JPH0816727B2 - 光学ヘッド装置 - Google Patents
光学ヘッド装置Info
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- JPH0816727B2 JPH0816727B2 JP63196590A JP19659088A JPH0816727B2 JP H0816727 B2 JPH0816727 B2 JP H0816727B2 JP 63196590 A JP63196590 A JP 63196590A JP 19659088 A JP19659088 A JP 19659088A JP H0816727 B2 JPH0816727 B2 JP H0816727B2
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- light
- grating
- dielectric layer
- reflection prism
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- Optical Integrated Circuits (AREA)
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Description
【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は情報を光ディスクに記録または再生する光学
ヘッド装置に関するものである。
ヘッド装置に関するものである。
従来の技術 従来の技術について、例えば第46回応用物理学会学術
講演会2p−L−15の講演に示されているものに基づいて
説明する。
講演会2p−L−15の講演に示されているものに基づいて
説明する。
第18図は従来の光学ヘッド装置の構成を示すものであ
る。図中基板131上に誘電体層を挟んで導波層132が形成
され、半導体レーザ133から出射するレーザ光は導波層1
32内を層内に沿って広がり、TEモードの導波光134とな
る。導波光134は導波層132上に形成されたグレーティン
グビームスプリッタ135によって平行光に変換され、集
光グレーティングカプラ136によりその一部が放射モー
ド光137となる。放射モード光137は焦点FCに集光され、
焦点FCに位置する光ィスク15の反斜面を反射し、集光グ
レーティングカプラ136により再び導波光に変換され、
グレーティングビームスプリッタ135により二つの導波
光138、139に分離され、それぞれ受光素子140A,140Bお
よび141A,141Bに集光される。光ディスク15の反射面に
はディスク回転方向26に沿って径方向に周期的な案内溝
が形成されており、反射光はディスク径方向に回折す
る。
る。図中基板131上に誘電体層を挟んで導波層132が形成
され、半導体レーザ133から出射するレーザ光は導波層1
32内を層内に沿って広がり、TEモードの導波光134とな
る。導波光134は導波層132上に形成されたグレーティン
グビームスプリッタ135によって平行光に変換され、集
光グレーティングカプラ136によりその一部が放射モー
ド光137となる。放射モード光137は焦点FCに集光され、
焦点FCに位置する光ィスク15の反斜面を反射し、集光グ
レーティングカプラ136により再び導波光に変換され、
グレーティングビームスプリッタ135により二つの導波
光138、139に分離され、それぞれ受光素子140A,140Bお
よび141A,141Bに集光される。光ディスク15の反射面に
はディスク回転方向26に沿って径方向に周期的な案内溝
が形成されており、反射光はディスク径方向に回折す
る。
従って、トラッキングエラー信号はディスク径方向に
おける反射光137の光量差として現れ、導波光138、139
の光量を検出し、その差をとればトラッキングエラー
(TE)信号が得られる(いわゆるプッシュプル方式であ
る)。
おける反射光137の光量差として現れ、導波光138、139
の光量を検出し、その差をとればトラッキングエラー
(TE)信号が得られる(いわゆるプッシュプル方式であ
る)。
また、グレーティングビームスプリッタ135により二
つの導波光138、139に分離されることで、ナイフエッヂ
によるフォーカスエラー(FE)検出と同様の原理で光デ
ィスク反射面のディフォーカス量が受光素子140A,140B,
141A,141B上の光量分布の差異として現れる。従って、
差動増幅器144により受光素子140A、140Bの和信号と141
A、141Bの和信号とを差分することでTE信号が得られ、
差動増幅器143より受光素子140A、141Aの和信号と140
B、141Bの和信号とを差分することでFE信号が得られ
る。
つの導波光138、139に分離されることで、ナイフエッヂ
によるフォーカスエラー(FE)検出と同様の原理で光デ
ィスク反射面のディフォーカス量が受光素子140A,140B,
141A,141B上の光量分布の差異として現れる。従って、
差動増幅器144により受光素子140A、140Bの和信号と141
A、141Bの和信号とを差分することでTE信号が得られ、
差動増幅器143より受光素子140A、141Aの和信号と140
B、141Bの和信号とを差分することでFE信号が得られ
る。
一方、加算増幅器142により受光素子140A、140B、141
A、141Bの和信号を得、これを再生信号とする。
A、141Bの和信号を得、これを再生信号とする。
発明が解決しようとする課題 このような従来の光学ヘッド装置に於て以下の問題点
があった。
があった。
第一に、半導体レーザの発光点を導波路端面に極めて
近接して配置しなければならず、要求される端面精度や
位置調整精度が厳しい。さらに、この方式では基本モー
ド以外のモードを選択的に励振することが困難である
(例えば、「光集積回路」、オーム社、西原 他)。実
際に、この方式での入力結合は安定性が悪く、また高い
入力効率も得られていない。
近接して配置しなければならず、要求される端面精度や
位置調整精度が厳しい。さらに、この方式では基本モー
ド以外のモードを選択的に励振することが困難である
(例えば、「光集積回路」、オーム社、西原 他)。実
際に、この方式での入力結合は安定性が悪く、また高い
入力効率も得られていない。
第二に、半導体レーザは温度や出力パワーの大小によ
って波長変動を起こすが、この時グレーティングビーム
スプリッタ135による光の回折角が変わり、導波光134が
平行光からずれた状態で集光グレーティングカプラ136
に入射するのでその非平行性と光路長の差により出射光
137の収差(とくに非点収差)が増大し、再生機能(ま
たは記録機能)を低下する。また集光グレーティングカ
プラ136からの出射光137の回折角が変わるので、焦点位
置FCが変位する。波長変動がモードホッピングによって
生ずる場合、焦点位置FCの変位は瞬間的になされ、その
間の信号再生(または信号記録)は行われない。更に、
それぞれ受光素子140A,140Bおよび141A,141Bに集光され
る二つの導波光138、139の集光点138F,139Fは波長変動
に伴いグレーティングビームスプリッタ135での光の回
折角が変わるので矢印のごとく変位し、この受光素子上
のスポット位置のずれが制御信号を乱し光ディスクの反
射面上でディフォーカスを生じさせ、再生機能(または
記録機能)はさらに低下する。
って波長変動を起こすが、この時グレーティングビーム
スプリッタ135による光の回折角が変わり、導波光134が
平行光からずれた状態で集光グレーティングカプラ136
に入射するのでその非平行性と光路長の差により出射光
137の収差(とくに非点収差)が増大し、再生機能(ま
たは記録機能)を低下する。また集光グレーティングカ
プラ136からの出射光137の回折角が変わるので、焦点位
置FCが変位する。波長変動がモードホッピングによって
生ずる場合、焦点位置FCの変位は瞬間的になされ、その
間の信号再生(または信号記録)は行われない。更に、
それぞれ受光素子140A,140Bおよび141A,141Bに集光され
る二つの導波光138、139の集光点138F,139Fは波長変動
に伴いグレーティングビームスプリッタ135での光の回
折角が変わるので矢印のごとく変位し、この受光素子上
のスポット位置のずれが制御信号を乱し光ディスクの反
射面上でディフォーカスを生じさせ、再生機能(または
記録機能)はさらに低下する。
第三に、導波層の膜厚が設計値からずれた場合、導波
光の等価屈折率がずれグレーティングビームスプリッタ
135による光の回折角が変わり、導波光134が平行光から
ずれた状態で集光グレーティングカプラ136に入射する
ので出射光137の収差が増大し、再生機能(または記録
機能)は低下する。
光の等価屈折率がずれグレーティングビームスプリッタ
135による光の回折角が変わり、導波光134が平行光から
ずれた状態で集光グレーティングカプラ136に入射する
ので出射光137の収差が増大し、再生機能(または記録
機能)は低下する。
第四に、第19図(a),(b)は集光グレーティング
カプラからの出射光の光分布を示す概略図であり、グレ
ーティング136の出力結合効率ηoはパワー分配比を1
としたとき、 ηo=(P1の光量)/(P1+P2の光量) で表される。グレーティングの放射損失係数を大きくす
ることで(a)図の光分布は (P1+P2の光量)=一定 のまま(b)図の光分布になり、このとき出力結合効率
ηoは増大する。しかし、(b)図の光分布は(a)図
の光分布に比べグレーティング面内での光量変化が大き
く、片側(図中では右側)での光量が著しく低下するた
め、実質的なN.A.(開口率)の低下につながり焦点に於
ける集光性が劣化する。
カプラからの出射光の光分布を示す概略図であり、グレ
ーティング136の出力結合効率ηoはパワー分配比を1
としたとき、 ηo=(P1の光量)/(P1+P2の光量) で表される。グレーティングの放射損失係数を大きくす
ることで(a)図の光分布は (P1+P2の光量)=一定 のまま(b)図の光分布になり、このとき出力結合効率
ηoは増大する。しかし、(b)図の光分布は(a)図
の光分布に比べグレーティング面内での光量変化が大き
く、片側(図中では右側)での光量が著しく低下するた
め、実質的なN.A.(開口率)の低下につながり焦点に於
ける集光性が劣化する。
第五に、第20図は集光グレーティングカプラからの出
射光と光ディスク反射面からの戻り光の光分布を示す概
略図であり、焦点位置の反射面を反射することで戻り光
146の光分布Cは出射光145の光分布Aと対称となる。一
般にグレーティングの出力分布と入力分布とが相似形の
時に入力結合効率ηi(戻り光146が導波光147に変換さ
れる結合効率、ただしパワー分配比を1とする)は100
%となるが、Cの戻り光の光分布はAの出射光の光分布
と相似形ではなく、入力結合効率ηiは小さい。
射光と光ディスク反射面からの戻り光の光分布を示す概
略図であり、焦点位置の反射面を反射することで戻り光
146の光分布Cは出射光145の光分布Aと対称となる。一
般にグレーティングの出力分布と入力分布とが相似形の
時に入力結合効率ηi(戻り光146が導波光147に変換さ
れる結合効率、ただしパワー分配比を1とする)は100
%となるが、Cの戻り光の光分布はAの出射光の光分布
と相似形ではなく、入力結合効率ηiは小さい。
従って、受光素子140A,140Bおよび141A,141Bで検出さ
れる検出光量は小さく、制御信号、再生信号の品質(s/
n)は悪い。
れる検出光量は小さく、制御信号、再生信号の品質(s/
n)は悪い。
第六に、グレーティングスプリッタ135の透過光回折
効率は0次回折光の効率が高ければ±1次回折光の効率
は低く、±1次回折光の効率が高ければ0次回折光の効
率は低いため、集光グレーティングカプラ136に向かう
0次回折光の光量を大きくすれば、受光素子140A,140B
および141A,141Bに向かう±1次回折光の光量は小さ
く、受光素子に向かう±1次回折光の光量を大きくすれ
ば、グレーティングカプラに向かう0次回折光の光量は
小さくなる。すなわち、光ディスク反射面への伝達効率
と受光素子への伝達効率の両立を図ることができない。
また、戻り光の0次回折透過光は半導体レーザ133に戻
り、これと帰還結合してレーザの発振が乱される。
効率は0次回折光の効率が高ければ±1次回折光の効率
は低く、±1次回折光の効率が高ければ0次回折光の効
率は低いため、集光グレーティングカプラ136に向かう
0次回折光の光量を大きくすれば、受光素子140A,140B
および141A,141Bに向かう±1次回折光の光量は小さ
く、受光素子に向かう±1次回折光の光量を大きくすれ
ば、グレーティングカプラに向かう0次回折光の光量は
小さくなる。すなわち、光ディスク反射面への伝達効率
と受光素子への伝達効率の両立を図ることができない。
また、戻り光の0次回折透過光は半導体レーザ133に戻
り、これと帰還結合してレーザの発振が乱される。
本発明はかかる点に鑑み、レーザ光を効率良く導波光
に変換でき、集光性が高く、集光性を劣化させることな
く出力結合効率を向上させ、ディスクからの反射信号光
のグレーティングへの入力結合効率を大きくし、光ディ
スク反射面への伝達効率と受光素子への伝達効率の両立
を図りともに高い効率にすることができ、かつ戻り光の
導波光が半導体レーザに帰還せず、半導体レーザの波長
変動及び波長誤差、導波層の膜厚誤差による集光性の変
化が小さく、制御信号の検出構成が簡単で、波長変動に
影響を受けないフォーカス制御を行うことが可能な光学
ヘッド装置を提供することを目的とする。
に変換でき、集光性が高く、集光性を劣化させることな
く出力結合効率を向上させ、ディスクからの反射信号光
のグレーティングへの入力結合効率を大きくし、光ディ
スク反射面への伝達効率と受光素子への伝達効率の両立
を図りともに高い効率にすることができ、かつ戻り光の
導波光が半導体レーザに帰還せず、半導体レーザの波長
変動及び波長誤差、導波層の膜厚誤差による集光性の変
化が小さく、制御信号の検出構成が簡単で、波長変動に
影響を受けないフォーカス制御を行うことが可能な光学
ヘッド装置を提供することを目的とする。
課題を解決するための手段 本発明は、レーザ光源と、このレーザ光源からのレー
ザ光を導波路に導き導波光とする結合手段と、一点0を
中心にして導波路に設けられた同芯円もしくはスパイラ
ルの周期構造とを備えた光学ヘッド装置であって、導波
路の上に設けた誘電体層と、これに接して配置される円
錐型反射プリズムによって結合手段を構成したものであ
る。
ザ光を導波路に導き導波光とする結合手段と、一点0を
中心にして導波路に設けられた同芯円もしくはスパイラ
ルの周期構造とを備えた光学ヘッド装置であって、導波
路の上に設けた誘電体層と、これに接して配置される円
錐型反射プリズムによって結合手段を構成したものであ
る。
また、円錐型反射プリズムの外周形状をレーザ光源の
発光強度分布に倣った形状に形成したこと、円錐型反射
プリズムの屈折率を2.0以上としたこと、円錐型反射プ
リズムを接着する構造とし誘電体層を接着剤層で形成し
たこと、あるいは、円錐型反射プリズムを誘電体層の上
に接着する構造とし円錐型反射プリズムと接着剤の屈折
率が等しいか、またはその差が小さくなるよう構成した
ものである。
発光強度分布に倣った形状に形成したこと、円錐型反射
プリズムの屈折率を2.0以上としたこと、円錐型反射プ
リズムを接着する構造とし誘電体層を接着剤層で形成し
たこと、あるいは、円錐型反射プリズムを誘電体層の上
に接着する構造とし円錐型反射プリズムと接着剤の屈折
率が等しいか、またはその差が小さくなるよう構成した
ものである。
作用 本発明は上記構成により、出射光の光分布が中心軸を
取り巻くリング状になっているため、焦点に於ける集光
性が高く、導波光の全てを放射させても集光性は劣化し
にくく、集光性を劣化させることなく周期構造(グレー
ティング)の出力結合効率を上げることが可能であり、
また戻り光の光分布が戻り光の位置での出射光の光分布
と相似形になり戻り光の入力結合効率を大きくすること
が可能となる。また出射光の放射回折角の差異が小さい
ので半導体レーザの波長変動及び波長誤差、導波層の膜
厚誤差による回折角変動の差異も小さく収差(すなわち
集光性の劣化)も小さい。
取り巻くリング状になっているため、焦点に於ける集光
性が高く、導波光の全てを放射させても集光性は劣化し
にくく、集光性を劣化させることなく周期構造(グレー
ティング)の出力結合効率を上げることが可能であり、
また戻り光の光分布が戻り光の位置での出射光の光分布
と相似形になり戻り光の入力結合効率を大きくすること
が可能となる。また出射光の放射回折角の差異が小さい
ので半導体レーザの波長変動及び波長誤差、導波層の膜
厚誤差による回折角変動の差異も小さく収差(すなわち
集光性の劣化)も小さい。
なおこの場合の収差は球面収差であり、収差影響は最
良像点の位置ずれとして現れ、その品質(集光性、STRE
HL'S DEFINITION)の劣化が小さいので、最良像点が光
ディスクの反射面に追従するよう制御されている限り信
号再生特性、信号記録特性などに与える影響は小さい。
また最良像点の位置ずれの方向は反射面の法線方向にあ
りその位置ずれ量は小さく、半導体レーザの瞬間的な波
長変動による信号再生、信号記録への影響は小さい。
良像点の位置ずれとして現れ、その品質(集光性、STRE
HL'S DEFINITION)の劣化が小さいので、最良像点が光
ディスクの反射面に追従するよう制御されている限り信
号再生特性、信号記録特性などに与える影響は小さい。
また最良像点の位置ずれの方向は反射面の法線方向にあ
りその位置ずれ量は小さく、半導体レーザの瞬間的な波
長変動による信号再生、信号記録への影響は小さい。
また、周期構造の周期内の形状、屈折率差異などを変
えることで出射光の光分布を調整し、焦点に於ける集光
性を高めることができる。
えることで出射光の光分布を調整し、焦点に於ける集光
性を高めることができる。
また、グレーティングビームスプリッタなどを介せず
にフォーカス制御を行うことが出来るので、光ディスク
反射面への伝達効率と受光素子への伝達効率の両立を図
り、ともに高い効率にすることができる。
にフォーカス制御を行うことが出来るので、光ディスク
反射面への伝達効率と受光素子への伝達効率の両立を図
り、ともに高い効率にすることができる。
また、反射光の入力結合効率の差を利用してフォーカ
ス制御信号の検出を行うので波長変動に影響を受けない
制御を行うことが出来る。
ス制御信号の検出を行うので波長変動に影響を受けない
制御を行うことが出来る。
また、戻り光の導波光は検出手段によって吸収される
ので、半導体レーザに帰還する光量は小さく半導体レー
ザのノイズを小さくすることが出来る。
ので、半導体レーザに帰還する光量は小さく半導体レー
ザのノイズを小さくすることが出来る。
また、円錐型反射プリズムによって半導体レーザの発
光分布が反転され、導波路の放射特性分布に近い光分布
で入力結合が行なわれるため、高い入力効率を得ること
ができる。
光分布が反転され、導波路の放射特性分布に近い光分布
で入力結合が行なわれるため、高い入力効率を得ること
ができる。
実施例 以下本発明の実施例を第1図から第11図に基づいて説
明する。第1図、第2図は本発明の実施例におけるの光
学ヘッド装置の構成を示す。
明する。第1図、第2図は本発明の実施例におけるの光
学ヘッド装置の構成を示す。
第1図に示すように、透明基板1、偏光子2、1/4波
長板3、集光レンズ4、半導体レーザ5がホルダ6によ
って固定されている。半導体レーザ5から出射するレー
ザ光7は集光レンズ4により平行光となり、1/4波長板
3、偏光子2を透過することで直線偏光が同心円状の偏
光に変換され、透明基板1の中心に配置された円錐型反
射プリズム8による入力カプラによって導波光となる。
長板3、集光レンズ4、半導体レーザ5がホルダ6によ
って固定されている。半導体レーザ5から出射するレー
ザ光7は集光レンズ4により平行光となり、1/4波長板
3、偏光子2を透過することで直線偏光が同心円状の偏
光に変換され、透明基板1の中心に配置された円錐型反
射プリズム8による入力カプラによって導波光となる。
透明基板1上には第2図に示すように、中空形状の導
波路基板9が固定されている。尚、導波路基板9を、例
えば単結晶シリコンなどによって構成した場合、透明基
板1は省略可能である。
波路基板9が固定されている。尚、導波路基板9を、例
えば単結晶シリコンなどによって構成した場合、透明基
板1は省略可能である。
第3図は本発明の実施例における光学ヘッド装置の端
面図を示す。導波路基板9上にはグレーティング10の形
成された透明層11を挟んで透明層11よりも高屈折率の導
波層12が形成されている。透明層11は例えば熱硬化性樹
脂などで構成されており、スタンパーのグレーティング
を転写することで凹凸のグレーティング10が形成され
る。導波層12の上には、これよりも低屈折率の誘電体層
13が設けられ、さらにこの上に円錐型反射プリズム8が
配置される。
面図を示す。導波路基板9上にはグレーティング10の形
成された透明層11を挟んで透明層11よりも高屈折率の導
波層12が形成されている。透明層11は例えば熱硬化性樹
脂などで構成されており、スタンパーのグレーティング
を転写することで凹凸のグレーティング10が形成され
る。導波層12の上には、これよりも低屈折率の誘電体層
13が設けられ、さらにこの上に円錐型反射プリズム8が
配置される。
1/4波長板3、偏光子2によって同心円状偏光に変換
されたレーザ光7は、透明層11、導波層12、誘電体層13
を一旦透過した後、円錐型反射プリズム8の円錐面で反
射する。
されたレーザ光7は、透明層11、導波層12、誘電体層13
を一旦透過した後、円錐型反射プリズム8の円錐面で反
射する。
この反射光は既知のプリズム結合法と同じ原理によっ
て導波層12内に入力結合し、導波層12内を放射方向に伝
搬するTEモードもしくはTMモードの導波光14となる。
て導波層12内に入力結合し、導波層12内を放射方向に伝
搬するTEモードもしくはTMモードの導波光14となる。
なお、この円錐型反射プリズム8による入力カプラに
ついては、後に詳細に述べる。
ついては、後に詳細に述べる。
さて、導波光14はグレーティング10により放射モード
光17A,17B,17Cとなり、それぞれ導波路基板9に直交す
る中心軸18上の点FA,FB,FCに集光される。ただし、FCは
FA、FBに挟まれた位置にある。光ディスク15の反射面16
は軸18に直交してほぼ焦点FCの位置にあり、光は反射面
16を反射する。すなわち放射モード光17A,17B,17Cはそ
れぞれ反射光20A,20B,2Cとなり、グレーティング10によ
り入力結合して導波層12内の中心に向かう導波光21に変
換される。
光17A,17B,17Cとなり、それぞれ導波路基板9に直交す
る中心軸18上の点FA,FB,FCに集光される。ただし、FCは
FA、FBに挟まれた位置にある。光ディスク15の反射面16
は軸18に直交してほぼ焦点FCの位置にあり、光は反射面
16を反射する。すなわち放射モード光17A,17B,17Cはそ
れぞれ反射光20A,20B,2Cとなり、グレーティング10によ
り入力結合して導波層12内の中心に向かう導波光21に変
換される。
透明層11上には導波層12よりも高屈折率の誘電体層23
を挟んで導波層12よりも低屈折率の誘電体層13が中心軸
18を中心として形成されており、誘電体層23はその外周
側で導波層12と接している。導波光21は導波層12から誘
電体層23に分岐し、誘電体層23から放射されて導波路基
板9上に形成された光検出器24によりその光量が検出さ
れる。
を挟んで導波層12よりも低屈折率の誘電体層13が中心軸
18を中心として形成されており、誘電体層23はその外周
側で導波層12と接している。導波光21は導波層12から誘
電体層23に分岐し、誘電体層23から放射されて導波路基
板9上に形成された光検出器24によりその光量が検出さ
れる。
第4図は、円錐型反射プリズム8によって構成される
入力カプラの詳細図である。レーザ光7は、透明層11、
導波層12、誘電体層13を透過し、円錐型反射プリズム8
の円錐面で反射する。なお、円錐面には適切な全反射コ
ーティングを施しておく。
入力カプラの詳細図である。レーザ光7は、透明層11、
導波層12、誘電体層13を透過し、円錐型反射プリズム8
の円錐面で反射する。なお、円錐面には適切な全反射コ
ーティングを施しておく。
このときの反射角θ1と、円錐型反射プリズム8の頂
角θ0は次のような関係にある。
角θ0は次のような関係にある。
θ1=π/2−θ0/2 反射後、レーザ光7はθ2=2θ1なる角度で進み、
誘電体層13の厚みが適切であればこれを介して導波層12
内に位相整合条件を満足するモードの光を励振し、これ
が導波光14となる。尚、このときの位相整合条件は、円
錐型反射プリズム8の屈折率をnpとすれば次式で表わさ
れる。
誘電体層13の厚みが適切であればこれを介して導波層12
内に位相整合条件を満足するモードの光を励振し、これ
が導波光14となる。尚、このときの位相整合条件は、円
錐型反射プリズム8の屈折率をnpとすれば次式で表わさ
れる。
npsinθ2=N 但し、Nは導波層12の等価屈折率である。
本来、角度θ2は誘電体層13の屈折率ndとnpで決まる
全反射条件を満たしており、円錐型反射プリズム8から
誘電体層13、さらには導波層12への光エネルギの伝達は
ない。しかし、誘電体層13の厚みが薄くなると、全反射
の際にわずかにプリズム外部に漏れ出すエバネッセント
波によって導波層12への光エネルギの伝達が生じ、導波
光14となる(以下これを、結合光と呼ぶ)。同様に、導
波層12から円錐型反射プリズム8への光の伝達も生じ、
これは導波光14からみれば損失となる(以下、これを損
失光と呼ぶ)。
全反射条件を満たしており、円錐型反射プリズム8から
誘電体層13、さらには導波層12への光エネルギの伝達は
ない。しかし、誘電体層13の厚みが薄くなると、全反射
の際にわずかにプリズム外部に漏れ出すエバネッセント
波によって導波層12への光エネルギの伝達が生じ、導波
光14となる(以下これを、結合光と呼ぶ)。同様に、導
波層12から円錐型反射プリズム8への光の伝達も生じ、
これは導波光14からみれば損失となる(以下、これを損
失光と呼ぶ)。
一方、円錐型反射プリズム8の外側、つまり誘電体層
13が自由表面をもつ領域では、導波光14は完全に導波層
内に閉じこめられる。即ち、大気中(n=1、真空中も
同様)では前記の位相整合条件は満足できないからであ
る。従って、効率良く導波光14を励振するためには、誘
電体層13が円錐型反射プリズム8と接している領域にお
いて、結合光と損失光のバランスを適切に保たなければ
ならない。これには、誘電体層13の厚みの最適化が必要
なのはもちろんであるが、同時に入射する光の強度分布
を最適化する必要がある。
13が自由表面をもつ領域では、導波光14は完全に導波層
内に閉じこめられる。即ち、大気中(n=1、真空中も
同様)では前記の位相整合条件は満足できないからであ
る。従って、効率良く導波光14を励振するためには、誘
電体層13が円錐型反射プリズム8と接している領域にお
いて、結合光と損失光のバランスを適切に保たなければ
ならない。これには、誘電体層13の厚みの最適化が必要
なのはもちろんであるが、同時に入射する光の強度分布
を最適化する必要がある。
この目的に対して円錐型反射プリズム8を用いた構成
は好適である。つまり、第5図に示すように、円錐型反
射プリズム8を用いたことによって、入射時にガウシア
ン分布を有していたレーザ光7の入射光分布7Aが反転さ
れ、反射光分布7Bとなる。この反射光分布7Bは導波路の
放射特性7Cに極めて良く似た特性を有しており、入射結
合効率を最大にする上で最適な特性である。
は好適である。つまり、第5図に示すように、円錐型反
射プリズム8を用いたことによって、入射時にガウシア
ン分布を有していたレーザ光7の入射光分布7Aが反転さ
れ、反射光分布7Bとなる。この反射光分布7Bは導波路の
放射特性7Cに極めて良く似た特性を有しており、入射結
合効率を最大にする上で最適な特性である。
また、円錐型反射プリズム8を用いた構成は、半導体
レーザ光を効率良く入力結合させる上でも有用である。
一般に、半導体レーザの発光分布は、第6図(a)の破
線で示したような楕円型発光分布である。これを、x方
向と、y方向にわけて光強度を観察すると第6図(b)
右側の図のようになる。また、この反射光分布は同図左
側のような光分布となる。ここで、y方向の反射光分布
7dは、円錐型反射プリズム8の中心から半径ryの点を越
えると著しくその強度が減少することがわかる。これ
は、y方向が楕円型発光分布の短軸方向分布に相当する
ためである。半径ryに達するまでの間は、結合光の方が
損失光よりも大きいため、導波光は次第に増幅され、半
径ryの点で最大となる。しかし、反射光分布7dは、半径
ryを越えると導波路の放射特性7cとのずれが著しくな
り、結合光よりも損失光の方が大きくなるため、導波光
は次第に減衰してしまう。従って、最大の導波結合を実
現するためには、円錐型反射プリズム8の外周を半径ry
にてカットし、導波光を完全に導波層内に閉じこめれば
良い。これを、全周方向に置き換えて考えると、円錐型
反射プリズム8の外周形状は初期の円形8Aから、半導体
レーザの発光分布にならって楕円形8Bとすることが理想
的であることがわかる。
レーザ光を効率良く入力結合させる上でも有用である。
一般に、半導体レーザの発光分布は、第6図(a)の破
線で示したような楕円型発光分布である。これを、x方
向と、y方向にわけて光強度を観察すると第6図(b)
右側の図のようになる。また、この反射光分布は同図左
側のような光分布となる。ここで、y方向の反射光分布
7dは、円錐型反射プリズム8の中心から半径ryの点を越
えると著しくその強度が減少することがわかる。これ
は、y方向が楕円型発光分布の短軸方向分布に相当する
ためである。半径ryに達するまでの間は、結合光の方が
損失光よりも大きいため、導波光は次第に増幅され、半
径ryの点で最大となる。しかし、反射光分布7dは、半径
ryを越えると導波路の放射特性7cとのずれが著しくな
り、結合光よりも損失光の方が大きくなるため、導波光
は次第に減衰してしまう。従って、最大の導波結合を実
現するためには、円錐型反射プリズム8の外周を半径ry
にてカットし、導波光を完全に導波層内に閉じこめれば
良い。これを、全周方向に置き換えて考えると、円錐型
反射プリズム8の外周形状は初期の円形8Aから、半導体
レーザの発光分布にならって楕円形8Bとすることが理想
的であることがわかる。
第7図には、円錐型反射プリズム8の頂角θ0が120
゜の場合を図示した。このとき、頂点近傍で反射した光
は円錐面に沿って進行するようになり、頂角θ0を、こ
れより小さくすることはできないことがわかる。これが
円錐型反射プリズム8を用いた構成の制約条件である。
従って、円錐面での反射角θ1は最大30゜となるため、
円錐型反射プリズム8の屈折率npを2.0以上として全反
射条件を満足させることによって、円錐面の反射コーテ
ィングをなくすことができる。
゜の場合を図示した。このとき、頂点近傍で反射した光
は円錐面に沿って進行するようになり、頂角θ0を、こ
れより小さくすることはできないことがわかる。これが
円錐型反射プリズム8を用いた構成の制約条件である。
従って、円錐面での反射角θ1は最大30゜となるため、
円錐型反射プリズム8の屈折率npを2.0以上として全反
射条件を満足させることによって、円錐面の反射コーテ
ィングをなくすことができる。
npsinθ1≧1(全反射条件) θ1≦30゜(制約条件) ∴ np≧2.0 なお、上記の制約条件の中ですべての導波モードの光
を励振する事が可能であり、実用上何等支障はない。
を励振する事が可能であり、実用上何等支障はない。
第8図は、誘電体層13を接着剤層で置き換えて構成し
た入力カプラの構成図である。誘電体層13は、必ずしも
第4図のように導波層12全体を覆っている必要はなく、
この例のように円錐型反射プリズム8の下面にのみ存在
すれば良い。これを接着剤層で置き換えれば誘電体を製
膜する必要はなく、製造上のメリットを得る。
た入力カプラの構成図である。誘電体層13は、必ずしも
第4図のように導波層12全体を覆っている必要はなく、
この例のように円錐型反射プリズム8の下面にのみ存在
すれば良い。これを接着剤層で置き換えれば誘電体を製
膜する必要はなく、製造上のメリットを得る。
第9図は、円錐型反射プリズム8の屈折率と接着剤の
屈折率を等しいか、もしくはその差が小さくなるように
選択した場合の入力カプラの構成である。これによっ
て、接着剤層の厚み誤差に対して許容幅が拡大する。さ
らに、わずかな屈折率の差があるときは、発生する干渉
縞による接着面傾きの補正が可能になる。
屈折率を等しいか、もしくはその差が小さくなるように
選択した場合の入力カプラの構成である。これによっ
て、接着剤層の厚み誤差に対して許容幅が拡大する。さ
らに、わずかな屈折率の差があるときは、発生する干渉
縞による接着面傾きの補正が可能になる。
第10図は本発明の実施例における信号検出のブロック
図である。グレーティング10は中心0を通る3つの直線
で六つの領域(すなわち、10A,10A′,10B,10B′,10C,10
C′)に分割されており、10A′,10B′,10C′は中心0に
対しそれぞれ10A,10B,10Cの対角位置にある。グレーテ
ィング10A,10A′によって放射モード光17Aが放射され反
射光20Aが入力結合される。また、10B,10B′によって放
射モード光17Bが放射され反射光20Bが入力結合され、10
C,10C′によって放射モード光17Cが放射され反射光20C
が入力結合される。グレーティング10の内周側には光検
出器24が形成されており、中心0を通る4つの直線で八
つの領域(すなわち、24A,24A′,24B,24B′,24C,24C′,
24D,24D′)に分割されている。24C,24Dは等分割されて
グレーティング10Cの内周側に面しており10Cによって入
力結合した導波光の光量を検出する。24C′,24D′も等
分割されて10C′の内周側に面しており、24A、24B、24
A′、24B′もそれぞれ10A、10B、10A′、10B′の内周側
に面し、それぞれのグレーティングによって入力結合し
た導波光の光量を検出する。
図である。グレーティング10は中心0を通る3つの直線
で六つの領域(すなわち、10A,10A′,10B,10B′,10C,10
C′)に分割されており、10A′,10B′,10C′は中心0に
対しそれぞれ10A,10B,10Cの対角位置にある。グレーテ
ィング10A,10A′によって放射モード光17Aが放射され反
射光20Aが入力結合される。また、10B,10B′によって放
射モード光17Bが放射され反射光20Bが入力結合され、10
C,10C′によって放射モード光17Cが放射され反射光20C
が入力結合される。グレーティング10の内周側には光検
出器24が形成されており、中心0を通る4つの直線で八
つの領域(すなわち、24A,24A′,24B,24B′,24C,24C′,
24D,24D′)に分割されている。24C,24Dは等分割されて
グレーティング10Cの内周側に面しており10Cによって入
力結合した導波光の光量を検出する。24C′,24D′も等
分割されて10C′の内周側に面しており、24A、24B、24
A′、24B′もそれぞれ10A、10B、10A′、10B′の内周側
に面し、それぞれのグレーティングによって入力結合し
た導波光の光量を検出する。
なお、24C,24Dおよび24C′,24D′の等分割25は第2図
における光ディスクの回転方向26に平行である。
における光ディスクの回転方向26に平行である。
第2図に示すように、光ディスク15の反斜面にはディ
スク回転方向26に沿って径方向に周期的な案内溝が形成
されており、反射光はディスク径方向に回折し、トラッ
キングエラー信号は焦点FCからの反射光20Cのディスク
径方向における光量アンバランスとして現れ、導波光21
の光量をディスク回転方向26で分割して検出し、その差
をとればトラッキングエラー信号が得られる。従って、
加算増幅器27A、27Bによってそれぞれ24C,24C′の和信
号と24D,24D′の和信号をとり、差動増幅器28Aによりそ
れらの和信号の差分をとることでトラッキングエラー信
号(TE信号)が得られる。また、加算増幅器27Cにより2
4C,24C′の和信号と24D,24D′の和信号を加算して再生
信号が得られる。一方、加算増幅器27D、27Eによってそ
れぞれ24A,24A′の和信号と24B,24B′の和信号をとり、
差動増幅器28Bによりそれらの和信号の差分をとること
でフォーカスエラー信号(FF信号)が得られる。
スク回転方向26に沿って径方向に周期的な案内溝が形成
されており、反射光はディスク径方向に回折し、トラッ
キングエラー信号は焦点FCからの反射光20Cのディスク
径方向における光量アンバランスとして現れ、導波光21
の光量をディスク回転方向26で分割して検出し、その差
をとればトラッキングエラー信号が得られる。従って、
加算増幅器27A、27Bによってそれぞれ24C,24C′の和信
号と24D,24D′の和信号をとり、差動増幅器28Aによりそ
れらの和信号の差分をとることでトラッキングエラー信
号(TE信号)が得られる。また、加算増幅器27Cにより2
4C,24C′の和信号と24D,24D′の和信号を加算して再生
信号が得られる。一方、加算増幅器27D、27Eによってそ
れぞれ24A,24A′の和信号と24B,24B′の和信号をとり、
差動増幅器28Bによりそれらの和信号の差分をとること
でフォーカスエラー信号(FF信号)が得られる。
第11図は戻り光入射角の変化を示す説明図である。放
射モード光の出射位置AでのグレーティングピッチΛは
径rの関数として次式で与えられる。
射モード光の出射位置AでのグレーティングピッチΛは
径rの関数として次式で与えられる。
Λ=λ/(N+r/(f2+r2)1/2) …(1) ここで、λはレーザ光の波長、Nは導波路の等価屈折
率、fは焦点距離である(ただし、実際には光ディスク
反射面は透明板に覆われているので、収束光が平行平板
を透過するときに生じる球面収差を補正する必要があ
り、(1)式はその補正項を加える必要がある)。
率、fは焦点距離である(ただし、実際には光ディスク
反射面は透明板に覆われているので、収束光が平行平板
を透過するときに生じる球面収差を補正する必要があ
り、(1)式はその補正項を加える必要がある)。
放射モード光17の回折角θは次式で与えられる。
−sinθ=N−λ/Λ …(2) 従って、放射モード光17が焦点Fに集光し、反射面16
が焦点位置Fにあるときは光はAFA′の順路で反射す
る。反射面16が焦点位置Fよりεだけ近いときはABCの
順路で反射する。グレーティング上のC点にFCの方向で
入射する光は効率よく導波光に変換されるが、FCの方向
からずれるに従って変換効率(入力結合効率)は落ち
る。FCの方向からのずれ角度(θ−θ′)は近似的に次
式で与えられる。
が焦点位置Fにあるときは光はAFA′の順路で反射す
る。反射面16が焦点位置Fよりεだけ近いときはABCの
順路で反射する。グレーティング上のC点にFCの方向で
入射する光は効率よく導波光に変換されるが、FCの方向
からずれるに従って変換効率(入力結合効率)は落ち
る。FCの方向からのずれ角度(θ−θ′)は近似的に次
式で与えられる。
θ−θ′=tan-1(2εr/(f2+r2)) …(3) 従って、εが大きくなるにしたがって、ずれ角度(θ
−θ′)が増大し変換効率は落ちる。
−θ′)が増大し変換効率は落ちる。
第12図(a)は反射面の位置に対する戻り光の導波光
への入力結合効率の変化を示す特性図、(b)は反射面
の位置に対するフォーカスエラー(FE)出力の変化を示
す特性図である。
への入力結合効率の変化を示す特性図、(b)は反射面
の位置に対するフォーカスエラー(FE)出力の変化を示
す特性図である。
グレーティング10A,10A′および10B,10B′により導波
光に変換される戻り光の入力結合効率38A,38Bは反射面
の位置により変動し、結合効率38Aは反射面がFAの位置
でずれ角度が0となり極大をなし、結合効率38Bは反射
面がFBの位置で極大となる。結合効率はそのまま導波光
光量に比例するため、第4図に示すように差動増幅器28
Bにより光検出器24A,24A′の和信号と24B,24B′の和信
号の差分をとることでFE信号出力が得られ、結合効率38
A、38Bの差分がS字カーブを描くことから、このFE信号
は反射面のディフォーカスにたいしS字カーブ特性をな
し、フォーカス制御が可能であることがわかる。
光に変換される戻り光の入力結合効率38A,38Bは反射面
の位置により変動し、結合効率38Aは反射面がFAの位置
でずれ角度が0となり極大をなし、結合効率38Bは反射
面がFBの位置で極大となる。結合効率はそのまま導波光
光量に比例するため、第4図に示すように差動増幅器28
Bにより光検出器24A,24A′の和信号と24B,24B′の和信
号の差分をとることでFE信号出力が得られ、結合効率38
A、38Bの差分がS字カーブを描くことから、このFE信号
は反射面のディフォーカスにたいしS字カーブ特性をな
し、フォーカス制御が可能であることがわかる。
なお、フォーカス制御が行われ反射面がFCの位置にあ
るとき、グレーティング10C,10C′により導波光に変換
される戻り光の入力結合効率38Cは極大となるので、こ
の時のTE信号品質、再生信号品質は良好である。
るとき、グレーティング10C,10C′により導波光に変換
される戻り光の入力結合効率38Cは極大となるので、こ
の時のTE信号品質、再生信号品質は良好である。
なお、グレーティングからの放射光の集光点を分離す
る方法として、焦点距離fをグレーティングの各領域で
それぞれ異なった値をとる方法の他に、焦点距離fを統
一にグレーティングにおける導波層の厚みを変えること
でそれぞれの等価屈折率Nを変えて集光点を分離する方
法がある。
る方法として、焦点距離fをグレーティングの各領域で
それぞれ異なった値をとる方法の他に、焦点距離fを統
一にグレーティングにおける導波層の厚みを変えること
でそれぞれの等価屈折率Nを変えて集光点を分離する方
法がある。
例えば、導波層の厚みを10A(10A′)、10C(10
C′)、10B(10B′)の順で厚くすると等価屈折率Nは
この順に大きくなり、容易に集光点を分離することがで
きる。
C′)、10B(10B′)の順で厚くすると等価屈折率Nは
この順に大きくなり、容易に集光点を分離することがで
きる。
第13図は本発明の実施例における光検出部の断面図で
ある。誘電体層23の導波層12と接している部分Lはテー
パー状であり、外周にむかうにしたがって膜厚が小さく
なり、その最外周部の膜厚はtCである。導波光12は誘電
体層23との導波層12との境界面29において外周方向に伝
搬するに従い屈折率のよい高い誘電体層23に移るが、誘
電体層23の膜厚が小さくなるので再び導波層12に戻って
境界面29の領域を通過する。特にtCが誘電体層23に於け
る導波光のカットオフ膜厚よりも小さければ境界面29の
領域を通過する際のエネルギー損失を小さくすることが
できる。
ある。誘電体層23の導波層12と接している部分Lはテー
パー状であり、外周にむかうにしたがって膜厚が小さく
なり、その最外周部の膜厚はtCである。導波光12は誘電
体層23との導波層12との境界面29において外周方向に伝
搬するに従い屈折率のよい高い誘電体層23に移るが、誘
電体層23の膜厚が小さくなるので再び導波層12に戻って
境界面29の領域を通過する。特にtCが誘電体層23に於け
る導波光のカットオフ膜厚よりも小さければ境界面29の
領域を通過する際のエネルギー損失を小さくすることが
できる。
一方、反射側導波光21は境界面29において内周方向に
伝搬するに従い屈折率のより高い誘電体層23に移り、伝
搬にともなって誘電体層23の膜厚が大きくなるので再び
導波層12に戻ることなく導波層12と分岐して誘電体層23
内の導波光30となる。この分岐の度合は境界面29の長さ
Lを変えることで調整でき、導波光21の全てを導波光30
にすることもできる。誘電体層23の内周側には透明層11
との間にグレーティング31が形成されている。グレーテ
ィング31により導波光30は放射され、光延在器24によっ
て検出される。例えば導波路基板9にシリコン結晶を選
び、その上に光検出器24を形成すれば応答速度の早い信
号検出が可能である。
伝搬するに従い屈折率のより高い誘電体層23に移り、伝
搬にともなって誘電体層23の膜厚が大きくなるので再び
導波層12に戻ることなく導波層12と分岐して誘電体層23
内の導波光30となる。この分岐の度合は境界面29の長さ
Lを変えることで調整でき、導波光21の全てを導波光30
にすることもできる。誘電体層23の内周側には透明層11
との間にグレーティング31が形成されている。グレーテ
ィング31により導波光30は放射され、光延在器24によっ
て検出される。例えば導波路基板9にシリコン結晶を選
び、その上に光検出器24を形成すれば応答速度の早い信
号検出が可能である。
第14図は本発明の他の実施例における光学ヘッド装置
の光検出部の断面図である。放射用グレーティング10の
位置では透明層11上に金属薄膜32が形成され、その上に
導波層12が導波層12よりも低屈折率の誘電体層13を挟ん
で形成されている。この金属薄膜32によって、グレーテ
ィング10により基板側に放射される光が反射し、空気側
に放射される光の光量が増える。光検出器24の位置では
透明層11上に導波層12よりも高屈折率の誘電体層23を挟
んで導波層12よりも低屈折率の誘電体層34が形成されて
おり、誘電体層23はその外周側で導波層12と接してい
る。さらに、低屈折率の誘電体層34上には金属薄膜33が
形成され、誘電体層13により導波層12は金属薄膜33と隔
てられている。導波光21は導波層12から誘電体層23に分
岐し、導波光30となる。誘電体層23の内周側には透明層
11との間にグレーティング31が形成されおり、このグレ
ーティング31により導波光30は放射され、受光素子24に
よって検出される。グレーティング31により金属薄膜33
側に放射される光はこれを反射するので、検出光量は増
大する。なお、グレーティング31のかわりに誘電体層23
の内周側の導波光のカットオフ膜厚よりも小さくするこ
とで導波光30を放射させ、これを検出することもでき
る。
の光検出部の断面図である。放射用グレーティング10の
位置では透明層11上に金属薄膜32が形成され、その上に
導波層12が導波層12よりも低屈折率の誘電体層13を挟ん
で形成されている。この金属薄膜32によって、グレーテ
ィング10により基板側に放射される光が反射し、空気側
に放射される光の光量が増える。光検出器24の位置では
透明層11上に導波層12よりも高屈折率の誘電体層23を挟
んで導波層12よりも低屈折率の誘電体層34が形成されて
おり、誘電体層23はその外周側で導波層12と接してい
る。さらに、低屈折率の誘電体層34上には金属薄膜33が
形成され、誘電体層13により導波層12は金属薄膜33と隔
てられている。導波光21は導波層12から誘電体層23に分
岐し、導波光30となる。誘電体層23の内周側には透明層
11との間にグレーティング31が形成されおり、このグレ
ーティング31により導波光30は放射され、受光素子24に
よって検出される。グレーティング31により金属薄膜33
側に放射される光はこれを反射するので、検出光量は増
大する。なお、グレーティング31のかわりに誘電体層23
の内周側の導波光のカットオフ膜厚よりも小さくするこ
とで導波光30を放射させ、これを検出することもでき
る。
第15図(a)(b)は直線偏光を同心円状の偏光に変
換する原理図である。集光レンズ4により平行光となっ
たレーザ光39は39A,39B,39C,39Dに示す方向の直線偏光
であり、光学軸が3A方向の1/4波長板3を透過すること
で直線偏光の光39(偏光方向39A,39B,39C,39D)は円偏
光の光40(偏光方向40A,40B,40C,40D)となる。偏光子
2はTN型とホモジニアス型の2組の液晶素子によって構
成され、透明基板2A,2Bの間にホモジニアス型液晶43,透
明基板2B,2Cの間にTN型液晶44を設ける。ホモジニアス
型液晶43は90度回転の偏光を行い、透明基板2A,2Bの表
面にそって同心円状に配向されており、その光学軸も43
Aのごとく同心円方向となる。従って円偏光の光40(偏
光方向40A,40B,40C,40D)は光41(偏光方向41A,41B,41
C,41D)となる。TN型液晶44は透過前後で偏光方向が反
時計方向に45度回転するものを用い、その結果光41(偏
光方向41A,41B,41C,41D)は同心円方向の偏光の光42
(偏光方向42A,42B,42C,42D)となる。
換する原理図である。集光レンズ4により平行光となっ
たレーザ光39は39A,39B,39C,39Dに示す方向の直線偏光
であり、光学軸が3A方向の1/4波長板3を透過すること
で直線偏光の光39(偏光方向39A,39B,39C,39D)は円偏
光の光40(偏光方向40A,40B,40C,40D)となる。偏光子
2はTN型とホモジニアス型の2組の液晶素子によって構
成され、透明基板2A,2Bの間にホモジニアス型液晶43,透
明基板2B,2Cの間にTN型液晶44を設ける。ホモジニアス
型液晶43は90度回転の偏光を行い、透明基板2A,2Bの表
面にそって同心円状に配向されており、その光学軸も43
Aのごとく同心円方向となる。従って円偏光の光40(偏
光方向40A,40B,40C,40D)は光41(偏光方向41A,41B,41
C,41D)となる。TN型液晶44は透過前後で偏光方向が反
時計方向に45度回転するものを用い、その結果光41(偏
光方向41A,41B,41C,41D)は同心円方向の偏光の光42
(偏光方向42A,42B,42C,42D)となる。
なお、ホモジニアス型液晶43の配向方向は放射状でも
よく、この時TN型液晶44に透過前後で偏光方向が時計方
向に45度回転するものを用いれば同心円方向の偏光の光
42が得られる。電界ベクトルが同心円状偏光の光が円錐
カプラ8(またはグレーティングカプラ37)によって導
波層12内に入力結合されると、導波光14はTEモードとな
り、磁界ベクトルが同心円状偏光の光ではTMモードとな
る。
よく、この時TN型液晶44に透過前後で偏光方向が時計方
向に45度回転するものを用いれば同心円方向の偏光の光
42が得られる。電界ベクトルが同心円状偏光の光が円錐
カプラ8(またはグレーティングカプラ37)によって導
波層12内に入力結合されると、導波光14はTEモードとな
り、磁界ベクトルが同心円状偏光の光ではTMモードとな
る。
第16図はグレーティングからの出射光と戻り光との光
分布を示す説明図である。一般にグレーティングのピッ
チに対する凸部の幅(ただし導波層12の境界面での幅で
あり、屈折率変調によるグレーティングの場合は高屈折
率の幅)の比が1/2のとき放射損失係数は最も大きくな
る。この凸部の幅の比が位置によらず1/2のとき、放射
光は内周から外周にむかって指数関数的に減少する光分
布45となる。グレーティングの出力結合効率はグレーテ
ィングの放射損失係数を大きくすることで増大させるこ
とができ、グレーティングの領域内で放射光の光分布が
導波方向に減少して0となれば100%(ただしパワー分
配比を1としたときの値)である。この時出力結合効率
を上げることによって実質的にN.A.が小さくなるが、放
射光の光分布は中心軸18を取り巻くリング状になってい
るため焦点Fに於ける集光性の劣化は小さい。
分布を示す説明図である。一般にグレーティングのピッ
チに対する凸部の幅(ただし導波層12の境界面での幅で
あり、屈折率変調によるグレーティングの場合は高屈折
率の幅)の比が1/2のとき放射損失係数は最も大きくな
る。この凸部の幅の比が位置によらず1/2のとき、放射
光は内周から外周にむかって指数関数的に減少する光分
布45となる。グレーティングの出力結合効率はグレーテ
ィングの放射損失係数を大きくすることで増大させるこ
とができ、グレーティングの領域内で放射光の光分布が
導波方向に減少して0となれば100%(ただしパワー分
配比を1としたときの値)である。この時出力結合効率
を上げることによって実質的にN.A.が小さくなるが、放
射光の光分布は中心軸18を取り巻くリング状になってい
るため焦点Fに於ける集光性の劣化は小さい。
なお、凸部の幅の比が1/2からずれる(すなわち0も
しくは1に近い)ほど放射損失係数は小さくなり、凸部
の幅の比を位置に応じて変えることで、放射光の光分布
を変えることができる。例えば、外周から内周にむかっ
て凸部の幅の比が1/2からずれるようにすれば、放射光
を光分布46のように強度の最大値を外周にずらした分布
にすることができる。光分布46は光分布45に比べ実質的
にN.A.が大きく、焦点位置の集光性がよい。またグレー
ティングの領域内で放射光の光分布が導波方向に減少し
て0となっているので光分布46の出力結合効率はほぼ10
0%である。よって出力結合効率と集光性の両立を図る
ことが容易である。一方、戻り光の光分布は焦点位置の
反射面16を反射することで中心軸18に関して放射光の光
分布と対称な光分布となり、これはそのまま戻り光の位
置での放射光の光分布と相似形にある。すなわち、グレ
ーティングの出力光分布と入力光分布とが相似形となる
ので入力結合効率ηiは100%(ただしパワー分配比を
1としたときの値)である。よって戻り光は効率よく導
波光21に変換される。
しくは1に近い)ほど放射損失係数は小さくなり、凸部
の幅の比を位置に応じて変えることで、放射光の光分布
を変えることができる。例えば、外周から内周にむかっ
て凸部の幅の比が1/2からずれるようにすれば、放射光
を光分布46のように強度の最大値を外周にずらした分布
にすることができる。光分布46は光分布45に比べ実質的
にN.A.が大きく、焦点位置の集光性がよい。またグレー
ティングの領域内で放射光の光分布が導波方向に減少し
て0となっているので光分布46の出力結合効率はほぼ10
0%である。よって出力結合効率と集光性の両立を図る
ことが容易である。一方、戻り光の光分布は焦点位置の
反射面16を反射することで中心軸18に関して放射光の光
分布と対称な光分布となり、これはそのまま戻り光の位
置での放射光の光分布と相似形にある。すなわち、グレ
ーティングの出力光分布と入力光分布とが相似形となる
ので入力結合効率ηiは100%(ただしパワー分配比を
1としたときの値)である。よって戻り光は効率よく導
波光21に変換される。
なお、放射損失係数は凸部の幅の比のみならず凹凸の
段差(屈折率変調によるグレーティングの場合は変調部
の屈折率差異)によってもコントロールでき、同様に強
度の最大値を外周にずらした分布にすることができる。
段差(屈折率変調によるグレーティングの場合は変調部
の屈折率差異)によってもコントロールでき、同様に強
度の最大値を外周にずらした分布にすることができる。
第17図は半導体レーザのパワー分布と光ディスク反射
面上のビームスポット形状の関係を示す説明図である。
半導体レーザから出射する光はその放射角が接合面方向
に小さく接合面直交方向に大きいので、円錐カプラ8
(またはグレーティングカプラ37)に入射する光は楕円
状のパワー分布47(等高線表示)をなす(a)。このパ
ワー分布47と、円錐カプラ8(またはグレーティングカ
プラ37)の占める領域48内での放射損失係数の大きさ
(一定でない場合はその分布)とによって導波層12内に
入力結合した導波光14のパワー分布49が決まる。一般に
入力結合効率を最大にするように入力カプラを設計する
と、(b)に示すように中心点0から偏角θの光に伝搬
する導波光のパワー分布I(θ)は楕円状になり、例え
ばy軸方向は弱くx軸方向は強くなる。
面上のビームスポット形状の関係を示す説明図である。
半導体レーザから出射する光はその放射角が接合面方向
に小さく接合面直交方向に大きいので、円錐カプラ8
(またはグレーティングカプラ37)に入射する光は楕円
状のパワー分布47(等高線表示)をなす(a)。このパ
ワー分布47と、円錐カプラ8(またはグレーティングカ
プラ37)の占める領域48内での放射損失係数の大きさ
(一定でない場合はその分布)とによって導波層12内に
入力結合した導波光14のパワー分布49が決まる。一般に
入力結合効率を最大にするように入力カプラを設計する
と、(b)に示すように中心点0から偏角θの光に伝搬
する導波光のパワー分布I(θ)は楕円状になり、例え
ばy軸方向は弱くx軸方向は強くなる。
従ってこのようなパワー分布の導波光をグレーティン
グによって放射し1つの点に集光させれば(c)に示す
ようにx軸方向に絞れた楕円状のスポット52になる。集
光点でのスポット形状は円形状が好ましく、このために
は入力効率を落としてパワー分布I(θ)を円形状にす
るしかない。
グによって放射し1つの点に集光させれば(c)に示す
ようにx軸方向に絞れた楕円状のスポット52になる。集
光点でのスポット形状は円形状が好ましく、このために
は入力効率を落としてパワー分布I(θ)を円形状にす
るしかない。
本発明の実施例ではグレーティング10を六つの領域に
分割し、グレーティング10c,10C′による放射モード光1
7Cを反射面上の集光点FCに集光させた。従って直線50、
51に挟まれた導波光パワー分布の大きい領域54,55をグ
レーティング10A,10A′,10B,10B′に対応させれば、反
射面上の集光点FCに於けるスポット形状53はx軸方向に
膨らんで円形状に近くなる。したがって、入力効率を落
とすことなく集光点でのスポット形状を円形状にするこ
とができ、半導体レーザから出射する光を効率的に利用
できる。
分割し、グレーティング10c,10C′による放射モード光1
7Cを反射面上の集光点FCに集光させた。従って直線50、
51に挟まれた導波光パワー分布の大きい領域54,55をグ
レーティング10A,10A′,10B,10B′に対応させれば、反
射面上の集光点FCに於けるスポット形状53はx軸方向に
膨らんで円形状に近くなる。したがって、入力効率を落
とすことなく集光点でのスポット形状を円形状にするこ
とができ、半導体レーザから出射する光を効率的に利用
できる。
なお、本発明の実施例において、出射光の放射回折角
の差異が小さいので半導体レーザの波長変動及び波長誤
差、導波層の膜厚誤差による回折角変動の差異も小さく
収差(すなわち集光性の劣化)も小さい。なお、この場
合の収差は球面収差であり、収差影響は最良像点の位置
ずれとして現れ、その品質(集光性、STREHL'S DEFINIT
ION)の劣化が小さいので、最良像点が光ディスクの反
射面に追従するよう制御されている限り信号再生特性、
信号記録特性などに与える影響は小さい。また最良像点
の位置ずれの方向は反射面の法線方向にありその位置ず
れ量は小さく(5nmの波長変動でおよそ4μmの位置ず
れ)、半導体レーザの瞬間的な波長変動による信号再
生、信号記録への影響は小さい。
の差異が小さいので半導体レーザの波長変動及び波長誤
差、導波層の膜厚誤差による回折角変動の差異も小さく
収差(すなわち集光性の劣化)も小さい。なお、この場
合の収差は球面収差であり、収差影響は最良像点の位置
ずれとして現れ、その品質(集光性、STREHL'S DEFINIT
ION)の劣化が小さいので、最良像点が光ディスクの反
射面に追従するよう制御されている限り信号再生特性、
信号記録特性などに与える影響は小さい。また最良像点
の位置ずれの方向は反射面の法線方向にありその位置ず
れ量は小さく(5nmの波長変動でおよそ4μmの位置ず
れ)、半導体レーザの瞬間的な波長変動による信号再
生、信号記録への影響は小さい。
すなわち、一般にモードホッピングにより2nm程度の
波長変動が生ずるが、この時の最良像点の位置ずれは反
射面の法線方向に1〜2μm程度である。1〜2μm程
度のディフォーカスが生じた時、信号再生、信号記録が
全くされないわけでなく、その特性(再生特性、記録特
性)は多少劣化するがその程度は小さい。
波長変動が生ずるが、この時の最良像点の位置ずれは反
射面の法線方向に1〜2μm程度である。1〜2μm程
度のディフォーカスが生じた時、信号再生、信号記録が
全くされないわけでなく、その特性(再生特性、記録特
性)は多少劣化するがその程度は小さい。
なお、本発明は情報を光ディスクに記録または再生す
る光ヘッドに限らず、一般にレーザの光を集光する装置
として適用できるものである。
る光ヘッドに限らず、一般にレーザの光を集光する装置
として適用できるものである。
発明の効果 以上本発明の光学ヘッド装置により、円錐型反射プリ
ズムによる入力光強度分布の最適化が図れるため高効率
な入力結合が可能となり、出射光の光分布が中心軸を取
り巻くリング状になっているため焦点に於ける集光性が
高く、導波光の全てを放射させても集光性は劣化し難
く、集光性を劣化させることなく周期構造(グレーティ
ング)の出力結合効率を上げることが可能であり、また
戻り光の光分布が戻り光の位置での出射光の光分布と相
似形になり戻り光の入力結合効率を大きくすることが可
能となる。また出射光の放射回折角の差異が小さいので
半導体レーザの波長変動及び波長誤差、導波層の膜厚誤
差による回折角変動の差異も小さく収差(すなわ集光性
の劣化)も小さい。
ズムによる入力光強度分布の最適化が図れるため高効率
な入力結合が可能となり、出射光の光分布が中心軸を取
り巻くリング状になっているため焦点に於ける集光性が
高く、導波光の全てを放射させても集光性は劣化し難
く、集光性を劣化させることなく周期構造(グレーティ
ング)の出力結合効率を上げることが可能であり、また
戻り光の光分布が戻り光の位置での出射光の光分布と相
似形になり戻り光の入力結合効率を大きくすることが可
能となる。また出射光の放射回折角の差異が小さいので
半導体レーザの波長変動及び波長誤差、導波層の膜厚誤
差による回折角変動の差異も小さく収差(すなわ集光性
の劣化)も小さい。
なお、この場合の収差は球面収差であり、収差影響は
最良像点の位置ずれとして現れ、その品質(集光性、ST
REHL'S DEFINITION)の劣化が小さいので、最良像点が
光ディスクの反射面に追従するよう制御されている限り
信号再生特性、信号記録特性などに与える影響は小さ
い。また最良像点の位置ずれの方向は反射面の法線方向
にありその位置ずれ量は小さく、半導体レーザの瞬間的
な波長変動による信号再生、信号記録への影響は小さ
い。また、周期構造の周期内の形状が、屈折率差異など
を変えることで出射光の光分布を調整し、焦点に於ける
集光性を高めることができる。また、グレーティングビ
ームスプリッタなどを介せずにフォーカス制御を行うこ
とが出来るので、光ディスク反射面への伝達効率と受光
素子への伝達効率の両立を図り、ともに高い効率にする
ことができる。また、反射光の入力結合効率の差を利用
してフォーカス制御信号の検出を行うので波長変動に影
響を受けない制御を行うことが出来る。また、戻り光の
導波光は検出手段によって吸収されるので、半導体レー
ザに帰還する光量は小さく半導体レーザのノイズを小さ
くすることが出来る。また、フォーカス制御信号検出用
の分割周期構造を導波光のパワー密度が高い領域に形成
するで、入力効率を落とすことなく集光点でのスポット
形状を円形状にすることができ、半導体レーザから出射
する光を効率的に利用できる。
最良像点の位置ずれとして現れ、その品質(集光性、ST
REHL'S DEFINITION)の劣化が小さいので、最良像点が
光ディスクの反射面に追従するよう制御されている限り
信号再生特性、信号記録特性などに与える影響は小さ
い。また最良像点の位置ずれの方向は反射面の法線方向
にありその位置ずれ量は小さく、半導体レーザの瞬間的
な波長変動による信号再生、信号記録への影響は小さ
い。また、周期構造の周期内の形状が、屈折率差異など
を変えることで出射光の光分布を調整し、焦点に於ける
集光性を高めることができる。また、グレーティングビ
ームスプリッタなどを介せずにフォーカス制御を行うこ
とが出来るので、光ディスク反射面への伝達効率と受光
素子への伝達効率の両立を図り、ともに高い効率にする
ことができる。また、反射光の入力結合効率の差を利用
してフォーカス制御信号の検出を行うので波長変動に影
響を受けない制御を行うことが出来る。また、戻り光の
導波光は検出手段によって吸収されるので、半導体レー
ザに帰還する光量は小さく半導体レーザのノイズを小さ
くすることが出来る。また、フォーカス制御信号検出用
の分割周期構造を導波光のパワー密度が高い領域に形成
するで、入力効率を落とすことなく集光点でのスポット
形状を円形状にすることができ、半導体レーザから出射
する光を効率的に利用できる。
第1図、第2図は本発明の実施例における光学ヘッド装
置の構成を示す斜視図、第3図は同実施例における光学
ヘッド装置の断面図、第4図は円錐型反射プリズムによ
って構成される入力カプラの詳細図、第5図は円錐型反
射プリズムによって、光分布が変換される様子を示した
原理図、第6図(a)は半導体レーザの発光分布と入力
結合効率を最適化するための円錐型反射プリズム外周形
状を示す構成図、第6図(b)は半導体レーザのx方向
とy方向の発光分布が円錐型反射プリズムによって変換
される様子を示す原理図、第7図は円錐型反射プリズム
頂角の制約条件を示す概略図、第8図は誘電体層を接着
剤で構成した本発明の実施例における光学ヘッド装置の
構成図、第9図は円錐型反射プリズムと接着剤層の屈折
率を合わせた場合の本発明の実施例における光学ヘッド
装置の構成図、第10図は本発明の実施例における信号検
出のブロック図、第11図は本発明の実施例における戻り
光入射角の変化を示す概略図、第12図(a)は本発明の
実施例における反射面の位置に対する戻り光の導波光へ
の入力結合効率の変化を示す特性図、第12図(b)は反
射面の位置に対するフォーカスエラー(FE)出力の変化
を示す特性図、第13図は本発明の実施例における光検出
部の断面図、第14図は本発明の他の実施例における光検
出部の断面図、第15図は本発明の実施例における直線偏
光を同心円状の偏光に変換する原理図、第16図は本発明
の実施例におけるグレーティングからの出射光と戻り光
との光分布を示す概略図、第17図は本発明の実施例にお
ける半導体レーザのパワー分布と光ディスク反射面上の
ビームスポット形状の関係を示す概略図、第18図は従来
の光学ヘッド装置の構成図、第19図は従来の光学ヘッド
装置における集光グレーティングカプラからの出射光の
光分布を示す概略図、第20図は従来の光学ヘッド装置に
おける集光グレーティングカプラからの出射光と光ディ
スク反射面からの戻り光の光分布図である。 1……透明基板、2……偏光子2、3……1/4波長板、
4……集光レンズ、5……半導体レーザ、6……ホルダ
ー、7……レーザ光、8……円錐型反射プリズム、9…
…導波路基板、10,10A〜C,10A′〜C′……グレーティ
ング、11……透明層、12……導波層、13……誘電体層、
14……導波光、15……光ディスク、16……反射面、17,1
7A〜C……放射モード光、18……中心軸、FA,FB,FC……
集光点、20,20A〜C……反射光、21……反射側導波光、
23……誘電体層、24,24A〜D,24A′〜D′……光検出
器。
置の構成を示す斜視図、第3図は同実施例における光学
ヘッド装置の断面図、第4図は円錐型反射プリズムによ
って構成される入力カプラの詳細図、第5図は円錐型反
射プリズムによって、光分布が変換される様子を示した
原理図、第6図(a)は半導体レーザの発光分布と入力
結合効率を最適化するための円錐型反射プリズム外周形
状を示す構成図、第6図(b)は半導体レーザのx方向
とy方向の発光分布が円錐型反射プリズムによって変換
される様子を示す原理図、第7図は円錐型反射プリズム
頂角の制約条件を示す概略図、第8図は誘電体層を接着
剤で構成した本発明の実施例における光学ヘッド装置の
構成図、第9図は円錐型反射プリズムと接着剤層の屈折
率を合わせた場合の本発明の実施例における光学ヘッド
装置の構成図、第10図は本発明の実施例における信号検
出のブロック図、第11図は本発明の実施例における戻り
光入射角の変化を示す概略図、第12図(a)は本発明の
実施例における反射面の位置に対する戻り光の導波光へ
の入力結合効率の変化を示す特性図、第12図(b)は反
射面の位置に対するフォーカスエラー(FE)出力の変化
を示す特性図、第13図は本発明の実施例における光検出
部の断面図、第14図は本発明の他の実施例における光検
出部の断面図、第15図は本発明の実施例における直線偏
光を同心円状の偏光に変換する原理図、第16図は本発明
の実施例におけるグレーティングからの出射光と戻り光
との光分布を示す概略図、第17図は本発明の実施例にお
ける半導体レーザのパワー分布と光ディスク反射面上の
ビームスポット形状の関係を示す概略図、第18図は従来
の光学ヘッド装置の構成図、第19図は従来の光学ヘッド
装置における集光グレーティングカプラからの出射光の
光分布を示す概略図、第20図は従来の光学ヘッド装置に
おける集光グレーティングカプラからの出射光と光ディ
スク反射面からの戻り光の光分布図である。 1……透明基板、2……偏光子2、3……1/4波長板、
4……集光レンズ、5……半導体レーザ、6……ホルダ
ー、7……レーザ光、8……円錐型反射プリズム、9…
…導波路基板、10,10A〜C,10A′〜C′……グレーティ
ング、11……透明層、12……導波層、13……誘電体層、
14……導波光、15……光ディスク、16……反射面、17,1
7A〜C……放射モード光、18……中心軸、FA,FB,FC……
集光点、20,20A〜C……反射光、21……反射側導波光、
23……誘電体層、24,24A〜D,24A′〜D′……光検出
器。
Claims (5)
- 【請求項1】レーザ光源と、このレーザ光源からのレー
ザ光を導波路に導き導波光とする結合手段と、一転0を
中心にして前記導波路に設けられた同芯円もしくはスパ
イラルの周期構造とを備え、前記導波路の上に設けた誘
電体層と、これに接して配置される円錐型反射プリズム
によって前記結合手段を構成したことを特徴とする光学
ヘッド装置。 - 【請求項2】円錐型反射プリズムの外周形状をレーザ光
源の発光強度分布に倣った形状に形成したことを特徴と
する請求項1記載の光学ヘッド装置。 - 【請求項3】円錐型反射プリズムの屈折率を2.0以上と
したことを特徴とする請求項1記載の光学ヘッド装置。 - 【請求項4】円錐型反射プリズムを接着する構造とし、
誘電体層を接着剤層で形成したことを特徴とする請求項
1記載の光学ヘッド装置。 - 【請求項5】円錐型反射プリズムを誘電体層の上に接着
する構造とし、前記円錐型反射プリズムと接着剤の屈折
率が等しいか、またはその差が小さくなるよう構成した
ことを特徴とする請求項1記載の光学ヘッド装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63196590A JPH0816727B2 (ja) | 1988-08-05 | 1988-08-05 | 光学ヘッド装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63196590A JPH0816727B2 (ja) | 1988-08-05 | 1988-08-05 | 光学ヘッド装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0246412A JPH0246412A (ja) | 1990-02-15 |
JPH0816727B2 true JPH0816727B2 (ja) | 1996-02-21 |
Family
ID=16360268
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP63196590A Expired - Lifetime JPH0816727B2 (ja) | 1988-08-05 | 1988-08-05 | 光学ヘッド装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0816727B2 (ja) |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2517147B2 (ja) * | 1990-03-26 | 1996-07-24 | 松下電器産業株式会社 | 光結合装置 |
JP2006155827A (ja) * | 2004-11-30 | 2006-06-15 | Konica Minolta Holdings Inc | 光ピックアップ装置 |
JP7145436B2 (ja) * | 2017-12-27 | 2022-10-03 | パナソニックIpマネジメント株式会社 | 光学装置 |
WO2019131029A1 (ja) * | 2017-12-27 | 2019-07-04 | パナソニックIpマネジメント株式会社 | 光学装置 |
CN116742448B (zh) * | 2023-08-14 | 2023-11-21 | 四川中久大光科技有限公司 | 抗高回返光激光输出头及激光器 |
-
1988
- 1988-08-05 JP JP63196590A patent/JPH0816727B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0246412A (ja) | 1990-02-15 |
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