Original Assignee
Tokico Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tokico Ltd filed Critical Tokico Ltd
Priority to JP33485194A priority Critical patent/JPH08170677A/ja
Publication of JPH08170677A publication Critical patent/JPH08170677A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Length Measuring Devices Characterised By Use Of Acoustic Means (AREA)
  • Vehicle Body Suspensions (AREA)
  • Fluid-Damping Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 車高検出を連続的に行うことができ、且つ、
簡単で小型化された構成の車高センサを備えたショック
アブソーバの提供。 【構成】 30は超音波送受波器で、セラミック製の圧
電振動子よりなり略直方体形状に形成されている。この
超音波送受波器30は、シェル28の上端側にベースラ
バー31を介して固着され、バンプラバー29の図中右
側に隣接して設けられている。この超音波送受波器30
の上端面および下端面には信号線32が配線されてお
り、この信号線32の一方はシェル28の上端側に形成
された孔28aを介し、車内等に設置されたコントロー
ラ33に接続されている。また、信号線32の他方は、
孔28aを介し、車両のボディ等にアースされている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車等の車両の懸架
装置に装着されるショックアブソーバに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来技術の一例としてエアサスペンショ
ン装置に車高センサを取り付けたものがある。以下、図
9および図10に基づいて説明する。
【0003】1はシリンダで、内部には油液(図示せ
ず)が封入されている。2はシリンダ1の下端側に固定
されたブラケットを示し、このブラケット2は車両の車
軸側にシリンダ1を取り付けるようになっている。3は
シリンダ1の開口から外部に突出したピストンロッドを
示し、このピストンロッド3の突出端側には肩部3aを
介して小径部3bが設けられ、この小径部3bは車両の
車体側へと取り付けられるようになっている。また、ピ
ストンロッド3の突出端側には小径部3b側から給排気
穴3cが穿設され、この給排気穴3cは後述の空気室7
内に外部から圧縮空気を給排するようになっている。
【0004】4はピストンロッド3の肩部3aに係止さ
れた有蓋筒状の上部シェル、5はシリンダ1の外周側に
溶接等により固定された下部シェル、6は下部シェル5
と上部シェル4との間に設けられた筒状のゴム部材を示
し、このゴム部材6と下部シェル5と上部シェル4との
間に空気室7を画成し、この空気室7はピストンロッド
3の伸縮時にゴム部材6の変形によって拡張または縮小
されるようになっている。このとき、上部シェル4は下
部シェル5に対してピストンロッド3の軸線方向で離間
または近接する。そして、空気室7内に給排気穴3cを
介して圧縮空気を供給し、空気室7を拡張すれば、車高
は高くなり、圧縮空気を排出して空気室7を縮小すれ
ば、車高は低くなる。
【0005】上述のように構成されるエアサスペンショ
ン装置には、以下に示す構成の車高センサが取り付けら
れている。すなわち、8はシリンダ1の上端側に固定さ
れたマグネット、9は上部シェル4の上端側に固定さ
れ、空気室7内を下方に伸長した車高センサ本体を示し
ており、マグネット8および車高センサ本体9により車
高センサは構成される。車高センサ本体9はマグネット
8に近接して配設され、空気室7の拡縮時に上部シェル
4と共に、マグネット8に対して相対的に上下に変位す
るようになっている。
【0006】10、11、12、13は、それぞれ所定
寸法だけ上下方向に離間して車高センサ本体9に内蔵さ
れた自己保持型のリードスイッチを示し、このリードス
イッチ10、11、12、13には図10中に示すよう
に、バイアスマグネット10A、11A、12A、13
Aがそれぞれ並設され、リードスイッチ10、11、1
2、13はマグネット8との相対変位位置に応じて開・
閉(ON・OFF)のいずれかの状態に保持されるよう
になっている。
【0007】以上のように、車高センサ本体9に内蔵さ
れたリードスイッチ10、11、12、13とマグネッ
ト8との相対変位位置すなわち、シリンダ1に対するピ
ストンロッド3の相対変位位置は、リードスイッチ1
0、11、12、13の開・閉(ON・OFF)信号の
組合せによって検出され、これにより車高の検出を行
う。また、この開・閉(ON・OFF)信号は、信号線
14を介して車内等に設置されたコントローラ(図示せ
ず)に送信される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】然るに、上述した従来
技術によると、点在するリードスイッチ10、11、1
2、13の開・閉(ON・OFF)信号の組合わせによ
って車高を検出するので、検出位置が限られデジタル的
となって、車高位置を連続的(アナログ的)に検出する
事は不可能であった。ゆえに従来技術では、精度の高い
車高制御等を行うことができなかった。また、車高セン
サ本体9は図中右方向にピストンロッド3から離間して
設けられ、しかも上下方向に延びて取り付けられるの
で、空気室7の図中右側に車高センサ本体9を許容する
ための空間を確保し、且つ、ショックアブソーバの縮み
ストローク時には、車高センサ本体9の下端側がシリン
ダ1の概ね中央部まで移動するため、車高センサ本体9
を許容するための空間を軸方向にも確保する必要があ
り、上部シェル4および下部シェル5は大型のものとな
っていた。従って、エアサスペンション装置に適用した
場合には、装置全体が大型となってしまい、車両の車体
側に大きな取付スペースを確保する必要があり、組付作
業が厄介であった。
【0009】また、車高センサ本体9の内部には、リー
ドスイッチ10、11、12、13およびバイアスマグ
ネット10A、11A、12A、13A等の細かい部品
が収納されており、これらを車高センサ本体9に組付け
るために、組付作業精度及び時間を必要とした。
【0010】本発明は、上述した従来技術の問題点に鑑
みてなされたもので、車高検出を連続的に行うことがで
き、且つ、簡単で小型化された構成の車高センサを備え
たショックアブソーバを提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために、内部に油液が封入されたシリンダと、該
シリンダ内に摺動自在に嵌挿され、該シリンダ内を2室
に画成するピストンと、一端側が前記シリンダの一側か
ら軸方向に突出し、他端側が前記ピストンに連結された
ピストンロッドと、前記ピストンの摺動による油液の流
動を制御し減衰力を発生する減衰力発生機構と、前記シ
リンダ側およびピストンロッド側のいずれか一方に設け
られ、前記シリンダの軸線に沿って超音波を送受波する
超音波送受波手段と、前記シリンダ側および前記ピスト
ンロッド側のいずれか他方に設けられ、前記超音波送受
波手段から送波された超音波を、該超音波の送波経路を
通り、前記超音波送受波手段に向かうよう反射させる超
音波反射面と、から構成したことを特徴とする。
【0012】この場合、前記超音波送受波手段を環状に
形成し、前記ピストンロッドを囲むように配置してもよ
い。
【0013】また、前記超音波送受波手段を、前記シリ
ンダの軸線と直交する平面に沿って超音波を送受波する
超音波送受波器と、該超音波送受波器と前記平面上で対
向し、前記超音波送受波器から送波された超音波を前記
超音波反射面に向かうよう変換する傾斜反射面と、から
構成してもよい。
【0014】
【作用】このように構成したことにより、前記超音波送
受波手段から送波された超音波は、前記シリンダの軸線
に沿うように前記超音波反射面に向かって伝搬し、前記
超音波反射面によって反射される。その後、反射された
超音波は、前記超音波送受波手段から送波された超音波
の送波経路を通り、超音波送受波手段に向かって伝搬
し、超音波送受波手段に受波される。
【0015】さらに、前記超音波送受波手段を、前記シ
リンダの軸線と直交する平面に沿って超音波を送受波す
る超音波送受波器と、該超音波送受波器と前記平面上で
対向し、前記超音波送受波器から送波された超音波を前
記超音波反射面に向かうよう変換する傾斜反射面と、か
ら構成した場合、前記超音波送受波器から送波された超
音波は、前記平面上に沿うように前記傾斜反射面に向か
って伝搬し、傾斜反射面によって前記超音波反射面に向
かうよう変換される。この変換された超音波は、前記超
音波反射面に向かい伝搬し、前記超音波反射面によって
反射される。この反射された超音波は、前記超音波送受
波器から送波された超音波の送波経路を通り、前記傾斜
反射面に向かって伝搬し、傾斜反射面で方向が変換され
て超音波送受波器に受波される。
【0016】そして、上述のような一連の動作(超音波
の送受波)によって、超音波の伝搬時間(送波から受波
までにかかる時間の短長)から車高の検出(伝搬時間時
間が短いときは車高は低く、長いときは車高は高い)を
行う。
【0017】
【実施例】次に、本発明の第1実施例を図1乃至図4に
基づいて詳細に説明する。
【0018】20はショックアブソーバで、シリンダ2
1とこれを取り囲むアウタチューブ22を有し、シリン
ダ21の内部には油液が封入されている。アウタチュー
ブ22の下端側には車両の車軸側(図示せず)に固定す
るためのリング状に形成された取付アイ22aが溶接等
によって固定されている。
【0019】シリンダ21内にはピストン23が摺動自
在に嵌挿されており、このピストン23はシリンダ21
内を上下2室21a、21bに画成している。ピストン
23には、上下2室21a、21bを連通する連通孔2
3a、23bと、ピストン23を上下方向から挟むよう
にディスクバルブ24a、24bが設けられており、こ
れらはピストン23がシリンダ21内を摺動するとき
に、油液の流動を制御し、減衰力を発生するようになっ
ている。すなわち、連通孔23a、23bおよびディス
クバルブ24a、24bによって伸縮両方向の減衰力発
生機構が構成されている。
【0020】ピストン23にはピストンロッド25の下
端側が連結されており、ピストンロッド25の上端側
は、シリンダ21の上端開口(一側)を閉塞するロッド
ガイド26およびバンプラバー受け27等を介して軸方
向に突出している。バンプラバー受け27は、シリンダ
21の径方向に延びて円盤形状に設けられており、その
上端面は、シリンダ21の軸線と直交し、後述する超音
波送受波器30に向かい超音波を反射する超音波反射面
27aとなっている。
【0021】また、シリンダ21の下端側には、シリン
ダ21の下室21bとリザーバ22bとを連通し、且
つ、縮み方向の減衰力発生機構を有する周知のボトムバ
ルブ(図示せず)が設けられており、このボトムバルブ
は、ピストンロッド25のシリンダ21への進入、退出
時における油液の増減量分を下室21bとリザーバ22
bとの油液の連通により、体積補償する役割を果たす。
【0022】前記ピストンロッド25の突出端側には、
肩部25aを介して小径部25bが形成されており、こ
の小径部25bには、車両の車体側(図示せず)に固定
するためのマウント25cが取付けられている。また、
肩部25aには、ピストンロッド25の外周を包囲する
ように有蓋筒状のシェル28の上端側が係止されてお
り、このシェル28の下端側は、アウタチューブ22と
常時遊嵌するように伸長して設けられている。このシェ
ル28の周回り方向上端側には、段差が形成されてお
り、その外周側には後述する信号線32が貫通する孔2
8aが形成されている。
【0023】29は、路面からの衝撃によりショックア
ブソーバがフルバンプし、ピストンロッド25の下端側
と、シリンダ21の下端側に設けられた前記ボトムバル
ブとが接触し、破損することを防止するバンプラバー
で、ゴム等の弾性部材よりなり、ピストンロッド25の
突出端側に嵌合して固定されている。このバンプラバー
29の上端側は、前記シェル28の上端側に当接してい
る。一方、下端側はピストンロッド25に対し遊嵌して
おり、フルバンプ時に受ける衝撃を吸収し易くしてい
る。
【0024】30は、超音波送受波手段としての超音波
送受波器で、セラミック(誘電性微粉末の焼結体)製の
圧電振動子よりなり、図2に示すように略直方体形状に
形成されている。この超音波送受波器30は、シェル2
8の上端側にゴム等の弾性部材よりなるベースラバー3
1を介して固着され、バンプラバー29の図中右側に隣
接して設けられている。この超音波送受波器30の上端
面および下端面には信号線32が配線されており、この
信号線32の一方はシェル28の上端側に形成された孔
28aを介し、車内等に設置されたコントローラ33に
接続されている。また、信号線32の他方は、孔28a
を介し、車両のボディ等にアースされている。
【0025】図3に示すように、コントローラ33の内
部には、超音波送受波器30に電圧を供給し、超音波送
受波器30を駆動する送波回路33aと、前記超音波反
射面27aに反射され戻ってきた超音波を受波した際
に、超音波送受波器30が発生する電圧を検知する受波
回路33bと、送波回路33aおよび受波回路33bか
らの出力信号に基づき、超音波の伝搬時間を計測する超
音波伝搬時間計測回路33cと、超音波伝搬時間計測回
路33cからの出力信号に基づき、電圧信号Vに変換す
る出力回路33dが設けられている。
【0026】次に、その作動について図4に示す超音波
送受波のタイミングチャートと共に説明する。
【0027】前記超音波送受波器30は、送波回路33
aから基本共振周波数f1の電圧(図4中のAの送波信
号)が短時間与えられると、図2に示すように縦効果に
よりシリンダ21の軸線に沿う伸縮T1を生じ、軸線方
向に振動する。このときの超音波送受波器30の基本共
振周波数f1は、次式で示される。
【数1】 ここで、t1:超音波送受波器30の縦寸法 ρ:密度 YE:電界が0のときのヤング率 であり、上記の式(1)で示したように、基本共振周波
数f1は、超音波送受波器30の縦寸法t1により決定
される。
【0028】この超音波送受波器30の振動は、基本共
振周波数f1の超音波となり、シリンダ21の上端側に
設けられたバンプラバー受け27に向かって送波され
る。このとき同時に送波回路33aは、送波信号の送波
タイミング信号Bをコントローラ33の内部に設けられ
た超音波伝搬時間計測回路33cに出力する。
【0029】次に、送波された超音波は、バンプラバー
受け27の上端面、すなわち、超音波反射面27aによ
って反射され、この反射された超音波は、超音波送受波
器30から送波された超音波の送波経路を通り、超音波
送受波器30に到達し受波される。このとき、超音波送
受波器30は、超音波を受波することによって振動し、
この振動によって発生した電圧信号を図4中のAの受波
信号として受波回路33bに送信する。そして、受波回
路33bでは、この受波信号の受波タイミングを検出
し、受波タイミング信号Cを出力する。
【0030】前記超音波伝搬時間計測回路33cには、
送波タイミング信号Bおよび受波タイミング信号Cが入
力され、超音波伝搬時間計測回路33cは、これらの信
号Bおよび信号Cにおけるタイミングの「ずれ」から超
音波の伝搬時間を計測する。そして、超音波伝搬時間計
測回路33cは、超音波の伝搬時間に比例したパルス信
号Dを出力回路33dに出力する。出力回路33dは、
パルス信号Dの長さと比例する電圧に変換し、図4中の
Eの如くショックアブソーバのストローク量に比例した
電圧信号Vを出力する。このように、電圧信号Vの大小
に基づき車高の高低を検出することができる。
【0031】以上のように構成された第1実施例による
と、上述のような送波・受波の一連の動作を繰返すこと
によって、車高がいずれの位置にあっても連続的に検出
することができる。また、車高センサを構成する超音波
送受波器30を圧電振動子とすることにより小型化が図
れ、大きな取付スペースを必要とせず、既存のショック
アブソーバに取り付けることが可能である。さらに、超
音波送受波器30は、従来のようにリードスイッチ等の
細かい部品を内蔵せず、セラミック(誘電性微粉末の焼
結体)により形成されており、簡単なものとなるので、
ショックアブソーバへの組付け作業等を容易に行なうこ
とができる。
【0032】なお、第1実施例では、略直方体形状の超
音波送受波器30をシェル28の上端側に固定したもの
を示したが、別段これに限らず、図5のように環状(中
央部に孔が形成された円盤状)の超音波送受波器30a
をバンプラバー29の外周に嵌合させ、且つ、シェル2
8の上端側に固定し、超音波送受波器30aの厚みt2
により決定される基本共振周波数の超音波を、図中矢印
方向に送受波するようにしてもよい。この場合、前記超
音波送受波器の送受波面積を大きくすることができるの
で、超音波送受波器の電気音響変換効率を向上させて、
より強いエネルギーを持つ超音波を送波することができ
る。また、同様に、反射された超音波を確実に受波する
ことができる。
【0033】また、超音波送受波器30をシェル28の
上端側に固定したものを示したが、別段これに限らず、
シリンダ21の上端開口に設けられたバンプラバー受け
27の上端面で、バンプラバー29が当たらない位置に
超音波送受波器30を固定し、シェル28の上端側を超
音波反射面としてもよい。
【0034】次に、第2実施例を図に基づいて説明す
る。第2実施例は、本発明におけるショックアブソーバ
をエアサスペンション装置に適用したものである。な
お、第1実施例と同一部分については、同一の符号を付
し、その説明を省略する。
【0035】図6において、40はショックアブソーバ
を示している。このショックアブソーバ40の上端側か
ら突出したピストンロッド25の突出端側には、小径部
25b側から給排気穴25dが穿設されており、この給
排気穴25dは後述の空気室43内に外部から圧縮空気
を給排するようになっている。
【0036】41は、ピストンロッド25の肩部25a
に気密状態で係止された有蓋筒状のシェルを示し、この
シェル41はアウタチューブ22よりも大径となってい
る。また、シェル41の上端側外周には、上方から下方
に向かうに従って拡径して45°の傾斜角を有する環状
の傾斜反射面41aが一体的に形成されており、後述す
る超音波を超音波反射面27aに向かうよう変換する役
割を果たす。一方、シェル41の下端側には、段部41
bが設けられており、アウタチューブ22を取囲んでア
ウタチューブ22の下端側へと伸長している。
【0037】42は、シェル41と共に空気室43を画
成する筒状のゴム部材を示しており、このゴム部材42
の中間部42aは略U字状に折り返されており、外周端
42b側(下端側)は、シェル41の下端側にリング部
材44を介して気密状態で固着され、ゴム部材42の内
周端42c側(上端側)は、アウタチューブ22の上端
側にリング部材45を介して気密状態で固着されてい
る。
【0038】空気室43は、ピストンロッド25の伸縮
時にゴム部材42の変形によって拡張または縮小される
ようになっており、空気室43内に給排気穴25dを介
して圧縮空気を供給し、空気室43を拡張すれば、車高
は高くなり、圧縮空気を排出して空気室43を縮小すれ
ば、車高は低くなる。
【0039】46はバンプラバーで、このバンプラバー
46の概ね上端側には、後述する超音波送受波器47が
嵌合するための溝部46aが周回り方向に延びて設けら
れ、この溝部46aは、シリンダ21の軸線と直交する
平面上で前記傾斜反射面41aと対向するようになって
いる。
【0040】47は、超音波送受波器で図7に示すよう
に環状(円筒形状)に形成されている。この超音波送受
波器47は、前記バンプラバー46に形成された溝部4
6aに嵌合されており、超音波送受波器47の外周面
は、シリンダ21の軸線と直交する平面上で45°の傾
斜角を有する前記傾斜反射面41aと対向している。こ
の超音波送受波器47と前記傾斜反射面41aとで超音
波送受波手段が構成されている。超音波送受波器47の
内周面および外周面には信号線48が配線されており、
この信号線48の一方は、傾斜反射面41aに設けられ
た孔41cを介し、車内等に設置されたコントローラ3
3の内部に設けられた送波回路33aおよび受波回路3
3bに接続されている。また信号線48の他方は、孔4
1cを介し、車両のボディ等にアースされている。
【0041】次に、その作動について説明する。なお、
超音波送受波器47の駆動方法は第1実施例と同一なの
で、回路ブロック図は図3、タイミングチャートは図4
を用いて説明する。
【0042】前記超音波送受波器47は、送波回路33
aから基本共振周波数f2の電圧(図4中のAの送波信
号に相当する信号)が短時間与えられると、図7に示す
ように横効果により円周に沿う伸縮を生じ、これが径方
向の応力T2となり、径方向に振動する。このときの超
音波送受波器47の基本共振周波数f2は、次式で示さ
れる。
【数2】 ここで、a:超音波送受波器47の内周半径 ρ:密度 YE:電界が0のときのヤング率 であり、上記の式(2)で示したように、基本共振周波
数f2は、超音波送受波器47の内周半径aにより決定
される。
【0043】この超音波送受波器47の振動は、基本共
振周波数f2の超音波となり、シリンダ21の軸線と直
交する平面に沿うように前記傾斜反射面41aに向かっ
て送波される。
【0044】次に、送波された超音波は、傾斜反射面4
1aにより反射され、超音波の進行方向はシリンダ21
の軸線方向に変換され、前記超音波反射面27aに向か
って送波される。そしてこの送波された超音波は、超音
波反射面27aによって反射され、傾斜反射面41aに
向かい戻ってくる。その後、傾斜反射面41aによって
超音波の進行方向は径方向に変換され、超音波は超音波
送受波器47に到達し、受波される。
【0045】その後、第1実施例と同様にコントローラ
33の内部に設けられた出力回路33dは、超音波伝搬
時間計測回路33cから出力されたパルス信号Dに基づ
き、ショックアブソーバのストローク量に比例した電圧
信号Vを出力する。そして、車高制御回路(図示せず)
は、電圧信号Vに基づき車両のエンジンルーム等に設置
された車高調整装置を構成するエアコンプレッサ(図示
せず)等を駆動し、前記空気室43内に空気を給排する
ことにより適宜好適な車高に調整する。
【0046】以上のように構成された第2実施例による
と、超音波送受波器を円筒形状とし、径方向に向かい超
音波を送受波するようにしたので、送受波面積をシリン
ダの軸方向に延びて大きく設けることができる。これに
より、超音波送受波器の電気音響変換効率を向上させ
て、より強いエネルギーを持つ超音波を送波することが
できる。また、この場合の基本共振周波数は、円筒形状
の超音波送受波器の内周半径aに依存しているので、超
音波の周波数を低いものとすることができ、この低周波
数の超音波は、空中での減衰が小さいので、ロードノイ
ズやエンジンノイズ等の外乱と超音波送受波器からの超
音波を明瞭に区別することができ、反射された超音波を
より確実に受波することができる。
【0047】また、第2実施例のようにエアサスペンシ
ョン装置に適用することにより、エアサスペンション装
置全体の小型化が図れ、車両に大きな取付スペースを必
要とせず、小型車にも容易に取付可能となる。
【0048】なお、第2実施例では、環状の超音波送受
波器47をバンプラバー46に嵌合し、径方向に超音波
を送波するものを示したが別段これに限らず、第1実施
例のような略直方体形状の超音波送受波器を、シェル4
1の上端面内側に固定し、シリンダの軸線と直交する平
面に沿うように超音波を送波させ、傾斜反射面で方向を
変換するようにしてもよい。
【0049】また、図8に示すようにシェル51上端の
外周側に環状の超音波送受波器52の外周面をベースラ
バー53を介して固着し、超音波送受波器52の内周面
から超音波を径方向内方に向かい送受波するようにし、
シェル51の上端面で、且つ、バンプラバー54に近接
する位置に上方から下方に向かうに従って縮径して45
°の角度を有する傾斜反射面51aを超音波送受波器5
2と対向するよう設け、矢印に示すように超音波を送波
または受波するようにしてもよい。この場合、円筒形状
の超音波送受波器の内周半径をより大きく設けることが
できるので、超音波の周波数をさらに低いものとするこ
とができる。
【0050】さらに、超音波送受波器の送受波面は、前
記傾斜反射面と対向する位置にあればよく、超音波送受
波器をバンプラバーの外周に設けたり、あるいは、シェ
ルの内周に設けたりすることが可能となり、また、超音
波送受波器を超音波反射面の投影領域外に設置すること
も可能となり、これにより、設計自由度を大きくするこ
とができる。
【0051】また、ここでは、エアサスペンション装置
に用いたものを示したが、別段これに限らず、ストラッ
ト式ショックアブソーバに取付けたり、減衰力を発生す
る減衰力発生機構を介して、シリンダ内とアキュムレー
タ(ガスばね)とを連結し、油圧により車高調整を行う
ハイドロニューマチック方式のショックアブソーバに対
しても適用できることは言うまでもない。
【0052】
【発明の効果】本発明によると、内部に油液が封入され
たシリンダと、該シリンダ内に摺動自在に嵌挿され、該
シリンダ内を2室に画成するピストンと、一端側が前記
シリンダの一側から軸方向に突出し、他端側が前記ピス
トンに連結されたピストンロッドと、前記ピストンの摺
動による油液の流動を制御し減衰力を発生する減衰力発
生機構と、前記シリンダ側およびピストンロッド側のい
ずれか一方に設けられ、前記シリンダの軸線に沿って超
音波を送受波する超音波送受波手段と、前記シリンダ側
および前記ピストンロッド側のいずれか他方に設けら
れ、前記超音波送受波手段から送波された超音波を、該
超音波の送波経路を通り、前記超音波送受波手段に向か
うよう反射させる超音波反射面と、から構成したので、
連続的に車高を検出することができるので、精度の高い
車高制御等を行うことが可能となる。また、超音波送受
波器を使用して車高センサを簡単な構成としたことによ
り小型化が可能で、このショックアブソーバをエアサス
ペンション装置等に用いれば、車両に大きな取付スペー
スを必要とせず、小型車にも容易に取り付けることがで
きる。また、これにより組付作業を容易にすることがで
き、作業時間および製造コストの低減が図れるという優
れた効果を奏する。
【0053】また、前記超音波送受波手段を環状に形成
し、前記ピストンロッドを囲むように配置した場合、前
記超音波送受波手段の送受波面積を大きくすることがで
きるので、超音波送受波手段の電気音響変換効率を向上
させて、より強いエネルギーを持つ超音波を送波するこ
とができると共に、反射された超音波をより確実に受波
することができる。これにより、検出精度がさらに向上
し、より精度の高い車高制御等を行うことができ、悪路
を走行するような四輪駆動車等にも容易に適用すること
ができる。
【0054】さらに、前記超音波送受波手段を、前記シ
リンダの軸線と直交する平面に沿って超音波を送受波す
る超音波送受波器と、該超音波送受波器と前記平面上で
対向し、前記超音波送受波器から送波された超音波を前
記超音波反射面に向かうよう変換する傾斜反射面と、か
ら構成した場合、超音波送受波器の取付位置を傾斜反射
面との関係で、任意の位置に設定することが可能とな
り、設計自由度は大きいものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における第1実施例を示す断面図であ
る。
【図2】本発明における第1実施例に取り付けられた車
高センサ本体を示す拡大斜視図である。
【図3】本発明における車高センサを駆動するための回
路ブロック図である。
【図4】本発明における車高センサの超音波送受波のタ
イミングチャートを示す図である。
【図5】本発明における第1実施例の車高センサの変形
例を示す拡大斜視図である。
【図6】本発明における第2実施例を示す断面図であ
る。
【図7】本発明における第2実施例に取り付けられた車
高センサ本体を示す拡大斜視図である。
【図8】本発明における第2実施例の車高センサ部分の
変形例を示す拡大図である。
【図9】従来技術を示すエアサスペンション装置の断面
図である。
【図10】従来技術を示すエアサスペンション装置に取
り付けられた車高センサ本体の内部構造を示す断面図で
ある。
【符号の説明】
21 シリンダ 25 ピストンロッド 27a 超音波反射面 28、41 シェル 41a、51a 傾斜反射面 29、46、54 バンプラバー 30、47、52 超音波送受波器 32、48 信号線 33 コントローラ 33a 送波回路 33b 受波回路

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部に油液が封入されたシリンダと、該
    シリンダ内に摺動自在に嵌挿され、該シリンダ内を2室
    に画成するピストンと、一端側が前記シリンダの一側か
    ら軸方向に突出し、他端側が前記ピストンに連結された
    ピストンロッドと、前記ピストンの摺動による油液の流
    動を制御し減衰力を発生する減衰力発生機構と、前記シ
    リンダ側およびピストンロッド側のいずれか一方に設け
    られ、前記シリンダの軸線に沿って超音波を送受波する
    超音波送受波手段と、前記シリンダ側および前記ピスト
    ンロッド側のいずれか他方に設けられ、前記超音波送受
    波手段から送波された超音波を、該超音波の送波経路を
    通り、前記超音波送受波手段に向かうよう反射させる超
    音波反射面と、から構成したことを特徴とするショック
    アブソーバ。
  2. 【請求項2】 前記超音波送受波手段を環状に形成し、
    前記ピストンロッドを囲むように配置したことを特徴と
    する請求項1記載のショックアブソーバ。
  3. 【請求項3】 前記超音波送受波手段は、前記シリンダ
    の軸線と直交する平面に沿って超音波を送受波する超音
    波送受波器と、該超音波送受波器と前記平面上で対向
    し、前記超音波送受波器から送波された超音波を前記超
    音波反射面に向かうよう変換する傾斜反射面と、からな
    る請求項1または2記載のショックアブソーバ。
JP33485194A 1994-12-20 1994-12-20 ショックアブソーバ Pending JPH08170677A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP33485194A JPH08170677A (ja) 1994-12-20 1994-12-20 ショックアブソーバ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP33485194A JPH08170677A (ja) 1994-12-20 1994-12-20 ショックアブソーバ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH08170677A true JPH08170677A (ja) 1996-07-02

Family

ID=18281935

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP33485194A Pending JPH08170677A (ja) 1994-12-20 1994-12-20 ショックアブソーバ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH08170677A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016183694A (ja) * 2015-03-25 2016-10-20 三和テッキ株式会社 配管用防振器の遠隔監視装置
WO2020241440A1 (ja) * 2019-05-30 2020-12-03 日立オートモティブシステムズ株式会社 緩衝器
WO2023099465A3 (de) * 2021-12-03 2023-07-27 Zf Friedrichshafen Ag Dämpfervorrichtung mit einem aufsteckbaren sensorelement sowie verfahren zur montage des sensorelements

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016183694A (ja) * 2015-03-25 2016-10-20 三和テッキ株式会社 配管用防振器の遠隔監視装置
WO2020241440A1 (ja) * 2019-05-30 2020-12-03 日立オートモティブシステムズ株式会社 緩衝器
WO2023099465A3 (de) * 2021-12-03 2023-07-27 Zf Friedrichshafen Ag Dämpfervorrichtung mit einem aufsteckbaren sensorelement sowie verfahren zur montage des sensorelements

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH0348430Y2 (ja)
EP0502184B1 (en) Shock absorber with sonar position sensor
US6527262B2 (en) Fluid-filled active elastic engine mount
JP2564691B2 (ja) 液圧緩衝式ゴム受座
JPS612939A (ja) 二室エンジンマウント
JPH04503792A (ja) ドップラー流体速度センサを備えるショック・アブソーバ
US6318524B1 (en) Piston cylinder unit with a movement determination device
US5839720A (en) Vibration isolating apparatus
JP2005112155A (ja) サスペンション装置
JPH08170677A (ja) ショックアブソーバ
JPH10169705A (ja) 制振器
JP2001246918A (ja) 車両用エアサスペンションの荷重測定装置および圧力測定装置
JP3438507B2 (ja) 防振支持装置
JP3336945B2 (ja) 防振支持装置及びこの装置を搭載した車両
JP3782215B2 (ja) 空気圧加振式の能動型制振器
JP3648698B2 (ja) 車高センサ
JP3289520B2 (ja) 防振支持装置
JPH1026176A (ja) 防振装置
JP3336946B2 (ja) 防振支持装置
JPH04272539A (ja) ダイナミックダンパ
JPH10252817A (ja) 防振支持装置
JP3541870B2 (ja) 電子制御式液体封入マウント
JP3760673B2 (ja) 空気圧式能動型制振器
SU1156927A1 (ru) Пневматический упругий элемент подвески транспортного средства
JPH09242814A (ja) 防振支持装置