JPH08157904A - 活性金属粉末の製造方法 - Google Patents

活性金属粉末の製造方法

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JPH08157904A
JPH08157904A JP6297517A JP29751794A JPH08157904A JP H08157904 A JPH08157904 A JP H08157904A JP 6297517 A JP6297517 A JP 6297517A JP 29751794 A JP29751794 A JP 29751794A JP H08157904 A JPH08157904 A JP H08157904A
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JP
Japan
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active metal
powder
metal powder
oxygen
atmosphere
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JP6297517A
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English (en)
Inventor
Takao Okochi
敬雄 大河内
Makoto Matsuyama
誠 松山
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Daido Steel Co Ltd
Original Assignee
Daido Steel Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 非酸化背雰囲気で粉末化を行なった後、大気
に曝露する前に、密閉容器中で酸素供給下にこの粉末を
攪拌、混合し、粉末表面に安定な酸化膜を生成させる。 【効果】 活性金属粉末の酸化を低速度で行なうと共
に、粉末全体を均一に酸化することができ、活性金属粉
末表面に安定な酸化膜を生じさせることが可能となる。
従来のような粉末化に際しての発熱、発火は未然に防止
される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、活性金属粉末の製造
方法に関するものである。さらに詳しくは、この発明
は、大気曝露時の発熱、さらには発火を未然に防止する
ことのできる、取扱い性に優れた、粉末冶金用TiAl
粉末、Ni−H電池負極用水素吸蔵合金粉末等の活性金
属粉末の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術とその課題】従来より、粉末冶金や水素吸
蔵合金等の領域においては、各種の金属粉末が用いられ
ており、これらの金属粉末のある種のものはその表面が
非常に活性で、取扱いが難しいことが知られている。そ
れと言うのも、活性金属を粉末化する場合、通常は、非
酸化性雰囲気で活性金属インゴットを粉末化するが、そ
の際に生成する新生の清浄面は非常に活性であり、活性
金属の粉末を大気中に取り出すと、清浄な活性表面が急
速に大気中の酸素と結合するからであった。特に、T
i、Zr、Al、Nb、V、Mg、Ca、希土類元素等
の金属の場合にはこの表面での酸素との結合による酸化
反応が起こりやすく、この酸化反応による発熱は大き
く、活性金属粉末はそれ自体の発熱によって温度が上昇
し、その温度によって酸化反応速度はさらに速くなり、
ついには発火を引き起こすという危険性があった。
【0003】そこでこの発明は、以上の通りの活性金属
の粉末化にともなう従来の課題を解決し、大気曝露時の
急速な発熱、さらには発火を未然に防止して、その取扱
いを容易とすることができる、新しい活性金属粉末の製
造方法を提供することを目的としている。
【0004】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記の課題
を解決するものとして、活性金属粉末の製造において、
非酸化性雰囲気で粉末化を行った後に、大気に曝露する
前に、密閉容器中で酸素供給下にこの粉末を攪拌、混合
し、活性金属粉末の表面に安定な酸化膜を生成させるこ
とを特徴とする活性金属粉末の製造方法(請求項1)を
提供する。
【0005】そしてまた、この発明は、上記方法におい
て、活性金属粉末が、Ti、Zr、Al、Nb、V、M
g、Caおよび希土類元素の群の1種または2種以上を
含むこと(請求項2)や、密閉容器の回転または振動、
密閉容器内に設けた攪拌羽根の回転、あるいは密閉容器
内での気流の発生により活性金属粉末を攪拌、混合する
こと(請求項3)をもその態様として提供する。
【0006】
【作用】この発明においては、上記の通り、非酸化性雰
囲気下で粉末化した後に、しかも大気に曝露する前に、 1)密閉容器中で酸素の供給下に、 2)粉末を攪拌、混合し、 3)活性金属粉末の表面に安定な酸化膜を生成させる ことによって、この生成された安定酸化膜が従来の場合
の急速な発熱や、発火を防止するようにしている。
【0007】そして、このことによって、その取扱いを
極めて容易としている。活性金属粉末に対しては、上記
の要件のうちの酸素の供給だけではこの発明の目的は実
現されない。それと言うのも、密閉容器内に、発火が生
じないように酸素を供給したとしても、このことだけで
は活性金属粉末の表面には安定な酸化膜が均一に得られ
ないからである。
【0008】これは、密閉容器内の下層にある金属粉末
には酸素が行き渡らず、酸化反応は、密閉容器内の表層
部の粉末のみにとどまってしまうことによる。このた
め、この発明においては、酸素の供給とともに、粉末の
攪拌、混合が欠かせない。そして酸素は、当然にも、活
性金属粉末が発火を起こさないように、低速度で、つま
り少流量で密閉容器内に供給されねばならない。
【0009】酸素の供給は、活性金属粉末に対して不活
性なヘリウム、アルゴン等の不活性ガスによって酸素を
希釈して行ってもよい。不活性ガスによる希釈で、酸素
の供給はより制御しやすく、また、ガスの気流によって
粉末を攪拌することも可能となる。希釈の程度は適宜と
してよく、たとえば酸素の容量濃度として0.1〜10
%程度としてもよい。
【0010】また酸素の供給は、バッチ方式、流通方式
ともに考えられるが、発火を抑えるとの観点からは、流
通(フローラ)方式とするのが好ましい。その方式の具
体化には一方向もしくは循環方向での流通のいずれであ
ってもよい。活性金属粉末は、一般には大気中に取出し
て50℃程度以上の温度になると発火しやすいことか
ら、粉末の温度が50℃以下に保たれるように酸素を供
給し、粉末を攪拌、混合する。
【0011】酸素ガスの供給は、安定した酸化膜の生成
をもって終了とするが、この終了は、密閉容器からの排
出ガスの濃度がガス導入時と同等となったことによって
判断することができる。この発明の方法が対象とする活
性金属粉末の種類には特に限定はないが、この発明の方
法は、前記の通り、Ti、Zr、Al、Nb、V、M
g、Caおよび希土類の元素群の1種または2種以上を
含むものに対して好適に用いられる。これらは各種合金
粉末であることができる。
【0012】表面への安定した酸化膜の生成のために
は、活性金属は、その粉末化の工程において、たとえば
機械的粉砕、あるいは水素化粉砕等の手段によって、そ
の平均粒径を0〜100μm、より好ましくは60〜7
0μm程度にしておくことが望まれる。もちろん、これ
らの範囲は限定的ではない。攪拌、混合は、粉末の種類
や大きさ処理量によってもその条件が異なるが、全体と
して存在する粉末が均一に酸化されて、安定した酸化膜
が生成されるようにする。この際の密閉容器としては、
攪拌、混合の仕様に応じて各種のものが用いられること
になる。
【0013】
【実施例】まず、この図1に例示した装置を用いて、Z
r 40wt%、V 5wt%を含有するZr−V−N
i−Mn−Cr系水素吸蔵合金を対象とし、その合金塊
2kgを次いで酸化処理を実施した。図1に示したよう
に、この際に仕様した装置は、処理容器(1)内に、ガ
ス導入口部(2)と、ガス排出管部(3)とを備え、ガ
ス導入口部(2)と、ガス排出管部(3)の先端には各
々フィルター(21)(31)とが装着されている。
【0014】またガス排出管部(3)からはシース熱電
対(4)が容器(1)内に導かれている。処理容器
(1)は、回転される構造を持ち、容器(1)の外部に
は、2重管構造部(5)として、ガス導入口(51)と
ガス排出口(52)とが配置され、このガス導入口(5
1)から導入されたガスは、前記のガス導入口部(2)
より、フィルター(21)を介して処理容器(1)内に
導かれる。他方、排気ガスは、処理容器(1)からフィ
ルター(31)を介して、ガス排出管部(3)よりガス
排出口(52)へと排出される。ガス排出口(52)で
は排出ガスの成分濃度が測定されることになる。
【0015】実際、上記の処理では、容積4l(径13
0mm×長さ300mm)の処理容器(1)に前記の金
属塊を入れ、まず水素化粉砕した。生成した粉末の平均
粒径は60〜70μmとした。次いで処理容器内(1)
を対称軸の周りに30rpmで回転すると共に、Ar+
1%O2 の混合ガスを容器内に101/minの速度で
供給した。
【0016】この時、容器(1)内の粉末温度を測定す
ると共に、容器からの排出ガス中の酸素濃度を測定し、
粉末酸化反応の進行状況を観察した。排気ガス中の酸素
濃度が1%に達したことで、酸化反応の終了を確認し
た。このときの粉末温度、排出ガス中酸素温度の測定結
果を図2に示した。この図2に示されるように、この発
明の方法を用いて、粉末の発火を伴わず活性金属粉末の
製造が行なわれた。
【0017】なお、容器内への酸素供給は混合ガス比
率、流量を適度に変えてもよく、フロー処理方式とせず
にバッチ処理してもさしつかえない。また、容器内を真
空引きしておいて徐々に大気リークする方法でもよい。
【0018】
【発明の効果】以上詳しく説明した通り、この発明によ
って、活性金属粉末の酸化を低速度で行なうと共に、粉
末全体を均一に酸化することができ、活性金属粉末表面
に安定な酸化膜を生じさせることが可能となる。従来の
粉末化において避けられなかった急激な発熱、発火は未
然に防止される。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例で使用した活性金属粉末製造
装置の一例を示した断面図である。
【図2】この発明の実施例において粉末温度と排出ガス
中酸素濃度との関係を示した関係図である。
【符号の説明】
1 処理容器 2 ガス導入口部 21 フィルター 3 ガス排出管部 31 フィルター 4 シース熱電対 5 2重量管構造部 51 ガス導入口 52 ガス排出口

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 活性金属粉末を製造する方法であって、
    非酸化性雰囲気で粉末化を行なった後、大気に曝露する
    前に、密閉容器中で酸素供給下にこの粉末を攪拌、混合
    し、活性金属粉末の表面に安定な酸化膜を生成させるこ
    とを特徴とする活性金属粉末の製造方法。
  2. 【請求項2】 活性金属粉末は、Ti、Zr、Al、N
    b、V、Mg、Ca、および希土類の元素群の1種また
    は2種以上を含む請求項1の活性金属粉末の製造方法。
  3. 【請求項3】 密閉容器の回転または振動、密閉容器内
    に設けた攪拌羽根の回転、あるいは密閉容器内での気流
    の発生により活性金属粉末を攪拌、混合する請求項1ま
    たは2の活性金属粉末の製造方法。
JP6297517A 1994-11-30 1994-11-30 活性金属粉末の製造方法 Pending JPH08157904A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2000006326A1 (fr) * 1998-07-27 2000-02-10 Toho Titanium Co., Ltd. Nickel metallique en poudre
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KR101487408B1 (ko) * 2013-07-09 2015-01-29 주식회사 엘지실트론 도펀트 반응 장치
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