JPH08157631A - ポリオレフィン系架橋発泡体及びその製造方法 - Google Patents

ポリオレフィン系架橋発泡体及びその製造方法

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JPH08157631A
JPH08157631A JP16068595A JP16068595A JPH08157631A JP H08157631 A JPH08157631 A JP H08157631A JP 16068595 A JP16068595 A JP 16068595A JP 16068595 A JP16068595 A JP 16068595A JP H08157631 A JPH08157631 A JP H08157631A
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JP
Japan
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reactive monomer
polyolefin
weight
resin
foam
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Application number
JP16068595A
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English (en)
Inventor
Koichi Shibayama
晃一 柴山
Kazuo Yamagata
一雄 山形
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Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 耐熱性、柔軟性等に優れ、かつ複雑な形状の
二次加工が可能なポリオレフィン系架橋発泡体を提供す
る。 【構成】 ポリプロピレン系樹脂40〜90重量%及び
ポリエチレン系樹脂60〜10重量%からなるポリオレ
フィン系樹脂、並びに、分子中に1個以上のビニル基を
有する反応性モノマー(a)及び分子中に1個以上の
(メタ)アクリル基を有する反応性モノマー(b)を含
有するポリオレフィン系樹脂組成物であって、上記反応
性モノマー(a)が有するビニル基の数、及び、上記反
応性モノマー(b)が有する(メタ)アクリル基の数の
うち少なくとも一方が2以上であり、上記反応性モノマ
ー(a)及び上記反応性モノマー(b)の合計量が、上
記ポリオレフィン系樹脂100重量部に対して0.5〜
10.0重量部であり、上記反応性モノマー(b)に対
する上記反応性モノマー(a)の配合重量比が、0.1
〜9.0であるポリオレフィン系樹脂組成物に、架橋を
施し発泡させてなるポリオレフィン系架橋発泡体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、耐熱性、柔軟性等に優
れ、かつ複雑な形状の二次加工が可能なポリオレフィン
系架橋発泡体に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリオレフィン系樹脂の発泡体は、一般
的に柔軟性、断熱性等に優れており、従来より、天井、
ドア、インストルメントパネル等の車両内装材として用
いられている。これらの内装材は、主にポリオレフィン
系樹脂発泡体にポリ塩化ビニルシート、熱可塑性エラス
トマーシート、布状物、皮革等の表皮材を積層し、真空
成形、圧縮成形等の二次加工によって成形される。しか
し、この二次加工は通常120〜200℃の高温で行わ
れるので、発泡体の高温伸度が不足する場合には発泡体
が破断することが多く、また、発泡体の樹脂強度が低い
場合には発泡体から表皮材が剥離し、又は、積層体中の
発泡体の気泡破壊により表皮材表面にフクレ、皺等が生
じる等の問題があった。
【0003】特開平2−255740号公報には、ポリ
オレフィン系樹脂発泡体に硝酸塩及び亜硝酸塩のうち少
なくとも一方による表面処理を行い、表皮材に対する発
泡体の接着性を高める技術が開示されている。この技術
により発泡体から表皮材が剥がれて生じるフクレ現象は
減少するものの、発泡体内部で起こる気泡破れに起因す
る不具合の解決には至っていない。
【0004】特公昭58−57452号公報には、発泡
体の樹脂強度を高めるためにポリプロピレンにトリメチ
ロールプロパントリアクリレート等の架橋剤を添加する
技術が開示されているが、この技術では、樹脂の高温伸
度が不足するために発泡体の伸びが必要とされる部位で
は発泡体の破断が起こり、成形性は改善されていない。
【0005】特開平4−292642号公報には、発泡
体の樹脂強度及び高温伸度を両立させるために、2官能
性のモノマー及び3官能性のモノマーを組み合わせた混
合架橋剤を使用する技術が開示されているが、実施例中
に示されるトリメチロールプロパントリメタクリレート
とネオペンチルグリコールジメタクリレートとのメタク
リレート同士の組み合わせは、架橋強度には優れるが、
柔軟性、成形時に必要とされる高温伸度等が充分ではな
く、問題点の解決には至っていない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記に鑑
み、耐熱性、柔軟性等に優れ、かつ複雑な形状の二次加
工が可能なポリオレフィン系架橋発泡体を提供すること
を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨は、ポリオ
レフィン系架橋発泡体を、ポリプロピレン系樹脂40〜
90重量%及びポリエチレン系樹脂60〜10重量%か
らなるポリオレフィン系樹脂、並びに、分子中に1個以
上のビニル基を有する反応性モノマー(a)及び分子中
に1個以上の(メタ)アクリロイル基を有する反応性モ
ノマー(b)を含有するポリオレフィン系樹脂組成物で
あって、上記反応性モノマー(a)が有するビニル基の
数、及び、上記反応性モノマー(b)が有する(メタ)
アクリロイル基の数のうち少なくとも一方が2以上であ
り、上記反応性モノマー(a)及び上記反応性モノマー
(b)の合計量が、上記ポリオレフィン系樹脂100重
量部に対して0.5〜10.0重量部であり、上記反応
性モノマー(b)に対する上記反応性モノマー(a)の
配合重量比が、0.1〜9.0であるポリオレフィン系
樹脂組成物に、架橋を施し発泡させて得るところに存す
る。
【0008】本発明で使用されるポリオレフィン系樹脂
組成物は、上記ポリオレフィン系樹脂を樹脂マトリック
スとする。上記ポリオレフィン系樹脂は、ポリプロピレ
ン系樹脂及びポリエチレン系樹脂からなる。
【0009】上記ポリプロピレン系樹脂の含有量は、上
記ポリオレフィン系樹脂中40〜90重量%である。4
0重量%未満であると、本発明のポリオレフィン系架橋
発泡体の耐熱性が低下し、90重量%を超えると、上記
ポリオレフィン系架橋発泡体の成形性が低下するので、
上記範囲に限定される。より好ましくは、45〜85重
量%である。
【0010】上記ポリプロピレン系樹脂は、プロピレン
単独重合体、又は、プロピレン及びプロピレン以外のα
−オレフィンを構造単位とする共重合体である。上記プ
ロピレン以外のα−オレフィンとしては特に限定され
ず、例えば、エチレン、1−ブテン、1−ペンテン、1
−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘプテ
ン、1−オクテン等が挙げられる。
【0011】上記ポリプロピレン系樹脂のメルトインデ
ックス(以下「MI」という)は、0.1〜12g/1
0分が好ましい。0.1/10分未満であると、上記ポ
リオレフィン系架橋発泡体の成形性が低下し、12g/
10分を超えると、上記ポリオレフィン系架橋発泡体の
耐熱性が低下する。より好ましくは、0.3〜10g/
10分である。
【0012】上記ポリエチレン系樹脂の含有量は、上記
ポリオレフィン系樹脂中60〜10重量%である。60
重量%未満であると、上記ポリオレフィン系架橋発泡体
の成形性が低下し、10重量%を超えると、上記ポリオ
レフィン系架橋発泡体の耐熱性が低下するので、上記範
囲に限定される。より好ましくは、55〜15重量%で
ある。
【0013】上記ポリエチレン系樹脂は、エチレン単独
重合体、又は、エチレン及びエチレン以外のα−オレフ
ィンを構造単位とする共重合体である。上記エチレン以
外のα−オレフィンとしては特に限定されず、例えば、
プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセ
ン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘプテン、1−オ
クテン等が挙げられる。
【0014】本発明で使用される樹脂マトリックスは、
上記ポリプロピレン系樹脂及び上記ポリエチレン系樹脂
のほか、更に、例えば、低密度ポリエチレン、直鎖状低
密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエ
チレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレンゴム、
ポリ酢酸ビニル、ポリブテン、熱可塑性ポリオレフィン
等の他の熱可塑性樹脂を加えたものを使用してもよい。
【0015】本発明で使用される反応性モノマーは、分
子中に1個以上のビニル基を有する反応性モノマー
(a)及び分子中に1個以上の(メタ)アクリロイル基
を有する反応性モノマー(b)からなり、上記反応性モ
ノマー(a)が有するビニル基の数及び上記反応性モノ
マー(b)が有する(メタ)アクリロイル基の数のうち
少なくとも一方は2以上である。上記反応性モノマー
が、分子中にただ1個のビニル基を有する上記反応性モ
ノマー(a)及び分子中にただ1個の(メタ)アクリロ
イル基を有する上記反応性モノマー(b)からなる場合
には、架橋を充分に行うことが困難となり、充分な樹脂
強度が得られないので、上記に限定される。
【0016】上記反応性モノマー(a)及び上記反応性
モノマー(b)の合計量は、上記ポリオレフィン系樹脂
100重量部に対して0.5〜10.0重量部である。
0.5重量部未満であると、上記ポリオレフィン系架橋
発泡体の発泡性、樹脂強度等が低下し、10.0重量部
を超えると、上記ポリオレフィン系架橋発泡体の柔軟性
が低下するので、上記範囲に限定される。より好ましく
は、1.0〜8.0重量部である。
【0017】上記反応性モノマー(b)に対する上記反
応性モノマー(a)の配合重量比は、0.1〜9.0で
ある。0.1未満であると、上記ポリオレフィン系架橋
発泡体の高温伸度、成形性等が低下し、9.0を超える
と、上記ポリオレフィン系架橋発泡体の樹脂強度が低下
するので、上記範囲に限定される。より好ましくは、
0.2〜6.0である。
【0018】上記反応性モノマー(a)としては、分子
中に1個以上のビニル基を有していれば特に限定され
ず、1官能モノマーとして、例えば、スチレン、o−メ
チルスチレン、p−メチルスチレン、o−エチルスチレ
ン、p−エチルスチレン等が挙げられ、2官能モノマー
として、例えば、ジビニルベンゼン等が挙げられる。
【0019】上記反応性モノマー(b)としては、分子
中に1個以上の(メタ)アクリロイル基を有していれば
特に限定されず、1官能モノマーとして、例えば、ラウ
リル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)ア
クリレート、ステアリル(メタ)アクリレート等が挙げ
られ、2官能モノマーとして、例えば、1,6−ヘキサ
ンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジ
オールジ(メタ)アクリレート、1,10−デカンジオ
ールジ(メタ)アクリレート等が挙げられ、3官能モノ
マーとして、例えば、トリメチロールプロパントリ(メ
タ)アクリレート等が挙げられる。
【0020】上記ポリオレフィン系樹脂組成物を発泡さ
せる方法としては、例えば、上記ポリオレフィン系樹
脂、熱可塑性樹脂、反応性モノマー、有機系熱分解型発
泡剤等からなる成形材料を押出機に供給して溶融混練し
た後、押し出して樹脂シートを取得し、次いで、取得し
た樹脂シートに電離性放射線を照射して架橋を施し、得
られた架橋シートを発泡炉に供給して加熱発泡させる方
法、押出機からの押し出しと同時に加熱ロールにて発泡
させる方法、上記成形材料を金型に供給した後、加熱し
てバッチ式に発泡させる方法等が挙げられる。
【0021】上記電離性放射線としては特に限定され
ず、例えば、α線、β線、γ線、電子線等が挙げられ
る。上記有機系熱分解型発泡剤としては特に限定され
ず、例えば、アゾジカルボンアミド、ベンゼンスルホニ
ルヒドラジド、ジニトロソペンタメチレンテトラミン、
トルエンスルホニルヒドラジド、4,4−オキシビス
(ベンゼンスルホニルヒドラジド)等が挙げられる。こ
れらは単独で用いてもよく、二種以上を併用してもよ
い。
【0022】上記有機系熱分解型発泡剤の添加量は、ポ
リオレフィン系樹脂100重量部に対して1〜50重量
部が好ましい。1重量部未満であると、得られる発泡性
が低下し、50重量部を超えると、上記ポリオレフィン
系架橋発泡体の樹脂強度が低下する。
【0023】上記ポリオレフィン系樹脂組成物には、上
記ポリオレフィン系架橋発泡体の特性を損なわない範囲
で、例えば、フェノール系、リン系、アミン系、イオウ
系等の抗酸化剤;金属害防止剤;リン系、チッソ系、ハ
ロゲン系、アンチモン系、これらの混合系等の難燃剤;
充填剤;帯電防止剤;顔料等が添加されてもよい。
【0024】本発明のポリオレフィン系架橋発泡体は、
表皮材に積層して使用される。上記表皮材としては、従
来から公知の表皮材が使用可能であり、例えば、ポリ塩
化ビニル樹脂シート、ポリ塩化ビニル樹脂−ABS混合
シート、熱可塑性ポリオレフィンシート、ポリウレタン
樹脂シート、その他の熱可塑性エラストマーシート、こ
れらに難燃剤を混練して成形したシート、布状物、皮革
等を用いることができる。
【0025】上記表皮材は、例えば、ポリエステル系、
ポリウレタン系等の接着剤;極性アクリル樹脂、ウレタ
ン樹脂−アジリジン、ウレタン樹脂−エポキシ等からな
る水系エマルジョン接着剤等の接着剤を用いる方法、熱
ラミネートによる方法等により上記ポリオレフィン系架
橋発泡体に積層することができる。取得した積層体を自
動車の内装等に用いる場合は、通常表皮材側を目に触れ
る側に用いる。
【0026】本発明のポリオレフィン系架橋発泡体は、
表皮材に積層された後、更に、発泡体層側に骨材を積層
された複合材として用いられる。上記複合材は、例え
ば、ポリオレフィン系架橋発泡体が表皮材に積層された
後、圧縮成形や真空成形で賦形した後、加熱溶融された
骨材を発泡体層側に接触させた状態で金型で加圧し、発
泡体を裏打ちするように積層するスタンピング成形して
得られる。上記骨材としては、熱可塑性樹脂と充填材か
らなり、熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリプロピレ
ン、ポリエチレン、エチレン/α−オレフィン共重合体
等のポリオレフィン系樹脂が挙げられ、充填材として
は、例えば、タルク等の樹脂に充填して強度、剛性を高
くすることができる公知の無機充填材が挙げられる。
【0027】本発明2のポリオレフィン系架橋発泡体
は、本発明1のポリオレフィン系架橋発泡体を構成する
分子中に1個以上のビニル基を有する反応性モノマー
(a)の代わりに、分子中に1個以上のアリル基を有す
る反応性モノマー(c)を使用する。上記反応性モノマ
ー(c)としては、分子中に1個以上のアリル基を有し
ていれば特に限定されず、1官能モノマーとして、例え
ば、アリルアミン、アリルウレア、アリルエステノー
ル、アリルアルコール等が挙げられ、2官能モノマーと
して、例えば、フタル酸ジアリル、フマル酸ジアリル、
テレフタル酸ジアリル、マレイン酸ジアリル等が挙げら
れ、3官能モノマーとして、例えば、1,2,4−ベン
ゼントリカルボン酸トリアリル、1,3,5−ベンゼン
トリカルボン酸トリアリル等が挙げられる。
【0028】
【作用】上記反応性モノマー(a)及び上記反応性モノ
マー(b)と、上記ポリオレフィン系架橋発泡体物性と
の相関は明らかではないが、次のように推測される。上
記反応性モノマー(a)は、上記ポリオレフィン系樹脂
と混和の後、電離性放射線等の照射により、上記ポリオ
レフィン系樹脂に発生したラジカルを捕捉して緩やかな
架橋体を形成する。この架橋体は、高温での樹脂強度に
対する大きな寄与はないが、高温伸度は非常に優れたも
のになる。これに対し、上記反応性モノマー(b)は、
上記ポリオレフィン系樹脂と混和の後、電離性放射線等
の照射により、上記反応性モノマー(b)自体がラジカ
ルを発生して、強固な架橋体を形成する。この架橋体
は、高温伸度に対する大きな寄与はないが、高温での樹
脂強度は非常に優れたものになる。本発明2における反
応性モノマー(c)及び上記反応性モノマー(d)と、
上記ポリオレフィン系架橋発泡体物性との相関も、同様
に推測される。
【0029】
【実施例】以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説
明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるもの
ではない。
【0030】(実施例1) (1)発泡体の製造 ポリプロピレン系樹脂としてエチレン−プロピレンラン
ダム共重合体(エチレン含有率3.0重量%、MI=
1.0g/10分)70重量部、ポリエチレン系樹脂と
して直鎖状低密度ポリエチレン(密度0.920g/c
m3 、MI=10g/10分)30重量部に対し、反応
性モノマー(a)としてジビニルベンゼン2.5重量
部、反応性モノマー(b)として1,9−ノナンジオー
ルジメタクリレート1.0重量部、有機系熱分解型発泡
剤としてアゾジカルボンアミド10重量部、酸化防止剤
として2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール0.3
重量部及びジラウリルチオジプロピオネート0.3重量
部、金属害防止剤としてメチルベンゾトリアゾール0.
5重量部を、2軸押出機(池貝鉄工社製、形式PCM8
7)に供給し、温度190℃で溶融混練して押し出し、
厚さ1.3mmのシートを得た。得られた樹脂シートに
加速電圧600kVで電子線7.0Mradを照射して
架橋させ、得られた架橋シートをオーブンに入れ、温度
250℃で5分間自由発泡させて、ポリオレフィン系架
橋発泡体を得た。
【0031】(2)積層体の製造 得られた発泡体の表面をコロナ放電処理し、2液硬化型
ポリエステル系接着剤(ポリエステルは日立化成ポリマ
ー社製、商品名ハイボン、イソシアネートは住友バイエ
ルウレタン社製、商品名DesmodurR)を用い、
厚さ0.65mmの塩化ビニル樹脂及びアクリロニトリ
ル−ブタジエン−スチレン共重合樹脂の混合樹脂シート
と接着し積層体を得た。
【0032】(3)ポリオレフィン系架橋発泡体の評価 得られた発泡体については、架橋度(重量%)及び発泡
体の見かけの密度を測定した。架橋度は、発泡体を0.
1g採取して、その気泡を潰し、温度120℃のキシレ
ン50ml中で24時間保持した後、200メッシュの
金網を透過させた残存物の乾燥重量(g)を測定し、次
式により算出した。 架橋度(重量%)=(残存物の乾燥重量/0.1)×1
00 密度の測定は、ミラージュ社製電子比重計ED120T
を用いて行った。
【0033】(4)積層体の評価 得られた積層体については、深絞り比H/D値を測定し
て成形性を評価するとともに、外観の観察を行った。H
/D値は大きいほど成形性が良好である。外観は目視に
て、フクレ、へこみ、破れ、表面あれ等が観察されなか
った場合は○、一箇所でも観察された場合は×とした。
上記H/D値は、積層体を遠赤外線ヒーターにて発泡体
の表面温度が150〜160℃になるように加熱し、直
径100mmの円柱状メス型金型を用いて真空成形し、
得られた成形品の深さ(H)及び直径(D=100m
m)よりその比H/Dを測定して求めた。結果を表5に
示した。
【0034】(実施例2〜4)、(比較例1〜4) 反応性モノマーの種類、量及び電子線照射量を表1に示
すようにしたこと以外は、実施例1と同様にして行っ
た。なお、表1中の「合計量」は、反応性モノマー
(a)及び反応性モノマー(b)の合計量を表し、「配
合比」は、反応性モノマー(b)に対する反応性モノマ
ー(a)の配合重量比を表す。得られたポリオレフィン
系架橋発泡体及び積層体は、実施例1と同様に評価し
た。結果を表5に示した。
【0035】(実施例5〜8)、(比較例5〜8) 反応性モノマーの種類、量及び電子線照射量を表2に示
すようにしたこと以外は、実施例1と同様にして行っ
た。なお、表2中の「合計量」は、反応性モノマー
(c)及び反応性モノマー(d)の合計量を表し、「配
合比」は、反応性モノマー(d)に対する反応性モノマ
ー(c)の配合重量比を表す。得られたポリオレフィン
系架橋発泡体及び積層体は、実施例1と同様に評価し
た。結果を表5に示した。
【0036】(実施例9)反応性モノマーの種類、量及
び電子線照射量を表2に示すようにし、有機系熱分解型
発泡剤アゾジカルボンアミドの添加量を7.5重量部に
変更したこと以外は、実施例1と同様にして行った。な
お、表2中の「合計量」は、反応性モノマー(a)及び
反応性モノマー(b)の合計量を表し、「配合比」は、
反応性モノマー(b)に対する反応性モノマー(a)の
配合重量比を表す。得られたポリオレフィン系架橋発泡
体及び積層体は、実施例1と同様に評価した。結果を表
5に示した。
【0037】(実施例10〜13)、(比較例9〜1
2) 反応性モノマーの種類、量及び電子線照射量を表3に示
すようにし、有機系熱分解型発泡剤アゾジカルボンアミ
ドの添加量を7.5重量部に変更したこと以外は、実施
例1と同様にして行った。なお、表3中の「合計量」
は、反応性モノマー(a)及び反応性モノマー(b)の
合計量を表し、「配合比」は、反応性モノマー(b)に
対する反応性モノマー(a)の配合重量比を表す。得ら
れたポリオレフィン系架橋発泡体は、実施例1と同様に
評価した。猶、得られた積層体の評価については、次に
よった。
【0038】(5)積層体の評価 得られた積層体については、深絞り比H/Dが0.7
(直径10cm、深さ7cm)の円孔状型窩を有するメ
ス型金型を用いて真空成形し、破れ、亀裂等の不具合が
なく、良好に成形できている場合を○、破れ、亀裂等が
生じて居る場合を×と評価した。
【0039】次に、上記成形された積層体に200℃に
加熱した骨材樹脂(MI=30、タルク15重量%を含
有したブロックプリプロピレン)を充填し、上記メス型
金型に成形型窩(型クリアランス3.5mm)を形成し
て嵌合するオス型金型を用い、100kg/cm2 に加
圧して90秒間保持することによりホットスタンピング
成形を行った。発泡体層に樹脂が部分的に侵入したり、
発泡体層の破れがある場合、又は、表皮面にフクレや凹
凸が生じている場合、外観を×と評価し、上記に如き欠
点がなく良好に成形できている場合を○と評価した。評
価結果は表6に示した。
【0040】(実施例14〜18)、(比較例13〜1
6) 反応性モノマーの種類、量及び電子線照射量を表4に示
すようにし、有機系熱分解型発泡剤アゾジカルボンアミ
ドの添加量を7.5重量部に変更したこと以外は、実施
例1と同様にして行った。なお、表4中の「合計量」
は、反応性モノマー(a)及び反応性モノマー(b)の
合計量を表し、「配合比」は、反応性モノマー(b)に
対する反応性モノマー(a)の配合重量比を表す。得ら
れたポリオレフィン系架橋発泡体及び積層体は、実施例
10〜13と同様に評価した。結果を表6に示した。
【0041】
【表1】
【0042】
【表2】
【0043】
【表3】
【0044】
【表4】
【0045】
【表5】
【0046】
【表6】
【0047】
【発明の効果】本発明のポリオレフィン系架橋発泡体は
上述の構成よりなるので、耐熱性、柔軟性等に優れ、複
雑な形状の二次加工が可能であり、広範な工業的用途に
好適に利用できる。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成7年7月18日
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】発明の名称
【補正方法】変更
【補正内容】
【発明の名称】 ポリオレフィン系架橋発泡体及びそ
の製造方法
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0001
【補正方法】変更
【補正内容】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、耐熱性、柔軟性等に優
れ、かつ複雑な形状の二次加工が可能なポリオレフィン
系架橋発泡体及びその製造方法に関する。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正内容】
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記に鑑
み、耐熱性、柔軟性等に優れ、かつ複雑な形状の二次加
工が可能なポリオレフィン系架橋発泡体及びその製造方
を提供することを目的とする。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正内容】
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨は、ポリオ
レフィン系架橋発泡体を、ポリプロピレン系樹脂40〜
90重量%及びポリエチレン系樹脂60〜10重量%か
らなるポリオレフィン系樹脂、並びに、分子中に1個以
上のビニル基を有する反応性モノマー(a)及び分子中
に1個以上の(メタ)アクリロイル基を有する反応性モ
ノマー(b)を含有するポリオレフィン系樹脂組成物で
あって、上記反応性モノマー(a)が有するビニル基の
数、及び、上記反応性モノマー(b)が有する(メタ)
アクリロイル基の数のうち少なくとも一方が2以上であ
り、上記反応性モノマー(a)及び上記反応性モノマー
(b)の合計量が、上記ポリオレフィン系樹脂100重
量部に対して0.5〜10重量部であり、上記反応性モ
ノマー(b)に対する上記反応性モノマー(a)の配合
重量比が、0.1〜であるポリオレフィン系樹脂組成
物に、架橋を施し発泡させて得るところに存する。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0016
【補正方法】変更
【補正内容】
【0016】上記反応性モノマー(a)及び上記反応性
モノマー(b)の合計量は、上記ポリオレフィン系樹脂
100重量部に対して0.5〜10重量部である。0.
5重量部未満であると、上記ポリオレフィン系架橋発泡
体の発泡性、樹脂強度等が低下し、10重量部を超える
と、上記ポリオレフィン系架橋発泡体の柔軟性が低下す
るので、上記範囲に限定される。より好ましくは、1〜
重量部である。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0017
【補正方法】変更
【補正内容】
【0017】上記反応性モノマー(b)に対する上記反
応性モノマー(a)の配合重量比は、0.1〜であ
る。0.1未満であると、上記ポリオレフィン系架橋発
泡体の高温伸度、成形性等が低下し、を超えると、上
記ポリオレフィン系架橋発泡体の樹脂強度が低下するの
で、上記範囲に限定される。より好ましくは、0.2〜
である。
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0020
【補正方法】変更
【補正内容】
【0020】上記ポリオレフィン系樹脂組成物を発泡さ
せる方法としては、例えば、上記ポリオレフィン系樹
脂、熱可塑性樹脂、反応性モノマー、有機系熱分解型発
泡剤等からなる成形材料を押出機に供給して溶融混練し
た後、押出して樹脂シートを、次いで、得られた樹脂
シートに電離性放射線を照射して架橋を施し、更に該
橋シートを発泡炉に供給して加熱発泡させる方法、押出
機からの押出と同時に加熱ロールにて発泡させる方法、
上記成形材料を金型に供給した後、加熱してバッチ式に
発泡させる方法等が挙げられる。
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0025
【補正方法】変更
【補正内容】
【0025】上記表皮材は、例えば、ポリエステル系、
ポリウレタン系等の接着剤;極性アクリル樹脂、ウレタ
ン樹脂−アジリジン、ウレタン樹脂−エポキシ等からな
る水系エマルジョン接着剤等の接着剤を用いる方法、熱
ラミネートによる方法等により上記ポリオレフィン系架
橋発泡体に積層することができる。得られる積層体を自
動車の内装等に用いる場合は、通常表皮材側を目に触れ
る側に用いる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリプロピレン系樹脂40〜90重量%
    及びポリエチレン系樹脂60〜10重量%からなるポリ
    オレフィン系樹脂、並びに、分子中に1個以上のビニル
    基を有する反応性モノマー(a)及び分子中に1個以上
    の(メタ)アクリロイル基を有する反応性モノマー
    (b)を含有するポリオレフィン系樹脂組成物であっ
    て、前記反応性モノマー(a)が有するビニル基の数、
    及び、前記反応性モノマー(b)が有する(メタ)アク
    リロイル基の数のうち少なくとも一方が2以上であり、
    前記反応性モノマー(a)及び前記反応性モノマー
    (b)の合計量が、前記ポリオレフィン系樹脂100重
    量部に対して0.5〜10.0重量部であり、前記反応
    性モノマー(b)に対する前記反応性モノマー(a)の
    配合重量比が、0.1〜9.0であるポリオレフィン系
    樹脂組成物に、架橋を施し発泡させてなることを特徴と
    するポリオレフィン系架橋発泡体。
  2. 【請求項2】 ポリプロピレン系樹脂40〜90重量%
    及びポリエチレン系樹脂60〜10重量%からなるポリ
    オレフィン系樹脂、並びに、分子中に1個以上のアリル
    基を有する反応性モノマー(c)及び分子中に1個以上
    の(メタ)アクリロイル基を有する反応性モノマー
    (d)を含有するポリオレフィン系樹脂組成物であっ
    て、前記反応性モノマー(c)が有するアリル基の数、
    及び、前記反応性モノマー(d)が有する(メタ)アク
    リロイル基の数のうち少なくとも一方が2以上であり、
    前記反応性モノマー(c)及び前記反応性モノマー
    (d)の合計量が、前記ポリオレフィン系樹脂100重
    量部に対して0.5〜10.0重量部であり、前記反応
    性モノマー(d)に対する前記反応性モノマー(c)の
    配合重量比が、0.1〜9.0であるポリオレフィン系
    樹脂組成物に、架橋を施し発泡させてなることを特徴と
    するポリオレフィン系架橋発泡体。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載のポリオレフィン系
    樹脂組成物に、有機系熱分解型発泡剤を混和して成形し
    た後、電離性放射線を照射して架橋を施し、前記有機系
    熱分解型発泡剤が分解するに充分な高温雰囲気下で発泡
    させてなることを特徴とするポリオレフィン系架橋発泡
    体。
JP16068595A 1994-10-05 1995-06-27 ポリオレフィン系架橋発泡体及びその製造方法 Pending JPH08157631A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1998051667A1 (fr) * 1997-05-16 1998-11-19 Chugai Seiyaku Kabushiki Kaisha Derives d'indole et derives de mono- et diazaindole

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO1998051667A1 (fr) * 1997-05-16 1998-11-19 Chugai Seiyaku Kabushiki Kaisha Derives d'indole et derives de mono- et diazaindole

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