JPH0681954U - キャップの螺着装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 ［目的］ キャップの開閉時に閉め終りと開き始めの操
作の感触がはっきりしてめりはりを生ずるようにしたキ
ャップの螺着装置を提供することを目的とする。 ［構成］ 容器１０の筒状口部１１の外周面に形成され
ている突条１２から成る雄ねじの中間部分に係合用突部
１３を形成するとともに、キャップ１６の外周壁１７の
内周面の雌ねじを構成する突条１８の中間位置に凹部１
９を形成し、キャップ１６が完全に筒状口部１１を閉じ
たときに突部１３が凹部１９に落込むようにする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案はキャップの螺着装置に係り、とくに容器の口部にねじによってキャッ プを螺着するようにした螺着装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

各種の物品を供給するために瓶状の容器が用いられる。このような容器はガラ スあるいは合成樹脂によってボトル状の形状に成形されるようになっている。そ してその上端部には円筒状の口部が形成されるようになっている。この口部の開 口を開閉可能に覆うように、通常キャップが用いられる。

【０００３】 キャップは何等かのロック手段によって閉じた状態でロックされるようになっ ている。そして最も一般的なロック装置はねじである。すなわち２条ねじ、３条 ねじ、４条ねじ等の各種のねじを用いたねじキャップによって容器の口部を螺着 して閉じるようにしている。この場合に口部の外周側には雄ねじが、キャップの 外周璧の内周面には雌ねじがそれぞれ螺旋状に形成され、容器に対してキャップ を回転させて開閉するようにしている。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

従来のこのようなキャップの螺着装置によれば、容器の口部を閉じるためにキ ャップを回転させると、ねじが固くなり、それ以上回転できない状態でキャップ を容器の口部に固着するようにしている。従来のこのような構造によれば、キャ ップと瓶の口部の嵌合において、とくに螺着を完了した状態における手の感触が 必ずしもはっきりしない欠点がある。従って中途半端な状態でキャップが取付け られたままで放置されるようになり、このような状態で容器が転倒すると、中の 液体が漏れる可能性がある。

【０００５】 本考案はこのような問題点に鑑みてなされたものであって、キャップの開閉時 における閉め終りと開き始めの感覚がはっきりし、操作感にめりはりを生ずるよ うにしたキャップの螺着装置を提供することを目的とするものである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

本考案は、容器の口部に雄ねじを形成するとともに、キャップの内周面に雌ね じを形成し、前記雄ねじと前記雌ねじとを互いに螺合させてキャップを螺着する ようにしたキャップの螺着装置において、 前記容器側の雄ねじまたは前記キャップ側の雌ねじの一部に突部を形成すると ともに、 前記雄ねじと前記雌ねじとが完全に螺着されたときに前記突部を受入れる凹部 を前記キャップ側の雌ねじまたは前記容器側の雄ねじに形成するようにしたこと を特徴とするキャップの螺着装置に関するものである。

【０００７】

【作用】

容器の口部に形成されている雄ねじをキャップの内周面に形成されている雌ね じと係合させてキャップを回転させることにより、キャップが容器の口部に螺着 されることになる。そしてキャップが完全に螺着されると、容器側の雄ねじまた はキャップ側の雌ねじの一部に形成されている突部がキャップ側の雌ねじまたは 容器側の雄ねじに形成されている凹部内に受入れられて係合される。

【０００８】

【実施例】

図１〜図３は本考案の一実施例に係るキャップの螺着装置を示すものであって 、ここではガラス瓶１０から成る容器のキャップの螺着装置が示されている。ガ ラス瓶から成る容器１０は図２および図３に示すようにその上端側に円筒状口部 １１を備えている。そしてこの口部１１の外周側には突条から成る４条のねじ１ ２が形成されている。またこれらの４本の突条のねじの長さ方向の中間位置にお いて下部に突出する係合用突部１３が形成されている。

【０００９】 これに対して容器１０の口部１１を開閉可能に覆うキャップ１６は例えば射出 成形された合成樹脂から構成されており、高さ方向の寸法が短い偏平な円筒状を なす外周壁１７を外周部に備えている。そしてこの外周壁１７の内周面には４本 の突条１８によって雌ねじが形成されている。そして４本の突条１８はその長さ 方向のほぼ中間部が切れて凹部１９を形成している。またキャップ１６の奥の部 分には所定の厚さのシートパッキン２０が装着されるようになっている。

【００１０】 以上のような構成において、ガラス瓶から成る容器１０の筒状口部１１をキャ ップ１６によって閉じる場合には、このキャップ１６の突条１８を容器１０側の 突条１２に螺合し、キャップ１６を回転させればよい。これによって口部１１の 雄ねじ１２にキャップ１６の雌ねじ１８が螺合されるようになり、キャップ１６ が容器１０の口部１１に螺着されることになる。

【００１１】 キャップ１６を閉め終ると、その時点で雄ねじ１２側に設けられている係合用 突部１３がキャップ１６側の雌ねじ１８の凹部１９に図３に示すように落込むよ うになり、これによってキャップ１６の螺着を完了するようにしている。

【００１２】 このようなキャップ１６の螺着の構造によれば、キャップ１６をガラス瓶１０ の筒状口部１１に螺着して閉め終る際に係合用突部１３が凹部１９に落込むよう になり、これによって閉め終るときの感触がはっきりし、完全に閉め終ったこと を認識できるようになる。同様にキャップ１６を開け始める際にも、係合用突部 １３が凹部１９から離脱することになり、この後にキャップ１６の回転操作が急 に軽くなるために、開け始めの感触がはっきりし、これによって開閉操作にめり はりがでるようになる。また係合用突部１３が凹部１９に落込んだ段階でキャッ プ１６が螺着されたことが確認できるために、キャップ１６を中途半端に閉じた 状態で放置することを防止でき、これによって瓶１０を倒した場合における内容 物の漏れを防止することが可能になる。

【００１３】 なお係合用突部１３が凹部１９に落込んだときにキャップ１６が筒状口部１１ のエッジの部分を完全に閉じてシールしなければならないが、このようなシール の調整は、シートパッキン２０の厚さによって達成されるようになっており、キ ャップ１６の閉め具合がシートパッキン２０の厚みで調整できるようになってい る。

【００１４】 次に上記実施例の変形例を図４および図５によって説明する。上記実施例にお いては、突部１３が筒状口部１１の雄ねじを構成する突条１２に連設されるよう になっており、この突部１３が落込む凹部１９がキャップ１６側の突条１８を分 断して形成されるようになっている。これに対してこの変形例においては、突部 １３と凹部１９の関係が逆になっている。

【００１５】 すなわちこの変形例においては、キャップ１６の雌ねじを構成する突条１８の 中間位置に上方へ突出するように突部１３が形成されており、このような突部１ ３を受入れるための凹部１９が容器１０の筒状口部１１の雄ねじ１２に形成され るようになっている。このような構成においても、キャップ１６が完全に螺着さ れると、キャップ１６の雌ねじ１８に形成されている突部１３が容器１０の筒状 口部１１に形成されている凹部１９に落込むようになり、これによってキャップ １６が完全に閉め終ったことをはっきりと認識することが可能になる。

【００１６】 なお上記実施例あるいは変形例においては、４条のねじの各条につきそれぞれ １個の係合用突部１３と凹部１９とを形成するようにしているが、ねじの条数や 突部１３および凹部１９の数についても任意に変更可能である。

【００１７】

【考案の効果】

以上のように本考案は、容器側の雄ねじまたはキャップ側の雌ねじの一部に突 部を形成するとともに、雄ねじと雌ねじとが完全に螺着されたときに突部を受入 れる凹部をキャップ側の雌ねじまたは容器側の雄ねじに形成するようにしたもの である。

【００１８】 従ってこのような構成によれば、キャップを完全に閉め終った場合に突部と凹 部とが互いに係合され、これによって閉め終ったことが感触で認識できるように なり、開閉操作の感触にめりはりを生ぜさせることが可能になる。また突部と凹 部との係合によって閉め終りが確認できるために、中途半端に閉めた状態で放置 することがなく、これによって中身の液体が漏れる等のトラブルを防止できるよ うになる。

【図面の簡単な説明】

【図１】キャップを逆様にした状態の斜視図である。

【図２】ガラス瓶から成る容器の口部を示す外観斜視図
である。

【図３】キャップが螺着された容器の一部を破断した正
面図である。

【図４】変形例のキャップを逆様にした状態の外観斜視
図である。

【図５】変形例の容器の口部の外観斜視図である。

【符号の説明】

１０ 容器（ガラス瓶） １１ 筒状口部 １２ 雄ねじ（突条） １３ 係合用突部 １６ キャップ １７ 外周壁 １８ 雌ねじ（突条） １９ 凹部 ２０ シートパッキン

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 容器の口部に雄ねじを形成するととも
   に、キャップの内周面に雌ねじを形成し、前記雄ねじと
   前記雌ねじとを互いに螺合させてキャップを螺着するよ
   うにしたキャップの螺着装置において、 前記容器側の雄ねじまたは前記キャップ側の雌ねじの一
   部に突部を形成するとともに、 前記雄ねじと前記雌ねじとが完全に螺着されたときに前
   記突部を受入れる凹部を前記キャップ側の雌ねじまたは
   前記容器側の雄ねじに形成するようにしたことを特徴と
   するキャップの螺着装置。