JP2564691B2 - 液圧緩衝式ゴム受座 - Google Patents

液圧緩衝式ゴム受座

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JP2564691B2 JP2177197A JP17719790A JP2564691B2 JP 2564691 B2 JP2564691 B2 JP 2564691B2 JP 2177197 A JP2177197 A JP 2177197A JP 17719790 A JP17719790 A JP 17719790A JP 2564691 B2 JP2564691 B2 JP 2564691B2
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Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は液圧緩衝式ゴム受座に関する。
〔従来の技術及び解決すべき課題〕
作用室を画定する可撓端壁と、該可撓端壁が所定のパ
ラメータに従って当接する停止面とを具備するゴム受座
が西ドイツ特許出願公開第3447950号により公知であ
る。その場合、可撓端壁の外周部は可撓性隔壁に緊定さ
れ、一方、隔壁は台座に対し弾性的に支承される。この
ため振動がゴム受座に伝達されると端壁と空胴部との間
の相互関係の不断の変化が生じる。
端壁の裏側は空胴部によって画定され、空胴部の底が
同時に停止面を成す。音響的に有害な振動が伝達される
と、空胴部の真空化により端壁の背面が停止面と係合さ
せられる。
音響的に有害な振動の得られる絶縁はあまり十分でな
い。
本発明の目的とするところは、音響的に有害な振動の
絶縁に関し、遥かに改善された絶縁が生じるように、上
記のゴム受座を改良することである。
（課題を解決するための手段） この目的は、作用室が弾性ゴムばね部材と、該弾性ゴ
ムばね部材の周縁部に固定される台座と、前記弾性ゴム
ばね部材に対向して配設される端壁によって画成され、
端壁が外周部に弾性懸架部を具備し、所定のパラメータ
に従って停止面に係止されて成る液圧緩衝式ゴム受座で
あって、 懸架部が台座に配設される支承と直結され、 停止面が支承に配属されており、 音響的に有害な振動が伝達されると、端壁が自由に移動
し得るように停止面に対する端壁の係止が解除されるよ
うに切換えられることを特徴とするゴム受座によって達
成される。請求項２は本発明に基づくゴム受座の有利な
使用に関するものである。
本発明に基づくゴム受座においては懸架部が支承に直
結され、その際停止面が支承に確定的に配属され、音響
的に有害な振動が伝達されると端壁が自由に移動し得る
ように切換えられるものとする。
懸架部と支承を互いに直結することによって端壁は、
作用室に対して実質的に一定不変の相互関係にある位置
に置かれる。従って音響的に有害な振動がばね部材に固
着される支承に伝達されたときに作用室の内部に誘起さ
れる圧力波はほとんど一様な走行時間の後に端壁に到達
することができる。この事は端壁の同期偏り運動の発生
を助長する。音響的に有害な振動の絶縁がこれによって
大幅に改善される。
また懸架部と支承の相互の直結によって端壁の等価ピ
ストン面積をかなり拡大することができる。この等価ピ
ストン面積は、ばね部材の等価ピストン面積の大きさを
超える値に容易に到達することができる。従ってばね部
材に固着される支承の弾性偏りのときに生じる端壁の偏
り運動の振幅が減少する。この事は、音響的に有害な振
動の伝達で作用室に生じた圧力変化を良く補償すること
に決定的に寄与する。このために本発明に基づき当該の
振動の伝達の時に、例えば振動を励起する音源に直接取
付けたセンサを用いて、端壁を自由に移動し得るように
切換えることとする。適当な手段が知られており、本発
明の主題ではない。
本発明に基づくゴム受座は、自動車の内燃機関の支承
において使用するのに特に好適である。その場合端壁の
相対移動性の制御のために必要な信号は、点火信号から
取出すことができる。これによって特別のセンサの使用
が不要になる。
本発明に基づくゴム受座は、支承される機械部材の過
共振振動振幅の抑制に関連して液圧緩衝装置を具備す
る。この装置は公知の手段、例えば容積変位円板、絞り
穴その他を利用することができる。
境界壁の相対移動性の制御のために公知のサーボ駆動
装置、例えば機械式、液圧式又は圧気式で操作されるサ
ーボ駆動装置を使用することができる。混合形態の使用
も可能である。
高速切換え操作の実現に関して、端壁の中心区域が全
く変形不能に形成され、例えば金属から成るならば有利
であることが判明した。この場合弾性変形可能なのは懸
架部自体だけである。懸架部は端壁の周縁側を取囲み、
一方その外周区域は例えば整合する横断面の溝に嵌合す
る膨出部を介して台座と連結される。
衝突騒音を回避すると共に端壁の自由な相対移動性を
可能にすることに関連して、停止面の大きさを懸架部の
区域に限るならば有利であることが判明した。この場合
切換えしない中立状態で懸架部と停止面の相互間隔を、
半径方向内側へ次第に増加する値が運動方向に生じるよ
うに設定することが好ましい。
目的のために使用する時に懸架部に均一な運動過程を
得ることがこれによって大幅に促進される。
懸架部は半径方向内側へ、運動方向に増加する厚さを
有することが好ましい。懸架部の全周にわたって均一な
曲げ応力を保証することに関連して、またそれと共に耐
用期間のために、この特徴が特に重要である。
（実施例） 次に添付の図面に基づいて本発明の主題を詳しく説明
する。
第１図に示すゴム受座は液圧緩衝装置を具備する。ゴ
ム受座は弾性ゴムばね部材２、支承４を具える台座18及
び作用室１の方向に撓屈し得る端壁５によって画成され
た作用室１を具備する。端壁５は弾性懸架部を具備し、
所定のパラメータに応じて停止面６に当接させられる。
端壁５の懸架部11は支承４と直結されており、その際停
止面６と支承４の相互関係が確定的に定められており、
音響的に有害な振動が伝達されると端壁５が自由に移動
し得るように切替えられる。作用室１は導管状に形成さ
れた緩衝孔８により調圧室７と連通する。作用室１も緩
衝孔８及び調圧室７も作動液で完全に満たされている。
調圧室７は外側が変形しやすいベロー９で閉鎖されて
おり、このため追加液量の無圧収容のために適してい
る。目的のために担持する静予荷重を支承３に取付けた
後、作用室１、緩衝孔８又は調圧室７にさほどの圧力上
昇は生じない。
支承３は容積変位円板10と連結されている。容積変位
円板10は柱状突出部に固定され、作用室１の内部に配設
されている。端壁５はカップ状に形成された鋼板深絞り
部材から成り、その周縁側は弾性懸架部11と連結されて
いる。懸架部11の外側は一体に突設された膨出部12によ
って取囲まれ、膨出部12は台座の整合する輪郭の溝の中
に保持される。懸架部11の相対移動可能な部分を含む端
壁５の等価ピストン面積をB1で、支承３とばね部材２の
相対移動可能な部分の等価ピストン面積をB2で表わす。
端壁５の等価ピストン面積B1は、ばね部材２の等価ピス
トン面積B2より大きな拡がりを有することが分かる。
端壁５の弾性懸架部11はおおむね三角形の輪郭を成
す。これによって支承３の弾性偏りの時に均一な運動の
経過が保証される。
端壁５の背面は空胴17によって画定される。図示の状
態で空胴17は管路により大気と連通する。このため音響
的に有害な振動が支承３に伝達されると端壁５はこれよ
り生じる圧力波にたやすく追従し、圧力の変化を補償す
ることができる。音響的に有害な振動、特に固体伝送音
がゴム受座を介して伝達されることは、こうしてほとん
ど不可能である。
ゴム受座に支承された機械部材の過共振振動振幅をも
たらす相対運動が支承３に伝達されると、センサ操作ス
イッチ16が開放される。その結果空胴部17と負圧蓄積装
置14及び真空ポンプ15が相互に連通する。
このため空胴部17の圧力が急激に低下し、その結果端
壁５の弾性懸架部11と不可撓な停止面６とが互いに接触
する。こうして端壁５の相対移動性が阻止されるから、
伝達された振動は作用室１と調圧室７の間の緩衝孔８の
液体構成部分の往復運動をもたらす。これによって振動
が減衰される。振動が消衰した後、切換弁13が再び図示
の位置に移され、空胴部17を新たに大気と連通し、端壁
５の相対運動を許し、良好な制振を可能にする。
第２図及び第３図に端壁５の２つの代替実施態様を示
す。第２図による構造は引き棒によって、第３図による
構造は押し棒によって停止面６に当接される。前者の場
合は第１図に示す構造と同様に停止面６が端壁５の作用
室１と反対の側に設けられている。これに対して第３図
の構造では停止面６が端壁に対して作用室１の方向に前
置されている。移動性を阻止するための補助手段は、い
ずれの場合も機械的又は電気機械的に操作される。
（発明の効果） 以上の通り、本発明の液圧緩衝式ゴム受座において
は、端壁の懸架部が支承に直結される構成であるから、
端壁が作用室に対して実質的に一定不変の相互関係にあ
る位置に置かれ、従って音響的に有害な振動が伝達され
たときに作用室内に誘起される圧力波はほとんど一様な
走行時間で端壁に到達することができ、これにより該振
動の絶縁を大幅に改善することができる。
また、上記構成により、端壁の等価ピストン面積をば
ね部材のそれに比べて拡大する（圧力波の伝播方向に拡
大する）ことができ、これにより作用室内の圧力変化を
良く補償し上記振動の絶縁を効果的に果たすことができ
る。
【図面の簡単な説明】
第１図は本発明に基づくゴム受座の実施例の縦断面図、
第２図及び第３図は端壁を停止面に接触させることを可
能にする補助手段の代替実施態様の部分断面図を示す。 ４…支承 ５…端壁 ６…停止面 11…懸架部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−2943（ＪＰ，Ａ) 特開 昭63−101536（ＪＰ，Ａ) 西独国特許出願公開3447950（ＤＥ, Ａ)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】作用室が弾性ゴムばね部材と、該弾性ゴム
    ばね部材の周縁部に固定される台座と、前記弾性ゴムば
    ね部材に対向して配設される端壁によって画成され、 端壁が外周部に弾性懸架部を具備し、所定のパラメータ
    に従って停止面に係止されて成る液圧緩衝式ゴム受座で
    あって、 懸架部（11）が台座（18）に配設される支承（４）と直
    結され、 停止面（６）が支承（４）に配属されており、 音響的に有害な振動が伝達されると、端壁（５）が自由
    に移動し得るように停止面に対する端壁の係止が解除さ
    れるように切換えられることを特徴とするゴム受座。
  2. 【請求項２】自動車の内燃機関の支承に使用される請求
    項１記載のゴム受座。
JP2177197A 1989-08-12 1990-07-04 液圧緩衝式ゴム受座 Expired - Lifetime JP2564691B2 (ja)

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