JPH08160585A - ハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理方法 - Google Patents

ハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理方法

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JPH08160585A
JPH08160585A JP32927594A JP32927594A JPH08160585A JP H08160585 A JPH08160585 A JP H08160585A JP 32927594 A JP32927594 A JP 32927594A JP 32927594 A JP32927594 A JP 32927594A JP H08160585 A JPH08160585 A JP H08160585A
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JP
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silver
silver halide
color
group
emulsion
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JP32927594A
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Takatoshi Ishikawa
隆利 石川
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Fujifilm Holdings Corp
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Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】撮影用カラー感材とカラーペーパーとを共通の
処理液で迅速に処理する。 【構成】AgCl=50〜100 モル%の平板状ハロゲン化銀乳
剤を含有した撮影用カラー感材とAgCl≧80モル%の高塩
化銀プリント用カラー感材とを共通の脱銀用処理液で処
理する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は2種以上の異なったカラ
ー感材の処理に関し、例えばカラーネガフィルムとカラ
ーペーパーで構成される写真システムにおける簡易で迅
速な処理方法に関する。更には処理機が小型、簡易化が
達成される処理方法であって、例えばカラーネガフィル
ムとカラーペーパーが共通の脱銀浴で処理できる処理方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、写真処理はミニラボと称する店頭
処理が普及し、ネガ現像からプリント仕上げまで即日で
出来るようになってきた。しかしミニラボ処理機は通常
フィルム用処理機及びプリント用処理機の2台が必要
で、それぞれに処理タンクや廃液タンクを有しており、
またフィルム処理操作からプリント焼付操作、プリント
処理操作等多くの人手がかかるのが実情である。一般に
ミニラボを設置する店内は十分に広いわけではなくミニ
ラボ処理機の設置面積の縮小が望まれており、また調液
作業やプリント作業の簡易化も望まれている。即ち、小
型、簡易化が重要な課題である。
【0003】これに対して、カラーネガフィルム用処理
とカラーペーパー用処理の一部または全てを同一処理浴
で行なう技術が提案されている。これによると処理機の
小型化が一応達成され、また調液や廃液処理の簡易化も
図ることが可能である。例えば、特開平1-187558号、同
1-197756号、同1-244449号、同4-264551号、同4-309946
号等に記載された方法である。しかし、これらは何れも
従来の沃臭化銀乳剤を有するカラーネガフィルムを高塩
化銀乳剤を含有するカラーペーパーと共通処理する技術
が開示されたもので、脱銀工程の共通化に関しては、カ
ラーネガフィルムを処理するために、処理液の高活性を
維持する必要から、カラーペーパー処理においても高活
性な補充液を供給したり、過分な補充量が必要であった
りした。従って、コスト的、環境的に必ずしも満足でき
る結果をもたらさなかった。特に定着速度においては、
カラーネガフィルムからのヨードイオンの蓄積により、
カラーペーパーの脱銀性が阻害されるという問題が発生
する場合があり、迅速処理の観点でも好ましくなかっ
た。
【0004】処理の迅速化に関しては、カラーペーパー
の処理として1986年にイーストマンコダック社から塩化
銀ペーパーとその処理が発表され、大幅に処理時間が短
縮された。しかしカラーネガフィルム処理は依然として
10分程度の時間がかかっている。撮影用カラーネガフィ
ルムは高感度を要求されるために一般的に沃化銀を含む
沃臭化銀乳剤が使用されている。しかし沃臭化銀の現像
は近年のカラーペーパーに使用されている様な塩化銀の
現像に比べて著しく速度が遅いために、ネガ、ペーパー
のシステム全体の迅速化を行なう場合の大きな障害とな
っている。これに対して、近年高感度を必要とする撮影
用カラーネガフィルムにも塩化銀乳剤の使用が検討され
るようになってきた。例えば特開昭63−212932
号には、少なくとも70モル%以上の双晶面を持たない
正常晶粒子の少なくとも50モル%が塩化物であり、粒
子表面積の30%以上に(111)結晶面を有する乳剤
を用いることでかぶりが低く感度の高い迅速な処理が可
能であることが記載されている。また(111)結晶面
を有する乳剤以外に(100)面を主平面とした塩化銀
含有率50モル%以上の平板状ハロゲン化銀粒子が米国
特許5264337号に記載されており、更には、他の
感光材料を処理液を共通に使用する技術がEP公開特許
617325号に単に開示されている。
【0005】これによって確かにカラーネガフィルムの
現像速度は飛躍的に増加するが、脱銀工程においては、
共通処理が可能になっても、迅速化は困難であり、迅速
処理可能な処理方法が待ち望まれていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、カラーフィルムとカラーペーパーを共通の脱銀浴で
処理する処理方法を提供することにある。更に、処理機
の小型化が可能な様に、カラーネガフィルムの脱銀処理
を安定に迅速化できる処理方法を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、下記の
方法によって達成することができた。 (1)少なくとも2種の異なったハロゲン化銀カラー写
真感光材料を共通の処理液で処理する方法において、該
感光材料の一種が全ての感光性乳剤層に(100)面を
主平面とした塩化銀含有率が50〜100モル%の平板
状ハロゲン化銀粒子を有する撮影用ハロゲン化銀カラー
写真感光材料であり、もう一種が全ての感光性乳剤層に
少なくとも80モル%以上の塩化銀からなる高塩化銀乳
剤を有するプリント用ハロゲン化銀カラー写真感光材料
であり、共通の処理液が脱銀用処理液であり、共通の処
理液による処理時間が撮影用ハロゲン化銀カラー写真感
光材料において30秒〜120秒であることを特徴とす
るハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理方法。 (2)共通の処理液が、定着能を有する処理液であるこ
とを特徴とする上記第(1)項記載のハロゲン化銀カラ
ー写真感光材料の処理方法。 (3)定着能を有する処理液が、実質的にヨードイオン
を含有しないことを特徴とする上記第(1)項記載のハ
ロゲン化銀カラー写真感光材料の処理方法。
【0008】従来の撮影用カラーネガフィルムは沃臭化
銀乳剤が主体で構成されていたために、脱銀工程、特に
定着機能を有する工程では、処理液中に溶解したヨード
イオンが定着速度を阻害し、特に、塩化銀乳剤を用いた
プリント材料共通に処理すると、定着性能を著しく遅延
するため、迅速処理には不向きな技術であった。しかし
ながら、撮影用カラーネガフィルムに塩化銀乳剤を使用
すると、上記定着阻害の問題は解決するも、膜厚や塗布
銀量の多い撮影用カラーネガフィルムの脱銀性は必ずし
も向上せず、共通処理を前提とした迅速化は困難とされ
ていた。
【0009】次に、本発明に用いる撮影用感光材料につ
いて説明する。本発明に使用される(100)面を主平
面として有する塩化銀含有率50〜100モル%の平板
状ハロゲン化銀粒子(以下、平板状粒子とする場合もあ
る。)の塩化銀含有率は、75〜100モル%であるこ
とが好ましく、より好ましくは90〜100モル%であ
る。
【0010】本発明に用いるハロゲン化銀乳剤は、少な
くとも分散媒と上記のハロゲン化銀粒子を含有するハロ
ゲン化銀乳剤であり、該乳剤中の全ハロゲン化銀粒子の
投影面積の合計の10%以上、好ましくは35〜100
%、より好ましくは60〜100%が、主平面が(10
0)面である平板状ハロゲン化銀粒子である。ここで言
う投影面積とはハロゲン化銀乳剤粒子を互いに重ならな
い状態で、かつ平板状粒子は主平面が基板面と平行にな
る状態で基板状に配置したときの粒子の投影面積を指
す。また、主平面とは1つの平板状粒子において2つの
平行な最大外表面を指す。この平板状粒子のアスペクト
比(直径/厚さ)は、1.5〜25、好ましくは2〜2
5、より好ましくは3〜25、更に好ましくは3〜15
である。ここで、直径とは粒子を電子顕微鏡で観察した
時、粒子の投影面積と等しい面積を有する円の直径を指
すものとする。又、厚さは、平板状粒子の主平面間の距
離を指す。該平板状ハロゲン化銀粒子の直径は、10μ
m〜7μmが好ましく、0.2〜5μmがより好まし
く、0.2〜3μmが更に好ましい。また厚さは0.7
μm〜0.5μmが好ましく、0.03〜0.3μmが
より好ましく、0.05〜0.2μmが更に好ましい。
該平板状粒子の粒子サイズ分布は単分散であることが好
ましく、変動係数は40%以下が好ましく、20%以下
がより好ましい。
【0011】「主平面」は実質的に直方体乳剤粒子を形
成する結晶表面のうち、面積が最も大きな平行する一組
の面として規定され、主平面が(100)面であること
は電子線回折法やX線回折法により調べることができ
る。実質的に直方体乳剤粒子とは、主平面は(100)
面から形成されるが(111)結晶面を1から8面まで
もつこともあり得ることをいう。すなわち、直方体の8
つの角のうち1ないし8つが角のとれた形状であっても
よい。
【0012】本発明に使用する平行な2つの主平面が
(100)面であり、粒子の塩化銀含有率が50モル%
以上である高塩化銀平板状粒子を含有する乳剤は、欧州
特許第0,534,395A1号、および米国特許第
5、264、337号、あるいは特願平5ー96250
号に記載の以下に示す方法に従い調製することができ
る。製造安定性、粒子サイズの単分散性の観点から特願
平5ー96250号に記載の方法が好ましい。
【0013】1)核形成過程 平板状粒子の核となる平板核は格子欠陥の導入が起こり
易いような条件で生成比率が高くなる。平板核を再現性
よく、高い生成比率で得る方法としては、生成核のハロ
ゲンコンバージョンを利用する方法が有効である。これ
は先ずハロゲン化銀核生成を行い、これに続いて、より
難溶性のハロゲン化銀を形成するハロゲンイオンを導入
してハロゲンコンバージョンを行わせるものである。
【0014】より具体的に記せば、核形成時に形成され
る核のハロゲン組成構造が、例えば(AgX1 |AgX
2 )、または(AgX1 |AgX4 |AgX3 )の構造
を有する。この構造は、例えば銀塩水溶液とハロゲン化
物塩水溶液を同時混合添加し、ハロゲン化物水溶液のハ
ロゲン組成を不連続に変化させることにより形成するこ
とができる。または分散媒溶液にハロゲン化物塩水溶液
を添加し、次に銀塩水溶液を添加し、AgX1 を形成
し、次に別のハロゲン化物塩水溶液を添加し、次に銀塩
水溶液を添加し、(AgX1 |AgX2 )構造を作るこ
ともできるし、それらの組み合せ方法で作ることもでき
る。
【0015】AgX1 とAgX2 およびAgX1 とAg
4 、AgX4 とAgX3 はCl-含率もしくはBr-
含率が25〜100モル%、好ましくは50〜100モ
ル%、より好ましくは75〜100モル%だけ異なる。
更にCl- 含率もしくはBr- 含率差に加えて、または
- 含率が5〜100モル%、好ましくは10〜100
モル%、より好ましくは30〜100モル%だけ異な
る。その他、Cl- 含率差もしくはBr- 含率差が前記
規定に従がい、I- 含率差が0〜5モル%である態様を
挙げることができる。
【0016】(AgX1 |AgX2 )の場合のAg
1 :AgX2 のモル比、また、(AgX1 |AgX4
|AgX3 )のAgX1 :AgX2 :AgX3 のモル比
は種々変化させ、最も好ましい本発明の態様が得られる
該モル比を選んで用いることができる。
【0017】平板状粒子の核となる粒子の円相当投影粒
子直径は、0.15μm〜0.1μmが好ましく、0.
02〜0.1μmがより好ましく、0.01〜0.1μ
mが更に好ましい。
【0018】核形成時の分散媒溶液の分散媒濃度は0.
01〜10重量%が好ましく、0.02〜5重量%がよ
り好ましい。pHは1〜10が好ましく、2〜9がより
好ましい。温度は10〜80℃が好ましく、30〜60
℃がより好ましい。過剰Br- 濃度は10-2モル/リッ
トル以下が好ましく、10-2.5モル/リットル以下がよ
り好ましい。過剰Cl- 濃度はpCl=0.8〜3.0
が好ましく、1.2〜2.8がより好ましい。
【0019】核形成時には均一な核形成を可能にする為
に添加する銀塩水溶液および/もしくはハロゲン化物塩
水溶液に分散媒を含ませることができる。分散媒濃度は
0.01重量%以上が好ましく、0.02〜2重量%が
より好ましく、0.05〜1重量%が更に好ましい。分
子量3000〜6万、好ましくは8000〜4万の低分
子量ゼラチンがより好ましい。更には銀塩水溶液とハロ
ゲン化物塩水溶液を添加孔数が3〜1015個、好ましく
は30〜1015個の多孔体添加系を通して、直接に液中
に添加することがより好ましい。その詳細は特開平3−
21339号、同4−193336号、特願平4−24
0283号の記載を参考にすることができる。ゼラチン
はメチオニン含率の低いゼラチンの方が該欠陥形成頻度
が高くなる。メチオニン含率が1〜60μmol /gのゼ
ラチンから、それぞれの場合に応じて最も好ましいゼラ
チンを選んで用いることができる。
【0020】核形成時の過剰ハロゲンイオン濃度、また
は過剰銀イオン濃度を低くすることにより、双晶粒子の
混入比率を下げることができる。
【0021】少なくとも分散媒と水を含む分散媒溶液中
に、攪拌しながら銀塩水溶液とハロゲン化物塩水溶液を
同時混合法で添加して核形成する。核形成時の分散媒溶
液中のCl- 濃度は10-1.5モル/リットル以下が好ま
しく、銀イオン濃度は10-2モル/リットル以下が好ま
しい。pHは2以上が好ましく、5〜10がより好まし
い。ゼラチン濃度は0.01〜3重量%が好ましく、
0.03〜2重量%がより好ましい。
【0022】核形成時の温度に制限はないが、通常、1
0℃〜80℃が好ましく、20〜70℃がより好まし
い。銀塩水溶液の添加速度は容器溶液1リットルあたり
0.3〜20g/分が好ましく、0.5〜15g/分が
より好ましい。容器溶液のpHに特に制限はないが、通
常、pH1〜11、好ましくはpH3〜10が用いられ
る。過剰銀イオン濃度や温度等の組み合わせに応じ、最
も好ましいpH値を選んで用いることができる。核形成
過程には実質的にNH3 を共存させないことが好まし
い。 2)熟成過程 核形成時に平板状粒子核のみを作り分けることはできな
い。従って次の熟成過程でオストワルド熟成により、平
板状粒子を成長させ、それ以外の粒子を消滅させる。熟
成温度は40℃以上、好ましくは45〜90℃、より好
ましくは50〜80℃が用いられる。
【0023】本発明においては熟成時にも実質的にハロ
ゲン化銀溶剤を実質的に共存させないことが好ましい。
ここで実質的にとは、前記規定に従う。熟成時のpHは
1〜12、好ましくは1.5〜8、より好ましくは1.
7〜6である。
【0024】核形成時、熟成時および成長時の分散媒と
しては従来公知のハロゲン化銀乳剤用分散媒を用いるこ
とができるが、特にメチオニン含率が好ましくは0〜5
0μモル/g、より好ましくは0〜30μモル/gのゼ
ラチンを好ましく用いることができる。該ゼラチンが熟
成、成長時に用いられた場合、直径サイズ分布が揃った
より薄い平板状粒子が形成され、好ましい。また、特公
昭52−16365号、日本写真学会誌、29巻
(1)、17、22(1966年)、同30巻(1)、
10、19(1967年)、同30巻(2)、17(1
967年)、同33巻(3)、24(1967年)記載
の合成高分子を分散媒として好ましく用いることができ
る。また、欧州特許0534395A1号記載の晶癖制
御剤を併用することができる。該分散媒濃度は0.1〜
10重量%が好ましく、該制御剤は好ましくは10-1
10-6モル/リットル、より好ましくは10-2〜10-5
モル/リットルで用いることができる。これらは核形成
前から成長終了時までのどの時点で添加することもでき
る。既存の分散媒に追加添加の形で添加することもでき
るし、既存の分散媒を遠心分離等で除去した後、添加す
ることもできる。
【0025】3)成長過程 熟成により平板状粒子比率を高めた後、次に溶質を添加
して、該平板状粒子を更に成長させる。溶質の添加方法
としては、1)溶液添加法(銀塩水溶液とハロゲン化物
塩水溶液を添加する方法)、2)予めハロゲン化銀微粒
子を形成し、該微粒子を添加する微粒子乳剤添加法、
3)両者の併用方法、を挙げることができる。平板状粒
子をエッジ方向に優先的に成長させる為には、該平板状
粒子がオストワルド熟成を受けない範囲内で、過飽和濃
度を低くして成長させる必要がある。即ち、低過飽和濃
度でかつ、該濃度を高精度で制御する必要がある。2)
の方法はこれを可能にする為により好ましい。
【0026】微粒子乳剤添加法では0.15μm径以
下、好ましくは0.1μm径以下、より好ましくは0.
06μm以下のハロゲン化銀微粒子乳剤を添加し、オス
トワルド熟成により平板状粒子を成長させる。該微粒子
乳剤は連続的に添加することもできるし、断続的に添加
することもできる。該微粒子乳剤は反応容器の近傍に設
けた混合器で銀塩水溶液とハロゲン化物塩水溶液を供給
して連続的に調製し、ただちに反応容器に連続的に添加
することもできるし、予め別の容器でバッチ式に調製し
た後に連続的もしくは断続的に添加することもできる。
該微粒子は双晶粒子を実質的に含まないことが好まし
い。実質的に含まないとは、双晶粒子数比率が0〜5
%、好ましくは0〜1%、より好ましくは0〜0.5%
を指す。該微粒子のハロゲン組成は塩化銀、臭化銀、沃
化銀およびそれらの2種以上の混晶とすることができ
る。
【0027】粒子成長時の溶液条件は、前記熟成時の条
件と同一である。実質的に双晶面を含まない微粒子を形
成する為には、過剰ハロゲンイオン濃度もしくは過剰銀
イオン濃度を好ましくは10-2モル/リットル以下で、
銀塩水溶液とハロゲン化物塩水溶液を同時混合添加法で
添加して形成すればよい。
【0028】微粒子形成温度は50℃以下が好ましく、
5〜40℃がより好ましく、10〜35℃がさらに好ま
しい。分散媒は、好ましくは分子量2000〜6×10
4 、より好ましくは5000〜4×104 の低分子量ゼ
ラチンが好ましくは30重量%以上、より好ましくは6
0重量%以上、さらに好ましくは80重量%以上占める
ゼラチンが好ましい。分散媒濃度は、0.02重量%以
上が好ましく、0.1〜5重量%がより好ましい。
【0029】該粒子形成中にハロゲン組成gap法、ハ
ロゲンコンバージョン法、エピタキシャル成長法および
それらの組合せ法により、粒子に転位線を導入すること
ができる。圧力かぶり特性、相反則特性色増感特性が更
に改良され、好ましい。これに関しては特開昭63−2
20238、同64−26839、特開平2−1276
35、同3−189642、同3−175440、同2
−123346、欧州特許0460656A1、 Journ
al of Imaging Science 、32巻、160〜177(1
988)の記載を参考にすることができる。
【0030】得られた粒子をホスト粒子とし、エピタキ
シャル粒子を形成して用いてもよい。また、該粒子をコ
アとして内部に転位線を有する粒子を形成してもよい。
その他、該粒子をサブストレートとして、サブストレー
トと異なるハロゲン組成のハロゲン化銀層を積層させ、
種々の既知のあらゆる粒子構造の粒子を作ることもでき
る。
【0031】また、該平板粒子をコアとして、浅内潜乳
剤を形成して用いてもよい。また、コア/シェル型粒子
を形成することもできる。これについては特開昭59−
133542号、同63−151618号、米国特許第
3,206,313号、同3,317,322号、同
3,761,276号、同4,269,927号、同
3,367,778号の記載を参考にすることができ
る。最終的にアスペクト比の高いハロゲン化銀粒子を得
るために最も重要なパラメーターは、前記したように、
熟成・成長時のpAgである。
【0032】(100)面を主平面とする高塩化銀含有
の平板状粒子の表面には、塩化銀より難溶性の銀塩を存
在させることが好ましい。塩化銀より難溶性の銀塩とし
ては、臭化銀、沃化銀、沃臭化銀、チオシアン酸銀、セ
レノシアン酸銀あるいはこれらの混晶があるが、臭化
銀、沃化銀、沃臭化銀であることが好ましい。また、塩
化銀より難溶性の銀塩の量としては、粒子全体に対し2
0モル%以下、好ましくは、10モル%以下、より好ま
しくは5モル%以下であり、0.001モル%以上であ
る。
【0033】該平板粒子の表面に塩化銀より難溶性の銀
塩を存在させる方法としては、該当する組成のハロゲン
化物塩水溶液と銀塩水溶液とをダブルジェットで添加す
る方法、微粒子乳剤添加法および臭素イオンや沃素イオ
ンの徐放剤を用いる方法があげられる。
【0034】乳剤の調製時に用いられる保護コロイドと
して、及びその他の親水性コロイド層のバインダーとし
ては、ゼラチンを用いるのが有利であるが、それ以外の
親水性コロイドも用いることができる。
【0035】例えば、ゼラチン誘導体、ゼラチンと他の
高分子とのグラフトポリマー、アルブミン、カゼインの
ような蛋白質;ヒドロキシエチルセルロース、カルボキ
シメチルセルロース、セルロース硫酸エステル類の如き
セルロース誘導体、アルギン酸ソーダ、澱粉誘導体のよ
うな糖誘導体;ポリビニルアルコール、ポリビニルアル
コール部分アセタール、ポリ−N−ビニルピロリドン、
ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリアクリルアミ
ド、ポリビニルイミダゾール、ポリビニルビラゾールの
ような単一あるいは共重合体の如き多種の合成親水性高
分子物質を用いることができる。
【0036】ゼラチンとしては石灰処理ゼラチンのほ
か、酸処理ゼラチンやBull.Soc.Sci.Ph
oto.Japan.No.16.P30(1966)
に記載されたような酵素処理ゼラチンを用いてもよく、
また、ゼラチンの加水分解物や酵素分解物も用いること
ができる。
【0037】乳剤調製時、例えば粒子形成時、脱塩工
程、化学増感時、塗布前に金属イオンの塩を存在させる
ことは目的に応じて好ましい。粒子にドープする場合に
は粒子形成時、粒子表面の修飾あるいは化学増感剤とし
て用いる時は粒子形成後、化学増感終了前に添加するこ
とが好ましい。例えば、Mg、Ca、Sr、Ba、A
l、Sc、Y、La、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、
Cu、Zn、Ga、Ru、Rh、Pd、Re、Os、I
r、Pt、Au、Cd、Hg、Tl、In、Sn、P
b、Biのような金属を用いることができる。これらの
金属はアンモニウム塩、酢酸塩、硝酸塩、硫酸塩、燐酸
塩、水酸塩あるいは6配位錯塩、4配位錯塩など粒子形
成時に溶解させることができる塩の形であれば添加でき
る。例えば、CdBr2 、CdCl2 、Cd(NO3
2 、Pb(NO3 2 、Pb(CH3 COO)2 、K3
[Fe(CN)6 ]、(NH4 4 [Fe(C
N)6 ]、K3 IrCl6 、(NH4 3 RhCl6
4 Ru(CN)6 のような金属化合物があげられる。
配位化合物のリガンドとしてハロ、アコ、シアノ、シア
ネート、チオシアネート、ニトロシル、チオニトロシ
ル、オキソ、カルボニルのなかから選ぶことができる。
これらは金属化合物を1種類のみ用いてもよいが2種あ
るいは3種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0038】金属化合物は水またはメタノール、アセト
ンのような適当な有機溶媒に溶かして添加するのが好ま
しい。溶液を安定化するためにハロゲン化水素水溶液
(例えば、HCl、HBr)あるいはハロゲン化アルカ
リ(例えば、KCl、NaCl、KBr、NaBr)を
添加する方法を用いることができる。また必要に応じ酸
・アルカリなどを加えてもよい。金属化合物は粒子形成
前の反応容器に添加しても粒子形成の途中で加えること
もできる。また、水溶性銀塩(例えば、AgNO3 )あ
るいはハロゲン化アルカリ水溶液(例えば、NaCl、
KBr、KI)に添加しハロゲン化銀粒子形成中連続し
て添加することもできる。さらに水溶性銀塩、ハロゲン
化アルカリとは独立の溶液を用意し粒子形成中の適切な
時期に連続して添加してもよい。さらに種々の添加方法
を組み合せるのも好ましい。
【0039】米国特許第3,772,031号に記載さ
れているようなカルコゲナイド化合物を乳剤調製中に添
加する方法も有用な場合がある。S、Se、Te以外に
もシアン塩、チオシアン塩、セレノシアン酸、炭酸塩、
リン酸塩、酢酸塩を存在させてもよい。
【0040】本発明に関わる基盤粒子は硫黄増感、セレ
ン増感、金増感、パラジウム増感又は貴金属増感、還元
増感の少なくとも1つをハロゲン化銀乳剤の製造工程の
任意の工程で施こすことができる。2種以上の増感法を
組み合せることは好ましい。どの工程で化学増感するか
によって種々のタイプの乳剤を調製することができる。
粒子の内部に化学増感核をうめ込むタイプ、粒子表面か
ら浅い位置にうめ込むタイプ、あるいは表面に化学増感
核を作るタイプがある。本発明に使用の乳剤は目的に応
じて化学増感核の場所を選ぶことができるが、一般に好
ましいのは表面近傍に少なくとも一種の化学増感核を作
った場合である。
【0041】本発明で好ましく実施しうる化学増感の一
つはカルコゲナイド増感と貴金属増感の単独又は組合せ
であり、ジェームス(T.H.James)著、ザ・フ
ォトグラフィック・プロセス、第4版、マクミラン社
刊、1977年、(T.H.James、The Th
eory of the PhotographicP
rocess,4th ed,Macmillan,1
977)67−76頁に記載されるように活性ゼラチン
を用いて行うことができるし、またリサーチ・ディスク
ロージャー120巻、1974年4月、12008;リ
サーチ・ディスクロージャー、34巻、1975年6
月、13452、米国特許第2,642,361号、同
第3,297,446号、同第3,773,031号、
同第3,857,711号、同第3,901,714
号、同第4,226,018号、および同第3,90
4,415号、並びに英国特許第1,315,755号
に記載されるようにpAg5〜10、pH5〜8および
温度30〜80℃において硫黄、セレン、テルル、金、
白金、パラジウムまたはこれら増感剤の複数の組合せと
することができる。貴金属増感においては、例えば、
金、白金、パラジウムの貴金属塩を用いることができ、
中でも特に金増感、パラジウム増感および両者の併用が
好ましい。金増感の場合には、例えば、塩化金酸、カリ
ウムクロロオーレート、カリウムオーリチオシアネー
ト、硫化金、金セレナイドの公知の化合物を用いること
ができる。パラジウム化合物はパラジウム2価塩または
4価の塩を意味する。好ましいパラジウム化合物は、P
2 PdX6 またはR2 PdX4 で表わされる。ここでR
は水素原子、アルカリ金属原子またはアンモニウム基を
表わす。Xはハロゲン原子を表わし塩素、臭素または沃
素原子を表わす。
【0042】本発明に使用の乳剤は金増感を併用するこ
とが好ましい。金増感剤の好ましい量としてハロゲン化
銀1モル当り1×10-4〜1×10-7モルであり、さら
に好ましいのは1×10-5〜5×10-7モルである。パ
ラジウム化合物の好ましい範囲は1×10-3から5×1
-7である。チオシアン化合物あるいはセレノシアン化
合物の好ましい範囲は5×10-2から1×10-6であ
る。本発明のハロゲン化銀粒子に対して使用する好まし
い硫黄増感剤量はハロゲン化銀1モル当り1×10-4
1×10-7モルであり、さらに好ましいのは1×10-5
〜5×10-7モルである。
【0043】本発明に使用の乳剤に対して好ましい増感
法としてセレン増感がある。セレン増感において、公知
の不安定セレン化合物を用い、具体的には、例えば、コ
ロイド状金属セレニウム、セレノ尿素類(例えば、N,
N−ジメチルセレノ尿素、N,N−ジエチルセレノ尿素
等)、セレノケトン類、セレノアミド類のようなセレン
化合物を用いることができる。セレン増感は硫黄増感あ
るいは貴金属増感あるいはその両方と組み合せて用いた
方が好ましい場合がある。
【0044】本発明に使用のハロゲン化銀乳剤を粒子形
成中、粒子形成後でかつ化学増感前あるいは化学増感
中、あるいは化学増感後に還元増感することは好まし
い。ここで還元増感とはハロゲン化銀乳剤に還元増感剤
を添加する方法、銀熟成と呼ばれるpAg1〜7の低p
Agの雰囲気で成長させるあるいは、熟成させる方法、
高pH熟成と呼ばれるpH8〜11の高pHの雰囲気で
成長させるあるいは熟成させる方法のいずれを選ぶこと
ができる。また2つ以上の方法を併用することもでき
る。
【0045】還元増感剤を添加する方法は還元増感のレ
ベルを微妙に調節できる点で好ましい方法である。還元
増感剤として、例えば、第一錫塩、アスコルビン酸およ
びその誘導体、アミンおよびポリアミン類、ヒドラジン
誘導体、ホルムアミジンスルフィン酸、シラン化合物、
ボラン化合物が公知である。本発明に関わる還元増感に
はこれら公知の還元増感剤を選んで用いることができ、
また2種以上の化合物を併用することもできる。還元増
感剤として塩化第一錫、二酸化チオ尿素、ジメチルアミ
ンボラン、アスコルビン酸およびその誘導体が好ましい
化合物である。還元増感剤の添加量は乳剤製造条件に依
存するので添加量を選ぶ必要があるが、ハロゲン化銀1
モル当り10-7〜10-3モルの範囲が適当である。
【0046】本発明に使用の乳剤の製造工程中に銀に対
する酸化剤を用いることが好ましい。銀に対する酸化剤
とは、金属銀に作用して銀イオンに変換せしめる作用を
有する化合物をいう。特に、ハロゲン化銀粒子の形成過
程および化学増感過程において副生するきわめて微小な
銀粒子を銀イオンに変換せしめる化合物が有効である。
ここで生成する銀イオンは、例えば、ハロゲン化銀、硫
化銀、セレン化銀のような水に難溶の銀塩を形成しても
よく、又、硝酸銀のような水に易溶の銀塩を形成しても
よい。銀に対する酸化剤は、無機物であっても、有機物
であってもよい。無機の酸化剤としては、例えば、オゾ
ン、過酸化水素およびその付加物(例えば、NaBO2
・H2 2 ・3H2 O、2NaCO3 ・3H2 2 、N
4 27 ・2H2 2 、2Na2 SO4 ・H2 2
・2H2 OH)、ペルオキシ酸塩(例えば、K2 2
8 、K2 2 6 、K2 2 8 )、ペルオキシ錯体化
合物(例えば、K2 [Ti(O2 )C2 4 ]・3H2
O、4K2 SO4 ・Ti(O2 )OH・SO4 ・2H2
O、Na3 [VO(O2 )(C2 4 2 ・6H
2O]、過マンガン酸塩(例えば、KMnO4 )、クロ
ム酸塩(例えば、K2 Cr2 7)などの酸素酸塩、沃素
や臭素などのハロゲン元素、過ハロゲン酸塩(例えば、
過沃素酸カリウム)高原子価の金属の塩(例えば、ヘキ
サシアノ第二鉄酸カリウム)およびチオスルフォン酸塩
がある。
【0047】また、有機の酸化剤としては、例えば、p
−キノンのようなキノン類、過酢酸や過安息香酸のよう
な有機過酸化物、活性ハロゲンを放出する化合物(例え
ば、N−ブロムサクシイミド、クロラミンT、クロラミ
ンB)が挙げられる。
【0048】本発明に用いられる写真乳剤には、感光材
料の製造工程、保存中あるいは写真処理中のかぶりを防
止し、あるいは写真性能を安定化させる目的で、種々の
化合物を含有させることができる。すなわち、チアゾー
ル類、例えば、ベンゾチアゾリウム塩、ニトロイミダゾ
ール類、ニトロベンズイミダゾール類、クロロベンズイ
ミダゾール類、ブロモベンズイミダゾール類、メルカプ
トチアゾール類、メルカプトベンゾチアゾール類、メル
カプトベンズイミダゾール類、メルカプトチアジアゾー
ル類、アミノトリアゾール類、ベンゾトリアゾール類、
ニトロベンゾトリアゾール類、メルカプトテトラゾール
類(特に1−フェニル−5−メルカプトテトラゾー
ル);メルカプトピリミジン類;メルカプトトリアジン
類;例えば、オキサドリンチオンのようなチオケト化合
物;アザインデン類、例えば、トリアザインデン類、テ
トラアザインデン類(特に、4−ヒドロキシ置換(1,
3,3a,7)チトラアザインデン類)、ペンタアザイ
ンデン類のようなかぶり防止剤または安定剤として知ら
れた、多くの化合物を加えることができる。例えば、米
国特許第3,954,474号、同第3,982,94
7号、特公昭52−28660号に記載されたものを用
いることができる。好ましい化合物の一つに特開昭63
−212932号に記載された化合物がある。かぶり防
止剤および安定剤は粒子形成前、粒子形成中、粒子形成
後、水洗工程、水洗後の分散時、化学増感前、化学増感
中、化学増感後、塗布前のいろいろな時期に目的に応じ
て添加することができる。乳剤調製中に添加して本来の
かぶり防止および安定化効果を発現する以外に、粒子の
晶壁を制御する、粒子サイズを小さくする、粒子の溶解
性を減少させる、化学増感を制御する、色素の配列を制
御するなど多目的に用いることができる。
【0049】本発明に関する基盤粒子に吸着させる分光
増感色素としてはメチン色素があり、従って又最終的に
得られる写真乳剤も、メチン色素類その他によって分光
増感されることが本発明の効果を発揮するのに好まし
い。用いられる色素には、シアニン色素、メロシアニン
色素、複合シアニン色素、複合メロシアニン色素、ホロ
ポーラーシアニン色素、ヘミシアニン色素、スチリル色
素およびヘミオキソノール色素が包含される。特に有用
な色素は、シアニン色素、メロシアニン色素、および複
合メロシアニン色素に属する色素である。これらの色素
類には、塩基性複素環核としてシアニン色素類に通常利
用される核のいずれをも適用できる。すなわち、例え
ば、ピロリン核、オキサゾリン核、チオゾリン核、ピロ
ール核、オキサゾール核、チアゾール核、セレナゾール
核、イミダゾール核、テトラゾール核、ピリジン核;こ
れらの核に脂環式炭化水素環が融合した核;およびこれ
らの核に芳香族炭化水素環が融合した核、すなわち、例
えば、インドレニン核、ベンズインドレニン核、インド
ール核、ベンズオキサドール核、ナフトオキサゾール
核、ベンゾチアゾール核、ナフトチアゾール核、ベンゾ
セレナゾール核、ベンズイミダゾール核、キノリン核が
適用できる。これらの核は炭素原子上に置換されていて
もよい。
【0050】メロシアニン色素または複合メロシアニン
色素には、ケトメチレン構造を有する核として、例え
ば、ピラゾリン−5−オン核、チオヒダントイン核、2
−チオキサゾリジン−2,4−ジオン核、チアゾリジン
−2,4−ジオン核、ローダニン核およびチオバルビツ
ール酸核のような5〜6員複素環核を適用することがで
きる。
【0051】これらの増感色素は単独に用いてもよい
が、それらの組合せを用いてもよく、増感色素の組合せ
は特に、強色増感の目的でしばしば用いられる。その代
表例は米国特許第2,688,545号、同第2,97
7,229号、同第3,397,060号、同第3,5
22,052号、同第3,527,641号、同第3,
617,293号、同第3,628,964号、同第
3,666,480号、同第3,672,898号、同
第3,679,428号、同第3,703,377号、
同第3,769,301号、同第3,814,609
号、同第3,837,862号、同第4,026,70
7号、英国特許第1,344,281号、同第1,50
7,803号、特公昭43−4936号、同53−12
375号、特開昭52−110618号、同52−10
9925号に記載されている。
【0052】増感色素とともに、それ自身分光増感作用
をもたない色素あるいは可視光を実質的に吸収しない物
質であって、かつ強色増感を示す物質を、乳剤中に含ん
でもよい。
【0053】本発明の好ましい分光増感色素の添加時期
は基盤粒子形成後、微粒子添加前である。もっとも普通
には化学増感の完了後塗布前までの時期に行なわれる
が、米国特許第3,628,969号、および同第4,
225,666号に記載されているように化学増感剤と
同時期に添加し分光増感を化学増感と同時に行なうこと
も、特開昭58−113928号に記載されているよう
に化学増感に先立って行なうことも出来、またハロゲン
化銀粒子沈澱生成の完了前に添加し分光増感を開始する
ことも出来る。更にまた米国特許第4,255,666
号に教示されているようにこれらの前記化合物を分けて
添加すること、即ちこれらの化合物の一部を化学増感に
先立って添加し、残部を化学増感の後で添加することも
可能であり、米国特許第4,183,756号に開示さ
れている方法を始めとしてハロゲン化銀粒子形成中のど
の時期であってもよい。
【0054】添加量は、ハロゲン化銀1モル当り、4×
10-6〜8×10-3モルで用いることができるが、より
好ましいハロゲン化銀粒子サイズ0.2〜1.2μmの
場合は約5×10-5〜2×10-3モルがより有効であ
る。本発明で得られる乳剤を感光材料とする際には、前
記の種々の添加剤が用いられるが、それ以外にも目的に
応じて種々の添加剤を用いることができる。
【0055】これらの添加剤は、より詳しくはリサーチ
ディスクロージャーItem 17643(1978年
12月)、同Item 18716(1979年11
月)および同Item 308119(1989年12
月)に記載されており、その該当個所を下記の表1にま
とめて示した。
【0056】
【表1】
【0057】本発明に使用の感光材料は、支持体上に青
感色性層、緑感色性層、赤感色性層のハロゲン化銀乳剤
層が設けられていればよく、ハロゲン化銀乳剤層および
非感光性層の層数および層順に特に制限はない。典型的
な例としては、支持体上に、実質的に感色性は同じであ
るが感光度の異なる複数のハロゲン化銀乳剤層から成る
感光性層がそれぞれ青色光、緑色光、および赤色光の何
れかに感色性を有する単位感光性層であり、多層ハロゲ
ン化銀カラー写真感光材料においては、一般に単位感光
性層の配列が、支持体側から順に赤感色性層、緑感色性
層、青感色性の順に設置される。しかし、目的に応じて
上記設置順が逆であっても、また同一感色性層中に異な
る感光性層が挟まれたような設置順をもとり得る。
【0058】上記のハロゲン化銀感光性層の間および最
上層、最下層には各種の中間層等の非感光性層を設けて
もよい。該中間層には、特開昭61−43748号、同
59−113438号、同59−113440号、同6
1−20037号、同61−20038号明細書に記載
されるようなカプラー、DIR化合物等が含まれていて
もよく、通常用いられるように混色防止剤を含んでいて
もよい。
【0059】各単位感光性層を構成する複数のハロゲン
化銀乳剤層は、西独特許第1,121,470号あるい
は英国特許第923,045号に記載されるように高感
度乳剤層、低感度乳剤層の2層構成を好ましく用いるこ
とができる。通常は、支持体に向かって順次感光度が低
くなる様に配列するのが好ましく、また各ハロゲン乳剤
層の間には非感光性層が設けられていてもよい。また、
特開昭57−112751号、同62−200350
号、同62−206541号、62−206543号等
に記載されているように支持体より離れた側に低感度乳
剤層、支持体に近い側に高感度乳剤層を設置してもよ
い。
【0060】具体例として支持体から最も遠い側から、
低感度青感光性層(BL)/高感度青感光性層(BH)
/高感度緑感光性層(GH)/低感度緑感光性層(G
L)/高感度赤感光性層(RH)/低感度赤感光性層
(RL)の順、またはBH/BL/GL/GH/RH/
RLの順、またはBH/BL/GH/GL/RL/RH
の順等に設置することができる。
【0061】また特公昭55−34932号公報に記載
されているように、支持体から最も遠い側から青感光性
層/GH/RH/GL/RLの順に配列することもでき
る。また特開昭56−25738号、同62−6393
6号明細書に記載されているように、支持体から最も遠
い側から青感光性層/GL/RL/GH/RHの順に配
列することもできる。
【0062】また特公昭49−15495号公報に記載
されているように上層を最も感光度の高いハロゲン化銀
乳剤層、中層をそれよりも低い感光度のハロゲン化銀乳
剤層、下層を中層よりも更に感光度の低いハロゲン化銀
乳剤層を配置し、支持体に向かって感光度が順次低めら
れた感光度の異なる3層から構成される配列が挙げられ
る。このような感光度の異なる3層から構成される場合
でも、特開昭59−202464号明細書に記載されて
いるように、同一感色性層中において支持体より離れた
側から中感度乳剤層/高感度乳剤層/低感度乳剤層の順
に配置されてもよい。
【0063】その他、高感度乳剤層/低感度乳剤層/中
感度乳剤層、あるいは低感度乳剤層/中感度乳剤層/高
感度乳剤層などの順に配置されていてもよい。また、4
層以上の場合にも、上記の如く配列を変えてよい。上記
のように、それぞれの感光材料の目的に応じて種々の層
構成・配列を選択することができる。
【0064】本発明に使用の撮影用の感光材料は、支持
体上に設けられた全ての感光性層のハロゲン化銀乳剤層
が、本発明の(100)面を主平面とした塩化銀含有率
が50〜100モル%の平板状ハロゲン化銀粒子を含有
するハロゲン化銀乳剤を30〜100%、好ましくは5
0〜100%、より好ましくは70〜100%含有する
感光材料である。
【0065】本発明に使用の撮影用の写真感光材料の写
真乳剤層に含有される本発明に関わるハロゲン化銀以外
のハロゲン化銀はいかなるハロゲン化銀組成でも良い
が、約0.01〜約30モル%の沃化銀を含む、沃臭化
銀、沃塩化銀、もしくは沃塩臭化銀が好ましい。特に好
ましいのは約2モル%から約10モル%までの沃化銀を
含む沃臭化銀もしくは沃塩臭化銀である。ただし、感光
材料全体に含まれる臭化銀含有率は低い方が好ましく、
沃化銀含有率も低い方が好ましい。
【0066】写真乳剤中の本発明に関わるハロゲン化銀
以外のハロゲン化銀粒子は、立方体、八面体、十四面体
のような規則的な結晶を有するもの、球状、板状のよう
な変則的な結晶形を有するもの、双晶面などの結晶欠陥
を有するもの、あるいはそれらの複合形でもよい。本発
明に関わるハロゲン化銀以外のハロゲン化銀の粒径は、
約0.2ミクロン以下の微粒子でも投影面積直径が約1
0ミクロンに至るまでの大サイズ粒子でもよく、多分散
乳剤でも単分散乳剤でもよい。
【0067】本発明で使用するハロゲン化銀乳剤は、通
常、物理熟成、化学熟成および分光増感を行ったものを
使用する。物理熟成、化学熟成および分光増感の方法に
ついては、前述の高塩化銀(100)平板粒子と同様の
方法で行うことが出来る。本発明に関する乳剤には、前
記の種々の添加剤が用いられるが、それ以外にも目的に
応じて種々の添加剤をの前述の高塩化銀(100)平板
粒子と同様に用いることできる。
【0068】本発明に使用する撮影用の感光材料には、
感光性ハロゲン化銀乳剤の粒子サイズ、粒子サイズ分
布、ハロゲン組成、粒子の形状、感度の少なくとも1つ
の特性の異なる2種類以上の乳剤を、同一層中に混合し
て使用することができる。
【0069】米国特許第4,082,553号に記載の
粒子表面をかぶらせたハロゲン化銀粒子、米国特許第
4,626,498号、特開昭59−214852号に
記載の粒子内部をかぶらせたハロゲン化銀粒子、コロイ
ド銀を感光性ハロゲン化銀乳剤層および/または実質的
に非感光性の親水性コロイド層に好ましく使用できる。
粒子内部または表面をかぶらせたハロゲン化銀粒子と
は、感光材料の未露光部および露光部を問わず、一様に
(非像様に)現像が可能となるハロゲン化銀粒子のこと
をいう。粒子内部または表面をかぶらせたハロゲン化銀
粒子の調製法は、米国特許第4,626,498号、特
開昭59−214852号に記載されている。
【0070】粒子内部がかぶらされたコア/シェル型ハ
ロゲン化銀粒子の内部核を形成するハロゲン化銀は、同
一のハロゲン組成をもつものでも異なるハロゲン組成を
もつものでもよい。粒子内部または表面をかぶらせたハ
ロゲン化銀としては、塩化銀、塩臭化銀、沃臭化銀、塩
沃臭化銀のいずれをも用いることができる。これらのか
ぶらされたハロゲン化銀粒子の粒子サイズには特別な限
定はないが、平均粒子サイズとしては0.01〜0.7
5μm、特に0.05〜0.6μmが好ましい。また、
粒子形状については特に限定はなく、規則的な粒子でも
よく、また、多分散乳剤でもよいが、単分散(ハロゲン
化銀粒子の重量または粒子数の少なくとも95%が平均
粒子径の±40%以内の粒子径を有するもの)であるこ
とが好ましい。
【0071】本発明には、非感光性微粒子ハロゲン化銀
を使用することが好ましい。非感光性微粒子ハロゲン化
銀とは、色素画像を得るための像様露光時においては感
光せずに、その現像処理において実質的に現像されない
ハロゲン化銀微粒子であり、あらかじめカブラされてい
ないほうが好ましい。微粒子ハロゲン化銀は、塩化銀の
含有率が0〜100モル%であり、必要に応じて臭化銀
および/または沃化銀を含有してもよい。好ましくは臭
化銀を0.5〜10モル%含有するものである。
【0072】微粒子ハロゲン化銀は、平均粒径(投影面
積の円相当直径の平均値)が0.01〜0.5μmが好
ましく、0.02〜0.2μmがより好ましい。微粒子
ハロゲン化銀は、通常の感光性ハロゲン化銀と同様の方
法で調製できる。この場合、ハロゲン化銀粒子の表面
は、化学的に増感される必要はなく、また分光増感も不
要である。ただし、これを塗布液に添加するのに先立
ち、あらかじめトリアゾール系、アザインデン系、ベン
ゾチアゾリウム系、もしくはメルカプト系化合物または
亜鉛化合物などの公知の安定剤を添加しておくことが好
ましい。この微粒子ハロゲン化銀粒子含有層に、コロイ
ド銀を好ましく含有させることができる。
【0073】本発明に使用する撮影用感光材料の塗布銀
量は、2.0g/m2 〜10.0g/m2 程度が好まし
く、2.0g/m2 〜6.0g/m2 が更に好ましく、
2.0g/m2 〜4.5g/m2 が最も好ましい。特
に、塗布銀量が2.0g/m2〜4.5g/m2 におい
ては、迅速処理の観点で最も好ましい。
【0074】本発明に使用できる公知の写真用添加剤も
上記の3つのリサーチ・ディスクロージャーに記載され
ており、後記の表1に関連する記載箇所を示した。ま
た、ホルムアルデヒドガスによる写真性能の劣化を防止
するために、米国特許4,411,987号や同第4,
435,503号に記載されたホルムアルデヒドと反応
して、固定化できる化合物を感光材料に添加することが
好ましい。
【0075】本発明に使用の撮影用感光材料に、米国特
許第4,740,454号、同第4,788,132
号、特開昭62−18539号、特開平1−28355
1号に記載のメルカプト化合物を含有させることが好ま
しい。本発明に使用する撮影用感光材料に、特開平1−
106052号に記載の、現像処理によって生成した現
像銀量とは無関係にかぶらせ剤、現像促進剤、ハロゲン
化銀溶剤またはそれらの前駆体を放出する化合物を含有
させることが好ましい。
【0076】本発明に使用の撮影用感光材料に、国際公
開WO88/04794号、特表平1−502912号
に記載された方法で分散された染料またはEP317,
308A号、米国特許4,420,555号、特開平1
−259358号に記載の染料を含有させることが好ま
しい。
【0077】本発明には種々のカラーカプラーを使用す
ることができ、その具体例は前出のリサーチ・ディスク
ロージャーNo.17643、VII −C〜G、および同
No.307105、VII −C〜Gに記載された特許に
記載されている。イエローカプラーとしては、例えば米
国特許第3,933,501号、同第4,022,62
0号、同第4,326,024号、同第4,401,7
52号、同第4,248,961号、特公昭58−10
739号、英国特許第1,425,020号、同第1,
476,760号、米国特許第3,973,968号、
同第4,314,023号、同第4,511,649
号、欧州特許第249,473A号、等に記載のものが
好ましい。
【0078】マゼンタカプラーとしては5−ピラゾロン
系及びピラゾロアゾール系の化合物が好ましく、米国特
許第4,310,619号、同第4,351,897
号、欧州特許第73,636号、米国特許第3,06
1,432号、同第3,725,067号、リサーチ・
ディスクロージャーNo.24220(1984年6
月)、特開昭60−33552号、リサーチ・ディスク
ロージャーNo.24230(1984年6月)、特開
昭60−43659号、同61−72238号、同60
−35730号、同55−118034号、同60−1
85951号、米国特許第4,500,630号、同第
4,540,654号、同第4,556,630号、国
際公開WO88/04795号等に記載のものが特に好
ましい。
【0079】シアンカプラーとしては、フェノール系及
びナフトール系カプラーが挙げられ、米国特許第4,0
52,212号、同第4,146,396号、同第4,
228,233号、同第4,296,200号、同第
2,369,929号、同第2,801,171号、同
第2,772,162号、同第2,895,826号、
同第3,772,002号、同第3,758,308
号、同第4,343,011号、同第4,327,17
3号、西独特許公開第3,329,729号、欧州特許
第121,365A号、同第249,453A号、米国
特許第3,446,622号、同第4,333,999
号、同第4,775,616号、同第4,451,55
9号、同第4,427,767号、同第4,690,8
89号、同第4,254,212号、同第4,296,
199号、特開昭61−42658号等に記載のものが
好ましい。
【0080】ポリマー化された色素形成カプラーの典型
例は、米国特許第3,451,820号、同第4,08
0,211号、同第4,367,282号、同第4,4
09,320号、同第4,576,910号、英国特許
2,102,137号、欧州特許第341,188A号
等に記載されている。発色色素が適度な拡散性を有する
カプラーとしては、米国特許第4,366,237号、
英国特許第2,125,570号、欧州特許第96,5
70号、西独特許(公開)第3,234,533号に記
載のものが好ましい。
【0081】発色色素の不要吸収を補正するためのカラ
ード・カプラーは、リサーチ・ディスクロージャーN
o.17643の VII−G項、同No.307105の
VII−G項、米国特許第4,163,670号、特公昭
57−39413号、米国特許第4,004,929
号、同第4,138,258号、英国特許第1,14
6,368号に記載のものが好ましい。また、米国特許
第4,774,181号に記載のカップリング時に放出
された蛍光色素により発色色素の不要吸収を補正するカ
プラーや、米国特許第4,777,120号に記載の現
像主薬と反応して色素を形成しうる色素プレカーサー基
を離脱基として有するカプラーを用いることも好まし
い。
【0082】カップリングに伴って写真的に有用な残基
を放出する化合物もまた本発明で好ましく使用できる。
現像抑制剤を放出するDIRカプラーは、前述のRD.
17643、 VII−F項及び同No.307105、 V
II−F項に記載された特許、特開昭57−151944
号、同57−154234号、同60−184248
号、同63−37346号、同63−37350号、米
国特許4,248,962号、同4,782,012号
に記載されたものが好ましい。
【0083】現像時に画像状に造核剤もしくは現像促進
剤を放出するカプラーとしては、英国特許第2,09
7,140号、同第2,131,188号、特開昭59
−157638号、同59−170840号に記載のも
のが好ましい。また、特開昭60−107029号、同
60−252340号、特開平1−44940号、同1
−45687号に記載の現像主薬の酸化体との酸化還元
反応により、かぶらせ剤、現像促進剤、ハロゲン化銀溶
剤等を放出する化合物も好ましい。
【0084】その他、本発明に使用の撮影用感光材料に
用いることのできる化合物としては、米国特許第4,1
30,427号等に記載の競争カプラー、米国特許第
4,283,472号、同第4,338,393号、同
第4,310,618号等に記載の多当量カプラー、特
開昭60−185950号、特開昭62−24252号
等に記載のDIRレドックス化合物放出カプラー、DI
Rカプラー放出カプラー、DIRカプラー放出レドック
ス化合物もしくはDIRレドックス放出レドックス化合
物、欧州特許第173,302A号、同第313,30
8A号に記載の離脱後復色する色素を放出するカプラ
ー、R.D.No.11449、同24241、特開昭
61−201247号等に記載の漂白促進剤放出カプラ
ー、米国特許第4,555,477号等に記載のリガン
ド放出カプラー、特開昭63−75747号に記載のロ
イコ色素を放出するカプラー、米国特許第4,774,
181号に記載の蛍光色素を放出するカプラー等が挙げ
られる。
【0085】本発明に使用するカプラーは、種々の公知
分散方法により感光材料に導入できる。水中油滴分散法
に用いられる高沸点溶媒の例は米国特許第2,322,
027号などに記載されている。
【0086】水中油滴分散法に用いられる常圧での沸点
が175℃以上の高沸点有機溶剤の具体例としては、フ
タル酸エステル類(例えばジブチルフタレート、ジシク
ロヘキシルフタレート、ジ−2−エチルヘキシルフタレ
ート、デシルフタレート、ビス(2,4−ジ−t−アミ
ルフェニル)フタレート、ビス(2,4−ジ−t−アミ
ルフェニル)イソフタレート、ビス(1,1−ジエチル
プロピル)フタレート)、リン酸またはホスホン酸のエ
ステル類(例えばトリフェニルホスフェート、トリクレ
ジルホスフェート、2−エチルヘキシルジフェニルホス
フェート、トリシクロヘキシルホスフェート、トリ−2
−エチルヘキシルホスフェート、トリドデシルホスフェ
ート、トリブトキシエチルホスフェート、トリクロロプ
ロピルホスフェート、ジ−2−エチルヘキシルフェニル
ホスホネート)、安息香酸エステル類(例えば2−エチ
ルヘキシルベンゾエート)、ドデシルベンゾエート、2
−エチルヘキシル−p−ヒドロキシベンゾエート)、ア
ミド類(例えばN,N−ジエチルドデカンアミド、N,
N−ジエチルラウリルアミド、N−テトラデシルピロリ
ドン)、アルコール類またはフェノール類(例えばイソ
ステアリルアルコール、2,4−ジ−tert−アミル
フェノール)、脂肪族カルボン酸エステル類(例えばビ
ス(2−エチルヘキシル)セバケート、ジオクチルアゼ
レート、グリセロールトリブチレート、イソステアリル
ラクテート、トリオクチルシトレート)、アニリン誘導
体(例えばN,N−ジブチル−2−ブトキシ−5−te
rt−オクチルアニリン)、炭化水素類(例えばパラフ
ィン、ドデシルベンゼン、ジイソプロピルナフタレン)
などが挙げられる。また補助溶剤としては、沸点が約3
0℃以上、好ましくは50℃以上約160℃以下の有機
溶剤などが使用でき、典型例としては酢酸エチル、酢酸
ブチル、プロピオン酸エチル、メチルエチルケトン、シ
クロヘキサノン、2−エトキシエチルアセテート、ジメ
チルホルムアミドなどが挙げられる。
【0087】ラテックス分散法の工程、効果および含浸
用のラテックスの具体例は、米国特許第4,199,3
63号、西独特許出願(OLS)第2,541,274
号および同第2,541,230号などに記載されてい
る。
【0088】本発明に使用の撮影用写真感光材料中に
は、フェネチルアルコールや特開昭63−257747
号、同62−272248号、および特開平1−809
41号に記載の1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オ
ン、n−ブチル p−ヒドロキシベンゾエート、フェノ
ール、4−クロル−3,5−ジメチルフェノール、2−
フェノキシエタノール、2−(4−チアゾリル)ベンズ
イミダゾール等の各種の防腐剤もしくは防黴剤を添加す
ることが好ましい。
【0089】本発明に使用できる適当な支持体は、例え
ば、前述のRD.No.17643の28頁、同No.
18716の647頁右欄から648頁左欄、および同
No.307105の879頁に記載されている。
【0090】本発明に使用の撮影用感光材料は、乳剤層
を有する側の全親水性コロイド層の膜厚の総和が3〜2
8μmであることが好ましく、7〜23μmがより好ま
しく、8〜18μmが更に好ましく、10〜16μmが
特に好ましい。また膜膨潤速度T1/2 は2〜30秒が好
ましく、3〜20秒がより好ましい。膜厚は、25℃相
対湿度55%調湿下(2日)で測定した膜厚を意味し、
膜膨潤速度T1/2 は、当該技術分野において公知の手法
に従って測定することができる。例えば、エー・グリー
ン(A.Green)らによりフォトグラフィック・サ
イエンス・アンド・エンジニアリング(Photog
r.Sci.Eng.),19巻,2号、124〜12
9頁に記載の型のスエロメーター(膨潤計)を使用する
ことにより、測定でき、T1/2 はカラー現像液で38
℃、3分15秒処理した時に到達する最大膨潤膜厚の9
0%を飽和膜厚とし、飽和膜厚の1/2に到達するまで
の時間と定義する。
【0091】膜膨潤速度T1/2 は、バインダーとしての
ゼラチンに硬膜剤を与えること、あるいは塗布後の経時
条件を変えることによって調整することができる。ま
た、膨潤率は150〜400%が好ましい。膨潤率と
は、さきに述べた条件下での最大膨潤膜厚から、式:
(最大膨潤膜厚−膜厚)/膜厚 に従って計算できる。
【0092】乳剤層を有する側の反対側に、乾燥膜厚の
総和が2μm〜20μmの親水性コロイド層(バック層
と称す)を設けることが好ましい。このバック層には、
前述の光吸収剤、フィルター染料、紫外線吸収剤、スタ
チック防止剤、硬膜剤、バインダー、可塑剤、潤滑剤、
塗布助剤、表面活性剤等を含有させることが好ましい。
このバック層の膨潤率は150〜500%が好ましい。
【0093】次に、本発明で用いられる80モル% 以上の
塩化銀乳剤を有するカラープリント用感光材料(例えば
カラーペーパー)について説明する。本発明に用いるプ
リント用感光材料の塗布銀量としては、好ましくは0.
4〜1.0g/m2であり、より好ましくは0.4〜0.
7g/m2である。特に、迅速処理の観点で、0.4〜
0.7g/m2が好ましい。本発明のカラープリント用感
光材料は、支持体上にイエロー発色性ハロゲン化銀乳剤
層、マゼンタ発色性ハロゲン化銀乳剤層、シアン発色性
ハロゲン化銀乳剤層を少なくとも一層ずつ塗設して構成
することができる。一般のカラー印画紙では、ハロゲン
化銀乳剤の感光する光と補色の関係にある色素を形成す
るカラーカプラーを含有させることで減色法の色再現を
行なうことができる。一般的なカラー印画紙では、ハロ
ゲン化銀乳剤粒子は前述の発色層の順に青感性、緑感
性、赤感性の分光増感色素によりそれぞれ分光増感さ
れ、また支持体上に前出の順で塗設して構成することが
できる。しかしながら、これと異なる順序であっても良
い。つまり迅速処理の観点から平均粒子サイズの最も大
きなハロゲン化銀粒子を含む感光層が最上層にくること
が好ましい場合や、光照射下での保存性の観点から、最
下層をマゼンタ発色感光層にすることが好ましい場合も
ある。また感光層と発色色相とは、上記の対応を持たな
い構成としても良く、赤外感光性ハロゲン化銀乳剤層を
少なくとも一層用いることもできる。
【0094】本発明に使用する支持体はガラス、紙、プ
ラスチックフィルムなど写真乳剤層を塗布できる支持体
ならいかなる支持体でもかまわないが、最も好ましいの
は反射型支持体である。本発明に使用する「反射型支持
体」とは、反射性を高めてハロゲン化銀乳剤層に形成さ
れた色素画像を鮮明にするものをいい、このような反射
型支持体には、支持体上に酸化チタン、酸化亜鉛、炭酸
カルシウム、硫酸カルシウム等の光反射物質を分散含有
する疎水性樹脂を被覆したものや、光反射性物質を分散
含有する疎水性樹脂そのものを支持体として用いたもの
が含まれる。例えばポリエチレン被覆紙、ポリエチレン
テレフタレート被覆紙、ポリプロピレン系合成紙、反射
層を併設した、或は反射性物質を併用する透明支持体、
例えばガラス板、ポリエチレンテレフタレート、三酢酸
セルロースあるいは硝酸セルロースなどのポリエステル
フィルム、ポリアミドフィルム、ポリカーボネートフィ
ルム、ポリスチレンフィルム、塩化ビニル樹脂等があ
る。本発明において使用する反射型支持体は、耐水性樹
脂層で両面を被覆された紙支持体で、耐水性樹脂層の少
なくとも一方が白色顔料微粒子を含有するものが好まし
い。この白色顔料粒子は12重量%以上の密度で含有さ
れていることが好ましく、より好ましくは14重量%以
上である。光反射性白色顔料粒子としては、界面活性剤
の存在下に白色顔料を充分に混練するのがよく、また顔
料粒子の表面を2〜4価のアルコールで処理したものを
用いるのが好ましい。白色顔料微粒子は反射層中におい
て粒子の集合体等を作らず均一に分散されている事が好
ましく、その分布の大きさは単位面積に投影される微粒
子の占有面積比率(%)(Ri)を測定して求めること
が出来る。占有面積比率(%)の変動係数は、Riの平
均値(R)に対するRiの標準偏差sの比s/Rによっ
て求めることが出来る。本発明において、顔料の微粒子
の占有面積比率(%)の変動係数は0.15以下、更に
は0.12以下が好ましい。0.08以下が特に好まし
い。本発明においては、好ましくは第二種拡散反射性の
表面をもつ支持体を用いる。第二種拡散反射性とは、鏡
面を有する表面に凹凸を与えて微細な異なった方向を向
く鏡面に分割して、分割された微細な表面(鏡面)の向
きを分散化させることによって得た拡散反射性のことを
いう。第二種拡散反射性の表面の凹凸は、中心面に対す
る三次元平均粗さが0.1〜2μm、好ましくは0.1
〜1.2μmである。表面の凹凸の周波数は、粗さ0.
1μm以上の凹凸について0.1〜2000サイクル/
mmであることが好ましく、さらに50〜600サイクル
/mmであることが好ましい。このような支持体の詳細に
ついては、特開平2−239244号に記載されてい
る。
【0095】本発明ではハロゲン化銀粒子としては、8
0モル%以上が塩化銀である必要があるが、好ましくは
95モル%以上が塩化銀である塩化銀、塩臭化銀、また
は塩沃臭化銀粒子を使用することが好ましい。特に、本
発明においては現像処理時間を速めるために実質的に沃
化銀を含まない塩臭化銀もしくは塩化銀よりなるものを
好ましく用いることができる。ここで実質的に沃化銀を
含まないとは、沃化銀含有率が1モル%以下、好ましく
は0.2モル%以下のことを言う。一方、高照度感度を
高める、分光増感感度を高める、あるいは感光材料の経
時安定性を高める目的で、特開平3−84545号に記
載されているような乳剤表面に0.01〜3モル%の沃
化銀を含有した高塩化銀粒子が好ましく用いられる場合
もある。乳剤のハロゲン組成は粒子間で異なっていても
等しくても良いが、粒子間で等しいハロゲン組成を有す
る乳剤を用いると、各粒子の性質を均質にすることが容
易である。また、ハロゲン化銀乳剤粒子内部のハロゲン
組成分布については、ハロゲン化銀粒子のどの部分をと
っても組成の等しい所謂均一型構造の粒子や、ハロゲン
化銀粒子内部のコア(芯)とそれを取り囲むシェル
(殻)〔一層または複数層〕とでハロゲン組成の異なる
所謂積層型構造の粒子あるいは、粒子内部もしくは表面
に非層状にハロゲン組成の異なる部分を有する構造(粒
子表面にある場合は粒子のエッジ、コーナーあるいは面
上に異組成の部分が接合した構造)の粒子などを適宜選
択して用いることができる。高感度を得るには、均一型
構造の粒子よりも後二者のいずれかを用いることが有利
であり、耐圧力性の面からも好ましい。ハロゲン化銀粒
子が上記のような構造を有する場合には、ハロゲン組成
において異なる部分の境界部は、明確な境界であって
も、組成差により混晶を形成して不明確な境界であって
も良く、また積極的に連続的な構造変化を持たせたもの
であっても良い。
【0096】本発明で使用する高塩化銀乳剤においては
臭化銀局在相を先に述べたような層状もしくは非層状に
ハロゲン化銀粒子内部および/または表面に有する構造
のものが好ましい。上記局在相のハロゲン組成は、臭化
銀含有率において少なくとも10モル%のものが好まし
く、20モル%を越えるものがより好ましい。臭化銀局
在層の臭化銀含有率は、X線回折法(例えば、「日本化
学会編、新実験化学講座6、構造解析」丸善、に記載さ
れている。)等を用いて分析することができる。そし
て、これらの局在相は、粒子内部、粒子表面のエッジ、
コーナーあるいは面上にあることができるが、一つの好
ましい例として、粒子のコーナー部にエピタキシャル成
長したものを挙げることができる。また、現像処理液の
補充量を低減する目的でハロゲン化銀乳剤の塩化銀含有
率を更に高めることも有効である。この様な場合にはそ
の塩化銀含有率が98モル%〜100モル%であるよう
な、ほぼ純塩化銀の乳剤も好ましく用いられる。また、
晶癖としては、(100)面を主たるものとした粒子が
好ましい。
【0097】本発明に用いるハロゲン化銀乳剤に含まれ
るハロゲン化銀粒子の平均粒子サイズ(粒子の投影面積
と等価な円の直径を以て粒子サイズとし、その数平均を
とったもの)は、0.1μm〜2μmが好ましい。ま
た、それらの粒子サイズ分布は変動係数(粒子サイズ分
布の標準偏差を平均粒子サイズで除したもの)20%以
下、望ましくは15%以下、更に好ましくは10%以下
の所謂単分散なものが好ましい。このとき、広いラチチ
ュードを得る目的で上記の単分散乳剤を同一層にブレン
ドして使用することや、重層塗布することも好ましく行
われる。写真乳剤に含まれるハロゲン化銀粒子の形状
は、立方体、十四面体あるいは八面体のような規則的な
(regular) 結晶形を有するもの、球状、板状などのよう
な変則的な(irregular) 結晶形を有するもの、あるいは
これらの複合形を有するものを用いることができる。ま
た、種々の結晶形を有するものの混合したものからなっ
ていても良い。本発明においてはこれらの中でも上記規
則的な結晶形を有する粒子を50%以上、好ましくは7
0%以上、より好ましくは90%以上含有するのが良
い。また、これら以外にも平均アスペクト比(円換算直
径/厚み)が5以上、好ましくは8以上の平板状粒子が
投影面積として全粒子の50%を越えるような乳剤も好
ましく用いることができる。
【0098】本発明に用いる塩(臭)化銀乳剤は、P.Gl
afkides 著 Chimie etPhisique Photographique(Paul
Montel社刊、1967年)、G.F.Duffin著 Photographi
c Emulsion Chemistry(Focal Press社刊、1966
年)、V.L.Zelikman et al著 Making and Coating Phot
ographic Emulsion(Focal Press 社刊、1964年)な
どに記載された方法を用いて調製することができる。す
なわち、酸性法、中性法、アンモニア法等のいずれでも
よく、また可溶性銀塩と可溶性ハロゲン塩を反応させる
形式としては、片側混合法、同時混合法、及びそれらの
組合せなどのいずれの方法を用いても良い。粒子を銀イ
オン過剰の雰囲気の下において形成させる方法(いわゆ
る逆混合法)を用いることもできる。同時混合法の一つ
の形式としてハロゲン化銀の生成する液相中のpAgを
一定に保つ方法、すなわちいわゆるコントロールド・ダ
ブルジェット法を用いることもできる。この方法による
と、結晶形が規則的で粒子サイズが均一に近いハロゲン
化銀乳剤を得ることができる。
【0099】本発明のプリント用感光材料のハロゲン化
銀粒子の局在相またはその基質には、異種金属イオンま
たはその錯イオンを含有させることが好ましい。好まし
い金属としては周期律表の第VIII族、第IIb 族に属する
金属イオンあるいは金属錯体、及び鉛イオン、タリウム
イオンの中から選ばれる。主として局在相にはイリジウ
ム、ロジウム、鉄などから選ばれるイオンまたはその錯
イオン、また主として基質にはオスミウム、イリジウ
ム、ロジウム、白金、ルテニウム、パラジウム、コバル
ト、ニッケル、鉄などから選ばれた金属イオンまたはそ
の錯イオンを組合せて用いることができる。また局在相
と基質とで金属イオンの種類と濃度をかえて用いること
ができる。これらの金属は複数種用いても良い。特に
鉄、イリジウム化合物は臭化銀局在相中に存在させるこ
とが好ましい。
【0100】これらの金属イオン提供化合物は、ハロゲ
ン化銀粒子形成時に、分散媒になるゼラチン水溶液中、
ハロゲン化物水溶液中、銀塩水溶液中またはその他の水
溶液中、あるいはあらかじめ金属イオンを含有せしめた
ハロゲン化銀微粒子の形で添加しこの微粒子を溶解させ
る、等の手段によってハロゲン化銀粒子の局在相および
/またはその他の粒子部分(基質)に含有せしめる。本
発明で用いられる金属イオンを乳剤粒子中に含有させる
には、粒子形成前、粒子形成中、粒子形成直後のいずれ
かでおこなうことができる。これは金属イオンを粒子の
どの位置に含有させるかによって変えることができる。
【0101】本発明に用いられるハロゲン化銀乳剤は、
通常化学増感及び分光増感を施される。化学増感法につ
いては、カルコゲン増感剤を使用した化学増感(具体的
には不安定硫黄化合物の添加に代表される硫黄増感ある
いはセレン化合物によるセレン増感、テルル化合物によ
るテルル増感があげられる。)、金増感に代表される貴
金属増感、あるいは還元増感などを単独もしくは併用し
て用いることができる。化学増感に用いられる化合物に
ついては、特開昭62−215272号公報の第18頁
右下欄〜第22頁右上欄に記載のものが好ましく用いら
れる。本発明に用いるプリント用感光材料の乳剤は、潜
像が主として粒子表面に形成される所謂表面潜像型乳剤
である。感光材料の製造工程、保存中あるいは写真処理
中のかぶりを防止する、あるいは写真性能を安定化させ
る目的で種々の化合物あるいはそれ等の前駆体を乳剤に
添加することができる。これらの化合物の具体例は前出
の特開昭62−215272号公報明細書の第39頁〜
第72頁に記載のものが好ましく用いられる。更に欧州
特許EP0447647号に記載された5−アリールア
ミノ−1,2,3,4−チアトリアゾール化合物(該ア
リール残基には少なくとも一つの電子吸引性基を持つ)
も好ましく用いられる。
【0102】分光増感は、感光材料における各層の乳剤
に対して所望の光波長域に分光感度を付与する目的で行
われる。本発明に使用のプリント用感光材料において、
青、緑、赤領域の分光増感に用いられる分光増感色素と
しては例えば、F.M.Harmer著 Heterocyclic compounds-
Cyanine dyes andrelated compounds (John Wiley & S
ons New York,London社刊1964年)に記載されてい
るものを挙げることができる。具体的な化合物の例なら
びに分光増感法は、前出の特開昭62−215272号
公報の第22頁右上欄〜第38頁に記載のものが好まし
く用いられる。また、特に塩化銀含有率の高いハロゲン
化銀乳剤粒子の赤感光性分光増感色素としては特開平3
−123340号に記載された分光増感色素が安定性、
吸着の強さ、露光の温度依存性等の観点から非常に好ま
しい。又、赤外域を効率よく分光増感する場合、特開平
3−15049号12頁左上欄〜21頁左下欄、あるい
は特開平3−20730号4頁左下欄〜15頁左下欄、
欧州特許EP0,420,011号4頁21行〜6頁5
4行、欧州特許EP0,420,012号4頁12行〜
10頁33行、欧州特許EP0,443,466号、米
国特許US4,975,362号に記載の増感色素が好
ましく使用される。
【0103】これらの分光増感色素の添加量は場合に応
じて広範囲にわたり、ハロゲン化銀1モルあたり0.5
×10-6モル〜1.0×10-2モルの範囲が好ましい。
更に好ましくは、1.0×10-6モル〜5.0×10-3
モルの範囲である。本発明において、特に赤域から赤外
域に分光増感感度を有する増感色素を使用する場合、特
開平2−157749号13頁右下欄〜22頁右下欄記
載の化合物を併用することが好ましい。これらの化合物
を使用することで、特異的に感光材料の保存性及び処理
の安定性、強色増感効果を高めることができる。なかで
も同特許中の一般式(IV)、(V)および(VI)の化合
物を併用して使用することが特に好ましい。これらの化
合物はハロゲン化銀1モル当り0.5×10-5モル〜
5.0×10-2モル、好ましくは5.0×10-5モル〜
5.0×10-3モルの量が用いられ、増感色素1モルあ
たり0.1倍〜10000倍、好ましくは0.5倍〜5
000倍の範囲に有利な使用量がある。
【0104】本発明に使用のプリント用感光材料は、通
常のネガプリンターを用いたプリントシステムに使用さ
れる以外に、ガスレーザー、発光ダイオード、半導体レ
ーザー、半導体レーザーあるいは半導体レーザーを励起
光源に用いた固体レーザーと非線形光学結晶を組合せた
第二高調波発生光源(SHG)、等の単色高密度光を用
いたデジタル走査露光に好ましく使用される。システム
をコンパクトで、安価なものにするために半導体レーザ
ー、半導体レーザーあるいは固体レーザーと非線形光学
結晶を組合せた第二高調波発生光源(SHG)を使用す
ることが好ましい。特にコンパクトで、安価、更に寿命
が長く安定性が高い装置を設計するためには半導体レー
ザーの使用が好ましく、露光光源の少なくとも一つは半
導体レーザーを使用することが望ましい。このような走
査露光光源を使用する場合、本発明に使用のプリント用
感光材料の分光感度極大は使用する走査露光用光源の波
長により任意に設定することが出来る。半導体レーザー
を励起光源に用いた固体レーザーあるいは半導体レーザ
ーと非線形光学結晶を組合せて得られるSHG光源で
は、レーザーの発振波長を半分にできるので、青色光、
緑色光が得られる。従って、感光材料の分光感度極大は
通常の青、緑、赤の3つの領域に持たせることが可能で
ある。装置を安価で安定性の高い、コンパクトなものに
するために光源として半導体レーザーを使用するために
は、少なくとも2層が670nm以上に分光感度極大を有
していることが好ましい。これは、入手可能な安価で、
安定な III−V族系半導体レーザーの発光波長域が現在
赤から赤外領域にしかないためである。しかしながら実
験室レベルでは、緑や青域のII−VI族系半導体レーザー
の発振が確認されており、半導体レーザーの製造技術が
発達すればこれらの半導体レーザーを安価に安定に使用
することができるであろうことは十分に予想される。こ
のような場合は、少なくとも2層が670nm以上に分光
感度極大を有する必要性は小さくなる。
【0105】このような走査露光においては、感光材料
中のハロゲン化銀が露光される時間とは、ある微小面積
を露光するのに要する時間となる。この微小面積として
はそれぞれのディジタルデータから光量を制御する最小
単位を一般的に使用し、画素と称している。したがっ
て、この画素の大きさで画素当たりの露光時間は変わっ
てくる。この画素の大きさは、画素密度に依存し現実的
な範囲としては、50〜2000dpi である。露光時間
はこの画素密度を400dpi とした場合の画素サイズを
露光する時間として定義すると好ましい露光時間として
は10-4秒以下、更に好ましくは10-6秒以下である。
本発明に係わる感光材料には、イラジエーションやハレ
ーションを防止したり、セーフライト安全性等を向上さ
せる目的で親水性コロイド層に、欧州特許EP0337
490A2号明細書の第27〜76頁に記載の、処理に
より脱色可能な染料(中でもオキソノール染料、シアニ
ン染料)を添加することが好ましい。これらの水溶性染
料の中には使用量を増やすと色分離やセーフライト安全
性を悪化するものもある。色分離を悪化させないで使用
できる染料としては、特願平03−310143号、特
願平03−310189号、特願平03−310139
号に記載された水溶性染料が好ましい。
【0106】本発明においては、水溶性染料の代わりあ
るいは水溶性染料と併用して処理で脱色可能な着色層が
用いられる。用いられる処理で脱色可能な着色層は、乳
剤層に直かに接してもよく、ゼラチンやハイドロキノン
などの処理混色防止剤を含む中間層を介して接するよう
に配置されていても良い。この着色層は、着色された色
と同種の原色に発色する乳剤層の下層(支持体側)に設
置されることが好ましい。各原色毎に対応する着色層を
全て個々に設置することも、このうちに一部のみを任意
に選んで設置することも可能である。また複数の原色域
に対応する着色を行った着色層を設置することも可能で
ある。着色層の光学反射濃度は、露光に使用する波長域
(通常のプリンター露光においては400nmから700
nmの可視光領域、走査露光の場合には使用する走査露光
光源の波長)において最も光学濃度の高い波長における
光学濃度値が0.2以上3.0以下であることが好まし
い。さらに好ましくは0.5以上2.5以下、特に0.
8以上2.0以下が好ましい。
【0107】着色層を形成するためには、従来公知の方
法が適用できる。例えば、特開平2−282244号3
頁右上欄から8頁に記載された染料や、特開平3−79
31号3頁右上欄から11頁左下欄に記載された染料の
ように固体微粒子分散体の状態で親水性コロイド層に含
有させる方法、アニオン性色素をカチオンポリマーに媒
染する方法、色素をハロゲン化銀等の微粒子に吸着させ
て層中に固定する方法、特開平1−239544号に記
載されているようなコロイド銀を使用する方法などであ
る。色素の微粉末を固体状で分散する方法としては、た
とえば、少なくともpH6以下では実質的に水不溶性で
あるが、少なくともpH8以上では実質的に水溶性であ
る微粉末染料を含有させる方法が特開平2−30824
4号の第4〜13頁に記載されている。また、例えば、
アニオン性色素をカチオンポリマーに媒染する方法とし
ては、特開平2−84637号の第18〜26頁に記載
されている。光吸収剤としてのコロイド銀の調製法につ
いては米国特許第2,688,601号、同3,45
9,563号に示されている。これらの方法のなかで微
粉末染料を含有させる方法、コロイド銀を使用する方法
などが好ましい。本発明に係わる感光材料に用いること
のできる結合剤又は保護コロイドとしては、ゼラチンを
用いることが有利であるが、それ以外の親水性コロイド
を単独であるいはゼラチンとともに用いることができ
る。好ましいゼラチンとしては、カルシウム含有量が8
00ppm 以下、より好ましくは200ppm 以下の低カル
シウムゼラチンを用いることが好ましい。また親水性コ
ロイド層中に繁殖して画像を劣化させる各種の黴や細菌
を防ぐために、特開昭63−271247号公報に記載
のような防黴剤を添加するのが好ましい。
【0108】本発明の感光材料をプリンター露光する
際、米国特許第4,880,726号に記載のバンドス
トップフィルターを用いることが好ましい。これによっ
て光混色が取り除かれ、色再現性が著しく向上する。露
光済みの感光材料は慣用のカラー現像処理が施されうる
が、本発明のカラー感光材料の場合には迅速処理の目的
からカラー現像の後、漂白定着処理するのが好ましい。
特に前記高塩化銀乳剤が用いられる場合には、漂白定着
液のpHは脱銀促進等の目的から約6.5以下が好まし
く、更に約6以下が好ましい。本発明に係わる感光材料
に適用されるハロゲン化銀乳剤やその他の素材(添加剤
など)および写真構成層(層配置など)、並びにこの感
材を処理するために適用される処理法や処理用添加剤と
しては、下記の特許公報、特に欧州特許EP0,35
5,660A2号(特開平2−139544号)明細書
に記載されているものが好ましく用いられる。
【0109】
【表2】
【0110】
【表3】
【0111】
【表4】
【0112】
【表5】
【0113】
【表6】
【0114】シアン、マゼンタ、またはイエローカプラ
ーは前出表中記載の高沸点有機溶媒の存在下で(または
不存在下で)ローダブルラテックスポリマー(例えば米
国特許第4,203,716号)に含浸させて、または
水不溶性かつ有機溶媒可溶性のポリマーとともに溶かし
て親水性コロイド水溶液に乳化分散させることが好まし
い。好ましく用いることのできる水不溶性かつ有機溶媒
可溶性のポリマーは、米国特許第4,857,449号
明細書の第7欄〜15欄及び国際公開WO88/007
23号明細書の第12頁〜30頁に記載の単独重合体ま
たは共重合体が挙げられる。より好ましくはメタクリレ
ート系あるいはアクリルアミド系ポリマー、特にアクリ
ルアミド系ポリマーの使用が色像安定性等の上で好まし
い。
【0115】本発明に係わる感光材料には、カプラーと
共に欧州特許EP0,277,589A2号明細書に記
載のような色像保存性改良化合物を使用することが好ま
しい。特にピラゾロアゾールカプラーや、ピロロトリア
ゾールカプラー、アシルアセトアミド型イエローカプラ
ーとの併用が好ましい。即ち、発色現像処理後に残存す
る芳香族アミン系現像主薬と化学結合して、化学的に不
活性でかつ実質的に無色の化合物を生成する前記欧州特
許明細書中の化合物および/または発色現像処理後に残
存する芳香族アミン系発色現像主薬の酸化体と化学結合
して、化学的に不活性でかつ実質的に無色の化合物を生
成する上記欧州特許明細書中の化合物を同時または単独
に用いることが、例えば処理後の保存における膜中残存
発色現像主薬ないしその酸化体とカプラーの反応による
発色色素生成によるステイン発生その他の副作用を防止
する上で好ましい。
【0116】またシアンカプラーとしては、特開平2−
33144号公報に記載のジフェニルイミダゾール系シ
アンカプラーの他に、欧州特許EP0333185A2
号明細書に記載の3−ヒドロキシピリジン系シアンカプ
ラー(なかでも具体例として列挙されたカプラー(4
2)の4当量カプラーに塩素離脱基をもたせて2当量化
したものや、カプラー(6)や(9)が特に好ましい)
や特開昭64−32260号公報に記載された環状活性
メチレン系シアンカプラー(なかでも具体例として列挙
されたカプラー例3、8、34が特に好ましい)、欧州
特許EP0456226A1号明細書に記載のピロロピ
ラゾール型シアンカプラー、欧州特許EP048490
9号に記載のピロロイミダゾール型シアンカプラー、欧
州特許EP0488248号明細書及びEP04911
97A1号明細書に記載のピロロトリアゾール型シアン
カプラーの使用が好ましい。その中でもピロロトリアゾ
ール型シアンカプラーの使用が特に好ましい。
【0117】マゼンタカプラーとしては、前記の表の公
知文献に記載されたような5−ピラゾロン系マゼンタカ
プラーが挙げられる。5−ピラゾロン系マゼンタカプラ
ーとしては、国際公開WO92/18901号、同WO
92/18902号や同WO92/18903号に記載
のアリールチオ離脱の5−ピラゾロン系マゼンタカプラ
ーが画像保存性や処理による画質の変動が少ない点で好
ましい。また、公知のピラゾロアゾール系カプラーが本
発明に用いられるが、中でも色相や画像安定性、発色性
等の点で特開昭61−65245号に記載されたような
2級又は3級アルキル基がピラゾロトリアゾール環の
2、3又は6位に直結したピラゾロトリアゾールカプラ
ー、特開昭61−65246号に記載されたような分子
内にスルホンアミド基を含んだピラゾロアゾールカプラ
ー、特開昭61−147254号に記載されたようなア
ルコキシフェニルスルホンアミドバラスト基を持つピラ
ゾロアゾールカプラーや欧州特許第226,849A号
や同第294,785A号に記載されたような6位にア
ルコキシ基やアリーロキシ基をもつピラゾロアゾールカ
プラーの使用が好ましい。
【0118】イエローカプラーとしては、公知のアシル
アセトアニリド型カプラーが好ましく使用されるが、中
でも、アニリド環のオルト位にハロゲン原子またはアル
コキシ基を持つピバロイルアセトアニリド型カプラー、
欧州特許EP0447969A号、特開平5−1077
01号、特開平5−113642号等に記載のアシル基
が1位置換のシクロアルカンカルボニル基であるアシル
アセトアニリド型カプラー、欧州特許EP−04825
52A号、同EP−0524540A号等に記載のマロ
ンジアニリド型カプラーが好ましく用いられる。
【0119】次に、本発明の処理に関して説明する。本
発明において用いるカラー現像液は、好ましくは芳香族
第一級アミン系発色現像主薬を主成分とするアルカリ性
水溶液である。このカラー現像主薬としては、アミノフ
ェノール系化合物も有用であるが、p-フェニレンジアミ
ン系化合物が好ましく使用され、その代表例としては3-
メチル-4- アミノ-N,Nジエチルアニリン、3-メチル-4-
アミノ-N- エチル-N- β- ヒドロキシエチルアニリン、
3-メチル-4- アミノ-N- エチル-N- β- メタンスルホン
アミドエチルアニリン、3-メチル-4- アミノ-N- エチル
- β- メトキシエチルアニリン、4-アミノ-3- メチル-N
- メチル-N-(3-ヒドロキシプロピル)アニリン、4-アミ
ノ-3- メチル-N- エチル-N-(3-ヒドロキシプロピル)ア
ニリン、4-アミノ-3- メチル-N- エチル-N-(2-ヒドロキ
シプロピル)アニリン、4-アミノ-3- エチル-N- エチル
-N-(3-ヒドロキシプロピル)アニリン、4-アミノ-3- メ
チル-N- プロピル-N-(3-ヒドロキシプロピル)アニリ
ン、4-アミノ-3- プロピル -N-メチル-N-(3-ヒドロキシ
プロピル)アニリン、4-アミノ-3- メチル-N- メチル-N
-(4-ヒドロキシブチル)アニリン、4-アミノ-3- メチル
-N- エチル-N-(4-ヒドロキシブチル)アニリン、4-アミ
ノ-3-メチル-N- プロピル-N-(4-ヒドロキシブチル)ア
ニリン、4-アミノ-3- エチル-N- エチル-N-(3-ヒドロキ
シ-2- メチルプロピル)アニリン、4-アミノ-3- メチル
-N,N- ビス(4- ヒドロキシブチル)アニリン、4-アミノ
-3- メチル-N,N- ビス(5- ヒドロキシペンチル)アニリ
ン、4-アミノ-3- メチル-N-(5-ヒドロキシペンチル)-N
-(4-ヒドロキシブチル)アニリン、4-アミノ-3- メトキ
シ-N- エチル-N-(4-ヒドロキシブチル)アニリン、4-ア
ミノ-3- エトキシ-N,N- ビス(5- ヒドロキシペンチル)
アニリン、4-アミノ-3- プロピル-N-(4-ヒドロキシブチ
ル)アニリン、及びこれらの硫酸塩、塩酸塩もしくはp-
トルエンスルホン酸塩などが挙げられる。これらの中
で、特に、3-メチル-4- アミノ-N- エチル-N -β- ヒド
ロキシエチルアニリン、4-アミノ-3- メチル-N- エチル
-N-(3-ヒドロキシプロピル)アニリン、4-アミノ-3- メ
チル-N- エチル-N-(4-ヒドロキシブチル)アニリン、3-
メチル-4- アミノ-N- エチル-N- β- メタンスルホンア
ミドエチルアニリン、及びこれらの塩酸塩、p-トルエン
スルホン酸塩もしくは硫酸塩が好ましい。これらの化合
物は目的に応じ2種以上併用することもできる。
【0120】芳香族第一級アミン現像主薬の使用量はカ
ラー現像液1リットル当たり好ましくは0.0002モ
ル〜0.2モル、さらに好ましくは0.001モル〜
0.1モルである。
【0121】また本発明のカラー現像液にはカブリ防止
あるいは写真性のコントロールのためにハロゲン化物を
含有させることが好ましく、例えばカラー現像液1リッ
トル当り0.007モル〜0.3モルの塩化物イオンを
有することが好ましい。より好ましくは0.01モル〜
0.25モル、更に好ましくは0.02モル〜0.25
モルである。また、カラー現像液中の臭化物イオン濃度
はカラー現像液1リットル当り0モル〜10ミリモルが
好ましく、より好ましくは0モル〜5ミリモルである。
【0122】カラー現像液は、アルカリ金属の炭酸塩、
ホウ酸塩もしくはリン酸塩5−スルフォサリチル酸塩の
ようなpH緩衝剤、塩化物塩、臭化物塩、沃化物塩、ベン
ズイミダゾール類、ベンゾチアゾール類もしくはメルカ
プト化合物のような現像抑制剤またはカブリ防止剤など
を含むのが一般的である。また必要に応じて、ヒドロキ
シルアミン、ジエチルヒドロキシルアミンの他特開平3
−144446号の一般式(I)で表されるヒドロキシ
ルアミン類、亜硫酸塩、N,N-ビスカルボキシメチルヒド
ラジンの如きヒドラジン類、フェニルセミカルバジド
類、トリエタノールアミン、カテコールスルホン酸類の
如き各種保恒剤、エチレングリコール、ジエチレングリ
コールのような有機溶剤、ベンジルアルコール、ポリエ
チレングリコール、四級アンモニウム塩、アミン類のよ
うな現像促進剤、色素形成カプラー、競争カプラー、1-
フェニル-3- ピラゾリドンのような補助現像主薬、粘性
付与剤、アミノポリカルボン酸、アミノポリホスホン
酸、アルキルホスホン酸、ホスホノカルボン酸に代表さ
れるような各種キレート剤、例えば、エチレンジアミン
四酢酸、ニトリロ三酢酸、ジエチレントリアミン五酢
酸、シクロヘキサンジアミン四酢酸、ヒドロキシエチル
イミノジ酢酸、1-ヒドロキシエチリデン-1,1- ジホスホ
ン酸、ニトリロ-N,N,N- トリメチレンホスホン酸、エチ
レンジアミン-N,N,N,N- テトラメチレンホスホン酸、エ
チレンジアミン- ジ(o- ヒドロキシフェニル酢酸) 及
びそれらの塩を代表例として挙げることができる。上記
の内、保恒剤としては置換ヒドロキシルアミンが最も好
ましく、中でもスルホ基やカルボキシ基、水酸基などの
水溶性基で置換されたアルキル基を置換基として有する
もの、あるいはモノ置換型のヒドロキシルアミンでアル
キル置換基が特に好ましい。最も好ましい例としては、
N,N−ビス(スルホナートエチル)ヒドロキシルアミ
ン及びそのアルカリ金属塩である。また、キレート剤と
しては生分解性を有する化合物が好ましい。この例とし
ては、特開昭63−146998号、特開昭63−19
9295号、特開昭63−267750号、特開昭63
−267751号、特開平2−229146号、特開平
3−186841号、独国特許3739610、欧州特
許468325号等に記載のキレート剤を挙げることが
できる。
【0123】一般にカラーペーパーのカラー現像液には
処理後の増白効果を上げるために蛍光増白剤が使用され
るが、本発明においては必要に応じて4,4’−ジアミ
ノスチルベン系蛍光増白剤を使用しても良い。本発明の
カラー現像液は撮影用カラーネガフィルムとカラーペー
パーをそれぞれ別々の処理液にて処理しても良いし、特
願平6−79277号明細書記載のように共通の処理液
で処理しても良い。上記の「共通の処理液で処理する」
とは、本発明に記載の異なる2種の感光材料、例えば撮
影用ハロゲン化銀カラー写真感光材料とプリント用ハロ
ゲン化銀カラー写真感光材料を同一のカラー現像液にて
処理することで、各感光材料は同一の処理槽で処理され
るかあるいは、異なる処理槽にて処理される場合であっ
ても各々の処理槽の処理液が均一になるように相互に循
環する様に配管されていればよい。また処理液が共通で
あれば処理温度や処理時間は、異なる2種の感光材料に
おいて異なっていてもよい。また各共通の処理液の補充
液は、異なる2種の感光材料においてそれぞれ異なって
いてもよい。また補充量は異なる2種の感光材料の各々
の処理量に応じて独立に設定してよい。本発明において
好ましい態様は、共通のカラー現像液を使用し、処理温
度や補充液も共通であることが好ましい。更には、水洗
あるいは安定も共通であることが好ましい。
【0124】カラー現像液の補充タンクや処理槽中の処
理液は高沸点有機溶剤などの液剤でシールドし、空気と
の接触面積を減少させても良い。この液体シールド剤と
しては例えば流動パラフィンが使用できる。また、これ
らの液体シールドは補充液に用いるのが特に好ましい。
本発明におけるカラー現像液での処理温度は35〜55
℃、好ましくは38〜48℃である。本発明におけるカ
ラー現像液での処理時間は、カラーフィルムの場合では
20秒〜3分が好ましく、より好ましくは30秒〜2分
30秒であり、更に好ましくは40秒〜2分である。ま
たカラーペーパーの場合では、好ましくは10秒〜60
秒、より好ましくは15秒〜45秒、更に好ましくは1
5秒〜30秒である。
【0125】本発明におけるカラー現像液のpHは9〜
12であることが好ましく、さらに好ましくは9.5〜
11.5である。またカラー現像液の補充量は、カラー
フィルムの場合は1m2 当たり70ml〜600mlが
好ましく、更には1m2 当たり80ml〜400mlの
補充量が好ましい。カラーペーパーの場合は1m2 当た
り30ml〜150mlが好ましく、更には35ml〜
80mlの補充が好ましい。補充液成分は、カラーネガ
フィルム用とカラーペーパー用とは同じでも良く、ま
た、それぞれの現像性にあった組成の設定を行ない、異
なった補充液を補充しても良い。
【0126】補充量を低減する場合には処理槽の空気と
の接触面積を小さくすることによって液の蒸発、空気酸
化を防止することが好ましい。処理槽での写真処理液と
空気との接触面積は、以下に定義する開口率で表わすこ
とができる。即ち、 開口率=〔処理液と空気との接触面積(cm2) 〕÷〔処理
液の容量(cm3) 〕 上記の開口率は、0.1 以下であることが好ましく、より
好ましくは 0.001〜0.05である。このように開口率を低
減させる方法としては、処理槽の写真処理液面に浮き蓋
等の遮蔽物を設けるほかに、特開平 1-82033号に記載さ
れた可動蓋を用いる方法、特開昭 63-216050号に記載さ
れたスリット現像処理方法を挙げることができる。開口
率を低減させることは、カラー現像及び黒白現像の両工
程のみならず、後続の諸工程、例えば、漂白、漂白定
着、定着、水洗、安定化などの全ての工程において適用
することが好ましい。
【0127】本発明においては、カラー現像の後に脱銀
処理処理される。以下にこの脱銀工程について詳細に説
明する。脱銀工程においては、漂白と定着を別々の工程
で行なってもよいし、漂白工程という形で同時に行なっ
ても良く、これらの工程を複数組み合わせても良い。具
体的な工程を以下に示すが、これらに限定されるもので
はない。
【0128】 (工程1) 漂白−定着 (工程2) 漂白定着 (工程3) 漂白−漂白定着 (工程4) 漂白−漂白定着−定着 (工程5) 定着−漂白定着 また、これらの漂白、漂白定着、定着工程の個々の工程
は、必要により複数浴に仕切られて、カスケード方式を
採用されてもよい。本発明においては、脱銀工程浴の少
なくとも一つにて、撮影用カラーネガフィルムとカラー
プリント材料が共通処理される。ここで、共通処理され
るとは、各感光材料は同一の処理槽で処理されるかある
いは、異なる処理槽にて処理される場合であっても各々
の処理槽の処理液が均一になるように相互に循環する様
に配管されていればよい。また処理液が共通であれば処
理温度や処理時間は、異なる2種の感光材料において異
なっていてもよい。また各共通の処理液の補充液は、異
なる2種の感光材料においてそれぞれ異なっていてもよ
い。また補充量は異なる2種の感光材料の各々の処理量
に応じて独立に設定してよい。
【0129】本発明においては、上記工程の漂白液、漂
白定着液、定着液の少なくとも一つが共通に処理される
場合が好ましく、前述のカラー感材を用いて共通化処理
する場合としては特に、工程1の定着液や工程2の漂白
定着液が共通に処理される場合が更に好ましい態様であ
り、最も好ましくは工程2が共通に処理される場合であ
る。従来、撮影材料が漂白定着処理にて脱銀されること
は、非常に困難とされていたが、本発明の乳剤を用いる
ことにより、脱銀速度が著しく促進され、更には、プリ
ント材料と共通に漂白定着処理が可能になったことは特
筆に値する。
【0130】本発明の漂白能を有する処理液の漂白剤と
しては、各種酸化剤が使用可能である。例えば、アミノ
ポリカルボン酸鉄(III)錯体、過硫酸塩、臭素酸塩、過
酸化水素等をあげることができる。本発明においては、
特に下記一般式(I)〜(IV)の化合物の鉄(III) 錯体
を用いる場合に、共通化処理がより効果的に達成しえ、
また、脱銀速度やステイン低減の観点でも好ましい。 一般式(I)
【0131】
【化1】
【0132】(式中、R1、R2、R3、R4、R5及びR6はそれ
ぞれ水素原子、脂肪族基、芳香族基又はヒドロキシ基を
表す。W1は炭素原子を含む二価の連結基を表す。M1
M2、M3及びM4はそれぞれ水素原子又はカチオンを表
す。) 一般式(II)
【0133】
【化2】
【0134】(式中、R7はアルキル基を表し、M5及びM6
は、それぞれ水素原子又はカチオンを表す。) 一般式(III)
【0135】
【化3】
【0136】(式中、M8、M9、M10 及びM11 はそれ
ぞれ水素原子又はカチオンを表す。n は3又は4の整数
を表す。) 一般式(IV)
【0137】
【化4】
【0138】(式中、M12 、M13 、M14 及びM
15 はそれぞれ水素原子又はカチオンを表す。W2は炭
素原子を含む二価の連結基を表す。Xは水素原子または
置換基を表す。mは0、1〜4の整数を表わす。m=2
〜4の場合、Xは互いに異った置換基でもよい。) 次に、一般式(I)〜(IV)の詳細について説明する。
一般式(I)〜(IV)の鉄(III)錯体は漂白剤として使
用される化合物で、漂白液や漂白定着液に使用するのが
一般的である。以下に、一般式(I)の詳細を説明す
る。
【0139】R1 、R2 、R3 、R4 、R5 及びR6
表される脂肪族基としては、直鎖、分岐または環状のア
ルキル基、アルケニル基またはアルキニル基であり、炭
素数1ないし10のものが好ましい。好ましくはアルキ
ル基であり、炭素数1ないし4のアルキル基がより好ま
しく、特にメチル基、エチル基が好ましい。R1 、R
2 、R3 、R4 、R5 及びR6 で表される芳香族基とし
ては、単環または2環のアリール基であり、例えばフェ
ニル基、ナフチル基が挙げられ、フェニル基がより好ま
しい。
【0140】R1 、R2 、R3 、R4 、R5 及びR6
表される脂肪族基、芳香族基としては、置換基を有して
いてもよく、例えばアルキル基(例えばメチル、エチ
ル)、アラルキル基(例えばフェニルメチル)、アルケ
ニル基(例えばアリル)、アルキニル基、アルコキシ基
(例えばメトキシ、エトキシ)、アリール基(例えばフ
ェニル、p−メチルフェニル)、アミノ基(例えばジメ
チルアミノ)、アシルアミノ基(例えばアセチルアミ
ノ)、スルホニルアミノ基(例えばメタンスルホニルア
ミノ)、ウレイド基、ウレタン基、アリールオキシ基
(例えばフェニルオキシ)、スルファモイル(例えばメ
チルスルファモイル)、カルバモイル基(例えばカルバ
モイル、メチルカルバモイル)、アルキルチオ基(メチ
ルチオ)、アリールチオ基(例えばフェニルチオ)、ス
ルホニル基(例えばメタンスルホニル)、スルフィニル
基(例えばメタンスルフィニル)、ヒドロキシ基、ハロ
ゲン原子(例えば塩素原子、臭素原子、フッ素原子)、
シアノ基、スルホ基、カルボキシ基、ホスホノ基、アリ
ールオキシカルボニル基(例えばフェニルオキシカルボ
ニル)、アシル基(例えばアセチル、ベンゾイル)、ア
ルコキシカルボニル基(例えばメトキシカルボニル)、
アシルオキシ基(例えばアセトキシ)、カルボンアミド
基、スルホンアミド基、ニトロ基、ヒドロキサム酸基な
どが挙げられ、可能な場合にはその解離体又は塩であっ
てもよい。
【0141】上記置換基で炭素原子を有する場合、好ま
しくは炭素数1ないし4のものである。R1 、R2 、R
3 、R4 、R5 及びR6 として、好ましくは水素原子又
はヒドロキシ基であり、水素原子がより好ましい。W1
表される二価の連結基としては、好ましくは下記一般式
(W)で表すことができる。
【0142】一般式(W) −(W1 −D) m −(W2)n − 式中、W1 及びW2 は同じであっても異なっていてもよ
く、炭素数1から8の直鎖又は分岐のアルキレン基(例
えばエチレン、プロピレン)、炭素数5から10のシク
ロアルキレン基(例えば1,2-シクロヘキシル)、炭素数
6から10のアリーレン基(例えばo-フェニレン)、炭
素数7から10のアラルキレン基(例えばo-キシレニ
ル)、二価の含窒素ヘテロ環基又はカルボニル基を表
す。Dは−O−、−S−、−N(RW )−または二価の
含窒素ヘテロ環基を表す。RW は水素原子又は−COO
a 、−PO3b c 、−OHもしくは−SO3d
で置換されてもよい炭素数1から8のアルキル基(例え
ばメチル)もしくは炭素数6から10のアリール基(例
えばフェニル)を表す。Ma 、Mb 、Mc 及びMd はそ
れぞれ水素原子又はカチオンを表す。カチオンとして
は、アルカリ金属(例えば、リチウム、ナトリウム、カ
リウム)、アンモニウム(例えば、アンモニウム、テト
ラエチルアンモニウム)やピリジニウムなどを挙げるこ
とができる。Wで表される連結基は置換基を有していて
もよく、置換基としては例えばR1 からR6の置換基と
して挙げたものが適用できる。
【0143】二価の含窒素ヘテロ環基としてはヘテロ原
子が窒素である5又は6員環のものが好ましく、イミダ
ゾリル基の如きとなりあった炭素原子にてW1 及びW2
と連結しているものが更に好ましい。W1 及びW2 とし
ては炭素数2から4のアルキレン基が好ましい。mは0
または1から3の整数を表し、mが2又は3の時にはW
1 −Dは同じであっても異なっていてもよい。mは0、
1または2が好ましく、0又は1が更に好ましく、0が
特に好ましい。nは1から3の整数を表し、nが2又は
3のときにはW2 は同じでも異なってもよい。nは好ま
しくは1又は2である。Wの具体例としては例えば以下
のものが挙げられる。
【0144】
【化5】
【0145】
【化6】
【0146】M1 、M2 、M3 及びM4 で表されるカチ
オンとしては、アルカリ金属(例えば、リチウム、ナト
リウム、カリウム)アンモニウム(例えば、アンモニウ
ム、テトラエチルアンモニウム)やピリジニウムなどを
挙げることができる。
【0147】本発明において、上述した一般式(I)で
表される化合物の具体例を以下に示すが、本発明はこれ
らに限定されるものではない。
【0148】
【化7】
【0149】
【化8】
【0150】
【化9】
【0151】
【化10】
【0152】
【化11】
【0153】
【化12】
【0154】一般式(I)で表わされる化合物は、いか
なる光学異性体であってもよい。〔S,S〕体、〔S,
R〕体、〔R,S〕体、〔R,R〕体であってもよい
し、これらの異性体の混合物であってもよい。例えば、
例示化合物(I−1)の異性体は、下記の文献にも記載
の如き、〔S,S〕体でも、〔S,R〕体でも〔R,
R〕体でも、更にはこれらの異性体の混合物であっても
よい。
【0155】更に、本発明の目的である.部材の耐久性
の向上には、光学異性体のなかでも〔S,S〕体を選択
的に用いるのが好ましく、例示化合物(I−1)のよう
に、L体のアミノ酸を原料として合成される化合物が好
ましい。また、〔S,S〕体は、生分解がし易いという
点でも好ましい。ここで、“選択的”という意味は、光
学異性体の混合物のうちの70%以上が〔S,S〕体で
あることであり、更に好ましくは、90%以上が〔S,
S〕体で占める。
【0156】本発明の一般式(I)で表される化合物
は、特開昭63−199295号公報、特開平3−17
3857号公報等の記載に準じて合成することが出来
る。これらの文献は、本発明の一般式(I)で表される
化合物をキレート剤として用いた洗剤組成物に関するも
のであって、そのFe(III)錯塩がハロゲン化銀カラー写
真感光材料用の漂白剤等として有効であることは何ら記
述されていない。また、〔S,S〕体の選択合成方法
は、UMEZAWA らにより THE JOURNAL OF ANTIBIOTICS ,
Vol, XXXVII, No.4, pp426(APR. 1984) 等に記載の方法
にて容易に合成することができる。次に、本発明に用い
られるFe(III)錯塩の具体例を以下に示すが、本発明は
これらに限定されるものではない。
【0157】
【化13】
【0158】
【化14】
【0159】次に、一般式(II)で表される化合物の詳
細を説明する。式中、R7 はアルキル基をあらわすが、
特に炭素数1〜4のアルキル基が好ましい。該アルキル
基は置換されていてもよく、好ましい置換基としては、
カルボキシル基、ヒドロキシ基、ハロゲン原子、スルホ
ン酸基、ニトロ基、アミノ基等を挙げることができ、必
要に応じて2種以上の置換基を有しても良い。特にカル
ボキシル基及びヒドロキシ基が好ましい。M5 及びM6
はそれぞれ水素原子又はカチオンを表す。カチオンとし
ては、アルカリ金属(例えば、リチウム、ナトリウム、
カリウム)、アンモニウム(例えば、アンモニウム、テ
トラエチルアンモニウム)やピリジニウムなどを挙げる
ことができる。以下に、一般式(II)で表される化合物
の具体例を示すがこれらに限定されるものではない。
【0160】
【化15】
【0161】
【化16】
【0162】一般式(II)の化合物は市販品にて入手可
能である。
【0163】次に一般式(III)で表される化合物につい
て詳細を説明する。式中、M8、M9、M10 及びM11
表されるカチオンとしては、アルカリ金属(例えば、リ
チウム、ナトリウム、カリウム)アンモニウム(例え
ば、アンモニウム、テトラエチルアンモニウム)やピリ
ジニウムなどを挙げることができる。nは3〜5の整数
を表すが、特に3の場合が好ましい。以下に、一般式(I
II) で表される化合物の具体例を示すがこれらに限定さ
れるものではない。
【0164】
【化17】
【0165】一般式(III)の化合物は市販品にて入手可
能である。
【0166】次に一般式(IV)で表される化合物につい
て詳細を説明する。式中、M12、M13、M14及びM14
表されるカチオンとしては、アルカリ金属(例えば、リ
チウム、ナトリウム、カリウム)アンモニウム(例え
ば、アンモニウム、テトラエチルアンモニウム)やピリ
ジニウムなどを挙げることができる。また、W2 は一般
式(I)のW1 と同じ意味を表す。Xはベンゼン環の置
換基を表す。例えば、水素原子、アルキル基、アラルキ
ル基、アルケニル基、アルキニル基、アルコキシ基、ア
リール基、アミノ基、アシルアミノ基、スルホンアミド
基、ウレイド基、ウレタン基、アリールオキシ基、スル
ファモイル基、カルバモイル基、アルキルチオ基、アリ
ールチオ基、スルホニル基、スルフィニル基、アシル
基、ヒドロキシ基、ハロゲン原子、シアノ基、スルホ
基、カルボキシ基、ホスホノ基、アリールオキシカルボ
ニル基、アルコキシカルボニル基、アシルオキシ基、ニ
トロ基、ヒドロキサム酸基、複素環基等が挙げられる。
置換基としては、炭素原子を有する場合、総炭素数1〜
5のものが好ましい。また、Xは複数個あってもよくこ
のとき、各々のXは相互に異なっていてもよい。以下
に、一般式(IV)で表される化合物の具体例を示すがこ
れらに限定されるものではない。
【0167】
【化18】
【0168】
【化19】
【0169】
【化20】
【0170】前記一般式(IV)で表される化合物は、ジ
ャーナル オブ ザ アメリカンケミカル ソサエティ
ー、第80巻、800頁(1958)や、上野景平「キ
レート化学」第5巻、第1章(南江堂、1975年刊)
等の記載の方法を参照して合成することができる。
【0171】これらの化合物の鉄(III)錯体を生成する
には、鉄(III)錯体として単離して使用してもよいし、
上記有機酸と鉄(III)塩(例えば塩化鉄、硫酸鉄、硝酸
鉄、シュウ酸鉄等)を水溶液中で混合してそのまま使用
しても良い。また、鉄キレートを安定にするために多少
有機酸を過剰に添加するのが好ましい。具体的にはモル
比で1.01倍〜1.2倍程度である。
【0172】本発明の漂白能を有する液(例、漂白液、
漂白定着液)中の第二鉄錯塩を形成する化合物として
は、好ましくはその50モル%以上が前記した一般式
(I)〜一般式(IV)で表される化合物であり、より好
ましくは、80モル%以上を占めると良い。なお、本発
明において、漂白能を有する液中の第二鉄錯塩を形成す
る化合物としては、上述した一般式(I)〜一般式(I
V)で表される化合物を、単独で使用しても、二種類以
上併用してもよい。また、本発明の効果を奏する範囲内
であれば、漂白能を有する液中の第二鉄錯塩を形成する
化合物としては、前記した一般式(I)〜一般式(IV)
で表される化合物以外の化合物を併用しても構わない。
このような化合物としては、EDTA、ジエチレントリ
アミン五酢酸、1,2−シクロヘキサンジアミン四酢酸
等が挙げられるが、特にこれらに限定されるものではな
い。
【0173】本発明において、漂白能を有する液の漂白
剤としては、本発明の効果をそこなわない限りにおいて
上述した第二鉄錯塩に加え、無機酸化剤を漂白剤として
併用してもよい。このような無機酸化剤としては過酸化
水素や過硫酸塩、臭素酸塩などが挙げられるが、特にこ
れらに限定されるものではない。本発明の漂白能を有す
る処理液における第二鉄錯塩の濃度としては、0.00
5〜1.0モル/リットルの範囲が適当であり、0.0
1〜0.50モル/リットルの範囲が好ましく、より好
ましくは、0.02〜0.30モル/リットルの範囲で
ある。また漂白能を有する処理液の補充液中の第2鉄錯
塩の濃度としては、好ましくは、0.005〜2モル/
リットル、より好ましくは0.01〜1.0モル/リッ
トルである。本発明においては、下記一般式(V)で表
される有機酸を含有した漂白能を有する浴にて、特にス
テインが低く、優れた性能が得られた。
【0174】
【化21】
【0175】式中、n=1のときAはアルキレン基また
はフェニル基を表し、n=2のときAは単結合又は2価
の連結基を表し、n=3のときAは3価の基を表す。M
は水素原子、アルカリ金属又はアンモニウム塩を表す。
【0176】次に一般式(V)の化合物の詳細について
説明する。n=1のとき、Aのアルキレン基としては炭
素数1〜10が好ましく、更に好ましくは炭素数2〜5
である。アルキレン基及びフェニル基は、置換基を有し
てもよく置換基としてはヒドロキシ基、ハロゲン原子、
アミノ基、スルホ基、アシルアミノ基等をあげることが
できるが、ヒドロキシ基が特に好ましい。
【0177】n=2のとき、Aは具体的には置換、無置
換のアルキレン基、アルケニル基、フェニル基、シクロ
ヘキシル基、ヘテロ環基(例えばヘテロ原子としてN、
O、Sなどを少くとも1つ含んだ5〜8員環の化合物が
好ましく、特に、Nを含んだ5〜6員環の化合物が好ま
しい。例えば、ピロール、ピリジン、ピロリジン、ピペ
リジンなどを挙げることができる。)等を表す。n=3
のとき、Aは3価の連結基を表し、具体的には、フェニ
ル基、シクロヘキシル基、ヘテロ環基(例えばヘテロ原
子、N、O、Sなどを少くとも1つ含んだ5〜8員環の
化合物が好ましく、特に、Nを含んだ5〜6員環の化合
物が好ましい。例えば、ピロール、ピリジン、ピロリジ
ン、ピペリジンなどを挙げることができる。)等を表
す。n=2、n=3の場合のAで示される基の炭素数と
しては10以下が好ましい。また、n個のMは同一でも
異なってもよい。以下に具体例を示すが、これらに限定
されるものではない。
【0178】
【化22】
【0179】
【化23】
【0180】
【化24】
【0181】
【化25】
【0182】上記化合物中、本発明においては、n=2
のジカルボン酸が好ましい。具体的にはV−20、V−
21、V−22、V−23、V−24、Vー26、V−
27、V−28、V−29を挙げることができる。これ
らの有機酸の添加量は、漂白能を有する浴1リットルあ
たり0.005〜2.0モル好ましくは0.05モル〜
1.5モル含有する。また必要に応じて2種以上を併用
しても良い。一般式(V)の化合物は公知であるし、ま
た市販品を容易に購入することもできる。
【0183】漂白液、漂白定着液及び/またはこれらの
前浴には、漂白促進剤として種々の化合物を用いること
ができる。例えば、米国特許第3,893,858 号明細書、ド
イツ特許第1,290,812 号明細書、特開昭53-95630号公
報、リサーチディスクロージャー第17129 号( 1978年7
月号)に記載のメルカプト基またはジスルフィド結合を
有する化合物や、特公昭45−8506号、特開昭52-20832
号、同53-32735号、米国特許3,706,561 号等に記載のチ
オ尿素系化合物、あるいは沃素、臭素イオン等のハロゲ
ン化物が漂白力に優れる点で好ましい。
【0184】その他、本発明に適用されうる漂白液又は
漂白定着液には、臭化物(例えば、臭化カリウム、臭化
ナトリウム、臭化アンモニウム)または塩化物(例え
ば、塩化カリウム、塩化ナトリウム、塩化アンモニウ
ム)または沃化物(例えば、沃化アンモニウム)等の再
ハロゲン化剤を含むことができる。必要に応じ硼砂、メ
タ硼酸ナトリウム、酢酸、酢酸ナトリウム、炭酸ナトリ
ウム、炭酸カリウム、亜燐酸、燐酸、燐酸ナトリウム、
クエン酸、クエン酸ナトリウム、酒石酸などのpH緩衝能
を有する1種類以上の無機酸、有機酸およびこれらのア
ルカリ金属またはアンモニウム塩または、硝酸アンモニ
ウム、グアニジンなどの腐蝕防止剤などを添加すること
ができる。また漂白液や漂白定着液には、その他各種の
蛍光増白剤や消泡剤あるいは界面活性剤、ポリビニルピ
ロリドン、メタノール等の有機溶媒を含有させることが
できる。
【0185】本発明の定着能を有する処理液には、定着
剤として、チオ硫酸塩を使用することが一般的でるが、
本発明においてはチオ硫酸塩に併用して、或いは、チオ
硫酸塩の代わりにチオシア酸塩や下記一般式(VI)のメ
ソイオン系化合物を使用するのが、定着を促進したり、
ステインを低減するという観点で好ましい。
【0186】
【化26】
【0187】R1 、R2 、およびR3 は水素原子、アル
キル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アルキニル
基、アラルキル基、アリール基、ヘテロ環基、アミノ
基、アシルアミノ基、スルホンアミド基、ウレイド基、
スルファモイルアミノ基、アシル基、チオアシル基、カ
ルバモイル基またはチオカルバモイル基を表わし、但し
1 とR3 は同時に水素原子になることは無い。以下、
本発明の一般式(VI)の化合物について詳細を説明す
る。R1 、R2 、およびR3 のアルキル基、シクロアル
キル基、アルケニル基、アルキニル基、アラルキル基、
アリール基としては炭素数1〜10の場合が好ましく、
特に水素原子や炭素数1〜5のアルキル基の場合が好ま
しい。これらの基は各種置換基にて置換されていても良
く、好ましい置換基としては、ヒドロキシル基、アミノ
基、スルフォン酸基、カルボン酸基、ニトロ基、リン酸
基、ハロゲン原子、アルコキシ基、メルカプト基、シア
ノ基、アルキルチオ基、スルホニル基、カルバモイル
基、カルボンアミド基、スルホンアミド基、アシルオキ
シ基、スルホニルオキシ基、ウレイド基、チオウレイド
基などがあげられる。更に、R1、R2 、およびR3
うち少なくとも1つは水溶性基にて置換されたアルキル
基であることが好ましく、ここで水溶性基とは、ヒドロ
キシル基、アミノ基、スルフォン酸基、カルボン酸基、
リン酸基を表し、アルキル基の炭素数としては1〜4が
好ましい。必要に応じて2つ以上の置換基を有しても良
い。以下に好ましい具体的な化合物例を示すが、これら
に限定されるものでは無い。
【0188】
【化27】
【0189】
【化28】
【0190】
【化29】
【0191】
【化30】
【0192】
【化31】
【0193】本発明の一般式(VI)の化合物は、ジャー
ナル・オブ・ヘテロサイクリック・ケミスロエイー
(J.Heterocyclic Chem.)2、1
05(1965)、ジャーナル・オブ・オーガニック・
チェミストリー(J.Org.Chem.)32、22
45(1967)、ジャーナル・オブ・チェミカル・ソ
サエティー(J.Chem.Soc.)3799(19
69)、特開昭60−87322号、同60−1229
36号、同60ー117240号、特開平4−1437
57号等に記載の方法にて合成することができる。上記
化合物やチオシアン酸塩は、チオ硫酸塩と併用して使用
される場合には、チオ硫酸塩の添加量に対してモル比で
0.05〜0.6、好ましくは0.07〜0.4程度使
用する場合が好ましい。本発明の一般式(VI)の化合物
は2種以上用いても良く、チオシアン酸塩と併用して使
用してもよい。
【0194】漂白定着液中や定着液中の定着剤成分とし
てのチオ硫酸塩は、チオ硫酸ナトリウム、チオ硫酸カリ
ウム、チオ硫酸アンモニウム等を挙げることができる。
本発明においてチオ硫酸塩を使用する場合は、、特にチ
オ硫酸アンモニウム塩及びチオ硫酸ナトリウム塩の使用
が好ましい。1リットルあたりの定着剤の総量は、0.
1〜3モルが好ましく、更に好ましくは 0.2〜2.0 モル
の範囲である。本発明の定着能を有する処理液は、下記
一般式(VII)の化合物を含有する場合が脱銀性、画像保
存性を向上するという意味で好ましい。 一般式(VII)
【0195】
【化32】
【0196】式中、Rはベンゼン環の置換基をあらわ
し、nは0〜6の整数を表す。nが2以上の場合は、R
は同じでも異なっても良い。好ましい置換基としては、
炭素数1〜3のアルキル基、置換アルキル基やアルコキ
シ基、ヒドロキシル基、ニトロ基、カルボン酸、スルホ
ン酸、ハロゲン原子、ホスホン酸等を表す。アルキル基
の置換基としてはヒドロキシ基、カルボン酸、スルホン
酸等が好ましい。Mは水素原子、アルカリ金属類、アル
カリ土類、アンモニウム、アミンを表す。以下に好まし
い化合物の具体例を示すが、これらに限定されるもので
は無い。
【0197】
【化33】
【0198】
【化34】
【0199】
【化35】
【0200】
【化36】
【0201】これらの化合物の添加量は処理液1リット
ル当たり0.01〜2モル、好ましくは0.05〜1モ
ルである。本発明の漂白定着液や定着液には保恒剤とし
て、亜硫酸塩(或いは重亜硫酸塩やメタ重亜硫酸塩類)
を含有するのが望ましいが、とりわけ0.03〜0.5
モル/リットル、更に好ましくは0.05〜0.3モル
/リットル含有するとが好ましい。本発明の漂白定着液
や定着液は、保恒剤として前述した亜硫酸塩(例えば、
亜硫酸ナトリウム、亜硫酸カリウム、亜硫酸アンモニウ
ム)、重亜硫酸塩(例えば、重亜硫酸アンモニウム、重
亜硫酸ナトリウム、重亜硫酸カリウム)、メタ重亜硫酸
塩(例えば、メタ重亜硫酸カリウム、メタ重亜硫酸ナト
リウム、メタ重亜硫酸アンモニウム)等の亜硫酸イオン
放出化合物を含有する以外に、アルデヒド類(ベンズア
ルデキド、アセトアルデヒド等)、ケトン類(アセトン
等)、アスコルビン酸類、ヒドロキシルアミン類、アル
キルスルフィン酸類等を必要に応じて添加することがで
きる。
【0202】更には漂白液、漂白定着液、定着液は緩衝
剤、蛍光増白剤、キレート剤、消泡剤、防カビ剤等を必
要に応じて添加しても良い。本発明に用いられる漂白
液、漂白定着液において、好ましいpH領域は、4〜8
であり、更には4.5〜6.5が好ましい。本発明に用
いられる漂白液、漂白定着液、定着液への補充量は感光
材料1m2当たり、20〜2000ミリリットルである。
特に撮影用カラーフィルムの場合には50〜1000ミ
リリットルが好ましく、カラープリント材料の場合は3
0〜300ミリリットルが好ましい。また、後浴である
水洗水や安定浴のオーバーフロー液を、必要に応じて補
充しても良い。漂白液、漂白定着液、定着液の処理温度
は20〜50℃であり、好ましくは30〜45℃であ
る。処理時間は脱銀時間の総和として特に撮影用カラー
フィルムの場合には30秒〜120秒が好ましく更に好
ましくは30秒〜90秒であり、、カラープリント材料
の場合には15秒〜45秒が好ましい。本発明の処理時
間よりも処理時間が長すぎると、ステインが上昇し、好
ましくない結果が得られた。
【0203】本発明の漂白能を有する処理液は、処理に
際し、エアレーションを実施することが写真性能をきわ
めて安定に保持するので特に好ましい。エアレーション
には当業界で公知の手段が使用でき、漂白能を有する処
理液中への、空気の吹き込みやエゼクターを利用した空
気の吸収などが実施できる。空気の吹き込みに際して
は、微細なポアを有する散気管を通じて、液中に空気を
放出させることが好ましい。このような散気管は、活性
汚泥処理における曝気槽等に、広く使用されている。エ
アレーションに関しては、イーストマン・コダック社発
行のZ−121、ユージング・プロセス・C−41第3
版(1982年)、BL−1〜BL−2頁に記載の事項
を利用できる。本発明の漂白能を有する処理液を用いた
処理に於いては、攪拌が強化されていることが好まし
く、その実施には特開平3−33847号公報の第8
頁、右上欄、第6行〜左下欄、第2行に記載の内容が、
そのまま利用できる。
【0204】脱銀工程においては、攪拌ができるだけ強
化されていることが好ましい。攪拌強化の具体的な方法
としては、特開昭 62-183460号に記載の感光材料の乳剤
面に処理液の噴流を衝突させる方法や、特開昭 62-1834
61号の回転手段を用いて攪拌効果を上げる方法、更には
液中に設けられたワイパーブレードと乳剤面を接触させ
ながら感光材料を移動させ、乳剤表面を乱流化すること
によってより攪拌効果を向上させる方法、処理液全体の
循環流量を増加させる方法が挙げられる。このような攪
拌向上手段は、漂白液、漂白定着液、定着液のいずれに
おいても有効である。攪拌の向上は乳剤膜中への漂白
剤、定着剤の供給を速め、結果として脱銀速度を高める
ものと考えられる。また、前記の攪拌向上手段は、漂白
促進剤を使用した場合により有効であり、促進効果を著
しく増加させたり漂白促進剤による定着阻害作用を解消
させることができる。
【0205】本発明の感光材料に用いられる自動現像機
は、特開昭 60-191257号、同 60-191258号、同 60-1912
59号に記載の感光材料搬送手段を有していることが好ま
しい。前記の特開昭 60-191257号に記載のとおり、この
ような搬送手段は前浴から後浴への処理液の持込みを著
しく削減でき、処理液の性能劣化を防止する効果が高
い。このような効果は各工程における処理時間の短縮
や、処理液補充量の低減に特に有効である。
【0206】本発明の感光材料は、脱銀処理後、水洗及
び/又は安定工程を経るのが一般的である。水洗工程で
の水洗水量は、感光材料の特性(例えばカプラー等使用
素材による)、用途、更には水洗水温、水洗タンクの数
(段数)、向流、順流等の補充方式、その他種々の条件
によって広範囲に設定し得る。このうち、多段向流方式
における水洗タンク数と水量の関係は、Journal of the
Society of Motion Pictureand Television Engineers
第64巻、P. 248〜253 (1955 年5月号)に記載の方法
で、求めることができる。前記文献に記載の多段向流方
式によれば、水洗水量を大幅に減少し得るが、タンク内
における水の滞留時間の増加により、バクテリアが繁殖
し、生成した浮遊物が感光材料に付着する等の問題が生
じる。本発明のカラー感光材料の処理において、このよ
うな問題が解決策として、特開昭62-288,838号に記載の
カルシウムイオン、マグネシウムイオンを低減させる方
法を極めて有効に用いることができる。また、特開昭57
-8,542号に記載のイソチアゾロン化合物やサイアベンダ
ゾール類、塩素化イソシアヌール酸ナトリウム等の塩素
系殺菌剤、その他ベンゾトリアゾール等、堀口博著「防
菌防黴剤の化学」(1986年)三共出版、衛生技術会編
「微生物の滅菌、殺菌、防黴技術」(1982年)工業技術
会、日本防菌防黴学会編「防菌防黴剤事典」(1986年)
に記載の殺菌剤を用いることもできる。
【0207】本発明の感光材料の処理における水洗水の
pHは、4〜9であり、好ましくは5〜8である。水洗水
温、水洗時間も、感光材料の特性、用途等で種々設定し
得るが、一般には、15〜45℃で20秒〜10分、好ましくは
25〜40℃で30秒〜5分の範囲が選択される。更に、本発
明の感光材料は、上記水洗に代り、直接安定液によって
処理することもできる。このような安定化処理において
は、特開昭57-8543 号、同58-14834号、同60-220345 号
に記載の公知の方法はすべて用いることができる。
【0208】また、安定液には色素画像を安定化させる
化合物、例えば、ホルマリン、m−ヒドロキシベンズア
ルデヒド等のベンズアルデヒド類、ホルムアルデヒド重
亜硫酸付加物、ヘキサメチレンテトラミン及びその誘導
体、ヘキサヒドロトリアジン及びその誘導体、ジメチロ
ール尿素、N−メチロールピラゾールなどのN−メチロ
ール化合物、有機酸やpH緩衝剤等が含まれる。これら
の化合物の好ましい添加量は安定液1リットルあたり
0.001〜0.02モルであるが、安定液中の遊離ホ
ルムアルデヒド濃度は低い方がホルムアルデヒドガスの
飛散が少なくなるため好ましい。このような点から色素
画像安定化剤としては、m−ヒドロキシベンズアルデヒ
ド、ヘキサメチレンテトラミン、N−メチロールピラゾ
ールなどの特開平4−270344号記載のN−メチロ
ールアゾール類、N,N′−ビス(1,2,4−トリア
ゾール−1−イルメチル)ピペラジン等の特開平4−3
13753号記載のアゾリルメチルアミン類が好まし
い。特に特開平4−359249号(対応、欧州特許公
開第519190A2号)に記載の1,2,4−トリア
ゾールの如きアゾール類と、1,4−ビス(1,2,4
−トリアゾール−1−イルメチル)ピペラジンの如きア
ゾリルメチルアミン及びその誘導体の併用が、画像安定
性が高く、且つホルムアルデヒド蒸気圧が少なく好まし
い。また、その他必要に応じて塩化アンモニウムや亜硫
酸アンモニウム等のアンモニウム化合物、Bi、Alな
どの金属化合物、蛍光増白剤、硬膜剤、米国特許4,7
86,583号に記載のアルカノールアミンや、前記の
定着液や漂白定着液に含有することができる保恒剤、例
えば、特開平1−231051号公報に記載のスルフィ
ン酸化合物を含有させることも好ましい。
【0209】水洗水及び/又は安定液には処理後の感光
材料の乾燥時の水滴ムラを防止するため、種々の界面活
性剤を含有することができる。中でもノニオン性界面活
性剤を用いるのが好ましく、特にアルキルフェノールエ
チレンオキサイド付加物が好ましい。アルキルフェノー
ルとしては特にオクチル、ノニル、ドデシル、ジノニル
フェノールが好ましく、またエチレンオキサイドの付加
モル数としては特に8〜14が好ましい。さらに消泡効
果の高いシリコン系界面活性剤を用いることも好まし
い。水洗水及び/又は安定液中には、各種キレート剤を
含有させることが好ましい。好ましいキレート剤として
は、エチレンジアミン四酢酸、ジエチレントリアミン五
酢酸などのアミノポリカルボン酸や1−ヒドロキシエチ
リデン−1,1−ジホスホン酸、N,N,N′−トリメ
チレンホスホン酸、ジエチレントリアミン−N,N,
N′,N′−テトラメチレンホスホン酸などの有機ホス
ホン酸、あるいは、欧州特許345,172A1号に記
載の無水マレイン酸ポリマーの加水分解物などをあげる
ことができる。
【0210】上記水洗及び/又は安定液の補充に伴うオ
ーバーフロー液は脱銀工程等他の工程において再利用す
ることもできる。自動現像機などを用いた処理におい
て、上記の各処理液が蒸発により濃縮化する場合には、
蒸発による濃縮を補正するために、適当量の水または補
正液ないし処理補充液を補充することが好ましい。水補
充を行う具体的方法としては、特に制限はないが、中で
も特開平1−254959号、同1−254960号公
報記載の、漂白槽とは別のモニター水槽を設置し、モニ
ター水槽内の水の蒸発量を求め、この水の蒸発量から漂
白槽における水の蒸発量を算出し、この蒸発量に比例し
て漂白槽に水を補充する方法や特開平3−248155
号、同3−249644号、同3−249645号、同
3−249646号公報記載の液レベルセンサーやオー
バーフローセンサーを用いた蒸発補正方法が好ましい。
各処理液の蒸発分を補正するための水は、水道水を用い
てもよいが上記の水洗工程に好ましく使用される脱イオ
ン処理した水、殺菌された水とするのがよい。
【0211】
【実施例】以下に、本発明を実施例により、更に詳細に
説明するが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。
【0212】実施例1 下塗りを施した三酢酸セルロースフィルム支持体上に、
下記に示すような組成の各層を重層塗布し、撮影用多層
カラー感光材料である試料101を作製した。 (感光層組成)各層に使用する素材の主なものは下記の
ように分類されている; ExC:シアンカプラー UV :紫外線吸収剤 ExM:マゼンタカプラー HBS:高沸点有機溶剤 ExY:イエローカプラー H :ゼラチン硬化剤 ExS:増感色素 各成分に対応する数字は、g/m2単位で表した塗布量を示
し、ハロゲン化銀については、銀換算の塗布量を示す。
ただし増感色素については、同一層のハロゲン化銀1モ
ルに対する塗布量をモル単位で示す。
【0213】(試料101) 第1層(ハレーション防止層) 黒色コロイド銀 銀 0.09 ゼラチン 1.30 ExM−1 0.12 ExF−1 2.0×10-3 固体分散染料ExF−2 0.030 固体分散染料ExF−3 0.040 HBS−1 0.15 HBS−2 0.02
【0214】第2層(中間層) ExC−2 0.04 ポリエチルアクリレートラテックス 0.20 ゼラチン 1.04
【0215】第3層(低感度赤感乳剤層) 塩臭化銀乳剤A 銀 0.25 塩臭化銀乳剤B 銀 0.25 ExS−1 6.9×10-5 ExS−2 1.8×10-5 ExS−3 3.1×10-4 ExC−1 0.17 ExC−3 0.030 ExC−4 0.10 ExC−5 0.020 ExC−6 0.010 Cpd−2 0.025 HBS−1 0.10 ゼラチン 0.87
【0216】第4層(中感度赤感乳剤層) 塩臭化銀乳剤C 銀 0.70 ExS−1 3.5×10-4 ExS−2 1.6×10-5 ExS−3 5.1×10-4 ExC−1 0.13 ExC−2 0.060 ExC−3 0.0070 ExC−4 0.090 ExC−5 0.015 ExC−6 0.0070 Cpd−2 0.023 HBS−1 0.10 ゼラチン 0.75
【0217】第5層(高感度赤感乳剤層) 塩臭化銀乳剤D 銀 1.40 ExS−1 2.4×10-4 ExS−2 1.0×10-4 ExS−3 3.4×10-4 ExC−1 0.10 ExC−3 0.045 ExC−6 0.020 ExC−7 0.010 Cpd−2 0.050 HBS−1 0.22 HBS−2 0.050 ゼラチン 1.10
【0218】第6層(中間層) Cpd−1 0.090 固体分散染料ExF−4 0.030 HBS−1 0.050 ポリエチルアクリレートラテックス 0.15 ゼラチン 1.10
【0219】第7層(低感度緑感乳剤層) 塩臭化銀乳剤E 銀 0.15 塩臭化銀乳剤F 銀 0.10 塩臭化銀乳剤G 銀 0.10 ExS−4 3.0×10-5 ExS−5 2.1×10-4 ExS−6 8.0×10-4 ExM−2 0.33 ExM−3 0.086 ExY−1 0.015 HBS−1 0.30 HBS−3 0.010 ゼラチン 0.73
【0220】第8層(中感度緑感乳剤層) 塩臭化銀乳剤H 銀 0.80 ExS−4 3.2×10-5 ExS−5 2.2×10-4 ExS−6 8.4×10-4 ExC−8 0.010 ExM−2 0.10 ExM−3 0.025 ExY−1 0.018 ExY−4 0.010 ExY−5 0.040 HBS−1 0.13 HBS−3 4.0×10-3 ゼラチン 0.88
【0221】第9層(高感度緑感乳剤層) 塩臭化銀乳剤I 銀 1.25 ExS−4 3.7×10-5 ExS−5 8.1×10-5 ExS−6 3.2×10-4 ExC−1 0.010 ExM−1 0.020 ExM−4 0.025 ExM−5 0.040 Cpd−3 0.040 HBS−1 0.25 ポリエチルアクリレートラテックス 0.15 ゼラチン 1.00
【0222】第10層(イエローフィルター層) 黄色コロイド銀 銀 0.015 Cpd−1 0.16 固体分散染料ExF−5 0.060 固体分散染料ExF−6 0.060 油溶性染料ExF−7 0.010 HBS−1 0.60 ゼラチン 0.70
【0223】第11層(低感度青感乳剤層) 塩臭化銀乳剤J 銀 0.09 塩臭化銀乳剤K 銀 0.09 ExS−7 8.6×10-4 ExC−8 7.0×10-3 ExY−1 0.050 ExY−2 0.73 ExY−4 0.020 Cpd−2 0.10 Cpd−3 4.0×10-3 HBS−1 0.32 ゼラチン 1.20
【0224】第12層(高感度青感乳剤層) 塩臭化銀乳剤L 銀 1.00 ExS−7 4.0×10-4 ExY−2 0.10 ExY−3 0.10 ExY−4 0.010 Cpd−2 0.10 Cpd−3 1.0×10-3 HBS−1 0.070 ゼラチン 0.70
【0225】第13層(第1保護層) UV−1 0.19 UV−2 0.075 UV−3 0.065 HBS−1 5.0×10-2 HBS−4 5.0×10-2 ゼラチン 1.2
【0226】第14層(第2保護層) 塩化銀乳剤M 銀 0.10 H−1 0.40 B−1(直径 1.7 μm) 5.0×10-2 B−2(直径 1.7 μm) 0.15 B−3 0.05 S−1 0.20 ゼラチン 0.70
【0227】更に、各層に適宜、保存性、処理性、圧力
耐性、防黴・防菌性、帯電防止性及び塗布性をよくする
ために W−1ないしW−3、B−4ないしB−6、F
−1ないしF−17及び、鉄塩、鉛塩、金塩、白金塩、
パラジウム塩、イリジウム塩、ロジウム塩を含有させ
た。
【0228】
【表7】
【0229】表7において、 (1)乳剤J〜Lは特開平2-191938号の実施例1に従
い、二酸化チオ尿素とチオスルフォン酸を用いて粒子調
製時に還元増感した。 (2)乳剤A〜Iは特開平3-237450号の実施例1に従
い、各感光層に記載の分光増感色素とチオシアン酸ナト
リウムの存在下に金増感、硫黄増感とセレン増感を施し
た。 (3)平板状粒子は、米国特許第5264337号の実
施例1に準じて調製し、塩化銀微粒子乳剤を転位させ、
(100)を有する平板状粒子を得た。
【0230】有機固体分散染料の分散物の調製 下記、ExF−2を次の方法で分散した。即ち、水21.7
ミリリットル及び5%水溶液のp−オクチルフェノキシエトキ
シエトキシエタンスルホン酸ソーダ3ミリリットル並びに5%
水溶液のp−オクチルフェノキシポリオキシエチレンエ
−テル(重合度10)0.5gとを 700ミリリットルのポットミル
に入れ、染料ExF−2を 5.0gと酸化ジルコニウムビ
−ズ(直径1mm) 500ミリリットルを添加して内容物を2時間
分散した。この分散には中央工機製のBO型振動ボール
ミルを用いた。分散後、内容物を取り出し、12.5%ゼラ
チン水溶液8gに添加し、ビーズを濾過して除き、染料
のゼラチン分散物を得た。染料微粒子の平均粒径は0.44
μmであった。
【0231】同様にして、ExF−3、ExF−4及び
ExF−6の固体分散物を得た。染料微粒子の平均粒径
はそれぞれ、0.24μm、0.45μm、0.52μmであった。
ExF−5は欧州特許出願公開(EP)第549,489A号明細
書の実施例1に記載の微小析出(Microprecipitation)
分散方法により分散した。平均粒径は0.06μmであっ
た。
【0232】
【化37】
【0233】
【化38】
【0234】
【化39】
【0235】
【化40】
【0236】
【化41】
【0237】
【化42】
【0238】
【化43】
【0239】
【化44】
【0240】
【化45】
【0241】
【化46】
【0242】
【化47】
【0243】
【化48】
【0244】
【化49】
【0245】
【化50】
【0246】
【化51】
【0247】
【化52】
【0248】塗布銀量は、6.28g/m2である。更に、
この様に作製した試料101の各層のハロゲン化銀乳剤
(A〜M)のハロゲン組成を、以下の様に変更した。た
だし、各ハロゲン化銀粒子の形状は(100)結晶面を
有する平板状粒子であって、粒子サイズ分布変動係数は
15%〜25%の範囲にある。
【0249】更に、ハロゲン化銀粒子の少なくとも70
モル%以上が双晶面を持たない正常晶であり、粒子全表
面積の30%以上に(111)結晶面を有する高塩化銀
乳剤を有するカラーネガフィルムとして、特開昭63−
212932号の実施例5に記載の感光材料を作製し
た。ただし、塗布銀量は6.28g/m2になる様に、各
乳剤層中のハロゲン化銀量を等比率で増加させた。これ
を試料107とする。また、乳剤A〜Mを下表に示すよ
うな従来の沃臭化銀乳剤を用いて作成した試料を108
とした。
【0250】
【表8】
【0251】次に、カラーペーパーとして、富士写真フ
イルム(株)製スーパーFAVを準備した。該カラーペ
ーパーは全ての感光性層に98モル%以上の塩化銀を含
有した高塩化銀乳剤を使用した本発明に記載の条件を満
足する感光材料である。
【0252】次に処理液を以下の様に調製した。但し、
漂白定着液は以下に示したA〜Gにてその各々について
ランニングを実施した。 (カラー現像液)タンク液 カラーネガフィルム、カラーペーパー共通 ジエチレンジアミン四酢酸 4.0 g 4,5−ジヒドロキシベンゼン−1,3− ジホスホン酸ナトリウム 0.5 g 炭酸カリウム 35.0 g 塩化カリウム 10.0 g 臭化カリウム 50.0 mg トリエタノールアミン 10.0 g ジナトリウム−N,N−ビス(スルホナートエチル) ヒドロキシルアミン 10.0 g 2−メチル−4−〔N−エチル−N− (ヒドロキシエチル)アミノ〕アニリン硫酸塩 10.0 g 水を加えて 1.0 リットル pH(水酸化カリウムと硫酸にて調製) 10.25
【0253】 (カラー現像液)補充液 カラーネガフィルム、カラーペーパー ジエチレンジアミン四酢酸 4.0 g 4.0 g 4,5−ジヒドロキシベンゼン−1,3− ジスルホン酸ナトリウム 0.5 g 0.5 g 炭酸カリウム 35.0 g 35.0 g 塩化カリウム − − 臭化カリウム − − トリエタノールアミン 10.0 g 10.0 g ジナトリウム−N,N−ビス(スルホナート エチル)ヒドロキシルアミン 20.0 g 15.0 g 2−メチル−4−〔N−エチル−N−(ヒド ドロキシエチル)アミノ〕アニリン硫酸塩 15.0 g 25.0 g 水を加えて 1.0 リットル 1.0 リットル pH(水酸化カリウムと硫酸にて調製) 11.00 12.00
【0254】 (漂白定着液A) カラーネガフィルム、カラーペーパー共通液 タンク液(モル)補充液(モル) エチレンジアミン四酢酸第二鉄 塩アンモニウム一水塩 0.20 0.30 亜硫酸アンモニウム 0.15 0.30 チオ硫酸アンモニウム水溶液( 700g/リットル) 1.50 2.00 エチレンジアミン四酢酸 0.01 0.01 酢酸 0.10 0.20 水を加えて 1.0 リットル 1.0リットル pH〔アンモニア水で調製〕 5.5 5.0
【0255】 (漂白定着液B) カラーネガフィルム、カラーペーパー共通液 タンク液(モル)補充液(モル) 化合物IV−4 0.20 0.30 硝酸第二鉄 0.20 0.30 亜硫酸アンモニウム 0.15 0.30 チオ硫酸アンモニウム水溶液( 700g/リットル) 1.50 2.00 エチレンジアミン四酢酸 0.01 0.01 酢酸 0.10 0.20 水を加えて 1.0 リットル 1.0リットル pH〔アンモニア水で調製〕 5.5 5.0
【0256】 (漂白定着液C) カラーネガフィルム、カラーペーパー共通液 タンク液(モル)補充液(モル) 化合物IV−4 0.20 0.30 硝酸第二鉄 0.20 0.30 亜硫酸アンモニウム 0.15 0.30 チオ硫酸アンモニウム水溶液( 700g/リットル) 1.00 1.50 エチレンジアミン四酢酸 0.01 0.01 化合物VI−5 0.50 0.50 酢酸 0.10 0.20 水を加えて 1.0 リットル 1.0リットル pH〔アンモニア水で調製〕 5.5 5.0
【0257】 (漂白定着液D) カラーネガフィルム、カラーペーパー共通液 タンク液(モル)補充液(モル) 化合物IV−4 0.20 0.30 硝酸第二鉄 0.20 0.30 亜硫酸アンモニウム 0.15 0.30 チオ硫酸アンモニウム水溶液( 700g/リットル) 1.00 1.50 エチレンジアミン四酢酸 0.01 0.01 化合物VI−5 0.50 0.50 化合物VII-8 0.15 0.20 酢酸 0.10 0.20 水を加えて 1.0 リットル 1.0リットル pH〔アンモニア水で調製〕 5.5 5.0
【0258】 (漂白定着液E) カラーネガフィルム、カラーペーパー共通液 タンク液(モル)補充液(モル) 化合物IV−4 0.20 0.30 硝酸第二鉄 0.20 0.30 亜硫酸アンモニウム 0.15 0.30 チオ硫酸アンモニウム水溶液( 700g/リットル) 1.00 1.50 エチレンジアミン四酢酸 0.01 0.01 化合物VI−5 0.50 0.50 化合物VII-8 0.15 0.20 化合物V−24 0.50 0.50 酢酸 0.10 0.20 水を加えて 1.0 リットル 1.0リットル pH〔アンモニア水で調製〕 5.5 5.0
【0259】 (漂白定着液F) カラーネガフィルム、カラーペーパー共通液 タンク液(モル)補充液(モル) 化合物II−8 0.20 0.30 硝酸第二鉄 0.20 0.30 エチレンジアミン四酢酸 0.01 0.01 化合物VI−5 1.00 1.50 化合物VII-8 0.50 0.80 化合物V−24 0.50 0.50 酢酸 0.10 0.20 水を加えて 1.0 リットル 1.0リットル pH〔アンモニア水で調製〕 5.5 5.0
【0260】 (漂白定着液G) カラーネガフィルム、カラーペーパー共通液 タンク液(モル)補充液(モル) 化合物I−2 0.20 0.30 硝酸第二鉄 0.20 0.30 エチレンジアミン四酢酸 0.01 0.01 化合物VI−9 1.00 1.50 化合物VII-7 0.50 0.80 化合物V−23 0.50 0.50 酢酸 0.10 0.20 水を加えて 1.0 リットル 1.0リットル pH〔アンモニア水で調製〕 5.5 5.0
【0261】(水洗水)カラーペーパー用 (タンク液、
補充液共通) 水道水をH型強酸性カチオン交換樹脂(ロームアンドハ
ース社製アンバーライトIR−120B)と、OH型ア
ニオン交換樹脂(同アンバーライトIR−400)を充
填した混床式カラムに通水してカルシウム及びマグネシ
ウムイオン濃度を3mg/リットル以下に処理し、続いて
二塩化イソシアヌール酸ナトリウム20mg/リットルと
硫酸ナトリウム0.15g/リットルを添加した。この
ようにして得られた水のpHは6.5〜7.5の範囲に
あった。
【0262】 (安定液)カラーネガフィルム用 (タンク液、補充液共通) 1、2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン 0.1 ポリオキシエチレン−p−モノノニル 0.2 フェニルエーテル (平均重合度 10) 水を加えて 1.0リットル pH〔アンモニア水、 塩酸で調整〕 8.50
【0263】カラーネガフィルムとカラーペーパーのカ
ラー現像液及び漂白定着液を共通化しで処理可能な処理
機を作成し、下記の処理工程にて、像様露光したカラー
ネガフィルム及びカラーペーパーを共通処理した。カラ
ーネガフィルムについては、各試料101〜108のそ
の各々について連続処理した。処理量はカラーネガフィ
ルム35mm幅24枚撮り1本(約110cm)当た
り、カラーペーパーを、0.34平方メートル処理し、
カラーネガフィルム及びカラーペーパーの合計補充液量
が各々タンク容量の3倍になるまで処理した。
【0264】 処 理 工 程 温度 時間 補充量 タンク容量カラー カラー現像( 共通浴) (カラーネガフィルム) 40℃ 1分30秒 260 ml 5 リットル (カラーペーパー) 〃 30秒 40 ml 〃 漂白定着( 共通浴) (カラーネガフィルム) 40℃ 第9 表 260 ml 5 リットル (カラーペーパー) 〃 30秒 40 ml 〃 水洗以降(カラーペーパーのみ) 水 洗(1) 〃 10秒 - 0.5 リットル 水 洗(2) 〃 10秒 - 〃 水 洗(3) 〃 10秒 200 ml 〃 乾 燥 80℃ 30秒 安定以降(カラネガフィルムのみ) 安定(1) 40℃ 8秒 - 0.5 リットル 安定(2) 〃 8秒 - 〃 安定(3) 〃 8秒 130ml 〃 乾 燥 80℃ 30秒 但し、カラーペーパー処理の水洗(1) 〜(3) は3 タンク
向流方式、カラーネガ処理の安定(1) 〜安定(3) は3 タ
ンク向流方式とした。補充量は感光材料1平方メートル
当りの量である。
【0265】上記ランニング終了した時点で、カラーネ
ガフィルムを1000cmsで露光した後に処理し、処
理済試料の残存銀量を螢光X線を用いて測定した。ま
た、カラーネガフィルム及びカラーペーパーは1000
cmsにてクサビ型ウエッジをとうして露光した試料を
ランニングの開始時と終了時に処理し、イエローの最小
濃度の増加量(ΔDB min ) を測定した。結果を第9表
に示した。
【0266】
【表9】
【0267】
【表10】
【0268】
【表11】
【0269】第9表によれば、本発明の試料101、1
02、103を本発明の脱銀時間で処理することによ
り、カラーネガフィルムの脱銀性が良好で、かつ、ステ
インの増加も少なく、更には、カラーペーパーのステイ
ンの上昇も少なく、好ましい結果が得られた。とりわ
け、一般式II〜IVで示される漂白剤を用いることで、脱
銀性やステイン増加が良化し(漂白定着液B)、更に、
一般式V〜VII の化合物の使用により更に良化すること
がわかる。(漂白定着液C〜G)
【0270】実施例2.実施例1の漂白定着液Bにおい
て、化合物IV−4の代わりに、I−4、I−7、II−
8、II−9、IV−12を用いて同様に処理した とこ
ろ、優れた性能が得られた。 実施例3.実施例1の漂白定着液Dにおいて、化合物VI
I −8の代わりに、VII −2、VII −3、VII −10を
用いて同様に処理した ところ、優れた性能が得られ
た。
【0271】実施例4.実施例1の漂白定着液Cにおい
て、化合物VI−5の代わりに、VI−2、VI−6、VI−
8、VI−11を用いて同様に処理した ところ、優れた
性能が得られた。
【0272】実施例5.下記のカラーペーパーを作製し
た。ポリエチレンで両面ラミネートした紙支持体表面に
コロナ放電処理を施した後、ドデシルベンゼンスルホン
酸ナトリウムを含むゼラチン下塗層を設け、さらに種々
の写真構成層を塗布して以下に示す層構成の多層カラー
印画紙P−1を作製した。塗布液は下記のようにして調
製した。
【0273】第一層塗布液調製 イエローカプラー(ExY)122.0g、色像安定剤
(Cpd−1)15.4g、色像安定剤(Cpd−2)
7.5g、色像安定剤(Cpd−3)16.7gを溶媒
(Solv−1)44g及び酢酸エチル180ccに溶解
し、この溶液を10%ドデシルベンゼンスルホン酸ナト
リウム86ccを含む10%ゼラチン水溶液1000gに
乳化分散させて乳化分散物Aを調製した。一方、塩臭化
銀乳剤A(立方体、平均粒子サイズ0.88μm の大サ
イズ乳剤Aと0.70μm の小サイズ乳剤Aとの3:7
混合物(銀モル比)。粒子サイズ分布の変動係数は、そ
れぞれ0.08と0.10、各サイズ乳剤とも臭化銀
0.3モル%を、塩化銀を基体とする粒子表面の一部に
局在含有させた)が調製した。この乳剤には下記に示す
青感性増感色素A、B、Cが銀1モル当たり大サイズ乳
剤Aに対しては、それぞれ1.4×10-4モル、また小
サイズ乳剤Aに対しては、それぞれ1.7×10-4モル
添加されている。また、この乳剤の化学熟成は硫黄増感
剤と金増感剤が添加して行われた。前記の乳化分散物A
とこの塩臭化銀乳剤Aとを混合溶解し、以下に示す組成
となるように第一層塗布液を調製した。乳剤塗布量は銀
量換算塗布量を示す。
【0274】第二層から第七層用の塗布液も第一層塗布
液と同様の方法で調製した。各層のゼラチン硬化剤とし
ては、1−オキシ−3,5−ジクロロ−s−トリアジン
ナトリウム塩を用いた。また、各層にCpd−12、C
pd−13、Cpd−14およびCpd−15をそれぞ
れ全量が15.0mg/m2、60.0mg/m2、5.0mg/
m2および10.0mg/m2となるように添加した。各感光
性乳剤層の塩臭化銀乳剤は下記の分光増感色素をそれぞ
れ用いた。 青感性乳剤層
【0275】
【化53】
【0276】(ハロゲン化銀1モル当たり、大サイズ乳
剤に対しては各々1.4×10-4モル、または小サイズ
乳剤に対しては各々1.7×10-4モル添加した。) 緑感性乳剤層
【0277】
【化54】
【0278】(増感色素Dをハロゲン化銀1モル当た
り、大サイズ乳剤に対しては3.0×10-4モル、小サ
イズ乳剤に対しては3.6×10-4モル、また増感色素
Eをハロゲン化銀1モル当たり、大サイズ乳剤に対して
は4.0×10-5モル、小サイズ乳剤に対しては7.0
×10-5モル、また増感色素Fをハロゲン化銀1モル当
たり、大サイズ乳剤に対しては2.0×10-4モル、ま
た小サイズ乳剤に対しては2.8×10-4モル添加し
た。) 赤感性乳剤層
【0279】
【化55】
【0280】ハロゲン化銀1モル当たり、大サイズ乳剤
に対しては各々5.0×10-5モル、また小サイズ乳剤
に対しては8.0×10-5モル添加した。)
【0281】更に、下記の化合物をハロゲン化銀1モル
当たり2.6×10-3モル添加した。
【0282】
【化56】
【0283】また青感性乳剤層、緑感性乳剤層、赤感性
乳剤層に対し、1−(5−メチルウレイドフェニル)−
5−メルカプトテトラゾールをそれぞれハロゲン化銀1
モル当たり3.5×10-4モル、3.0×10-3モル、
2.5×10-4モル添加した。また、青感性乳剤層と緑
感性乳剤層に対し、4−ヒドロキシ−6−メチル−1,
3,3a,7−テトラザインデンをそれぞれハロゲン化
銀1モル当たり、1×10-4モルと2×10-4モル添加
した。また、イラジエーション防止のために、乳剤層に
下記の染料(カッコ内は塗布量を表す)を添加した。
【0284】
【化57】
【0285】(層構成)以下に各層の組成を示す。数字
は塗布量(g/m2)を表す。ハロゲン化銀乳剤は銀換算
塗布量を表す。
【0286】支持体 ポリエチレンラミネート紙 〔第一層側のポリエチレンに白色顔料(TiO2) と青味染
料(群青)を含む〕
【0287】 第一層(青感性乳剤層) 前記の塩臭化銀乳剤A 0.24 ゼラチン 1.33 イエローカプラー(ExY) 0.61 色像安定剤(Cpd−1) 0.08 色像安定剤(Cpd−2) 0.04 色像安定剤(Cpd−3) 0.08 溶媒(Solv−1) 0.22
【0288】 第二層(混合防止層) ゼラチン 1.09 混色防止剤(Cpd−4) 0.11 溶媒(Solv−1) 0.07 溶媒(Solv−2) 0.25 溶媒(Solv−3) 0.19 溶媒(Solv−7) 0.09
【0289】 第三層(緑感性乳剤層) 塩臭化銀乳剤(立方体、平均粒子サイズ0.55μm の大サイズ乳剤 Bと、0.39μm の小サイズ乳剤Bとの1:3混合物(Agモル 比)。粒子サイズ分布の変動係数はそれぞれ0.10と0.08、 各サイズ乳剤ともAgBr0.8モル%を、塩化銀を基体とする粒 子表面の一部に局在含有させた) 0.11 ゼラチン 1.19 マゼンタカプラー(ExM) 0.12 紫外線吸収剤(UV−1) 0.12 色像安定剤(Cpd−2) 0.01 色像安定剤(Cpd−5) 0.01 色像安定剤(Cpd−6) 0.01 色像安定剤(Cpd−7) 0.08 色像安定剤(Cpd−8) 0.01 溶媒(Solv−4) 0.30 溶媒(Solv−5) 0.15
【0290】 第四層(混色防止層) ゼラチン 0.77 混色防止剤(Cpd−4) 0.08 溶媒(Solv−1) 0.05 溶媒(Solv−2) 0.18 溶媒(Solv−3) 0.14 溶媒(Solv−7) 0.06
【0291】 第五層(赤感性乳剤層) 塩臭化銀乳剤(立方体、平均粒子サイズ0.50μm の大サイズ乳剤 Cと、0.41μm の小サイズ乳剤Cとの1:4混合物(Agモル 比)。粒子サイズ分布の変動係数はそれぞれ0.09と0.11、 各サイズ乳剤ともAgBr0.8モル%を、塩化銀を基体とする粒 子表面の一部に局在含有させた) 0.18 ゼラチン 0.80 シアンカプラー(ExC) 0.28 紫外線吸収剤(UV−3) 0.19 色像安定剤(Cpd−1) 0.24 色像安定剤(Cpd−6) 0.01 色像安定剤(Cpd−8) 0.01 色像安定剤(Cpd−9) 0.04 色像安定剤(Cpd−10) 0.01 溶媒(Solv−1) 0.01 溶媒(Solv−6) 0.21
【0292】 第六層(紫外線吸収層) ゼラチン 0.64 紫外線吸収剤(UV−2) 0.39 色像安定剤(Cpd−7) 0.05 溶媒(Solv−8) 0.05 第七層(保護層) ゼラチン 1.01 ポリビニルアルコールのアクリル変性共重合体(変性度17%)0.04 流動パラフィン 0.02 界面活性剤(Cpd−11) 0.01
【0293】
【化58】
【0294】
【化59】
【0295】
【化60】
【0296】
【化61】
【0297】
【化62】
【0298】
【化63】
【0299】
【化64】
【0300】実施例1で用いたフジカラーペーパースー
パーFAVに替えて、上記試料P−1を用いて実施例1
と同様に試料101及び試料108を共通処理し、同様
に評価した結果を第10表に示す。
【0301】
【表12】
【0302】第10表において、本発明の構成に従え
ば、脱銀性に優れ、ネガフィルムやカラーペーパーのス
テインの上昇が少なく、良好な結果が得られた。
【0303】実施例6.実施例1のカラーネガフィルム
試料101及び試料107と、実施例5記載のカラーペ
ーパーP−1を以下の処理工程にて示すように、定着工
程を共通に処理した。一日の処理量はネガフィルムが1
m2であり,ペーパーが8m2であった。本条件にてカラー
現像のタンク容量の2倍補充するまで、連続処理(ラン
ニングテスト)を行った。 処理工程 温度 時間 補充量 (ml) * ネガ ペーパー ネガ ペーパー ネガ ペーパー カラー現像A 40℃ ----- 1'00" ---- 260 ----- カラー現像B ---- 40 ℃ ---- 30" ---- 40 漂白A 40℃ ----- 30" ---- 130 ---- 漂白B ---- 40 ℃ ---- 15" --- 30 定着 38℃ 38 ℃ *** 15" 260 50 リンス** 38℃ 38 ℃ 15" 10" -- --- リンス 38 ℃ 38 ℃ 15" 10" -- --- リンス 38 ℃ 38 ℃ 15" 10" 260 150 乾 燥 60 ℃ 70 ℃ 60" 60" *感光材料1平方メートル当たり **リンスはからへの3タンク向流方式とした *** 定着時間は第11表記載のように変更した。 また、感光材料1平方メートルあたりのキャリーオーバ
ー量は各浴ともカラーネガフィルムの場合が60ml、カ
ラーペーパーの場合が40mlであった。
【0304】各処理液の組成は以下の通りである。 〔カラー現像液A〕(カラーネガフィルム用)タンク液(g) 補充液(g) ジエチレントリアミン五酢酸 2.0 2.0 1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸 2.0 2.0 亜硫酸ナトリウム 3.9 6.1 炭酸カリウム 37.5 39.0 臭化カリウム 0.010 --- 塩化カリウム 8.0 -- N,N-ビス( スルフォナートエチル) -ヒドロキシルアミン 5.0 7.5 2−メチル−4−〔N−エチル−N−(β−ヒドロキシエチル) アミノ〕アニリン硫酸塩 4.5 11.0 水を加えて 1.0 リットル 1.0 リットル pH(水酸化カリウムと硫酸にて調整) 10.05 10.25
【0305】 〔カラー現像液B カラーペーパー用 〔タンク液〕 補充液〕 水 800 ミリリットル 800 ミリリットル エチレンジアミン四酢酸 3.0 g 3.0 g 4,5−ジヒドロキシベンゼン−1,3−ジスルホン酸2ナトリウム塩 0.5 g 0.5 g トリエタノールアミン 12.0 g 12.0 g 塩化カリウム 11.5 g − 臭化カリウム 0.03 g − 炭酸カリウム 27.0 g 27.0 g 蛍光増白剤(4,4’−ジアミノ スチルベン系) 2.0 g 5.0 g 亜硫酸ナトリウム 0.1 g 0.1 g ジナトリウム−N,N−ビス(スルホナートエチル)ヒドロキシル アミン 5.0 g 12.0 g トリイソプロピルナフタレン(β)スルホン酸ナトリウム 0.1 g 0.1 g N−エチル−N−(β−メタンスルホンアミドエチル)−3−メチル− 4−アミノアニリン・3/2硫酸・1水塩 5.0 g 20.0 g 水を加えて 1000 ミリリットル 1000 ミリリットル pH(25℃/水酸化カリウム及び硫酸にて調整) 10.00 11.80
【0306】 [漂白液A]カラーネガ用 タンク液(g) 補充液(g) 1,3-ジアミノロパン四酢酸第二鉄アンモニウム一水塩 50 100 イミダゾール 15 45 エチレンジアミン四酢酸 5 5 臭化アンモニウム 40 60 水を加えて 1.0 リットル 1.0 リットル pH〔アンモニア水、酢酸で調製〕 4.0 4.45 [漂白液B]カラーペーパー用 タンク液(g) 補充液(g) β−アラニン四酢酸第二鉄アンモニウム一水塩 40 80 イミダゾール 15 45 エチレンジアミン四酢酸 5 5 臭化アンモニウム 40 60 水を加えて 1.0 リットル 1.0 リットル pH〔アンモニア水、酢酸で調製〕 5.0 5.45
【0307】 [定着液]ネガ・ペーパー共通 タンク液(g) 補充液(g) チオ硫酸アンモニウム(70wt%) 150 200 亜硫酸アンモニウム 20 40 一般式VII の化合物( 第11表参照) 0.20モル 0.30モル エチレンジアミン四酢酸 5 5 水を加えて 1.0 リットル 1.0 リットル pH〔アンモニア水、酢酸で調製〕 6.0 6.45
【0308】リンス液 タンク液、補充液共通
(単位g) 水道水をH型強酸性カチオン交換樹脂(ロームアンドハ
ース社製アンバーライトIR−120B)と、OH型強
塩基性アニオン交換樹脂(同アンバーライトIR−40
0)を充填した混床式カラムに通水してカルシウム及び
マグネシウムイオン濃度を3mg/リットル以下に処理
し、続いて二塩化イソシアヌール酸ナトリウム20mg/
リットルと硫酸ナトリウム150mg/リットルを添加し
た。この液にポリオキシエチレン-p- モノノリルフェニ
ルエーテル 0.2g/リットル添加し、pHを6.5〜7.
5の範囲に調整した。
【0309】各ランニングスタート時と、ランニング終
了後に、10cmsにてクサビ型ウエッジをとうして露
光した試料101と107を処理し、各試料のランニン
グによるステインの上昇を濃度計にて測定した。また、
ランニング終了時の最大露光部の残存銀量を螢光X線に
て測定した。試料P−1は1000cmsにてクサビ型
ウエッジをとうして露光し、ステインの上昇を測定し
た。また、処理済試料を75000Luxのキセノン光
にて20日間照射し、マゼンタの最大濃度の低下(光褪
色:ΔDG max )を求めた。結果を第11表に示した。
【0310】
【表13】
【0311】第11表より、本発明の試料101を用い
て、定着時間を50秒と90秒にて処理すると、脱銀性
に優れ、また、ステインの上昇も少ない。更には試料p
−1のマゼンタ光褪色も良好である。特に一般式VII の
化合物を用いた定着液においては、より好ましい結果が
得られた。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも2種の異なったハロゲン化銀カ
    ラー写真感光材料を共通の処理液で処理する方法におい
    て、該感光材料の一種が全ての感光性乳剤層に(10
    0)面を主平面とした塩化銀含有率が50〜100モル
    %の平板状ハロゲン化銀粒子を有する撮影用ハロゲン化
    銀カラー写真感光材料であり、もう一種が全ての感光性
    乳剤層に少なくとも80モル%以上の塩化銀からなる高
    塩化銀乳剤を有するプリント用ハロゲン化銀カラー写真
    感光材料であり、共通の処理液が脱銀用処理液であり、
    共通の処理液による処理時間が撮影用ハロゲン化銀カラ
    ー写真感光材料において30秒〜120秒であることを
    特徴とするハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理方
    法。
  2. 【請求項2】共通の処理液が、定着能を有する処理液で
    あることを特徴とする請求項1に記載のハロゲン化銀カ
    ラー写真感光材料の処理方法。
  3. 【請求項3】定着能を有する処理液が、実質的にヨード
    イオンを含有しないことを特徴とする請求項1に記載の
    ハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理方法。
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