JPH08164961A - 容 器 - Google Patents

容 器

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JPH08164961A
JPH08164961A JP6307942A JP30794294A JPH08164961A JP H08164961 A JPH08164961 A JP H08164961A JP 6307942 A JP6307942 A JP 6307942A JP 30794294 A JP30794294 A JP 30794294A JP H08164961 A JPH08164961 A JP H08164961A
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直志 梅津
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Abstract

(57)【要約】 【目的】ワンタッチで蓋を容器本体に装着でき、しか
も、機能面で十分に満足できる容器を提供する。 【構成】蓋の側壁内面に、等間隔に連設した複数の円柱
状の係合凸部(330) を設け、容器本体の口部側壁外面の
パーティングラインを中心に表面と裏面とに分割したと
きの片面又は両面の中央部に、容器閉蓋時に前記の蓋の
係合凸部と係合し合う、右側下面に閉蓋ガイド用左傾斜
面をもち、下面に蓋係合面をもつ、右上側に位置する台
形状係合凸部(241) と、右側面に垂直な係合固定面をも
ち、左側上面に開蓋ガイド用左傾斜面をもつ、左下側に
位置する三角形状固定凸部(242) とを一対とする係合部
(240) を設け、且つ、容器本体の口部側壁外面のパーテ
ィングラインの片面又は両面の近傍部に、蓋の係合凸部
と係合し合う、右上側に位置する係合凸部(251) と左下
側に位置する固定凸部(252) とを一対とするブロー成形
時に型開き可能な形状の係合部(250) を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、医薬品などの錠剤、顆
粒及び粉体などを収容する容器で、容器本体に蓋をワン
タッチで閉蓋及び開蓋できる容器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】錠剤、顆粒及び粉体などに使用する容器
においては、容器本体に蓋を閉蓋及び開蓋する方法とし
ては、従来、螺合方式によるものが多く、例えばポリエ
チレンの蓋の側壁内側に雌ネジを形成し、ポリエチレン
テレフタレートの容器本体の口部の側壁外側に雄ネジを
形成して、容器本体の雄ネジに、蓋の雌ネジを螺合させ
て容器本体に蓋を閉蓋及び開蓋する方法が一般的であっ
た。しかし、この雄ネジと雌ネジとの螺合により、容器
本体に蓋を閉蓋する方法は、蓋の天板と容器本体の口部
の上端周縁部とが当接して密封するまで、蓋を回転させ
る必要があり、蓋の回転ストロークが極めて長かった。
しかも、この螺合の終結位置は、締めトルクの強さによ
って異なり、非常に不明確なものであり、オーバーラン
(空転)することがあった。このため、蓋の回転ストロ
ークをできるだけ短くし、蓋の最終位置を固定させる考
案が、数多くなされていた。例えば、実開平6−760
84号公報のように、蓋の側壁内面に設けられた凸部
と、容器本体の口部側壁外面に設けられた係合凸部及び
固定凸部とによって、容器本体に蓋を閉蓋及び開蓋する
方法が開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述し
た蓋の凸部と容器本体の係合凸部及び固定凸部とにより
容器本体に蓋を閉蓋及び開蓋する方法は、蓋の回転スト
ロークが短く、蓋の最終位置が固定されているものの、
容器本体に対する蓋の係合力が弱く、また、クリック感
(カチッと閉蓋する感じ)に欠け、機能面で十分に満足
し得るものではなかった。
【0004】本発明は、上述の従来の問題を解決したも
のであり、閉蓋及び開蓋時の蓋の回転ストロークが短
く、蓋を容器本体にワンタッチで閉蓋及び開蓋ができ、
容器本体に対する蓋の係合力が強く、閉蓋時に蓋が最終
位置でしっかりと固定し、クリック感も良好で、十分に
機能面で満足し得る容器を提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、円筒状の蓋
と、円筒状の口部をもつブロー成形による容器本体とか
らなる容器において、図1に示すように、蓋(300)
の側壁(320)内面に、等間隔に連設した複数の円柱
状の係合凸部(330)を設け、容器本体(200)の
口部側壁(210)外面のパーティングライン(23
0)(成形品の表面にできた金型の分割面の跡)を中心
に表面と裏面とに分割したときの片面又は両面におい
て、その中央部に、容器閉蓋時に前記の蓋(300)の
係合凸部(330)と係合し合う、右側下面に閉蓋ガイ
ド用左傾斜面(a)をもち、下面に蓋係合面(b)をも
つ、右上側に位置する台形状係合凸部(241)と、右
側面に垂直な係合固定面(d)をもち、左側上面に開蓋
ガイド用左傾斜面(c)をもつ、左下側に位置する三角
形状固定凸部(242)とを一対とする係合部(24
0)を設け、且つ、前記容器本体(200)の口部側壁
(210)外面の片面又は両面において、パーティング
ラインの近傍部に、蓋(300)の係合凸部(330)
と係合し合う、右上側に位置する係合凸部(251)と
左下側に位置する固定凸部(252)とを一対とするブ
ロー成形時に型開き可能な形状の係合部(250)を設
けたことを特徴とする容器(100)である。
【0006】上述の蓋の側壁内面に設ける凸部及び容器
本体の口部側壁外面に設ける係合凸部と固定凸部を一対
とする係合部は、数が多い程閉蓋時の蓋の回転ストロー
クが小さくて済むが、通常の場合においては、蓋の側壁
内面に設ける凸部は、6個が、また、容器本体に設ける
係合部は、6個又は3個が好ましい。
【0007】また、ブロー成形時に型開き可能な形状と
は、容器本体を作製する時に、ブロー型の割り型の作動
に対してアンダーカット(金型の開閉方向に対して引っ
掛かりとなる部分)にならないような形状のことであ
る。また、容器本体に設ける凸部の左傾斜面とは、左端
が最下点となる傾斜面のことである。
【0008】そして、蓋は、通常の場合においては、ポ
リエチレンやポリプロピレンなどのポリオレフィンを用
いて、インジェクション成形法により成形するものであ
り、容器本体は、ポリエチレンテレフタレート、ポリエ
チレン、ポリプロピレンなどを用いて、ダイレクトブロ
ー成形法や延伸ブロー成形法により成形するものであ
る。また、必要に応じて、蓋の天板の内側に発泡ポリエ
チレンシートなどのパッキングを装着しても良い。
【0009】
【作用】図1及び図4に示すような本発明の容器(10
0)においては、容器本体(200)に蓋(300)を
被せて右廻りに回転すると、図2(a)に示すように、
蓋(300)の側壁内面に設けられた係合凸部(33
0)が、まず、容器本体(200)の側壁外面のパーテ
ィングライン(230)を中心に表面と裏面とに分割し
たときの片面又は両面の中央部に設けられた係合部(2
40)の右上側に位置する台形状係合凸部(241)の
右側下面の閉蓋ガイド用左傾斜面(a)に沿って、hの
位置からiの位置へ下降して、蓋(300)の天板内面
(310)と容器本体(200)の上端周縁部(21
1)とが当接して容器(100)が密封し、さらに、図
2(b)に示すように、蓋(300)の係合凸部(33
0)が、さらに、容器本体(200)の台形状係合凸部
(241)の下面の蓋係合面(b)に沿って、iの位置
からjの位置へ摺動し、係合部(240)の左下側に位
置する三角形状固定凸部(242)の右側面の垂直な係
合固定面(d)とカチッと当たって係止する。同時に、
蓋(300)の他の係合凸部(330)も、容器本体
(200)の側壁外面のパーティングライン(230)
の片面又は両面の近傍部に設けられた係合部(250)
の右上側に位置する係合凸部(251)と左下側に位置
する固定凸部(252)とによって係合係止される。こ
のため、容器本体(200)が、蓋(300)によっ
て、クリック感よくしっかりと係合されて密封される。
なお、閉蓋時の蓋の回転ストロークは、蓋(300)の
係合凸部(330)のhからjまでの移動距離であり、
従来の螺合による場合と比較し、極めて短く、蓋を容器
本体にワンタッチで閉蓋できる。
【0010】そして、蓋を容器本体から開蓋するため、
蓋を左廻りに回転すると、図3(a)に示すように、ま
ず、蓋の側壁内面に設けられた係合突起(330)が、
容器本体(200)の側壁外面のパーティングライン
(230)を中心に表面又は裏面の中央部に設けられた
係合部(240)の右上側に位置する台形状係合凸部
(241)の下面の蓋係合面(b)に沿って、jの位置
からiの位置へ摺動し、さらに、蓋(300)の係合凸
部(330)が、図3(b)に示すように、iの位置か
らkの位置へ上昇して開蓋状態になるが、この蓋の移動
は、図3(c)に示すように、後方に隣設する係合凸部
(330)が、台形状係合凸部(241)の左下側に位
置する三角形状固定凸部(242)の左側上面の開蓋ガ
イド用左傾斜面(c)に沿って押圧状態で上昇すること
によってスムーズに行われる。なお、閉蓋時の蓋の回転
ストロークは、蓋(300)の係合凸部(330)のj
の位置からkの位置までの移動距離であり、従来の螺合
による場合と比較し、極めて短く、蓋を容器本体にワン
タッチで開蓋できる。
【0011】
【実施例】
<実施例1>まず、図1に示す下端周縁部(321)に
平行な側壁(320)内面に、等間隔に連設する6個の
円柱状の係合凸部(330)を設ける円筒状の蓋(30
0)を、ポリプロピレンを用いてインジェクション成形
法により作製し、これとは別個に、図1に示す口部側壁
(210)外面のパーティングライン(230)を中心
に表面と裏面とに分割したときの両面の中央部に、右側
下面に閉蓋ガイド用左傾斜面(a)をもち、下面に蓋係
合面(b)をもつ、右上側に位置する台形状係合凸部
(241)と、右側面に垂直な係合固定面(d)をも
ち、左側上面に開蓋ガイド用左傾斜面(c)をもつ、左
下側に位置する三角形状固定凸部(242)とを一対と
する係合部(240)をそれぞれ設け、且つ、口部側壁
(210)外面のパーティングライン(230)の両面
の近傍部に、右上側に位置する係合凸部(251)と左
下側に位置する固定凸部(252)とを一対とするブロ
ー成形時に型開き可能な円柱状の係合部(250)をそ
れぞれ2個ずつ設ける円筒状の容器本体を、ポリエチレ
ンを用いてブロー成形法により作製した。
【0012】作製した図1に示す本実施例の蓋(30
0)を容器本体(200)に被せて、右回りに回転する
と、すぐに蓋(300)の係合凸部(330)が容器本
体(200)の係合部(240)の台形状係合凸部(2
41)に当たり下降し、さらに、抵抗感を持ちながら右
回りに僅かに回転すると、カチッと三角形状固定凸部
(242)に当たって停止した。この時のクリップ感は
良好であった。さらに蓋(300)を右回りに回転させ
ようとしたが、回転しなかった。これは、オーバーラン
をしないことを示している。また、試験的に内容物とし
て水を充填して閉蓋し、倒立状態で通常の運送試験を実
施してみたが、密封性は良好で漏れの発生はなかった。
次に、容器本体(200)に閉蓋した蓋(300)を左
回りに回転すると、抵抗感を持ちながら蓋(300)の
係合凸部(330)が、容器本体(200)の係合部
(240,250)から外れて、スムーズに僅かな回転
で開蓋した。
【0013】<実施例2>まず、図4に示す下端周縁部
(321)に平行な側壁(320)内面に、等間隔に連
設する6個の円柱状の係合凸部(330)を設ける円筒
状の蓋(300)を、ポリプロピレンを用いてインジェ
クション成形法により作製し、これとは別個に、図4に
示す口部側壁(210)外面のパーティングライン(2
30)を中心に表面と裏面とに分割したときの片面の中
央部に、右側下面に閉蓋ガイド用左傾斜面(a)をも
ち、下面に蓋係合面(b)をもつ、右上側に位置する台
形状係合凸部(241)と、右側面に垂直な係合固定面
(d)をもち、左側上面に開蓋ガイド用左傾斜面(c)
をもつ、左下側に位置する三角形状固定凸部(242)
とを一対とする係合部(240)を設け、且つ、口部側
壁(210)外面のパーティングライン(230)の他
の片面の近傍部に、右上側に位置する係合凸部(25
1)と左下側に位置する固定凸部(252)とを一対と
するブロー成形時に型開き可能な円柱状の係合部(25
0)を2個ずつ設ける円筒状の容器本体を、ポリエチレ
ンを用いてブロー成形法により作製した。
【0014】作製した図4に示す本実施例の蓋(30
0)を容器本体(200)に被せて、右回りに回転する
と、すぐに蓋(300)の係合凸部(330)が容器本
体(200)の係合部(240)の台形状係合凸部(2
41)に当たり下降し、さらに、抵抗感を持ちながら右
回りに僅かに回転すると、カチッと三角形状固定凸部
(242)に当たって停止した。この時のクリップ感は
良好であった。さらに蓋(300)を右回りに回転させ
ようとしたが、回転しなかった。これは、オーバーラン
をしないことを示している。また、試験的に内容物とし
て水を充填して閉蓋し、倒立状態で通常の運送試験を実
施してみたが、密封性は良好で漏れの発生はなかった。
次に、容器本体(200)に閉蓋した蓋(300)を左
回りに回転すると、抵抗感を持ちながら蓋(300)の
係合凸部(330)が、容器本体(200)の係合部
(240,250)から外れて、スムーズに僅かな回転
で開蓋した。
【0015】
【発明の効果】本発明の容器は、医薬品などの錠剤、顆
粒及び粉体などに使用する容器であり、蓋の回転ストロ
ークが短く、閉蓋及び開蓋がワンタッチにでき、容器本
体に対する蓋の係合力が強く、閉蓋時に蓋が最終位置で
しっかりと固定し、クリック感も良好で、密封性などの
機能面で十分に満足し得る容器である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一例の実施例1の斜視図である。
【図2】蓋の係合凸部と容器本体の係合部との閉蓋時の
係合状態を示す説明図である。(a)は、蓋の係合凸部
が容器本体の台形状凸部の閉蓋ガイド用左傾斜面に将に
係合しようとする時点、(b)は、蓋の係合凸部が容器
本体の台形状凸部の蓋係合面に係合しようとする時点、
(c)は、容器本体に蓋が完全に閉蓋した時点である。
【図3】開蓋時の蓋の係合凸部と容器本体の係合部との
状態を示す説明図である。(a)は、容器本体から蓋が
将に開蓋しようする時点、(b)は、その中間点、
(c)は、容器本体から蓋が開蓋した時点である。
【図4】本発明の他の一例の実施例2の斜視図である。
【符号の説明】
100……容器 200……容器本体 210……口部側壁 211……上端部 220……胴部 230……パーティングライン 240,330……係合部 241……台形状係合凸部 242……三角状固定凸部 250……係合部 251……係合凸部 252……固定凸部 300……蓋 310……天板 320……側壁 321……下端部 a……閉蓋ガイド用左傾斜面 b……蓋係合面 c……開蓋ガイド用左傾斜面 d……係合固定面

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】円筒状の蓋と、円筒状の口部をもつブロー
    成形による容器本体とからなる容器において、蓋の側壁
    内面に、等間隔に連設した複数の円柱状の係合凸部(3
    30)を設け、容器本体の口部側壁外面のパーティング
    ラインを中心に表面と裏面とに分割したときの片面又は
    両面において、その中央部に、容器閉蓋時に前記の蓋の
    係合凸部と係合し合う、右側下面に閉蓋ガイド用左傾斜
    面(a)をもち、下面に蓋係合面(b)をもつ、右上側
    に位置する台形状係合凸部(241)と、右側面に垂直
    な係合固定面(d)をもち、左側上面に開蓋ガイド用左
    傾斜面(c)をもつ、左下側に位置する三角形状固定凸
    部(242)とを一対とする係合部(240)を設け、
    且つ、前記容器本体の口部側壁外面の片面又は両面にお
    いて、パーティングラインの近傍部に、蓋の係合凸部と
    係合し合う、右上側に位置する係合凸部(251)と左
    下側に位置する固定凸部(252)とを一対とするブロ
    ー成形時に型開き可能な形状の係合部(250)を設け
    たことを特徴とする容器。
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