JPH08157688A - ポリアセタール樹脂組成物 - Google Patents

ポリアセタール樹脂組成物

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JPH08157688A
JPH08157688A JP30754194A JP30754194A JPH08157688A JP H08157688 A JPH08157688 A JP H08157688A JP 30754194 A JP30754194 A JP 30754194A JP 30754194 A JP30754194 A JP 30754194A JP H08157688 A JPH08157688 A JP H08157688A
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JP
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polyacetal resin
resin composition
aliphatic
composition according
component
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JP30754194A
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Katsutomo Takayama
勝智 高山
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Polyplastics Co Ltd
Original Assignee
Polyplastics Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 摩擦・摩耗特性に優れ、特にVTRやプリン
ター等の機構部品に好適に使用される、ポリアセタール
樹脂組成物を提供する。 【構成】 (A) オキシメチレンユニットを主たる構成単
位とする重合体中に、炭素数2以上のオキシアルキレン
ユニットを 3.0〜10重量%含有してなるポリアセタール
樹脂 100重量部に対し、(B) シリコーン系オイル、αオ
レフィンオリゴマー、アルキル置換ジフェニルエーテ
ル、高級脂肪族エステル及び高級脂肪族アミドから成る
群より選ばれる1種もしくは2種以上の潤滑油 0.1〜10
重量部を配合する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、摩擦・摩耗特性に優れ
たポリアセタール樹脂組成物、更に詳しくはVTRやプ
リンター等の機構部品に好適に使用される、歯車、軸受
け、スライダー、カムなどの摺動部品に好適なポリアセ
タール樹脂組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】ポリア
セタール樹脂はバランスのとれた機械的性質を有し、耐
摩擦・摩耗特性、耐薬品性、耐熱性、電気特性等に優れ
るエンジニアリングプラスチックとして、家電、事務
機、精密機械、食品、化学等の多くの分野で用いられて
いる。一般に、VTRやファクシミリ、プリンターのよ
うな、AV、OA分野の機器では、かかるポリアセター
ル製の歯車、軸受け、スライダー、カム、レバー、プー
リー等の摺動部品が、数多く使用されている状況であ
る。しかし、その用途が拡大して部品がさらに小型化
し、また高速、高負荷での使用が増大するに伴って、か
かる摺動部品に対する要求も益々高度化する傾向にあ
り、より摩擦摩耗特性に優れた材料が切望されていた。
ポリアセタールに、各種の添加剤、例えば、フッ素樹脂
やポリオレフィン系の樹脂を含有させることが、一般的
に行われているが、かかる添加剤は、確かに対鋼材の摩
擦摩耗特性を飛躍的に改善させる点で優位であるが、問
題となる対ポリアセタール同士の摩耗特性、とりわけ耐
摩耗性の改善が不十分であり、歯車やスライダー用途に
ついては、一層の改善が求められていた。
【0003】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の如
き問題点を解決すべく、鋭意検討を行った結果、特定の
ポリアセタール樹脂と、特定の潤滑剤を用いることによ
り、摩擦摩耗特性が顕著に改善されることを見出し、本
発明に至った。即ち、本発明は、(A) オキシメチレンユ
ニットを主たる構成単位とする重合体中に、炭素数2以
上のオキシアルキレンユニットを 3.0〜10重量%含有し
てなるポリアセタール樹脂 100重量部に対し、(B) シリ
コーン系オイル、αオレフィンオリゴマー、アルキル置
換ジフェニルエーテル、高級脂肪族エステル及び高級脂
肪族アミドから成る群より選ばれる1種もしくは2種以
上の潤滑油 0.1〜10重量部を配合してなるポリアセター
ル樹脂組成物に関するものである。
【0004】以下、本発明について詳しく説明する。本
発明において(A) 成分として用いられるポリアセタール
は、オキシメチレンユニット(-OCH2-)を主たる構成単位
とする重合体中に、炭素数2以上のオキシアルキレンユ
ニットを、 3.0〜10重量%含有して成るポリアセタール
コポリマーである。かかるポリアセタールコポリマーの
製造に用いるコモノマー成分は特に限定されないが、一
般的には、下記の一般式の構造で示されるものが用いら
れる。
【0005】
【化1】
【0006】ただし、R1、R2、R3、R4は同一又は異なる
置換基であり、水素原子、アルキル基またはハロゲンで
置換されたアルキル基を意味する。また、R5はメチレン
基、オキシメチレン基、それぞれアルキル基もしくはハ
ロゲン化アルキルで置換されたメチレン基もしくはオキ
シメチレン基(この場合、p =0〜3の整数)、あるい
は、-(CH2)q-OCH2-または-(O-CH2-CH2)q-OCH2-(q =1
〜4の整数)の式で示される2価の基(この場合 p=
1)を意味する。ここで、アルキル基とは、1〜5個の
炭素を有するものであり、1〜3個の水素がハロゲン原
子、特に塩素原子で置換されたものでもよい。かかるコ
モノマーとしては、例えば、エチレンオキシド、エピク
ロルヒドリン、1,3 −ジオキソラン、ジエチレングリコ
ールホルマール、1,4 −ブタンジオールホルマール、1,
3 −ジオキサン、プロピレンオキシド等が挙げられる。
特に好ましくは、エチレンオキシド、1,3 −ジオキソラ
ン、ジエチレングリコールホルマール、1,4 −ブタンジ
オールホルマールの中から選ばれた少なくとも一種のコ
モノマーである。かかるコポリマーにおいて、コモノマ
ー含量が 3.0重量%未満では、ポリアセタールの対同材
摩耗特性が改善されず好ましくない。また10重量%を越
えて配合されると、融点や機械強度の低下が著しく、摩
擦時に表面が溶融し、焼き付き現象を起こし易くなるた
め、好ましくない。特に好ましいコモノマー含量は、
3.0〜8.0 重量%である。
【0007】かかるポリアセタールコポリマーの重合法
は、通常良く知られているトリオキサンの共重合体の重
合法が好ましく用いられる、即ち、触媒としては一般に
カチオン活性触媒が用いられる。特に限定されないが、
三弗化ホウ素、四塩化スズ、四塩化チタン、五塩化リ
ン、五弗化リン、五弗化ヒ素、五弗化アンチモン等のホ
ウ素、スズ、チタン、リン、砒素、アンチモン等のハロ
ゲン化物及びそれらの錯化合物または塩、トリフルオロ
メタンスルホン酸、パークロル酸などのプロトン酸、も
しくはそのエステル、無水物などの誘導体、イソポリ
酸、ヘテロポリ酸(リンモリブデン酸)、トリエチルオ
キソニウムヘキサフルオロホスフェート、トリフェニル
メチルヘキサフルオロアルゼナート、アセチルヘキサフ
ルオロアルゼナート、アセチルヘクサフルオロボラート
等の化合物が挙げられる。重合反応は、バッチ式、連続
式、いずれも使用が可能であり、又、溶液重合、溶融重
合等、いずれも限定されず好ましく使用できる。一般的
には、液体モノマーを用い、重合の進行と共に固体粉塊
状のポリマーを得る方法が用いられる。この場合、必要
に応じて不活性液体媒体を共存させることも可能であ
る。また、分子量を調節するために、低分子量のアセタ
ール化合物を用いることも一般的に行われる。かかるア
セタール化合物としては、メチラール、メトキシメチラ
ール、ジメトキシメチラール、トリメトキシメチラー
ル、オキシメチレンジ−nブチルエーテル等が用いられ
るが、これらには限定されない。通常、メチラールが好
ましく用いられる。一般に、かかるアセタール化合物
は、必要となる分子量に応じて0〜1000ppm の範囲で添
加量が調整される。重合温度は、一般に64〜120 ℃の温
度範囲である。特にかかる温度範囲中、比較的低温で重
合が行われることが好ましい。又、重合時間は触媒量と
関係し、特に制限はないが、一般には、 0.5〜100 分の
重合時間が選ばれる。所定の時間を経過し、重合機出口
より取り出された重合体は通常塊状または粉体であり、
未反応モノマーの一部または全部を分離し、常法により
安定化等の後工程を経て、安定性の高い共重合体を取り
出すことができる。また、かかるアセタールコポリマー
は、分子が線状のみならず、分岐構造、架橋構造を有す
るものも使用できる。また、グラフト鎖、ブロック鎖を
有する変性ポリアセタールも、コモノマー含量が上記規
定の範囲内である限り、いずれも使用可能である。さら
に、本発明は、かかるポリアセタール樹脂の粘性、重合
度によっても何等限定されることはなく、成形が可能な
限り、いずれの粘性、重合度のポリアセタール樹脂も使
用可能である。
【0008】次に、本発明において(B) 成分として使用
される潤滑油とは、ポリアセタールの成形加工温度(通
常 190から220 ℃)で、液体であり、ポリアセタール樹
脂の摩擦摩耗特性を改善する潤滑油を指し、より具体的
にはシリコーンオイル、αオレフィンオリゴマー、アル
キル置換ジフェニルエーテル、高級脂肪族エステル、高
級脂肪族アミドより成る群より選ばれる1種もしくは2
種以上を基材とした潤滑油である。以下、各々の潤滑油
について詳細に説明する。シリコーンオイルとしては、
(1)の構造で示されるポリジメチルシロキサン、ポリ
メチルフェニルシロキサンが代表として好ましく用いら
れる。
【0009】
【化2】
【0010】(ここでR はメチル基であるが、その一部
が、アルキル基、フェニル基、ハロゲン化アルキル基、
ハロゲン化フェニル基、ポリアルキレングリコール等で
あっても良い) また、ジメチルシロキサンのメチル基の一部が、クロロ
フェニル基に代表されるハロゲン化フェニル基、C8以上
のアルキル基、ポリエチレングリコールに代表されるポ
リアルキレングリコール含有基、C8以上の脂肪族カルボ
ン酸の誘導体である高級脂肪族エステル基、トリフルオ
ロメチル基に代表されるハロゲン化アルキル基などの各
種置換基に代替された変性ポリオルガノシロキサンにつ
いても使用可能である。本発明において、かかるシリコ
ーンオイルは、動粘度(25℃)が 100〜10万cSt の範囲
のものが好ましく使用される。
【0011】αオレフィンオリゴマーは、主にC6〜C20
のαオレフィンを単独、もしくはエチレンとC3〜C20
αオレフィンを共重合した構造を有する脂肪族炭化水素
である。本発明においては、数平均分子量が 400〜4000
のエチレン・αオレフィンコオリゴマーが、好ましく使
用される。
【0012】アルキル置換ジフェニルエーテルは、下記
(2)で示される如く、ジフェニルエーテルのフェニル
に、C12 以上の飽和脂肪族鎖が、アルキル基、エステル
基、エーテル基から選ばれる置換基の形で、少なくとも
1種以上導入されている化合物を示す。特に分子量の規
定はなく、いずれのアルキル置換ジフェニルエーテルも
好ましく使用される。
【0013】
【化3】
【0014】(R は、2〜6位及び2’〜6’位の一部
もしくは全部に導入されたアルキル基、エーテル基、ま
たはエステル基) かかるアルキル置換ジフェニルエーテルの置換基として
は、ドデシル基、テトラデシル基、ヘキサデシル基、オ
クタデシル基などの直鎖アルキル基、また(3)に示さ
れる分岐アルキル基などが挙げられる。
【0015】
【化4】
【0016】またエステル基としては、ドデシロキシカ
ルボニル基、テトラデシロキシカルボニル基、ヘキサデ
シロキシカルボニル基、オクタデシロキシカルボニル
基、ラウロイルオキシ基、ミリストイルオキシ基、パル
ミトイルオキシ基、ステアロイルオキシ基などが挙げら
れる。また、エーテル基としては、ラウロイル基、ミリ
ストイル基、パルミトイル基、ステアロイル基等が挙げ
られる。さらには、かかるエステル、エーテル基の脂肪
族炭化水素鎖が分岐構造を有する。例えばイソステアリ
ルアルコールやイソステアリン酸の誘導体であっても良
い。
【0017】高級脂肪族エステルとしては、炭素数16以
上の脂肪酸と炭素数16以上の一価の脂肪族アルコール及
び/又は多価アルコールとから成る脂肪族エステル、も
しくは多価カルボン酸と炭素数16以上の脂肪族アルコー
ルから成るエステルが好ましく使用される。かかる脂肪
族エステルを構成するC16 以上の一価の飽和脂肪酸とし
ては、パルミチン酸、イソパルミチン酸、ステアリン
酸、イソステアリン酸、ベヘン酸、リグノセリン酸、セ
チロン酸、ヘプタコサン酸、モンタン酸、メリシン酸、
ラクセル酸、セトレイン酸、エルカ酸等が挙げられる。
またC16 以上の1価の飽和脂肪族アルコールとしては、
セチルアルコール、ステアリルアルコール、イソステア
リルアルコール、ベヘニルアルコール、エルシルアルコ
ール、ヘキシルデシルアルコール、オクチルドデシルア
ルコール等があげられる。また、多価アルコールとして
は、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロ
ピレングリコール、ブタンジオール、グリセリン、エリ
スリトール、ペンタエリスリトール、ソルビタン等が挙
げられる。さらに、多価カルボン酸としては、フタル
酸、アジピン酸が代表として挙げられる。アルコールの
一部が脂肪酸でエステル化され、ヒドロキシ基が大部分
残留した部分エステルは、とりわけブリードアウトが激
しく、成形品外観を悪化させる傾向があるが、導電性、
摺動特性及び成形性を損なうものではなく、使用可能で
ある。かかるカルボン酸とアルコールから成る脂肪族エ
ステルのうち、価格、入手(合成及び精製)の容易性、
摩擦摩耗特性の点から特に好ましくは、ステアリルステ
アレート、ベヘニルベヘネート、エチレングリコールジ
ステアレート、トリメチロールプロパントリイソステア
レート、トリメチロールプロパントリステアレート、ペ
ンタエリスリトールテトラステアレート、ジステアリル
アジペート、ジステアリルフタレートなどである。
【0018】高級脂肪族アミドとしては、C16 以上の脂
肪族カルボン酸と、脂肪族アミンもしくは脂肪族ジアミ
ンより成る脂肪族アミド化合物が用いられる。かかる脂
肪族アミドを構成するカルボン酸としては、パルミチン
酸、イソパルミチン酸、ステアリン酸、イソステアリン
酸、ベヘン酸、リグノセリン酸、セチロン酸、ヘプタコ
サン酸、モンタン酸、メリシン酸、ラクセル酸、セトレ
イン酸、エルカ酸等があげられる。また、(ジ)アミン
としては、アンモニア、エチレンジアミンなどがあげら
れる。かかるアミド化合物の例としては、ステアロイル
アミド、エルカ酸アミド、エチレンビスステアロイルア
ミド等が挙げられるが、特にこれに限定されるものでは
ない。
【0019】かかる(B) 潤滑油は、(A) ポリアセタール
樹脂 100重量部に対して、 0.1〜10重量部配合され、そ
の摩擦摩耗特性改善に効果を示す。 0.1重量部未満で
は、摩擦係数低減効果が十分発揮されず、また、10重量
部を越えて配合されると、成形性や摩耗特性の極端な悪
化を招き、好ましくない。特に好ましくは、 0.5〜5重
量部である。
【0020】本発明においては、ポリアセタール樹脂組
成物、特にかかる樹脂組成物を摺動部品として用いる場
合、摺動部品の成形品表面のビッカース硬度が12(HV)以
下であるものが好適である。ビッカース硬度が12を越え
ると、対ポリアセタール同材の耐摩耗性や摩擦係数が悪
化し好ましくない。ここで、ビッカース硬度は次のよう
に規定される。すなわち、50mm×50mm×1mm(φ2セン
ターピンゲート)の平板試験片を成形し、該試験片のゲ
ートから 1.5cm以上離れた任意の平滑な箇所に於いて、
荷重10gf下30秒間で、対面角 136°のダイヤモンド正四
角錐圧子を押しつけた際の、四角錐圧痕の最大対角線
(四角錐くぼみの底面)を測定し、次式に基づきビッカ
ーススケールに変換した値で規定される。
【0021】
【数1】
【0022】更に、本発明のポリアセタール樹脂組成物
には、熱安定性を補強するため、公知の酸化防止剤や窒
素化合物、アルカリまたはアルカリ土類金属化合物など
を1種以上含有させて使用することが好ましい。また、
その目的に応じた特性を付与するために、従来公知の添
加剤、例えば、滑剤、離型剤、帯電防止剤、その他の界
面活性剤、あるいは前述以外の有機高分子材料、無機、
有機の繊維状、粉粒状、板状の充填剤などを1種または
2種以上添加含有させたポリアセタール樹脂を用いるこ
とも可能である。
【0023】次に本発明の組成物の調製は、従来の樹脂
材料の調製法として一般に用いられる公知の方法により
容易に調製される。例えば各成分を混合した後、1軸又
は2軸の押出機により練混み押出しして、ペレットを調
製し、しかる後、成形する方法、一旦組成の異なるペレ
ット(マスターバッチ)を調製し、そのペレットを所定
量混合(稀釈)して成形に供し、成形後に目的組成の成
形品を得る方法等、何れも使用できる。又、斯かる材料
の調製において、基体であるポリアセタール樹脂の一部
又は全部を粉砕し、これとその他の成分を混合した後、
押出等を行うことは添加物の分散性を良くする上で好ま
しい方法である。
【0024】
【実施例】以下、実施例を挙げ、本発明を更に具体的に
説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。 実施例1〜14 使用したポリアセタール樹脂は、以下のように調製を行
った。内径80mmの二つの円が一部重なった断面を有し、
外側に熱(冷)媒を通すジャケット付きのバレルとその
内部に攪拌、推進用のパドルを付した2本の回転軸を長
手方向に設けた連続式混合反応機を用い、ジャケットに
80℃の温水を通し、2本の回転軸を100rpmの速度で回転
させ、その一端に、表1に示すコモノマーを含有するト
リオキサンを連続的に供給し、同時に同じ所へ、三フッ
化ホウ素ブチルエーテラートをシクロヘキサンに1%濃
度に溶解させた溶液を、全モノマーに対してBF3 として
30ppmになるよう連続添加して共重合を行い、他の一端
より排出された反応混合物を直ちにトリエチルアミン
0.1%を含む水溶液中に投入して80℃で1時間攪拌処理
し、脱液後、 135℃で2時間乾燥を行い、アセタールコ
ポリマーを得た。得られたアセタールコポリマー 100重
量部に対し、チバガイギー社製酸化防止剤イルガノック
ス1010を 0.2重量部、メラミン 0.2重量部および表1に
示す各種の潤滑油を表1に示す量添加し、ブレンド後、
二軸押出機で溶融混練し、ペレット状組成物を得た。得
られたペレットを用いて歯車を成形加工し、評価を行っ
た。 比較例1〜7 表2に示すようなアルキレンオキサイド成分含量が1重
量%又は2.5 重量%のアセタールコポリマー100 重量部
にイルガノックス1010 0.2 重量部、メラミン0.2重量
部及び表2に示す各種の潤滑油(剤)を添加し、ペレッ
ト状組成物を得た後、実施例と同様の評価を行った。
【0025】表中の略号は次の通りである。 (b-1) ;ポリジメチルシロキサン(東レダウコーニング
シリコーン(株)製SH200 )粘度5,000cSt (b-2) ;ポリジメチルシロキサン(東レダウコーニング
シリコーン(株)製SH200 )粘度 60,000cSt (b-3) ;エチレン−αオレフィノリゴマー(三井石油化
学工業(株)製、ルーカントHC100 )Mw 1,450 (b-4) ;エチレン−αオレフィノリゴマー(三井石油化
学工業(株)製、ルーカントHC600 )Mw 2,600 (b-5) ;C18 アルキルジフェニルエーテル((株)松村
石油化学研究所製) (b-6) ;ステアリルステアレート (b-7) ;エチレングリコールジステアレート (b-8) ;ペンタエリスリトールテトラステアレート (b-9) ;ステアリン酸アミド 実施例、比較例に用いた特性評価は、以下の方法に従っ
て行った。 (1)表面硬度 マイクロビッカース硬度計(松沢精機株式会社製 DMH−
1LS )を用い、荷重=10kgf 、荷重時間=30sec で測
定。試験片は、50mm×50mm×1mm(2φセンターピンゲ
ート)成形品を、樹脂温 200℃、金型温度80℃、射出速
度1m/min 、保圧750kgf/cm2 で成形を行った。 (2)摩擦摩耗試験 スラスト式摩擦摩耗試験機(鈴木式試験機)を用い、同
材料を相手材とした、下記摺動条件の試験を行い、24時
間摺動後の摩擦係数、摩耗量を測定した。 (対ポリアセタール同材摺動条件) 荷重 :1kg(面圧:0.5kgf/cm2) 線速度 :15cm/sec 摺動時間:24時間 (3)歯車摩耗試験 モジュール=0.5 、歯数=10、歯幅=3(mm)、標準イ
ンボリュート歯形の歯車を、接触応力3 kgf/cm2 、回
転数1000rpm で、106 回回転させた前後のピニオンギア
の重量変化より摩耗量を算出した。 (4)成形性 評価用試験片(50mm×50mm×1mm;センターピンゲート
方式)を下記の成形条件にて成形し、その表面(特にゲ
ート付近)の剥離状況を5段階で評価した。 成形条件 シリンダー温度(℃) 190 射出圧力 (kg/cm2) 750 射出速度 (m/min) 3
【0026】
【表1】
【0027】
【表2】
【0028】
【発明の効果】以上の説明及び実施例により明らかなよ
うに、特定量のコモノマーを含有するポリアセタールに
特定の潤滑油を配合してなるポリアセタール樹脂組成物
は優れた耐摩耗特性を有し、きわめて広い分野において
好ましく用いられる。かかる摺動部材は、音響機器はも
ちろん、その他の事務機器、自動車、電気、電子機器、
雑貨などの各種の歯車、レバー、カム、スライダー、軸
受けより選ばれる部品として、好適に用いられる。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08K 5/54

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A) オキシメチレンユニットを主たる構成
    単位とする重合体中に、炭素数2以上のオキシアルキレ
    ンユニットを 3.0〜10重量%含有してなるポリアセター
    ル樹脂 100重量部に対し、 (B) シリコーン系オイル、αオレフィンオリゴマー、ア
    ルキル置換ジフェニルエーテル、高級脂肪族エステル及
    び高級脂肪族アミドから成る群より選ばれる1種もしく
    は2種以上の潤滑油 0.1〜10重量部 を配合してなるポリアセタール樹脂組成物。
  2. 【請求項2】(A) 成分のポリアセタール樹脂中の炭素数
    2以上のオキシアルキレンユニットを構成するモノマー
    成分が、エチレンオキシド、1,3 −ジオキソラン、ジエ
    チレングリコールホルマール及び1,4 −ブタンジオール
    ホルマールの何れか一種以上である請求項1記載のポリ
    アセタール樹脂組成物。
  3. 【請求項3】(B) 成分のシリコーン系オイルが、動粘度
    (25℃)範囲が100 〜10万cSt のポリジメチルシロキサ
    ンもしくはポリメチルフェニルシロキサンである請求項
    1又は2記載のポリアセタール樹脂組成物。
  4. 【請求項4】(B) 成分のαオレフィンオリゴマーが、平
    均分子量が 400〜4000のエチレン・αオレフィンコオリ
    ゴマーである請求項1又は2記載のポリアセタール樹脂
    組成物。
  5. 【請求項5】(B) 成分のアルキル置換ジフェニルエーテ
    ルが、フェニル基にC12 以上のアルキル基、エステル
    基、エーテル基から選ばれる飽和脂肪族置換基の1種も
    しくは2種以上が少なくとも1個以上導入されているア
    ルキル置換ジフェニルエーテルである請求項1又は2記
    載のポリアセタール樹脂組成物。
  6. 【請求項6】(B) 成分の高級脂肪族エステルが、炭素数
    16以上の脂肪酸と炭素数16以上の一価の脂肪族アルコー
    ル及び/又は多価アルコールとから成る脂肪族エステ
    ル、もしくは多価カルボン酸と炭素数16以上の脂肪族ア
    ルコールから成るエステルである請求項1又は2記載の
    ポリアセタール樹脂組成物。
  7. 【請求項7】(B) 成分の高級脂肪族アミドが、炭素数16
    以上の脂肪族カルボン酸と脂肪族アミンもしくは脂肪族
    ジアミンよりなるアミドである請求項1又は2記載のポ
    リアセタール樹脂組成物。
  8. 【請求項8】請求項1〜7のポリアセタール樹脂組成物
    を成形して成る、歯車、レバー、カム、スライダー、軸
    受けより選ばれる摺動部品。
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