JPH0816771B2 - ハロゲン化銀写真感光材料 - Google Patents

ハロゲン化銀写真感光材料

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JPH0816771B2
JPH0816771B2 JP63116239A JP11623988A JPH0816771B2 JP H0816771 B2 JPH0816771 B2 JP H0816771B2 JP 63116239 A JP63116239 A JP 63116239A JP 11623988 A JP11623988 A JP 11623988A JP H0816771 B2 JPH0816771 B2 JP H0816771B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は極めて硬調なネガチブ画像、感度の高いネガ
チブ画像、良好な網点画質を与えるハロゲン化銀写真感
光材料、または直接ポジ写真像を形成するハロゲン化銀
写真感光材料に関するものであり、特にハロゲン化銀の
造核剤として新規な化合物を含有する写真感光材料に関
するものである。
(従来の技術) ヒドラジン化合物をハロゲン化銀写真乳剤や現像液に
添加することは、米国特許第3,730,727号(アスコルビ
ン酸とヒドラジンとを組合せた現像液)、同3,227,552
号(直接ポジカラー像を得るための補助現像薬としてヒ
ドラジンを使用)、同3,386,831号(ハロゲン化銀感材
の安定剤として脂肪族カルボン酸のβ−モノ−フエニル
ヒドラジドを含有)、同2,419,975号や、ミース(Mes
s)著 ザ セオリー オブ フオトグラフイツク プ
ロセス (The Theory of Photographic Process)第3
版(1966年)281頁等で知られている。
これらの中で、特に、米国特許第2,419,975号では、
ヒドラジン化合物の添加により硬調なネガチブ画像を得
ることが、開示されている。
同特許明細書には塩臭化銀乳剤にヒドラジン化合物を
添加し、12.8というような高いpHの現像液で現像する
と、ガンマ(γ)が10をこえる極めて硬調な写真特性が
得られることが記載されている。しかし、pHが13に近い
強アルカリ現像液は、空気酸化され易く不安定で、長時
間の保存や使用に耐えない。
ガンマが10をこえる超硬調な写真特性は、ネガ画像、
ポジ画像のいずれにせよ、印刷製版に有用な網点画像
(dot image)による連続調画像の写真的再現あるいは
線画の再生に極めて有用である。このような目的のため
に従来は、塩化銀の含有量が50モル%、好ましくは75モ
ル%をこえるような塩臭化銀写真乳剤を用い、亜硫酸イ
オンの有効濃度を極めて低く(通常0.1モル/l以下)し
たハイドロキノン現像液で現像する方法が一般的に用い
られていた。しかしこの方法では現像液中の亜硫酸イオ
ン濃度が低いために、現像液は極めて不安定で、3日間
をこえる保存に耐えない。
さらに、これらの方法はいずれも塩化銀含量の比較的
高い塩臭化銀乳剤を用いることを必要とするため、高い
感度を得ることができなかつた。従つて、高感度の乳剤
と安定な現像液を用いて、網点画像や線画の再現に有用
な超硬調写真特性を得ることが強く要望されていた。
本発明者らは米国特許第4,224,401号、同4,168,977
号、同4,243,739号、同4,272,614号、同4,323,643号な
どにおいて、安定な現像液を用いて、極めて硬調なネガ
チブ写真特性を与えるハロゲン化銀写真乳剤を開示した
が、それらで用いたアシルヒドラジン化合物はいくつか
の欠点を有することがわかつてきた。
すなわち、これら従来のヒドラジン類は、現像処理中
に窒素ガスを発生することが知られており、これらのガ
スがフイルム中で集まつて気泡となり写真像を損うこと
であり、さらに、現像処理液へ流出することで他の写真
感材に悪影響を及ぼすことである。
また、これら従来のヒドラジン類は増感硬調化のため
には多量必要であつたり、感材の性能に関して特に高感
度であることが要求される場合には他の増感技術(例え
ば化学増感を強くする、粒子サイズを大きくする、米国
特許第4,272,606号や同4,241,164号に記載されているよ
うな増感を促進する化合物を添加するなど)と併用する
と、一般に保存中での経時増感及び増カブリが起きる場
合がある。
したがつて、このような気泡の発生や、現像液への流
出を減らすことができ、かつ経時安定性における問題が
なく、極く少量の添加で極めて硬調や写真特性が得られ
る化合物が望まれていた。
また、米国特許第4,385,108号、同4,269,929号、同4,
243,739号にはハロゲン化銀粒子に対して吸着し易い置
換基を有するヒドラジン類を用いて極めて硬調なネガ階
調の写真性が得られることが記載されているが、これら
の吸着性基を有するヒドラジン化合物の中で前記公知例
に具体的に記されたものは保存中に経時減感を引き起す
という問題がある。従つてこのような問題を引き起さな
い化合物を選択する必要があつた。
一方、直接ポジ写真法には種々あるが、予めカブらせ
たハロゲン化銀粒子を減感剤の存在下に露光した後に現
像する方法と、主としてハロゲン化銀粒子の内部に感光
核を有するハロゲン化銀乳剤を露光後、造核剤の存在下
に現像する方法とが最も有用である。本発明は後者に関
するものである。ハロゲン化銀粒子内部に主に感光核を
有し、粒子内部に主として潜像が形成されるようなハロ
ゲン化銀乳剤は内部潜像型ハロゲン化銀乳剤といわれて
おり、主として粒子表面上に潜像を形成するハロゲン化
銀粒子とは区別されうるものである。
内部潜像型ハロゲン化銀写真乳剤を造核剤の存在下で
表面現像することによつて直接ポジ像を得る方法及びそ
のような方法に用いられる写真乳剤又は感光材料が知ら
れている。
上記の直接ポジ像を得る方法において造核剤は現像液
中に添加してもよいが、感光材料の写真乳剤層またはそ
の他の適当な層に添加することによりハロゲン化銀粒子
表面に吸着させたときに、より良い反転特性を得ること
ができる。
上記の直接ポジ像を得る方法において使用する造核剤
としては、米国特許第2,563,785号、同2,588,982号に記
載されたヒドラジン類、および米国特許第3,227,552号
に記載されたヒドラジドおよびヒドラジン系化合物、米
国特許第3,615,615号、同3,719,494号、同3,734,738
号、同4,094,683号および同4,115,122号、英国特許第1,
283,835号、特開昭52-3426号および同52-69613号に記載
の複素環第4級塩化合物、米国特許第4,030,925号、同
4,031,127号、同4,139,387号、同4,245,037号、同4,25
5,511号および同4,276,364号、英国特許第2,012,443号
などに記載されるチオ尿素結合型アシルフエニルヒドラ
ジン系化合物、米国特許第4,080,207号に記載されるヘ
テロ環チオアミドを吸着基に有する化合物、英国特許第
2,011,397Bに記載される吸着型としてメルカプト基を有
する複素環基をもつたフエニルアシルヒドラジン化合
物、米国特許第3,718,470号に記載の造核作用のある置
換基を分子構造中に有する増感色素、特開昭59-200,230
号、同59-212,828号、同59-212,829号、Research Discl
osure誌第23510(1953年11月)に記載のヒドラジン化合
物が知られている。
しかしこれらの化合物はいずれも造核剤としての活性
が不十分であつたり、また、活性が高いものは保存性が
不十分であつたり、乳剤に添加した後、塗布するまでに
活性が変動したり、さらに多種添加すると膜質が悪化す
るなどの欠点のあることが判ってきた。
これらの欠点を解決する目的で特開昭60-179,734号、
同61-170,733号、特願昭60-206,093号、同60-19,739
号、同60-111,936号に記載された吸着型ヒドラジン誘導
体など提案されているが、いずれも現像処理液の安定性
を高める(つまり、現像主薬の劣化を防止する)ために
処理液pHを低くしたいとか、現像の処理時間を短縮した
いとか、あるいは現像液組成(例えばpH、亜硫酸ソーダ
など)変化の依存性を小さくしたいとの要望に対しては
造核活性が不十分であった。
(発明が解決しようとする問題点) 従って、本発明の目的は、第1に、安定な現像液を用
いてガンマが10を越える極めて硬調なネガ階調の写真特
性を得ることができるハロゲン化銀写真感光材料を提供
することである。
本発明の目的は第2に、写真特性に悪影響を与えるこ
となく、少ない添加量で低pH現像液でも所望の極めて硬
調なネガ階調の写真特性を与えることができる高活性ヒ
ドラジン類を含有するネガ型ハロゲン化銀写真感光材料
を提供することである。
本発明の目的は第3に低pHの現像液でも優れた反転特
性を与えることができる高活性ヒドラジン類を含有する
直接ポジ型ハロゲン化銀写真感光材料を提供することで
ある。
本発明の目的は第4に合成が容易で、かつ保存性のす
ぐれたヒドラジン類を含有し経時安定性のよいハロゲン
化銀写真感光材料を提供することである。
(問題点を解決するための手段) 本発明の諸目的は、ハロゲン化銀写真乳剤層を少なく
とも1つ有するハロゲン化銀写真感光材料において、該
写真乳剤層又は少なくとも1つの親水性コロイド層に下
記一般式(I)で表わされる化合物を含有させることに
より達成された。
一般式(I) 式中、A1、A2はともに水素原子または一方が水素原子
で他方はスルフィン酸残基もしくはアシル基を表わし、
R1、R2は水素原子、脂肪族基、芳香族基又はヘテロ環基
を表わし、R3は水素原子、アルキル基、アリール基、ア
ルコキシ基、アリールオキシ基、アミノ基、カルバモイ
ル基、またはオキシカルボニル基を表わし、L1は二価の
連結基を表わし、G1はカルボニル基、スルホニル基、ス
ルホキシ基、 (R4はアルコキシ基またはアリールオキシ基を表わす)
またはイミノメチレン基を表わす。
ここでR1、R2のうち少なくともいずれかは、 Y1-(L3)l−で表わされる基を有する(ここでY1はチオ
アミド基、メルカプト基、ジスルフィド結合を有する基
又は5ないし6員の含窒素ヘテロ環から選ばれるハロゲ
ン化銀への吸着促進基であり、L3は二価の連結基であ
り、lは0又は1である)。
本発明は一般式(I)に示す如く、分子内に吸着促進
基とアミノ基を同時に導入することにより、従来の知見
からは予測できない高活性なヒドラジン類を見出すこと
が出来た。
次に一般式(I)について詳しく説明する。
一般式(I)においてA1、A2は水素原子、炭素数20以
下のアルキルスルホニル基およびアリールスルホニル基
(好ましくはフェニルスルホニル基又はハメットの置換
基定数の和が−0.5以上となるように置換されたフェニ
ルスルホニル基)、炭素数20以下のアシル基(好ましく
はベンゾイル基、又はハメットの置換基定数の和が−0.
5以上となるように置換されたベンゾイル基)、あるい
は直鎖又は分岐状又は環状の無置換及び置換脂肪族アシ
ル基(置換基としては例えばハロゲン原子、エーテル
基、スルホンアミド基、カルボンアミド基、水酸基、カ
ルボキシ基、スルホン酸基が挙げられる。)であり、
A1、A2としては共に水素原子である場合が最も好まし
い。
R1、R2で表わされる脂肪族基は直鎖、分岐または環状
のアルキル基、アルケニル基、またはアルキニル基であ
り、好ましい炭素数は1〜30のものであって、特に炭素
数1〜20のものである。ここで分岐アルキル基はその中
に1つまたはそれ以上のヘテロ原子を含んだ飽和のヘテ
ロ環を形成するように環化されていてもいい。
例えばメチル基、t−ブチル基、n−オクチル基、t
−オクチル基、シクロヘキシル基、ヘキセニル基、ピロ
リジル基、テトラヒドロフリル基、n−ドデシル基など
が挙げられる。
芳香族基は単環または2環のアリール基であり、例え
ばフェニル基、ナフチル基などが挙げられる。
ヘテロ環基はN、OまたはS原子のうち少なくともひ
とつを含む3〜10員の飽和もしくは不飽和のヘテロ環で
あり、これらは単環でもよいし、さらに他の芳香環もし
くはヘテロ環と縮合環を形成してもよい。ヘテロ環とし
て好ましいものは5ないし6員の芳香族ヘテロ環であ
り、例えば、ピリジン環、イミダゾリル基、キノリニル
基、ベンズイミダゾリル基、ピリミジル基、ピラゾリル
基、イソキノリニル基、ベンズチアゾリル基、チアゾリ
ル基などが挙げられる。
R1、R2は置換基で置換されていてもよい。置換基とし
ては、例えば以下のものが挙げられる。これらの基はさ
らに置換されていてもよい。
例えばアルキル基、アラルキル基、アルコキシ基、ア
リール基、置換アミノ基、アシルアミノ基、スルホニル
アミノ基、ウレイド基、ウレタン基、アリールオキシ
基、スルファモイル基、カルバモイル基、アリール基、
アルキルチオ基、アリールチオ基、スルホニル基、スル
フィニル基、ヒドロキシ基、ハロゲン原子、シアノ基、
スルホ基やカルボキシル基などである。
これらの基は可能なときは互いに連結して環を形成し
てもよい。
R1、R2はL1と連結して環を形成してもよい。また、R1
とR2で連結して環を形成してもよく、その中に1つまた
はそれ以上のヘテロ原子(例えば酸素原子、硫黄原子、
窒素原子など)を含んだヘテロ環を形成するように環化
されていてもよく、例えば、ピロリジル基、ピペリジル
基、モルホルノ基などを挙げることができる。
L1で表わされる2価の有機基は、C、N、S、Oのう
ち少くとも1種を含む原子または原子団であり、具体的
には例えばアルキレン基、アルケニレン基、アルキニレ
ン基、アリーレン基、ヘテロアリーレン基(これらの基
は置換基をもっていてもよい)等の単独または組合せか
らなるものであり、アリーレン基が好ましい。アリーレ
ン基としては具体的にはフェニレン基、ナフチレン基を
表わし、置換基で置換されていてもよい。置換基として
はアルキル基、アラルキル基、アルコキシ基、アリール
基、アリールオキシ基、アルケニル基、アルキルチオ
基、アリールチオ基、スルホニル基、スルフィニル基、
ハロゲン原子、シアノ基、アシル基、及びニトロ基など
が挙げられる。
G1、R3はG1がカルボニル基の場合にはR3は水素原子、
アルキル基(例えばメチル基、トリフルオロメチル基、
3−ヒドロキシプロピル基、3−メタンスルホンアミド
プロピル基など)、アラルキル基(例えばo−ヒドロキ
シベンジル基など)、アリール基(例えばフェニル基、
3,5−ジクロロフェニル基、o−メタンスルホンアミド
フェニル基、4−メタンスルホニルフェニル基など)な
どが好ましい。G1がスルホニル基の場合には、R3はアル
キル基(例えばメチル基など)、アラルキル基(例えば
o−ヒドロキシフェニルメチル基など)、アリール基
(例えばフェニル基など)または置換アミノ基(例えば
ジメチルアミノ基など)などが好ましい。
G1がスルホキシ基の場合、R3はシアノベンジル基、メ
チルチオベンジル基が好ましく、G1基の場合には、R3はメトキシ基、エトキシ基、ブトキシ
基、フェノキシ基、フェニル基が好ましい。
G1がN置換または無置換イミノメチレン基の場合、R3
はメチル基、エチル基、置換または無置換のフェニル基
である。
ここでR3の置換基としては、例えば以下のものがあげ
られる。これらの基は更に置換されていてもよい。
例えばアルキル基、アラルキル基、アルコキシ基、ア
リール基、置換アミノ基、アシルアミノ基、スルホニル
アミノ基、ウレイド基、ウレタン基、アリールオキシ
基、スルファモイル基、カルバモイル基、アルキルチオ
基、アリールチオ基、スルホニル基、スルフィニル基、
ヒドロキシ基、ハロゲン原子、シアノ基、スルホ基やカ
ルボキシル基、アシルオキシ基、アシル基、アルキルも
しくはアリールオキシカルボニル基、アルケニル基、ア
リキニル基、及びニトロ基などである。
また可能な場合には、これらの基は互いに連結した環
を形成してもよい。
ここでG1としてはカルボニル基が特に好ましく、R3
しては水素原子、又は一般式(a)で表わされる基が好
ましい。
一般式(a) −L2−Z1 式中、Z1はG1に対し求核的に攻撃しG1−L2−Z1部分を
残余分子から分裂させうる基であり、L2はZ1がG1に対し
求核攻撃しG1、L2、Z1で環式構造が生成可能な2価の有
機基である。
さらに詳細には、Z1は一般式(I)のヒドラジン化合
物が酸化等により反応中間体 を生成したときに容易にG1に求核攻撃し 基をG1から分裂されうる基であり、具体的にはOH、SHま
たはNHR4(R4は水素原子、アルキル基、アリール基、ヘ
テロ環基−COR5または−SO2R5であり、R5は水素原子、
アルキル基、アリール基、ヘテロ環基などを表わす)、
COOHなどのようにG1と直接反応する官能基であってもよ
く、(ここで、OH、SH、NHR4−COOHはアルカリ等の加水
分解によりこれらの基を生成するように一時的に保護さ
れていてもよい) あるいは、 (R6R7は水素原子、アルキル基、アルケニル基、アリー
ル基またはヘテロ環基を表わす)のように水酸イオンや
亜硫酸イオン等のような求核剤と反応することでG1と反
応することが可能になる官能基であってもよい。
L2で表わされる2価の有機基は、C、N、S、Oのうち
少くとも、1種を含む原子または原子団であり、具体的
には例えばアルキレン基、アルケニレン基、アルキニレ
ン基、アリーレン基、ヘテロアリーレン基(これらの基
は置換基をもっていてもよい)、−O−、−S−、 (R8は水素原子、アルキル基、アリール基を表わす)−
N=、−CO−、−SO2−等の単独またはこれらの組合せ
からなるものであり、好ましくはG1、Z1、L2で形成する
環が5員または6員のものである。
一般式(a)で表わされるもののうち好ましいものは
一般式(b)および一般式(c)で表わされるものであ
る。
一般式(b) 式中、Rb 1〜Rb 4は水素原子、アルキル基、(好ましく
は炭素数1〜12のもの)アルケニル基(好ましくは炭素
数2〜12のもの)アリール基(好ましくは炭素数6〜12
のもの)などを表わし、同じでも異なってもよい。Bは
置換基を有してもよい5員環または6員環を完成するの
に必要な原子であり、m、nは0または1であり、(n
+m)はZ1がCOOH基のときは0または1であり、ZがO
H、SH、NHR4のときは1または2である。
Bで形成される5員または6員環としては、例えば、
シクロヘキセン環、シクロヘプテン環、ベンゼン環、ナ
フタレン環、ピリジン環、キノリン環などであり、Z1
一般式(a)と同義である。
一般式(b)のうち、好ましいものはm=0、n=1
のもので特に好ましくはBで形成される環がベンゼン環
のものである。
一般式(c) 式中、Rc 1、Rc 2は水素原子、アルキル基、アルケニル
基、アリール基またはハロゲン原子などを表わし、同じ
でも異なってもよい。
Rc 3は水素原子、アルキル基、アルケニル基、または
アリール基を表わす。pは0または1を表わし、qは1
〜4を表わす。
Rc 1、Rc 2およびRc 3はZ1がG1へ分子内求核攻撃し得る
構造の限りにおいて互いに結合して環を形成してもよ
い。
Rc 1、Rc 2は好ましくは水素原子、ハロゲン原子、また
はアルキル基でありRc 3は好ましくはアルキル基または
アリール基である。
qは好ましくは1〜3を表わし、qが1のときpは1
または2を、qが2のときpは0または1を、qが3の
ときpは0または1を表わし、qが2または3のときCR
c 1、Rc 2は同じでも異なってもよい。
Z1は一般式(a)と同義である。
R1、もしくはR2に置換可能なハロゲン化銀への吸着促
進基はY1L3 で表わすことができ、Y1はハロゲン化
銀への吸着促進基であり、L3は2価の連結基である。l
は0または1である。Y1で表わされるハロゲン化銀への
吸着促進基としては、チオアミド基、メルカプト基、ジ
スルフィド結合を有する基または5ないし6員の含窒素
ヘテロ環基があげられる。
Y1であらわされるチオアミド吸着促進基は、 アミノ−で表わされる二価の基であり、環構造の一部で
あってもよいし、また非環式チオアミド基であってもよ
い。有用なチオアミド吸着促進基は、例えば米国特許4,
030,925号、同4,031,127号、同4,080,207号、同4,245,0
37号、同4,255,511号、同4,266,013号、及び同4,276,36
4号、ならびに、「リサーチ・ディスクロージャー」(R
esearch Disclosure)誌第151巻No.15162(1976年11
月)、及び同第176巻No.17626(1978年12月)に開示さ
れているものから選ぶことができる。
非環式チオアミド基の具体例としては、例えばチオウ
レイド基、チオウレタン基、ジチオカルバミン酸エステ
ル基など、また環状のチオアミド基の具体例としては、
例えば4−チアゾリン−2−チオン、4−イミダゾリン
−2−チオン、2−チオヒダントイン、ローダニン、チ
オバルビツール酸、テトラゾリン−5−チオン、1,2,4
−トリアゾリン−3−チオン、1,3,4−チアジアゾリン
−2−チオン、1,3,4−オキサジアゾリン−2−チオ
ン、ベンズイミダゾリン−2−チオン、ベンズオキサゾ
リン−2−チオン及びベンゾチアゾリン−2−チオンな
どが挙げられ、これらは更に置換されていてもよい。
Y1のメルカプト基は脂肪族メルカプト基、芳香族メル
カプト基やヘテロ環メルカプト基(−SH基が結合した炭
素原子の隣りが窒素原子の場合は、これと互変異性体の
関係にある環状チオアミド基と同義であり、この基の具
体例は上に列挙したものと同じである)が挙げられる。
Y1で表わされる5員ないし6員の含窒素ヘテロ環基と
しては、窒素、酸素、硫黄及び炭素の組合せからなる5
員ないし6員の含窒素ヘテロ環があげられる。これらの
うち、好ましいものとしては、ベンゾトリアゾール、ト
リアゾール、テトラゾール、インダゾール、ベンズイミ
ダゾール、イミダゾール、ベンゾチアゾール、チアゾー
ル、ベンゾオキサゾール、オキサゾール、チアジアゾー
ル、オキサジアゾール、トリアジンなどがあげられる。
これらはさらに適当な置換基で置換されていてもよい。
置換基としては、R1の置換基として述べたものがあげ
られる。
Y1で表わされるもののうち、好ましいものは環状のチ
オアミド基(すなわちメルカプト置換含窒素ヘテロ環
で、例えば2−メルカプトチアジアゾール基、3−メル
カプト−1,2,4−トリアゾール基、5−メルカプトテト
ラゾール基、2−メルカプト−1,3,4−オキサジアゾー
ル基、2−メルカプトベンズオキサゾール基など)、又
は含窒素ヘテロ環基(例えは、ベンゾトリアゾール基、
ベンズイミダゾール基、インダゾール基など)の場合で
ある。
Y1L3 基は2個以上置換していてもよく、同じで
も異なってもよい。
L3で表わされる二価の連結基としては、C、N、S、
Oのうち少なくとも1種を含む原子又は原子団である。
具体的には、例えばアルキレン基、アルケニレン基、ア
ルキニレン基、アリーレン基、−O−、−S−、−NH
−、−N=、−CO−、−SO2−(これらの基は置換基を
もっていてもよい)等の単独またはこれらの組合せから
なるものである。
具体例としては、例えば −CONH−、−NHCONH−、−SO2NH−、−COO−、−NHCOO
−、 −CH2−、CH2 −NHCONHCH2CH2CONH−、 −CH2CH2CONH− などが挙げられる。
これらはさらに適当な置換基で置換されていてもよ
い。置換基としてはR1、R2の置換基として述べたものが
挙げられる。
一般式(I)で表わされるもののうち、好ましいもの
は一般式(II)で表わすことができる。
一般式(II) 式中、R9は一般式(I)のR1、R2の置換基として挙げ
たものと同義であり、kは0、1または2を表わす。
R1、R2、R3、A1、A2、G1は一般式(I)で挙げたもの
と同義であり、R1、R2のうち少なくともいずれか一方に
はハロゲン化銀への吸着促進基Y1L3 基を有する。
さらに好ましくは 基はヒドラジノ基に対し0位またはP位に置換したもの
である。
一般式(I)で表わされる化合物の具体例を以下に記
す。但し、本発明は以下の発明に限定されるものではな
い。
一般式(I)の化合物の合成法につき代表的なものに
ついて合成例をあげて説明する。
合成例1 化合物I−1の合成 2−(4−アミノフェニル)−1−ホルミルヒドラジ
ン30.2g(0.2モル)をテトラヒドロフラン200mlに溶解
し、窒素雰囲気下よく攪拌しながら、トリエチルアミン
30.3g(0.3モル)とニトロベンゼン1mlを加えたのち0
℃〜5℃に冷却した。次いでこの溶液にテトラヒドロフ
ラン200mlに溶解した1−(3−アクリロイルアミノフ
ェニル)−5−メルカプトテトラゾール47.1g(2.2モ
ル)を除々に加え滴下後さらに2時間攪拌したのちこの
溶液を水1に注ぎ析出する固体を濾別した。この固体
をシリカゲルカラムクロストグラフィーにより分離精製
し化合物I−1を26.9g(収率35%)を得た。
合成例2 化合物I−4の合成 p−ニトロフェニルヒドラジン38.3gとフタリド33gを
アセトニトリル中70〜80℃において3時間処理した。20
℃に冷却後固体生成物をエーテルと共に攪拌し、次いで
濾過して生成物を集め、エーテルで洗い1−(2′−ヒ
ドロキシメチルベンゾイル)−2−(p−ニトロフェニ
ル)ヒドラジン7.2gを得た。
次いで、このニトロ体をイソプロピルアルコール300m
lに加え水30mlと塩化アンモニウム3gを加えたのち還元
鉄30gを加えて2時間還流したのち、この洗液を濾過
し、濾液を冷却し析出する固体を濾過し1−(2′−ヒ
ドロキシメチルベンゾイル)−2−(p−アミノフェニ
ル)ヒドラジン42gを得た。
次に、このアミノ体4.2g(0.016モル)をテトラヒド
ロフラン20mlに溶解し、窒素雰囲気下よく攪拌しながら
トリエチルアミン2.4g(0.024モル)とニトロベンゼン
0.1mlを加え0℃〜5℃に冷却した。次いでこの溶液に2
0mlのテトラヒドロフランに溶解した1−(3−アクリ
ロイルアミノフェニル)−5−メルカプトテトラゾール
3.76g(0.016モル)を徐々に加えたのち合成例と同様の
操作により化合物I−4を単離精製し2.0g(収率25%)
で得た。
本発明の化合物を写真乳剤層、親水性コロイド層中に
含有せしめるにあたつては、本発明の化合物を水又は水
混和性の有機溶剤に溶解した後(必要に応じて水酸化ア
ルカリや三級アミンを添加して造塩して溶解してもよ
い)、親水性コロイド溶液(例えばハロゲン化銀乳剤、
ゼラチン水溶液など)に添加すればよい(この時必要に
応じて酸、アルカリの添加によりpHを調節してもよ
い)。
本発明の化合物は単独で用いても2種以上を併用して
もよい。本発明の化合物の添加量は好ましくはハロゲン
化銀1モルあたり1×10-5〜5×10-2モル、より好まし
くは2×10-5モル〜1×10-2モルであり、組合せるハロ
ゲン化銀乳剤の性質に合せて適当な値を選ぶことができ
る。
本発明の一般式(I)で表わされる化合物は、ネガ型
乳剤と組合せて用いることによりコントラストの高いネ
ガ画像を形成することができる。一方、内部潜像型ハロ
ゲン化銀乳剤と組合せて用いることもできる。本発明の
一般式(I)で表わされる化合物は、ネガ型乳剤と組合
せて用い、コントラストの高いネガ画像の形成に利用す
ることが好ましい。
コントラストの高いネガ像の形成に利用する場合に、
用いられるハロゲン化銀の平均粒子サイズは微粒子(例
えば0.7μ以下)の方が好ましく、特に0.5μ以下が好ま
しい。粒子サイズ分布は基本的には制限はないが、単分
散である方が好ましい。ここでいう単分散とは重量もし
くは粒子数で少なくともその95%が平均粒子サイズの±
40%以内の大きさを持つ粒子群から構成されていること
をいう。
写真乳剤中のハロゲン化銀粒子は立方体、八面体、菱
12面体、14面体のような規則的(regular)な結晶体を
有すものでもよく、また球状、平板状などのような変則
的(irregular)な結晶を持つもの、あるいはこれらの
結晶形の複合形を持つものであつてもよい。
ハロゲン化銀粒子は内部と表層が均一な相から成つて
いても、異なる相から成つていてもよい。
本発明に用いるハロゲン化銀乳剤にはハロゲン化銀粒
子の形成または物理熟成の過程においてカドミウム塩、
亜硫酸塩、鉛塩、タリウム塩、ロジウム塩もしくはその
錯塩、イリジウム塩もしくはその錯塩などを共存させて
もよい。
本発明に用いるハロゲン化銀は、銀1モル当り10-8
10-5モルのイリジウム塩、若しくはその錯塩を存在させ
て調製され、かつ粒子表面の沃化銀含有率が粒子平均の
沃化銀含有率よりも大きいハロ沃化銀である。かかるハ
ロ沃化銀を含む乳剤を用いるとより一層高感度でガンマ
の高い写真特性が得られる。
本発明の方法で用いるハロゲン化銀乳剤は化学増感さ
れていなくてもよいが、化学増感されていてもよい。ハ
ロゲン化銀乳剤の化学増感の方法として、硫黄増感、還
元増感及び貴金属増感法が知られており、これらのいず
れをも単独で用いても、又併用して化学増感してもよ
い。
貴金属増感法のうち金増感法はその代表的なもので金
化合物、主として金錯塩を用いる。金以外の貴金属、た
とえば白金、パラジウム、ロジウム等の錯塩を含有して
も差支えない。その具体例は米国特許第2,448,060号、
英国特許第618,016号などに記載されている。硫黄増感
剤としては、ゼラチン中に含まれる硫黄化合物のほか、
種々の硫黄化合物、たとえばチオ硫酸塩、チオ尿素類、
チアゾール類、ローダニン酸等を用いることができる。
上記においては、ハロゲン化銀乳剤の製造工程の物理
熟成終了前とくに粒子形成時にイリジウム塩若しくはロ
ジウム塩を用いることが好ましい。
本発明においてハロゲン化銀乳剤層は特願昭60-64199
号、特願昭60-232086号に開示されているような平均粒
子サイズの異なる二種類の単分散乳剤を含むことが最高
濃度(Dmax)上昇という点で好ましく、小サイズ単分散
粒子は化学増感されていることが好ましく、化学増感の
方法は硫黄増感が最も好ましい。大サイズ単分散乳剤の
化学増感はされていなくてもよいが、化学増感されてい
てもよい。大サイズ単分散粒子は一般に黒ポツが発生し
やすいので化学増感を行なわないが、化学増感するとき
は黒ポツが発生しない程度に浅く施すことが特に好まし
い。ここで「浅く施す」とは小サイズ粒子の化学増感に
比べ化学増感を施す時間を短かくしたり、温度を低くし
たり化学増感剤の添加量を抑えたりして行なうことであ
る。大サイズ単分散乳剤と小サイズ単分散乳剤の感度差
には特に制限はないがΔlogEとして0.1〜1.0、より好ま
しくは0.2〜0.7であり、大サイズ単分散乳剤が高い方が
好ましい。ここで、各乳剤の感度はヒドラジン誘導体を
含有させ支持体上に塗布し、亜硫酸イオンを0.15モル/l
以上含むpH10.5〜12.3の現像液を用いて処理したときに
得られるものである。小サイズ単分散粒子の平均粒子サ
イズは、大サイズのハロゲン化銀単分散粒子の平均サイ
ズの90%以下であり、好ましくは80%以下である。ハロ
ゲン化銀乳剤粒子の平均粒子サイズは、好ましくは0.02
μ〜1.0μより好ましくは0.1μ〜0.5μでこの範囲内に
大サイズと小サイズ単分散粒子の平均粒子サイズが含ま
れていることが好ましい。
本発明においてサイズの異なつた2種以上の乳剤を用
いるとき小サイズ単分散乳剤の塗布銀量としては、総塗
布銀量に対して、好ましくは40〜90wt%、より好ましく
は50〜80wt%である。
本発明において粒子サイズの異なる単分散乳剤を導入
する方法としては、同一乳剤に導入してもよく、あるい
は別々の層に導入してもかまわない。別々の層に導入す
るときは、大サイズ乳剤を上層に、小サイズ乳剤を下層
にするのが好ましい。
なお、総塗布銀量としては、1g/m2/8g/m2が好まし
い。
本発明に用いられる感光材料には、感度上昇を目的と
して特開昭55-52050号第45頁〜53頁に記載された増感色
素(例えばシアニン色素、メロシアニン色素など。)を
添加することができる。これらの増感色素は単独に用い
てもよいが、それらの組合せを用いてもよく、増感色素
の組合せは特に、強色増感の目的でしばしば用いられ
る。増感色素とともに、それ自身分光増感作用をもたな
い色素あるいは可視光を実質的に吸収しない物質であつ
て、強色増感を示す物質を乳剤中に含んでもよい。有用
な増感色素、強色増感を示す色素の組合せ及び強色増感
を示す物質はリサーチ・デイスクロージヤー(Research
Disclosure)176巻17643(1978年12月発行)第23頁IV
のJ項に記載されている。
本発明の感光材料には、感光材料の製造工程、保存中
あるいは写真処理中のカブリを防止しあるいは写真性能
を安定化させる目的で、種々の化合物を含有させること
ができる。すなわちアゾール類たとえばベンゾチアゾリ
ウム塩、ニトロインダゾール類、クロロベンズイミダゾ
ール類、ブロモベンズイミダゾール類、メルカプトチア
ゾール類、メルカプトベンゾチアゾール類、メルカプト
チアジアゾール類、アミノトリアゾール類、ヘンゾチア
ゾール類、ニトロベンゾトリアゾール類、など;メルカ
プトピリミジン類;メルカプトトリアジン類;たとえば
オキサゾリンチオンのようなチオケト化合物;アザイン
デン類、たとえばトリアザインデン類、テトラアザイン
デン類(特に4−ヒドロキシ置換(1,3,3a,7)テトラザ
インデン類)、ペンタアザインデン類など;ベンゼンチ
オスルフオン酸、ベンゼンスルフイン酸、ベンゼンスル
フオン酸アミド等のようなカブリ防止剤または安定剤と
して知られた多くの化合物を加えることができる。これ
らのものの中で、好ましいのはベンゾトリアゾール類
(例えば、5−メチル−ベンゾトリアゾール)及びニト
ロインダゾール類(例えば5−ニトロインダゾール)で
ある。また、これらの化合物を処理液に含有させてもよ
い。
本発明に用いるのに適した現像促進剤あるいは造核伝
染現像の促進剤としては、特開昭53-77616号、同54-377
32号、同53-137133号、同60-140340号、同60-14959号な
どに開示されている化合物の他、N又はS原子を含む各
種の化合物が有効である。
これらの促進剤は、化合物の種類によつて最適添加量
が異なるが1.0×10-3〜0.5g/m2、好ましくは5.0×10-3
〜0.1g/m2の範囲で用いるのが望ましい。
本発明の感光材料には写真乳剤層その他の親水性コロ
イド層に減感剤を含有してもよい。
本発明に用いられる有機減感剤は、そのポーラログラ
フ半波電位、即ちポーラログラフイーで決定される酸化
還元電位により規定され、ポーラロ陽極電位と陰極電位
の和が正になるものである。ポーラログラフの酸化還元
電位の測定法については例えば米国特許第3,501,307号
に記載されている。有機減感剤には少なくとも1つ水溶
性基含有するものが好ましく、具体的にはスルホン酸
基、カルボン酸基、スルホン酸基などが挙げられ、これ
らの基は有機塩基(例えば、アンモニア、ピリジン、ト
リエチルアミン、ピペリジン、モルホリンなど)または
アルカリ金属(例えばナトリウム、カリウムなど)など
と塩を形成していてもよい。
有機減感剤としては、特願昭61-280998号の第55頁〜
第72頁に記載された一般式(III)〜(V)で表わされ
るものが好ましく用いられる。
本発明における有機減感剤はハロゲン化銀乳剤層中に
1.0×10-8〜1.0×10-4モル/m2、特に1.0×10-7〜1.0×
10-5モル/m2存在せしめることが好ましい。
本発明の乳剤層又は、その他の親水性コロイド層に、
フイルター染料として、あるいはイラジエーシヨン防止
その他、種々の目的で、水溶性染料を含有してもよい。
フイルター染料としては、写真感度をさらに低めるため
の染料、好ましくは、ハロゲン化銀の固有感度域に分光
吸収極大を有する紫外線吸収剤や、明室感光材料として
取り扱われる際のセーフライト光に対する安全性を高め
るための、主として380nm〜600nmの領域に実質的な光吸
収をもつ染料が用いられる。
これらの染料は、目的に応じて乳剤層に添加するか、
あるいはハロゲン化銀乳剤層の上部、即ち、支持体に関
してハロゲン化銀乳剤層より遠くの非感光性親水性コロ
イド層に媒染剤とともに添加して固定して用いるのが好
ましい。
紫外線吸収剤のモル吸光係数により異なるが、通常10
-2g/m2〜1g/m2の範囲で添加される。好ましくは50mg〜
500mg/m2である。
上記紫外線吸収剤は適当な溶媒〔例えば水、アルコー
ル(例えばメタノール、エタノール、プロパノールな
ど)、アセトン、メチルセロソルブ、など、あるいはこ
れらの混合溶媒〕に溶解して塗布液中に添加することが
できる。
紫外線吸収剤としては、例えば、アリール基で置換さ
れたベンゾトリアゾール化合物、4−チアゾリドン化合
物、ベンゾフエノン化合物、桂皮酸エステル化合物、ブ
タジエン化合物、ベンゾオキサゾール化合物さらに紫外
線吸収ポリマーを用いることができる。
紫外線吸収剤の具体例は、米国特許3,533,794号、同
3,314,794号、同3,352,681号、特開昭46-2784号、米国
特許3,705,805号、同3,707,375号、同4,045,229号、同
3,700,455号、同3,499,762号、西独特許出願公告1,547,
863号などに記載されている。
フイルター染料としては、オキソノール染料、ヘミオ
キソノール染料、スチリル染料、メロシアニン染料、シ
タニン染料およびアゾ染料が包含される。現像処理後の
残色を少なくする意味から、水溶性もしくは、アルカリ
や亜硫酸イオンによつて脱色する染料が好ましい。
具体的には、例えば米国特許第2,274,782号に記載の
ピラゾロンオキソノール染料、米国特許第2,956,879号
に記載のジアリールアゾ染料、米国特許第3,423,207
号、同第3,384,487号に記載のスチリル染料やブタジエ
ニル染料、米国特許第2,527,583号に記載のメロシアニ
ン染料、米国特許第3,486,897号、同第3,652,284号、同
第3,718,472号に記載のメロシアニン染料やオキソノー
ル染料、米国特許第3,976,661号に記載のエナミノヘミ
オキソノール染料及び英国特許第584,609号、同第1,17
7,429号、特開昭48-85130号、同49-99620号、同49-1144
20号、米国特許第2,533,472号、同第3,148,187号、同第
3,177,078号、同第3,247,127号、同第3,540,887号、同
第3,575,,704号、同第3,653,905号、に記載の染料が用
いられる。
染料は適当な溶媒〔例えば水、アルコール(例えばメ
タノール、エタノール、プロパノールなど)、アセト
ン、メチルセロソルブなど、あるいはこれらの混合溶
媒〕に溶解して本発明の非感光性の親水性コロイド層用
塗布液中に添加される。
具体的な染料の使用量は、一般に10-3g/m2〜1g/m2
特に10-3g/m2〜0.5g/m2の範囲に好ましい量を見い出す
ことができる。
本発明の写真感光材料には、写真乳剤層その他の親水
性コロイド層に無機または有機の硬膜剤を含有してよ
い。例えばクロム塩、アルデヒド類(ホルムアルデヒ
ド、グルタールアルデヒドなど)、N−メチロール化合
物(ジメチロール尿素など)、活性ビニル化合物(1,3,
5−トリアクリロイル−ヘキサヒドロ−s−トリアジ
ン、1,3−ビニルスルホニル−2−プロパノールな
ど)、活性ハロゲン化合物(2,4−ジクロル−6−ヒド
ロキシ−s−トリアジンなど)、ムコハロゲン酸類など
を単独または組み合わせて用いることができる。
本発明を用いて作られる感光材料の写真乳剤層または
他の親水性コロイド層には塗布助剤、帯電防止、スベリ
性改良、乳化分散、接着防止及び写真特性改良(例え
ば、現像促進、硬調化、増感)等種々の目的で、種々の
界面活性剤を含んでもよい。特に本発明において好まし
く用いられる界面活性剤は特公昭58-9412号公報に記載
された分子量600以上のポリアルキレンオキサイド類で
ある。ここで帯電防止剤として用いる場合には、フツ素
を含有した界面活性剤(詳しくは米国特許第4,201,586
号、特開昭60-80849号、同59-74554号)が特に好まし
い。
本発明の写真感光材料には、写真乳剤層その他の親水
性コロイド層に接着防止の目的でシリカ、酸化マグネシ
ウム、ポリメチルメタクリレート等のマツト剤を含むこ
とができる。
本発明の写真乳剤には寸度安定性の改良などの目的で
水不溶または難溶性合成ポリマーの分散物を含むことが
できる。たとえばアルキル(メタ)アクリレート、アル
コキシアクリル(メタ)アクリレート、グリシジル(メ
タ)アクリレート、などの単独もしくは組合わせ、また
はこれらとアクリル酸、メタアクリル酸、などの組合せ
を単量体成分とするポリマーを用いることができる。
本発明の写真感光材料のハロゲン化銀乳剤層及びその
他の層には酸基を有する化合物を含有することが好まし
い。残基を有する化合物としてはサリチル酸、酢酸、ア
スコルビン酸等の有機酸及びアクリル酸、マレイン酸、
フタル酸の如き酸モノマーをくり返し単位として有する
ポリマー又はコポリマーを挙げることができる。これら
の化合物に関しては特願昭60-66179号、同60-68873号、
同60-163856号、及び同60-195655号明細書の記載を参考
にすることができる。これらの化合物の中でも特に好ま
しいのは、低分子化合物としてはアスコルビン酸であ
り、高分子化合物としてはアクリル酸の如き酸モノマー
とジビニルベンゼンの如き2個以上の不飽和基を有する
架橋性モノマーからなるコポリマーの水分散性ラテツク
スである。
本発明のハロゲン化銀感光材料を用いて超硬調で高感
度の写真特性を得るには、従来の伝染現像液や米国特許
第2,419,975号に記載されたpH13に近い高アルカリ現像
液を用いる必要はなく、安定な現像液を用いることがで
きる。
すなわち、本発明のハロゲン化銀感光材料は、保恒剤
としての亜硫酸イオンを0.15モル/l以上含み、pH10.5〜
12.3、特にpH11.0〜12.0の現像液によつて充分に超硬調
のネガ画像を得ることができる。
本発明に使用する現像液に用いる現像主薬には特別な
制限はないが、良好な網点品質を得やすい点で、ジヒド
ロキシベンゼン類を含むことが好ましく、ジヒドロキシ
ベンゼン類と1−フエニル−3−ピラゾリドン類の組合
せまたはジヒドロキシベンゼン類とp−アミノフエノー
ル類の組合せを用いる場合もある。現像主薬は通常0.05
モル/l〜0.8モル/lの量で用いられるのが好ましい。ま
たジヒドロキシベンゼン類と1−フエニル−3−ピラゾ
リドン類又はp−アミノ−フエノール類との組合せを用
いる場合には前者を0.05モル/l〜0.5モル/l、後者を0.0
6モル/l以下の量で用いるのが好ましい。
本発明に用いる亜硫酸塩の保恒剤としては亜硫酸ナト
リウム、亜硫酸カリウム、亜硫酸リチウム、亜硫酸アン
モニウム、重亜硫酸ナトリウム、メタ重亜硫酸カリウ
ム、ホルムアルデヒド重亜硫酸ナトリウムなどがある。
亜硫酸塩は0.4モル/l以上、特に0.5モル/l以上が好まし
い。
本発明の現像液には銀汚れ防止剤として特開昭56-24,
347号に記載の化合物を用いることができる。現像液中
に添加する溶解助剤として特願昭60-109,743号に記載の
化合物を用いることができる。さらに現像液に用いるpH
緩衝剤として特開昭60-93,433号に記載の化合物あるい
は特願昭61-28,708号に記載の化合物を用いることがで
きる。
一般式(I)で表わされる化合物は前記のようにネガ
型乳剤と組合せて高コントラスト用感材に用いる他に、
内部潜像型ハロゲン化銀乳剤と組合せることもできるが
以下にその態様について述べる。この場合、一般式
(I)で表わされる化合物は内部潜像型ハロゲン化銀乳
剤層に含有させるのが好ましいが、内部潜像型ハロゲン
化銀乳剤層に隣接する親水性コロイド層に含有させても
よい。そのような層は色材層、中間層、フイルター層、
保護層、アンチハレーシヨン層など、造核剤がハロゲン
化銀粒子へ拡散していくのを妨げない限り、どんな機能
をもつ層であつてもよい。
層中での一般式(I)で表わされる化合物の含有量は
内部潜像型乳剤を表面現像液で現像したときに充分な最
大濃度(例えば銀濃度で1.0以上)を与えるような量で
あることが望ましい。実際上は、用いられるハロゲン化
銀乳剤の特性、造核剤の化学構造及び現像条件によつて
異なるので、適当な含有量は広い範囲にわたつて変化し
得るが、内部潜像型ハロゲン化銀乳剤中の銀1モル当り
約0.005mgから500mgの範囲が実際上有用で、好ましいの
は銀1モル当り約0.01mgから約100mgである。乳剤層に
隣接する親水性コロイド層に含有させる場合には、内部
潜像型乳剤層の同一面積に含まれる銀の量に対して上記
同様の量を含有させればよい。内部潜像型ハロゲン化銀
乳剤の定義に関しては特開昭61-170733号公報第10頁上
欄及び英国特許第2,089,057号公報第18頁〜20頁に記載
されている。
本発明に用いうる好ましい内部潜像型乳剤について
は、特願昭61-253716号明細書第28頁14行目〜第31頁2
行目に、好ましいハロゲン化銀粒子に関しては同明細書
第31頁3行目〜第32頁11行目に記載されている。
本発明の感光材料において内部潜像型乳剤は、増感色
素を用いて比較的長波長の青色光、緑色光、赤色光また
は赤外光に分光増感させてもよい。増感色素としては、
シアニン色素、メロシアニン色素、コンプレツクスシア
ニン色素、コンプレツクスメロシアニン色素、ホロポー
ラーシアニン色素、スチリル色素、ヘミシアニン色素、
オキソノール色素、ヘミオキソノール色素等を用いるこ
とができる。これらの増感色素には、例えば特開昭59-4
0,638号、同59-40,636号や同59-38,739号に記載された
シアニン色素やメロシアニン色素が含まれる。
本発明の感光材料には色材として色像形成カプラーを
含有させることができる。あるいは色像形成カプラーを
含む現像液で現像することもできる。
本発明で使用しうるこれらのシアン、マゼンタおよび
イエローカプラーの具体例はリサーチ・デイスクロージ
ヤー(RD)17643(1978年12月)VII-D項および同18717
(1979年11月)に引用された特許に記載されている。
発色色素が適度の拡散性を有するようなカプラー、無
呈色カプラーまたはカツプリング反応に伴つて現像抑制
剤を放出するDIRカプラーもしくは現像促進剤を放出す
るカプラーもまた使用できる。
本発明に使用できるイエローカプラーとしては、オイ
ルプロテクト型のアシルアセトアミド系カプラーが代表
例として挙げられる。
本発明には、二当量イエローカプラーの使用が好まし
く、酸素原子離脱型のイエローカプラーあるいは窒素原
子離脱型のイエローカプラーがその代表例として挙げら
れる。α−ピバロイルアセトアニリド系カプラーは発色
色素の堅牢性、特に光堅牢性が優れており、一方α−ベ
ンゾイルアセトアニリド系カプラーは高い発色濃度が得
られる。
本発明に使用できるマゼンタカプラーとしては、オイ
ルプロテクト型の、インダゾロン系もしくはシアノアセ
チル系、好ましくは5−ピラゾロン系およびピラゾロト
リアゾール類などピラゾロアゾール系のカプラーが挙げ
られる。5−ピラゾロン系カプラーは3−位がアリール
アミノ基もしくはアシルアミノ基で置換されたカプラー
が、発色色素の色相や発色濃度の観点で好ましい。
二当量の5−ピラゾロン系カプラーの離脱基として、
米国特許第4,310,619号に記載された窒素原子離脱基ま
たは米国特許第4,351,897号に記載されたアリールチオ
基が特に好ましい。また欧州特許第73,636号に記載のバ
ラスト基を有する5−ピラゾロン系カプラーは高い発色
濃度が得られる。
ピラゾロアゾール系カプラーとしては、米国特許第3,
379,899号記載のピラゾロベンズイミダゾール類、好ま
しくは米国特許第3,725,067号に記載されたピラゾロ
〔5,1−c〕〔1,2,4〕トリアゾール類、リサーチ・デイ
スクロージヤー24220(1984年6月)に記載のピラゾロ
テトラゾール類およびリサーチ・デイスクロージヤー24
230(1984年6月)に記載のピラゾロピラゾール類が挙
げられる。発色色素のイエロー副吸収の少なさおよび光
堅牢性の点で欧州特許第119,741号に記載のイミダゾ
〔1,2−b〕ピラゾール類は好ましく、欧州特許第119,8
60号に記載のピラゾロ〔1,5−b〕〔1,2,4〕トリアゾー
ルは特に好ましい。
本発明に使用できるシアンカプラーとしては、オイル
プロテクト型のナフトール系およびフエノール系のカプ
ラーがあり、米国特許第2,474,293号に記載のナフトー
ル系カプラー、好ましくは米国特許第4,052,212号、同
第4,146,396号、同第4,228,233号および同第4,296,200
号に記載された酸素原子離脱型の二当量ナフトール系カ
プラーが代表例として挙げられる。またフエノール系カ
プラーの具体例は、米国特許第2,369,929号、同第2,80
1,171号、同第2,772,162号、同第2,895,826号などに記
載されている。湿度および温度に対し堅牢なシアンカプ
ラーは、本発明で好ましく使用され、その典型例を挙げ
ると、米国特許第3,772,002号に記載されたフエノール
核のメタ−位にエチル基以上のアルキル基を有するフエ
ノール系シアンカプラー、2,5−ジアシルアミノ置換フ
エノール系カプラーおよび2−位にフエニルウレイド基
を有しかつ5−位にアシルアミノ基を有するフエノール
系カプラーなどである。
マゼンタおよびシアンカプラーから生成する色素が有
する短波長域の不要吸収を補正するために、撮影用のカ
ラー感材にはカラードカプラーを併用することが好まし
い。
発色色素が適度に拡散性を有するカプラーを併用して
粒状性を改良することができる。このような色素拡散性
カプラーは、米国特許第4,366,237号および英国特許第
2,125,570号にマゼンタカプラーの具体例が、また欧州
特許第96,570号および西独出願公開第3,234,533号には
イエロー、マゼンタもしくはシアンカプラーの具体例が
記載されている。
色素形成カプラーおよび上記の特殊カプラーは、二量
体以上の重合体を形成してもよい。ポリマー化された色
素形成カプラーの典型例は、米国特許第3,451,820号お
よび同第4,080,211号に記載されている。ポリマー化マ
ゼンタカプラーの具体例は、英国特許第2,102,173号お
よび米国特許第4,367,282号に記載されている。
本発明で使用する各種のカプラーは、感光材料に必要
とされる特性を満たすために、感光層の同一層に二種類
以上を併用することもできるし、また同一の化合物を異
なつた二層以上に導入することもできる。
カラーカプラーの標準的な使用量は、感光性ハロゲン
化銀の1モルあたり0.001ないし1モルの範囲であり、
好ましくはイエローカプラーでは0.01ないし0.5モル、
マゼンタカプラーでは0.003ないし0.3モル、またシアン
カプラーでは0.002ないし0.3モルである。
本発明においては、ヒドロキシベンゼン類(例えばハ
イドロキノン類)、アミノフエノール類、3−ピラゾリ
ドン類等の如き現像主薬を乳剤中あるいは感光材料中に
含有させてもよい。
本発明に於て使用される写真乳剤は、ハロゲン化銀の
現像に対応して拡散性色素を放出するようなカラー拡散
転写法用色素像供与化合物(色材)と組合せて、適当な
現像処理ののち受像層に所望の転写像を得るのに用いる
こともできる。このようなカラー拡散転写法用色材とし
ては多数のものが知られており、なかでもはじめは非拡
散性であるが現像主薬(又は電子移動剤)の酸化生成物
との酸化還元反応によつて開裂して拡散性色素を放出す
るタイプの色材(以下DRR化合物と略す)の使用が好ま
しい。なかでもN−置換スルフアモイル基を有するDRR
化合物が好ましい。特に、本発明の造核剤との併用で好
ましいのは、米国特許第4,055,428号、同4,053,312号や
同4,336,322号等に記載されているようなo−ヒドロキ
シアリールスルフアモイル基を有するDRR化合物や特開
昭53-149,328号に記載されているようなレドツクス母核
を有するDRR化合物である。このようなDRR化合物と併用
すると、特に処理時の温度依存性が顕著に小さい。
DRR化合物の具体例としては、上記特許明細書に記さ
れているものの他、マゼンタ染料像形成物質としては1
−ヒドロキシ−2−テトラメチレンスルフアモイル−4
−〔3′−メチル−4′−(2″−ヒドロキシ−4″−
メチル−5″−ヘキサデシルオキシフエニルスルフアモ
イル)−フエニルアゾ〕−ナフタレン、イエロー染料像
形成物質としては1−フエニル−3−シアノ−4−(2
,4−ジ−tert−ペンチルフエノキシアセトアミノ)
−フエニルスルフアモイル〕フエニルアゾ)−5−ピラ
ゾロンなどがあげられる。
本発明に好ましく用いうるカラーカプラーの詳細につ
いては同明細書第33頁18行〜40頁末行にそれぞれ記載さ
れている。
本発明の感光材料を用いて像様露光の後、光又は造核
剤によるかぶり処理を施した後又は施しながら、芳香族
第一級アミン系発色現像薬を含むpH11.5以下の表面現像
液で発色現象、漂白・定着処理することにより直接ポジ
カラー画像を形成するのが好ましい。この現像液のpHは
11.0〜10.0の範囲であるのが更に好ましい。
本発明におけるかぶり処理は、いわゆる「光かぶり
法」と呼ばれる感光層の全面に第二の露光を与える方法
及び「化学的かぶり法」と呼ばれる造核剤の存在下にて
現像処理する方法のうちのどちらを用いてもよい。造核
剤およびかぶり光の存在下で現像処理してもよい。ま
た、造核剤を含有する感光材料をかぶり露光してもよ
い。
光かぶり法に関しては、前記の特願昭61-253716号明
細書第47頁4行〜49頁5行に記載されており、本発明に
用いうる造核剤に関しては同明細書第49頁6行〜67頁2
行に記載されており、特に一般式〔N−1〕と〔N−
2〕で表わされる化合物の使用が好ましい。これらの具
体例としては、同明細書第56〜58頁に記載の〔N−I−
1〕〜〔N−I-10〕と同明細書第63〜66頁に記載の〔N-
II-1〕〜〔N-II-12〕の使用が好ましい。
本発明に用いうる造核促進剤に関しては、同明細書第
68頁11行〜71頁3行に記載されており、特にこの具体例
としては、同第69〜70頁に記載の(A−1)〜(A-13)
の使用が好ましい。
本発明の感光材料の現像処理に用いられるカラー現像
液に関しては、同明細書第71頁4行目〜72頁9行目に記
載されており、特に芳香族第1級アミン系発色現像薬の
具体例としては、p−フエニレンジアミン系化合物が好
ましく、その代表例としては3−メチル−4−アミノ−
N−エチル−N−(β−メタンスルホンアミドエチル)
アニリン、3−メチル−4−アミノ−N−エチル−N−
(β−ヒドロキシエチル)アニリン、3−メチル−4−
アミノ−N−エチル−N−メトキシエチルアニリン及び
これらの硫酸塩、塩酸塩などの塩をあげることができ
る。
本発明の感光材料を用いてカラー拡散転写法により直
接ポジカラー画像を形成するには、上記の発色現像薬の
他に、フエニドン誘導体などの黒白現像薬を用いる事も
できる。
発色現像後の写真乳剤層は通常漂白処理される。漂白
処理は定着処理と同時に一浴漂白定着で行なわれてもよ
いし、個別に行なわれてもよい。さらに処理の迅速化を
はかるために、漂白処理後漂白定着処理する処理方法で
もよいし、定着処理後漂白定着処理する方法でもよい。
本発明の漂白液もしくは漂白定着液には漂白剤としてア
ミノポリカルボン酸鉄錯塩が通常使用される。本発明の
漂白液もしくは漂白定着液に用いられる添加剤として
は、特願昭61-32462号明細書第22頁〜30頁に記載の種々
の化合物を使用することができる。脱銀工程(漂白定着
又は定着)の後には、水洗及び/又は安定化などの処理
を行なう。水洗水又は安定化液には軟水化処理した水を
使用することが好ましい。軟水化処理の方法としては、
特願昭61-131632号明細書に記細のイオン交換樹脂又は
逆浸透装置を使用する方法が挙げられる。これらの具体
的な方法としては特願昭61-131632号明細書に記載の方
法を行なうことが好ましい。
さらに水洗及び安定化工程に用いられる添加剤として
は特願昭61-32462号明細書第30頁〜36頁に記細の種々の
化合物を使用することができる。
各処理工程における補充液量は少ない方が好ましい。
補充液量は感光材料の単位面積当りの前浴の持込み量に
対して、0.1〜50倍が好ましく、さらに好ましくは3〜3
0倍である。
(実施例) 以下、本発明を実施例によって更に詳しく記述する
が、本発明はこれによって限定されるものではない。
実施例−1 50℃に保ったゼラチン水溶液に銀1モル当り4×10-7
モルの6塩化イリジウム(III)カリおよびアンモニア
の存在下で硝酸銀水溶液と沃化カリウム、臭化カリウム
水溶液を同時に60分間で加え、その間のpAgを7.8に保つ
ことにより平均粒径0.25μ、平均ヨウ化銀含有量1モル
%の立方体単分散乳剤を調製した。化学増感はしなかっ
た。これらのヨウ臭化銀乳剤に増感色素として5,5′−
ジクロロ−9−エチル−3,3′−ビス(3−スルフオプ
ロピル)オキサカルボシアニンのナトリウム塩、安定剤
として4−ヒドロキシ−6−メチル−1,3,3a、7−テト
ラザインデン、ポリエチルアクリレートの分散物、ポリ
エチレングリコール、1,3−ビニルスルホニル−2−プ
ロパノールおよび表−1に示した本発明の化合物を添加
し、ポリエチレンテレフタレートベース上に銀量3.4g/m
2になるごとく塗布を行なった。
ゼラチンは1.8g/m2であった。
この上に保護層として、ゼラチン1.5g/m2、ポリメチ
ルメタクリレート粒子(平均粒径2.5μ)0.3g/m2、次の
界面活性剤を含む層を塗布した。
界面活性剤 比較例として本発明の化合物の代りに記載の化合物
A、Bを用いてサンプルを作成した。それらの化合物例
は表−1に示した。
これらの試料を3200°Kのタングステン光で光学ウェ
ッジと光学濃度1.5のNDフィルターを通して露光し、次
の現像液で34℃34秒現像し、定着、水洗、乾燥した。
〔現像液−I〕
ハイドロキノン 50.5g N−メチル−p−アミノフェノール 0.3g 4−メチル−4−ヒドロキシメチル − −1−フェニル−3−ピラゾリド ン 水酸化ナトリウム 18.0g ホウ酸 54.0g 亜硫酸カリウム 110.0g エチレンジアミン四酢酸二ナトリウ 1.0g ム 臭化カリウム 10.0g 5−メチルベンゾトリアゾール 0.4g 2−メルカプトベンゾイミダゾール 0.3g −5−スルホン酸 3−(5−メルカプトテトラゾール) 0.2g ベンゼンスルホン酸ナトリウム N−n−ブチルジエタノールアミン 15.0g トルエンスルホン酸ナトリウム 8.0g 水を加えて1 1 pH=11.6に合せる pH11.6 (水酸化カリウムを加えて) 比較化合物−A 比較化合物−B (特開昭60-140,339号及び同60-140,340号に記載の化
合物) 表−1から判るように、本発明の化合物を用いると従
来知られている比較化合物A、Bより著るしく高い感度
と硬調性が得られた。
実施例−2 実施例−1のサンプルを次の現像液で38℃で30秒現像
し、定着、水洗、乾燥を行った。
〔現像液−II〕
ハイドロキノン 25g 4−メチル−4−ヒドロキシメチル− 0.5g 1−フェニル−3−ピラゾリドン エチレンジアミン四酢酸ナトリウム 10.8g 水酸化カリウム 10.5g 炭酸ナトリウム(−水塩) 11.0g 亜硫酸ナトリウム(無水) 66.7g 臭化カリウム 3.3g 5−メチルベンゾトリアゾール 0.4g 3−(5−メルカプトテトラゾール) 0.2g ベンゼンスルホン酸ナトリウム 2−メルカプトベンツイミダゾール− 0.3g S−スルホン酸ナトリウム β−フェネチルアルコール 2.0ml 水を加えて 1 pH= 10.7(水酸化カリウムを加えて 合わせる) 得られた写真性を表−2に示した。本発明の化合物を
用いるとpH=10.7と低い現像液でも高い感度と高い硬調
性が得られた。
実施例−3) 40℃に保ったゼラチン水溶液に銀1モル当り5.0×10
-6モルの(NH)3RhCl6の存在下で硝酸銀水溶液と塩化ナト
リウム水溶液を同時に混合したのち、当業界でよく知ら
れた方法にて、可溶性塩を除去したのちにゼラチンを加
え、化学熟成せずに安定化剤として2−メチル−4−ヒ
ドロキシ−1,3,3a,7−テトラアザインデンを添加した。
この乳剤は平均粒子サイズが0.18μの立方晶形をした単
分散乳剤であった。
この乳剤に表−3に示したヒドラジン化合物とポリエ
チルアクリレートラテックスを固形分で対ゼラチン30wt
%添加し、硬膜剤として、1,3−ビニルスルホニル−2
−プロパノールを加え、ポリエステル支持対上に3.8g/m
2のAg量になる様に塗布した。ゼラチンは1.8g/m2であっ
た。この上に保護層としてゼラチン1.5g/m2の層を塗布
した。
このサンプルに大日本スクリーン(株)製明室プリン
ターp-607で、光学ウエッジを通して露光し実施例1の
現像液で38℃20秒処理し、定着、水洗、乾燥した。
得られた写真性の結果を表−3に示した。
比較化合物−C 表−3の結果より判るように、本発明の化合物は比較
化合物−A、B、Cに比べ高い硬調性と感度を与える。
実施例−4) (乳剤の調整) 硝酸銀水溶液と、銀1モルあたり0.5×10-4モルの六
塩化ロジウム(III)酸アンモニウムを含む塩化ナトリ
ウム水溶液をダブルジェット法により35℃のゼラチン溶
液中でpHを6.5になるようにコントロールしつつ混合
し、平均粒子サイズ0.07μmの単分散塩化銀乳剤を作っ
た。
粒子形成後、当業界でよく知られているフロキユレー
ション法により可溶性塩類を除去し、安定剤として4−
ヒドロキシ−6−メチル−1,3,3a,7−テトラアザインデ
ンおよび1−フェニル−5−メルカプトテトラゾールを
添加した。乳剤1kg中に含有されるゼラチンは55g、銀は
105gであった。
(感光材料の作成) 前記乳剤に、表−4)に示す本発明および比較例の造
核剤、および次に示す造核促進剤と 造核促進剤 セーフライト染料を添加し セーフライト染料 次に、ポリエチルアクリレートラテックス(14mg/
m2)、さらに硬膜剤として2,4−ジクロル−6−ヒドロ
キシ1,3,5−トリアジンナトリウム塩を添加して、1m2
たり3.5gの銀量となるようにポリエチレンテレフタレー
ト透明支持体上にハロゲン化銀乳剤層を塗布し、さらに
その上層にゼラチン(1.3g/m2)、塗布助剤として、次
の3つの界面活性剤、安定剤、およびマット剤を含む保
護層を塗布し、乾燥した。
界面活性剤 安定剤 チオクト酸 マット剤 ポリメチルメタクリレート (平均粒径2.5μ) 9.0 このサンプルに大日本スクリーン(株)製明室プリン
ターP-607で、光学ウェッジを通して露光し、現像液−
Iで38℃20秒現像処理し、定着、水洗、乾燥した。
得られた写真性の結果を表−4に示した。
比較例ではγが軟調な特性しか得られなかったが、本
発明の化合物ではγは10以上の優れた硬調画像が得られ
た。また、比較例では感度は全く上昇しないのに対して
本発明のサンプルでは著るしい感度の上昇が得られた。
実施例5 ポリエチレンで両面ラミネートした紙支持体の上に、
以下に示す層構成の多層カラー感光材料No.Aを作製し
た。
(層構成) 以下に各層に組成を示す。数字はm2あたりの塗布量を
gで表わす。ハロゲン化銀乳剤およびコロイド銀は銀換
算塗布量をgで、また分光増感色素はハロゲン化銀1モ
ルあたりの添加量をモルで表わす。
支持体 ポリエチレンラミネート紙 〔第E1層側のポリエチレンに白色顔料(TiO2)と青味染
料(群青)を含む〕 第E1層 ハロゲン化銀乳剤 A 0.26 分光増感色素 (ExSS-1) 1.0×10-4 分光増感色素 (ExSS-2) 6.1×10-5 ゼラチン 1.11 シアンカプラー(ExCC-1) 0.21 シアンカプラー(ExCC-2) 0.26 紫外線吸収剤 (ExUV-1) 0.17 溶媒 (ExS-1) 0.23 現像調節剤 (ExGC-1) 0.02 安定剤 (ExA-1) 0.006 造核促進剤 (ExZS-1) 3.0×10-4 造核剤 (ExZK-1) 8.0×10-5 第E2層 ゼラチン 1.41 混色防止剤 (ExKB-1) 0.09 溶媒 (ExS-1) 0.10 溶媒 (ExS-2) 0.10 第E3層 ハロゲン化銀乳剤 A 0.23 分光増感色素 (ExSS-3) 3.0×10-4 ゼラチン 1.05 マゼンタカプラー(ExMC-1) 0.16 色像安定剤 (ExSA-1) 0.20 溶媒 (ExS-3) 0.25 現像調節剤 (ExGC-1) 0.02 安定剤 (ExA−1) 0.006 造核促進剤 (ExZS-1) 2.7×10-4 造核剤 (ExZK-1) 1.4×10-4 第E4層 ゼラチン 0.47 混色防止剤 (ExKB-1) 0.03 溶媒 (ExS-1) 0.03 溶媒 (ExS-2) 0.03 第E5層 コロイド銀 0.09 ゼラチン 0.49 混色防止剤 (ExKB-1) 0.03 溶媒 (ExS-1) 0.03 溶媒 (ExS-2) 0.03 第E6層 第E4層と同じ 第E7層 ハロゲン化銀乳剤 A 0.40 分光増感色素 (ExSS-3) 4.2×10-4 ゼラチン 2.17 イエローカプラー(ExYC-1) 0.51 溶媒 (ExS-2) 0.20 溶媒 (ExS-4) 0.20 現像調節剤 (ExGC-1) 0.06 安定剤 (ExA-1) 0.001 造核促進剤 (ExZS-1) 5.0×10-4 造核剤 (ExZK-1) 1.2×10-5 第E8層 ゼラチン 0.54 紫外線吸収剤 (ExUV-2) 0.21 溶媒 (ExS-4) 0.08 第E9層 ゼラチン 1.28 ポリビニルアルコールのアクリル 変性共重合体(変性度17%) 0.17 流動パラフイン 0.03 ポリメタクリル酸メチルのラテツ クス粒子(平均粒径2.8μm) 0.05 第B1層 ゼラチン 8.70 第B2層 第E9層と同じ 各層には上記組成物の他にゼラチン硬化剤ExGK-1およ
び界面活性剤を添加した。
ハロゲン化銀乳剤A 臭化カリウムと塩化ナトリウムの混合水溶液及び硝酸
銀の水溶液をAg1モル当り0.5gの3,4−ジメチル−1,3−
チアゾリン−2−チオンと0.3gの酢酸鉛を添加したゼラ
チン水溶液に激しく攪拌しながら、55℃で約5分を要し
て同時に添加し、平均粒子径が約0.2μm(臭化銀含量4
0モル%)の単分散の塩臭化銀乳剤を得た。この乳剤に
銀1モル当り35mgのチオ硫酸ナトリウムと20mgの塩化金
酸(4水塩)を加え55℃で60分間加熱することにより化
学増感処理を行なつた。
こうして得た塩臭化銀粒子をコアとして、第1回目と
同じ沈澱環境でさらに40分間処理することによりさらに
成長させ、最終的に平均粒子径0.4μmの単分散コア/
シエル塩臭化銀乳剤を得た。粒子サイズの変動係数は、
約10%であつた。
この乳剤に銀1モル当り3mg量のチオ硫酸ナトリウム
および3.5mg量の塩化金酸(4水塩)を加え、60℃で50
分加熱して化学増感処理を行い、内部潜像型ハロゲン化
銀乳剤Aを得た。
試料を作製するのに用いた化合物 の1:1混合物(容量比) (1):(2):(3)の5:8:9混合物(重量比) (ExUV-2)紫外線吸収剤 上記(1):(2):(3)の2:9:8混合物(重量
比) (ExA-1)安定剤 4−ヒドロキシ−5,6−トリメチレン−1,3,3a,7−テ
トラザインデン (ExZS-1)造核促進剤 2−(3−ジメチルアミノプロピルチオ)−5−5−
メルカプト−1,3,4−チアジアゾール塩酸塩 (ExGK-1)ゼラチン硬化剤 1−オキシ−3,5−ジクロロ−S−トリアジンナトリ
ウム塩 処理工程A 時間 温度 発色現像 100秒 38℃ 漂白定着 30秒 38℃ 水洗 30秒 38℃水洗 30秒 38℃ 水洗水の補充方式は、水洗浴に補充し、水洗浴の
オーバーフロー液を水洗浴に導く、いわゆる向流補充
方式とした。
〔発色現像液〕 母液 ジエチレントリアミン五酢酸 0.5g 1−ヒドロキシエチリデン− 0.5g 1,1−ジホスホン酸 ジエチレングリコール 8.0g ベンジルアルコール 10.0g 臭化ナトリウム 0.5g 塩化ナトリウム 0.7g 亜硫酸ナトリウム 2.0g N,N−ジエチルヒドロキシ 3.5g ルアミン 3−メチル−4−アミノ−N 6.0g −エチル−N−(β−メタ ンスルホンアミドエチル) −アニリン 炭酸カリウム 30.0g 螢光増白剤(スチルベン系) 1.0g 純水を加えて 1000ml pH 10.50 pHは水酸化カリウム又は塩酸で調整した。
〔漂白定着液〕 母液 チオ硫酸アンモニウム 100g 亜硫酸水素ナトリウム 10g エチレンジアミン四酢酸鉄 40g (III)アンモニウム・2 水塩 エチレンジアミン四酢酸2 5g ナトリウム・2水塩 2−メルカプト−1,3, 0.5g 4−トリアゾール 純水を加えて 1000ml pH 7.0 pHはアンモニア水または塩酸で調整した。
〔水洗水〕
純水を用いた。
ここで純水とは、イオン交換処理により、水道水中の
水素イオン以外の全てのカチオン及び水酸イオン以外の
全てのアニオン濃度を1ppm以下に除去したものである。
造核剤(ExZK-1)を表5記載の化合物に変更した以外
はサンプルNo.Aと同様にして、多層カラー感光材料No.1
〜4を作製した。
このようにして作製されたサンプルをウェッジ露光
(1/10秒、10CMS)を与えた後に処理工程Aを施してシ
アン発色画像濃度を測定した。得られた結果を表5に示
した。
本発明の化合物の添加量はExZK-1と当量とした。
本発明の化合物を用いたサンプルNo.1〜4は比較化合
物のExZK-1を添加したNo.Aに比べて最大画像濃度(Dma
x)が高く好ましかった。なおマゼンタ濃度、イエロー
濃度についても同様の結果を得た。
実施例6 ポリエチレンテレフタレート透明支持体上に次の順に
各層を塗布して感光要素No.1〜6を作つた。
(1)米国特許第3,898,088号に記載されている共重合
体で下記繰り返し単位を下記の割合で含む重合体(3.0g
/m2およびゼラチン(3.0g/m2)含む媒染層。
(2)酸化チタン20g/m2およびゼラチン2.0g/m2を含む
白色反射層。
(3)カーボンブラツク2.70g/m2およびゼラチン2.70g/
m2を含む遮光層。
(4)下記のマゼンタDRR化合物(0.45g/m2)、ジエチ
ルラウリルアミド(0.10g/m2)、2,5−ジ−t−ブチル
ハイドロキノン(0.0074g/m2)、およびゼラチン(0.76
g/m2)を含む層。
(5)内部潜像型乳剤(銀の量で1.4g/m2)、緑色増感
色素(1.9mg/m2)を含み表6に示す造核剤及び5−ペン
タデシル−ハイドロキノン−2−スルホン酸ナトリウム
(0.11g/m2)を含む緑感性の内部潜像型直接ポジ沃臭化
銀乳剤(沃化銀2モル%)層。
(6)ゼラチン(0.94g/m2)を含む層。
上記感光要素No.1〜6と次に示す各要素を組み合わせ
て処理を行つた。
処理液 上記組成の処理液を0.8gずつ「圧力で破壊可能な容
器」に充填した。
カバーシート ポリエチレンテレフタレート支持体上に酸性ポリマー
層(中和層)としてポリアクリル酸(10重量%水溶液で
粘度約1,000cp)15g/m2およびその上に中和タイミング
層としてアセチルセルロース(100gのアセチルセルロー
スを加水分解して39.4gアセチル基を生成する)3.8g/m2
およびスチレンと無水マレイン酸のコポリマー(組成
(モル)比、スチレン:無水マレイン酸=約60:40、分
子量約5万)0.2g/m2を塗布したカバーシートを作成し
た。
強制劣化条件 上記感光要素No.1〜6を2組用意し、1組は冷蔵庫
(5℃)で保存し、残り1組は温度35℃相対湿度80%で
4日間放置した。
処理工程 上記カバーシートと前記感光シートを重ね合わせ、カ
バーシートの側からカラーテストチヤートを露光したの
ち、両シートの間に、上記処理液を75μの厚みになるよ
うに展開した(展開は加圧ローラーの助けをかりて行つ
た)。処理は、25℃で行つた。処理後、感光シートの透
明支持体を通して、受像層に生成した画像の緑濃度をマ
クベス反射濃度計によつて処理、1時間後に測定した。
その結果を第6表に示す。
上記の結果から明らかなように、本発明の造核剤を添
加した感光要素3〜6は、従来の方法で作られた感光要
素1よりは同一の添加量でDmaxが出易く、感光要素3〜
6は2より、感材を経時させたときの感度の変化が少な
いことがわかる。
実施例7 本発明の実施に当り、下記の乳剤Xを調整した。
乳剤X 硝酸銀水溶液と臭化カリウム水溶液とを、同時に一定
速度で銀電極電位を正八面体粒子が成長する電位に保ち
ながら、1当り20mgのチオエーテル(1,8−ジヒドロ
キシ−3,6−ジチアオクタン)を含有した75℃のゼラチ
ン水溶液(pH=5.5)に良く攪拌しながら、1/8モルに相
当する硝酸銀を5分間で添加し、平均粒径が約0.14μm
の球型AgBr単分散を得た。この乳剤にハロゲン化銀1モ
ル当り、20mgのチオ硫酸ナトリウムと20mgの塩化金酸
(4水塩)とを各々加えて、pH7.5に調節し、良く攪拌
しながら、75℃で80分間化学増感処理したものをコア乳
剤とした。次に、同温度で引続き硝酸銀水溶液(7/8モ
ルの硝酸銀を含む)と臭化カリウム水溶液とを良く攪拌
された条件下で、正八面体粒子が成長する銀電極電位に
保ちながら、40分間にわたって同時添加し、シエルの成
長を行わせ、平均粒子が約0.3μmの単分散八面体コア
・シエル型乳剤を得た。この乳剤を常法に従い水洗・脱
塩したのち、加熱溶解後、pHを6.5に調節して、ハロゲ
ン化銀1モル当り、5mgのチオ硫酸ナトリウムと5mgの塩
化金酸(4水塩)とをそれぞれ加えて、75℃で60分間熟
成し、シエル表面の化学増感処理を行い、最終的に内部
潜像型の単分散八面体コア・シエル乳剤(乳剤X)を得
た。この乳剤の粒子サイズ分布を電子顕微鏡写真から測
定した結果、平均粒径は0.30μm、変動係数(平均粒径
×100/標準偏差)は10%であった。
上記乳剤Xにパンクロ増感色素3,3′−ジエチル−9
−メチル・チオカルボシアニンをハロゲン化銀1モル当
り5mgを添加したのち、造核剤として例示化合物(I−
1)(I−3)(I−4)(I-12)及び比較化合物とし
てExZK-1を第7表に記載の添加量とさらに造核促進剤と
して化合物−aを1×10-3モルとをそれぞれハロゲン化
銀1モル当り添加したものをポリエチレンテレフタレー
ト支持体上に銀量が2.8g/m2になるように塗布し、その
際、その上にゼラチン及び硬膜剤から成る保護層を同時
塗布して、赤色光にまで感光する直接ポジ写真感光材料
を作成した。
上記の感光材料を1Kwタングステン灯(色温度2854°
K)感光計で、ステップウエッジを介して、0.1秒間露
光した。
次に、自動現像機(Kodak Proster I Processor)でK
odak Proster Plus処理液(現像液pH10.7)を用いて、3
8℃で18秒間現像を行い、同現像機で引続き、水洗、定
着、水洗後乾燥させた。
こうして得た、各試料の直接ポジ画像の最大濃度(Dm
ax)、最低濃度(Dmin)及び相対感度を測定し、第7表
の結果を得た。
第7表の結果から明らかなように、例示化合物(I−
1)(I−3)(I−4)(I-12)はコントロールであ
るExZK-1の1/10の添加量でコントロールの造核剤よりす
ぐれた反転特性を示すばかりでなく、かつ感度も高いこ
とがわかる。すなわち、例示化合物の新規造核剤は造核
活性が極めて高いことがわかる。
又、現像液pHを酸でpH10.0に調整したもので、これら
のサンプルを同じように現像したことろ、同等のすぐれ
た反転特性を示すことが判った。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ハロゲン化銀写真乳剤層を少なくとも1つ
    有し、該乳剤層又はその他の親水性コロイド層に下記一
    般式(I)で表わされる化合物を含有することを特徴と
    するハロゲン化銀写真感光材料。 一般式(I) 式中、A1、A2はともに水素原子または一方が水素原子で
    他方はスルホニル基もしくはアシル基を表わし、R1、R2
    は水素原子、脂肪族基、芳香族基又はヘテロ環基を表わ
    し、R3は水素原子、アルキル基、アリール基、アルコキ
    シ基、アリールオキシ基、アミノ基、カルバモイル基、
    又はオキシカルボニル基を表わし、G1はカルボニル基、
    スルホニル基、スルホキシ基、 (R4はアルコキシ基又はアリールオキシ基を表わす)又
    はイミノメチレン基を表わす。 ここで、R1、R2のうち少なくともいずれかは、Y1-(L3)l
    −で表わされる基を有する(ここでY1はチオアミド基、
    メルカプト基、ジスルフィド結合を有する基又は5ない
    し6員の含窒素ヘテロ環から選ばれるハロゲン化銀への
    吸着促進基であり、L3は二価の連結基であり、lは0又
    は1である)。
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