JPH0816190B2 - 樹脂組成物 - Google Patents

樹脂組成物

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JPH0816190B2
JPH0816190B2 JP63318519A JP31851988A JPH0816190B2 JP H0816190 B2 JPH0816190 B2 JP H0816190B2 JP 63318519 A JP63318519 A JP 63318519A JP 31851988 A JP31851988 A JP 31851988A JP H0816190 B2 JPH0816190 B2 JP H0816190B2
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隆一 出口
武純 西尾
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【発明の詳細な説明】 [発明の目的] (産業上の利用分野) 本発明は、成形性が優れており、その成形品が優れた
耐熱性、剛性および耐衝撃性を有している樹脂組成物に
関する。
(従来の技術) 一般にポリアミドは、耐摩耗性、耐衝撃性、成形性、
耐薬品性および機械的強度などが優れているが、吸水時
に剛性が低下したり、寸法変化を起こすという問題があ
る。一方、ポリフェニレンエーテルは、耐熱性および耐
水性が優れており、寸法変化も小さいが、成形性、耐薬
品性および耐衝撃性が不十分であるという問題がある。
そこで、ポリアミドとポリフェニレンエーテルとを組
合わせることにより、互いの長所を生かし、短所を補う
ことを目的として下記のとおりの種々の検討がなされて
いる。
特公昭45−997号公報および特公昭59−41663号公報に
記載されたポリアミドとポリフェニレンエーテルからな
る組成物は、流動性は改良されたものの、耐衝撃性が未
だ不十分である。
特公昭60−11966号公報に記載された方法で製造され
たポリアミド、ポリフェニレンエーテルおよび無水マレ
イン酸に代表される特定の化合物の共重合体は、ポリア
ミドとポリフェニレンエーテルを溶融混練する際に特定
の化合物を添加することにより製造されるものであるた
めに、多少の耐衝撃性は改良されるものの十分とはいえ
ず、耐熱性は未だ不十分である。
特開昭59−66452号公報に記載されたポリアミドと変
性ポリフェニレンエーテルからなる組成物は、耐衝撃
性、耐熱性とも不十分である。
特開昭62−250050号公報に記載の高アミノリッチポリ
アミド、ポリフェニレンエーテルおよび無水マレイン酸
で代表される特定の化合物からなる組成物は耐衝撃性が
不十分である。
特開昭63−10656号公報には変性ポリフェニレンエー
テルとポリアミドに耐衝撃性改良剤としてA−B−A′
型ブロック共重合体および水素添加A−B−A′型ブロ
ック共重合体を配合してなる組成物が記載されている。
この組成物は、耐衝撃性は改善されるものの未だ不十分
である。
(発明が解決しようとする問題点) 上記のとおり、従来のポリアミドとポリフェニレンエ
ーテルを必須成分とする樹脂組成物においては、耐熱
性、耐衝撃性および剛性の全ての特性満足するものは開
発されていない。特に前記樹脂組成物を自動車の外板等
の材料として使用する場合を考えたとき、塗装焼き付け
時の高い温度でも変形せず、しかも寒冷地における低温
下での耐面衝撃性が高いことが要求され、かかる特性を
満たす材料の開発が強く望まれている。
そこで本発明は、かかる問題点を解消し、優れた耐熱
性、剛性および耐衝撃性を有し、特に塗装焼き付け時に
も変形が小さく、しかも低温下での耐面衝撃性が優れた
成形品を得ることができる樹脂組成物を提供することを
目的とする。
[発明の構成] (問題点を解決するための手段および作用) 本発明の樹脂組成物は、 (A)ポリアミド樹脂10〜90重量%、 (B)変性ポリフェニレンエーテル系樹脂90〜10重量
%、および (C)予め膨潤化剤と接触させて層間を拡げた層状珪酸
塩が、前記(A)および/または(B)成分中に均一に
分散され、(A)および(B)成分の合計量100重量部
に対して0.1〜10重量部、からなることを特徴とする。
本発明の組成物を構成する(A)成分は、ポリアミド
樹脂である。
ポリアミド樹脂とは、分子中に酸アミド結合(−CONH
−)を有するものであり、具体的には、ε−カプロラク
タム、6−アミノカプロン酸、ω−エナントラクタム、
7−アミノヘプタン酸、11−アミノウンデカン酸、9−
アミノノナン酸、α−ピロリドン、α−ピペリドンなど
から得られる重合体または共重合体;ヘキサメチレンジ
アミン、ノナメチレンジアミン、ウンデカメチレンジア
ミン、ドデカメチレンジアミン、メタキシリレンジアミ
ンなどのジアミンとテレフタル酸、イソフタル酸、アジ
ピン酸、セバシン酸などのジカルボン酸とを重縮合して
得られる重合体もしくは共重合体もしくはこれらの混合
物を例示することができる。
(A)成分のポリアミド樹脂は、平均分子量が9,000
〜30,000のものが好ましい。
本発明の組成物を構成する(B)成分は変性ポリフェ
ニレンエーテル系樹脂である。
この変性ポリフェニレンエーテル系樹脂は、ポリアミ
ドと反応性のある官能基(アミノ基、カルボキシル基、
エポキシ基等)を持った化合物をポリフェニレンエーテ
ル系樹脂の分子内に組み込んだり、ポリフェニレンエー
テル系樹脂に不飽和カルボン酸もしくはその誘導体また
は不飽和イミド化合物などの変性剤をグラフト重合せし
めたり、もしくはポリアミド樹脂との混合時に不飽和カ
ルボン酸等と過酸化物等を同時に練り込むなどして変性
相溶化したものである。
ポリフェニレンエーテル系樹脂は、米国特許第3,306,
874号明細書、同第3,306,875号明細書、同第3,257,357
号明細書および同第3,257,358号明細書に記載の方法で
製造することができるものであり、下記一般式で示され
る繰り返し単位からなる重合体である。
(R1、R2、R3およびR4は同一または相異なる水素、ハロ
ゲン、アルキル基、アリール基などの残基を表し、nは
重合度を表す) ポリフェニレンエーテル系樹脂としては、ポリ(2,6
−ジメチルフェニレン−1,4−エーテル)、ポリ(2,6−
ジエチルフェニレン−1,4−エーテル)、ポリ(2,6−ジ
ブロムフェニレン−1,4−エーテル)、ポリ(2−メチ
ル−6−エチルフェニレン−1,4−エーテル)、ポリ
(2−クロル−6−メチルフェニレン−1,4−エーテ
ル)、ポリ(2−メチル−6−イソプロピルフェニレン
−1,4−エーテル)、ポリ(2,6−ジ−n−プロピルフェ
ニレン−1,4−エーテル)、ポリ(2−クロル−6−ブ
ロムフェニレン−1,4−エーテル)、ポリ(2−クロル
−6−エチルフェニレン−1,4−エーテル)、ポリ(2
−メチルフェニレン−1,4−エーテル)、ポリ(2−ク
ロルフェニレン−1,4−エーテル)、ポリ(2−メチル
−6−フェニルフェニレン−1,4−エーテル)、ポリ
(2−ブロム−6−フェニルフェニレン−1,4−エーテ
ル)、ポリ(2,4′−メチルフェニルフェニレン−1,4−
エーテル)、ポリ(2,3,6−トリメチルフェニレン−1,4
−エーテル)またはこれらの共重合体およびこれらにス
チレン系化合物をグラフト重合させた共重合体を例示す
ることができる。
変性剤として用いる不飽和カルボン酸もしくはその誘
導体としては、アクリル酸、メタクリル酸などのモノカ
ルボン酸、マレイン酸、イタコン酸、フマル酸などのジ
カルボン酸もしくはそれらの無水物を例示することがで
きる。これらのなかでも前記ジカルボン酸もしくはそれ
らの無水物が好ましく、特に無水マレイン酸が好まし
い。
変性剤として用いる不飽和イミド化合物としては、マ
レイミド、N−メチルマレイミド、N−エチルマレイミ
ド、N−プロピルマレイミド、N−ブチルマレイミド、
N−オクチルマレイミド、N−フェニルマレイミド、N
−(o−メチルフェニル)マレイミド、N−(m−メチ
ルフェニル)マレイミド、N−(p−メチルフェニル)
マレイミド、N−(メトキシフェニル)マレイミド、N
−(クロルフェニル)マレイミド、N−(カルボキシフ
ェニル)マレイミド、N−ベンジルマレイミド、N−ナ
フチルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド、イ
タコンイミド、N−メチルイタコンイミド、N−フェニ
ルイタコンイミドなどを例示することができる。これら
のなかでもN−シクロヘキシルマレイミド、N−ベンジ
ルマレイミド、N−フェニルマレイミド、N−(カルボ
キシフェニル)マレイミドが好ましい。
これらの不飽和カルボン酸もしくはその誘導体または
不飽和イミド化合物は1種類を用いることができ、また
2種類以上を用いることができる。
ポリフェニレンエーテル系樹脂を変性させる不飽和カ
ルボン酸等の変性剤の使用量は、前記ポリフェニレンエ
ーテル系樹脂に対して0.01〜10重量%、好ましくは0.1
〜5重量%である。この使用量が0.01重量%未満である
と組成物は相溶性が低下し、成形品の耐衝撃性、耐熱性
が低下するので好ましくない。10重量%を超えると組成
物の流動性が低下し、成形性が損なわれるので好ましく
ない。
変性ポリフェニレンエーテル系樹脂を、ポリフェニレ
ンエーテル系樹脂と不飽和カルボン酸等を、過酸化物の
存在下、250〜350℃の温度で溶融加熱して製造するのも
1つの方法である。
この場合に用いる過酸化物としては、ベンゾイルペル
オキシド、α,α−ビス−t−ブチルペルオキシ−p−
ジイソプロピルベンゼンなどを例示することができる。
(A)および(B)成分の配合量は(A)成分が10〜
90重量%であり、(B)成分が90〜10重量%である。
(A)成分の配合量が10重量%未満であると組成物の成
形性が低下し、90重量%を超えると成形物の耐熱性が低
下する。
(A)および(B)成分の配合量は好ましくは(A)
成分が30〜80重量%であり、(B)成分が20〜70重量%
である。
(C)成分は、層状珪酸塩である。この(C)成分は
樹脂組成物から得られる成形体において(B)成分の変
性ポリフェニレンエーテル系樹脂をマトリックスとなる
ポリアミド樹脂中に微細に分散させるとともに、成形品
に優れた機械的性質、耐熱性および耐面衝撃性を付与す
ることに資する成分である。
その形状は、通常、厚みが6〜20Åで、一辺の長さが
0.002〜1μmの範囲のものが好ましい。
層状珪酸塩は(A)成分中に分散した際、それぞれが
平均的に20Å以上の層間距離を保ち、均一に分散するこ
とを特徴とする。本発明において層状珪酸塩とは一辺が
0.002〜1μm、厚みが6〜20Åの物質の一単位を示す
ものである。また、層間距離とは層状珪酸塩の平板の重
心間の距離を言い、均一に分散するとは層状珪酸塩の一
枚一枚が、もしくは平均的に重なりが5層以下の多層物
が平行に、またはランダムに、もしくは平行とランダム
が混在した状態で50重量%以上が、好ましくは70重量%
以上が局所的な塊を形成することなく分散する状態を言
う。
このような層状珪酸塩の原料としては、珪酸マグネシ
ウムまたは珪酸アルミニウムの層から構成される層状フ
ィロ珪酸鉱物を例示することができる。具体的には、モ
ンモリロナイト、サポナイト、バイデライト、ノントロ
ナイト、ヘクトライト、スティブンサイトなどのスメク
タイト系粘土鉱物やバーミキュライト、パロイサイトな
どを例示することができ、これらは天然のものであって
も、合成されたものであってもよい。これらのなかでも
モンモリロナイトが好ましい。
かかる(C)成分の層状珪酸塩をポリアミド樹脂もし
くはポリアミドを含む樹脂中に均一に分散させる方法に
ついて、本発明の層状珪酸塩の原料が多層状粘土鉱物で
ある場合には、膨潤化剤と接触させて、予め層間を拡げ
て層間にモノマーを取り込みやすくした後、ポリアミド
モノマーと混合し、重合する方法(特開昭62−74957号
公報参照)によってもよい。また、膨潤化剤に高分子化
合物を用い、予め層間を50Å以上に拡げて、これをポリ
アミド樹脂もしくはこれを含む樹脂と溶融混練して均一
に分散させる方法によってもよい。
(C)成分の配合割合は、(A)および(B)成分の
合計量100重量部に対して0.1〜10重量部である。(C)
成分の配合割合が0.1重量部未満であると成形品の耐熱
性および耐衝衝性の向上効果が小さく、10重量部を超え
ると樹脂組成物の流動性が極端に低下し成形性が低下す
る。
本発明の樹脂組成物には、上記(A)〜(C)成分に
加えてさらに耐衝撃性改良剤を配合することができる。
耐衝撃性改良剤としては、室温下でエラストマー状で
あるスチレン−ブタジエン(またはイソプレン)共重合
体(ランダム共重合体、ブロック共重合体、水素添加ブ
ロック共重合体、グラフト共重合体)、各種オレフィン
の共重合体を例示することができる。具体的にはスチレ
ン−ブタジエンランダム共重合体、スチレン−ブタジエ
ン−スチレンブロック共重合体、スチレン−イソプレン
−スチレンブロック共重合体、水素添加スチレン−ブタ
ジエン−スチレンブロック共重合体、水素添加スチレン
−イソプレン−スチレンブロック共重合体;エチレン、
プロピレン、ブテン−1,ヘキセン−1,デセン−1および
4−メチルブテン−1、4−メチルペンテン−1などか
ら選ばれる2種以上のオレフィンの共重合体を例示する
ことができる。
この耐衝撃性改良剤は、不飽和カルボン酸などで変性
したものを用いることができる。
耐衝撃性改良剤の好ましい配合量は、(A)および
(B)成分の合計量100重量部に対して35重量部以下で
ある。35重量部を超えると成形性が低下し、成形品の耐
熱性が低下するために好ましくない。
本発明の組成物には必要に応じて、染料、顔料、核
剤、離型剤などの充填剤、ガラス繊維、金属繊維、炭素
繊維などの補強剤、可塑剤、滑剤、耐熱性付与剤、発泡
剤、難燃剤などを配合することができる。
本発明の樹脂組成物の製造方法は、例えば、(C)成
分の層状珪酸塩を膨潤化剤と接触させてあらかじめ層間
を拡げて層間にモノマーを取り込みやすくしたのち、
(A)成分を形成するモノマーを混合し、重合(特開昭
62−74957号公報参照)させ、さらに(B)成分の変性
ポリフェニレンエーテル系樹脂を混合し、230〜350℃、
好ましくは250〜320℃で溶融混練する方法;重合終了後
の溶融状態にあるポリアミド中に、(B)成分の変性ポ
リフェニレンエーテル系樹脂を溶融させたものと、あら
かじめ層間距離を20Å以上に拡げた(C)成分の層状珪
酸塩を混練・配合する方法等を適用することができる。
本発明の樹脂組成物においては、(A)成分のポリア
ミド樹脂が組成物中において連続相を形成し、(B)成
分の変性ポリフェニレンエーテル系樹脂が数平均粒子径
2μm以下の粒子として分散相を形成していることが好
ましい。(C)成分の層状珪酸塩は、(A)成分または
(B)成分の両方の相に存在していても、またはいずれ
か一方の相にのみ存在していてもよい。
本発明は、ポリアミド樹脂と変性ポリフェニレンエー
テル系樹脂との混合物に、さらに層状珪酸塩を配合する
ことにより、成形品の耐熱性および耐衝撃性の両方を同
時に向上させることができるものである。通常、無機質
充填剤をポリアミド樹脂と変性ポリフェニレンエーテル
系樹脂との混合物中に配合した場合は剛性および耐熱性
は向上させることができるが、一方で耐衝撃性は低下す
る。しかし、本発明の組成物においては、層状珪酸塩は
非常に微細な状態で分散存在しており、少量の配合で剛
性、耐熱性を向上させ、しかもポリマー同士の分散もド
メインを小さな粒子径で微細に分散させることができる
ために、剛性、耐熱性とともに耐衝撃性も向上するもの
と考えられる。
本発明の樹脂組成物は、自動車の各種部品、電子電気
部品、機械部品、一般雑貨の製造材料として利用するこ
とができる。
(実施例) 以下、実施例により本発明をさらに詳しく説明する。
なお、部は重量部を表す。また、以下において示した各
特性の試験方法は下記のとおりである。
引張り強さ:ASTM D−638 曲げ強さ、曲げ弾性率:ASTM D−790 アイゾット衝撃強さ:ASTM D−256 熱変形温度:ASTM D−648 高速衝撃強さ:まず、本発明の樹脂組成物のペレットを
厚さ3.2mm、直径100mmの円盤に成形し、その円盤を試験
片とした。次に、−30℃で先端径1/2インチラウンドミ
サイルを前記試験片中央に2.5m/秒の速度で落下させ、
その場合の破壊の際の応力ひずみ曲線の面積から、その
破壊エネルギーを算出する面衝撃測定法(UBE法)によ
った。
ポリフェニレンエーテル系樹脂の分散粒子径:クロロホ
ルムによりポリフェニレンエーテル系樹脂を61℃で溶解
させたのち、SEM拡大写真を撮影して、その写真から求
めた。
実施例1 層状珪酸塩の一単位の厚みが平均的に9.5Åで一辺の
平均長さが約0.1μmのモンモリロナイト200gを10の
水に分散し、これに51.2gの12−アミノドデカン酸と24m
lの濃塩酸を加え、5分間攪拌したのち、過した。さ
らにこれを十分洗浄したのち、真空乾燥した。この操作
により、12−アミノドデカン酸アンモニウムイオンとモ
ンモリロナイトの複合体を調製した。複合体中の層状珪
酸塩分は80重量%となった。また、この複合体のX線回
析による測定では珪酸塩層間距離が18.0Åであった。
次に、攪拌機付の反応容器に、10kgのε−カプロラク
タム、1kgの水および200gの乾燥した前記複合体を入
れ、100℃で反応系内が均一な状態になるように攪拌し
た。さらに温度を260℃に上昇させ、15kg/cm2の加圧下
で1時間攪拌した。その後、放圧し、水分を反応容器か
ら揮散させながら、常圧下で3時間反応を行った。反応
終了後、反応容器の下部ノズルから、ストランド状に取
り出した反応物を水冷し、カッティングを行い、ポリア
ミド樹脂(平均分子量15,000)およびモンモリロナイト
からなるペレットを得た。次にこのペレットを熱水中に
浸漬し、未反応のモノマー(約10%)を抽出、除去した
のち、真空中で乾燥した。この乾燥ペレット中における
ポリアミドとモンモリロナイトの割合は、ポリアミド樹
脂100重量部に対してモンモリロナイトが1.6重量部であ
った。
次に、固有粘度が0.48dl/g(25℃、クロロホルム中)
のポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレン)エーテル10
0重量部に対して1重量部の無水マレイン酸と、無水マ
レイン酸100重量部に対して20重量部のベンゾイルペル
オキシドを押出し機を用いて300℃で混練して変性ポリ
フェニレンエーテル樹脂のペレットを得た。
その後、前記ペレットと変性ポリフェニレンエーテル
樹脂を、ポリアミド樹脂70重量部、ポリフェニレンエー
テル樹脂30重量部になるように混合した。次にさらにこ
の混合物をスクリュー径が30mmの二軸押出し機を用いて
290℃で溶融混練して本発明の樹脂組成物のペレットを
得た。
得られた樹脂組成物のペレットを減圧乾燥し、次記の
条件で射出成形して試験片を調製後、第1表に示す各特
性の評価試験を行った。なお、試験片中の層状珪酸塩の
層間距離はX線回析の結果100Å以上であった。この層
間距離は以下の実施例2〜9についても同じであった。
射出成形条件 射出成形機:東芝機械(株)製 IS−80 シリンダー設定温度:C1240℃;C2265℃;C3285℃;C4(ノ
ズル)285℃ 射出圧力:600kg/cm2 金型温度:80℃ 射出時間:10秒 冷却時間:20秒 実施例2 実施例1において配合比をポリアミド樹脂60部、変性
ポリフェニレンエーテル樹脂40部およびモンモリロナイ
ト1.0部にしたほかは、実施例1と同様にして樹脂組成
物を得た。この組成物を用いて実施例1と同様にして各
評価試験を行った。結果を第1表に示す。
実施例3 実施例1において配合比をポリアミド樹脂50部、変性
ポリフェニレンエーテル樹脂50部およびモンモリロナイ
ト0.8部にしたほかは、実施例1と同様にして樹脂組成
物を得た。この組成物を用いて実施例1と同様にして各
評価試験を行った。結果を第1表に示す。
比較例1 実施例1においてモンモリロナイトとポリアミド樹脂
の複合体を用いずに重合を行い、第1表に示す配合比の
ポリアミド樹脂と変性ポリフェニレンエーテル樹脂のみ
を溶融混練したほかは、実施例1と同様にして比較用の
樹脂組成物を得た。この組成物を用いて実施例1と同様
にして各評価試験を行った。結果を第1表に示す。
比較例2 実施例2においてモンモリロナイトとポリアミド樹脂
の複合体を用いずに重合を行い、第1表に示す配合比の
ポリアミド樹脂と変性ポリフェニレンエーテル樹脂のみ
を溶融混練したほかは、実施例2と同様にして比較用の
樹脂組成物を得た。この組成物を用いて実施例2と同様
にして各評価試験を行った。結果を第1表に示す。
比較例3 実施例3においてモンモリロナイトとポリアミド樹脂
の複合体を用いずに重合を行い、第1表に示す配合比の
ポリアミド樹脂と変性ポリフェニレンエーテル樹脂のみ
を溶融混練したほかは、実施例3と同様にして比較用の
樹脂組成物を得た。この組成物を用いて実施例3と同様
にして各評価試験を行った。結果を第1表に示す。
実施例4 実施例1においてモンモリロナイトとポリアミド樹脂
の複合体と変性ポリフェニレンエーテル樹脂を溶融混練
する際に、さらに耐衝撃性改良剤であるシェル化学社製
のスチレン−ブチレン−スチレン共重合体の水素添加
(以下、「SEBS」と略記する)を、ポリアミド樹脂70
部、変性ポリフェニレンエーテル樹脂30部、モンモリロ
ナイト1.1部、SEBS10部の配合比となるように溶融混練
したほかは実施例1と同様にして本発明の樹脂組成物を
得た。この組成物を用いて実施例1と同様にして各評価
試験を行った。結果を第1表に示す。
実施例5 実施例4において反応器に仕込むモンモリロナイト複
合体の量を100gとし、さらにポリアミド樹脂60部、変性
ポリフェニレンエーテル樹脂40部、モンモリロナイト0.
5部、SEBS10部の配合比となるように溶融混練したほか
は実施例4と同様にして本発明の樹脂組成物を得た。こ
の組成物を用いて実施例4と同様にして各評価試験を行
った。結果を第1表に示す。
実施例6 実施例4においてポリアミド樹脂60部、変性ポリフェ
ニレンエーテル樹脂40部、モンモリロナイト1.0部、SEB
S10部の配合比となるように溶融混練したほかは実施例
4と同様にして本発明の樹脂組成物を得た。この組成物
を用いて実施例4と同様にして各評価試験を行った。結
果を第1表に示す。
実施例7 実施例6において反応器に仕込むモンモリロナイト複
合体の量を300gとしさらにポリアミド樹脂60部、変性ポ
リフェニレンエーテル樹脂40部、モンモリロナイト1.5
部、SEBS10部の配合比となるように溶融混練したほかは
実施例6と同様にして本発明の樹脂組成物を得た。この
組成物を用いて実施例6と同様にして各評価試験を行っ
た。結果を第1表に示す。
実施例8 実施例4においてポリアミド樹脂50部、変性ポリフェ
ニレンエーテル樹脂50部、モンモリロナイト0.8部、SEB
S10部の配合比となるように溶融混練したほかは実施例
4と同様にして本発明の樹脂組成物を得た。この組成物
を用いて実施例4と同様にして各評価試験を行った。結
果を第1表に示す。
実施例9 実施例4においてポリアミド樹脂40部、変性ポリフェ
ニレンエーテル樹脂60部、モンモリロナイト0.6部、SEB
S10部の配合比となるように溶融混練したほかは実施例
4と同様にして本発明の樹脂組成物を得た。この組成物
を用いて実施例4と同様にして各評価試験を行った。結
果を第1表に示す。
比較例4 実施例4においてモンモリロナイトとポリアミド樹脂
の複合体を用いずに重合を行い、第1表に示す配合比の
ポリアミド樹脂、変性ポリフェニレンエーテル樹脂およ
びSEBSのみを溶融混練したほかは、実施例4と同様にし
て比較用の樹脂組成物を得た。この組成物を用いて実施
例4と同様にして各評価試験を行った。結果を第1表に
示す。
比較例5 実施例6においてモンモリロナイトとポリアミド樹脂
の複合体を用いずに重合を行い、第1表に示す配合比の
ポリアミド樹脂、変性ポリフェニレンエーテル樹脂およ
びSEBSのみを溶融混練したほかは、実施例6と同様にし
て比較用の樹脂組成物を得た。この組成物を用いて実施
例6と同様にして各評価試験を行った。結果を第1表に
示す。
比較例6 実施例8においてモンモリロナイトとポリアミド樹脂
の複合体を用いずに重合を行い、第1表に示す配合比の
ポリアミド樹脂、変性ポリフェニレンエーテル樹脂およ
びSEBSのみを溶融混練したほかは、実施例8と同様にし
て比較用の樹脂組成物を得た。この組成物を用いて実施
例8と同様にして各評価試験を行った。結果を第1表に
示す。
比較例7 実施例9においてモンモリロナイトとポリアミド樹脂
の複合体を用いずに重合を行い、第1表に示す配合比の
ポリアミド樹脂、変性ポリフェニレンエーテル樹脂およ
びSEBSのみを溶融混練したほかは、実施例9と同様にし
て比較用の樹脂組成物を得た。この組成物を用いて実施
例9と同様にして各評価試験を行った。結果を第1表に
示す。
実施例10 実施例6においてSEBSのかわりに変性EPR(エクソン
化学(株)製 EXXELOR VA1803)を用いた以外は実施
例6と同様にして各評価試験を行った。結果を第2表に
示す。
実施例11 実施例8においてSEBSのかわりに変性EPRを用いた以
外は実施例8と同様にして各評価試験を行った。結果を
第2表に示す。
実施例12 実施例9においてSEBSのかわりに変性EPRを用いた以
外は実施例9と同様にして各評価試験を行った。結果を
第2表に示す。
比較例8 実施例11において、モンモリロナイトとポリアミド樹
脂の複合体を用いずに重合を行い、表に示す配合比のポ
リアミド樹脂、変性ポリフェニレンエーテル樹脂および
変性EPRのみを溶融混練したほかは実施例11と同様にし
て比較用の樹脂組成物を得た。この組成物を用いて実施
例11と同様にして各評価試験を行った。結果を第2表に
示す。
[発明の効果] 本発明のポリアミド樹脂組成物の成形品は、優れた剛
性、耐熱性および耐衝撃性を有している。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 西尾 武純 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 岡田 茜 愛知県愛知郡長久手町大字長湫字横道41番 地の1 株式会社豊田中央研究所内 (56)参考文献 特開 昭59−11332(JP,A)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)ポリアミド樹脂10〜90重量%、 (B)変性ポリフェニレンエーテル系樹脂90〜10重量
    %、および (C)予め膨潤化剤と接触させて層間を拡げた層状珪酸
    塩が、前記(A)および/または(B)成分中に均一に
    分散され、(A)および(B)成分の合計量100重量部
    に対して0.1〜10重量部、からなることを特徴とする樹
    脂組成物。
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