JPH08170292A - 長間隙プレス装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 プレス面が相互に押圧し合う２つのプレス部
材（１，２）から成る長間隙プレス装置において、該装
置が僅かな費用でプレス間隙の長さの変更及び又はプレ
ス間隙内の圧力の変更を行うことができるようにする。 【構成】 そのため少くとも一方のプレス部材（１，
２）の、支持面（９，１０）を形成している支持部材
（５，６）の部分及び又は支持部材（５，６）を、対応
する套壁部材（７，８）の循環方向に又はその反対方向
に移動させることができるようになっている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、長尺状の材料、特に長
尺繊維材料の製造及び処理に使用することの可能な、請
求項１の上位概念に基く長間隙プレス装置に関する。こ
の装置は、長尺状の材料を製造しかつ処理する場合、例
えば長尺繊維材料を脱水する際に必要であって、プレス
間隙の長さ及び又はプレス間隙内の圧力を、変化する材
料の特性に適合しうるように変えることができるように
なっている。

【０００２】

【従来の技術】ヨーロッパ特許第０３４５５００号明細
書によれば、プレス間隙内の圧力が、プレスローラの回
転方向でみて前後に配置されて、１つのプレスシュー上
に作用を及ぼしている２つのシリンダ−ピストン−装置
を介して影響されうるようになっている装置が公知であ
る。しかしこの装置は、余りにもコスト高でありかつプ
レス間隙の長さの変更のためには適合していない。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、長間
隙プレス装置を改良して、該装置が僅かな費用でプレス
間隙の長さの変更及び又はプレス間隙内の圧力の変更を
行うことができるようにすることにある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本発明では請求項１に記
載の特徴、つまり少くとも一方のプレス部材の、支持面
を形成している支持部材の部分及び又は支持部材を、対
応する套壁部材の循環方向に又はその反対方向に移動さ
せることができることによって、上記課題を解決するこ
とができた。更に請求項２以下には特別な実施型態が述
べられている。

【０００５】

【発明の効果】少くとも１方のプレス部材の、支持面を
形成している支持部材の部分及び又は支持部材自体が、
対応する套壁部材の循環方向に又はその反対方向に移動
可能であることによって、上述の課題を解決するための
比較的簡単な可能性を得ることができた。支持部材又は
支持部材の支持面を形成している部分が、静止状態の場
合だけ又は運転中においても、その位置を向い合って位
置する支持部材に対して変更できるかどうかに対応して
夫々、変更に必要な調節手段の選択を行うことができ
る。支持部材が全部移動させられる場合には更に、その
際に発生するモーメントを受容することができるように
考慮されていなければならない。

【０００６】例えば支持部材を全部移動させようとする
場合にはこれを、夫々の支持体の対応する位置変更を介
して行うようにするのが宜いであろう。

【０００７】静止状態における支持部材の位置の変更を
保証するためには解離可能な結合部で充分であるが、運
転状態における変更に対しては流体式又は電気式の調節
手段が適合している。

【０００８】両プレス部材の套壁部材が可撓性の材料か
ら成っている場合には、プレス部材がその変形に関し套
壁部材の保護のために平らなプレス面を有していると有
利である。しかしプレス部材が全体で軽く折り曲げられ
ていても宜く、その場合は各場合共、プレス面の出入領
域に面取部を設けるのが望ましい。

【０００９】その際一方のプレス部材の支持部材の支持
面が套壁部材の周方向でみて他方のプレス部材の向い合
って位置する支持部材の支持面よりも短くなっている場
合には、支持面を形成している一方のプレス部材の支持
部材の部分だけが対応する套壁部材の循環方向に又はそ
れとは反対方向に移動可能であり、他方、向い合って位
置するプレス部材に作用を及ぼしているこの支持部材の
押圧部材がその位置を変えないようになっていること
が、プレス間隙内の圧力変更のために重要なことであ
る。しかし両プレス部材の向い合って位置する支持部材
の支持面がほぼ等しい大きさである場合には、プレス間
隙の長さを変更するために、少くとも一方のプレス部材
が支持面を形成している支持部材の部分及び又は支持部
材自体を、その押圧部材によって、対応する套壁端部の
循環方向に又はその反対方向に移動できるようにするこ
とができる。これとは異なってプレス部材が凹面状のプ
レス面を有し、かつこのプレス部材の套壁部材が可撓性
の材料から成り、更に他方のプレス部材の套壁部材が剛
性の材料から成って円筒形に成形されている場合には、
円筒形プレス部材の支持部材の位置変更を、このプレス
部材の支持体の回転を介して有利には剛性套壁部材の回
転方向に又はその反対方向に行うことができる。更に剛
性の套壁部材は、円筒形プレス部材の支持面が凹面状の
全プレス面に重なっていない場合でも、凹面状の全プレ
ス面を用いてプレス間隙を形成することができるように
なっている。

【００１０】

【実施例】次に本発明を、３つの実施例に基いて詳しく
説明することにする。

【００１１】長間隙プレス装置は、そのプレス面が相互
に押圧し合っている２つのプレス部材１及び２から成っ
ており、その際プレス面は、支持体３及び４を中心にし
て循環し、少くとも１つの支持部材を介し該部材上に支
持されている夫々１つのベルト状の套壁部材７及び８に
よって形成されている。その際に形成されるプレス間隙
を貫いて長尺材料１２の傍に、例えば脱水ベルト１３を
案内することも可能である。

【００１２】図１及び図２の場合には、プレス部材１及
び２は平らなプレス面を有し、かつ両プレス部材１及び
２の套壁部材７及び８は可撓性の材料から成っている。

【００１３】図１に図示された実施例の場合には、支持
面９を形成しているプレス部材１の支持部材５の部分が
例えば流体式に作動する調節手段１１を介し套壁部材７
の周方向に乃至はその反対方向に移動可能であり、他方
で図２に図示された実施例の場合には、全支持部材６の
移動がこのプレス部材２の支持体４の対応した位置変更
を介して行われている。

【００１４】図１に図示されているように、プレス部材
１の支持部材５の支持面９を套壁部材７の回転方向でみ
て向い合って位置する他方のプレス部材２の支持部材６
の支持面１０よりも小さくしようとする場合には、支持
面９を形成している支持部材５の部分の移動を介してプ
レス間隙内の圧力を変えることができるようになってい
なければならない。套壁部材７及び８の材料が可撓性で
あるため、プレス間隙は支持部材５及び６が向い合って
位置する領域内だけに形成されるので、支持部材５又は
支持面９を形成している支持部材５の部分を充分に移動
させることによって、図２に示されているように、プレ
ス間隙を短縮することは容易に可能である。

【００１５】図２に基く実施例の場合には、両プレス部
材１及び２の向い合って位置する支持部材５及び６の支
持面９及び１０がほぼ等しい大きさであるため、図１の
場合とは異なって、支持面１０を形成している支持部材
６の部分又は全支持部材６の僅かな移動によって、プレ
ス間隙の長さに影響を与えることができる。

【００１６】これまでの実施例とは異なり図３では、プ
レス部材２の套壁８が可撓性の材料から成りかつ他方の
套壁７は剛性の材料から成っている。これに対応して可
撓性のプレス部材２は凹面状のプレス面を有し、かつ他
方のプレス部材１の套壁７は円筒形の形状を有してい
る。円筒形のプレス部材１の支持部材５を套壁部材７の
回転方向に又はその反対方向に移動させることができる
ようにするためには、支持体３をそれに対応して回転さ
せるだけで充分である。この例では套壁部材７が剛性で
あるため、圧力形成にだけ影響が表われてプレス間隙の
長さには影響が表われない。またこの例では、支持面９
を形成している支持部材５の部分だけを移動させること
も勿論可能である。

【００１７】総ての実施例において、プレス部材１及び
２が１つの支持部材５又は６だけを有することも、又は
夫々の支持体３又は４に沿って並列状に配置された支持
部材５又は６を有することも可能である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の長間隙プレス装置の部分断面図であ
る。

【図２】別の実施例の図１同様の図である。

【図３】更に別の実施例の図１同様の図である。

【符号の説明】

１，２ プレス部材 ３，４ 支持体 ５，６ 支持部材 ７，８ 套壁部材 ９，１０ 支持面 １１ 調節手段 １２ 長尺材料 １３ 脱水ベルト

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ヨアヒム ヘンスラー ドイツ連邦共和国 ラーフェンスブルク ヴィルヘルム−マイアー−シュトラーセ ２ (72)発明者 ハラルト ヘス ドイツ連邦共和国 グリュンクラウト ア ム オッタースベルク 20 (72)発明者 ペーター ミルスベルガー ドイツ連邦共和国 バイエンフルト パノ ラマシュトラーセ 69 (72)発明者 ヴォルフガング シューヴェルク ドイツ連邦共和国 キスレッグ インメン リーダーシュトラーセ １ (72)発明者 クリスティアン シュテガー ドイツ連邦共和国 コンスタンツ アン デア シュタイク 14 (72)発明者 エルマー ヴァイスフーン ドイツ連邦共和国 フォークト ティルジ ターシュトラーセ 29 (72)発明者 ウルリッヒ ヴィーラント ドイツ連邦共和国 ベルク マックス−レ ガー−シュトラーセ 15

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 プレス面が相互に押圧し合う２つのプレ
   ス部材（１，２）から成る長間隙プレス装置であって、
   該プレス面は、支持体（３，４）を中心として循環し、
   少くとも１つの支持部材（５，６）を介し前記支持体
   （３，４）上に支持された夫々１つの套壁部材（７，
   ８）によって形成されている形式のものにおいて、 少くとも一方のプレス部材（１，２）の、支持面（９，
   １０）を形成している支持部材（５，６）の部分及び又
   は支持部材（５，６）を、対応する套壁部材（７，８）
   の循環方向に又はその反対方向に移動させることができ
   ることを特徴とする長間隙プレス装置。
2. 【請求項２】 両プレス部材（１，２）の套壁部材
   （７，８）が、可撓性の材料から成り、殊に平らなプレ
   ス面を有していることを特徴とする、請求項１記載の長
   間隙プレス装置。
3. 【請求項３】 一方のプレス部材（１，２）の支持部材
   （５，６）の支持面（９，１０）が、套壁部材（７，
   ８）の循環方向でみて他方のプレス部材（２，１）の、
   向い合って位置する支持部材（６，５）の支持面（１
   ０，９）よりも小さく、かつプレス間隙内の圧力形成に
   影響を与えるために、殊に一方のプレス部材（１，２）
   の支持面（９，１０）を形成している支持部材（５，
   ６）の部分だけが、対応する套壁部材（７，８）の循環
   方向に又はその反対方向に移動可能であることを特徴と
   する、請求項１又は２記載の長ギャッププレス装置。
4. 【請求項４】 両プレス部材（１，２）の向い合って位
   置する支持部材（５，６）の支持面（９，１０）が、ほ
   ぼ同一の大きさであり、かつ支持面（９，１０）を形成
   している両支持部材（５，６）の部分及び又は少くとも
   １つのプレス部材（１，２）の支持部材（５，６）が、
   殊にプレス間隙の長さ変更のために、対応する套壁部材
   （７，８）の循環方向に又はその反対方向に移動可能で
   あることを特徴とする、請求項１又は２記載の長間隙プ
   レス装置。
5. 【請求項５】 一方のプレス部材（２）が凹面状のプレ
   ス面を有し、このプレス部材（２）の套壁部材（８）が
   可撓性の材料から成り、かつ他方のプレス部材（１）の
   套壁部材（７）が剛性の材料から成って円筒形に成形さ
   れており、殊に円筒形プレス部材（１）の支持部材
   （５）が、このプレス部材（１）の支持体（３）の回転
   を介して剛性な套壁部材（７）の循環方向に又はその反
   対方向に移動可能であることを特徴とする、請求項１記
   載の長間隙プレス装置。