JPH08161392A - 見積書出力装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は見積書出力装置に関し、目的に応じ
た形式の見積書を出力することを目的とする。 【構成】 少なくとも、部屋あるいは部位別毎に使用さ
れる部材の名称情報、部材の材料単価情報、部材に対す
る工賃単価情報、部材の使用量情報を有するデータを格
納するデータ格納手段２と、前記データ格納手段２に格
納された各データの組み合わせからなる検索情報に基づ
いて、該検索情報に合致するデータを該データ格納手段
２に格納されたデータ中から検索するデータ検索手段３
と、前記データ検索手段３により検索されたデータを、
工事区分毎に、または、部屋あるいは部位別毎に、また
は、材料費毎，工賃毎あるいは材料費及び工賃毎に、整
形出力するデータ整形出力手段４とを備えるように構成
する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、見積書出力装置に係
り、特に、建築設計における見積書を出力する見積書出
力装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、建築設計の際には、建築における
見積書が不可欠であり、このような建築設計の際の見積
書としては、例えば、図９に示すような、いわゆる、
「工事区分」毎に分類された見積書が一般的である。

【０００３】「工事区分」とは、ある１つのもの（品
番）に対して、それを建物に取り付けたり、組み立てた
りするのに必要な工事を体系付けた区分である。

【０００４】この「工事区分」毎に分類された見積書で
は、予め品番毎に付加される情報と共に品番情報を出力
するものであり、例えば、品番分類として、給湯品をＸ
ＸＸで表し、品番として、給湯品の中の給湯器がＸＸＸ
００００１で表される場合を考えると、給湯器の設置に
は、電気工事、給排水工事、ガス工事が必要なため、例
えば、電気工事、給排水工事、ガス工事がそれぞれ０
１、０２、０３のコードで表される場合、給湯器ＸＸＸ
００００１の「工事区分」コードとして、０１、０２、
０３が付与される。

【０００５】具体的には、図９に示す“いろはにほへ
と”邸の新築工事見積書では、工事区分の一例として、
（Ａ）木工事、（Ｂ）内装工事、（Ｃ）屋根板金工事が
挙げられており、（Ａ）木工事における“組立金物”
は、大工による組み立て、造作、内装のための手間が必
要であるため、（Ａ）木工事の工事区分中には、“大工
手間”という項目が設けられている。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の見積書出力装置にあっては、品番に対する工
事を体系付けた「工事区分」毎に分類されて出力されて
いたため、以下に述べるような問題点があった。

【０００７】すなわち、最終的な見積を行うためには、
正確な“もの”の確定が必要となるわけであるが、従来
の「工事区分」毎に分類された見積書では、後々変更さ
れる細かな“もの”の単位、例えば、図９の（Ｂ）内装
工事の項目における「畳」のように、畳表と縁とから構
成され、畳表と縁とのいずれの構成部分を他のものに変
更しても単価が変わってくるような“もの”の場合、従
来は、畳表と縁というように、細かな“もの”毎には区
分せず、大まかな目安で“もの”（この場合、「畳」）
を定義し、同様に、大まかな目安で単価を決定していた
ので、見積書の出力は早いが、変更されることを考慮し
て見積しているため、あくまで概算しか求められず、最
終的な見積金額との間に開きが生じるという問題があっ
た。

【０００８】また、通常、住宅における施主との打ち合
わせは「部屋」毎に行われるのが一般的であり、例え
ば、ある１つの部屋において内装仕上げを変更したとき
には、最終的な見積金額がどのように変更されるかを知
りたい場合がある。

【０００９】このような場合、従来例では、「工事区
分」毎に見積出力が行われていたため、１つずつの「部
屋」を基準として変更された金額をその場で確認するこ
とができず、再度、見積し直さなければならないという
問題があった。

【００１０】ここで、見積書の内容が「部屋別」に、か
つ、床、壁、天井等の「部位別」に項目が別れていれ
ば、前述のような、ある１つの部屋における仕様変更に
対する見積金額の再計算が容易に可能となるし、また、
これによって仕上表の機能も兼ねることができる。

【００１１】さらに、従来の「工事区分」毎に分類され
た見積書では、いわゆる、“もの”の材料費及び“も
の”の取付手数料（以下、工賃という）を合計した材料
費＋工賃（以下、材工費という）で表される販売単価を
表示していたため、販売単価中に含まれる材料費と工賃
とがそれぞれ正確に把握することができなかった。

【００１２】この場合、建築に伴う工事発注を一括して
行う場合には問題ないが、材料関係と工賃関係とを別々
に発注する、いわゆる、分離発注を行う場合には、その
ままでは使用することができず、このため、分離発注を
行う場合には、「工事区分」毎に出力された見積書の内
容に基づいて、再度見積をしなおさなければならず、大
変面倒であった。

【００１３】これは、材料の調達方法により、予め用意
した材料を送る支給材料と、工事現場において調達する
現地調達材料（以下、現調材という）とがあり、この調
達方法に応じて発注の形態が異なるためであり、支給材
料には工賃の算出だけが必要であり、現調材の場合に
は、材工費の算出が必要となる。

【００１４】すなわち、従来の「工事区分」毎の見積書
では、発注の形態にマッチした見積書が得られなかっ
た。

【００１５】ここで、見積書の内容が「材料費」と「工
賃」とに分離し、いずれか一方、または両方を選択的に
集計出力できれば、前述のような、分離発注を行う場合
にも容易に対応できる。

【００１６】このように、見積書の形式は目的に応じて
変更されることが好ましく、従来の見積書出力装置で
は、単一の出力形式での見積書しか得られなかったた
め、そのままでは部屋別の見積書や、材工別の見積書を
出力することができなかった。

【００１７】〔目的〕上記問題点に鑑み、本発明は、目
的に応じた形式の見積書を出力することを目的とする。

【００１８】

【課題を解決するための手段】請求項１に記載する発明
は、図１に示すように、少なくとも、部屋あるいは部位
別毎に使用される部材の名称情報、部材の材料単価情
報、部材に対する工賃単価情報、部材の使用量情報を有
するデータを格納するデータ格納手段２と、前記データ
格納手段２に格納された各データの組み合わせからなる
検索情報に基づいて、該検索情報に合致するデータを該
データ格納手段２に格納されたデータ中から検索するデ
ータ検索手段３と、前記データ検索手段３により検索さ
れたデータを、工事区分毎に、または、部屋あるいは部
位別毎に、または、材料費毎，工賃毎あるいは材料費及
び工賃毎に、整形出力するデータ整形出力手段４と、を
備えることにより、上記目的を達成している。

【００１９】この場合、請求項２に記載する発明は、前
述の請求項１記載の発明に加えて、前記部材の名称情報
は、当該部材の名称と、当該部材の品番コード情報とか
らなり、前記材料単価情報は、該部材の名称情報に基づ
いて決定される単位コード情報、及び材料単価情報から
なり、また、前記工賃単価情報は、該部材の名称情報に
基づいて決定される単位コード情報、及び工賃単価情報
からなることが有効である。

【００２０】また、この場合、請求項３に記載する発明
は、前述の請求項１または２記載の発明に加えて、前記
情報出力手段は、プリンタ装置またはディスプレイ装置
に、前記各情報を出力することが好ましい。

【００２１】

【作用】請求項１記載の発明によれば、データ検索手段
によって所定の検索情報に基づいて、検索情報に合致す
るデータが検索されるとともに、データ整形出力手段に
よって検索されたデータが、例えば、工事区分毎に、ま
たは、部屋あるいは部位別毎に、または、材料費毎，工
賃毎あるいは材料費及び工賃毎に整形出力されるので、
目的に応じた検索情報を設定することにより、所望の形
式の見積書が作成される。

【００２２】これにより、従来の「工事区分」毎に分類
された見積書に加えて、例えば、部屋毎に見積金額が表
記された部屋別見積書が作成されることで、任意の「部
屋」に対して仕様変更が生じた場合でも、変更後の見積
金額が容易に算出され、また、材料関係の見積金額と工
賃関係の見積金額とが把握できる材工別見積書が作成さ
れることで、例えば、工事発注を一括して行う場合や、
材料関係と工賃関係とを別々に発注する、いわゆる、分
離発注を行う場合でも、これらの工事発注に対応する見
積書が作成される。

【００２３】この場合、請求項２記載の発明によれば、
データ格納手段には、部材の名称情報をキーとして、部
材の名称情報に対応する形で部材の材料単価情報及び部
材に対する工賃単価情報が格納されているので、前述の
請求項１に記載する発明に加えて、部材の名称情報に基
づいて、容易に、部屋あるいは部位別毎に集計された見
積書、または、材料費及び工賃の組み合わせに対して集
計された見積書が作成される。

【００２４】また、この場合、請求項３記載の発明によ
れば、情報出力手段により、プリンタ装置またはディス
プレイ装置に各情報が所定の形式で出力されるので、前
述の請求項１または２記載の発明に加えて、見積書の確
認が容易になる。

【００２５】

【実施例】以下、本発明の好適な実施例を、図２〜図Ｂ
を参照して説明する。なお、図２〜図Ｂにおいて、図１
と同一部分には同一の符号を付す。

【００２６】まず、本実施例の構成を説明する。

【００２７】図２は、本実施例の見積書出力装置１の要
部構成を示すブロック図である。

【００２８】図２において、見積書出力装置１は、デー
タ格納手段である外部記憶部２、データ検索手段である
情報検索部３、データ整形出力手段である情報整形出力
部４から構成されている。

【００２９】本実施例における見積書出力装置１は、予
めＣＡＤ（Computer Aided Design）により作成された
積算データに基づいて、データ内において「工事区
分」，「部屋別」，「材工区分別」の見積書作成に必要
なデータを抽出し、抽出したデータを所定の形式に整形
した後に出力するものである。

【００３０】図３，図４は、外部記憶部２に格納される
格納データ例を示す図である。

【００３１】外部記憶部２は、例えば、大容量のハード
ディスク装置（以下、ＨＤＤ：HardDisk Drive とい
う）から構成され、前述したように、ＣＡＤにより作成
されたデータベースから３つの異なる形式の見積書を出
力するために必要な各種データを格納するものであり、
具体的な格納データとしては、図３及び図４に示すよう
に、１．品番コード、２．部屋コード、３．部位コー
ド、４．名称・摘要、５．材工区分コード、６．ユーザ
ー提示用数量、７．単位コード、８．見積用材料単価、
９．見積用加工単価（合計）、１０．見積用Ａ／Ｍ（合
計）、１１．見積用Ｄ／Ｍ（合計）、１２．発注用材料
単価、１３．見積書区分、１４．販売単価（合計）、１
５．工事区分、１６．見積用加工単価、１７．見積用Ａ
／Ｍ、１８．見積用Ｄ／Ｍ、１９．販売単価、２０．発
注用加工単価がある。

【００３２】なお、上記Ａ／Ｍは施工経費（現場経費）
を意味し、Ｄ／Ｍは販売経費を意味するものである。

【００３３】上記各格納データは、それぞれ所定のデー
タ形式が設定されており、１．品番コードと４．名称・
摘要とが文字データとなっており、他の２．部屋コー
ド，３．部位コード，５．材工区分コード，６．ユーザ
ー提示用数量，７．単位コード，８．見積用材料単価，
９．見積用加工単価（合計），１０．見積用Ａ／Ｍ（合
計），１１．見積用Ｄ／Ｍ（合計），１２．発注用材料
単価，１３．見積書区分，１４．販売単価（合計），１
５．工事区分，１６．見積用加工単価，１７．見積用Ａ
／Ｍ，１８．見積用Ｄ／Ｍ，１９．販売単価，２０．発
注用加工単価は、数字データとなっている。

【００３４】情報検索部３は、図２に示すように、検索
部５、検索情報格納部６から構成されている。

【００３５】検索部５は、検索情報格納部６に格納され
ている目的の見積書形式に対応する検索情報を検索条件
として外部記憶部２に格納されたデータ中の所望のデー
タを抽出するものであり、本実施例では、後述する見積
書種別フラグに基づいて、３種類の検索情報が設定さ
れ、具体的には、１．工事区分見積書、２．部屋別見積
書、３．材工別見積書の３つの形式の見積書を作成する
ためのデータが検索・抽出される。

【００３６】詳しくは、部屋別見積書作成の場合、外部
記憶部２に格納された各種データから、少なくとも部屋
名に対応する「部屋コード」と、部屋内の各部位に対応
する「部位別コード」と、品番区分及び品番を示す「品
番コード」と、品番の名称を示す「名称・摘要」と、品
番に対応する部材の使用量を示す「ユーザー提示用数
量」と、品番に対応する部材の使用量の単位を示す「単
位コード」と、品番に対応する部材の単位当たりの販売
単価を示す「販売単価」とを選択的に検索し、データ整
形部７に出力するものであり、また、材工別見積書作成
の場合、外部記憶部２に格納された各種データから、少
なくとも工事区分を示す「工事区分コード」と、材料費
及び工賃の区分を示す「材工区分コード」と、品番の名
称を示す「名称・摘要」と、品番に対応する部材の使用
量を示す「ユーザー提示用数量」と、品番に対応する部
材の使用量の単位を示す「単位コード」と、品番に対応
する部材の単位当たりの材料単価を示す「見積用材料単
価」及び「発注用材料単価」と、品番に対応する部材の
単位当たりの工賃単価を示す「見積用加工単価」及び
「発注用加工単価」とを選択的に検索し、データ整形部
７に出力するものである。

【００３７】検索情報格納部６は、検索情報となる検索
条件コードを格納するものであり、本実施例では、工事
区分見積書作成のための“工事区分コード”と、部屋別
見積書作成のための“部屋コード”と、材工別見積書作
成のための“材工区分コード”とを格納している。

【００３８】情報整形出力部４は、図２に示すように、
データ整形部７、制御情報格納部８、データ出力部９か
ら構成されている。

【００３９】データ整形部７は、制御情報格納部８に格
納されたマスタデータに基づいて情報検索部３により検
索・抽出されたデータを整形し、所定のフォーマットで
データ出力部９に出力するものである。

【００４０】図５は、制御情報格納部８に格納されるマ
スタデータの例を示す図である。

【００４１】図６は、図５のマスタデータ中におけるデ
ータ区分コードの機能を示す図である。

【００４２】制御情報格納部８は、例えば、前述のＨＤ
Ｄと比較して小容量のフロッピーディスク装置（ＦＤ
Ｄ：Floppy Disk Drive ）及びフロッピーディスク（Ｆ
Ｄ：Floppy Disk ）から構成され、ユーザ側で変更可能
なマスタデータとなる見積書出力コントロールファイル
を格納するものであり、具体的には、図５に示すよう
に、データ項目として、見積種別フラグ、見積書デ
ータコード、データ区分、出力名称、品番区分コ
ード、部位コード、工事区分の各項目のデータから
構成されている。

【００４３】見積種別フラグは、“１”が指定された
場合、見積種別として部屋別見積書を、“２”が指定さ
れた場合、見積種別として別途工事見積書を、“３”が
指定された場合、見積種別として材工区分別見積書を、
“４”が指定された場合、見積種別として工事区分別見
積書を選択するものである。

【００４４】見積書データコードは、出力順を決定す
るためのコードである。

【００４５】データ区分は、図６に示すように、デー
タ区分コード‘１’〜‘１０’に対応するコード名称と
して、‘１’積算項目、‘２’積算集計項目、‘３’小
分類見出し、‘４’小分類金額計、‘５’中分類見出
し、‘６’中分類金額計、‘７’大分類見出し、‘８’
大分類金額計、‘９’見積合計金額、‘１０’部屋見出
しがあって、積算項目は１棟内で積算された最小単位の
項目を表示させるための指定項目、‘積算集計項目は積
算項目を使用部位毎に集計して表示させるための指定項
目、‘３’小分類見出しはデータ区分コード‘１’及び
‘２’の項目を見積書上小分類して表示するための名称
項目、‘４’小分類金額計はデータ区分コード‘３’と
‘４’との間に挟まれた項目を集計した金額を表示させ
るための指定項目、‘５’中分類見出しはデータ区分コ
ード‘１’から‘４’までの項目を見積書上中分類して
表示するための名称項目、‘６’中分類金額計はデータ
区分コード‘５’と‘６’との間に挟まれた項目を集計
した金額を表示させるための指定項目、‘７’大分類見
出しはデータ区分コード‘１’から‘６’までの項目を
見積書上大分類して表示するための名称項目、‘８’大
分類金額計はデータ区分コード‘７’と‘８’との間に
挟まれた項目を集計した金額を表示させるための指定項
目、‘９’見積合計金額は１棟分の見積金額の表示のた
めの項目、‘１０’部屋見出しは積算された項目を部屋
毎に集計して表示させるための指定項目である。

【００４６】出力名称は、全角文字を名称データとし
て登録するための項目である。

【００４７】品番区分コードは、８文字以内の半角英
数文字を、例えば、○○○○○○○○（○は半角英数文
字）のように、３桁の英文字に続いて５桁の数文字を並
べることにより品番を区分したコードである。

【００４８】部位コードは、所定の部位を特定するた
めのコードである。ちなみに、本実施例における材工別
見積書の出力を行うために部位コードは参照しない。

【００４９】工事区分は、ものを工事内容毎に区分し
たコードであり、１つの工事を行うにしても、工事内容
には、例えば、内装工事、大工工事、基礎工事等がある
ため、発注毎に区分された、言うなれば、職種別区分と
も言えるものである。

【００５０】データ整形部７は、制御情報格納部８に格
納されたマスタデータ（見積書出力コントロールファイ
ル）に基づいて検索部５により検索された各種データを
整形し、所定のフォーマットでデータ出力部９に出力す
るものである。

【００５１】データ出力部９は、データ整形部７から入
力されたデータに基づいて、例えば、プリンタ装置やデ
ィスプレイ装置等に、「工事区分」，「」，「材工区
分」別見積書形式のデータを出力するものである。

【００５２】次に、本実施例の動作（作用）を説明す
る。

【００５３】図７は、本実施例の部屋別の見積書出力手
順を説明するためのフローチャートである。

【００５４】まず、見積書出力装置１において、出力す
べき見積書として部屋別見積書の選択が行われる場合
（ステップＳ１）、予め見積書コントロールファイル中
における見積書種別フラグとして“１”が設定されるこ
とにより、部屋別見積書の出力が指定される。

【００５５】すると、情報整形出力部４により、見積書
への出力位置を強制的に指定することができる品番コン
トロールファイルが参照されるとともに（ステップＳ
２）、図５，図６に示す見積書コントロールファイルが
参照される（ステップＳ３）。この場合、見積書コント
ロールファイルは、予め設定された手続きに対して優先
度が高いため、以後、見積書コントロールファイルによ
り設定された事項が優先的に処理される。

【００５６】以下、参照された見積書コントロールファ
イル中の見積書種別フラグが“１”であることから部屋
別見積書の情報整形が行われる。ちなみに、この場合、
上記ステップＳ１の処理により見積書種別フラグは
“１”となっているはずであるが、処理上では見積書種
別フラグは“１”であるか否かのチェックが行われ（ス
テップＳ４）、もし、見積書種別フラグが“１”でなか
った場合は、不正処理が実行される（ステップＳ５）。

【００５７】次いで、見積書コントロールファイル中の
品番区分コードと部位コードとが検索部５においてキー
コードとして設定され（ステップＳ６）、このキーコー
ドに基づいて外部記憶部２内に格納された積算データ
（一棟分の品番コード、部屋コード、部位コード、名称
・摘要、材工区分コード、ユーザー提示用数量、単位コ
ード、販売単価、見積書区分）が抽出される（ステップ
Ｓ７）。

【００５８】検索部５によって抽出されたデータは、デ
ータ区分を参照することにより整形・加工されて（ステ
ップＳ８）、整形・加工されたデータは、見積データコ
ードに基づいて部屋別見積ファイルが生成される（ステ
ップＳ９）。

【００５９】そして、部屋別見積ファイルがディスプレ
イ装置またはプリンタ装置に出力され、部屋別見積書が
ディスプレイ表示またはプリントアウトされる（ステッ
プＳ１０）。

【００６０】このように、部屋別見積書の出力では、情
報整形出力部４によって外部記憶部２に格納された部材
の名称情報、部材の単価情報、部材の使用量情報を部屋
または部位別毎にまとめて出力することにより、部屋ま
たは部位別毎に集計された見積書を作成することができ
る。

【００６１】これによって、任意の「部屋」に対して仕
様変更が生じた場合でも、変更後の見積金額を容易に算
出し直すことができる。

【００６２】図８は、本実施例の材工別の見積書出力手
順を説明するためのフローチャートである。

【００６３】まず、見積書出力装置１において、出力す
べき見積書として材工別見積書の選択が行われる場合
（ステップＰ１）、予め見積書コントロールファイル中
における見積書種別フラグとして“３”が設定されるこ
とにより、材工別見積書の出力が指定される。

【００６４】すると、情報整形出力部４により、見積書
への出力位置を強制的に指定することができる品番コン
トロールファイルが参照されるとともに（ステップＰ
２）、図５，図６に示す見積書コントロールファイルが
参照される（ステップＰ３）。この場合、見積書コント
ロールファイルは、予め設定された手続きに対して優先
度が高いため、以後、見積書コントロールファイルによ
り設定された事項が優先的に処理される。

【００６５】以下、参照された見積書コントロールファ
イル中の見積書種別フラグが“３”であることから材工
別見積書の情報整形が行われる。ちなみに、この場合、
上記ステップＰ１の処理により見積書種別フラグは
“３”となっているはずであるが、処理上では見積書種
別フラグは“３”であるか否かのチェックが行われ（ス
テップＰ４）、もし、見積書種別フラグが“３”でなか
った場合は、不正処理が実行される（ステップＰ５）。

【００６６】次いで、見積書コントロールファイル中の
品番区分コードと工事区分コードとが検索部５において
キーコードとして設定され（ステップＰ６）、このキー
コードに基づいて外部記憶部２内に格納された積算デー
タ（一棟分の品番コード、部位コード、名称・摘要、材
工区分コード、ユーザー提示用数量、単位コード、単価
（見積用材料、見積用加工、見積用Ａ／Ｍ，Ｄ／Ｍ、発
注用材料、発注用加工）、見積書区分）が抽出される
（ステップＰ７）。

【００６７】検索部５によって抽出されたデータは、デ
ータ区分を参照することにより整形・加工されて（ステ
ップＰ８）、整形・加工されたデータは、見積データコ
ードに基づいて材工別見積ファイルが生成される（ステ
ップＰ９）。

【００６８】そして、材工別見積ファイルがディスプレ
イ装置またはプリンタ装置に出力され、材工別見積書が
ディスプレイ表示またはプリントアウトされる（ステッ
プＰ１０）。

【００６９】このように、材工別見積書の出力では、情
報整形出力部４によって外部記憶部２に格納された部材
の名称情報、部材の材料単価情報、部材に対する工賃単
価情報、部材の使用量情報を材料費毎、工賃毎、または
材料費及び工賃毎にまとめて出力することにより、材料
費及び工賃だけ、または、材料費と工賃との組み合わせ
による見積書を作成することができ、種々の工事発注に
対応する見積書を作成することができる。

【００７０】これにより、例えば、工事発注を一括して
行う場合や、材料関係と工賃関係とを別々に発注する、
いわゆる、分離発注を行う場合でも、これらの工事発注
に対応する材工別見積書を作成することができる。

【００７１】以上説明したように、本実施例では、情報
検索部３によって所定の検索情報に基づいて、検索情報
に合致するデータを検索するとともに、情報整形出力部
４によって検索されたデータを整形出力することによ
り、目的に応じた検索情報を設定することによって所望
の形式の見積書を作成することができる。

【００７２】また、制御情報格納部８に格納されたマス
タデータ（見積書コントロールファイル）は、ユーザ側
でメンテナンスできるようにしているため、メインプロ
グラムは一切変更することなく、得られる見積書の内容
を自由にコントロールすることができる。

【００７３】以上、本発明者によってなされた発明を好
適な実施例に基づき具体的に説明したが、本発明は上記
実施例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しな
い範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。

【００７４】例えば、検索情報格納部６に格納する検索
情報を制御情報格納部８に格納されるマスタデータの中
に含ませることにより、検索情報もユーザ側でメンテナ
ンスできるようにしてもよい。

【００７５】そして、本実施例で用いたデータの項目
名、データコードの種別、及び、使用するデータの数等
は、目的のシステムにおいて任意に設定変更可能であ
る。

【００７６】また、以上の説明では主として発明者によ
ってなされた発明を、その背景となった利用分野である
見積書出力装置に適用した場合について説明したが、そ
れに限定されるものではない。

【００７７】例えば、建築用のＣＡＤシステムにおける
最終的な積算工程にも適用することができる。

【００７８】

【発明の効果】請求項１記載の発明では、データ検索手
段によって所定の検索情報に基づいて、検索情報に合致
するデータを検索するとともに、データ整形出力手段に
よって検索したデータを、例えば、工事区分毎に、また
は、部屋あるいは部位別毎に、または、材料費毎，工賃
毎あるいは材料費及び工賃毎に整形出力することによ
り、目的に応じた検索情報を設定することで、所望の形
式の見積書を作成することができる。

【００７９】したがって、従来の「工事区分」毎に分類
された見積書に加えて、例えば、部屋毎に見積金額が表
記された部屋別見積書を作成することにより、任意の
「部屋」に対して仕様変更が生じた場合でも、変更後の
見積金額を容易に算出でき、また、材料関係の見積金額
と工賃関係の見積金額とが把握できる材工別見積書を作
成することにより、例えば、工事発注を一括して行う場
合や、材料関係と工賃関係とを別々に発注する、いわゆ
る、分離発注を行う場合でも、これらの工事発注に対応
する見積書を作成することができる。

【００８０】この場合、請求項２記載の発明では、デー
タ格納手段には、部材の名称情報をキーとして、部材の
名称情報に対応する形で部材の材料単価情報及び部材に
対する工賃単価情報を格納することにより、前述の請求
項１に記載する発明に加えて、部材の名称情報に基づい
て、容易に、部屋あるいは部位別毎に集計された見積
書、または、材料費及び工賃の組み合わせに対して集計
された見積書を作成することができる。

【００８１】また、この場合、請求項３記載の発明で
は、情報出力手段によって、プリンタ装置またはディス
プレイ装置に各情報を所定の形式で出力することによ
り、前述の請求項１または２記載の発明に加えて、見積
書を視認により容易に確認することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の見積書出力装置の原理図である。

【図２】本実施例の見積書出力装置の要部構成を示すブ
ロック図である。

【図３】外部記憶部に格納される格納データ例を示す図
である。

【図４】図３に続く、外部記憶部に格納される格納デー
タ例を示す図である。

【図５】制御情報格納部に格納されるマスタデータの例
を示す図である。

【図６】図５のマスタデータ中におけるデータ区分コー
ドの機能を示す図である。

【図７】本実施例の部屋別の見積書出力手順を説明する
ためのフローチャートである。

【図８】本実施例の材工別の見積書出力手順を説明する
ためのフローチャートである。

【図９】従来の工事区分毎に分類された見積書例を示す
図である。

【符号の説明】

１ 見積書出力装置 ２ 外部記憶部（データ格納手段） ３ 情報検索部（データ検索手段） ４ 情報整形出力部（データ整形出力手段） ５ 検索部 ６ 検索情報格納部 ７ データ整形部 ８ 制御情報格納部 ９ データ出力部

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】少なくとも、部屋あるいは部位別毎に使用
   される部材の名称情報、部材の材料単価情報、部材に対
   する工賃単価情報、部材の使用量情報を有するデータを
   格納するデータ格納手段と、 前記データ格納手段に格納された各データの組み合わせ
   からなる検索情報に基づいて、該検索情報に合致するデ
   ータを該データ格納手段に格納されたデータ中から検索
   するデータ検索手段と、 前記データ検索手段により検索されたデータを、工事区
   分毎に、または、部屋あるいは部位別毎に、または、材
   料費毎，工賃毎あるいは材料費及び工賃毎に、整形出力
   するデータ整形出力手段と、 を備えることを特徴とする見積書出力装置。
2. 【請求項２】前記部材の名称情報は、当該部材の名称
   と、当該部材の品番コード情報とからなり、 前記材料単価情報は、該部材の名称情報に基づいて決定
   される単位コード情報、及び材料単価情報からなり、ま
   た、前記工賃単価情報は、該部材の名称情報に基づいて
   決定される単位コード情報、及び工賃単価情報からなる
   ことを特徴とする請求項１記載の見積書出力装置。
3. 【請求項３】前記データ整形出力手段は、プリンタ装置
   またはディスプレイ装置に、前記データを出力すること
   を特徴とする請求項１または２記載の見積書出力装置。