JPH08157652A - エチレン−α−オレフィン−非共役ジエン共重合ゴム 組成物 - Google Patents

エチレン−α−オレフィン−非共役ジエン共重合ゴム 組成物

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JPH08157652A
JPH08157652A JP33088894A JP33088894A JPH08157652A JP H08157652 A JPH08157652 A JP H08157652A JP 33088894 A JP33088894 A JP 33088894A JP 33088894 A JP33088894 A JP 33088894A JP H08157652 A JPH08157652 A JP H08157652A
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正之 元成
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 発泡時に高発泡性を有し、高発泡させた場
合、特に低伸長応力の低下および圧縮永久歪の悪化がな
くシール性能に優れ、かつ加工性、形状保持性等にも優
れたエチレン−α−オレフィン−非共役ジエン共重合ゴ
ム組成物を提供する。 【構成】 ゴム組成物は、非共役ジエンとして(a)エ
チリデンノルボルネンおよび(b)ジシクロペンタジエ
ンと主鎖炭素数が8〜20のα,ω−ジエンとのいずれ
か1種を含有し、特定の非共役ジエン含有量およびム−
ニ−粘度(ML1+4,100℃)を有するエチレン−α−
オレフィン−非共役ジエン共重合体100重量部、
(B)低密度ポリエチレン、エチレン−α−オレフィン
共重合体およびエチレン−α−オレフィン−非共役ジエ
ン共重合体の群から選ばれる少なくとも1種の他のエチ
レン系重合体10〜100重量部、(C)充填材30〜
200重量部、並びに(D)軟化剤30〜150重量部
を配合してなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、発泡時に高発泡性を有
し、かつ高発泡した際に剛性の低下や圧縮永久歪の悪化
がなくシール性能に優れるとともに、加工性および形状
保持性にも優れ、自動車用シール部材を含む幅広い用途
に好適なエチレン−α−オレフィン−非共役ジエン共重
合ゴム組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】エチレン−α−オレフィン−非共役ジエ
ン共重合ゴムは、耐熱性、耐オゾン性、耐候性等の諸特
性に優れており、スポンジゴム、特に自動車のドアシー
ル、ルーフサイドレール、トランクシール等のシール部
材として広く利用されているが、自動車の高性能化に伴
い、エチレン−α−オレフィン−非共役ジエン共重合ゴ
ムからなるスポンジゴムの性能には、高いレベルが要求
されている。例えば、自動車の高速走行時に発生するエ
ンジン音、ドアー廻りの風切り音等の騒音の室内への漏
洩、雨漏れ等の問題は、ドア廻りのスポンジゴムのシー
ル性能に大きく依存しており、使用されるスポンジゴム
には、極めて高いシール性能(一般にスポンジゴムの静
的弾性率=低伸長応力を指標として表される。)が必要
である。また、自動車のドアを閉めた場合、スポンジゴ
ムが長時間圧縮状態に置かれることになることから、圧
縮による“へたり”(一般に圧縮永久歪を指標として表
される。)の小さいことが重要とされている。したがっ
て、スポンジゴムのシール性能および低“へたり”化に
対する要求は、ますます厳しいものとなっている。しか
も近年、自動車のシール用スポンジゴムの断面形状が複
雑化していることから、スポンジゴムを通常の連続加硫
法によって製造する際に、加硫・発泡の完了前に自重に
より変形するという型崩れが発生し、所期の形状が保持
でないという問題も生じるため、型崩れの指標である形
状保持性の優れたスポンジゴムが求められている。ま
た、スポンジゴムに対するコストダウンの要求に答える
べく、スポンジゴムを高発泡、即ち発泡比重を小さくし
ながら、前記高シール性能、低“へたり”性、形状保持
性等が総合的に優れたスポンジゴムに対する要求も新た
に生まれてきている。さらに、前述した諸特性以外に
も、混練加工性、ロール加工性、押出加工性等の加工性
に優れていることも必要である。このような状況下で、
例えば、特開平3−20339号公報には、エチレン−
α−オレフィン−非共役ジエン共重合ゴムのエチレン/
α−オレフィン重量比を73/27〜40/60、ムー
ニー粘度(ML1+4 121℃)を135〜200、非共
役ジエンの含有量を共重合ゴムのよう素価で10〜36
とし、高分子量化して圧縮永久歪を改良する方法が提案
されている。しかしながら、かかる方法では、分子量が
高いため、通常のカーボンブラックとオイルの配合量で
は、コンパウンドの粘度が高くなり、高発泡させること
が困難である。しかも、高発泡させようとすると、オイ
ルを大量に添加する必要があるため、形状保持性が低下
し、かつ低伸長応力も小さくなるという欠点がある。一
方、エチレン−α−オレフィン−非共役ジエン共重合ゴ
ムからなるゴム組成物において、高分子量共重合ゴム成
分と低分子量ゴム成分とを組合せることにより、特に圧
縮永久歪を改良する方法も試みられている。例えば特開
平4−80245号公報には、低分子量共重合体と高分
子量共重合体とからなり、エチレン/α−オレフィン重
量比が73/27〜40/60、ジオレフィン含有量が
共重合体混合物のよう素価で10〜36となる量、前記
低分子量共重合体と高分子量共重合体とのよう素価比が
1.1/1〜4/1である、ム−ニ−粘度(ML1+4,1
21℃)が50〜100のスポンジ用ゴム組成物が、ま
た特開平3−146531号公報には、共重合ゴムAと
共重合ゴムBとからなり、共重合ゴムAは、エチレン/
α−オレフィン重量比が73/27〜40/60、非共
役ジエンの含有量がよう素価で8〜33となる量、およ
びム−ニ−粘度(ML1+4,121℃)が130〜195
であり、共重合ゴムBは、エチレン/α−オレフィン重
量比が73/27〜40/60、非共役ジエンの含有量
がよう素価で10〜36となる量、およびム−ニ−粘度
(ML1+4,121℃)が20〜55であるスポンジ用ゴ
ム組成物が、それぞれ開示されており、また本出願人
も、エチレン/α−オレフィン重量比が50/50〜8
0/20、非共役ジエンの含有量がよう素価で5〜40
となる量、ム−ニ−粘度(ML1+4,100℃)が60〜
300であり、共重合ゴムの低分子量側と高分子量側と
のα−オレフィン含量の差および共重合ゴムの低分子量
側と高分子量側とのよう素価の差を特定したゴム組成物
(特開平4−76011号公報参照)を提案している。
しかしながら、これらの組成物は、圧縮永久歪は良好で
あるが、高発泡させた場合の低伸長応力を含めたスポン
ジゴムとしての総合特性の面では、必ずしも満足できる
ものではない。さらに、特公平2−62582号公報に
は、エチレン、α−オレフィン、5−エチリデン−2−
ノルボルネン(ENB)および5−ビニル−2−ノルボ
ルネン(VNB)からなり、ENB/VNBモル比が1
/1〜20/1、ENBとVNBとの合計含有量が共重
合体のよう素価で2〜40となる量であり、特定の分子
量と分子量分布とを有する共重合ゴムが開示されてい
る。しかしながら、該共重合ゴムは、ロール加工性およ
び押出加工性が良好で、特に押出物の表面肌の平滑なス
ポンジゴムが得られるが、高発泡させた場合の圧縮永久
歪が大きく、かつ低伸長応力も小さいという欠点があ
る。即ち、従来のスポンジ用ゴムやスポンジ用ゴム組成
物においては、高発泡させた場合、特にシール性能の指
標である低伸長応力が小さいという欠点は解決されてお
らず、圧縮永久歪、形状保持性、加工性等の他の諸特性
を損なわないで低伸長応力を改善するという基本課題
は、依然未解決のままである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、発泡時に高
発泡性を有し、高発泡させた場合、特に低伸長応力の低
下および圧縮永久歪の悪化がなくシール性能に優れると
ともに、加工性および形状保持性にも優れたエチレン−
α−オレフィン−非共役ジエン共重合ゴム組成物を提供
することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記課題
を解決すべく鋭意検討した結果、特定のエチレン−α−
オレフィン−非共役ジエン共重合ゴムと特定の他のエチ
レン系重合体とを組合せることにより、発泡時に高発泡
性を有し、高発泡させた場合、特に低伸長応力の低下お
よび圧縮永久歪の悪化がなくシール性能に優れるととも
に、加工性および形状保持性にも優れたゴム組成物が得
られることを見出し、本発明を完成するに至った。本発
明は、 (A)エチレン/α−オレフィン重量比が40/60〜
70/30であり、非共役ジエンとして(a)エチリデ
ンノルボルネンおよび(b)ジシクロペンタジエンと主
鎖炭素数が8〜20のα,ω−ジエンとのいずれか1種
を含有し、各非共役ジエンの含有量は、エチリデンノル
ボルネンがエチレン−α−オレフィン−非共役ジエン共
重合体のよう素価で20〜60となる量、ジシクロペン
タジエンがエチレン−α−オレフィン−非共役ジエン共
重合体のよう素価で1〜20となる量、および主鎖炭素
数が8〜20のα,ω−ジエンが全単量体成分の0.0
5〜2重量%であり、かつム−ニ−粘度(ML1+4,10
0℃)が50〜150のエチレン−α−オレフィン−非
共役ジエン共重合体100重量部、 (B)低密度ポリエチレン、融点が50℃以上のエチレ
ン−α−オレフィン共重合体および融点が50℃以上の
エチレン−α−オレフィン−非共役ジエン共重合体の群
から選ばれる少なくとも1種の他のエチレン系重合体1
0〜100重量部、 (C)充填材30〜200重量部、並びに (D)軟化剤30〜150重量部 を配合してなることを特徴とするエチレン−α−オレフ
ィン−非共役ジエン共重合ゴム組成物、を要旨とする。
【0005】以下、本発明を詳細に説明する。これによ
り、本発明の目的、構成および効果が明確になるであろ
う。(A)エチレン−α−オレフィン−非共役ジエン共重合
本発明のエチレン−α−オレフィン−非共役ジエン共重
合ゴム組成物(以下、「共重合ゴム組成物」という。)
において使用される(A)エチレン−α−オレフィン−
非共役ジエン共重合体(以下、「(A)共重合ゴム」と
いう。)は、エチレン、α−オレフィン、並びに非共役
ジエンとして(a)エチリデンノルボルネンおよび
(b)ジシクロペンタジエンと主鎖炭素数が8〜20の
α,ω−ジエンとのいずれか1種からなる共重合体であ
る。 (A)共重合ゴムにおいて、α−オレフィンとしては、
例えば炭素数3〜12のα−オレフィンを挙げることが
でき、具体的にはプロピレン、ブテン−1、3−メチル
ブテン−1、ペンテン−1、3−メチルペンテン−1、
4−メチルペンテン−1、3−エチルペンテン−1、ヘ
キセン−1、オクテン−1、デセン−1、ドデセン−1
等を挙げることができ、特にプロピレンが好ましい。こ
れらのα−オレフィンは、単独でまたは2種以上を混合
して使用することができる。 (A)共重合ゴムにおけるエチレン/αーオレフィン重
量比は40/60〜70/30であり、好ましくは50
/50〜65/35である。この場合、エチレン/αー
オレフィン重量比が40/60未満では、共重合ゴム組
成物における充填材の分散が不十分となってスポンジ表
面肌が損なわれ、またスポンジゴムの強度も低下し、一
方70/30を超えると、特にスポンジゴムの低温にお
ける圧縮永久歪が損なわれる。また非共役ジエンのう
ち、主鎖炭素数が8〜20のα,ω−ジエン(以下、
「α,ω−ジエン」という。)は、下記式(1)で表さ
れる。
【0006】
【化1】
【0007】〔式(1)において、各R は相互に同一で
も異なってもよく、水素原子、炭素数1〜10の飽和脂
肪族炭化水素基、炭素数1〜10の不飽和脂肪族炭化水
素基、炭素数1〜10の飽和脂環式炭化水素基または炭
素数1〜10の不飽和脂環式炭化水素基を示し、nは4
〜16の整数である。〕 このようなα,ω−ジエンの具体例としては、1,7−
オクタジエン、1,8−ノナジエン、1,9−デカジエ
ン、1,11−ドデカジエン、1,13−テトラデカジ
エン、1,15−ヘキサデカジエン、1,17−オクタ
デカジエン、1,19−イコサジエン、3,6−ジメチ
ル−1,7−オクタジエン、4,5−ジメチル−1,7
−オクタジエン、5−メチル−1,8−ノナジエン等を
挙げることができ、特に1,7−オクタジエン、1,9
−デカジエンが好ましい。前記α,ω−ジエンは、単独
でまたは2種以上を混合して使用することができる。 (A)共重合ゴムにおける各非共役ジエンの含有量につ
いては、エチリデンノルボルネンの含有量は、(A)共
重合ゴムのよう素価で20〜60となる量、好ましくは
25〜45となる量である。この場合、エチリデンノル
ボルネンの含有量がよう素価で20未満では、共重合ゴ
ム組成物から得られるスポンジゴムの低温における圧縮
永久歪が損なわれ、また架橋速度が低くなるため、ガス
抜けによる表面肌の悪化および形状保持性の低下を来
し、一方よう素価で60を超えると、混練加工時および
押出加工時に“ブツ”、“ゲル”を生じやすく、また架
橋速度と発泡速度とのバランスが狂い、共重合ゴム組成
物を高発泡させることが困難となり、コストも高くな
る。また、ジシクロペンタジエンの含有量は、(A)共
重合ゴムのよう素価で1〜20となる量、好ましくは4
〜15となる量である。この場合、ジシクロペンタジエ
ンの含有量がよう素価で1未満では、共重合ゴム組成物
から得られるスポンジゴムの形状保持性が低下し、一方
よう素価で20を超えると、押出加工性が低下する。ま
た、α,ω−ジエンの含有量は、全単量体成分の0.0
5〜2重量%、好ましくは0.1〜1重量%である。こ
の場合、α,ω−ジエンの含有量が0.05重量%未満
では、スポンジゴムの形状保持性が低下し、一方2重量
%を超えると、押出加工性が低下する。本発明における
(A)共重合ゴムは、非共役ジエンが(a)エチリデン
ノルボルネンおよび(b)ジシクロペンタジエンと主鎖
炭素数が8〜20のα,ω−ジエンとのいずれか1種を
含有するものであるが、この場合、非共役ジエンが前記
(a)エチリデンノルボルネンのみでは、形状保持性が
著しく低下する。 (A)共重合ゴムのム−ニ−粘度(ML1+4,100℃)
は50〜150、好ましくは60〜140である。この
場合、(A)共重合ゴムのム−ニ−粘度(ML1+4,10
0℃)が50未満では、共重合ゴム組成物から得られる
スポンジゴムの形状保持性の低下および架橋・発泡時の
ガス抜けによる表面肌の悪化を来し、また形状保持性、
圧縮永久歪、低伸長応力も損なわれ、一方150を超え
ると、高発泡させることが困難となり、また混練加工
性、押出加工性も低下する。本発明において、前記
(A)共重合ゴムは、単独でまたは2種以上を混合して
使用することができる。本発明においては、前記(A)
共重合ゴムを後述する(B)エチレン系重合体と組合せ
て使用することにより、共重合ゴム組成物に対して、高
発泡性、形状保持性、混練・押出加工性、架橋速度、圧
縮永久歪、低伸長応力、スポンジゴムの表面肌等を含め
て、優れた特性バランスを付与することができることと
なる。
【0008】(A)共重合ゴムは、中・低圧法による通
常の重合方法、例えば、適当な溶媒中、遷移金属化合物
と有機金属化合物とからなるチーグラー・ナッタ触媒、
例えば少なくとも1種の溶媒可溶性バナジウム化合物と
少なくとも1種の有機アルミニウム化合物とからなる触
媒の存在下で、エチレン、αーオレフィンおよび前記非
共役ジエンを、必要に応じて分子量調節剤として水素を
供給しつつ重合する方法により製造することができ、そ
の際の重合は、気相法(流動床あるいは攪拌床)でも液
相法(スラリー法あるいは溶液法)でも実施することが
できる。前記溶媒可溶性バナジウム化合物としては、VO
Cl3 、VCl4、VOCl3 あるいはVCl4の少なくとも1種とア
ルコールとの反応生成物が好ましい。この場合、前記ア
ルコールとしては、例えばメタノール、エタノール、n
−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、
sec−ブタノール、t−ブタノール、n−ヘキサノー
ル、n−オクタノール、2−エチルヘキサノール、n−
デカノール、n−ドデカノール等を挙げることができ、
これらのうち炭素数3〜8のアルコールが好ましい。ま
た、前記有機アルミニウム化合物としては、例えばトリ
エチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、ト
リ−n−ヘキシルアルミニウム、ジエチルアルミニウム
モノクロリド、ジイソブチルアルミニウムモノクロリ
ド、エチルアルミニウムセスキクロリド、ブチルアルミ
ニウムセスキクロリド、エチルアルミニウムジクロリ
ド、ブチルアルミニウムジクロリド、トリメチルアルミ
ニウムと水との反応生成物であるメチルアルミノキサン
等を挙げることができ、特にエチルアルミニウムセスキ
クロリド、ブチルアルミニウムセスキクロリド、エチル
アルミニウムセスキクロリドとブチルアルミニウムセス
キクロリドとの混合物、トリイソブチルアルミニウムと
ブチルアルミニウムセスキクロリドとの混合物が好まし
い。また、前記溶媒としては、通常、炭化水素溶媒が使
用され、好ましい炭化水素溶媒は、n−ペンタン、n−
ヘキサン、n−ヘプタン、n−オクタン、イソオクタ
ン、シクロヘキサン等である。これらの炭化水素溶媒
は、単独でまたは2種以上を混合して使用することがで
きる。
【0009】(B)他のエチレン系重合体 次に、本発明の共重合ゴム組成物において使用される
(B)他のエチレン系重合体(以下、「(B)エチレン
系重合体」という。)は、低密度ポリエチレン、融点が
50℃以上のエチレン−α−オレフィン共重合体(以
下、「エチレン−α−オレフィン共重合体」という。)
および融点が50℃以上のエチレン−α−オレフィン−
非共役ジエン共重合体(以下、「共重合ゴム(b)」と
いう。)の群から選ばれる少なくとも1種からなる。但
し、ここでいう融点とは、DSC(示差走査熱量計)測
定によるものとする。 (B)エチレン系重合体において、低密度ポリエチレン
の密度は、通常、0.935g/cm3 以下であるが、好
ましい密度範囲は0.910〜0.935g/cm3 であ
る。低密度ポリエチレンとしては、例えば高圧法により
得られる低密度ポリエチレン(以下、「LDPE」とい
う。)あるいは中・低圧法により得られる直鎖状低密度
ポリエチレン(以下、「L−LDPE」という。)を挙
げることができるが、これらのいずれも使用することが
できる。高圧法によるLDPEは、気相法でもスラリー
法(水媒質中あるいは有機媒質中)でも製造することが
でき、また中・低圧法によるL−LDPEは、気相法
(流動床あるいは攪拌床)でも液相法(スラリー法ある
いは溶液法)でも製造することができる。本発明におい
て、前記低密度ポリエチレンは、単独でまたは2種以上
を混合して使用することができる。さらに、エチレン−
α−オレフィン共重合体および共重合ゴム(b)におい
て使用されるαーオレフィンとしては、例えば炭素数3
〜12のα−オレフィン、具体的にはプロピレン、ブテ
ン−1、3−メチルブテン−1、ペンテン−1、3−メ
チルペンテン−1、4−メチルペンテン−1、3−エチ
ルペンテン−1、ヘキセン−1、オクテン−1、デセン
−1、ドデセン−1等を挙げることができ、特にブテン
−1が好ましい。これらのα−オレフィンは、単独でま
たは2種以上を混合して使用することができる。また、
共重合ゴム(b)において使用される非共役ジエンとし
ては、例えばエチリデンノルボルネン、ビニルノルボル
ネン、ジシクロペンタジエン、1,4−ヘキサジエン、
1,7−オクタジエン、1,9−デカジエン、1,11
−ドデカジエン、1,13−テトラデカジエン、1,1
5−ヘキサデカジエン、1,17−オクタデカジエン、
1,19−イコサジエン、3,6−ジメチル−1,7−
オクタジエン、4,5−ジメチル−1,7−オクタジエ
ン、5−メチル−1,8−ノナジエン等を挙げることが
でき、特にエチリデンノルボルネン、ジシクロペンタジ
エン、1,7−オクタジエン、1,9−デカジエンが好
ましい。これらの非共役ジエンは、単独でまたは2種以
上を混合して使用することができる。エチレン−α−オ
レフィン共重合体および共重合ゴム(b)におけるエチ
レン/αーオレフィン重量比は、通常、70/30〜9
0/10、好ましくは78/22〜90/10である。
この場合、エチレン/αーオレフィン重量比が70/3
0未満では、共重合ゴム組成物から得られるスポンジゴ
ムの低伸長応力が低下する傾向があり、一方90/10
を超えと、共重合におけるエチレンとαーオレフィンと
の反応性の差に起因して、均質なエチレン−α−オレフ
ィン共重合体および共重合ゴム(b)を得ることが困難
となる。また、エチレン−α−オレフィン共重合体およ
び共重合ゴム(b)の融点は、50℃以上、好ましくは
60〜120℃である。この場合、エチレン−α−オレ
フィン共重合体および共重合ゴム(b)の融点が50℃
未満では、本発明の共重合ゴム組成物から得られるスポ
ンジゴムの低伸長応力が低下する。なお、共重合ゴム
(b)における非共役ジエンの含有量は、共重合ゴム
(b)のよう素価で2〜40となる量が好ましく、特に
3〜20となる量が好ましい。前記エチレン−α−オレ
フィン共重合体および共重合ゴム(b)は、中・低圧法
による通常の重合方法、例えば、エチレンとα−オレフ
ィンとを、共重合ゴム(b)の場合はさらに非共役ジエ
ンを添加して、前記(A)共重合ゴムの場合と同様にし
て重合する方法により製造することができる。本発明に
おいて、前記エチレン−α−オレフィン共重合体および
共重合ゴム(b)は、それぞれ単独でまたは2種以上を
混合して使用することができる。本発明における(B)
エチレン系重合体の配合量は、(A)共重合ゴム100
重量部に対して、10〜100重量部、好ましくは15
〜70重量部である。この場合、(B)エチレン系重合
体の配合量が10重量部未満では、共重合ゴム組成物を
高発泡させて得られるスポンジゴムの低伸長応力、表面
肌や、共重合ゴム組成物の押出加工性が損なわれ、一方
100重量部を超えると、共重合ゴム組成物の高発泡
性、混練加工性、押出加工性が損なわれる。
【0010】(C)充填材 次に、本発明の共重合ゴム組成物において使用される充
填材としては、例えばSRF、FEF、HAF、ISA
F、SAF、FT、MT等のカーボンブラック;微粒子
けい酸、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、クレー、
タルク等の無機充填材等を挙げることができる。これら
の充填材は、単独でまたは2種以上を混合して使用する
ことができる。本発明における充填材の配合量は、
(A)共重合ゴム100重量部に対して、30〜200
重量部、好ましくは50〜150重量部である。この場
合、充填材の配合量が30重量部未満では、共重合ゴム
組成物から得られるスポンジゴムの低伸長応力、強度が
低下し、一方200重量部を超えると、共重合ゴム組成
物の溶融粘度が高くなり、高発泡性が損なわれる。(D)軟化剤 次に、本発明の共重合ゴム組成物において使用される軟
化剤としては、ゴムに通常用いられるアロマティック
油、ナフテニック油、パラフィン油等のプロセスオイ
ル;やし油等の植物油等を挙げることができる。これら
の軟化剤のうち、プロセスオイルが好ましく、特にパラ
フィン油が好ましい。これらの軟化剤は、単独でまたは
2種以上を混合して使用することができる。本発明にお
ける軟化剤の配合量は、(A)共重合ゴム100重量部
に対して、30〜150重量部、好ましくは40〜10
0重量部である。この場合、軟化剤の配合量が30重量
部未満では、共重合ゴム組成物の混練加工性、押出加工
性が低下し、一方150重量部を超えると、共重合ゴム
組成物から得られるスポンジゴムの形状保持性、低伸長
応力、強度が低下する。
【0011】共重合ゴム組成物の調製 本発明の共重合ゴム組成物は、それぞれ所定量の(A)
共重合ゴム、(B)エチレン系重合体、(C)充填材並
びに(D)軟化剤を、必要に応じて添加される添加剤
(例えば後述するもの)とともに、通常の混練操作によ
り配合して調製することができる。共重合ゴム組成物の
調製に際しては、バンバリーミキサー、ロールミキサ
ー、押出機等の通常の混練機を用いることができるが、
その際、(A)共重合ゴムおよび(B)エチレン系重合
体は、別々にあるいは予め混合して供給することができ
る。(A)共重合ゴムと(B)エチレン系重合体とを予
め混合する方法としては、例えば(イ)(A)共重合ゴ
ムと(B)エチレン系重合体とを溶融混練する方法、
(ロ)(A)共重合ゴムの溶液と(B)エチレン系重合
体の溶液とを混合したのち、溶媒を除去する方法、
(ハ)直列に連結した2つの重合槽を用い、(A)共重
合ゴムおよび(B)エチレン系重合体のいずれか一方の
成分を最初の重合槽で製造し、その重合生成物を第二の
重合槽に供給し、第二の重合槽で他方の成分を製造した
のち、溶媒を除去する方法等を挙げることができる。前
記(ロ)および(ハ)の方法は、特に(B)エチレン系
重合体がエチレン−α−オレフィン共重合体および/ま
たは共重合ゴム(b)である場合に適当である。
【0012】本発明の共重合ゴム組成物は、特にスポン
ジゴムに有用である。スポンジゴムを製造する際には、
共重合ゴム組成物に対し、必要に応じて架橋剤、発泡剤
等を配合してゴム配合物としたのち、例えば通常用いら
れる方法により架橋・発泡を行なう。前記架橋剤として
は、例えば粉末硫黄、沈降硫黄、コロイド硫黄、不溶性
硫黄等の硫黄;塩化硫黄、セレン、テルル等の無機系加
硫剤;モルホリンジスルフィド類、アルキルフェノール
ジスルフィド類、チウラムジスルフィド類、ジチオカル
バミン酸類等の含硫黄有機化合物;1,1−ジ−t−ブ
チルパーオキシ−3,3,5−トリメチルシクロヘキサ
ン、ジ−t−ブチルパーオキシド、ジクミルパーオキシ
ド、t−ブチルクミルパーオキシド、2,5−ジメチル
−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、1,
3−ビス(t−ブチルパーオキシ−イソプロピル)ベン
ゼン等の有機過酸化物類等を挙げることができる。これ
らの架橋剤は、単独でまたは2種以上を混合して使用す
ることができる。前記架橋剤の配合量は、架橋剤の種類
により変わるが、例えば硫黄の場合、共重合ゴム組成物
100重量部に対して、通常、0.1〜10重量部、好
ましくは0.5〜5重量部である。架橋剤として硫黄を
用いる場合、必要に応じて加硫促進剤、加硫促進助剤を
さらに配合することができる。このような加硫促進剤と
しては、例えばヘキサメチレンテトラミン、アセトアル
デヒドアンモニア等のアルデヒドアンモニア類;ジフェ
ニルグアニジン、ジ(o−トリル)グアニジン、o−ト
リル−ビグアニド等のグアニジン類;チオカルバニリ
ド、ジ(o−トリル)チオウレア、N,N’−ジエチル
チオウレア、テトラメチルチオウレア、トリメチルチオ
ウレア、ジラウリルチオウレア等のチオウレア類;メル
カプトベンゾチアゾール、ジベンゾチアゾールジスルフ
ィド、2−(4−モルフォリノチオ)ベンゾチアゾー
ル、2−(2,4−ジニトロフェニル)メルカプトベン
ゾチアゾール、N,N’−(ジエチルチオカルバモイル
チオ)ベンゾチアゾール等のベンゾチアゾール類;N−
t−ブチル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド、
N,N’−ジシクロヘキシル−2−ベンゾチアジルスル
フェンアミド、N,N’−ジイソプロピル−2−ベンゾ
チアジルスルフェンアミド、N−シクロヘキシル−2−
ベンゾチアジルスルフェンアミド等のスルフェンアミド
類;テトラメチルチウラムジスルフィド、テトラエチル
チウラムジスルフィド、テトラブチルチウラムジスルフ
ィド、テトラメチルチウラムモノスルフィド、ジペンタ
メチレンチウラムテトラスルフィド等のチウラム類;ジ
メチルチオカルバミン酸亜鉛、ジエチルチオカルバミン
酸亜鉛、ジ−n−ブチルチオカルバミン酸亜鉛、エチル
フェニルジチオカルバミン酸亜鉛、ジメチルジチオカル
バミン酸ナトリウム、ジメチルジチオカルバミン酸銅、
ジメチルチオカルバミン酸テルル、ジメチルチオカルバ
ミン酸鉄等のチオカルバミン酸塩類;ブチルチオキサン
トゲン酸亜鉛、イソプロピルキサントゲン酸亜鉛等のキ
サントゲン酸塩類等を挙げることができる。これらの加
硫促進剤は、単独でまたは2種以上を混合して使用する
ことができる。前記加硫促進剤の配合量は、共重合ゴム
組成物100重量部に対して、通常、0.1〜20重量
部、好ましくは0.2〜10重量部である。また、前記
加硫促進助剤としては、例えば酸化マグネシウム、亜鉛
華、リサージ、鉛丹、鉛白等の金属酸化物;ステアリン
酸、オレイン酸、ステアリン酸亜鉛等の有機酸類等を挙
げることができ、特に亜鉛華、ステアリン酸が好まし
い。これらの加硫促進助剤は、単独でまたは2種以上を
混合して使用することができる。前記加硫促進助剤の配
合量は、共重合ゴム組成物100重量部に対して、通
常、3〜20重量部である。また、架橋剤として有機過
酸化物類を用いる場合、必要に応じて架橋助剤をさらに
配合することができる。このような架橋助剤としては、
例えば硫黄、ジペンタメチレンチウラムテトラスルフィ
ド等の硫黄あるいは硫黄化合物;ポリエチレンジメタク
リレート、ジビニルベンゼン、ジアリルフタレート、ト
リアリルシアヌレート、メタフェニレンビスマレイミ
ド、トルイレンビスマレイミド等の多官能性モノマー
類;p−キノンオキシム、p,p’−ベンゾイルキノン
オキシム等のオキシム化合物等を挙げることができる。
これらの架橋助剤は、単独でまたは2種以上を混合して
使用することができる。さらに、前記発泡剤としては、
例えば炭酸アンモニウム、重炭酸ナトリウム、無水硝酸
ナトリウム等の無機発泡剤;ジニトロソペンタメチレン
テトラミン、N,N’−ジメチル−N,N’−ジニトロ
ソテレフタルアミド、ベンゼンスルホニルヒドラジド、
p,p’−オキシビス(ベンゼンスルホニルヒドラジ
ド)、3,3’−ジスルホンヒドラジドジフェニルスル
ホン、アゾイソブチロニトリル、アゾビスホルムアミド
等の有機発泡剤を挙げることができる。これらの発泡剤
は、単独でまたは2種以上を混合して使用することがで
きる。また、前記発泡剤とともに、尿素系、有機酸系、
金属塩系等の発泡助剤を用いることもできる。前記発泡
剤および発泡助剤の配合量は、それらの種類や所望の発
泡度により変わるが、共重合ゴム組成物100重量部に
対して、発泡剤が、通常、0.5〜20重量部、好まし
くは1〜15重量部であり、また発泡助剤が、通常、1
〜20重量部である。さらに、本発明の共重合ゴム組成
物には、所望により、補強材、吸湿剤、可塑剤、老化防
止剤、酸化防止剤、熱安定剤、紫外線吸収剤、滑剤、離
型剤、難燃剤、帯電防止剤、染顔料、防かび剤等の他の
添加剤を配合することができ、また、前記以外の重合
体、例えば天然ゴム、ポリイソプレンゴム、ポリブタジ
エンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、アクリロニトリ
ル−ブタジエンゴム、ブチルゴム、アクリルゴム、中・
高密度ポリエチレン(密度0.94g/cm3 以上)、ポ
リプロピレン等を配合することもできる。スポンジゴム
を製造する際の各成分の配合方法および配合順序は特に
限定されるものではなく、また混練機や押出機も公知の
ものを用いることができるが、特に、バンバリーミキサ
ーを用いて、(A)共重合ゴム、(B)エチレン系重合
体、(C)充填材、(D)軟化剤等を混練したのち、ロ
ールミキサーを用いて、架橋剤、発泡剤等を混練するこ
とが好ましい。また、押出機を用いて配合する場合は、
配合成分の一部をバンバリーミキサー等により予め混練
したのち押出機に供給し、残りの配合成分を別途押出機
に供給して混練することも、全配合成分を押出機に供給
して混練することもできる。このような配合に際して
は、前記(A)〜(D)、架橋剤および発泡剤以外の配
合成分は、適宜の混練段階で添加することができる。次
いで、通常のスポンジゴムの製造に使用される手順に従
い、例えば、ゴム配合物を公知の架橋・発泡装置の金型
内で加熱して架橋・発泡させる方法、あるいはゴム配合
物を押出成形機を用いて所望形状に成形したのち架橋槽
内で加熱する方法等により、所望のスポンジゴムを製造
することができる。架橋・発泡時の加熱温度および加熱
時間は、架橋剤や発泡剤の種類、発泡度等によって変わ
るが、加熱温度は、通常、150〜280℃、好ましく
は180〜250℃であり、また加熱時間は、通常、2
〜15分、好ましくは3〜10分である。
【0013】
【実施例】以下、実施例および比較例を挙げて、本発明
をさらに具体的に説明する。但し、本発明は、これらの
実施例に限定されるものではない。実施例および比較例
における各測定・評価は、下記の手順で行なった。 (1)プロピレン含有量およびブテン−1含有量(重量
%) 赤外線吸収スペクトル法により測定した。 (2)よう素価 赤外線吸収スペクトル法により測定した。 (3)ム−ニ−粘度(ML1+4,100℃) 測定温度100℃、余熱時間1分、粘度を読んだときま
での時間4分で測定した。 (4)押出加工性(ガーベダイ評点) ASTM−D2230A法に準拠して評価した。 (5)形状保持性(%) 未架橋ゴム配合物を、図1に示す形状の口金を用いて押
出した成形物を、220℃の雰囲気下で水平に7分間放
置したのち、架橋・発泡させたとき、縦寸法La と横寸
法Lb との比率(La /Lb )×100により、形状保
持性を評価した。 (6)スポンジ物性 比重 日本ゴム協会標準規格・膨張ゴムの物理試験法に準拠し
て測定した。 圧縮永久歪 JIS K6301に準拠して、図1に示す形状の口金
を用いて押出した成形物に、図1の縦方向に50%の圧
縮歪をかけ、70℃で200時間後の圧縮歪を測定し
た。 25%低伸長応力 スポンジゴムを、100mm×5mm×約2mmの試験片に打
ち抜き、JIS K6301に準拠して、25%伸長応
力を測定した。 表面肌 スポンジゴムの表面の平滑性、つや、粘着の有無等を基
準とし、目視にて、 優:○、普通:△、不良:× の3段階で評価した。
【0014】実施例1〜4および比較例1〜5 表1に示す共重合ゴムおよび表2に示す(B)エチレン
系重合体(LDPE、エチレン−ブテン−1共重合体、
エチレン−ブテン−1−エチリデンノルボルネン共重合
体)を用いて、表3に示す成分〔I〕を配合し、BR型
バンバリーミキサー(内容量1.7リットル)を用い、
回転数60rpm、50℃で5分間混練して、ゴム配合
物(i)を得た。このゴム配合物(i)に対して、表3
に示す成分〔II〕を配合し、50℃に保持した10イン
チ・ロールミキサーを用い、前ロール回転数(rpm)
/後ロール回転数(rpm)=28/22として、5分
間混練して、ゴム配合物(ii)を得た。その後、50mm
押出機にガーベダイ(ASTM−D2330に準拠した
もの)を装着し、シリンダー温度60℃、ダイ温度80
℃、スクリュウ回転数30rpmに設定して、ゴム配合
物(ii)の押出しを行って、押出加工性を評価した。ま
た、50mm押出機に図1に示す形状の口金を装着し、シ
リンダー温度60℃、ダイ温度80℃、スクリュウ回転
数30rpmに設定して、ゴム配合物(ii)の押出しを
行ったのち、220℃の熱風槽内で10分間加熱して、
架橋・発泡を行い、スポンジゴムを得た。各ゴム配合物
および各スポンジゴムについての評価結果を、表3に示
す。その結果、本発明の共重合ゴム組成物から得られる
ゴム配合物は、高発泡性を有し、スポンジ比重が小さ
く、かつ押出加工性および形状保持性に優れ、しかもそ
のスポンジゴムは、圧縮永久歪が小さく、低伸長応力が
大きく、表面肌も良好であり、優れた特性バランスを有
する。これに対して、比較例1および比較例2に示すよ
うに、従来の共重合ゴム組成物を用いて得られるゴム配
合物の場合、高発泡させると特に低伸長応力が低くな
り、押出加工性および表面肌も劣っている。また、比較
例3のゴム配合物の場合、(A)共重合ゴムのム−ニ−
粘度(ML 1+4 100℃)が高く、押出加工性、高発泡
性が劣っている。また、比較例4のゴム配合物の場合、
(A)共重合ゴムのム−ニ−粘度(ML1+4 100℃)
が低く、形状保持性、圧縮永久歪、低伸長応力、表面肌
がいずれも劣っている。さらに、比較例5のゴム配合物
の場合、エチレン−αーオレフィン−非共役ジエン共重
合体の非共役ジエン成分が1種のみであるため、特に形
状保持性が劣っている。
【0015】
【表1】
【0016】
【表2】
【0017】
【表3】
【0018】表3において、 (*1) 〜(*10) は次のとお
りである。 (*1) 旭カーボン(株)製 旭50HG (*2) 出光興産(株)製 ダイアナプロセスオイルPW
−380 (*3) 井上石灰(株)製 ベスタPP (*4) メルカプトベンゾチアゾール (*5) ジメチルジチオカルバミン酸亜鉛 (*6) ジ−n−ブチルジチオカルバミン酸亜鉛 (*7) ジペンタメチレンチウラムテトラスルフィド (*8) テトラエチルチウラムジスルフィド (*9) モルフォリンジスルフィド(大内新興化学(株)
製) (*10) p,p’−オキシビス(ベンベンスルホニルヒド
ラジド)
【0019】
【発明の効果】本発明の共重合ゴム組成物は、発泡時に
高発泡性を有し、高発泡させた場合、特に低伸長応力の
低下および圧縮永久歪の悪化がなくシール性能に優れる
とともに、混練・押出加工性、架橋・発泡時の形状保持
性、スポンジ表面肌等にも優れている。したがって、本
発明の共重合ゴム組成物は、特にスポンジゴムとして、
自動車用のドアシール、ルーフサイドレール、トランク
シール等のシール部材に極めて好適に使用することがで
きるほか、航空機・船舶用シール部材、土木・建築用シ
ール部材、一般機械・装置用シール部材、電線被覆等を
含めた幅広い用途に有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】形状保持性と圧縮永久歪の評価に用いた口金の
形状を示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 45/00 LKB

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)エチレン/α−オレフィン重量比
    が40/60〜70/30であり、非共役ジエンとして
    (a)エチリデンノルボルネンおよび(b)ジシクロペ
    ンタジエンと主鎖炭素数が8〜20のα,ω−ジエンと
    のいずれか1種を含有し、各非共役ジエンの含有量は、
    エチリデンノルボルネンがエチレン−α−オレフィン−
    非共役ジエン共重合体のよう素価で20〜60となる
    量、ジシクロペンタジエンがエチレン−α−オレフィン
    −非共役ジエン共重合体のよう素価で1〜20となる
    量、および主鎖炭素数が8〜20のα,ω−ジエンが全
    単量体成分の0.05〜2重量%であり、かつム−ニ−
    粘度(ML1+4,100℃)が50〜150のエチレン−
    α−オレフィン−非共役ジエン共重合体100重量部、 (B)低密度ポリエチレン、融点が50℃以上のエチレ
    ン−α−オレフィン共重合体および融点が50℃以上の
    エチレン−α−オレフィン−非共役ジエン共重合体の群
    から選ばれる少なくとも1種の他のエチレン系重合体1
    0〜100重量部、 (C)充填材30〜200重量部、並びに (D)軟化剤30〜150重量部 を配合してなることを特徴とするエチレン−α−オレフ
    ィン−非共役ジエン共重合ゴム組成物。
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