JPH08163798A - 回転電機 - Google Patents

回転電機

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JPH08163798A
JPH08163798A JP25873295A JP25873295A JPH08163798A JP H08163798 A JPH08163798 A JP H08163798A JP 25873295 A JP25873295 A JP 25873295A JP 25873295 A JP25873295 A JP 25873295A JP H08163798 A JPH08163798 A JP H08163798A
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Tsutomu Shiga
志賀  孜
Nobuyuki Hayashi
信行 林
Masanori Omi
正昇 大見
Masami Niimi
正巳 新美
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NipponDenso Co Ltd
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  • Iron Core Of Rotating Electric Machines (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 軽量化および低コスト化を実現し、且つ高振
動環境下において採用されても充分な耐久性を確保する
ことができる回転電機用ヨークを提供することを目的と
する。 【解決手段】 回転電機用ヨークと、この回転電機用ヨ
ークの筒状部の両端に配置され覆う一対の蓋部とを蓋部
の両側から押圧し、これら一対の蓋部をヨークに締着
し、固定するための通しボルトを備える。前記筒状部の
中心軸方向に、外周面から内周面に向けて窪んだ凹部が
形成され、前記通しボルトの締着力が加わる中心が、前
記凹部における前記筒状部の仮想延長外径と内径との間
に設定され、前記筒状部と各蓋部とが締着固定されるこ
とを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、回転電機の固定子
として採用される回転電機用のヨークに関し、特に、車
両等における高振動条件下にてスタータモータ等に採用
され、界磁磁極に永久磁石を用いる回転電機用のヨーク
に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、回転電機の軽量化、およびコスト
低減等を実現するために、従来の巻線式の固定子に代え
て永久磁石による固定子が採用される回転電機が普及し
つつある。このような回転電機におけるヨーク50の構
成および組付け構成を、図5および図6に示す。前記ヨ
ーク50は、回転電機の外殻を成し、筒状に形成されて
いる筒状ヨーク11と筒状ヨーク11の両端部を蓋する
蓋部14とによって構成されている。また、前記固定子
に永久磁石を採用する回転電機では、筒状ヨーク11の
内周面に、複数個の永久磁石12が配設されている。図
7に示す回転電機では筒状ヨーク11の両端部に設けら
れた蓋部14は、筒状ヨーク11の外直径よりも後述す
る通しボルトの直径程度大きく形成されている。筒状ヨ
ーク11の両端の蓋部14は、前記筒状ヨーク11の外
直径の外側に通しボルト13の略直径の分はみ出ている
フランジ部15にて、複数の通しボルト13によって筒
状ヨーク11の両端部に締着固定されている。また、図
8に示す回転電機では、蓋部14の直径は、筒状ヨーク
11の外直径とほぼ同等に形成されている。筒状ヨーク
14の両端の蓋部14は、筒状ヨーク11内を通過する
通しボルト13にて筒状ヨーク11の両端部に締着固定
している。
【0003】図5および図6における回転電機に採用さ
れる永久磁石12には、巻線式の固定子と比較して低コ
ストであり高性能なフェライト磁石等が採用される。こ
のフェライト磁石は、残留磁束密度が3000〜500
0ガウスと比較的低く、磁束量が少ないという特徴があ
る。従って、このような永久磁石12を回転電機の固定
子に採用すると、巻線式の固定子を採用した場合と比較
して、磁界を集約している金属製の筒状ヨーク11を薄
い形状にすることが可能である。このように、筒状に形
成されている筒状ヨーク11を薄くすることができるこ
とによって、回転電機の軽量化およびコスト低減を実現
することができる。
【0004】さらに、日本電装公開技報29−232に
はヨーク(継鉄)の円筒部の内周、又は外周に軸方向に
延びる窪みを形成し、この窪みの部分に通しボルトを通
している。このようにすれば、ヨークの内外にはみ出す
通しボルトの最内径、最外径を抑えることができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前者の
従来例による回転電機が、例えば車両のスタータモータ
等に採用され、高振動条件下に配置される場合がある。
このような場合には、前述のように薄く形成された筒状
ヨーク11では、剛性が低くなりエンジン等の外部振動
と共振してしまうことがある。この場合には、前記通し
ボルト13による締着固定のガタ等の回転電機における
各部品の破損、もしくは各部品どうしにおける異常摩耗
が発生することが考えられる。これらは回転電機あるい
はスタータの寿命を左右してしまう。よって、これらの
事態を打破するために、例えば筒状ヨーク11の厚さを
増加したり、また蓋部14の締着固定を実行している通
しボルト13の本数を増やしたりすることもできるが、
回転電機の軽量化および低コスト化に支障を来すという
問題があった。
【0006】また、上述のように、筒状ヨーク11と蓋
部14とを、フランジ部15もしくは蓋部14における
筒状ヨーク11の内円周内にて、通しボルト13をもっ
て締着固定すると、蓋部14に、筒状ヨーク11の端部
を支点とした曲げモーメントが加えられる。この際、前
記通しボルト13の締着力をある程度大きくすると、蓋
部14が変形する場合がある。例えば、図5に示した回
転電機では、図7に示すようにα1方向に曲げモーメン
トが加わり、蓋部14がα2方向に変形する。また、図
6に示した回転電機用ヨークでは、図8に示すようにβ
1方向に曲げモーメントが加わり、蓋部14がβ2方向
に変形する。そこで、蓋部14に剛性の高い材料を採用
したりして、蓋部14の剛性を高めると、剛性の低い薄
い鋼板等で形成されている筒状ヨーク13に歪みが出る
虞がある。なお、前述のように、蓋部14の剛性を高め
るために、剛性の高い材料を採用したり、厚みを増すこ
とは、上記の筒状ヨーク11の場合と同様、回転電機の
軽減化および低コスト化に支障を来すことは云うまでも
ない。
【0007】また、後者の従来例による回転電機の通し
ボルトは、その断面の一部は、仮想的なヨーク円筒部分
(凹部)に入り込んではいるが、軸の中心を含む断面の
ほとんどを収容するまでには至っていない。つまり、通
しボルトよってブラケット(蓋部)に働く締結力は、ブ
ラケットが当接しているヨークの仮想的な円筒部からは
ずれることになる。このため、やはり前述のように、ブ
ラケットの通しボルト受け面には、軸方向にモーメント
が働き、ブラケットに歪みが生じてしまうことになる。
このことは、ブラケットがアース回路に設定してある場
合にスタータモータ回路の導通がとれなくなったり、ブ
ラケットが電機子の回転支持をする場合に電機子のスラ
ストが詰まってしまったりして、回転不能になる虞があ
った。
【0008】このように、薄鋼板を筒状ヨーク11に採
用し、軽量化およびコスト低減を実現した回転電機にお
いて、筒状ヨーク11の剛性を確保し、ヨーク組付け時
に通しボルトの締着力を充分に発揮することは非常に困
難であった。よって、本発明では、軽量化および低コス
ト化を実現し、且つ高振動環境下において採用されても
充分な耐久性を確保することができる回転電機用ヨーク
を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明による回転電機は、界磁磁極を成す永久磁石
を内蔵し、略筒状に形成される回転電機用ヨークと、こ
の回転電機用ヨークの筒状部の端部に配置され、筒状部
の端面に当接する蓋部と、この蓋部の軸方向外側から押
圧し、この蓋部をヨークに締着し、固定するための通し
ボルトを備え、前記ヨークの筒状部には内周側または外
周側から軸方向に沿って窪んだ凹部が形成され、前記通
しボルトの締着力が加わる中心が、前記凹部における前
記筒状部の仮想最外径と仮想最内径との間に設定され、
前記筒状部と蓋部とが締着固定されることを特徴とす
る。
【0010】また、前記回転電機用ヨークの筒状部にお
ける凹部は略半円状であり、通しボルトが断面円状であ
るとともに、該通しボルトが略半円状の凹部にガイドさ
れることで、通しボルトの軸中心が、前記筒状部の仮想
最外径と仮想最内径との間に位置することを特徴とする
請求項1に記載の回転電機を採用するようにしてもよ
い。 また、前記回転電機用ヨークの筒状部における凹
部は略半円状であり、凹部開口部において軸方向に沿っ
て一様な突出部を有することを特徴とする請求項1もし
くは請求項2に記載の回転電機用ヨークを採用するよう
にしてもよい。
【0011】また、前記筒状部に、複数の凹部を形成す
るとともに、一対の凹部間に当接する前記永久磁石が、
前記筒状部の内周面に配設されることを特徴とする請求
項1もしくは請求項2もしくは請求項3に記載の回転電
機用ヨークを採用するようにしてもよい。また、前記回
転電機は、車両に搭載され、エンジンを始動するスター
タの駆動源モータとして採用されることを特徴とする請
求項1もしくは請求項2もしくは請求項3もしくは請求
項4に記載の回転電機を採用するようにしてもよい。
【0012】さらに、前記回転電機用ヨークの筒状部に
おける凹部は略半円状であり、通しボルトが断面円状で
あるとともに、該通しボルトが略半円状の凹部にガイド
されることで、通しボルトの軸中心が、前記筒状部の仮
想延長外径と仮想延長内径との間に位置することを特徴
とする請求項6に記載の回転電機を採用するようにして
もよい。
【0013】
【作用および効果】以上のように構成される本発明によ
る回転電機用ヨークの作用について以下に説明する。上
述の如く、ヨークの筒状部には内周側または外周側から
軸方向に沿って窪んだ凹部が形成され、この凹部はリブ
の作用を果たす。よって、筒状部が薄鋼板等にて形成さ
れる場合においても、充分な剛性を有することができ
る。つまり、前記回転電機用ヨークと蓋部との組付け
は、前記凹部において、通しボルトによって行われる。
この通しボルトの締着力を発揮する中心が、ヨークの筒
状部と凹部とによって形成され、前記蓋部が当接する端
面の前記筒状部の仮想最内径と仮想最外径との間に設定
されることによって、通しボルトによる締着固定の際の
筒状部に加わる圧縮力は、筒状部の仮想円筒断面内に加
わることとなる。つまり、通しボルトの締着力によって
筒状ヨークの径方向や蓋部の軸方向に発生するモーメン
トを極力抑えることが可能であり、締着力によって前記
筒状ヨークおよび蓋部の変形を防止することができる。
これによって、回転電機用の筒状ヨークと蓋部とを、通
しボルトによって確実に締め付けることが可能である。
【0014】ここで、仮想最外径と仮想最内径とは、蓋
部が当接するヨーク筒状部の軸方向端面における、半径
のそれぞれ極大点または極小点を結んでできる円の径を
示すものであり、仮想円筒断面とはその両者の間を意味
している。また、ヨークの筒状部における凹部を半円状
に形成することにより、通しボルトの外径が凹部に沿っ
てガイドされるので、通しボルトを組み付ける際に雄ね
じを雌ねじ部に挿入しやすくなり、雌ねじ部の開口部に
大きなガイド面を施す必要もなく、組み付け性と加工性
が容易な回転電機を構成できる。
【0015】また、ヨーク筒状部の凹部開口部に軸方向
に沿って一様な突出部を形成すると、ヨーク筒状部にお
ける仮想最外径あるいは仮想最内径がそれぞれ外径ある
いは内径側に拡がり、前記通しボルトの軸心が配置可能
な範囲を拡大でき、設計の自由度を上げることができ
る。また、前記通しボルトの頭部押さえ面までもこの範
囲に配置すればさらに安定した締着力を得ることができ
る。
【0016】ヨーク内周に張り出した凹部または突出部
は永久磁石の装着の際に、磁石の周方向端部を当接させ
て、この位置決めとなり、組付性が向上する。さらに
は、エンジン始動用スタータはエンジン本体あるいはエ
ンジンに付属する部品に装着されるため、エンジンの振
動を受けやすく、本発明の回転電機をスタータモータと
して採用すれば、ヨークが薄鋼板で形成されても十分な
剛性が確保でき、エンジンから受ける振動に十分耐える
永久磁石界磁を使用したスタータを供給できる。
【0017】また、通しボルトの締着力を発揮する中心
が、ヨークの筒状部と凹部とによって形成され、前記蓋
部が当接する端面の前記筒状部の仮想延長内径と仮想延
長外径との間に設定されることによって、通しボルトに
よる締着固定の際の筒状部に加わる圧縮力は、筒状部の
円筒断面内に確実に加わることとなる。つまり、通しボ
ルトの締着力によって筒状ヨークの径方向や蓋部の軸方
向に発生するモーメントを極力抑えることが可能であ
り、締着力によって前記筒状ヨークおよび蓋部の変形を
防止することができる。これによって、回転電機用の筒
状ヨークと蓋部とを、通しボルトによってさらに確実に
締め付けることが可能である。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施例を図に基
づいて詳述する。図1は、本発明である回転電機(電機
子を除く)の周方向断面図であり、図2は軸方向断面図
である。図1および図2に示すように、回転電機1は筒
状の金属材料にて形成されている筒状ヨーク2と、筒状
ヨーク2の両端を蓋する蓋部5とによって構成されてい
る。
【0019】筒状ヨーク2の外表面には、筒状ヨーク2
の中心軸方向に複数の凹部4が形成されている。この凹
部4は、筒状ヨーク2の径方向内周側に向けて、略半円
形状に形成されている。筒状ヨーク2の内周面には回転
電機の界磁磁極としての永久磁石6が接着剤等により固
定されている。この永久磁石は、前記凹部4の裏側であ
る、筒状ヨーク2の内周面の凸部4aによって、位置決
めされる。すなわち、永久磁石6が前記凸部4aの付け
根部4bに位置合わせされた後、固定される。これは、
回転電機の組付性を向上させている。
【0020】蓋部5は、筒状ヨーク2の両端部を覆うよ
うに蓋している。この蓋部5は、前記筒状ヨーク2の直
径と比較して所定値大きく形成されている。すなわち、
蓋部5は後述する通しボルト3が貫通する貫通孔が形成
可能な直径を有している。筒状ヨーク2の両端に構成さ
れる2枚の蓋部5と筒状ヨーク2とは通しボルト3によ
って筒状ヨーク2の中心軸方向に締着固定される。この
通しボルト3は、該通しボルト3の軸中心3aが筒状ヨ
ーク2の仮想最内径d1から仮想延長外径D(仮想最外
径)の間に収まる位置に配置される。すなわち、通しボ
ルト3の締着力の中心3aは、筒状ヨーク2における外
直径がDである部位と同様の径になっている。さらに
は、この実施例では、この通しボルト3の中心を、該通
しボルト3の軸中心3aが筒状ヨーク2の仮想延長内径
d2から仮想延長外径Dの間に収まる位置に配置してい
る。
【0021】図4には、このように構成される回転電機
を適用した車両用のスタータ100の一例を示す。この
スタータ100は、スタータモータ110、このスター
タモータ100のヨーク111の両端に配設された蓋部
をなすハウジング120およびエンドフレーム130と
からなる。ヨーク111の内周には、磁石112が固定
され、かつ磁石112の内周には、アーマチャ113が
回転自在に配置されている。また、ヨーク111には、
上記複数の凹部に対応する凹部111aが形成されてい
る。ハウジング120内には、エンジンのリングギヤと
噛み合う図示しないピニオンが設けられており、かつス
ルーボルト3の先端の雄ネジ部3bが螺合する雌ネジ部
121が形成されている。エンドフレーム130内に
は、スタータモータ110への通電を行う図示しないマ
グネットスイッチが収納されている。また、エンドフレ
ーム130には、スルーボルト3が挿入され、かつ頭部
3cが当接する貫通孔131が形成されている。140
は、スタータモータ110のアーマチャ113に通電す
るための図示しないブラシを保持するブラシ保持板であ
り、ヨーク111とエンドフレーム130との間に挟持
されている。そして、150は、ヨーク111とハウジ
ング120との間に挟持されているモータ隔壁である。
【0022】そして、ヨーク111の両端には、それぞ
れブラシ保持板140、モータ隔壁150を介して、エ
ンドフレーム130、ハウジング120が配置されてい
る。そして、スルーボルト3の先端の雄ネジ部3bをエ
ンドフレーム130の貫通孔131を貫通させて、ハウ
ジング120の雌ネジ部121に螺合させて、エンドフ
レーム130とハウジング120を強固にヨーク111
に固定する。
【0023】このようなスタータ100は、車両のエン
ジンの極近傍に配置されるため、エンジンの振動等を直
に受けることとなる。よって、このような環境下にて採
用される回転電機のヨークは振動による負荷が大きく、
ある程度の剛性および組付けの際の固定力が要求され
る。以上のように構成される回転電機1の作用効果を以
下に説明する。
【0024】上述したように、前記筒状ヨーク2の外周
には、中心軸方向に凹部4が一様に形成されている。こ
の凹部4は、筒状ヨーク2においてリブの役割を果たす
ため、薄鋼板で形成される筒状ヨーク2においても充分
な剛性を確保することができる。また、通しボルト3
は、軸中心3aが、凹部4における筒状ヨーク2の仮想
最内径d1から仮想延長外径D(仮想最外径)の間に設
定される。これによって、通しボルト3を締め付ける際
に、締め付け力の中心がヨーク最内径と最外径との間に
位置するため、蓋部5に加えられる曲げモーメントをほ
とんど無くすことができる。すなわち、筒状ヨーク2
が、通しボルト3の締着によって単に中心軸方向に圧縮
力を受けるだけである。よって、蓋部5に特別に剛性の
高い材料を用いたり、厚みを増したりする必要がない。
このため、筒状ヨーク2における最も高い剛性を発揮す
ることができる方向および部位に通しボルト3の締着力
を受けて、蓋部5および筒状ヨーク2を締着固定するこ
とができる。したがって、通しボルト3によって、充分
強い荷重で締着固定することができることとなる。
【0025】さらには、通しボルト3の軸中心3aを、
凹部4における筒状ヨーク2の仮想延長内径d2から仮
想延長外径Dの間に設定することで、通しボルト3を締
め付ける際に、締め付け力の中心がヨークの内径と外径
との間の円筒断面内に位置するため、蓋部5に加えられ
る曲げモーメントをさらに無くすことができ、筒状ヨー
ク2における最も高い剛性を発揮することができるヨー
ク2の端面に通しボルト3の締着力を受けて、蓋部5お
よび筒状ヨーク2を締着固定することができる。
【0026】なお、付随した効果として、通しボルト3
の径の一部が、前記凹部4内に隠れるように設定される
ため、筒状ヨーク2の外周からの突出が小さくなり、回
転電機の体格の小型化も実現できる。さらに、前記凹部
4は、通しボルト3による締着固定時の通しボルト3の
位置決め機構にもなっており、組付け性向上に貢献して
いることは言うまでもない。
【0027】このように、本発明における回転電機のヨ
ークでは、薄鋼板を筒状ヨークに用い、且つ各ヨークを
充分強く締着固定することが可能であるため、回転電機
の軽量化および低コスト化と、耐振動性とを両立するこ
とが可能である。すなわち、軽量化および低コスト化を
実現した回転電機を、高振動環境下にて使用しても、充
分信頼性のある回転電機を提供することができる。
【0028】なお、図3に示すように、筒状ヨーク2の
外周より一様の高さ、径方向に前記凹部4の周りに盛り
上がった突出部4dを形成するようにしてもよい。通し
ボルト3によって各ヨークが締着固定される際に、通し
ボルト3の頭部押さえ面3cが、筒状ヨーク2の端部の
延長上だけでなく、前記突出部4dの延長上も押さえる
ことができ、通しボルト3のより高い締着力に筒状ヨー
クが耐えることができる。すなわち、このようにして
も、上記実施例に勝るとも劣らない作用効果をあげるこ
とが可能である。
【0029】また、この実施例においては、通しボルト
3の軸中心3aが、筒状ヨーク2の仮想最内径d1から
仮想最外径D1(突出部4dの最外径と接している)の
間に収まる位置に配置される。さらには、この通しボル
ト3の軸中心3aが筒状ヨーク2の仮想延長内径d2か
ら仮想延長外径D2の間に収まる位置に配置されること
で、筒状ヨーク2における最も高い剛性を発揮すること
ができるヨーク2の端面に通しボルト3の締着力を受け
て、蓋部5および筒状ヨーク2を締着固定することがで
きる。
【0030】以上の実施例の説明では、筒状ヨーク2の
外周に、内径側に窪んだ凹部を有する例を示したが、筒
状ヨーク2の内周に外径側に窪んだ(外周側に突出し
た)凹部(凸部)を有する筒状ヨークとしても同じ効果
が得られるのは言うまでもない。また、蓋部5は筒状ヨ
ーク2の両端面に蓋する例を説明した(図示は片方の
み)が、蓋部は片方だけの設けてあり、通しボルトを締
結する雌ねじは、例えば、筒状ヨークにフランジを設け
てそこに雌ねじを形成し、直接筒状ヨーク2に蓋部5
(例えば、エンドフレーム130)を締着しても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による回転電機のヨークの周方向断面図
である。
【図2】本発明による回転電機のヨークの軸方向断面図
である。
【図3】本発明による回転電機のヨークの他の実施例を
表す断面図である。
【図4】本発明による回転電機のヨークを車両用のスタ
ータに採用した場合のスタータの一部の断面平面図であ
る。
【図5】従来の回転電機のヨークを示す周方向断面図で
ある。
【図6】従来の回転電機のヨークを示す周方向断面図で
ある。
【図7】従来の回転電機のヨークの締着固定時における
作用を表す一部断面平面図である。
【図8】従来の回転電機のヨークの締着固定時における
作用を表す一部断面平面図である。
【符号の説明】
2 筒状ヨーク 3 通しボルト 3a 通しボルトの軸中心 4 凹部 5 蓋部材 100 スタータ 110 スタータモータ 111 ヨーク 112 磁石 111a 凹部 120 ハウジング 130 エンドフレーム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 新美 正巳 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本電 装株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 界磁磁極を成す永久磁石を内蔵し、略筒
    状の回転電機用ヨークと、 この回転電機用ヨークの筒状部の端部に配置され、筒状
    部の端面に当接する蓋部と、 この蓋部の軸方向外側から押圧し、この蓋部をヨークに
    締着し、固定するための通しボルトとを備え、 前記ヨークの筒状部には内周側または外周側から軸方向
    に沿って窪んだ凹部が形成され、 前記通しボルトの軸中心が、前記凹部における前記筒状
    部端面の仮想最外径と仮想最内径との間に設定され、前
    記筒状部と蓋部とが締着固定されることを特徴とする回
    転電機。
  2. 【請求項2】 前記回転電機用ヨークの筒状部における
    凹部は略半円状であり、通しボルトが断面円状であると
    ともに、該通しボルトが略半円状の凹部にガイドされる
    ことで、通しボルトの軸中心が、前記筒状部の仮想最外
    径と仮想最内径との間に位置することを特徴とする請求
    項1に記載の回転電機。
  3. 【請求項3】 前記回転電機用ヨークの筒状部における
    凹部は略半円状であり、凹部開口部において軸方向に沿
    って一様な突出部を有することを特徴とする請求項1も
    しくは請求項2に記載の回転電機用ヨーク。
  4. 【請求項4】 前記筒状部に、複数の凹部を形成すると
    ともに、一対の凹部間に当接する前記永久磁石が、前記
    筒状部の内周面に配設されることを特徴とする請求項1
    ないし3のいずれかに記載の回転電機用ヨーク。
  5. 【請求項5】 前記回転電機は、車両に搭載され、エン
    ジンを始動するスタータの駆動源モータとして採用され
    ることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載
    の回転電機。
  6. 【請求項6】 界磁磁極を成す永久磁石を内蔵し、略筒
    状の回転電機用ヨークと、 この回転電機用ヨークの筒状部の端部に配置され、筒状
    部の端面に当接する蓋部と、 この蓋部の軸方向外側から押圧し、この蓋部をヨークに
    締着し、固定するための通しボルトとを備え、 前記ヨークの筒状部には内周側または外周側から軸方向
    に沿って窪んだ凹部が形成され、 前記通しボルトの軸中心が、前記凹部における前記筒状
    部端面の仮想延長外径と仮想延長内径との間に設定さ
    れ、前記筒状部と蓋部とが締着固定されることを特徴と
    する回転電機。
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