JPH08162857A - インピーダンス整合回路 - Google Patents

インピーダンス整合回路

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JPH08162857A
JPH08162857A JP6297274A JP29727494A JPH08162857A JP H08162857 A JPH08162857 A JP H08162857A JP 6297274 A JP6297274 A JP 6297274A JP 29727494 A JP29727494 A JP 29727494A JP H08162857 A JPH08162857 A JP H08162857A
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diode
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裕 佐々木
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    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 増幅回路において入力レベルの変化による位
相特性の劣化を回避する。 【構成】 入力レベルにしたがって、インピーダンス整
合用インダクタンスに並列に設けられたスイッチング用
ダイオードが開閉し、インピーダンス整合状態を変化さ
せる。入力レベルが低いときは、インピーダンス整合用
インダクタンスそのものによるインピーダンス整合によ
り増幅出力が出力される。入力レベルが高くなり飽和状
態に近づくと、スイッチング用ダイオードの立ち上がり
点に達し、ダイオードが開状態となり導通するためイン
ピーダンス整合特性が変化する。 【効果】 位相特性が劣化する以前に適当な出力状態に
調整することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は高周波増幅回路に利用す
る。本発明は自動インピーダンス整合調整に利用する。
特に、位相特性改善技術に関する。
【0002】
【従来の技術】従来例のトランジスタ増幅回路を図4お
よび図5に示す。図4および図5は従来例の回路図であ
る。図4に示す従来例回路は、入力端子1、電源端子
2、出力端子3、カップリング用のコンデンサ4、入力
インピーダンス整合用のコンデンサ5および6、入力イ
ンピーダンス整合用のインダクタ11、トランジスタ1
3、バイアス抵抗20および21、エミッタ抵抗22、
電源バイパス用のコンデンサ7、エミッタバイパス用の
コンデンサ8、出力インピーダンス整合用のインダクタ
12、出力インピーダンス整合用のコンデンサ9および
10により構成される。
【0003】このうち、コンデンサ5および6、インダ
クタ11は、この増幅回路における入力インピーダンス
整合回路を形成し、入力端子1に接続されるインピーダ
ンスと、トランジスタ13の入力インピーダンスとのイ
ンピーダンス整合の役割を果たしている。
【0004】さらに、出力インピーダンス整合用のコン
デンサ9および10、出力インピーダンス整合用のイン
ダクタ12は、この増幅回路における出力インピーダン
ス整合回路を形成し、出力端子3に接続されるインピー
ダンスと、トランジスタ13の出力インピーダンスとの
インピーダンス整合の役割をしている。
【0005】その他の従来例を図5に示す。図5はπマ
ッチを用いたインピーダンス整合回路により構成されて
いる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】図4または図5で示さ
れた増幅回路では、一般に入力レベルが大きくなると、
出力側でレベルが飽和してしまい。入力レベルが小さい
ときに比べ、増幅回路による信号の位相特性が大きく劣
化する。
【0007】QPSK変調のような信号を増幅する場合
には、増幅回路の位相特性は通信路の品質に影響し、信
号の位相特性の劣化が少ないことが要求される。また、
信号の位相特性が極端に変化した場合には、本来リニア
動作をするべきところ、パラメトリック発振などの異常
動作を起こす。
【0008】特開昭57−135510号公報には、P
INダイオードおよびコンデンサを用いたAGC回路が
公開されている。また、特開昭62−7207号公報お
よび特開平2−46011号公報には、可変容量ダイオ
ードを用いたインピーダンス整合回路が公開されてい
る。
【0009】本発明は、このような背景に行われたもの
であり、入力レベルの変化による位相特性の劣化を回避
することができるインピーダンス整合回路を提供するこ
とを目的とする。本発明は、スイッチングダイオードを
用いて簡単に構成することができるインピーダンス整合
回路を提供することを目的とする。スイッチングダイオ
ードを用いる点において、既存の発明(特開昭57−1
35510号公報、特開昭62−7207号公報、特開
平2−46011号公報に開示されているもの)とは異
なる。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明のインピーダンス
整合回路では、トランジスタ増幅回路の出力側のインピ
ーダンス整合用のインダクタンスがトランジスタのコレ
クタにカスケードに接続されているインピーダンス整合
回路で、前記インダクタンスに対し、並列にスイッチン
グ用ダイオードが接続されていることを特徴とする。
【0011】すなわち、本発明は、増幅用トランジスタ
のコレクタにカスケードに接続されたインダクタを含む
出力インピーダンス整合回路である。
【0012】ここで、本発明の特徴とするところは、こ
のインダクタに並列に接続されたダイオードを備えたと
ころにある。
【0013】前記ダイオードは、前記増幅用トランジス
タの入力回路に大きい振幅の入力信号が与えられてその
コレクタ電流が飽和するときに前記インダクタの両端に
生じるピーク電圧よりわずかに小さい電圧で導通状態と
なるように設定されることが望ましい。
【0014】前記インダクタは、πマッチ回路のアーム
を構成することもできる。
【0015】あるいは、増幅用トランジスタの入力回路
にカスケードに接続されたインダクタを含む入力インピ
ーダンス整合回路において、このインダクタに並列に接
続されたダイオードを備え、このダイオードは、前記増
幅用トランジスタの入力回路に大きい振幅の入力信号が
与えられてそのコレクタ電流が飽和するときに前記イン
ダクタの両端に生じるピーク電圧よりわずかに小さい電
圧で導通状態となるように設定される構成とすることも
できる。
【0016】
【作用】入力レベルにしたがって、整合用インダクタン
スに並列に設けられたスイッチング用ダイオードが開閉
し、インピーダンス整合状態を変化させる。このスイッ
チング用ダイオードの順方向電圧の立ち上がり点を適当
な値のものを選択することにより、最良の状態に設定す
ることができる。
【0017】入力レベルが低いときは、整合用インダク
タンスそのものによるインピーダンス整合により増幅出
力が出力される。入力レベルが高くなり飽和状態に近づ
くと、スイッチング用ダイオードの立ち上がり点に達
し、ダイオードが開状態となり導通する。そのため、整
合用インダクタンスのインピーダンス整合特性が変化す
る。これにより、インピーダンス整合回路は自動的にイ
ンピーダンス整合調整を行い、一種の自動利得制御回路
(AGC)として動作し、位相特性が劣化する以前に適
当な出力状態に調整することができる。
【0018】
【実施例】本発明第一実施例を図1を参照して説明す
る。図1は本発明第一実施例の回路図である。
【0019】本発明は、増幅用のトランジスタ13のコ
レクタにカスケードに接続されたインダクタ12を含む
出力インピーダンス整合回路である。
【0020】ここで、本発明の特徴とするところは、こ
のインダクタ12に並列に接続されたダイオード23を
備えるところにある。ダイオード23は、トランジスタ
13の入力回路に大きい振幅の入力信号が与えられてそ
のコレクタ電流が飽和するときにインダクタ12の両端
に生じるピーク電圧よりわずかに小さい電圧で導通状態
となるように設定されている。
【0021】図1に示すトランジスタ増幅回路は、入力
端子1、電源端子2、出力端子3、カップリング用のコ
ンデンサ4、入力インピーダンス整合用のコンデンサ5
および6、入力インピーダンス整合用のインダクタ1
1、トランジスタ13、バイアス抵抗20および21、
エミッタ抵抗22、電源バイパス用のコンデンサ7、エ
ミッタバイパス用のコンデンサ8、出力インピーダンス
整合用のインダクタ12、出力インピーダンス整合用の
コンデンサ9および10、スイッチング用のダイオード
23により構成される。
【0022】この回路では、入力信号が小さくトランジ
スタ13の動作が飽和する以前の線形動作時では、増幅
回路による信号の位相変化は小さい。一方、入力レベル
が大きい場合には、トランジスタ13の出力側でレベル
が飽和する以前にダイオード23が開状態となることに
より、インダクタ12がショートされ、信号の位相変化
が小さく抑えられる。このため、出力レベルが飽和して
も増幅回路による信号の位相特性は大きく劣化しない。
【0023】次に、図2を参照して本発明第二実施例を
説明する。図2は本発明第二実施例の回路図である。図
2では、出力インピーダンス整合回路として、いわゆる
πマッチであるが、インダクタ15に並列にダイオード
23を設けている。このことにより、本発明第一実施例
と同様に、出力レベルが飽和しても増幅回路による信号
の位相特性は劣化が小さい。
【0024】次に、図3を参照して本発明第三実施例を
説明する。図3は本発明第三実施例の回路図である。図
3では、トランジスタ13の入力回路にカスケードに接
続されたインダクタ11を含む入力インピーダンス整合
回路において、このインダクタ11に並列に接続された
ダイオード23を備え、このダイオード23は、トラン
ジスタ13の入力回路に大きい振幅の入力信号が与えら
れてそのコレクタ電流が飽和するときにインダクタ11
の両端に生じるピーク電圧よりわずかに小さい電圧で導
通状態となるように設定されている。詳細な動作につい
ては、出力インピーダンス整合用のインダクタ12の代
わりに入力インピーダンス整合用のインダクタ11を用
いることの他は、既に本発明第一実施例で説明したもの
と同様に説明することができる。
【0025】本発明第一ないし第三実施例において、ダ
イオード23は、1個ではなく複数個を直列にしたもの
で、代替することも考えられる。また、入力信号の扱う
周波数が高くなった場合には、ダイオード23はショッ
トキー型のスイッチグ用ダイオードを使用することもで
きる。
【0026】本発明第一〜第二実施例では、NPN型ト
ランジスタを用いて説明したが、電界効果トランジスタ
でも同様に説明することができる。また、増幅回路以外
でもミキサー回路であっても同様の効果を得ることがで
きる。
【0027】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
入力レベルの変化による位相特性の劣化を回避すること
ができるインピーダンス整合回路を実現することができ
る。本発明によれば、入力レベルの変化による位相特性
の劣化を回避することができる。本発明によれば、イン
ピーダンス整合回路をスイッチングダイオードを用いて
簡単に構成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明第一実施例の回路図。
【図2】本発明第二実施例の回路図。
【図3】本発明第三実施例の回路図。
【図4】従来例の回路図。
【図5】従来例の回路図。
【符号の説明】
1 入力端子 2 電源端子 3 出力端子 4〜10、31、32 コンデンサ 11、12、15 インダクタ 13 トランジスタ 14 チョークコイル 20、21 バイアス抵抗 22 エミッタ抵抗 23 ダイオード

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 増幅用トランジスタのコレクタにカスケ
    ードに接続されたインダクタを含む出力インピーダンス
    整合回路において、 このインダクタに並列に接続されたダイオードを備えた
    ことを特徴とするインピーダンス整合回路。
  2. 【請求項2】 前記ダイオードは、前記増幅用トランジ
    スタの入力回路に大きい振幅の入力信号が与えられてそ
    のコレクタ電流が飽和するときに前記インダクタの両端
    に生じるピーク電圧よりわずかに小さい電圧で導通状態
    となるように設定された請求項1記載のインピーダンス
    整合回路。
  3. 【請求項3】 前記インダクタは、πマッチ回路のアー
    ムを構成する請求項2記載のインピーダンス整合回路。
  4. 【請求項4】 増幅用トランジスタの入力回路にカスケ
    ードに接続されたインダクタを含む入力インピーダンス
    整合回路において、 このインダクタに並列に接続されたダイオードを備え、 このダイオードは、前記増幅用トランジスタの入力回路
    に大きい振幅の入力信号が与えられてそのコレクタ電流
    が飽和するときに前記インダクタの両端に生じるピーク
    電圧よりわずかに小さい電圧で導通状態となるように設
    定されたことを特徴とするインピーダンス整合回路。
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